信託による所有権の移転の登記と信託の登記の申請は、一の申請情報によって申請しなければならない。

信託の登記は、受託者が単独で申請することができる。

信託の登記を申請するときは、信託目録に記録すべき情報の提供を要する。

委託者、受託者、受益者の氏名または名称および住所は、信託登記の登記事項である。

受益者の定めのない信託をすることはできない。

信託による所有権移転の登記については、登録免許税は課されない。

権力能力なき社団を受益者として、信託の登記をすることができる。

信託を原因として、所有権移転請求権仮登記および信託の仮登記を申請することができる。

受託者を複数とする信託の登記を申請する場合でも、申請情報の内容として、持分の提供を要しない。

受託者が1人の不動産の信託において、その受託者の任務が終了したときは、前受託者から新受託者への所有権の移転の登記を申請する。

受託者の変更による所有権の移転の登記を申請するときは、登録免許税が課されない。

受託者が複数いる場合、そのうちの1人の任務が終了したときは権利の変更の登記を申請する。

受託者の辞任による所有権の移転の登記は、新受託者が単独で申請することができる。

受託者の死亡による所有権の移転の登記は、新受託者が単独で申請することができる。

「売買」を原因として、所有権移転および信託財産の処分による信託の登記を申請するときの登録免許税は、所有権移転分については非課税となる。

所有権移転および信託財産の処分による信託の登記を申請する場合、信託の登記は、受託者が単独で申請することができる。

委託者は、受託者に代わって信託の登記を申請することができる。

受託者が信託の登記を申請しない場合でも、受益者は、受託者に代わって信託の登記を申請することはできない。

信託の受益権の譲渡により受益者が変更したときは、受託者は、信託の変更の登記を申請しなければならない。

受益者に変更があったにもかかわらず、受託者が信託の変更の登記を申請しないときは、委託者が受託者に代位して信託の変更の登記を申請することができる。

信託の併合または分割による所有権の変更の登記は、新たな信託の受託者および受益者を登記権利者、従前の信託の受託者および受益者を登記義務者として、共同で申請する。

信託の併合または分割による所有権の変更の登記を申請するときは、登記義務者である従前の信託の受益者については、その登記識別情報の提供を要しない。

信託の併合または分割による所有権の変更の登記は、付記登記によってする。

信託登記の抹消は、受託者が単独で申請することができる。

信託の終了による所有権の移転の登記と信託の登記の抹消の申請は、一の申請情報によって申請しなければならない。

受託者の固有財産となった旨の所有権の変更の登記の登記義務者は、委託者である。

受託者の固有財産となった旨の所有権の変更の登記を申請するときは、登記義務者の登記識別情報を提供することを要しない。

受託者の固有財産となった旨の所有権の変更の登記は、主登記によってする。

自己信託による権利の変更の登記は、受託者が単独で申請することができる。

自己信託による権利の変更の登記を申請するときは、登記識別情報の提供を要しない。

自己信託による権利の変更の登記は、主登記によってする。

信託を原因として抵当権の設定の登記を申請することはできない。

工場抵当法2条による抵当権の設定の登記をした後、新たに機械を備え付けたときは、所有権の登記名義人が、単独で抵当権の変更の登記を申請することができる。

工場財団の所有権の保存の登記をした後、6ヶ月以内に抵当権の設定の登記をしないときは、所有権の保存の登記は効力を失う。

工場財団の所有権の保存の登記の登録免許税は、工場財団1個につき金3万円である。

工場財団を目的とする抵当権の設定の登記の登録免許税は、債権額に1000分の4を乗じた額である。

工場財団およびこれに属しない土地を目的として共同抵当権を設定するときの登録免許税は、債権額に1000分の2.5を乗じた額である。

工場財団に属した旨の登記は、常に主登記によってする。

所有権の登記のない不動産を工場財団の組成物件とすることはできない。

差押えなどの第三者の権利の目的となっている不動産を、工場財団の組成物件とすることはできない。

既にA工場財団の組成物件となっている甲土地を、B工場財団の組成物件とすることができる。

A工場財団に属する甲土地を賃貸したときは、甲土地に賃借権の設定の登記をすることができる。

抵当権者の同意を得てA工場財団を賃貸したときは、賃借権の設定の登記をすることができる。

工場財団目録に変更が生じたときは、工場の所有者は、抵当権者の同意を証する情報を提供して、単独でその変更の登記を申請することができる。

抵当証券発行の定めがあるときは、元本または利息の弁済期または支払場所の定めが登記事項となる。

債権の分割による変更の登記は、付記登記によってする。

抵当権が根抵当権であるときでも、抵当証券を発行することができる。

買戻特約の登記に後れる抵当権者は、抵当証券の発行を請求することができない。

抵当証券が発行されている場合、抵当権の債務者の氏名や住所の変更の登記は、債務者が単独で申請することができる。

抵当証券を発行している場合に、抵当権の債務者が単独でその住所の変更の登記を申請するときは、抵当証券の提供を要しない。