少額訴訟は、原則口頭弁論終結後直ちに(即日)判決が言い渡しされる。

少額訴訟で取扱う証拠は、通常の裁判と変わらない。

簡易裁判所の訴訟手続においては、証拠調べは、即時に取り調べることができる証拠に限りすることができる。

訴訟上の救助の決定は、申立て又は職権ですることができる。

判例の趣旨によれば、上告受理の申立てに対して 附帯上告をし、又は上告 に対して附帯上告受理の申立てをすることができ る。

判決に対する仮執行宣言は申立てにより付されるものであり、職権で付されることはない。

公示送達により呼出しを受けた当事者は、口頭弁論期日に出 ず、答弁書その他の準備書面を提出しない場合でも、相手方の 張した事実を自白したものとみなされることはない。

金銭債権に対する強制執行において、差押命令を発するときには、 第三債務者を審尋することができる。

差押えは、 債務名義が債務者に送達された以後でなければすることができない。

債務者の給付が反対給付と引換えにすべきものである場合には、 執行文は、債権者が反対給付のあったことを証明したときに限り、 付与することができる。

簡易裁判所においては、当事者双方は、いつでも任意に裁判所に 出頭し、直ちに口頭で訴えを提起し、口頭弁論をすることができる。

訴訟費用の負担の額を定める裁判所書記官の処分は債務名義になる。

民事調停事件において当事者間に成立した合意に係る調書の記載は債務名義になる。

当事者の一方が適式な呼出しを受けながら口頭弁論の期日に欠席した場合において、裁判所が、口頭弁論を終結し、判決言渡期日を指定して告知したときは、欠席した当事者に対し判決言渡期日の呼出状を送達することを要しない。

企業間の商取引契約の下で生ずる紛争について、仲裁により解決するとの合意がされたにもかかわらず、その当事者の一方が当該紛争の解決のために相手方当事者を被告として訴えを提起した場合には、当該合意に基づ き被告が訴えの却下を求めたときであっても、裁判所は、その裁量により、訴えを却下せず、本案の判決をすることができる。

建物所有目的の土地賃貸借契約の終了に基づき、建物収去土地明渡しを求める請求に対し、被告が建物買取請求権を行使した 場合には、裁判所は、建物を引き渡して土地を明け渡すことを命ずる判決をすることができる。

境界確定訴訟において、裁判所は、原告の請求を棄却するとの判決をすることができる。

裁判所は、口頭弁論の制限、分離若しくは併合を命じ、又はその命令を取り消すことができるが、この場合には、当事者の意見を聴かなければならない。

裁判所が専門委員を手続に関与させる決定をした後に、当事者双方から当該決定の取消しの申立てがあった場合には、裁判所は当該決定を取り消さなければならない。

貸金返還請求訴訟において、被告が原告に対する反対債権を有し相殺適状にあったのに相殺の意思表示をしないまま口頭弁論が終結し、請求認容判決が確定した場合であっても、被告は、その後にした相殺の意思表示の効果を請求異議の事由として主張することができる。

独立当事者参加がされた訴訟においては、原告、 被告又は参加人の一人について中断の事由が生ずると、すべての者との関係において訴訟手続が中断する。

Xは、甲土地を所有するA から、甲土地を買い受けたと主張して、これを占有しているYに対し、所有権に基づいて甲土地の明渡しを求める訴えを提起した。この訴訟につき、Yは、Xが甲土地を取得した後にこれをBに売却したので×は甲土地の所有者ではなくなった旨主張したいと考えている。この場合、判例によれば、Yは、 XがBとの間で売買契約を締結したことを主張立証すれば足り、売買代金が支払われた事実については主張立証責任を負わない。

主債務者と連帯保証人を共同被告として訴えが提起された場合に、裁判所は、不出頭の連帯保証人につき口頭弁論を分離して判決をすることができない。

AがBに対して提起した貸金債務不存在確認訴訟の係属中に、日 がAに対し、同一の貸金債権に関して貸金返還請求の別訴を提起することは、重複起訴の禁止に反する。

当事者本人を尋問する場合において、その当事者本人が正当な理由なく出頭しないときは、勾引することができる。

上告受理の申立てがされた場合において、当該申立てに係る事件が、法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる 事件に当たらないときは、原裁判所は、自ら上告受理の申立てを却下することができる。

