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文書や物を壊す、隠す
35問 • 1年前
  • 佐竹直哉
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    問題一覧

  • 1

    会社員の甲は、日頃のうっぷんを晴らすため、X公園内に設置された公衆トイレ(管理事務所等に併設されたものではなく、公衆トイレの設備のみを有した独立型のもの)の個室の内壁に、油性の黒色スプレーで「Y社はブラック企業だ」などと壁一面に落書きをした。なお、個室を仕切る壁の下部は、床と強固に接合されている。-建造物損壊罪

  • 2

    建造物損壊罪における「建造物」は、壁や柱等で支えられた屋根のある工 作物で土地に定着し、少なくとも人が出入りできるものであることを要する。

  • 3

    他人の建造物を侵奪した者が、当該建造物を重機で破壊した行為 不動産侵奪罪

  • 4

    駅前のステーションホテルに宿泊中の甲は、同ホテルの室内で酒を飲み ながらテレビで野球中継を見ていたところ、応援しているチームが負けてし まったことからこれに憤慨し、室内にあった椅子を持ち上げ、壁面に「はめ殺し」にされ開閉することができない状態の窓ガラスに投げ付けて、当該ガラス1枚を割った。 建造物損壊罪

  • 5

    会社員の甲は、日頃のうっぷんを晴らすため、X公園内に設置された公衆トイレ(管理事務所等に併設されたものではなく、公衆トイレの設備のみを有した独立型のもの)の個室の内壁に、油性の黒色スプレーで「Y社はブラック企業だ」などと壁一面に落書きをした。なお、個室を仕切る壁の下部は、床と強固に接合されている。建造物損壊罪

  • 6

    建造物に取り付けられた物が、建造物損壊罪の客体となるのか、それとも 器物損壊罪の客体となるのかについては、その物が、損壊せずに取り外しが 可能であるか否かという点と、建造物を構成する重要な機能を有するか否か という点を総合的に考慮して判断するべきである。

  • 7

    器物損壊罪にいう「損壊」とは、物理的に物の形態を変更・滅却する行為 のほか、広く物の本来の効用を失わせる行為を意味する。

  • 8

    器物損壊罪の客体とは、公用文書等毀棄罪、私用文書等毀棄罪、建造物等損壊罪の客体を除く他人の物であるところ、ここにいう「物」には、街頭に 掲示された公職選挙法に違反する政党演説会告知用ポスターのような、違法な物も含まれる。

  • 9

    ★大手飲食店に勤務する甲は、上司である店長Aから執ように叱責を受けていたことに恨みを持ち、店舗の備品を持ち出して投棄し、Aに管理責任を負わせて嫌がらせをしようと考え、某日、営業終了後、店舗内に置いてあった食器等を持ち出すと、これを業務用ゴミ袋に入れて近くのゴミ集積場に投げ捨てた。 器物損壊罪

  • 10

    器物損壊罪の客体とは、公用文書等毀棄罪、私用文書等毀棄罪、建造物等損壊罪の客体を除く他人の物であるところ、ここにいう「物」には、街頭に 掲示された公職選挙法に違反する政党演説会告知用ポスターのような、違法な物も含まれる。

  • 11

    暴走族甲が、乙が単独で盗んだオートバイであることを知りながら、同人から「このオートバイを格好良くしたいので手伝ってくれ。」と依頼され、当該オートバイのハンドルを外す等の改造をした場合、窃盗後の損壊行為は不可罰的事後行為であるから、甲には、器物損壊罪は成立しない。

  • 12

    境界損壊罪が成立するためには、境界標を損壊し、移動し、若しくは除去しただけでは足りず、境界標の損壊等又はその他の方法により、土地の境界を認識することができないようにしたという結果の発生が必要であり、また、本罪には未遂犯処罰規定がないので、境界の認識不能という結果が発生しなければ、境界損壊罪としては不可罰である。

  • 13

    信書隠匿罪の客体である「信書」とは、特定人から特定人に宛てて意思を 伝達する文書をいい、封書やはがきのほか、置き手紙や直接郵便受けに投函 された書状も含まれるところ、意思伝達機能を果たし終えたものは「信書」 に当たらず、器物損壊罪の客体となる。

