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強盗
85問 • 1年前
  • 佐竹直哉
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    問題一覧

  • 1

    強盗罪における暴行・脅迫は、客観的に相手方の反抗を抑圧するに足りる程度であればよく、実際に相手方が反抗を抑圧されたことを要しない。

  • 2

    強盗罪における暴行・脅迫は、財物を強取し又は財産上の利益を得る手段 として、社会通念上一般に相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものであれば足り、現実に、それによって相手方が反抗を抑圧されたことは必要でない。

  • 3

    強盗罪における暴行・脅迫は、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものでなければならないところ、判例によると、社会通念により客観的に判断 して、その性質上被害者の反抗を抑圧するに足りるものであると判断される 限りは本罪の暴行・脅迫となるので、そのような暴行・脅迫が加えられた場 合は、被害者が現に反抗を抑圧されず、単に畏怖心を生じたことによって自 ら財物を交付したときであっても、強盗罪が成立する。

  • 4

    強盗罪における暴行・脅迫の相手方は、財物奪取の目的遂行の障害となる者であれば足り、必ずしも財物の所有者・占有者に限られない。

  • 5

    強盗罪における故意は、暴行・脅迫を加えて、その財物を奪取することの認識があれば足り、暴行・脅迫が相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものであることまで認識する必要はない。

  • 6

    強盗罪は、暴行、脅迫を用いて他人の財物を強取することによって成立するところ、判例は、強盗の故意で財物を奪取し、その後、被害者に暴行、脅迫を加え、奪取した財物を確保した場合、強盗罪ではなく事後強盗罪が成立するとしている。

  • 7

    強盗の手段としての暴行・脅迫が、被害者の反抗を抑圧するに足りる程度 か否かの判断は、客観的基準ではなく、具体的事案における被害者の主観を基準として決せられる。

  • 8

    強盗罪の成立には、暴行又は脅迫による反抗の抑圧と財物奪取の間に因果関係を必要とするが、被害者の反抗が抑圧されているならば、被害者が気付かない間に財物を奪取した場合であっても、強盗既遂罪が成立する。

  • 9

    強盗罪において「強取」したというためには、暴行・脅迫による反抗抑圧と財物奪取との間に因果関係が必要とされることから、強盗を目的とした脅迫により反抗を抑圧された被害者の気付かぬ間に目的物を領得した場合、強取には当たらない。

  • 10

    強盗罪が成立するためには、被害者の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行又は脅迫が必要であるが、軽微な暴行・脅迫であっても、場合によっては強盗罪が成立する。

  • 11

    強盗罪における暴行は、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものであ ることを要するところ、この暴行は、直接人に向けられた有形力の行使に限 られ、物に対して加えられた有形力は、それがたとえ相手方の反抗を抑圧す るに足りる程度のものであっても、同罪の手段としての暴行に当たらない。

  • 12

    強盗罪における財物移転は、犯人自らが、反抗を抑圧された被害者から財物を強取するのが典型であるが、現に被害者が反抗を抑圧されていれば、被害者自ら財物を交付した外観を呈する場合や、被害者が気付かないうちに財物を奪取する場合も、強取となり得る。

  • 13

    強盗の意思で暴行・脅迫を加えたところ、被害者が携帯していた財物をそ の場に放置して逃げ出したので、その後間もなく行為者がこれを領得した場合も、1項強盗罪にいう「強取」に当たる。

  • 14

    1項強盗罪の犯意の下に、被害者の反抗が抑圧された状態で財物の奪取が行われたとみられる限り、暴行・脅迫と奪取行為との先後関係は問わないが、奪取行為が先行する場合であっても、いまだ財物奪取の手段としての暴行・脅迫が行われていなければ、本罪の実行の着手があったとはいえない。

  • 15

    窃盗罪や1項強盗罪の客体である「財物」というためには、刑法上の保 護に値するだけの価値が必要であるところ、ここにいう「価値」は、必ずしも金銭的な交換価値に限られるものではなく、例えば、使用済みの乗車券や 大学入学試験の問題用紙のように、他人に悪用されては困るという消極的な価値を有するものも含まれる。

  • 16

    1項強盗罪の故意は、行為者において客体である財物の種類・数量などについてまで認識することを必要とせず、また、予想外の財物を奪取したとしても本罪の故意は失われない。

  • 17

    1項強盗罪における「脅迫」は、脅迫罪や強要罪のように、告知された害悪の内容が、被害者又はその親族の生命、身体、自由、名誉や財産に対する加害に限定されない。

  • 18

    1項強盗罪の客体である「財物」には、有体物だけでなく管理可能な無体物も含まれるが、不動産は含まれない。

  • 19

    1項強盗罪にいう強取は、暴行・脅迫の「機会」に財物を奪取するだけで は足りず、暴行・脅迫により、被害者の財物に対する支配を弱め、又は被害 者が財物奪取を容易に気付かない状態を生ぜしめるなど、暴行・脅迫を「手段」として財物を奪取することが必要であるから、例えば、畏怖して逃走し た被害者がその場に手袋を落とし、行為者が後になってこれを発見・領得しても、強取には当たらない。

  • 20

    1項強盗罪の実行の着手は、通常、財物強取の手段としての暴行・脅迫を開始した時点で認められるが、性犯罪目的の暴行・脅迫後に相手方の抗拒不能状態に乗じ、初めて財物奪取の犯意が生じた場合には、財物奪取を開始した時点で1項強盗罪の実行の着手が認められる。

  • 21

    2項強盗罪が成立するためには、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の 暴行又は脅迫を用いて、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させることをもって足り、必ずしも相手方の意思に基づく財産的処分行為を強制することを要するものではない。

  • 22

    2項強盗罪の客体は財産上の利益であるところ、この「財産上の利益」とは、財物以外の財産上の利益の全てをいい、不法な原因のために給付された利益もこれに該当する。

  • 23

    2項強盗罪が成立するためには、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行又は脅迫を用いて、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させることをもって足り、必ずしも相手方の意思に基づく財産的処分行為を強制することを要するものではない。

  • 24

    2項強盗罪の態様は、被害者に財産上の一定の処分をさせる場合、被害者 に一定の役務を提供させる場合、被害者をして一定の意思表示をさせる場合 の3類型に分類される。

  • 25

    事後強盗罪における暴行・脅迫の相手方は、窃盗の被害者本人に限られず、刑法238条所定の目的を遂げるために障害となり得る者であればよいが、窃盗事件の発生を知らない警ら中の警察官がたまたま職務質問をしたところ、当該窃盗犯人が逮捕されるものと誤信しこれを免れるため暴行を加え たときには、事後強盗罪は成立しない。

