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第１回

Aiko Kobayashi

問題数 31 • 9/30/2024

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問題一覧

会社法とは？

会社について、業務を執行する際の手続きや資金調達方法、出資者の権利など、会社の運営に関するさまざまなルールの一団

経営者とは？

企業運営を通じてビジネスを実際に切り盛りする立場にいる人

会社債権者とは？

会社に対して債権を有する人

出資者とは？

企業に必要な資金を、出資によって提供する人

出資と貸付の違い

出資：利益が生じていれば利益の分配や出資の払い戻しに与かることができるが、損失が生じている場合にはそれらを受け取れない（ビジネスから生じる損失を引き受ける存在）貸付：ビジネスに損失が生じていても契約内容に沿った利息支払い義務や返済義務がある

個人商人とは？

個人自らがビジネスに関する権利義務の主体となり、出資も行う

ビジネスの運営組織である法的形態としては何が一番多いか？

株式会社

株式会社の特徴３つ

（１）所有と経営の分離（２）株式の譲渡性（３）出資者たる株主の有限責任

所有と経営の分離とは？

制度上、出資者（＝社員）である株主が当然に経営者になるのではなく、経営を統括する役割を担う取締役を選任して経営にあたらせる

所有と経営の分離の出資者側、企業側のメリット

出資者側：経営に携わることなく事業の成果を享受できる企業側：出資者に限らず優秀な経営者を利用できる

個人営業、民法上の組合、あるいは持分会社の場合に、所有と経営の分離を行うためには？

出資者が同時に経営者であることが前提とされており、それを変えるには契約や定款による合意（つまり、当事者の全員一致）が必要

株式の譲渡性とは？

出資者が、原則として自由に出資者たる地位を譲渡することができる

民法上の組合や持分会社の場合、株式の譲渡性はどうなるか？

出資者たる地位は自由に譲渡できない（組合の場合、脱退は可能〔民678条〕…組合の一部清算につながる）（持分会社の場合＝譲渡につき585条＝他の社員全員の同意が必要、退社につき606条以下…会社の一部清算につながる）

株式に自由譲渡性を認めることのメリット2つ

出資者にとっては、投資の回収が容易になる＝投資しやすくなる企業（会社）にとっては、一部清算による事業の縮小を回避できる

出資者たる株主の有限責任とは？

仮に会社が倒産し、借金が返せない状態になったとしても、出資者である株主は自らの財産を拠出する義務を負わない

株主有限責任を認めることのメリット

　出資者にとって、企業の倒産による損失発生リスクを限定することができる →投資しやすくなる

所有と経営の分離で発生する問題

経営者が、出資者の利益に添わない行動に出る可能性がある（エージェンシー問題）

経営者が、出資者の利益に添わない行動に出る可能性をなくすためには？

出資者が、経営者をコントロールできるようにするための仕組みが必要・選解任権限、そしてその実効性確保（情報開示（disclosure）など）・経営組織の強制（取締役会の設置、監査役等の設置など）・経営者の法的責任による規律

株主有限責任の問題点

会社が倒産した場合でも、債権者は出資者（株主）から取り立てられない会社の経営が苦しくなった場面において、株主が債権者を犠牲にしてハイリスク・ハイリターンの投資を求めるようになる

株主有限責任の問題を克服するためには？

債権者が自己の債権への弁済について一定の安心感を得られるように、株主への分配や無謀な行為の抑止のための制度設計が必要・会社財産の株主への分配（配当など）の限度額の設定・債権者に対する財務情報の開示・会社に大きな変化が起こる場合の債権者異議申立権・取締役の第三者に対する責任

エージェンシー問題とは？

依頼人（Principal、プリンシプル）と代理人（Agent、エージェント）の間に生じる利害対立問題のこと

大規模な会社と中小規模の会社とでは関係者間の利害対立の状況の違い２つ

（１）経営者に対する株主からのコントロールの強弱中小規模の会社：株主からのコントロールが弱い。大規模会社：株主の数が多く、入れ替わりも激しいまた株主が常に経営に関心を持っているとは限らない、むしろ持っていない場合の方が多い（「合理的無関心」） →エージェンシー問題が強く出やすい →株主に頼らない経営陣へのコントロールが必要（２）企業規模による問題の発生中小企業にくらべると、大企業は財務規模が大きく、かつ複雑

公開会社とは？

発行する株式のうち、一部でも譲渡制限がかかっていない会社すべての株式について譲渡制限がかかっている場合、公開会社ではない

取締役会設置会社とは？

取締役会設置義務を負う会社＋任意に設置した会社

公開会社に取締役会の設置義務がある理由

公開会社の株主は転々と入れ替わりうるし、零細株主も多いため、株主に代わって経営者（社長）を監督する組織が必要

公開会社でない会社は取締役会を設置することはできないか？

公開会社でない会社でも、任意に取締役会を設置することはできる（326条２項）

大会社とは？

資本金（過去に株主から受け入れた出資金の額）または負債（大まかにいって借金）の額のいずれかが大きい会社（2条６号）

子会社とは？

会社がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社その他の当該会社がその経営を支配している法人として法務省令で定めるもの

親会社とは？

株式会社を子会社とする会社その他の当該株式会社の経営を支配している法人として法務省令で定めるもの

定款とは？

株式会社において基本的事項を定めるために作成しなければならないもの

定款自治とは？

原則として、株式会社をどう組織・運営するかは、定款により会社が決定できること