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社一 択一式②(労働契約法)

社一 択一式②(労働契約法)
51問 • 11ヶ月前
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  • 1

     労働契約法第7条は、「労働者および使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。」と定めているが、  同条は、労働契約の成立場面について適用されるものであり、すでに労働者と使用者との間で労働契約が締結されているが就業規則は存在しない事業場において新たに就業規則を制定した場合については、適用されない。

  • 2

     使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合について定めた労働契約法第10条本文にいう「労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情」のうち、「労働組合等」には、労働者の過半数で組織する労働組合その他の多数労働組合や事業場の過半数を代表する労働者だけでなく、少数労働組合が含まれるが、労働者で構成されその意思を代表する親睦団体は含まれない。

    ×

  • 3

     労働契約法第13条は、就業規則で定める労働条件が法令または労働協約に反している場合には、その反する部分の労働条件は、当該法令または労働協約の適用を受ける労働者との間の労働契約の内容とはならないことを規定しているが、ここでいう「法令」とは、強行法規としての性質を有する法律、政令及び省令をいい、罰則を伴う法令であるか否かは問わず、労働基準法以外の法令も含まれる。

  • 4

     有期労働契約の更新時に、所定労働日や始業終業時刻等の労働条件の定期的変更が行われていた場合に、労働契約法第18条第1項に基づき有期労働契約が無期労働契約に転換した後も、従前と同様に定期的にこれらの労働条件の変更を行うことができる旨の別段の定めをすることは差し支えないと解される。

  • 5

     有期労働契約の更新等を定めた労働契約法第19条の「更新の申込み」及び「締結の申込み」は、要式行為ではなく、使用者による雇い止めの意思表示に対して、労働者による何らかの反対の意思表示が使用者に伝わるものでもよい。

  • 6

     労働契約法における「労働者」とは、使用者に使用されて労働し、賃金を支払われる者をいうとされており、これに該当すれば家事使用人についても同法は適用される。

  • 7

     労働契約法第2条第2項の「使用者」とは、「労働者」と相対する労働契約の締結当事者であり、「その使用する労働者に対して賃金を支払う者」をいうが、これは、労働基準法第10条の「使用者」と同義である。

    ×

  • 8

     労働契約法第3条第1項において、「労働契約は、労働者および使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、または変更すべきものとする」と規定されている。

  • 9

     労働契約法第3条第2項では、労働契約は就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、または変更すべきとしているが、これには、就業の実態が異なるいわゆる正社員と多様な正社員の間の均衡は含まれない。

    ×

  • 10

     労働者および使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。

  • 11

     労働契約は、労働者および使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、または変更すべきものとされている。

  • 12

     労働契約の原則として、「仕事と生活の調和への配慮の原則」「労使対等の原則」「均衡考慮の原則」「信義誠実の原則」「権利濫用の禁止の原則」が定められている。

  • 13

     労働契約の基本的な理念および労働契約に共通する原則を規定する労働契約法第3条のうち、第3項は、さまざまな雇用形態や就業実態を広く対象とする「仕事と生活の調和への配慮の原則」を規定していることから、いわゆる正社員と多様な正社員との間の転換にも、かかる原則はおよぶ。

  • 14

     「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇親談会報告書(平成26年7月)においては、転換は重要な労働条件の変更となることから、本人の同意が必要である、としている。

  • 15

     労働契約法第4条第1項は、「使用者は、労働者に提示する労働条件および労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにする」ことを規定しているが、これは労働契約の締結の場面および変更する場面のことをいうものであり、労働契約の締結前において使用者が提示した労働条件について説明等をする場面は含まれない。

    ×

  • 16

     労働契約法第4条第2項は、労働者および使用者は、期間の定めのある労働契約に関する事項を含む労働契約の内容について、できる限り書面によって確認するものとする旨、定めている。

  • 17

     労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者および使用者が必ず書面を交付して合意しなければ成立しない。

    ×

  • 18

     労働契約法第4条は、労働契約の内容はできるだけ書面で確認するものとされているが、勤務地、職務、勤務時間の限定についても、この確認事項に含まれる。

  • 19

     「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇親談会報告書においては、職務や勤務地の限定をめぐる紛争を未然に防止し、将来の予測可能性を高める一助として、限定がある場合は、その旨と限定の内容について当面のものか、将来的にも限定されたものか明示していくことは重要であると考えられる、としている。