選定者が訴訟係属後に選定当事者の選定の取消しをした場合には、当該選定者が裁判所に対しその事実を書面で証明しなければ、当該取消しの効力は生じない。

訴訟の係属の後、共同の利益を有する多数の原告の中から、全員のために原告となるべき者が選定されたときは、他の原告は、当然に訴訟から脱退する。

当事者が控訴審において新たに提出した攻撃防御方法について、控訴裁判所は、控訴審の審理経過だけでなく、第一審における審理経過についても考慮 し、時機に後れたものであるか否かを判断する。

訴訟代理人は、和解条項中に訴訟物たる権利以外の権利に関する条項を含むものでない限り、当事者から和解についての特別の委任を受けていない場合であっても、訴訟上の和解をすることができる。

土地の賃借人が当該土地の賃借権に基づき当該土地上の工作物の 撤去を求める訴訟において、裁判所が当該賃借人の主張しない占 有権を理由として請求を認容することは、民事訴訟法第246条に 違反しない。

外国の社団の普通裁判籍は、日本における主たる事務所又は営業 所があるときであっても、当該事務所又は営業所の代表者その他 の主たる業務担当者の住所により定まる。

当事者尋問も証人尋問も、原告や被告の申出がなくても、裁判所の判断で行うことができる。

簡易裁判所の訴訟手続においては、比較的軽微な事件を扱うという特性から、地方裁判所の訴訟手続と異なり、続行期日に当事者の一方が欠席した場合でも、陳述擬制が認められている。

少額訴訟の終局判決に対する異議を取下げるには、相手方の同意を要する。

少額訴訟では、被告の支払能力・資力等を考慮して、一括払いではなく分割払いの支払を命ずる判決を言い渡すことができるが、原告は、この分割払いの判決に対する異議は申立てることができる。

簡易裁判所における100万円の貸金返還請求の訴えは、口頭で提起することができる。

AがBを被告とした不動産の所有権確認訴訟係属中に、当該不動産について、Cを被告とした所有権確認訴訟を別途提起することは可能性である。

亡Aの相続人は、X及びYのみである。この場合、XがYに対して 提起した、特定の財産が亡Aの遺産であることの確認を求める訴えは、却下される。

債務者が債権者に対して提起した債務不存在確認請求訴訟の継続 中に、債権者がその債務の履行を求める反訴を提起したときは、 本訴である債務不存在確認訴訟は確認の利益を失い却下される。

複数の選定当事者のうち一部の者が死亡したときは，訴訟手続は中断する。

裁判所は、数個の独立した攻撃又は防御の方法が提出されている場合において、特定の攻撃又は防御の方法に審理を集中したいときは、弁論の制限をすることができる。

控訴人は、控訴審の終局判決の後に控訴を取り下げることはできない。

提訴前に、提訴予告通知者の申立てに基づき、裁判所が必要な調査を官公署等に嘱託をし、それに基づいて調査結果の報告がされたときは、申立人及び相手方にその旨を通知しなければならない。

裁判所は、原告及び被告の間に仲裁の合意があることが証拠から認められる場合には、被告が当該合意の存在を主張していないときであっても、訴えを却下することができる。

裁判所は、売買代金請求訴訟において、被告が同時履行の抗弁権を基礎付ける客観的事実を主張し、この事実が証拠から認められる場合には、被告が当該抗弁権を行使する旨の意思を表明していないときであっても、 同時履行の抗弁を判決の基礎とすることができる。

AがBに対し金銭債権甲の支払を求める訴えを提起したところ、Bは、Aに対する別の金銭債権乙をもって対当額で相殺する旨の抗弁を主張した。この場合、Bが相殺の意思表示に条件を付したことをAが再抗弁で主張しても、主張自体失当となる。

終結した口頭弁論を再開した場合には、裁判官が代わっていない場合であっても、弁論の更新の手続を要する。

補助参加の申出があった場合、当事者の異議がない限り、裁判所は補助参加を許すか否かの判断をすることはない。