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第５回　P51から

Aiko Kobayashi

問題数 27 • 10/30/2024

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事情の根本的な変化（62条）１条約の締結の時に存在していた事情につき生じた根本的な変化が当事国の予見しなかつたものである場合で、当該変化を条約の終了又は条約からの脱退の根拠として援用するための条件２つ

（ａ）当該事情の存在が条約に拘束されることについての当事国の同意の不可欠の基礎を成していたこと。（ｂ）当該変化が、条約に基づき引き続き履行しなければならない義務の範囲を根本的に変更する効果を有するものであること。

60条（条約違反の結果としての条約の終了又は運用停止）１二国間の条約につきその一方の当事国による重大な違反があつた場合で、他方の当事国は、当該違反を条約の終了又は条約の全部若しくは一部の運用停止の根拠として援用することができる。３この条の規定の適用上、重大な条約違反とは、何をいうか？

（ａ）条約の否定であつてこの条約により認められないもの（ｂ）条約の趣旨及び目的の実現に不可欠な規定についての違反

条約の廃棄とは？

二国間条約の当事者でなくなること

条約の脱退とは？

多数国間条約の当事者でなくなること

条約の廃棄・脱退の可否についてはどのように決まるか？

条約の規定に従う・全当事国の合意による

条約の廃棄・脱退について規定していない条約については、どのような場合に、はいき・脱退が可能となるか？（２つ）

(ａ) 当事国が廃棄又は脱退の可能性を許容する意図を有していたと認められる場合 (ｂ) 条約の性質上廃棄又は脱退の権利があると考えられる場合

国際機構法とは？

国際機構に関する国際法

国際機構とは？

国家の結合体であり、国家間の合意に基礎を置き、固有の常設的機関を保持し、特定の目的を有するもの

当該国際機構の法人格を日本ではどのように認めるか？

国際機構の設立文書等を国会承認することで、その国内法人格を認めている

国際機構は、国際法主体性（国際法人格）を有するか？

有する

ICJ、国連損害賠償事件勧告的意見（1949年） ➢ パレスチナの国連調停官に任命されたスウェーデン人のベルナドッテ伯爵らが、国連の任務遂行中に、1948年にエルサレムで殺害。国連は、イスラエルに対して、損害賠償請求を行えるか。

国連は、国際法主体であり、国際的権利・義務を有し、国際請求により、その権利を主張する能力を有している。国際法上、機構は、憲章中にはっきりと述べられていないとしても、必然的推断により、その任務の遂行に必要不可欠な権限を有しているものとみなされる。〔黙示的権限の法理〕機構は、その目的・任務に基づいて、職員を様々な危険にさらすことになる。職員の機能的保護を有する能力は、憲章により必然的に推断される。

国際機構の権能４つ

・条約締結権・特権免除の享有権（国連憲章第105条・国連特権免除条約） ⚫ 使節の派遣および接受の権利 ⚫ 責任能力（国際機構は、国際違法行為を行った場合には、国際責任を負う）

国際機構の意思決定の仕方

伝統的には・・・国家主権・主権平等→ 全会一致原則⇔機能不全近年多くの国際機構で多数決制が採用 ➢ 単純多数：過半数 ➢ 特別多数：特に重要な事項を議決する要件として設定される賛成者の数。3分の2、4分の3など ➢ 国連総会・・・重要事項では3分の2の特別多数、それ以外の事項では単純多数（憲章18条） ➢ 世界知的所有権機関（ＷＩＰＯ）の一般総会では、3分の2、4分の3、10分の9（ＷＩＰＯ条約6条3項）平等原則の修正 ➢ 加重投票制：財政的貢献等により、投票数に差異をもうけるコンセンサス方式：加盟国の意見を調整して合意を形成し、最終的に表決に付さずに採択する方式