  • 14

    信書隠匿罪における「信書」とは、特定人から特定人に宛てて意思を伝達する文書をいうが、意思伝達機能を果たし終えたものは、これに含まれない。

  • 15

    信書隠匿罪は、信書開封罪だけでは信書の保護が十分ではないとして設けられた規定であるから、正当な理由なく他人の所有に属する信書を開封して専ら隠匿する意図で持ち去った場合、開封行為はその後の隠匿行為に吸収され、信書隠匿罪のみに問擬される。

  • 16

    私電磁的記録毀棄罪の客体には、権利・義務に関する他人の電磁的記録のほか、事実証明に関する他人の電磁的記録も含まれる。

  • 17

    公用文書等毀棄罪における公用文書とは、現に公務所の用に供している文書又は使用する目的で保管している文書をいい、それが公文書であるか私文書であるかを問わない。

  • 18

    公用文書毀棄罪の客体である「公務所の用に供する文書」とは、現に公務所において使用に供せられ、又は使用の目的をもって保管されている文書をいい、内容的には意思又は観念を表示した文書に限定されるところ、署名・ 押印を欠くなどして未完成の文書であってもよい。

  • 19

    公用文書毀棄罪における「公務所の用に供する文書」とは、現に公務所が使用し、又は使用の目的で保管している文書をいい、交通事件原票や違反者に交付した告知書、差し押さえた会社の帳簿書類が該当する。

  • 20

    公用文書毀棄罪における「毀棄」とは、文書本来の効用を害する一切の行為をいい、文書そのものを物理的に損壊する行為に限られず、公正証書原本に貼付された印紙を剥離する行為のように、文書の実質的部分ではなく形式的部分を毀損する行為も、これに当たる。

  • 21

    公用文書毀棄罪における「毀棄」とは、文書等の効用を害する一切の行為をいうところ、違法な取調べの下に作成された供述録取書であっても、文書としての意味・内容を備えている以上、公用文書毀棄の客体にあたる。

  • 22

    公用文書毀棄罪における「毀棄」とは、文書等の効用を害する一切の行為をいうところ、偽造文書であっても、公務所が使用の目的で保存しているものを不法に毀損し使用の目的を害する行為は、公用文書毀棄罪に当たる。

  • 23

    公用文書毀棄罪の客体は、意思又は観念が表示された書面であることから、例えば、タクシー運転手甲が、交通違反の取締りを受けた際に、弁解をしたにもかかわらず警察官Aが交通切符を作成しようとしたので、記入前の交通切符を奪い取って破ったとしても、甲は公用文書毀棄罪の刑責を負わない。

  • 24

    私電磁的記録毀棄罪と器物損壊罪との関係につき、加害態様が報復する目的で他人のキャッシュカードの磁気部分を千枚通しで破損させ、これを使用不能にしたものである場合、器物損壊罪は成立せず、私電磁的記録毀棄罪が 成立する。

  • 25

    私電磁的記録毀棄罪は、権利又は義務に関する他人の電磁的記録を毀棄した場合に成立するところ、同罪は親告罪であり、通常は当該電磁的記録の記録としての効用を支配・管理する立場にある者が告訴権者になると解される。

  • 26

    信書隠匿罪と郵便法(郵便物を開く等の罪) 違反の罪は、一般法と特別法の関係にあり、特別法である郵便法が優先適用されるところ、誤配後、即座に回収されなかった郵便物を隠匿した場合には、郵便法違反の罪は成立せず、信書隠匿罪が成立する。

  • 27

    私用文書毀棄罪の客体である「権利又は義務に関する他人の文書」とは、 権利・義務の存否、得喪、変更、消滅等を証明し得る、他人所有の文書を意味するところ、債務証書や約束手形はこれに該当し得るが、公務員の退職届書や自動車運転免許証はこれに含まれない。

  • 28

    会社員の甲は、同僚Aから借りた10万円を期日までに返済するめどが 立たず、借用時にAに交付した借用書を取り返して破り捨てれば借金をし たことの証拠がなくなり返済を免れることができるだろうと考え、某日、A が社外に出掛けた隙にAの机の引出しの中からAに宛てた自己名義の借用 書を探し出すと、これを破棄する目的で持ち出した。 ・私用文書毀棄罪

  • 29

    商店主の甲は、かつて知人Aに頼まれ、同人振出名義の約束手形に裏書したところ、その手形が不渡りになったうえ、Aが行方知れずになったため、 同手形の所持人Bから、当該手形の支払いを請求された。その際、甲は 「無効だ」と言って、Bが提示した同手形をつかみ取り、その裏書部分(甲 が署名・押印した部分)を黒色マジックで塗り潰した。 ——————私用文書毀棄罪