  • 20

     使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとされている。

  • 21

     労働契約法第5条は、労働者の安全への配慮を定めているが、その内容は、一律に定まるものではなく、使用者に特定の措置を求めるものではないが、労働者の職種、労務内容、労務提供場所等の具体的な状況に応じて、必要な配慮をすることが求められる。

  • 22

     使用者は、労働契約に特段の根拠規定がなくとも、労働契約上の付随的義務として当然に、安全配慮義務を負う。

  • 23

     使用者は、その雇用する労働者に従事させる業務を定めてこれを管理するに際し、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負うとするのが、最高裁判所の判例である。

  • 24

     使用者は、労働者にとって過重な業務が続く中でその体調の悪化が看取される場合には、神経科の医院への通院、その診断に係る病名、神経症に適応のある薬剤の処方など労働者の精神的健康に関する情報については、労働者本人からの積極的な申告が期待し難いことを前提とした上で、必要に応じてその業務を軽減するなど労働者の心身の健康への配慮に努める必要があるものというべきであるとするのが、最高裁判所の判例である。

  • 25

     労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことによって成立するものとされており、当事者の合意、認識等の主観的事情は、労働契約の成否に影響を与えない。

    ×

  • 26

     いわゆる採用内定の制度の実態は多様であるため、採用内定の法的性質について一義的に論断することは困難というべきであり、採用内定の法的性質を判断するにあたっては、当該企業の当該年度における採用内定の事実関係に即してこれを検討する必要があるとするのが、最高裁判所の判例である。

  • 27

     いわゆる採用内定の制度は、多くの企業でその実態が類似しているため、いわゆる新卒学生に対する採用内定の法的性質については、当該企業における採用内定の事実関係にかかわらず、新卒学生の就労の始期を大学卒業直後とし、それまでの間、内定企業の作成した誓約書に記載されている採用内定取消事由に基づく解約権を留保した労働契約が成立しているものとするのが、最高裁判所の判例である。

    ×

  • 28

     労働者が職種や業務内容を特定せずに労働契約を締結した場合においては、現に就業を命じられた特定の業務について労務の提供が十全にはできないとしても、その能力、経験、地位、当該企業の規模、業種、当該企業における労働者の配置・異動の実情および難易等に照らして当該労働者が配置される現実的可能性があると認められる他の業務について労務の提供をすることができ、かつ、その提供を申し出ているならば、なお債務の本旨に従った履行の提供があると解するのが相当であるとするのが、最高裁判所の判例である。

  • 29

     労働契約法第7条にいう就業規則の「周知」とは、労働者が知ろうと思えばいつでも就業規則の存在や内容を知り得るようにしておくことをいい、労働基準法第106条の定める「周知」の方法に限定されるものではない。

  • 30

     就業規則に定められている事項であっても、例えば、就業規則の制定趣旨や根本制振を宣言した規定、労使協議の手続に関する規定等労働条件でないものについては、労働契約法第7条本文によっても労働契約の内容とはならない。

  • 31

     労働者および使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができるとされている。

  • 32

     「労働契約の内容である労働条件は、労働者と使用者との個別の合意によって変更することができるものであるが、就業規則に定められている労働条件に関する条項を労働者の不利益に変更する場合には、労働者と使用者との個別の合意によって変更することはできない」とするのが、最高裁判所の判例である。

    ×

  • 33

     使用者が社内の多数労働組合の同意を得て就業規則を変更し、55歳以降の賃金を54歳時よりも引き下げつつ、定年年齢を引き上げた事案について、本件就業規則の変更は、多数労働組合との交渉、合意を経て労働協約を締結した上で行われるものであるから、変更後の就業規則の内容は、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性等にかかわらず、労使間の利益調整がされた結果として合理的なものとみなすことができるとするのが、最高裁判所の判例である。

    ×

  • 34

     労働契約法第10条の「就業規則の変更」には、就業規則の中に現に存在する条項を改廃することのほか、条項を新設することも含まれる。

  • 35

     使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、労働契約法第11条に定める就業規則の変更に係る手続を履行されていることは、労働契約の内容である労働条件が、変更後の就業規則に定めるところによるという法的効果を生じさせるための要件とされている。

    ×

  • 36

     就業規則の変更による労働条件の変更が労働者の不利益となるため、労働者が、当該変更によって労働契約の内容である労働条件が変更後の就業規則に定めるところによるものとはされないことを主張した場合、就業規則の変更が労働契約法第10条本文の「合理的」なものであるという評価を基礎付ける事実についての主張立証責任は、使用者側が負う。

