第 10講 代理Ⅱ(無権代理)
問題一覧
1
代理人として法律行為をした者に代理権がなかった場合――代理権が全く存在しなかった場合、また は、授与された代理権の範囲を超えていた場合
2
単独行為の無権代理がされた場合には、原則として当該行為は無効である。もっとも、無権代理人の した単独行為について、相手方が無権代理に同意していたか、または代理権を争わなかったときは、 113 条以下の規定が準用され、本人による追認の可能性などが生じる(118 条前段)。
3
このような場合、A が追認すると、A→C、A→D の二重譲渡がされたことになる。このとき、C・D 間の優劣は、対抗要件の存否によって決まる。不動産については、登記を備えるか否かが決め手となる (177 条)。したがって、それ以上に、116 条ただし書を適用する必要はない。
4
設例 3 においては、 C の権利も D の権利も対外的に主張可能なものである。すなわち、弁済が有効で あれば、C は債務の消滅を誰に対してでも主張することができるし、転付命令が送達され確定すれば、 D は、甲債権の取得を誰に対してでも主張することができる(民執 159 条)。 このとき、 B による弁済受領を A が追認すれば、C の弁済が有効ということになり、甲債権が消滅す る。そうすると、甲を差し押さえ、転付命令を得た第三者 D が害されることになる。そこで、D を保護 するために適用されるのが、116 条ただし書であるとされる 2 。
5
履行責任と損害賠償責任
6
(1) 履行請求の要件 ① 自称代理人との間で契約を締結したこと ② 顕名があったこと (③ 履行を選択する旨の意思表示) (2) 損害賠償請求の要件 上記①・②に加えて、 ③ 履行不能または損害賠償請求を選択する旨の意思表示 ④ 損害の発生とその金額
7
① 代理権の存在(117 条1項) ② 本人の追認(同上) ③ 代理権の不存在に関する相手方の悪意(同条 2 項 1 号) ④ 代理権の不存在を知らなかったことについて、相手方に過失があったとの評価を根拠づける事実(同 2 号本文) ⑤ 無権代理人の行為能力制限 5(同 3 号) (⑥ 相手方による契約の取消し(115 条))
8
① 相手方に過失があったとの評価を妨げる事実 ② 無権代理人が自己に代理権がないことを知っていたこと(117 条 2 項 2 号ただし書)
9
無権代理人が代理権の不存在を知るべきであったのに知らなかった場合にのみ、117 条の責任を追及 することができるとする説
10
117 条は、表見代理による保護を受けることができない相手方を救済するための補充的な責任を定 めた規定である」との理解をもとに、同条の過失を通常の過失と解すると、相手方は、過失があり表見 代理を主張することができない場合に、117 条責任も追及することができなくなり、117 条の存在意義 がなくなるとする説
11
117 条 2 項 2 号における過失は、単なる過失でよいとする説
12
① 無権代理人相続型:無権代理人が本人を相続した場合 無権代理人単独相続型 無権代理人共同相続型 追認拒絶後相続型 ② 本人相続型:本人が無権代理人を相続した場合 ③ 第三者相続型 ④ 無権代理人後見人就職型
13
資格融合説と資格併存説
14
無権代理人の資格は本人の資格に吸収され、本人が自ら法律行為をしたのと同様に扱われるとする考え方
15
無権代理人の資格と本人の資格とが併存すると考える説
16
法定代理人と本人の資格を併せ持つものは信義則により追認拒絶することができないとする考え方
17
無権代理人と本人の資格を持つものは常に追認拒絶することができるとする考え方
18
追認権は、相続人全員に不可分的に帰属するので、共同相続人全員が共同して追認しない限り、無権 代理行為が有効となることはないとする説
19
① 追認権・追認拒絶権は、無権代理行為の当事者としての地位を引き受けるか否かを決定する本人 の権利である。本人は、常に一個の契約の当事者となるか否かを決定することができるだけであり、一 部追認は認められていない。このような追認権の法的性質は、共同相続されたからといって変わらない。 ② 追認可分説をとると、設例 8 のような場合に、 D に意に沿わない C との共有関係を甘受させるこ とになるし、法律関係が複雑になる ③ 無権代理人であっても、共同相続人の立場を考慮して追認拒絶することは、信義に反する態度と はいえない。
20
無権代理人は、自己の相続分に相当する限度において、他の共同相続人の追認 がないことを主張して効果帰属を否定することを、信義則上許されないとする。
21
① 追認権は、実質的には、無権代理行為の効果(契約から生じる債権・債務)を引き受けるか否か を決定する権利である。そのような権利が共同相続された場合、各相続人は、それぞれの相続分に応じ て、引き受けるか否かを判断すればよい。 ② 設例 8 において、D の意に沿わない共有関係が生じることは、B が自己の相続分(甲の持分)を 他人に譲渡した場合と異ならない。 ③ 無権代理人が、自らした無権代理行為の効果帰属を免れるために、本人の資格で追認拒絶するこ とが信義に反するのは、共同相続の場合にも変わらない。