  • 30

    警察官は、窃盗事件に関し、参考人である甲に対する取調べを事実上逮捕と同視できるような違法な状態で行って供述録取書を作成し、それを読み聞かせていた。その最中、腹を立てた甲が、供述録取書を破った。——公用文書毀棄罪

  • 31

    封印等破棄罪は、公務員が施した封印若しくは差押えの表示を損壊し、又はその他の方法で無効にした場合に成立するところ、その客体は封印、差押えの表示そのものであって、行為当時にこの表示がなかった場合、同罪の成立する余地はない。

  • 32

    封印等破棄罪の故意を認めるためには、封印等が公務員の施したものであることを認識し、かつ、損壊すること又は封印等に係る命令・処分を無効にすることの認識が必要である。

  • 33

    甲が警察官に交通違反を見咎められ、交番で反則切符を作成されていたが、警察官が他の急な業務に対応しようとした隙を見て反則切符を奪い取り、これを破り捨てた場合、甲は公務執行妨害罪及び公用文書毀棄罪の刑責を負う。

  • 34

    (4) 商店主の甲は、かつて知人に頼まれて同人板出名義の約束手形に裏書をしてやったことがあったところ、その手形が不渡りになった上、Aが行方知れずになったとして、同手形の所持人であるBから当該手形金の支払を請求された。その際、甲は、Bが、「今すぐ払え、払えないなら商品を借金のカタに持っていく。」などと一方的に支払を要求してきたことに激高し、「こんなもの無効だ。」と言って、提示された約束手形をつかみ取り、その裏書部分(自己が署名・ 押印した部分)を黒マジックで塗り潰した。――私用文書毀棄罪

  • 35

    (5) 会社員の甲は、日頃の鬱憤を晴らすため、X公園内に設置された公衆トイレ (管理事務所等に併設されたものではなく、公衆トイレの設備のみを有した独立型のもの。)の個室の内壁に油性の黒色スプレーで、「Y社はブラック企業だ。Y社の幹部を皆殺しにしよう!」などと壁一面に落書きをした。なお、個室を仕切る壁の下部は、床と強固に接合されている。――建造物損壊罪

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  • 1

    会社員の甲は、日頃のうっぷんを晴らすため、X公園内に設置された公衆トイレ(管理事務所等に併設されたものではなく、公衆トイレの設備のみを有した独立型のもの)の個室の内壁に、油性の黒色スプレーで「Y社はブラック企業だ」などと壁一面に落書きをした。なお、個室を仕切る壁の下部は、床と強固に接合されている。-建造物損壊罪

  • 2

    建造物損壊罪における「建造物」は、壁や柱等で支えられた屋根のある工 作物で土地に定着し、少なくとも人が出入りできるものであることを要する。

  • 3

    他人の建造物を侵奪した者が、当該建造物を重機で破壊した行為 不動産侵奪罪

  • 4

    駅前のステーションホテルに宿泊中の甲は、同ホテルの室内で酒を飲み ながらテレビで野球中継を見ていたところ、応援しているチームが負けてし まったことからこれに憤慨し、室内にあった椅子を持ち上げ、壁面に「はめ殺し」にされ開閉することができない状態の窓ガラスに投げ付けて、当該ガラス1枚を割った。 建造物損壊罪

  • 5

    会社員の甲は、日頃のうっぷんを晴らすため、X公園内に設置された公衆トイレ(管理事務所等に併設されたものではなく、公衆トイレの設備のみを有した独立型のもの)の個室の内壁に、油性の黒色スプレーで「Y社はブラック企業だ」などと壁一面に落書きをした。なお、個室を仕切る壁の下部は、床と強固に接合されている。建造物損壊罪

  • 6

    建造物に取り付けられた物が、建造物損壊罪の客体となるのか、それとも 器物損壊罪の客体となるのかについては、その物が、損壊せずに取り外しが 可能であるか否かという点と、建造物を構成する重要な機能を有するか否か という点を総合的に考慮して判断するべきである。

  • 7

    器物損壊罪にいう「損壊」とは、物理的に物の形態を変更・滅却する行為 のほか、広く物の本来の効用を失わせる行為を意味する。

  • 8

    器物損壊罪の客体とは、公用文書等毀棄罪、私用文書等毀棄罪、建造物等損壊罪の客体を除く他人の物であるところ、ここにいう「物」には、街頭に 掲示された公職選挙法に違反する政党演説会告知用ポスターのような、違法な物も含まれる。

