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労働者災害補償保険〜

Aiko Kobayashi

問題数 22 • 5/15/2025

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問題一覧

労働者が労災にあった場合、労働者は誰に労災給付を請求するか？

使用者に対してではなく、政府（労働基準監督署長）に対して労災保険給付の請求

通勤とは？

住居と就業の場所との間の往復

通勤災害とは？

労働者の通勤による負傷、疾病、障害又は死亡

通勤災害で、保険給付が受けられない場合は？

通勤中の逸脱（合理的経路をはずれる）・中断（途中で別のことをする）の場合のそれ以降の事故

労災補償は個々の使用者の無過失責任に基づくから、AとBに使用されて働く労働者がBでの業務で労災事故を被ってAでもBでも働けなくなった場合、労働者はどちらから補償を受けられるか？

Bだけでなく、「複数業務要因災害」としてAでの休業損害も保障。

労災保険の給付（通勤災害等を除く）を受けるためには、労働者の傷病・死亡が「業務上」のものでなければならない（そうでなければ私傷病の扱い）。 →業務上か業務外はどのような基準で判断されるか？

業務遂行性（労働関係のもとにある状況＝使用者の「支配下」での事故）＋業務起因性（業務と傷病・死亡との間に相当因果関係がある）・使用者の支配下……①管理下・指揮命令下での行為＋②業務に通常付随する行為

業務遂行性の具体的判断

・具体的指揮命令のもとでの就労中の事故→通常、業務遂行性○ ・具体的指揮命令を外れた時間・行為中の事故　→業務に通常付随する行為といえる場合→使用者の管理下にあったかにより決定　→業務に通常付随する行為ではない場合→業務遂行性×

昼食中や昼食場所への移動中の事故業務遂行性があるか？

→業務に通常付随する→使用者の管理下にある事業施設内か否かにより決定。

出張中の事故業務遂行性があるか？

命じられた全行程を通じて原則支配下／移動中、宿泊中、食事中も支配下といえるが、自由行動、過度な飲酒など積極的な私的行為がある場合には×。

運動会や懇親会業務遂行性があるか？

原則的には私的行為とされるが、参加の義務付け・業務との関連性により業務遂行性ありとされる場合もある。

行橋労基署長事件（#114）・「事業活動に密接に関連する」研修生の歓送迎会とその後の送りであること（飲酒もしていない）。・いったんは断ったが、上司の要請で参加したこと。業務遂行性が認められるか？

認められる

過労による脳・心臓疾患の業務起因性についての認定基準

発症前1か月間に100時間、または2～6か月平均で月80時間を超える時間外労働そこまでの長時間労働がなくとも、不規則な勤務や出張の多さ、作業環境や精神的緊張を伴う業務等

過労による脳・心臓疾患の業務起因性について、厚生労働省が労働基準監督署庁に対して出す認定基準に裁判所は従う必要があるか？

ない

強い心理的負荷業務起因性についての認定基準４つ

① 対象疾病・業務に起因し得る精神障害：気分障害（うつ病、双極性障害（かつての「躁うつ病」）など）、急性ストレス反応（PTSD、適応障害など） ② 業務による「強い」心理的負荷の有無・精神障害の発症前6か月間に、「強い」心理的負荷を与える業務上の具体的出来事があったかどうか。平均的・同種労働者を基準に心理的負荷の強さを判断する。・長時間労働（おおむね月100時間以上の時間外労働）、セクハラ・パワハラ、過剰なノルマ、配置転換等。・ひとつひとつの出来事は「強い心理的負荷」といえなくても、複数の心理的負荷が重なれば「強い心理的負荷」といえる場合もある。 ③ 業務以外の心理的負荷・家族の問題、借金、私的な人間関係など。②業務上の心理的負荷よりも有力な原因であれば業務起因性を否定。 ④ 過労自殺・業務上の精神障害を発病した者の自殺（過労自殺）と業務との相当因果関係→原則肯定。

平均的同種労働者基準とはどのような考え方か？

ストレスに強い人や弱い人がいるが、「弱い人」が「弱い」ストレスで精神障害を発病しても、使用者の責任ではないという考え方。

第6条　労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。（労働契約の内容の変更）第8条　労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。ここにはどのような原則があるか？

合意原則

就業規則がある理由２つ

労働条件の画一的決定職場規律維持のためのルール

使用者が一方的に決定した就業規則の内容（解雇・懲戒規定も含む）は労働契約の内容になるのか？

使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。

労働契約を締結する際、その内容（労働条件）は、労働者と使用者との合意によって決定するのが原則（合意原則）の例外は？

労働契約を締結する際、①使用者が「合理的」な内容を定める就業規則を作成しており、②それを「周知」させていた場合には、使用者が一方的に定めた就業規則上の労働条件が労働契約の内容になる。

労働者は就業規則の内容に同意していなくとも、あるいはそれを知らなくとも、その適用を受けるのか？

使用者と労働者との間の労働条件は、就業規則が合理的な労働条件を定めている限り、就業規則によるという「事実たる慣習」（民法92条参照）が成立していて、法的規範性があるため、受ける

労働契約と就業規則の内容が食い違っており、労働契約の内容が就業規則よりも条件が悪い場合は？

労働契約のその部分について無効就業規則に定められる内容による

労働契約の内容が就業規則の内容よりも良い場合は？

労働契約の内容が優先される