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Week11　交渉・仲介

Aiko Kobayashi

問題数 33 • 6/27/2025

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問題一覧

どのようなときに紛争が解決したと言えるのか？　３つ

①認識できるアウトカム（Ｏｕｔｃｏｍｅ）が達成されたとき ②紛争の行動が終了したとき ③価値とリソースの満足のいく分布が合意されたとき

交渉とは？

• 大使と使節が関係を調整し管理する方法で、外交のビジネス (Nicolson 1950) • ２もしくはそれ以上の当事者が共同で受け入れられる立場に達する試みをする相互作用（McGrath 1966） • パワー関係を含める相互作用（Sｃｈｅｌｌｉｎｇ 1960） • 口頭もしくは非口頭のコミュニケーション、直接であれ、間接であれ、利益相反の当事者が仲裁や司法過程を経ずに議論し、彼らの争いを管理するためにとるいかなる共同の行動（ＳｔｅｐｈｅｎｓｏｎａｎｄＭｏｒｌｅｙ 1977）

交渉の利点とは？４つ

①合意に基づくアウトカムを提供できる ②当事者は交渉過程に自発的に参加でき、合意の可能性を探求でき、自由にアウトカムを受け入れたり拒否できる ③感情面、対人関係の面での紛争を探求することにより、当事者間でのより相互作用の基盤を築くことになる ④いかなる選択肢を評価し受け入れる正統な基準を提供する

交渉が適さない場合は？３つ

• 高強度の紛争であるとき • 戦闘者間でパワーが釣り合っていないとき • 争点が価値不可分性であるとき

交渉に影響を当てる個人的要因３つ

• 個人のパーソナリティー（カリスマ、認識の複雑さ、説得力） • 個人が感じとる環境 • 個人の特性①個人の特徴（年齢、宗教、賢さ）②個人の動機・態度（信頼性、協調性、権威的）

交渉に影響を与える役割的要因

交渉者の立場への期待、集団への忠誠・説明責任・コミットメント

交渉に影響を与える状況的要因４つ

①物理的要素（交渉の場所、公平性、紛争管理の物理的アレンジ） ②社会的要素（過程に関与している当事者の数、第三者の存在） ③争点的要素（有形・無形の争点、争点の数） ④対面的要素（コミュニケーションチャネルの使用、過程のオープン度合い・閉鎖度合い、当事者の経験する緊張感）

交渉に影響を与える相互作用的要因２つ

①配分的な相互作用（Distributive interactions）： ②統合的相互作用（Integrative interactions）：より開放的で新しい可能性を探る意思が存在している模索的、問題解決型の交渉

関心に基づいた交渉とは？（Fisher 1981）

交渉において相手を打ち負かすのではなく、互いの「立場（position）」の背後にある「関心（interest）」に注目し、双方にとって満足のいく解決を目指す交渉手法

仲介とは？

仲介とは紛争マネジメントの過程で、紛争当事者が物理的暴力を使用せず、法の権威を含めずに、紛争を終わらせるためもしくは違いを解決するために、個人、集団、国もしくは組織からの助けを求めることもしくは助けを受け入れること

仲介に従事しようかどうかの決定に影響するのは？

国内的・国際的オーディエンスコスト

仲介に伴うコスト２つ

• 仲介のオファーは紛争当事者に拒否される可能性がある • もし受け入れられたとしても、望ましい結果に達することができない可能性がある

仲介を提供する側のコスト

評判と政治的コスト

仲介を受け入れる側のコスト３つ

・弱さの露呈・強固さの欠如・反政府武装勢力に対して正統性を与えることになる

仲介の取引コストは何か？

どの集団と和解したいのか、見つけられた集団から信頼できる交渉者は誰なのか、などを見つけなければならないこと

仲介の目的３つ

• 紛争マネジメントの物理的環境を変えること • 何がステークなのかの感知を変えること • 平和的アウトカムを達するための当事者のモチベーションを変えること

主観的基準による仲介の評価

• 当事者のもしくは仲介者の、仲介の目的が達成されたという関知もしくは、望ましい変化が生じたという感知

仲介を評価する客観的基準４つ

・暴力的行為の停止もしくは減少・当事者が公式な拘束性のある合意を締結・合意が達成された速度・合意が達せられた争点の数

Ripe momentとは？

当事者が膠着状態（Mutually Hurting Stalemate (MHS)）に至ったと感じ取ること

仲介・交渉の成功の秘訣２つ

アクセプトされる合意点を見つけること紛争解決への努力のタイミング（Ripe moment）

能力によって仲介が成功した事例

例：1970年代ジンバブエ（当時のローデシア）がアフリカ人解放勢力と白人政権の間で内戦に → 1980年4月英国の仲介により内戦は終結 → 英国は経済的・軍事的資源を有していた + 植民地のつながり