  • 37

     就業規則で定める基準と異なる労働条件を定める労働契約は、その部分については無効となり、無効となった部分は、就業規則で定める基準によるとされている。

    ×

  • 38

     いわゆる在籍出向においては、就業規則に業務上の必要によって社外勤務をさせることがある旨の規定があり、さらに、労働協約に社外勤務の定義、出向期間、出向中の社員の地位、賃金、退職金その他の労働条件や処遇等に関して出向労働者の利益に配慮した詳細な規定が設けられているという事情の下であっても、使用者は、当該労働者の個別的同意を得ることなしに出向命令を発令することができないとするのが、最高裁判所の判例である。

    ×

  • 39

     使用者が労働者を懲戒することができる場合においても、当該懲戒が、その権利を濫用したものとして、無効とされることがある。

  • 40

     「使用者が、労働者を懲戒するには、あらかじめ就業規則において、懲戒の種別および事由を定めておくことを要する」とするのが、最高裁判所の判例である。

  • 41

     「使用者が労働者を懲戒するためには、あらかじめ、就業規則において懲戒の種別および事由を定めておくことをもって足り、その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていない場合でも、労働基準法に定める罰則の対象となるのは格別、就業規則が法的規範としての性質を有するものとして拘束力を生ずることに変わりはない。」とするのが、最高裁判所の判例である。

    ×

  • 42

     労働契約法第15条の「懲戒」とは、労働基準法第89条第9号の「制裁」と同義であり、同条により、当該事業場に懲戒の定めがある場合にはその種類および程度について就業規則に記載することが義務付けられている。

  • 43

     従業員が職場で上司に対する暴行事件を起こしたことなどが就業規則所定の懲戒解雇事由に該当するとして、使用者が捜査機関による捜査の結果を待った上で当該事件から7年以上経過した後に論旨退職処分を行なった場合において、当該事件には目撃者が存在しており、捜査の結果を待たずとも使用者において処分を決めることが十分に可能であったこと、当該論旨退職処分がされた時点で企業秩序維持の観点から重い懲戒処分を行うことを必要とするような状況はなかったことなど判示の事情の下では、当該論旨退職処分は、権利の濫用として無効であるとするのが、最高裁判所の判例の趣旨である。

  • 44

     裁判所では、労働者の能力不足による解雇について、能力不足を理由に直ちに解雇することは認められるわけではなく、高度な専門性を伴わない職務限定では、改善の機会を与えるための警告に加え、教育訓練、配置転換、降格等が必要とされる傾向がみられる。

  • 45

     使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができないが、「やむを得ない事由」があると認められる場合は、解雇権濫用における「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」以外の場合よりも狭いと解される。

  • 46

     有期労働契約の契約期間中であっても、一定の事由により解雇することができる旨を労働者および使用者が合意していた場合、当該事由に該当することをもって労働契約法第17条第1項の「やむを得ない事由」があると認められるものではなく、実際に行われた解雇について「やむを得ない事由」があるか否かが個別具体的な事案に応じて判断される。

  • 47

     労働契約法第18条第1項の「同一の使用者」とは、労働契約を締結する法律上の主体が同一であることをいうものであり、従って、事業場単位ではなく、労働契約締結の法律上の主体が法人であれば法人単位で、個人事業主であれば当該個人事業主単位で判断される。

  • 48

     使用者が、就業実態が変わらないにもかかわらず、無期転換申込権の発生を免れる意図をもって、派遣形態や請負形態を偽装し、労働契約の当事者を形式的に他の使用者に切り替えた場合には、法を潜脱するものとして、通算契約期間の計算上「同一の使用者」との労働契約が継続していると解される。

  • 49

     専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法は、5年を超える一定の期間内に完了することが予定されている専門的知識を必要とする業務に就く専門的知識等を有する有期雇用労働者等について、労働契約法第18条に基づく無期転換申込権発生までの期間に関する特例を定めている。

  • 50

     有期労働契約が反復して更新されたことにより、雇い止めをすることが解雇と社会通念上同視できると認められる場合、または労働者が有期労働契約の契約期間の満了時にその有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由が認められる場合に、使用者が雇止めをすることが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない時は、雇い止めは認められず、この場合において、労働者が、当該使用者に対し、期間の定めのない労働契約の締結の申込みをしたときは、使用者は当該申込みを承諾したものとみなされる。