22
無権代理人を相続した本人は、117 条の責任を負わなければならないとする考え方
23
履行責任を拒絶することができ、損害賠償責任のみを負う
24
Ⅰ 責任の内容 無権代理行為の相手方は、無権代理人に対して一定の責任を追及することができる。すなわち、無権 代理人は、相手方の選択に従い、下記の責任を負わなければならない (117 条 1 項) 。 なお、 相手方は、本人の表見代理責任と無権代理人の責任を選択的に追及することができる 1 履行責任 第一に、相手方が履行を請求した場合、無権代理人と相手方との間で契約がされたのと同様に扱われ、 無権代理人が、当該契約上の義務を負う。ただし、契約上の権利も取得する。 2 損害賠償責任 第二に、相手方は、履行請求に代えて、損害賠償を請求することもできる。ここでの損害賠償の内容 は、契約が履行されたならば得られたであろう利益(履行利益)である。 Ⅱ 責任の要件 1 成立要件 117 条の責任を追及する相手方は、次の事実だけを主張・立証すればよい。 (1) 履行請求の要件 ① 自称代理人との間で契約を締結したこと ② 顕名があったこと (③ 履行を選択する旨の意思表示)4 (2) 損害賠償請求の要件 上記①・②に加えて、 ③ 履行不能または損害賠償請求を選択する旨の意思表示 ④ 損害の発生とその金額 2 阻却要件 これに対して、無権代理人は、次のいずれかの事実を主張・立証することで、責任を免れることがで きる。 ① 代理権の存在(117 条1項) ② 本人の追認(同上) ③ 代理権の不存在に関する相手方の悪意(同条 2 項 1 号) ④ 代理権の不存在を知らなかったことについて、相手方に過失があったとの評価を根拠づける事実(同 2 号本文) ⑤ 無権代理人の行為能力制限 5(同 3 号) (⑥ 相手方による契約の取消し(115 条)) 3 再阻却要件 無権代理人の側が上記④の抗弁を提出した場合には、相手方は、さらに次のいずれかの事実を主張・ 立証することで、無権代理人の責任を追及することができる。 ① 相手方に過失があったとの評価を妨げる事実 ② 無権代理人が自己に代理権がないことを知っていたこと(117 条 2 項 2 号ただし書)
25
(1) 無過失責任説(判例 6・通説) 117 条は、相手方の信頼を保護することによって取引の安全を確保し、代理制度の信用維持を図るた めに、法が特に無過失責任を規定したものであるとする。代理権が存在すると信じさせた無権代理人は、 そのような重い責任を負ってもやむを得ないというのが、その理由である。 (2) 過失責任説 7 無権代理人が代理権の不存在を知るべきであったのに知らなかった場合にのみ、117 条の責任を追及 することができるとする。この見解によると、117 条の意義は、履行責任(または履行利益賠償責任) を課すことで、同じく過失を要件とする一般不法行為責任(709 条)よりも無権代理人の責任を加重す る点に求められる。
26
(1)無権代理人が本人を単独で相続した事案について本人が自ら法律行為をしたのと同様な法律上の地位が生じているとした最上級審裁判例がある (2) (1) 相手方が悪意の場合 資格融合説によると、相続による地位の融合により、無権代理行為は当然に有効となる。そうすると、 相手方が代理権の不存在を知っていた場合にも、無権代理行為が有効となってしまい、不当である。 もっとも、この批判に対しては、相手方悪意の場合に、無権代理人に「悪意の抗弁」を認めることで 対処できるとの反論がある。そのうえ、資格併存=信義則説においても、相手方悪意の場合に、本人と しての追認拒絶を認めるかは、争いがある(後述)。 (2) 相手方が契約への拘束を望まない場合 資格融合説によると、無権代理行為が当然に有効となることから、本人の資格で追認拒絶することが できなくなるだけではなく、相手方による取消権(115 条)の行使や無権代理人の責任(とりわけ損害 賠償)の追及も不可能になる。しかしながら、相手方が、無権代理人との間の契約関係の形成を望まな いのであれば、それらの選択を認めるべきである。 もっとも、資格併存説に立った場合でも、無権代理人が本人の資格で追認してしまえば、取消しや無 権代理人の責任追及は不可能となる。したがって、問題は、両当事者共に当該行為の効果を望まない場 合に、無権代理であることを前提とした処理が可能かにある。当事者が主張しない限り資格融合説や信 義則説に基づく当然有効の効果は生じないと考えれば、この問題はクリアできる。 (3) 他の類型との一貫性 後述する本人相続型や無権代理人共同相続型の判例においては資格融合説が採られていない。そこで、 無権代理人単独相続型においてのみ資格融合説で処理することに論理的整合性があるのか、疑問視され ている。