  • 26

    事後強盗罪の既遂・未遂の区別については、財物取得の有無、すなわち先行行為である窃盗の既遂・未遂に応じて、本罪の既遂・未遂も決せられるというのが判例・通説の立場である。

  • 27

    事後強盗罪の主体は窃盗犯人であり、強盗犯人は含まれないことから、財物を一旦強取した後で、その取り返しを防ぐため、更に被害者に暴行を加えてその目的を遂げた場合には、別に事後強盗罪を構成せず、全体として強盗罪一罪が成立する。

  • 28

    事後強盗罪において、窃盗犯人でない者が、その事情を知りつつ窃盗犯人と共謀して、同罪所定の目的をもって暴行・脅迫を加えても、本罪の主体が窃盗犯人であることから、事後強盗罪の共同正犯とはならない。

  • 29

    事後強盗罪の主体は窃盗犯人であるので、窃盗犯人ではない者が、その事情を知りつつ窃盗犯人と共謀して、財物を取り返されることを防ぐ目的で暴 行に加功した場合、当該加功した者は事後強盗罪の共同正犯の刑責を負わず、暴行罪の刑責を負う。

  • 30

    窃盗を共同して実行した者のうち、1人が事後強盗罪所定の目的をもって暴行を行った場合、暴行につき加担も共謀もしていない者は、窃盗罪の刑責しか負わない。

  • 31

    事後強盗罪の主体は窃盗犯人であるが、同罪が成立するためには、窃盗犯人が、財物を取り返されることを防ぐ目的、逮捕を免れる目的又は罪跡を隠滅する目的のうち、少なくともいずれか1つの目的で暴行又は脅迫を加えることが必要である。

  • 32

    事後強盗罪は、窃盗犯人が、財物を取り返されることを防ぐ目的、逮捕を 免れる目的、又は罪跡を隠滅する目的のうち、少なくともいずれか1つの 目的で、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加えれば成立 し、これらの目的が達成されたか否かを問わない。

  • 33

    昏醉強盗罪は、性交等の目的をもって昏酔状態にさせた後で、窃盗の犯意を生じて財物の窃取に至った場合でも成立する。

  • 34

    昏酔強盗罪は、人を昏酔させてその財物を盗取することにより成立するところ、同罪は、行為者が財物を盗取する目的で、相手方を昏酔させる行為を開始した時点で実行の着手が認められ、財物の事実上の支配を得た時点で既遂となる。

  • 35

    昏酔強盗罪の実行行為は、人を昏酔させてその財物を盗取することである が、昏酔させる方法については何らの制限もないので、例えば、泥酔して心神を喪失するまで飲酒させたり、睡眠薬や麻酔薬を施用して意識混濁状態に陥らせたり、こん棒で頭部を強打して意識を喪失させたりしたうえ、その間物を盗取すれば本罪が成立する。

  • 36

    昏酔強盗罪の主体にはなんら制限がなく、また、本罪の客体には、財物だけでなく財産上の不法の利益も含まれる。

  • 37

    昏酔強盗罪の成立には、犯人自らが被害者を昏酔させることを要しないので、他人の行為によって被害者が昏酔している状態に乗じたり、被害者が自 らの行為で昏酔している状態を利用したりして、その財物を奪取した場合にも成立する

  • 38

    昏酔強盗罪は、犯人自らが被害者を昏酔させ財物を奪うことにより成立す るから、その着手時期は、昏酔させる危険性が客観的に認められる行為を開 始した時点であり、例えば、薬物を準備したり、それを飲食物に混入したり した時点で、同罪の着手が認められる。

  • 39

    昏酔強盗罪の成立には、行為者が財物を盗取する目的で人を昏酔させるこ とを要するところ、昏酔させる方法に制限はなく、その方法自体が暴行と認 められるときであっても同罪は成立する。

  • 40

    強盗致死傷罪における死傷の結果は、強盗の手段としての行為から生じた 場合はもちろん、強盗の機会に当該強盗行為と性質上密接な関連性を有する 行為から生じた場合であってもよいが、人の死傷という有形的な結果を要す ることから、本罪の基本犯である強盗は暴行によるものに限られ、脅迫行為 から死傷の結果が生じたときに強盗致死傷罪は成立しない

  • 41

    強盗致死傷罪の客体である「人」とは、犯人以外の人をいい、強盗の被害者に限定されないことから、例えば、強盗の機会において、強盗犯人が逮捕を免れるため、通報により駆け付けた警察官を死傷させた場合、当該警察官は強盗致死傷罪の客体となる。

  • 42

    強盗致死傷罪の主体は、「強盗」であり、ここにいう「強盗」とは強盗犯 人、すなわち強盗の実行に着手した者を意味するので、事後強盗罪や皆醉強 盗罪、強盗未遂罪の犯人は含まれるが、強盗予備罪の犯人は含まれない。

  • 43

    強盗致死傷罪の客体は、強盗行為自体の被害者に限られるのであって、強 盗の機会に被疑者が撃った流れ弾が偶然現場の通行人に当たった場合、同罪は成立しない。

  • 44

    強盗致死傷罪における死傷の結果は、必ずしも強盗の手段としての暴行・ 脅迫から生じる必要はなく、強盗の機会に生じた、犯人の何らかの行為と因 果関係を有するものであればよい。

  • 45

    強盗致死傷罪における死傷の結果は、強盗の機会になされた行為から発生すれば足り、必ずしも強盗の手段である暴行・脅迫から生じることを要しない。

  • 46

    強盗致死罪は、殺意を持たない強盗犯人が、単に暴行又は傷害の犯意を もって人に暴行を加え、それによって人が死亡することによって既遂となる ので、強盗に着手したが強盗自体が未遂に終わった場合には、強盗致死罪は未遂となる。

  • 47

    強盗殺人罪において、人の死亡の事実の発生は財物奪取の前後を問わないことから、行為者が人を殺害してから財物奪取の意思を生じてこれを行った場合にも、同罪が成立する。

  • 48

    刑法240条に規定する強盗致死傷罪には、強盗致死罪、強盗致傷罪、強盗殺人罪及び強盗傷人罪が含まれるところ、このうち強盗殺人罪には未遂罪が存在するが、強盗致死罪、強盗致傷罪及び強盗傷人罪には未遂罪の成立する余地がない。

  • 49

    強盗を企てた甲は、某夜、住宅街の路上において、帰宅途中の会社経営者 Aの顔面等に催涙スプレーを噴射し、近くに停車しておいた自己の乗用車内に痛がる同人を押し込み、その両手首や両足首等を粘着テープで緊縛したう え、約10分かけて同車を人気のない空き地まで運転し停車させた。そこで、甲は、Aを同車の後部座席床上に押し倒すなどして、現金や財布を強取した後、直ちに同人を解放した。Aは、一連の暴行によって、顔面、頸部等に加療約20日間を要する化学熱傷等の傷害を負った。 ——————— 強盗傷人罪及び逮捕監禁罪