    ×

  • 51

     労働契約法は、使用者が同居の親族のみを使用する場合の労働契約および家事使用人の労働契約については、適用を除外している。

    ×

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    就業制限、安全衛生教育

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    問題一覧

  • 1

     労働契約法第7条は、「労働者および使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。」と定めているが、  同条は、労働契約の成立場面について適用されるものであり、すでに労働者と使用者との間で労働契約が締結されているが就業規則は存在しない事業場において新たに就業規則を制定した場合については、適用されない。

  • 2

     使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合について定めた労働契約法第10条本文にいう「労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情」のうち、「労働組合等」には、労働者の過半数で組織する労働組合その他の多数労働組合や事業場の過半数を代表する労働者だけでなく、少数労働組合が含まれるが、労働者で構成されその意思を代表する親睦団体は含まれない。

    ×

  • 3

     労働契約法第13条は、就業規則で定める労働条件が法令または労働協約に反している場合には、その反する部分の労働条件は、当該法令または労働協約の適用を受ける労働者との間の労働契約の内容とはならないことを規定しているが、ここでいう「法令」とは、強行法規としての性質を有する法律、政令及び省令をいい、罰則を伴う法令であるか否かは問わず、労働基準法以外の法令も含まれる。

  • 4

     有期労働契約の更新時に、所定労働日や始業終業時刻等の労働条件の定期的変更が行われていた場合に、労働契約法第18条第1項に基づき有期労働契約が無期労働契約に転換した後も、従前と同様に定期的にこれらの労働条件の変更を行うことができる旨の別段の定めをすることは差し支えないと解される。

  • 5

     有期労働契約の更新等を定めた労働契約法第19条の「更新の申込み」及び「締結の申込み」は、要式行為ではなく、使用者による雇い止めの意思表示に対して、労働者による何らかの反対の意思表示が使用者に伝わるものでもよい。

  • 6

     労働契約法における「労働者」とは、使用者に使用されて労働し、賃金を支払われる者をいうとされており、これに該当すれば家事使用人についても同法は適用される。

  • 7

     労働契約法第2条第2項の「使用者」とは、「労働者」と相対する労働契約の締結当事者であり、「その使用する労働者に対して賃金を支払う者」をいうが、これは、労働基準法第10条の「使用者」と同義である。

    ×

  • 8

     労働契約法第3条第1項において、「労働契約は、労働者および使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、または変更すべきものとする」と規定されている。

  • 9

     労働契約法第3条第2項では、労働契約は就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、または変更すべきとしているが、これには、就業の実態が異なるいわゆる正社員と多様な正社員の間の均衡は含まれない。

    ×

  • 10

     労働者および使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。

  • 11

     労働契約は、労働者および使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、または変更すべきものとされている。

  • 12

     労働契約の原則として、「仕事と生活の調和への配慮の原則」「労使対等の原則」「均衡考慮の原則」「信義誠実の原則」「権利濫用の禁止の原則」が定められている。

  • 13

     労働契約の基本的な理念および労働契約に共通する原則を規定する労働契約法第3条のうち、第3項は、さまざまな雇用形態や就業実態を広く対象とする「仕事と生活の調和への配慮の原則」を規定していることから、いわゆる正社員と多様な正社員との間の転換にも、かかる原則はおよぶ。

  • 14

     「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇親談会報告書(平成26年7月)においては、転換は重要な労働条件の変更となることから、本人の同意が必要である、としている。

  • 15

     労働契約法第4条第1項は、「使用者は、労働者に提示する労働条件および労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにする」ことを規定しているが、これは労働契約の締結の場面および変更する場面のことをいうものであり、労働契約の締結前において使用者が提示した労働条件について説明等をする場面は含まれない。

    ×

  • 16

     労働契約法第4条第2項は、労働者および使用者は、期間の定めのある労働契約に関する事項を含む労働契約の内容について、できる限り書面によって確認するものとする旨、定めている。

  • 17

     労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者および使用者が必ず書面を交付して合意しなければ成立しない。

    ×

  • 18

     労働契約法第4条は、労働契約の内容はできるだけ書面で確認するものとされているが、勤務地、職務、勤務時間の限定についても、この確認事項に含まれる。

  • 19

     「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇親談会報告書においては、職務や勤務地の限定をめぐる紛争を未然に防止し、将来の予測可能性を高める一助として、限定がある場合は、その旨と限定の内容について当面のものか、将来的にも限定されたものか明示していくことは重要であると考えられる、としている。