27
2-1 信義則説 (1) 信義則違反肯定説 ア)追認拒絶の禁止 資格併存説の多くは、無権代理人単独相続型において、無権代理人が本人として追認拒絶することを、 信義則に反し許されない態度であるとする。 この見解は、禁反言(矛盾的態度の禁止)の原則に基づく。すなわち、「相手方との関係では『本人』 に効果を帰属せしめるものとして代理行為をなしたにもかかわらず、『本人』としての地位をも併有す るや、『本人』としての追認拒絶権を行使する態度は矛盾的であり許されないと評価される。」とする イ)相手方が悪意の場合 ただし、相手方が悪意の場合については、見解が分かれる。 A) 追認拒絶禁止説 14 相手方が代理権の不存在を知っていたとしても、無権代理人の態度に矛盾があること自体は変わらな いのだから、やはり追認拒絶は許されないとする。 B) 追認拒絶肯定説 15 信義則を援用して無権代理人の矛盾的行為を咎めることができるためには、相手方にもそれ相応の事 情が要求されなければならないとし、相手方悪意の場合には、特別な事情が認められない限り、信義則 を援用することができないとする。 (2) 信義則違反否定説 16 無権代理人単独相続型において、無権代理人が本人として追認拒絶することは、信義則に反しないと する。117 条 2 項 1 号は、相手方が悪意の場合について、無権代理人は履行責任を負わなくてよいとし ている。民法が認めているこの評価を、信義則によって覆すべきではない。また、相手方が善意・無過 失の場合、または、相手方に過失があるものの無権代理人が悪意の場合には、いずれにせよ 117 条 1 項 により無権代理人の履行責任が認められる。したがって、信義則違反を持ち出して追認拒絶を封じる必 要はないとする。 2-2 資格併存貫徹説 無権代理人は、本人の資格で、自由に追認拒絶することができ、追認拒絶がされた場合は、無権代理 人の責任のみが問題になるとする。本人の死亡、無権代理人の単独相続という偶然の積み重ねにより、 無権代理人の責任を問うことしかできなかった相手方が、本人が生きていたときよりも有利に扱われる べきではないとする。
28
① B・C 間で保証契約を締結したこと ② ①の際、B が A のためにすることを示したこと (③ ①の際、B が A の代理権を有していなかったこと)17 ④ ①の後、A が死亡したこと(相続開始、882 条) ⑤ B が A の子であること(887 条 1 項)
29
1 資格融合説 無権代理人共同相続型において資格融合説を採る最上級審裁判例は存在しない。この場合に、資格融合により無権代理行為が当然に有効であるとすると、共同相続人の追認拒絶権が無視されてしまう。ま た、無権代理人の相続分に限り当然有効としても、単独相続型において述べたのと同様の問題が残る。 2 資格併存説 2-1 信義則説 信義則説においては、追認権を相続分に応じて分けることができるか、が問題となる。 (1) 追認不可分説(判例 18) 追認権は、相続人全員に不可分的に帰属するので、共同相続人全員が共同して追認しない限り、無権 代理行為が有効となることはないとする。ただし、他の共同相続人全員が追認している場合に、無権代 理人が追認を拒絶することは、信義則上許されない。この見解は、次のような論拠を挙げている。 ① 追認権・追認拒絶権は、無権代理行為の当事者としての地位を引き受けるか否かを決定する本人 の権利である。本人は、常に一個の契約の当事者となるか否かを決定することができるだけであり、一 部追認は認められていない。このような追認権の法的性質は、共同相続されたからといって変わらない。 ② 追認可分説をとると、設例 8 のような場合に、 D に意に沿わない C との共有関係を甘受させるこ とになるし、法律関係が複雑になる 19 。 ③ 無権代理人であっても、共同相続人の立場を考慮して追認拒絶することは、信義に反する態度と はいえない。 とが信義に反するのは、共同相続の場合にも変わらない。 2-2 資格併存貫徹説 (1) 考え方 資格併存貫徹説によると、他の共同相続人が全員追認した場合であっても、無権代理人は、本人の資 格で追認拒絶することができることになる。 (2) 問題点 無権代理人単独相続型の場合と異なり、共同相続型の場合には、相手方は、善意・無過失であっても、 117 条に基づいて履行を得られないことがある(設例 8 を参照。 )。しかしながら、117 条は、無権代理 人が、善意・無過失の相手方に対して、履行責任を負わなければならないとしている。そうすると、他 の共同相続人全員が追認しており、自ら追認しさえすれば履行が可能であるにもかかわらず、無権代理 人が本人の資格で追認拒絶することは、信義則に反すると考えられる。
30
