公開会社では、総株主の議決権の100分の3以上の議決権を有する株主であっても、6ヶ月以上前から引き続き有する者でなければ、会計帳簿の閲覧等を請求することができない。

取締役が定時株主総会に提出した計算書類および事業報告のうち、計算書類は、定時株主総会の承認を受けなければならない。

一定の要件を満たす会計監査人設置会社は、取締役会を設置していなくても、定時株主総会における計算書類の承認決議を省略することができる。

株主および債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも計算書類の承認決議を省略することができる。

公告方法を電子公告とする株式会社は、定時株主総会の終結後遅滞なく、賃借対照表の要旨を公告すれば足りる。

公告方法が官報または日刊新聞紙とする株式会社は、賃借対照表の内容である情報を、一定期間、インターネットにより開示する措置をとることができる。

株式会社が資本金の額を減少するときは、原則として、株主総会の特別決議によって一定の事項を定めなければならない。

臨時株主総会で資本金の額を減少する場合でも、その決議が普通決議で足りることがある。

募集株式の発行と同時にするときは、株主総会の決議によらないで資本金の額を減少することができる場合がある。

株式会社が準備金の額を減少するときは、原則として、株主総会の特別決議によって、一定の事項を定めなければならない。

資本準備金を資本金の額に組み入れることはできるが、利益準備金を資本金の額に組み入れることはできない。

資本金の額を減少する場合に、債権者異議手続が不要となることがある。

準備金の額を減少する場合に、債権者異議手続が不要となることがある。

株式会社が資本金の額を減少するときは、当該株式会社は、原則として、一定の事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には各別にこれを催告しなければならない。

公告方法を官報とする株式会社は、知れている債権者への各別の催告を省略することができない。

債権者が資本金の額に異議を述べることができる期間内に異議を述べなかった場合でも、その債権者は、資本金の額の減少につき承認したものとみなされることはない。

資本金の額の効力発生日までに債権者異議手続が終了していないときは、資本金の額の減少はその効力は生じない。

取締役会設置会社は、取締役会の決議によって、剰余金の資本組入れに関する事項を定めることができる。

株式会社は、臨時株主総会で剰余金の資本組入れの決議をすることができない。

株式会社は、定時株主総会でなければ剰余金の配当をすることができない。

配当財産が金銭以外の財産であって、株主に金銭分配請求権を与えないときは、株式会社は、剰余金の配当に関する事項を株主総会の特別決議によって定めなければならない。

取締役会設置会社は、配当財産が金銭以外の財産であっても、取締役会の決議によって中間配当をすることができるとする定款の定めを置くことができる。

株式会社は、純資産額が300万円を下回るときは、剰余金の配当をすることができない。

一定の要件を満たす会計監査人設置会社は、その旨の定款の定めがなくても、剰余金の配当に関する事項を取締役会の決議によって定めることができる。

株式会社が分配可能額を超えて剰余金の配当をした場合、その交付を受けた株主と一定の取締役は、連帯して、株主が交付を受けた金銭等の帳簿価額に相当する金銭を支払う義務を負う。

分配可能額を超えて剰余金の配当をしたため、責任を負う取締役が金銭の支払義務を履行した場合でも、違法配当であることに善意の株主は、取締役からの求償請求に応じる義務を負わない。

分配可能額を超える剰余金の配当が行われた場合、株式会社の債権者は、支払義務を負う株主に対して、違法配当についての善意・悪意を問わず、一定額の金銭を支払わせることができる。

株式会社は、事業の全部の譲渡をするときは、原則として、効力発生日の前日までに、株主総会の普通決議によって、その契約の承認を受けなければならない。

株式会社が、他の会社の事業の重要な一部を譲り受けることは、事業譲渡等に当たる。

A社がその事業の全部をB社に譲渡する場合において、B社がA社の特別支配会社であるときは、A社は、株主総会の特別決議による承認を受けることを要しない。

B社がA社の事業の全部の譲受けをする場合において、その対価としてB社が交付する財産の帳簿価額が、B社の純資産額の5分の1を超えないときは、B社は、その譲受けについて株主総会による承認を受けることを要しない。

簡易な事業譲渡をすることができる場合でも、一定割合の株主が反対する意思を通知したときは、株式会社は、株主総会による承認を受けなければならない。

株式会社が事業の全部の譲渡をするのと同時に解散の決議をする場合でも、反対株主は、株式会社に対して、株式買取請求をすることができる。

簡易な事業譲渡により、B社がA社の事業の全部を譲り受けるときは、簡易な事業譲渡に反対の株主は、B社に対して、株式買取請求をすることができる。

株式会社がその事業の全部を他の会社に譲渡した場合、新株予約権者は、新株予約権の買取りを請求することができる。

株式会社が、その事業の全部を譲渡する場合でも、その債権者は、事業譲渡等に異議を述べることができない。

株式会社が事業譲渡等をしたときは、その旨を登記しなければならない。