  • 20

     使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとされている。

  • 21

     労働契約法第5条は、労働者の安全への配慮を定めているが、その内容は、一律に定まるものではなく、使用者に特定の措置を求めるものではないが、労働者の職種、労務内容、労務提供場所等の具体的な状況に応じて、必要な配慮をすることが求められる。

  • 22

     使用者は、労働契約に特段の根拠規定がなくとも、労働契約上の付随的義務として当然に、安全配慮義務を負う。

  • 23

     使用者は、その雇用する労働者に従事させる業務を定めてこれを管理するに際し、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負うとするのが、最高裁判所の判例である。

  • 24

     使用者は、労働者にとって過重な業務が続く中でその体調の悪化が看取される場合には、神経科の医院への通院、その診断に係る病名、神経症に適応のある薬剤の処方など労働者の精神的健康に関する情報については、労働者本人からの積極的な申告が期待し難いことを前提とした上で、必要に応じてその業務を軽減するなど労働者の心身の健康への配慮に努める必要があるものというべきであるとするのが、最高裁判所の判例である。

  • 25

     労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことによって成立するものとされており、当事者の合意、認識等の主観的事情は、労働契約の成否に影響を与えない。

    ×

  • 26

     いわゆる採用内定の制度の実態は多様であるため、採用内定の法的性質について一義的に論断することは困難というべきであり、採用内定の法的性質を判断するにあたっては、当該企業の当該年度における採用内定の事実関係に即してこれを検討する必要があるとするのが、最高裁判所の判例である。

  • 27

     いわゆる採用内定の制度は、多くの企業でその実態が類似しているため、いわゆる新卒学生に対する採用内定の法的性質については、当該企業における採用内定の事実関係にかかわらず、新卒学生の就労の始期を大学卒業直後とし、それまでの間、内定企業の作成した誓約書に記載されている採用内定取消事由に基づく解約権を留保した労働契約が成立しているものとするのが、最高裁判所の判例である。

    ×

  • 28

     労働者が職種や業務内容を特定せずに労働契約を締結した場合においては、現に就業を命じられた特定の業務について労務の提供が十全にはできないとしても、その能力、経験、地位、当該企業の規模、業種、当該企業における労働者の配置・異動の実情および難易等に照らして当該労働者が配置される現実的可能性があると認められる他の業務について労務の提供をすることができ、かつ、その提供を申し出ているならば、なお債務の本旨に従った履行の提供があると解するのが相当であるとするのが、最高裁判所の判例である。

  • 29

     労働契約法第7条にいう就業規則の「周知」とは、労働者が知ろうと思えばいつでも就業規則の存在や内容を知り得るようにしておくことをいい、労働基準法第106条の定める「周知」の方法に限定されるものではない。

  • 30

     就業規則に定められている事項であっても、例えば、就業規則の制定趣旨や根本制振を宣言した規定、労使協議の手続に関する規定等労働条件でないものについては、労働契約法第7条本文によっても労働契約の内容とはならない。

  • 31

     労働者および使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができるとされている。

  • 32

     「労働契約の内容である労働条件は、労働者と使用者との個別の合意によって変更することができるものであるが、就業規則に定められている労働条件に関する条項を労働者の不利益に変更する場合には、労働者と使用者との個別の合意によって変更することはできない」とするのが、最高裁判所の判例である。

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  • 33

     使用者が社内の多数労働組合の同意を得て就業規則を変更し、55歳以降の賃金を54歳時よりも引き下げつつ、定年年齢を引き上げた事案について、本件就業規則の変更は、多数労働組合との交渉、合意を経て労働協約を締結した上で行われるものであるから、変更後の就業規則の内容は、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性等にかかわらず、労使間の利益調整がされた結果として合理的なものとみなすことができるとするのが、最高裁判所の判例である。

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  • 34

     労働契約法第10条の「就業規則の変更」には、就業規則の中に現に存在する条項を改廃することのほか、条項を新設することも含まれる。

  • 35

     使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、労働契約法第11条に定める就業規則の変更に係る手続を履行されていることは、労働契約の内容である労働条件が、変更後の就業規則に定めるところによるという法的効果を生じさせるための要件とされている。

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  • 36

     就業規則の変更による労働条件の変更が労働者の不利益となるため、労働者が、当該変更によって労働契約の内容である労働条件が変更後の就業規則に定めるところによるものとはされないことを主張した場合、就業規則の変更が労働契約法第10条本文の「合理的」なものであるという評価を基礎付ける事実についての主張立証責任は、使用者側が負う。