(1)① B・C 間で保証契約を締結したこと ② ①の際、B が A のためにすることを示したこと (③ ①の際、B が A の代理権を有していなかったこと) ④ ①の後、A が死亡したこと ⑤ B が A の子であること (2)① A 死亡の当時、A の配偶者として D が存在したこと(890 条) (3)① D が B・C 間の保証契約を追認したこと
31
1 主張可能説(判例 21) 判例は、本人が無権代理行為を追認拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続しても、無 権代理行為が有効となることはないとする。本人が追認拒絶すれば、無権代理行為の効力が本人に及ば ないことが確定し、その後は、本人であっても追認によって当該行為を有効とすることはできない。こ の追認拒絶の効果は、無権代理人が本人を相続したからといって変わるものではない。
32
1 本人による追認拒絶の可否 本人が無権代理人を相続しても、本人として追認拒絶することができる。無権代理の被害者たる本人が、無権代理人を相続したことで、追認拒絶権を失う理由はないから 2 117 条に基づく特定物給付義務の履行責任 (2) 履行拒絶可能説(通説) 通説によれば、この場合に本人は、履行責任を拒絶することができ、損害賠償責任のみを負う。その 理由として、以下のようなものが挙げられる。 ① 本人に追認拒絶を認める実質的意義は、履行義務を免れたいという本人の意思を尊重する点にあ る。相手方に不当な影響を与えない限り、この意思を尊重すべきである。 ② 相手方としては、本来であれば、本人が協力しない限り履行を請求することができなかったので あるから、たまたま無権代理人死亡・本人相続という偶然があったとしても、履行請求ができるという 利益を与える必要はない。 ③ 共同相続の場合、無権代理行為の目的物を所有している本人だけが、履行責任を負うことになる。 ④ 自己の権利を他人に勝手に売られた者が売主を相続した場合に、権利者が履行義務を拒絶できる とする判例があり 24、これと同様に考えることができる。他人物売買と無権代理とは、社会的実体とし て大差ない。
33
追認拒絶否定説(判例 25) 判例は、第三者が無権代理人と本人とをこの順で相続した場合に、本人の資格で追認拒絶することを 認めていない。その根拠として、資格融合説を採る裁判例 26と信義則説を採る裁判例 27をともに挙げ、 無権代理人を相続した者は、無権代理人の地位を包括承継しているので、後で本人を相続しても、無権 代理人単独相続型と同視できるとする。
34
この場合についての判例は、存在しない。しかしながら、上記の判例からすると、この場合は、本人 相続型と同視されるものと考えられる。したがって、D による追認拒絶は認められる
35
判例 信義則違反の可能性を肯定 (1) 原則 後見人は、もっぱら被後見人の利益のために、善良な管理者の注意をもって、代理権を行使しなけれ ばならない(869 条→644 条)。したがって、自ら無権代理行為をしていた場合であっても、本人の利益 に資するならば、追認拒絶しても信義則に反するとはいえない。 (2) 例外 ただし、相手方のある法律行為については、取引の安全など相手方の利益にも相応の配慮を払うべき である。したがって、「取引関係に立つ当事者間の信頼を裏切り、正義の観念に反するような例外的場合 には」、後見人による追認拒絶が許されない。 判例は、後見人による追認拒絶が信義則に反するかの判断要素として、以下のものを挙げている。 ① 契約の締結に至るまでの無権代理人と相手方との交渉経緯及び無権代理人が契約の締結前に相手方 との間でした法律行為の内容と性質 ② 契約を追認することによって被後見人が被る経済的不利益と追認を拒絶することによって相手方が 被る経済的不利益 30 ③ 契約の締結から後見人が就職するまでの間に契約の履行等をめぐってされた交渉経緯 ④ 無権代理人と後見人との人的関係及び後見人がその就職前に契約の締結に関与した行為の程度 ⑤ 本人の意思能力について相手方が認識し又は認識し得た事実
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9問 • 1年前第3回
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33問 • 1年前第6回 不作為犯
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27問 • 1年前第十回 過失
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53問 • 1年前第十三回、第十四回 正当防衛
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45問 • 1年前第十五回 緊急避難
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26問 • 1年前第十六回 責任の意義・責任能力、原因において自由な行為