  • 50

    強盗を企てた甲は、某夜、住宅街の路上において、帰宅途中の会社経営者 Aの顔面等に催涙スプレーを噴射し、近くに停車しておいた自己の乗用車内 に痛がる同人を押し込み、その両手首や両足首等を粘着テープで緊縛したう え、約10分かけて同車を人気のない空き地まで運転し停車させた。そこ で、甲は、Aを同車の後部座席床上に押し倒すなどして、現金や財布を強取 した後、直ちに同人を解放した。Aは、一連の暴行によって、顔面、頸部等 に加療約20日間を要する化学熱傷等の傷害を負った。 強盗傷人罪及び逮捕監禁罪

  • 51

    夜間、窃盗の目的で他人の住居に侵入し、現金を窃取した後、更に物色を続けていたところ、折から帰宅した家人に見つかった。そこで、とっさに金銭強取の意思を生じ、同人を脅迫した。ところが、同人が大声を出して助けを求めたため、窃取した現金のみを持って逃走した。この場合、強盗未遂罪が成立する

  • 52

    深夜、窃盗目的で他人の住宅に侵入し、現金を窃取したところ、それに気 付いた家人が、大声で「どろぼう」と叫ぶとともに後ろから羽交い締めにしてきた。そこで、このままでは逮捕されると思い、それを免れるために殴る 蹴るの暴行を加えたところ、家人が反抗を抑圧されたので、その隙に逃走しようとしたが、家人の妻の通報によって駆け付けた警察官に逮捕された。この場合、暴行等を加えて逃走し逮捕を免れるという目的を遂げることができなかったが、事後強盗罪は既遂となる。

  • 53

    知人が自宅に大金を保管していることを知り、昏酔させて現金を奪う目的で、深夜のマンションを訪れ、隙をみてその知人の飲んでいるジュースに睡眠薬を投入したが、同人が少量しか飲まなかったため昏酔させることができなかった。しかし、現金奪取の目的を断念せず、自然に熟睡するのを待って戻る意図の下に、「急用を足してくる」と言っていったん屋外に出て、 約2時間後に再び戻ると、案の定、自然に熟睡していたので、現金を奪って逃走した。この場合、窃盗罪ではなく昏酔強盗未遂罪が成立する。

  • 54

    窃盗の犯行のあったことを全く知らないパトロール中の警察官が、犯行現 場から約200メートル離れた地点で窃盗犯人と知らずに、たまたま職務質 問をしたところ、当該窃盗犯人が逮捕されるものと勘違いして、逮捕を免れ ようと暴行を加えたときは、事後強盗罪は成立しない。

  • 55

    深夜、強盗の目的で女性の居室に侵入し、就寝中の同女を揺り起こして首筋にナイフを押し当てて脅迫し、反抗を完全に抑圧して現金を強奪したが、 その際、ナイフを押し当てたことにより、同女の首に切創を負わせた。次いで、現金強奪の直後、同女と強いて性交する意思を生じ、同女に「動くと殺すぞ。」と申し向けてその衣服を脱がそうとしたが、隣室の気配を感じ慌てて逃走した。この場合、強盗致傷罪と強盗・強制性交等未遂罪が成立する。

  • 56

    単に強盗の目的で他人の住居に侵入しただけでは、1項強盗罪の実行の着手があったとはいえないが、強盗の目的で他人の財物を奪取すれば、暴行・ 脅迫がなくても同罪の実行の着手を認めることができる。

  • 57

    深夜、窃盗目的で他人の住宅に侵入し、現金を窃取したところ、それに気付いた家人が、大声で「どろぼう」と叫ぶとともに後ろから羽交い締めにしてきた。そこで、このままでは逮捕されると思い、それを免れるために殴る 蹴るの暴行を加えたところ、家人が反抗を抑圧されたので、その隙に逃走し ようとしたが、家人の妻の通報によって駆け付けた警察官に逮捕された。この場合、暴行等を加えて逃走し逮捕を免れるという目的を遂げることができなかったが、事後強盗罪は既遂となる。

  • 58

    知人が自宅に大金を保管していることを知り、昏酔させて現金を奪う目的で、深夜、そのマンションを訪れ、隙をみてその知人の飲んでいるジュースに睡眠薬を投入したが、同人が少量しか飲まなかったため昏酔させることができなかった。しかし、現金奪取の目的を断念せず、自然に熟睡するのを 待って戻る意図の下に、「急用を足してくる」と言っていったん屋外に出て、 約2時間後に再び戻ると、案の定、自然に熟睡していたので、現金を奪っ て逃走した。この場合、窃盗罪ではなく昏酔強盗未遂罪が成立する。

  • 59

    窃盗の犯行のあったことを全く知らないパトロール中の警察官が、犯行現場から約200メートル離れた地点で窃盗犯人と知らずに、たまたま職務質問をしたところ、当該窃盗犯人が逮捕されるものと勘違いして、逮捕を免れようと暴行を加えたときは、事後強盗罪は成立しない。

  • 60

    深夜、強盗の目的で女性の居室に侵入し、就寝中の同女を揺り起こして首筋にナイフを押し当てて脅迫し、反抗を完全に抑圧して現金を強奪したが、 その際、ナイフを押し当てたことにより、同女の首に切創を負わせた。次いで、現金強奪の直後、同女と強いて性交する意思を生じ、同女に「動くと殺すぞ。」と申し向けてその衣服を脱がそうとしたが、隣室の気配を感じ慌てて逃走した。この場合、強盗致傷罪と強盗・強制性交等未遂罪が成立する。

  • 61

    侵入窃盗の犯人が、財物を窃取した後に家人等に発見され、そこで更に財物を奪取するため家人等に暴行・脅迫を加えたが財物を強取できなかったときは、包括して強盗未遂罪の刑責を負う。

  • 62

    侵入窃盗の犯人が、財物を窃取した後に家人等に発見され、そこで更に財物を奪取するため家人等に暴行・脅迫を加えたが財物を強取できなかったときは、包括して強盗未遂罪の刑責を負う

  • 63

    強盗を決意した甲は、金品強奪に使用するつもりで出刃包丁を購入し、これを携帯してA宅に侵入したが、家人が留守であったので、貴金属を窃取しただけに終わった場合、強盗予備罪及び窃盗罪の刑責を負う。