  • 37

     就業規則で定める基準と異なる労働条件を定める労働契約は、その部分については無効となり、無効となった部分は、就業規則で定める基準によるとされている。

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  • 38

     いわゆる在籍出向においては、就業規則に業務上の必要によって社外勤務をさせることがある旨の規定があり、さらに、労働協約に社外勤務の定義、出向期間、出向中の社員の地位、賃金、退職金その他の労働条件や処遇等に関して出向労働者の利益に配慮した詳細な規定が設けられているという事情の下であっても、使用者は、当該労働者の個別的同意を得ることなしに出向命令を発令することができないとするのが、最高裁判所の判例である。

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  • 39

     使用者が労働者を懲戒することができる場合においても、当該懲戒が、その権利を濫用したものとして、無効とされることがある。

  • 40

     「使用者が、労働者を懲戒するには、あらかじめ就業規則において、懲戒の種別および事由を定めておくことを要する」とするのが、最高裁判所の判例である。

  • 41

     「使用者が労働者を懲戒するためには、あらかじめ、就業規則において懲戒の種別および事由を定めておくことをもって足り、その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていない場合でも、労働基準法に定める罰則の対象となるのは格別、就業規則が法的規範としての性質を有するものとして拘束力を生ずることに変わりはない。」とするのが、最高裁判所の判例である。

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  • 42

     労働契約法第15条の「懲戒」とは、労働基準法第89条第9号の「制裁」と同義であり、同条により、当該事業場に懲戒の定めがある場合にはその種類および程度について就業規則に記載することが義務付けられている。

  • 43

     従業員が職場で上司に対する暴行事件を起こしたことなどが就業規則所定の懲戒解雇事由に該当するとして、使用者が捜査機関による捜査の結果を待った上で当該事件から7年以上経過した後に論旨退職処分を行なった場合において、当該事件には目撃者が存在しており、捜査の結果を待たずとも使用者において処分を決めることが十分に可能であったこと、当該論旨退職処分がされた時点で企業秩序維持の観点から重い懲戒処分を行うことを必要とするような状況はなかったことなど判示の事情の下では、当該論旨退職処分は、権利の濫用として無効であるとするのが、最高裁判所の判例の趣旨である。

  • 44

     裁判所では、労働者の能力不足による解雇について、能力不足を理由に直ちに解雇することは認められるわけではなく、高度な専門性を伴わない職務限定では、改善の機会を与えるための警告に加え、教育訓練、配置転換、降格等が必要とされる傾向がみられる。

  • 45

     使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができないが、「やむを得ない事由」があると認められる場合は、解雇権濫用における「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」以外の場合よりも狭いと解される。

  • 46

     有期労働契約の契約期間中であっても、一定の事由により解雇することができる旨を労働者および使用者が合意していた場合、当該事由に該当することをもって労働契約法第17条第1項の「やむを得ない事由」があると認められるものではなく、実際に行われた解雇について「やむを得ない事由」があるか否かが個別具体的な事案に応じて判断される。

  • 47

     労働契約法第18条第1項の「同一の使用者」とは、労働契約を締結する法律上の主体が同一であることをいうものであり、従って、事業場単位ではなく、労働契約締結の法律上の主体が法人であれば法人単位で、個人事業主であれば当該個人事業主単位で判断される。

  • 48

     使用者が、就業実態が変わらないにもかかわらず、無期転換申込権の発生を免れる意図をもって、派遣形態や請負形態を偽装し、労働契約の当事者を形式的に他の使用者に切り替えた場合には、法を潜脱するものとして、通算契約期間の計算上「同一の使用者」との労働契約が継続していると解される。

  • 49

     専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法は、5年を超える一定の期間内に完了することが予定されている専門的知識を必要とする業務に就く専門的知識等を有する有期雇用労働者等について、労働契約法第18条に基づく無期転換申込権発生までの期間に関する特例を定めている。

  • 50

     有期労働契約が反復して更新されたことにより、雇い止めをすることが解雇と社会通念上同視できると認められる場合、または労働者が有期労働契約の契約期間の満了時にその有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由が認められる場合に、使用者が雇止めをすることが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない時は、雇い止めは認められず、この場合において、労働者が、当該使用者に対し、期間の定めのない労働契約の締結の申込みをしたときは、使用者は当該申込みを承諾したものとみなされる。

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  • 51

     労働契約法は、使用者が同居の親族のみを使用する場合の労働契約および家事使用人の労働契約については、適用を除外している。

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