第十六回 責任の意義・責任能力、原因において自由な行為
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43問 • 1年前第十七回 正当化事情の錯誤(責任故意)、違法性の意識
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23問 • 1年前第3回 同時履行の抗弁・不安の抗弁
第3回 同時履行の抗弁・不安の抗弁
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23問 • 1年前第十八回、第十九回 未遂犯の基礎・実行の着手、不能犯
第十八回、第十九回 未遂犯の基礎・実行の着手、不能犯
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56問 • 1年前第4回
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第4回
31問 • 1年前問題一覧
1
代理人として法律行為をした者に代理権がなかった場合――代理権が全く存在しなかった場合、また は、授与された代理権の範囲を超えていた場合
2
単独行為の無権代理がされた場合には、原則として当該行為は無効である。もっとも、無権代理人の した単独行為について、相手方が無権代理に同意していたか、または代理権を争わなかったときは、 113 条以下の規定が準用され、本人による追認の可能性などが生じる(118 条前段)。
3
このような場合、A が追認すると、A→C、A→D の二重譲渡がされたことになる。このとき、C・D 間の優劣は、対抗要件の存否によって決まる。不動産については、登記を備えるか否かが決め手となる (177 条)。したがって、それ以上に、116 条ただし書を適用する必要はない。
4
設例 3 においては、 C の権利も D の権利も対外的に主張可能なものである。すなわち、弁済が有効で あれば、C は債務の消滅を誰に対してでも主張することができるし、転付命令が送達され確定すれば、 D は、甲債権の取得を誰に対してでも主張することができる(民執 159 条)。 このとき、 B による弁済受領を A が追認すれば、C の弁済が有効ということになり、甲債権が消滅す る。そうすると、甲を差し押さえ、転付命令を得た第三者 D が害されることになる。そこで、D を保護 するために適用されるのが、116 条ただし書であるとされる 2 。
5
履行責任と損害賠償責任
6
(1) 履行請求の要件 ① 自称代理人との間で契約を締結したこと ② 顕名があったこと (③ 履行を選択する旨の意思表示) (2) 損害賠償請求の要件 上記①・②に加えて、 ③ 履行不能または損害賠償請求を選択する旨の意思表示 ④ 損害の発生とその金額
7
① 代理権の存在(117 条1項) ② 本人の追認(同上) ③ 代理権の不存在に関する相手方の悪意(同条 2 項 1 号) ④ 代理権の不存在を知らなかったことについて、相手方に過失があったとの評価を根拠づける事実(同 2 号本文) ⑤ 無権代理人の行為能力制限 5(同 3 号) (⑥ 相手方による契約の取消し(115 条))
8
① 相手方に過失があったとの評価を妨げる事実 ② 無権代理人が自己に代理権がないことを知っていたこと(117 条 2 項 2 号ただし書)
9
無権代理人が代理権の不存在を知るべきであったのに知らなかった場合にのみ、117 条の責任を追及 することができるとする説
10
117 条は、表見代理による保護を受けることができない相手方を救済するための補充的な責任を定 めた規定である」との理解をもとに、同条の過失を通常の過失と解すると、相手方は、過失があり表見 代理を主張することができない場合に、117 条責任も追及することができなくなり、117 条の存在意義 がなくなるとする説
11
117 条 2 項 2 号における過失は、単なる過失でよいとする説
12
① 無権代理人相続型:無権代理人が本人を相続した場合 無権代理人単独相続型 無権代理人共同相続型 追認拒絶後相続型 ② 本人相続型:本人が無権代理人を相続した場合 ③ 第三者相続型 ④ 無権代理人後見人就職型
13
資格融合説と資格併存説
14
無権代理人の資格は本人の資格に吸収され、本人が自ら法律行為をしたのと同様に扱われるとする考え方
15
無権代理人の資格と本人の資格とが併存すると考える説
16
法定代理人と本人の資格を併せ持つものは信義則により追認拒絶することができないとする考え方
17
無権代理人と本人の資格を持つものは常に追認拒絶することができるとする考え方
18
追認権は、相続人全員に不可分的に帰属するので、共同相続人全員が共同して追認しない限り、無権 代理行為が有効となることはないとする説
19
