社員が1人だけの合資会社を設立することはできない。

持分会社は、資本金の額を登記することができない。

株式会社は株主名簿を作成しなければならないが、持分会社は社員名簿の作成を要しない。

持分会社を設立するためには、その社員になろうとする者が定款を作成し、公証人の認証を受けなければならない。

社員の氏名または名称および住所は、持分会社の定款の絶対的記載事項である。

持分会社の有限責任社員の出資の目的は、金銭等に限られる。

合同会社を設立するときは、社員となろうとする者は、定款の作成後、会社の設立の登記をする時までに、その出資に係る金銭の全額を払い込み、またはその出資に係る金銭以外の財産の全部を給付しなければならない。

法人は持分会社の社員となることができない。

持分会社の設立の取消しは、持分会社の成立の日から2年以内に、訴えをもって請求することができる。

社員の債権者が持分会社の設立の取消しの訴えを提起することができるときは、持分会社およびその社員が被告となる。

持分会社の設立の登記は、その社員になろうとする者が定めた日から2週間以内にしなければならない。

社員が持分会社の債務を弁済する責任を負う場合において、持分会社がその債権者に対して反対債権を有するときは、社員は、相殺を援用することができる。

有限責任社員から無限責任社員になった者は、無限責任社員となる前に生じた持分会社の債務については、従前の範囲でこれを弁済する責任を負う。

無限責任社員から有限責任社員となった者は、その登記をする前に生じた持分会社の債務については、無限責任社員として弁済の責任を負う。

無限責任社員から有限責任社員となった者が無限責任社員として負う責任は、社員の変更の登記後2年以内に請求または請求の予告をしない債権者に対しては、登記後2年を経過した時に消滅する。

退社した社員は、退社後に生じた持分会社の債務を弁済する責任を負わない。

持分会社の成立後に加入した社員は、加入前に生じた持分会社の債務については、これを弁済する責任を負わない。

新たに合同会社の社員となろうとする者が出資の履行をしていない場合でも、その社員の加入による定款の変更をした時に、その者は合同会社の社員となる。

業務を執行しない有限責任社員は、業務執行社員の全員の承諾があるときは、その持分の全部または一部を他人に譲渡することができる。

持分の全部を他人に譲渡した社員は、その登記をする前に生じた持分会社の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。

持分会社は、その持分を譲り受けることができる。

合資会社の有限責任社員は、定款に別段の定めがある場合を除いて、合資会社の業務を執行する。

業務執行社員を定款で定めたときは、業務執行社員は、やむを得ない事由がなければ、辞任することができない。

持分会社が業務執行社員を定款で定めた場合において、支配人を選任または解任するときは、業務執行社員の過半数をもって決定しなければならない。

業務執行社員が自己または第三者のために持分会社と取引をしようとするときは、その社員以外の社員の過半数の承認を受けなければならない。

業務執行社員は、その社員以外の社員の過半数の承認を受けなければ、自己または第三者のために持分会社の事業の部類に属する取引をすることができない。

法人が業務執行社員であるときは、その法人は、業務執行社員の職務を行うべき者を選任し、その者の氏名および住所を他の社員に通知しなければならない。

持分会社は、定款または定款の定めに基づく社員の互選によって、業務執行社員の中から代表社員を定めることができる。

持分会社が社員に対して訴えを提起する場合において、訴えについて持分会社を代表する者がいないときは、その社員以外の社員の過半数により持分会社を代表する者を定めることができる。

持分会社の社員は、会社に対して社員の責任を追及する訴えの提起を請求することができない。

持分会社が存続期間を定款で定めなかったときは、各社員は、いつでも退社をすることができる。

持分会社の社員は、やむを得ない事由があるときは、いつでも退社することができる。

持分会社の社員が死亡したときは、その相続人が当然に社員の持分を承継する。

法人である社員が合併により消滅した場合に、合併による承継会社がその社員の持分を承継する旨を定款で定めることはできない。

持分会社は、社員が後見開始の審判を受けたことによっては退社しないとする定款の定めを設けることができる。

持分会社の社員に一定の事由があるときは、持分会社は、対象社員以外の社員の全員の決議に基づき、訴えをもって対象社員の除名を請求することができる。

社員の持分を差し押さえた債権者は、6ヶ月前までに持分会社およびその社員に予告することにより、事業年度の終了時において社員を退社させることができる。

合資会社の無限責任社員が退社したことにより合同会社となる定款変更をしたものとみなされた場合、いまだ出資の履行をしていない有限責任社員は、原則として、その日から1ヶ月以内に出資の履行を完了しなければならない。

退社した社員は、出資の目的が金銭であるときに限り、持分の払戻しを受けることができる。

合同会社が社員の退社による持分の払戻しをするときに、債権者異議手続が必要となることがある。

持分会社は、各事業年度に係る計算書類を作成しなければならない。

合名会社および合資会社は賃借対照表の公告を要しないが、合同会社は賃借対照表を一定の時期に公告しなければならない。

合同会社は、社員が加入に際して払込みまたは給付をした額のうち、その2分の1以上を資本金の額として計上しなければならない。

合同会社は、損失の填補のほか、出資の払戻しまたは持分の払戻しのために、その資本金の額を減少することができる。

合同会社の社員は、定款を変更してその出資の価額を減少する場合を除いて、出資の払戻しを請求することができない。

合同会社が資本金の額を減少するときは、債権者異議手続を要する。

合同会社の資本金の額の減少は、会社が定めた効力発生日にその効力を生ずる。

持分会社は、定款に別段の定めがある場合を除いて、総社員の同意によって、定款の変更をすることができる。

定款に別段の定めがない場合でも、業務執行社員の全員の同意により定款を変更することができる場合がある。

持分会社は、社員が欠けたことにより解散する。

持分会社も、一定の場合には、休眠会社として解散したものとみなされることがある。

解散した持分会社は、継続することができない。

解散した持分会社を継続することができる場合において、継続に同意しなかった社員は、持分会社が継続することとなった日に退社する。

合同会社も、任意清算の方法により清算手続を行うことができる。

合名会社または合資会社が任意清算の方法により清算手続を行うためには、その旨の定款の定めまたは総社員の同意を要する。

社員が欠けたことにより解散した合名会社も、任意清算をすることができる。