国際機構の決定の、加盟国に対する法的拘束力は何によるか？

設立文書による

機構の組織運営に関する決議であり、拘束力があるもののことをなんというか？

国際機構内部法

国際連盟はどのような規約により設立されたか？

1919年国際連盟規約により設立。

国際連盟規約の内容４つ

⚫ 一定の場合に戦争に訴えることを禁止。 ➢ 国交断絶に至るおそれのある紛争が発生・・・国際裁判か連盟理事会の審査。その判決／報告後3か月間は戦争×（戦争モラトリアム）（連盟規約12条1項） ➢ 国際裁判所の判決／当事国を除く全会一致の連盟理事会の勧告／総会の勧告に服する連盟国に対して戦争に訴えること×（13条4項、15条6項・10項） ⚫ 集団安全保障体制 ➢ 規約に違反して戦争に訴えた連盟国は、他のすべての連盟国に対して戦争行為を行ったものとみなされる。他の連盟国は、通商・金融関係を断絶。（16条1項） ➢ 規約違反と制裁発動は各連盟国が個別的に判断。 ➢ 軍事的措置については、連盟理事会は兵力に対する各国の分担の程度の提案にとどまる。（16条2項） ➢ エチオピア侵攻に対する1935年イタリア経済制裁問題点 ⚫ 総会、理事会、事務局（2条） ➢ 総会、理事会・・・全会一致の原則、決議に拘束力なし。 ⚫ アメリカの不参加、違反国の脱退

国連憲章の内容３つ

⚫ 国際の平和と安全の維持（1条1項）武力行使を禁止（国連憲章2条4項）：紛争の平和的処理義務（2条3項、33条）集団安全保障制度 ➢ 「平和に対する脅威、平和の破壊、及び侵略行為」・・・国連憲章・国際法違反でなくとも平和に対する脅威になり得る。（例：北朝鮮の地下核実験） ➢ 事態の認定・措置の決定は、安保理が集権的に行う（24、39、41、42条）。全会一致ではなく、15か国中9か国の賛成でOK⇔常任理事国による拒否権。 ➢ 安保理決議は加盟国を拘束する（25条）。軍事的措置あり。 ⚫ 経済社会協力（1条3項） ⚫ 人民の自決（1条2項）

国際機構への加盟条件３つ

国連憲章4条1項：①国家、②平和愛好的、③憲章義務の受諾・履行能力・履行意思

国際機構への加盟承認はどのようになされるか？

安保理の勧告に基づき、総会の決定によってなされる。

国連総会とは？

すべての加盟国によって構成される国連の主要な審議機関

国連安全保障理事会（安保理）の仕事内容

⚫ 国際の平和と安全の維持につき主要な責任（国連憲章24条1項） ➢ 紛争当事者に対して、紛争を平和的手段によって解決するよう要請したり適当と認める解決条件を勧告 ➢ 紛争による事態の悪化を防ぐため必要又は望ましい暫定措置に従うよう当事者に要請 ➢ 平和に対する脅威、平和の破壊又は侵略行為の存在を決定し、平和と安全の維持と回復のために勧告。経済制裁等の非軍事的強制措置及び軍事的強制措置を決定。 ⚫ 5の常任理事国（中国、フランス、ロシア、英国、米国）と、10か国の非常任理事国から構成。 ⚫ 一定の会期はなく、会合は必要に応じて随時開催。

国連経済社会理事会（経社理）の仕事内容

⚫ 国連や専門機関、その他各種機関の経済社会活動を調整し、経済、社会、文化、教育、保健、人権等の分野について勧告を行う。

国連事務局の仕事内容

世界各地の国連事務所で働くすべての国籍を代表する職員で構成され、多岐にわたる国連の日常業務を遂行。

事務総長とは？

事務局の最高責任者

国連専門機関とは？

経済・社会・文化・教育・保健その他の分野で国際協力を推進するために設立された国際機構。

安全保障に関して、国連安保理と総会どちらの決議が優先されるか？

安保理の優位

第５回 P51から

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