① 追認権・追認拒絶権は、無権代理行為の当事者としての地位を引き受けるか否かを決定する本人 の権利である。本人は、常に一個の契約の当事者となるか否かを決定することができるだけであり、一 部追認は認められていない。このような追認権の法的性質は、共同相続されたからといって変わらない。 ② 追認可分説をとると、設例 8 のような場合に、 D に意に沿わない C との共有関係を甘受させるこ とになるし、法律関係が複雑になる ③ 無権代理人であっても、共同相続人の立場を考慮して追認拒絶することは、信義に反する態度と はいえない。
20
無権代理人は、自己の相続分に相当する限度において、他の共同相続人の追認 がないことを主張して効果帰属を否定することを、信義則上許されないとする。
21
① 追認権は、実質的には、無権代理行為の効果(契約から生じる債権・債務)を引き受けるか否か を決定する権利である。そのような権利が共同相続された場合、各相続人は、それぞれの相続分に応じ て、引き受けるか否かを判断すればよい。 ② 設例 8 において、D の意に沿わない共有関係が生じることは、B が自己の相続分(甲の持分)を 他人に譲渡した場合と異ならない。 ③ 無権代理人が、自らした無権代理行為の効果帰属を免れるために、本人の資格で追認拒絶するこ とが信義に反するのは、共同相続の場合にも変わらない。
22
無権代理人を相続した本人は、117 条の責任を負わなければならないとする考え方
23
履行責任を拒絶することができ、損害賠償責任のみを負う
24
Ⅰ 責任の内容 無権代理行為の相手方は、無権代理人に対して一定の責任を追及することができる。すなわち、無権 代理人は、相手方の選択に従い、下記の責任を負わなければならない (117 条 1 項) 。 なお、 相手方は、本人の表見代理責任と無権代理人の責任を選択的に追及することができる 1 履行責任 第一に、相手方が履行を請求した場合、無権代理人と相手方との間で契約がされたのと同様に扱われ、 無権代理人が、当該契約上の義務を負う。ただし、契約上の権利も取得する。 2 損害賠償責任 第二に、相手方は、履行請求に代えて、損害賠償を請求することもできる。ここでの損害賠償の内容 は、契約が履行されたならば得られたであろう利益(履行利益)である。 Ⅱ 責任の要件 1 成立要件 117 条の責任を追及する相手方は、次の事実だけを主張・立証すればよい。 (1) 履行請求の要件 ① 自称代理人との間で契約を締結したこと ② 顕名があったこと (③ 履行を選択する旨の意思表示)4 (2) 損害賠償請求の要件 上記①・②に加えて、 ③ 履行不能または損害賠償請求を選択する旨の意思表示 ④ 損害の発生とその金額 2 阻却要件 これに対して、無権代理人は、次のいずれかの事実を主張・立証することで、責任を免れることがで きる。 ① 代理権の存在(117 条1項) ② 本人の追認(同上) ③ 代理権の不存在に関する相手方の悪意(同条 2 項 1 号) ④ 代理権の不存在を知らなかったことについて、相手方に過失があったとの評価を根拠づける事実(同 2 号本文) ⑤ 無権代理人の行為能力制限 5(同 3 号) (⑥ 相手方による契約の取消し(115 条)) 3 再阻却要件 無権代理人の側が上記④の抗弁を提出した場合には、相手方は、さらに次のいずれかの事実を主張・ 立証することで、無権代理人の責任を追及することができる。 ① 相手方に過失があったとの評価を妨げる事実 ② 無権代理人が自己に代理権がないことを知っていたこと(117 条 2 項 2 号ただし書)
25
(1) 無過失責任説(判例 6・通説) 117 条は、相手方の信頼を保護することによって取引の安全を確保し、代理制度の信用維持を図るた めに、法が特に無過失責任を規定したものであるとする。代理権が存在すると信じさせた無権代理人は、 そのような重い責任を負ってもやむを得ないというのが、その理由である。 (2) 過失責任説 7 無権代理人が代理権の不存在を知るべきであったのに知らなかった場合にのみ、117 条の責任を追及 することができるとする。この見解によると、117 条の意義は、履行責任(または履行利益賠償責任) を課すことで、同じく過失を要件とする一般不法行為責任(709 条)よりも無権代理人の責任を加重す る点に求められる。
26