  • 9

    ★大手飲食店に勤務する甲は、上司である店長Aから執ように叱責を受けていたことに恨みを持ち、店舗の備品を持ち出して投棄し、Aに管理責任を負わせて嫌がらせをしようと考え、某日、営業終了後、店舗内に置いてあった食器等を持ち出すと、これを業務用ゴミ袋に入れて近くのゴミ集積場に投げ捨てた。 器物損壊罪

  • 10

    器物損壊罪の客体とは、公用文書等毀棄罪、私用文書等毀棄罪、建造物等損壊罪の客体を除く他人の物であるところ、ここにいう「物」には、街頭に 掲示された公職選挙法に違反する政党演説会告知用ポスターのような、違法な物も含まれる。

  • 11

    暴走族甲が、乙が単独で盗んだオートバイであることを知りながら、同人から「このオートバイを格好良くしたいので手伝ってくれ。」と依頼され、当該オートバイのハンドルを外す等の改造をした場合、窃盗後の損壊行為は不可罰的事後行為であるから、甲には、器物損壊罪は成立しない。

  • 12

    境界損壊罪が成立するためには、境界標を損壊し、移動し、若しくは除去しただけでは足りず、境界標の損壊等又はその他の方法により、土地の境界を認識することができないようにしたという結果の発生が必要であり、また、本罪には未遂犯処罰規定がないので、境界の認識不能という結果が発生しなければ、境界損壊罪としては不可罰である。

  • 13

    信書隠匿罪の客体である「信書」とは、特定人から特定人に宛てて意思を 伝達する文書をいい、封書やはがきのほか、置き手紙や直接郵便受けに投函 された書状も含まれるところ、意思伝達機能を果たし終えたものは「信書」 に当たらず、器物損壊罪の客体となる。

  • 14

    信書隠匿罪における「信書」とは、特定人から特定人に宛てて意思を伝達する文書をいうが、意思伝達機能を果たし終えたものは、これに含まれない。

  • 15

    信書隠匿罪は、信書開封罪だけでは信書の保護が十分ではないとして設けられた規定であるから、正当な理由なく他人の所有に属する信書を開封して専ら隠匿する意図で持ち去った場合、開封行為はその後の隠匿行為に吸収され、信書隠匿罪のみに問擬される。

  • 16

    私電磁的記録毀棄罪の客体には、権利・義務に関する他人の電磁的記録のほか、事実証明に関する他人の電磁的記録も含まれる。

  • 17

    公用文書等毀棄罪における公用文書とは、現に公務所の用に供している文書又は使用する目的で保管している文書をいい、それが公文書であるか私文書であるかを問わない。

  • 18

    公用文書毀棄罪の客体である「公務所の用に供する文書」とは、現に公務所において使用に供せられ、又は使用の目的をもって保管されている文書をいい、内容的には意思又は観念を表示した文書に限定されるところ、署名・ 押印を欠くなどして未完成の文書であってもよい。

  • 19

    公用文書毀棄罪における「公務所の用に供する文書」とは、現に公務所が使用し、又は使用の目的で保管している文書をいい、交通事件原票や違反者に交付した告知書、差し押さえた会社の帳簿書類が該当する。

  • 20

    公用文書毀棄罪における「毀棄」とは、文書本来の効用を害する一切の行為をいい、文書そのものを物理的に損壊する行為に限られず、公正証書原本に貼付された印紙を剥離する行為のように、文書の実質的部分ではなく形式的部分を毀損する行為も、これに当たる。

  • 21

    公用文書毀棄罪における「毀棄」とは、文書等の効用を害する一切の行為をいうところ、違法な取調べの下に作成された供述録取書であっても、文書としての意味・内容を備えている以上、公用文書毀棄の客体にあたる。

  • 22

    公用文書毀棄罪における「毀棄」とは、文書等の効用を害する一切の行為をいうところ、偽造文書であっても、公務所が使用の目的で保存しているものを不法に毀損し使用の目的を害する行為は、公用文書毀棄罪に当たる。

  • 23

    公用文書毀棄罪の客体は、意思又は観念が表示された書面であることから、例えば、タクシー運転手甲が、交通違反の取締りを受けた際に、弁解をしたにもかかわらず警察官Aが交通切符を作成しようとしたので、記入前の交通切符を奪い取って破ったとしても、甲は公用文書毀棄罪の刑責を負わない。