  • 64

    甲は、近隣に住むA女が13歳未満であることを知りながら、自己の欲求を満たすため、わいせつな行為をしようと考え、某日、公園にいたA女に声を掛け、公衆トイレ内でA女の着衣を脱がせ、その陰部に強いて手指 を挿入したところ、A女が泣き叫んだことから、犯行の発覚を防ぐためには殺害するしかないと考え、A女の首を絞めて殺害した。 ―――強制わいせつ致死罪及び殺人罪

  • 65

    甲は、強盗目的のため、2階建ての一軒家に侵入し、1階にいた家人のAに対し、所携のナイフを突き付け、「おとなしくしろ。金を出せ。」と脅迫し た。Aは恐怖のあまり、一旦その場から動けなくなったが、甲が室内を物色 し始めたことから、隙を見て2階へ逃げてベランダから逃走しようと飛び 降りたところ、着地した際に、右足骨折の傷害を負った。 -強盗罪

  • 66

    甲は、夜間人通りの少ない路上で、A女からハンドバッグをひったくろう と後ろから近づき、同女が腕にかけていたハンドバッグに手をかけて引っ張ったところ、同女がそれを離さずその場に転倒したので、さらに同女をハ ンドバッグもろとも引きずり回し、ついに同女が手を放したハンドバッグを 奪い取った。 ———1項強盗罪

  • 67

    大学生の甲は、某日深夜、Xコンビニエンスストアの脇から無施錠の高価 な自転車を窃取し、通学等に使用していた。犯行から数日後、甲は、当該自 転車に乗車しているところを被害者(所有者)のAに発見され、同人から 「泥棒野郎、自転車を返せ。」などと言われてハンドルをつかまれたことか ら、Aの顔面を手拳で殴打し、路上に倒れ込んだ同人の腹部を数回蹴り上げ、 うずくまっている隙に当該自転車に乗って逃走した。2項強盗罪

  • 68

    強盗予備罪は目的犯であり、強盗の目的でその準備行為をすることを要す るところ、強盗の目的には、事後強盗罪のように、相手方に暴行・脅迫を加 える意思が未必的なものも含む。

  • 69

    強盗予備罪は、強盗目的が具体的に存在し、凶器を携えて目的地に向けて出発するなど、強盗の実行に至る蓋然性が高いと認められることにより成立し、現実に目的地に到着することまでは必要とされない。

  • 70

    強盗予備罪は、強盗の目的をもって、強盗罪の実行の準備行為をすることにより成立するところ、強盗の目的には、事後強盗を目的とする場合も含まれる。

  • 71

    財物奪取以外の目的で暴行・脅迫を加えて被害者を反抗抑圧状態にさせた後に、金品奪取の意思を生じ、新たな暴行・脅迫を加えることなく、財布を奪取した場合には、強盗罪が成立する

  • 72

    甲は、A方居室において、タンスの引出しから現金を盗んでポケットに入れたところを、ちょうど帰宅したAに発見された。甲は、その場から逃れようとして片手をジャンパーのポケットに入れ、刃物を所持していないにもかかわらず取り出すようなそぶりを示しながら、「刺すぞ。 そこをどけ。」と申し向けて逃走した。 事後強盗罪

  • 73

    金品を強取するために反抗を抑圧する程度の脅迫を加えられた被害者が逃走する際に落とした物を拾う行為は、強盗既遂罪ではなく、強盗未遂罪と窃盗罪の観念的競合 となる。

  • 74

    強盗罪の実行の着手時期は、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を開始した時点であるから、不同意性交の目的で被害者に暴行を加えた後、財物奪取の意思を生じ、その抗拒不能に乗じて財物を奪取した場合には、被害者に対して暴行を加えたときに強盗罪の実行の着手が認められる。

  • 75

    不同意わいせつ目的による緊縛状態に乗じて財物を取得したときは、実質的に暴行・脅迫が継続していると認められる場合には、 新たな暴行・脅迫がなくとも、強盗罪が成立する。

  • 76

    窃盗目的で人の住居に侵入した甲が、窃盗行為の着手前に家人に発見され、逮捕を免れるために暴行をした場合には、事後強盗未遂罪が成立する。

  • 77

    甲は、老女から、ハンドバッグをひったくり逃走したが、同女が大声で「どろぼう。」と叫んだため、たまたま近くを通りかかった通行人Aが、甲を逮捕するため、背後から抱きつこうとした。甲は逮捕を免れたい一心でとっさに前かがみになったところ、その勢いでAは路上に転倒し傷害を負った。甲には、 窃盗罪及び傷害罪が成立する。

  • 78

    無職の甲は、遊興費欲しさに、ひったくりを思い立ち、通行人のA女のハンドバッグに手を掛けたところ、A女が悲鳴をあげたため、何も盗らずに逃走しようとした。その際、何も知らずに現場近くを通行していた会社員Bと目が合い、捕まると誤解した甲はBを突き飛ばして逃走した。甲には事後強盗既遂罪が成立する。

  • 79

    財物奪取以外の目的で暴行・脅迫を加えて被害者を反抗抑圧状態にさせた後に、金品奪取の意思を生じ、新たな暴行・脅迫を加えることなく、財布を奪取した場合には、強盗罪が成立する

  • 80

    強盗致傷罪における致傷の結果は、強盗の手段である暴行・ 脅迫から生じたものである必要はなく、強盗の機会に生じたものであればよい。

  • 81

    (5) 昏酔強盗罪は、行為者が財物を盗取する目的で相手方を昏酔させる行為を開始した時点で実行の着手が認められ、財物の事実上の支配を得た時点で既遂に達する。

  • 82

    (4) 事後強盗罪は、窃盗犯人が財物を取り返されることを防ぐ目的で暴行・脅迫を加えた場合にも成立するところ、条文上「窃盗が」と定められていることから、窃盗行為は既遂となっていることが前提となるため、窃盗未遂の犯人は同罪の主体とならない。

  • 83

    3強盗罪における暴行は、相手方の反抗を抑圧する程度のものであることを要するところ、当該暴行は、直接財物の所有者又は占有者に向けられた有形力の行使に限られ、それ以外の第三者に向けられた有形力の行使は同罪の手段としての暴行には当たらない。

  • 84

    (5) 強盗致傷罪の主体である強盗犯人には、事後強盗罪、香醉強盗罪、強盗未遂罪の主体を含むが、強盗予備罪の主体は含まない。

  • 85

    (4) 事後強盗罪は、窃盗犯人が、財物を取り返されることを防ぐ目的、逮捕を免れる目的、罪証を隠滅する目的のうち、少なくともいずれか一つの目的で相手方の反抗を抑圧する程度の暴行 ・脅迫を加えれば成立し、これらの目的が達成されたか否かを問わない。