(1)無権代理人が本人を単独で相続した事案について本人が自ら法律行為をしたのと同様な法律上の地位が生じているとした最上級審裁判例がある (2) (1) 相手方が悪意の場合 資格融合説によると、相続による地位の融合により、無権代理行為は当然に有効となる。そうすると、 相手方が代理権の不存在を知っていた場合にも、無権代理行為が有効となってしまい、不当である。 もっとも、この批判に対しては、相手方悪意の場合に、無権代理人に「悪意の抗弁」を認めることで 対処できるとの反論がある。そのうえ、資格併存=信義則説においても、相手方悪意の場合に、本人と しての追認拒絶を認めるかは、争いがある(後述)。 (2) 相手方が契約への拘束を望まない場合 資格融合説によると、無権代理行為が当然に有効となることから、本人の資格で追認拒絶することが できなくなるだけではなく、相手方による取消権(115 条)の行使や無権代理人の責任(とりわけ損害 賠償)の追及も不可能になる。しかしながら、相手方が、無権代理人との間の契約関係の形成を望まな いのであれば、それらの選択を認めるべきである。 もっとも、資格併存説に立った場合でも、無権代理人が本人の資格で追認してしまえば、取消しや無 権代理人の責任追及は不可能となる。したがって、問題は、両当事者共に当該行為の効果を望まない場 合に、無権代理であることを前提とした処理が可能かにある。当事者が主張しない限り資格融合説や信 義則説に基づく当然有効の効果は生じないと考えれば、この問題はクリアできる。 (3) 他の類型との一貫性 後述する本人相続型や無権代理人共同相続型の判例においては資格融合説が採られていない。そこで、 無権代理人単独相続型においてのみ資格融合説で処理することに論理的整合性があるのか、疑問視され ている。
27
2-1 信義則説 (1) 信義則違反肯定説 ア)追認拒絶の禁止 資格併存説の多くは、無権代理人単独相続型において、無権代理人が本人として追認拒絶することを、 信義則に反し許されない態度であるとする。 この見解は、禁反言(矛盾的態度の禁止)の原則に基づく。すなわち、「相手方との関係では『本人』 に効果を帰属せしめるものとして代理行為をなしたにもかかわらず、『本人』としての地位をも併有す るや、『本人』としての追認拒絶権を行使する態度は矛盾的であり許されないと評価される。」とする イ)相手方が悪意の場合 ただし、相手方が悪意の場合については、見解が分かれる。 A) 追認拒絶禁止説 14 相手方が代理権の不存在を知っていたとしても、無権代理人の態度に矛盾があること自体は変わらな いのだから、やはり追認拒絶は許されないとする。 B) 追認拒絶肯定説 15 信義則を援用して無権代理人の矛盾的行為を咎めることができるためには、相手方にもそれ相応の事 情が要求されなければならないとし、相手方悪意の場合には、特別な事情が認められない限り、信義則 を援用することができないとする。 (2) 信義則違反否定説 16 無権代理人単独相続型において、無権代理人が本人として追認拒絶することは、信義則に反しないと する。117 条 2 項 1 号は、相手方が悪意の場合について、無権代理人は履行責任を負わなくてよいとし ている。民法が認めているこの評価を、信義則によって覆すべきではない。また、相手方が善意・無過 失の場合、または、相手方に過失があるものの無権代理人が悪意の場合には、いずれにせよ 117 条 1 項 により無権代理人の履行責任が認められる。したがって、信義則違反を持ち出して追認拒絶を封じる必 要はないとする。 2-2 資格併存貫徹説 無権代理人は、本人の資格で、自由に追認拒絶することができ、追認拒絶がされた場合は、無権代理 人の責任のみが問題になるとする。本人の死亡、無権代理人の単独相続という偶然の積み重ねにより、 無権代理人の責任を問うことしかできなかった相手方が、本人が生きていたときよりも有利に扱われる べきではないとする。
28
① B・C 間で保証契約を締結したこと ② ①の際、B が A のためにすることを示したこと (③ ①の際、B が A の代理権を有していなかったこと)17 ④ ①の後、A が死亡したこと(相続開始、882 条) ⑤ B が A の子であること(887 条 1 項)
29
1 資格融合説 無権代理人共同相続型において資格融合説を採る最上級審裁判例は存在しない。この場合に、資格融合により無権代理行為が当然に有効であるとすると、共同相続人の追認拒絶権が無視されてしまう。ま た、無権代理人の相続分に限り当然有効としても、単独相続型において述べたのと同様の問題が残る。 2 資格併存説 2-1 信義則説 信義則説においては、追認権を相続分に応じて分けることができるか、が問題となる。 (1) 追認不可分説(判例 18) 追認権は、相続人全員に不可分的に帰属するので、共同相続人全員が共同して追認しない限り、無権 代理行為が有効となることはないとする。ただし、他の共同相続人全員が追認している場合に、無権代 理人が追認を拒絶することは、信義則上許されない。この見解は、次のような論拠を挙げている。 ① 追認権・追認拒絶権は、無権代理行為の当事者としての地位を引き受けるか否かを決定する本人 の権利である。本人は、常に一個の契約の当事者となるか否かを決定することができるだけであり、一 部追認は認められていない。このような追認権の法的性質は、共同相続されたからといって変わらない。 ② 追認可分説をとると、設例 8 のような場合に、 D に意に沿わない C との共有関係を甘受させるこ とになるし、法律関係が複雑になる 19 。 ③ 無権代理人であっても、共同相続人の立場を考慮して追認拒絶することは、信義に反する態度と はいえない。 