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第７回　行政立法とは何か？

Aiko Kobayashi

問題数 33 • 12/3/2024

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問題一覧

行政立法とは？

行政機関が法文のような形で一般的・抽象的な定めをすること（古典的）

行政立法の種類２つ

(1)法規命令（政省令等） (2)行政規則（通達等）

法規命令の特徴

・法規の性質をもつ＝国民を拘束し，裁判規範となる

行政規則の特徴

・法規の性質をもたない＝国民・裁判所を拘束しない行政内部法

行政立法のが生まれた理由

20世紀における立法府の骸骨立法（抽象的なもので具体的なものではない）の増大

行政立法のメリット４つ

（1）専門的・技術的事項（2）状況の変化に応じた迅速かつ容易な改廃の必要性（3）地方の実状への対応（4）政治的中立性の確保

政令を制定するのは？

内閣

内閣官房令を制定するのは？

総理

内閣府令を制定するのは？

総理

省令を制定するのは？

各省大臣

外局規則を制定するのは？

外局(委員会・庁)の長

告示・訓令・通達を制定するのは？

各省大臣，外局（委員会・庁）の長

独立機関の規則の例

会計検査院規則(検査院法38条),人事院規則(国公法16条1項)

法規命令とは？

・行政立法のうち法規の性質をもつもの・国民および行政主体に対する法的拘束力を持ち，裁判規範となる→外部効果あり

行政立法の種類７つ

政令内閣官房令内閣府令省令外局規則独立機関の規則告示・訓令・通達

法規命令の種類２つ

（1）執行命令（憲法73条６号本文）（2）委任命令

執行命令とは？

上級の法令の実施に必要な細目や手続事項を定める命令

委任命令とは？

上級の法令に基づいて発せられる命令

委任命令は許されるか？

許される

白紙委任とは？

委任の目的，内容，程度等を明らかにしない委任

委任命令には何が必要か？

個別・具体的な委任が必要白紙委任は許されない

委任の範囲を超えた法規命令は無効か？

無効

パブリック・コメントとは？

行政機関が政令，計画等の案を公表し，国民の意見・情報を広く募集し，これを考慮して意思決定を行う手続

パブリック・コメントの特徴４つ

・誰でもが意見提出可能・原則として30日以上の意見提出期間・提出意見を十分考慮・提出意見，提出意見を考慮した結果およびその理由も公示

委任命令に罰則を設けることはできるか？

特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。

委任命令の限界２つ

白紙委任は許されないこと（委任の目的，内容，程度等を明らかにする個別・具体的な委任が必要）委任の範囲を超えた法規命令は無効であること

教育関係法規に違反する授業をしたこと等を理由とする県立高等学校教諭に対する懲戒免職処分が懲戒権者の裁量権の範囲を逸脱しているか？

逸脱したものとは言えない。高等学校においても、教師が依然生徒に対し相当な影響力、支配力を有しており、生徒の側には、いまだ教師の教育内容を批判する十分な能力は備わっておらず、教師を選択する余地も大きくないのである。これらの点からして、国が、教育の一定水準を維持しつつ、高等学校教育の目的達成に資するために、高等学校教育の内容及び方法について遵守すべき基準を定立する必要があり、特に法規によってそのような基準が定立されている事柄については、教育の具体的内容及び方法につき高等学校の教師に認められるべき裁量にもおのずから制約が存する教育の具体的内容及び方法につき高等学校の教師に認められるべき裁量を前提としてもなお、明らかにその範囲を逸脱して、日常の教育のあり方を律する学校教育法の規定や学習指導要領の定め等に明白に違反するものである。しかも、法規違反の程度は決して軽いものではない。被上告人らの前記各行為の性質、態様、結果、影響等のほか、右各行為の前後における被上告人らの態度、懲戒処分歴等の諸事情を考慮のうえ決定した本件各懲戒免職処分を、社会観念上著しく妥当を欠くものとまではいい難く、その裁量権の範囲を逸脱したものと判断することはできない。

地方自治法施行令１１５条，１１３条，１０８条２項及び１０９条の各規定のうち，公職選挙法８９条１項を準用することにより，公務員につき議員の解職請求代表者となることを禁止している部分は，地方自治法８５条１項に基づく政令の定めとして効力を有するか

無効地自法８５条１項は，専ら解職の投票に関する規定であり，これに基づき政令で定めることができるのもその範囲に限られるものであって，解職の請求についてまで政令で規定することを許容するものということはできない。本件各規定は，地自法８５条１項に基づき公選法８９条１項本文を議員の解職請求代表者の資格について準用し，公務員について解職請求代表者となることを禁止している。これは，既に説示したとおり，地自法８５条１項に基づく政令の定めとして許される範囲を超えたものであって，その資格制限が請求手続にまで及ぼされる限りで無効と解するのが相当

命令等を定める場合の一般原則２つ

・命令等は，根拠法令の趣旨に適合するようにしなければならない・定めた後も必要に応じ検討を加え，その適正確保に努めなければならない

パブリックコメント以外の行政立法の制定手続き３つ

・審議会の意見聴取 • 公聴会の開催，関係者の意見聴取等 • 国会の事後承認

未決勾留により拘禁された者と一四歳未満の者との接見を許さないとする監獄法施行規則（平成三年法務省令第二二号による改正前のもの）一二〇条及び一二四条の各規定は、委任の範囲を超えるか？

監獄法五〇条の委任の範囲を超え、無効である。被勾留者には一般市民としての自由が保障されるので、法四五条は、被勾留者と外部の者との接見は原則としてこれを許すものとし、例外的に、･････障害発生の防止のために必要な限度で右の接見に合理的な制限を加えることができる、としているにすぎないこれらの規定は、たとえ事物を弁別する能力の未発達な幼年者の心情を害することがないようにという配慮の下に設けられたものであるとしても、それ自体、法律によらないで、被勾留者の接見の自由を著しく制限するものであって、法五〇条の委任の範囲を超えるものといわなければならない

一般用医薬品のうち第一類医薬品及び第二類医薬品につき，店舗販売業者による店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による販売又は授与を一律に禁止することは委任の範囲を逸脱しているか？

新薬事法の委任の範囲を逸脱しているため無効新施行規則による規制は，「一般用医薬品の過半を占める第一類医薬品及び第二類医薬品に係る郵便等販売を一律に禁止する内容のものである。」医薬品に係る販売又は授与の方法等の制限について定める新薬事法３７条１項も，郵便等販売が違法とされていなかったことの明らかな旧薬事法当時から実質的に改正されていない。国会が新薬事法を可決するに際して第一類医薬品及び第二類医薬品に係る郵便等販売を禁止すべきであるとの意思を有していたとはいい難い。

委任が適法とされた事例は？

生活保護基準の改定厚生労働大臣は専門技術的かつ政策的な見地からの裁量権を有しているため

第７回 行政立法とは何か？

第７回　行政立法とは何か？