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    問題一覧

  • 1

    強盗罪における暴行・脅迫は、客観的に相手方の反抗を抑圧するに足りる程度であればよく、実際に相手方が反抗を抑圧されたことを要しない。

  • 2

    強盗罪における暴行・脅迫は、財物を強取し又は財産上の利益を得る手段 として、社会通念上一般に相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものであれば足り、現実に、それによって相手方が反抗を抑圧されたことは必要でない。

  • 3

    強盗罪における暴行・脅迫は、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものでなければならないところ、判例によると、社会通念により客観的に判断 して、その性質上被害者の反抗を抑圧するに足りるものであると判断される 限りは本罪の暴行・脅迫となるので、そのような暴行・脅迫が加えられた場 合は、被害者が現に反抗を抑圧されず、単に畏怖心を生じたことによって自 ら財物を交付したときであっても、強盗罪が成立する。

  • 4

    強盗罪における暴行・脅迫の相手方は、財物奪取の目的遂行の障害となる者であれば足り、必ずしも財物の所有者・占有者に限られない。

  • 5

    強盗罪における故意は、暴行・脅迫を加えて、その財物を奪取することの認識があれば足り、暴行・脅迫が相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものであることまで認識する必要はない。

  • 6

    強盗罪は、暴行、脅迫を用いて他人の財物を強取することによって成立するところ、判例は、強盗の故意で財物を奪取し、その後、被害者に暴行、脅迫を加え、奪取した財物を確保した場合、強盗罪ではなく事後強盗罪が成立するとしている。

  • 7

    強盗の手段としての暴行・脅迫が、被害者の反抗を抑圧するに足りる程度 か否かの判断は、客観的基準ではなく、具体的事案における被害者の主観を基準として決せられる。

  • 8

    強盗罪の成立には、暴行又は脅迫による反抗の抑圧と財物奪取の間に因果関係を必要とするが、被害者の反抗が抑圧されているならば、被害者が気付かない間に財物を奪取した場合であっても、強盗既遂罪が成立する。

  • 9

    強盗罪において「強取」したというためには、暴行・脅迫による反抗抑圧と財物奪取との間に因果関係が必要とされることから、強盗を目的とした脅迫により反抗を抑圧された被害者の気付かぬ間に目的物を領得した場合、強取には当たらない。

  • 10

    強盗罪が成立するためには、被害者の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行又は脅迫が必要であるが、軽微な暴行・脅迫であっても、場合によっては強盗罪が成立する。

  • 11

    強盗罪における暴行は、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものであ ることを要するところ、この暴行は、直接人に向けられた有形力の行使に限 られ、物に対して加えられた有形力は、それがたとえ相手方の反抗を抑圧す るに足りる程度のものであっても、同罪の手段としての暴行に当たらない。

  • 12

    強盗罪における財物移転は、犯人自らが、反抗を抑圧された被害者から財物を強取するのが典型であるが、現に被害者が反抗を抑圧されていれば、被害者自ら財物を交付した外観を呈する場合や、被害者が気付かないうちに財物を奪取する場合も、強取となり得る。

  • 13

    強盗の意思で暴行・脅迫を加えたところ、被害者が携帯していた財物をそ の場に放置して逃げ出したので、その後間もなく行為者がこれを領得した場合も、1項強盗罪にいう「強取」に当たる。

  • 14

    1項強盗罪の犯意の下に、被害者の反抗が抑圧された状態で財物の奪取が行われたとみられる限り、暴行・脅迫と奪取行為との先後関係は問わないが、奪取行為が先行する場合であっても、いまだ財物奪取の手段としての暴行・脅迫が行われていなければ、本罪の実行の着手があったとはいえない。

  • 15

    窃盗罪や1項強盗罪の客体である「財物」というためには、刑法上の保 護に値するだけの価値が必要であるところ、ここにいう「価値」は、必ずしも金銭的な交換価値に限られるものではなく、例えば、使用済みの乗車券や 大学入学試験の問題用紙のように、他人に悪用されては困るという消極的な価値を有するものも含まれる。

  • 16

    1項強盗罪の故意は、行為者において客体である財物の種類・数量などについてまで認識することを必要とせず、また、予想外の財物を奪取したとしても本罪の故意は失われない。

  • 17

    1項強盗罪における「脅迫」は、脅迫罪や強要罪のように、告知された害悪の内容が、被害者又はその親族の生命、身体、自由、名誉や財産に対する加害に限定されない。

  • 18

    1項強盗罪の客体である「財物」には、有体物だけでなく管理可能な無体物も含まれるが、不動産は含まれない。

  • 19

    1項強盗罪にいう強取は、暴行・脅迫の「機会」に財物を奪取するだけで は足りず、暴行・脅迫により、被害者の財物に対する支配を弱め、又は被害 者が財物奪取を容易に気付かない状態を生ぜしめるなど、暴行・脅迫を「手段」として財物を奪取することが必要であるから、例えば、畏怖して逃走し た被害者がその場に手袋を落とし、行為者が後になってこれを発見・領得しても、強取には当たらない。

  • 20

    1項強盗罪の実行の着手は、通常、財物強取の手段としての暴行・脅迫を開始した時点で認められるが、性犯罪目的の暴行・脅迫後に相手方の抗拒不能状態に乗じ、初めて財物奪取の犯意が生じた場合には、財物奪取を開始した時点で1項強盗罪の実行の着手が認められる。

  • 21

    2項強盗罪が成立するためには、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の 暴行又は脅迫を用いて、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させることをもって足り、必ずしも相手方の意思に基づく財産的処分行為を強制することを要するものではない。

  • 22

    2項強盗罪の客体は財産上の利益であるところ、この「財産上の利益」とは、財物以外の財産上の利益の全てをいい、不法な原因のために給付された利益もこれに該当する。

  • 23

    2項強盗罪が成立するためには、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行又は脅迫を用いて、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させることをもって足り、必ずしも相手方の意思に基づく財産的処分行為を強制することを要するものではない。

  • 24

    2項強盗罪の態様は、被害者に財産上の一定の処分をさせる場合、被害者 に一定の役務を提供させる場合、被害者をして一定の意思表示をさせる場合 の3類型に分類される。

  • 25

    事後強盗罪における暴行・脅迫の相手方は、窃盗の被害者本人に限られず、刑法238条所定の目的を遂げるために障害となり得る者であればよいが、窃盗事件の発生を知らない警ら中の警察官がたまたま職務質問をしたところ、当該窃盗犯人が逮捕されるものと誤信しこれを免れるため暴行を加え たときには、事後強盗罪は成立しない。