仲介の成功は影響力によるという考え方において考慮される２つの影響力

①Capability leverage (能力の影響力）：仲介者の相対的経済力など　短期的な正の効果 ②Credibility leverage (信頼性の影響）：影響を及ぼすための知識や情報、繋がり　１歴史的なつながり　２文化的なつながり長期的な正の効果⇒ 長く続く合意に

仲介の成功は仲介者の正統性によるとする考え方による分析結果は？

• 分析対象：1960年～2017年のアフリカにおける仲介の努力 • 分析結果：アフリカではない国に比べて、第三国がアフリカである場合、より長く続きやすい交渉による和解が達されやすい

仲介の成功はステータスによる（Kreiboer 1998）考え方におけるステータスの種類２つ

①制度的ステータス：仲介者が国連、地域機構、政府機関などの正式な組織に所属しているかどうか ②立場的ステータス：仲介者自身の国際的な影響力や政治的地位、個人としての信望に関わる

仲介者にバイアスがある（＝どちらかの側を少し贔屓している）と、交渉はうまくいくの？

うまくいく ←特定の当事者にバイアスがある場合、**その当事者にとって仲介者は「信頼できる味方」**だと感じやすくなる ←贔屓された側は、「自分たちの利益がちゃんと入っている」と安心できる。相手側も、「あの仲介者が言うなら、譲歩しても大丈夫かも」と信頼できる。 → 結果的に、**双方のニーズをよく反映した内容の濃い合意（win-winに近い）**ができる。

仲介の効果２つ

Process effect（プロセス効果）：・仲介は、紛争当事者が協力を開始し、維持する条件を提供・仲介により、和解にコミットすることにおける相互の関心を発展させられる Selection effect (セレクション効果）仲介は難しくかつ手に負えない紛争の時に生じる（仲介は、政府が領土を支配できないというメッセージを送るため、コストに→ この政治的コストよりも紛争を続けるコストが高いときに仲介が成立 → 難しい紛争）

仲介の効果を図ることが難しい理由２つ

①仲介は他の紛争解決の方法とともになされることが多いこと ②仲介自体、さまざまな第三者によって行われること

仲介のタイプの一つである、解決焦点型モデルとは？

「問題を掘り下げるよりも、解決に向けて今できることに目を向ける」仲介方法

Kressel（1972）の仲介の戦略３つ

① Reflective strategies（反映的戦略）：当事者の発言や感情を受け止めて繰り返すことで、自分の気持ちや考えに気づかせる。 ② Nondirective behavior（非指示的行動）：当事者に自由に話をさせて、自分たちで問題を整理・解決できるよう支援する。 ③ Directive behavior（指示的行動）：調停者が積極的に関与して、解決策を提案したり、議論を整理して導いていく。

Touval & Zartman（1985）／Kochan（1981）の仲介戦略３つ

① Communicator（コミュニケーター）：当事者同士の意思疎通を助ける ② Formulator（フォーミュレーター）：当事者の立場や利害を整理し、共通点や妥協点を見出す ③ Manipulator（マニピュレーター）：仲介者が交渉を積極的に誘導・調整・圧力をかける

仲介のタイプの一つである、Problem-Solving Model（問題解決型モデル）とは？

お互いのニーズ（本当に必要としていること）に注目して、みんなにとって納得できる合意を作る

仲介のタイプの一つである、Transformative Mediation（変形型仲介）とは？

単に合意をつくるのではなく、当事者の内面や関係性に変化を起こすことが目標

仲介のタイプの一つであるNarrative model (White and Epston 1990)とは？

紛争や問題があると、「自分＝悪い」「相手＝敵」という固定された物語にとらわれてしまうが、ナラティブ・モデルは、そうした「問題の物語」から離れて、新しい見方や関係性の物語を一緒に作り直すことを目指す

Week11 交渉・仲介

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