他人のためにする意思と自己のためにする意思が共存する場合であっても事務管理は、成立する

管理者が本人のために有益な行為をした場合は、本人に対し、自己に代わってその弁済をすることを請求できない

事務管理者が本人の名で第三者との間に法律行為をした場合、その効果は、本人に及ぶ

管理者は、本人の身体、名誉又は財産に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をしたときは、これによって生じた損害を賠償しなければならない

管理者は、本人又はその相続人もしくは法定代理人が管理をすることができるに至るまでに事務管理を中断することができる

法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者は、善意又は悪意を問わず、その利益につき、利息を付して返還する義務を負う

債務者が債務の弁済として給付をしたとき、債務の存在しないことを知っていて弁済したときであっても、その給付したものの返還を請求できる

債務者は、弁済期にない債務の弁済として給付をしたときであっても、弁済期が来るまでは、その給付したものの返還を請求することができる

不法な原因のために給付をした者が、その給付を返還できる場合

自分の債務と誤認して他人の債務を弁済した場合、しかし、債権者が善意で証書を滅失又は損傷し、担保を放棄し、または時効によって債権を失ったときは、不当利得返還請求はできない。

不法な原因に基づいて贈与をし、未登記の不動産を受贈者に引渡した場合には、その引渡しをもって不法原因給付が成立するので贈与者は不当利得に基づく返還請求はできないが、所有権に基づく返還請求はできる

法律上の原因がないにもかかわらず、受領した金銭を必要経費として支出した場合は、不当利得に当たる

法律の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受けた者は、受益の時点で善意であれば、その後悪意となっても悪意の受益者としての返還義務は負わない

債務不履行による損害賠償義務の立証者と不法行為における立証者

不法行為の損害賠償請求権の消滅時効期間

債務不履行と不法行為の損害賠償債務の期限

悪意による不法行為に基づく損害賠償請求権を受働債権とする相殺は禁止されている

悪意による不法行為に基づく損害賠償請求権を債権者から譲り受けた者であっても受働債権とする相殺は禁止されている

債務不履行にあたって債務者は、履行補助者の故意又は過失について、常に免責される

不法行為にあたって、使用者は、被用者の事業の執行について第三者に加えた損害について、免責される要件

数人が共同の不法行為によって第三者に損害を加えたときは、各自が連帯して責任を負うが、その行為者を教唆した者も共同行為者とみなされ、責任を負う

土地の工作物の設置又は、保存に瑕疵があることによって第三者に損害が生じた場合、その工作物の所有者は、損害発生の防止に相当の注意を払った場合は、責任を負わない

ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を原則として賠償する責任を負う

ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償したとき、使用者は被用者に求償権を行使することができる

未成年者が不法行為によって第三者に損害を加えた場合、その未成年は、自己の行為の責任を弁識するのに足りる知能を備えていなかったときは、責任を負わない

未成年者が不法行為によって第三者に損害を加えた場合、その未成年が責任を負わないときにおいて、その未成年者を監督する法定の義務を負う者は、その義務を怠らなかったことを証明したときに限り、その損害を賠償する責任を負わない

故意に一時的に自己の行為の責任を弁識する能力の欠く状態を招いてその間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わないが過失により招いた者は責任を負う

未成年者が責任能力を有する場合、監督義務者が責任を負うことはない

土地工作物の設置又は保存の瑕疵によって他人に損害を与えたときは、その工作物の占有者は、損害の発生の防止に必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない

名誉とは、自己自身の人格的価値について有する主観的な評価、すなわち名誉感情を含む者であるから個人の名誉感情を害された場合名誉回復の処分を求めることができる

不法行為による被害者が死亡した場合、支払われた生命保険金は損害額から控除される

被害を受けた幼児を引率していた保育士の監督条の過失は、被害者側の過失にならない

自分が所有する車を他人に運転させこれに同乗している時に事故を起こし、被害者に損害を与えた場合、助手席で運転の指示をしていた等の事情があるときでも所有者は使用者責任を負わない

行政機関の職員である自動車運転手が、公務員を乗せて自動車を運転中、事故を起こし他人に損害を与えた場合は、国は被害者に対して責任を負う

法人の代表が第三者に損害を与えた場合、外形上、法人の代表者の職務行為に属する行為であっても、相手方がその職務行為に属さないことを知っていたか、又は、これを知らないことにつき過失のあったときは、法人は、相手方に対して損害賠償責任を負わない

被害者が会社の被用者であり、しかも当人にも事故発生について過失がある場合は、会社は使用者責任を負わない