  • 26

    事後強盗罪の既遂・未遂の区別については、財物取得の有無、すなわち先行行為である窃盗の既遂・未遂に応じて、本罪の既遂・未遂も決せられるというのが判例・通説の立場である。

  • 27

    事後強盗罪の主体は窃盗犯人であり、強盗犯人は含まれないことから、財物を一旦強取した後で、その取り返しを防ぐため、更に被害者に暴行を加えてその目的を遂げた場合には、別に事後強盗罪を構成せず、全体として強盗罪一罪が成立する。

  • 28

    事後強盗罪において、窃盗犯人でない者が、その事情を知りつつ窃盗犯人と共謀して、同罪所定の目的をもって暴行・脅迫を加えても、本罪の主体が窃盗犯人であることから、事後強盗罪の共同正犯とはならない。

  • 29

    事後強盗罪の主体は窃盗犯人であるので、窃盗犯人ではない者が、その事情を知りつつ窃盗犯人と共謀して、財物を取り返されることを防ぐ目的で暴 行に加功した場合、当該加功した者は事後強盗罪の共同正犯の刑責を負わず、暴行罪の刑責を負う。

  • 30

    窃盗を共同して実行した者のうち、1人が事後強盗罪所定の目的をもって暴行を行った場合、暴行につき加担も共謀もしていない者は、窃盗罪の刑責しか負わない。

  • 31

    事後強盗罪の主体は窃盗犯人であるが、同罪が成立するためには、窃盗犯人が、財物を取り返されることを防ぐ目的、逮捕を免れる目的又は罪跡を隠滅する目的のうち、少なくともいずれか1つの目的で暴行又は脅迫を加えることが必要である。

  • 32

    事後強盗罪は、窃盗犯人が、財物を取り返されることを防ぐ目的、逮捕を 免れる目的、又は罪跡を隠滅する目的のうち、少なくともいずれか1つの 目的で、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を加えれば成立 し、これらの目的が達成されたか否かを問わない。

  • 33

    昏醉強盗罪は、性交等の目的をもって昏酔状態にさせた後で、窃盗の犯意を生じて財物の窃取に至った場合でも成立する。

  • 34

    昏酔強盗罪は、人を昏酔させてその財物を盗取することにより成立するところ、同罪は、行為者が財物を盗取する目的で、相手方を昏酔させる行為を開始した時点で実行の着手が認められ、財物の事実上の支配を得た時点で既遂となる。

  • 35

    昏酔強盗罪の実行行為は、人を昏酔させてその財物を盗取することである が、昏酔させる方法については何らの制限もないので、例えば、泥酔して心神を喪失するまで飲酒させたり、睡眠薬や麻酔薬を施用して意識混濁状態に陥らせたり、こん棒で頭部を強打して意識を喪失させたりしたうえ、その間物を盗取すれば本罪が成立する。

  • 36

    昏酔強盗罪の主体にはなんら制限がなく、また、本罪の客体には、財物だけでなく財産上の不法の利益も含まれる。

  • 37

    昏酔強盗罪の成立には、犯人自らが被害者を昏酔させることを要しないので、他人の行為によって被害者が昏酔している状態に乗じたり、被害者が自 らの行為で昏酔している状態を利用したりして、その財物を奪取した場合にも成立する

  • 38

    昏酔強盗罪は、犯人自らが被害者を昏酔させ財物を奪うことにより成立す るから、その着手時期は、昏酔させる危険性が客観的に認められる行為を開 始した時点であり、例えば、薬物を準備したり、それを飲食物に混入したり した時点で、同罪の着手が認められる。

  • 39

    昏酔強盗罪の成立には、行為者が財物を盗取する目的で人を昏酔させるこ とを要するところ、昏酔させる方法に制限はなく、その方法自体が暴行と認 められるときであっても同罪は成立する。

  • 40

    強盗致死傷罪における死傷の結果は、強盗の手段としての行為から生じた 場合はもちろん、強盗の機会に当該強盗行為と性質上密接な関連性を有する 行為から生じた場合であってもよいが、人の死傷という有形的な結果を要す ることから、本罪の基本犯である強盗は暴行によるものに限られ、脅迫行為 から死傷の結果が生じたときに強盗致死傷罪は成立しない

  • 41

    強盗致死傷罪の客体である「人」とは、犯人以外の人をいい、強盗の被害者に限定されないことから、例えば、強盗の機会において、強盗犯人が逮捕を免れるため、通報により駆け付けた警察官を死傷させた場合、当該警察官は強盗致死傷罪の客体となる。

  • 42

    強盗致死傷罪の主体は、「強盗」であり、ここにいう「強盗」とは強盗犯 人、すなわち強盗の実行に着手した者を意味するので、事後強盗罪や皆醉強 盗罪、強盗未遂罪の犯人は含まれるが、強盗予備罪の犯人は含まれない。

  • 43

    強盗致死傷罪の客体は、強盗行為自体の被害者に限られるのであって、強 盗の機会に被疑者が撃った流れ弾が偶然現場の通行人に当たった場合、同罪は成立しない。

  • 44

    強盗致死傷罪における死傷の結果は、必ずしも強盗の手段としての暴行・ 脅迫から生じる必要はなく、強盗の機会に生じた、犯人の何らかの行為と因 果関係を有するものであればよい。

  • 45

    強盗致死傷罪における死傷の結果は、強盗の機会になされた行為から発生すれば足り、必ずしも強盗の手段である暴行・脅迫から生じることを要しない。

  • 46

    強盗致死罪は、殺意を持たない強盗犯人が、単に暴行又は傷害の犯意を もって人に暴行を加え、それによって人が死亡することによって既遂となる ので、強盗に着手したが強盗自体が未遂に終わった場合には、強盗致死罪は未遂となる。

  • 47

    強盗殺人罪において、人の死亡の事実の発生は財物奪取の前後を問わないことから、行為者が人を殺害してから財物奪取の意思を生じてこれを行った場合にも、同罪が成立する。

  • 48

    刑法240条に規定する強盗致死傷罪には、強盗致死罪、強盗致傷罪、強盗殺人罪及び強盗傷人罪が含まれるところ、このうち強盗殺人罪には未遂罪が存在するが、強盗致死罪、強盗致傷罪及び強盗傷人罪には未遂罪の成立する余地がない。

  • 49

    強盗を企てた甲は、某夜、住宅街の路上において、帰宅途中の会社経営者 Aの顔面等に催涙スプレーを噴射し、近くに停車しておいた自己の乗用車内に痛がる同人を押し込み、その両手首や両足首等を粘着テープで緊縛したう え、約10分かけて同車を人気のない空き地まで運転し停車させた。そこで、甲は、Aを同車の後部座席床上に押し倒すなどして、現金や財布を強取した後、直ちに同人を解放した。Aは、一連の暴行によって、顔面、頸部等に加療約20日間を要する化学熱傷等の傷害を負った。 ——————— 強盗傷人罪及び逮捕監禁罪