  • 24

    私電磁的記録毀棄罪と器物損壊罪との関係につき、加害態様が報復する目的で他人のキャッシュカードの磁気部分を千枚通しで破損させ、これを使用不能にしたものである場合、器物損壊罪は成立せず、私電磁的記録毀棄罪が 成立する。

  • 25

    私電磁的記録毀棄罪は、権利又は義務に関する他人の電磁的記録を毀棄した場合に成立するところ、同罪は親告罪であり、通常は当該電磁的記録の記録としての効用を支配・管理する立場にある者が告訴権者になると解される。

  • 26

    信書隠匿罪と郵便法(郵便物を開く等の罪) 違反の罪は、一般法と特別法の関係にあり、特別法である郵便法が優先適用されるところ、誤配後、即座に回収されなかった郵便物を隠匿した場合には、郵便法違反の罪は成立せず、信書隠匿罪が成立する。

  • 27

    私用文書毀棄罪の客体である「権利又は義務に関する他人の文書」とは、 権利・義務の存否、得喪、変更、消滅等を証明し得る、他人所有の文書を意味するところ、債務証書や約束手形はこれに該当し得るが、公務員の退職届書や自動車運転免許証はこれに含まれない。

  • 28

    会社員の甲は、同僚Aから借りた10万円を期日までに返済するめどが 立たず、借用時にAに交付した借用書を取り返して破り捨てれば借金をし たことの証拠がなくなり返済を免れることができるだろうと考え、某日、A が社外に出掛けた隙にAの机の引出しの中からAに宛てた自己名義の借用 書を探し出すと、これを破棄する目的で持ち出した。 ・私用文書毀棄罪

  • 29

    商店主の甲は、かつて知人Aに頼まれ、同人振出名義の約束手形に裏書したところ、その手形が不渡りになったうえ、Aが行方知れずになったため、 同手形の所持人Bから、当該手形の支払いを請求された。その際、甲は 「無効だ」と言って、Bが提示した同手形をつかみ取り、その裏書部分(甲 が署名・押印した部分)を黒色マジックで塗り潰した。 ——————私用文書毀棄罪

  • 30

    警察官は、窃盗事件に関し、参考人である甲に対する取調べを事実上逮捕と同視できるような違法な状態で行って供述録取書を作成し、それを読み聞かせていた。その最中、腹を立てた甲が、供述録取書を破った。——公用文書毀棄罪

  • 31

    封印等破棄罪は、公務員が施した封印若しくは差押えの表示を損壊し、又はその他の方法で無効にした場合に成立するところ、その客体は封印、差押えの表示そのものであって、行為当時にこの表示がなかった場合、同罪の成立する余地はない。

  • 32

    封印等破棄罪の故意を認めるためには、封印等が公務員の施したものであることを認識し、かつ、損壊すること又は封印等に係る命令・処分を無効にすることの認識が必要である。

  • 33

    甲が警察官に交通違反を見咎められ、交番で反則切符を作成されていたが、警察官が他の急な業務に対応しようとした隙を見て反則切符を奪い取り、これを破り捨てた場合、甲は公務執行妨害罪及び公用文書毀棄罪の刑責を負う。

  • 34

    (4) 商店主の甲は、かつて知人に頼まれて同人板出名義の約束手形に裏書をしてやったことがあったところ、その手形が不渡りになった上、Aが行方知れずになったとして、同手形の所持人であるBから当該手形金の支払を請求された。その際、甲は、Bが、「今すぐ払え、払えないなら商品を借金のカタに持っていく。」などと一方的に支払を要求してきたことに激高し、「こんなもの無効だ。」と言って、提示された約束手形をつかみ取り、その裏書部分(自己が署名・ 押印した部分)を黒マジックで塗り潰した。――私用文書毀棄罪

  • 35

    (5) 会社員の甲は、日頃の鬱憤を晴らすため、X公園内に設置された公衆トイレ (管理事務所等に併設されたものではなく、公衆トイレの設備のみを有した独立型のもの。)の個室の内壁に油性の黒色スプレーで、「Y社はブラック企業だ。Y社の幹部を皆殺しにしよう!」などと壁一面に落書きをした。なお、個室を仕切る壁の下部は、床と強固に接合されている。――建造物損壊罪