とが信義に反するのは、共同相続の場合にも変わらない。 2-2 資格併存貫徹説 (1) 考え方 資格併存貫徹説によると、他の共同相続人が全員追認した場合であっても、無権代理人は、本人の資 格で追認拒絶することができることになる。 (2) 問題点 無権代理人単独相続型の場合と異なり、共同相続型の場合には、相手方は、善意・無過失であっても、 117 条に基づいて履行を得られないことがある(設例 8 を参照。 )。しかしながら、117 条は、無権代理 人が、善意・無過失の相手方に対して、履行責任を負わなければならないとしている。そうすると、他 の共同相続人全員が追認しており、自ら追認しさえすれば履行が可能であるにもかかわらず、無権代理 人が本人の資格で追認拒絶することは、信義則に反すると考えられる。
30
(1)① B・C 間で保証契約を締結したこと ② ①の際、B が A のためにすることを示したこと (③ ①の際、B が A の代理権を有していなかったこと) ④ ①の後、A が死亡したこと ⑤ B が A の子であること (2)① A 死亡の当時、A の配偶者として D が存在したこと(890 条) (3)① D が B・C 間の保証契約を追認したこと
31
1 主張可能説(判例 21) 判例は、本人が無権代理行為を追認拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続しても、無 権代理行為が有効となることはないとする。本人が追認拒絶すれば、無権代理行為の効力が本人に及ば ないことが確定し、その後は、本人であっても追認によって当該行為を有効とすることはできない。こ の追認拒絶の効果は、無権代理人が本人を相続したからといって変わるものではない。
32
1 本人による追認拒絶の可否 本人が無権代理人を相続しても、本人として追認拒絶することができる。無権代理の被害者たる本人が、無権代理人を相続したことで、追認拒絶権を失う理由はないから 2 117 条に基づく特定物給付義務の履行責任 (2) 履行拒絶可能説(通説) 通説によれば、この場合に本人は、履行責任を拒絶することができ、損害賠償責任のみを負う。その 理由として、以下のようなものが挙げられる。 ① 本人に追認拒絶を認める実質的意義は、履行義務を免れたいという本人の意思を尊重する点にあ る。相手方に不当な影響を与えない限り、この意思を尊重すべきである。 ② 相手方としては、本来であれば、本人が協力しない限り履行を請求することができなかったので あるから、たまたま無権代理人死亡・本人相続という偶然があったとしても、履行請求ができるという 利益を与える必要はない。 ③ 共同相続の場合、無権代理行為の目的物を所有している本人だけが、履行責任を負うことになる。 ④ 自己の権利を他人に勝手に売られた者が売主を相続した場合に、権利者が履行義務を拒絶できる とする判例があり 24、これと同様に考えることができる。他人物売買と無権代理とは、社会的実体とし て大差ない。
33
追認拒絶否定説(判例 25) 判例は、第三者が無権代理人と本人とをこの順で相続した場合に、本人の資格で追認拒絶することを 認めていない。その根拠として、資格融合説を採る裁判例 26と信義則説を採る裁判例 27をともに挙げ、 無権代理人を相続した者は、無権代理人の地位を包括承継しているので、後で本人を相続しても、無権 代理人単独相続型と同視できるとする。
34
この場合についての判例は、存在しない。しかしながら、上記の判例からすると、この場合は、本人 相続型と同視されるものと考えられる。したがって、D による追認拒絶は認められる
35
判例 信義則違反の可能性を肯定 (1) 原則 後見人は、もっぱら被後見人の利益のために、善良な管理者の注意をもって、代理権を行使しなけれ ばならない(869 条→644 条)。したがって、自ら無権代理行為をしていた場合であっても、本人の利益 に資するならば、追認拒絶しても信義則に反するとはいえない。 (2) 例外 ただし、相手方のある法律行為については、取引の安全など相手方の利益にも相応の配慮を払うべき である。したがって、「取引関係に立つ当事者間の信頼を裏切り、正義の観念に反するような例外的場合 には」、後見人による追認拒絶が許されない。 判例は、後見人による追認拒絶が信義則に反するかの判断要素として、以下のものを挙げている。 ① 契約の締結に至るまでの無権代理人と相手方との交渉経緯及び無権代理人が契約の締結前に相手方 との間でした法律行為の内容と性質 ② 契約を追認することによって被後見人が被る経済的不利益と追認を拒絶することによって相手方が 被る経済的不利益 30 ③ 契約の締結から後見人が就職するまでの間に契約の履行等をめぐってされた交渉経緯 ④ 無権代理人と後見人との人的関係及び後見人がその就職前に契約の締結に関与した行為の程度 ⑤ 本人の意思能力について相手方が認識し又は認識し得た事実