  • 50

    強盗を企てた甲は、某夜、住宅街の路上において、帰宅途中の会社経営者 Aの顔面等に催涙スプレーを噴射し、近くに停車しておいた自己の乗用車内 に痛がる同人を押し込み、その両手首や両足首等を粘着テープで緊縛したう え、約10分かけて同車を人気のない空き地まで運転し停車させた。そこ で、甲は、Aを同車の後部座席床上に押し倒すなどして、現金や財布を強取 した後、直ちに同人を解放した。Aは、一連の暴行によって、顔面、頸部等 に加療約20日間を要する化学熱傷等の傷害を負った。 強盗傷人罪及び逮捕監禁罪

  • 51

    夜間、窃盗の目的で他人の住居に侵入し、現金を窃取した後、更に物色を続けていたところ、折から帰宅した家人に見つかった。そこで、とっさに金銭強取の意思を生じ、同人を脅迫した。ところが、同人が大声を出して助けを求めたため、窃取した現金のみを持って逃走した。この場合、強盗未遂罪が成立する

  • 52

    深夜、窃盗目的で他人の住宅に侵入し、現金を窃取したところ、それに気 付いた家人が、大声で「どろぼう」と叫ぶとともに後ろから羽交い締めにしてきた。そこで、このままでは逮捕されると思い、それを免れるために殴る 蹴るの暴行を加えたところ、家人が反抗を抑圧されたので、その隙に逃走しようとしたが、家人の妻の通報によって駆け付けた警察官に逮捕された。この場合、暴行等を加えて逃走し逮捕を免れるという目的を遂げることができなかったが、事後強盗罪は既遂となる。

  • 53

    知人が自宅に大金を保管していることを知り、昏酔させて現金を奪う目的で、深夜のマンションを訪れ、隙をみてその知人の飲んでいるジュースに睡眠薬を投入したが、同人が少量しか飲まなかったため昏酔させることができなかった。しかし、現金奪取の目的を断念せず、自然に熟睡するのを待って戻る意図の下に、「急用を足してくる」と言っていったん屋外に出て、 約2時間後に再び戻ると、案の定、自然に熟睡していたので、現金を奪って逃走した。この場合、窃盗罪ではなく昏酔強盗未遂罪が成立する。

  • 54

    窃盗の犯行のあったことを全く知らないパトロール中の警察官が、犯行現 場から約200メートル離れた地点で窃盗犯人と知らずに、たまたま職務質 問をしたところ、当該窃盗犯人が逮捕されるものと勘違いして、逮捕を免れ ようと暴行を加えたときは、事後強盗罪は成立しない。

  • 55

    深夜、強盗の目的で女性の居室に侵入し、就寝中の同女を揺り起こして首筋にナイフを押し当てて脅迫し、反抗を完全に抑圧して現金を強奪したが、 その際、ナイフを押し当てたことにより、同女の首に切創を負わせた。次いで、現金強奪の直後、同女と強いて性交する意思を生じ、同女に「動くと殺すぞ。」と申し向けてその衣服を脱がそうとしたが、隣室の気配を感じ慌てて逃走した。この場合、強盗致傷罪と強盗・強制性交等未遂罪が成立する。

  • 56

    単に強盗の目的で他人の住居に侵入しただけでは、1項強盗罪の実行の着手があったとはいえないが、強盗の目的で他人の財物を奪取すれば、暴行・ 脅迫がなくても同罪の実行の着手を認めることができる。

  • 57

    深夜、窃盗目的で他人の住宅に侵入し、現金を窃取したところ、それに気付いた家人が、大声で「どろぼう」と叫ぶとともに後ろから羽交い締めにしてきた。そこで、このままでは逮捕されると思い、それを免れるために殴る 蹴るの暴行を加えたところ、家人が反抗を抑圧されたので、その隙に逃走し ようとしたが、家人の妻の通報によって駆け付けた警察官に逮捕された。この場合、暴行等を加えて逃走し逮捕を免れるという目的を遂げることができなかったが、事後強盗罪は既遂となる。

  • 58

    知人が自宅に大金を保管していることを知り、昏酔させて現金を奪う目的で、深夜、そのマンションを訪れ、隙をみてその知人の飲んでいるジュースに睡眠薬を投入したが、同人が少量しか飲まなかったため昏酔させることができなかった。しかし、現金奪取の目的を断念せず、自然に熟睡するのを 待って戻る意図の下に、「急用を足してくる」と言っていったん屋外に出て、 約2時間後に再び戻ると、案の定、自然に熟睡していたので、現金を奪っ て逃走した。この場合、窃盗罪ではなく昏酔強盗未遂罪が成立する。

  • 59

    窃盗の犯行のあったことを全く知らないパトロール中の警察官が、犯行現場から約200メートル離れた地点で窃盗犯人と知らずに、たまたま職務質問をしたところ、当該窃盗犯人が逮捕されるものと勘違いして、逮捕を免れようと暴行を加えたときは、事後強盗罪は成立しない。

  • 60

    深夜、強盗の目的で女性の居室に侵入し、就寝中の同女を揺り起こして首筋にナイフを押し当てて脅迫し、反抗を完全に抑圧して現金を強奪したが、 その際、ナイフを押し当てたことにより、同女の首に切創を負わせた。次いで、現金強奪の直後、同女と強いて性交する意思を生じ、同女に「動くと殺すぞ。」と申し向けてその衣服を脱がそうとしたが、隣室の気配を感じ慌てて逃走した。この場合、強盗致傷罪と強盗・強制性交等未遂罪が成立する。

  • 61

    侵入窃盗の犯人が、財物を窃取した後に家人等に発見され、そこで更に財物を奪取するため家人等に暴行・脅迫を加えたが財物を強取できなかったときは、包括して強盗未遂罪の刑責を負う。

  • 62

    侵入窃盗の犯人が、財物を窃取した後に家人等に発見され、そこで更に財物を奪取するため家人等に暴行・脅迫を加えたが財物を強取できなかったときは、包括して強盗未遂罪の刑責を負う

  • 63

    強盗を決意した甲は、金品強奪に使用するつもりで出刃包丁を購入し、これを携帯してA宅に侵入したが、家人が留守であったので、貴金属を窃取しただけに終わった場合、強盗予備罪及び窃盗罪の刑責を負う。

  • 64

    甲は、近隣に住むA女が13歳未満であることを知りながら、自己の欲求を満たすため、わいせつな行為をしようと考え、某日、公園にいたA女に声を掛け、公衆トイレ内でA女の着衣を脱がせ、その陰部に強いて手指 を挿入したところ、A女が泣き叫んだことから、犯行の発覚を防ぐためには殺害するしかないと考え、A女の首を絞めて殺害した。 ―――強制わいせつ致死罪及び殺人罪

  • 65

    甲は、強盗目的のため、2階建ての一軒家に侵入し、1階にいた家人のAに対し、所携のナイフを突き付け、「おとなしくしろ。金を出せ。」と脅迫し た。Aは恐怖のあまり、一旦その場から動けなくなったが、甲が室内を物色 し始めたことから、隙を見て2階へ逃げてベランダから逃走しようと飛び 降りたところ、着地した際に、右足骨折の傷害を負った。 -強盗罪

  • 66

    甲は、夜間人通りの少ない路上で、A女からハンドバッグをひったくろう と後ろから近づき、同女が腕にかけていたハンドバッグに手をかけて引っ張ったところ、同女がそれを離さずその場に転倒したので、さらに同女をハ ンドバッグもろとも引きずり回し、ついに同女が手を放したハンドバッグを 奪い取った。 ———1項強盗罪

  • 67

    大学生の甲は、某日深夜、Xコンビニエンスストアの脇から無施錠の高価 な自転車を窃取し、通学等に使用していた。犯行から数日後、甲は、当該自 転車に乗車しているところを被害者(所有者)のAに発見され、同人から 「泥棒野郎、自転車を返せ。」などと言われてハンドルをつかまれたことか ら、Aの顔面を手拳で殴打し、路上に倒れ込んだ同人の腹部を数回蹴り上げ、 うずくまっている隙に当該自転車に乗って逃走した。2項強盗罪

  • 68

    強盗予備罪は目的犯であり、強盗の目的でその準備行為をすることを要す るところ、強盗の目的には、事後強盗罪のように、相手方に暴行・脅迫を加 える意思が未必的なものも含む。

  • 69

    強盗予備罪は、強盗目的が具体的に存在し、凶器を携えて目的地に向けて出発するなど、強盗の実行に至る蓋然性が高いと認められることにより成立し、現実に目的地に到着することまでは必要とされない。

  • 70

    強盗予備罪は、強盗の目的をもって、強盗罪の実行の準備行為をすることにより成立するところ、強盗の目的には、事後強盗を目的とする場合も含まれる。

  • 71

    財物奪取以外の目的で暴行・脅迫を加えて被害者を反抗抑圧状態にさせた後に、金品奪取の意思を生じ、新たな暴行・脅迫を加えることなく、財布を奪取した場合には、強盗罪が成立する

  • 72

    甲は、A方居室において、タンスの引出しから現金を盗んでポケットに入れたところを、ちょうど帰宅したAに発見された。甲は、その場から逃れようとして片手をジャンパーのポケットに入れ、刃物を所持していないにもかかわらず取り出すようなそぶりを示しながら、「刺すぞ。 そこをどけ。」と申し向けて逃走した。 事後強盗罪

  • 73

    金品を強取するために反抗を抑圧する程度の脅迫を加えられた被害者が逃走する際に落とした物を拾う行為は、強盗既遂罪ではなく、強盗未遂罪と窃盗罪の観念的競合 となる。

  • 74

    強盗罪の実行の着手時期は、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行・脅迫を開始した時点であるから、不同意性交の目的で被害者に暴行を加えた後、財物奪取の意思を生じ、その抗拒不能に乗じて財物を奪取した場合には、被害者に対して暴行を加えたときに強盗罪の実行の着手が認められる。

  • 75

    不同意わいせつ目的による緊縛状態に乗じて財物を取得したときは、実質的に暴行・脅迫が継続していると認められる場合には、 新たな暴行・脅迫がなくとも、強盗罪が成立する。

  • 76

    窃盗目的で人の住居に侵入した甲が、窃盗行為の着手前に家人に発見され、逮捕を免れるために暴行をした場合には、事後強盗未遂罪が成立する。

  • 77

    甲は、老女から、ハンドバッグをひったくり逃走したが、同女が大声で「どろぼう。」と叫んだため、たまたま近くを通りかかった通行人Aが、甲を逮捕するため、背後から抱きつこうとした。甲は逮捕を免れたい一心でとっさに前かがみになったところ、その勢いでAは路上に転倒し傷害を負った。甲には、 窃盗罪及び傷害罪が成立する。

  • 78

    無職の甲は、遊興費欲しさに、ひったくりを思い立ち、通行人のA女のハンドバッグに手を掛けたところ、A女が悲鳴をあげたため、何も盗らずに逃走しようとした。その際、何も知らずに現場近くを通行していた会社員Bと目が合い、捕まると誤解した甲はBを突き飛ばして逃走した。甲には事後強盗既遂罪が成立する。

  • 79

    財物奪取以外の目的で暴行・脅迫を加えて被害者を反抗抑圧状態にさせた後に、金品奪取の意思を生じ、新たな暴行・脅迫を加えることなく、財布を奪取した場合には、強盗罪が成立する

  • 80

    強盗致傷罪における致傷の結果は、強盗の手段である暴行・ 脅迫から生じたものである必要はなく、強盗の機会に生じたものであればよい。

  • 81

    (5) 昏酔強盗罪は、行為者が財物を盗取する目的で相手方を昏酔させる行為を開始した時点で実行の着手が認められ、財物の事実上の支配を得た時点で既遂に達する。

  • 82

    (4) 事後強盗罪は、窃盗犯人が財物を取り返されることを防ぐ目的で暴行・脅迫を加えた場合にも成立するところ、条文上「窃盗が」と定められていることから、窃盗行為は既遂となっていることが前提となるため、窃盗未遂の犯人は同罪の主体とならない。

  • 83

    3強盗罪における暴行は、相手方の反抗を抑圧する程度のものであることを要するところ、当該暴行は、直接財物の所有者又は占有者に向けられた有形力の行使に限られ、それ以外の第三者に向けられた有形力の行使は同罪の手段としての暴行には当たらない。

  • 84

    (5) 強盗致傷罪の主体である強盗犯人には、事後強盗罪、香醉強盗罪、強盗未遂罪の主体を含むが、強盗予備罪の主体は含まない。

  • 85

    (4) 事後強盗罪は、窃盗犯人が、財物を取り返されることを防ぐ目的、逮捕を免れる目的、罪証を隠滅する目的のうち、少なくともいずれか一つの目的で相手方の反抗を抑圧する程度の暴行 ・脅迫を加えれば成立し、これらの目的が達成されたか否かを問わない。