マズローは、人間の欲求を、性的欲求、安全欲求、愛情欲求、尊敬欲求、自己実現の欲求の5つに分類し、これらの間には階層関係は存在しないと仮定した。この仮説は、その後の実証研究で科学的に立証されたため、動機づけ理論の基礎となった。×
リッカートによると、官僚制組織に参加主義的リーダーシップを採用した場合、経営者や管理者の意思決定過程に従業員も参加することから、従業員は、その意思決定に拘束されることになるため、従業員のモラール、相互の信頼、生産性はいずれも低下する。これを官僚制の逆機能と呼んだ。×
マグレガーは、人間は生来仕事が嫌いで、強制、統制、命令、処罰なしには十分に努力をせず、命令されるのが好きで、安全を望んでいるという一連の考えをX理論とし、それとは対照的に人間は生来仕事が嫌いというわけではなく、仕事は条件次第で満足の源にもなりうるという考えをY理論として、Y理論に基づいた経営を主張した。○
ヴルームは、ある人がある行為をするように作用する力は、誘意性の関数で表されるとし、経済学の期待効用理論とまったく異なる新しい理論を提唱した。ここでいう誘意性とは、職務遂行によって獲得される報酬の効用の大きさの逆数である。×
デシによると、内発的に動機づけられた活動とは、活動自体から満足感を引き出すことができ、かつそれらが外的報酬に反映されている活動のことである。従って、内発的に動機づけられた活動は人に自己が有能で自己決定的であるという感覚をもたらすが、これらは日常生活において得ることはできず、外的報酬を伴う仕事のみによって得ることができる。×
マグレガーは、欲求階層説を提唱し、人間はまず生理的欲求や安全の欲求を満たすために行動するが、それが満たされるとより高次な欲求である自己実現への欲求を満たそうとして行動するとした。×
ハーズバーグは、職務要因には動機づけ要因と衛生要因の2種類があり、衛生要因を改善することは職務不満を予防するに過ぎず、職務に対する積極的取り組みや満足感を生むためには動機づけ要因が不可欠であるとした。○
アージリスは、Y理論において、人間は条件次第では責任を引き受けるばかりか、自ら進んで責任を取ろうとする特性を持っているとした。×
アルダーファーは、人間を動機づける力は基本的に期待と達成することによって得られるかもしれない報酬の価値との積によって示されるとした。×
ブルームは、人間の欲求を低次から順に生存・関係・成長の3欲求に区分し、その3欲求の頭文字をとり、ERG理論とした。×
G.E.メイヨーらは、ホーソン工場での実験を通じて、作業環境や条件と生産性との関係を考察し科学的管理法を提唱した。また、その実験においては、照明の明るさなどの作業条件と従業員の作業能率との間には直接的な関係が認められるとともに、人間関係などの職場の状況を改善することによって作業能率がさらに高まることが実証された。×
A.H.マズローは、人間の欲求は、最低次欲求である安全欲求から最高次欲求である自己実現の欲求まで階層的に配列されていると仮定した上で、自己実現の欲求とは、他人からの尊敬や尊重を意味する名声や栄光に対する欲求のことであるとした。また、低次の欲求が満たされると1段階上の欲求の強度が増加するとした。×
F.ハーズバーグは、職務満足に関連する要因には、会社の方針と管理、給与、対人関係などがあり、自分の職務を遂行する際の環境や条件と関係するものであるとした。一方、職務不満足に関連する要因としては、達成に対する承認、責任、昇進などがあり、自分の行っている職務そのものの関係するものであるとした。×
D.マグレガーは、人間は自分で定めた目標のためには進んで努力するという考え方をX理論と定義し、組織メンバーを目標に向かって努力させるためには、命令、統制が必要であるとする考え方をY理論と定義した上で、企業の置かれた状況に応じてX理論とY理論を臨機応変に使い分けて、経営を行う必要があるとした。×
E.L.デシは、内発的動機づけの理論を体系化し、内発的に動機づけられた行動とは、人がそれに従事することにより自己を有能で自己決定的であると感知できるような行動であるとした。また、有能さや自己決定の感覚を経験したいという欲求は、人間が生来的に持っているものであるとした。○
サイモンは、目的達成手段としての行動代替案は、十分な種類が識別されず、結果も不十分な予測しか立たないので、意思決定の現実はあるべき理想状態からは乖離しているとし、意思決定には限界合理性があるとした。×
ウィリアムソンは、組織における意思決定は、選択機会、参加者、問題及び解の4つの流れが雑然とした詰め物の中で、偶然性に強く影響されてなされるというごみ箱モデルを提唱した。×
コーエン=マーチ=オルセンは、組織における個人を意思決定の主体として捉え、個人が個人的な動機に基づく行動の側面を示す個人人格と、組織目的の達成に関わる個人の行動の側面を示す組織人格があるとした。×
バーナードは、組織の有効性とは、組織の客観的な目的達成の度合いを意味し、その目的を達成するためにいかに有効な手段を選択し得るかという意思決定の能力に関わる問題であるとし、他方において、組織の能率とは、組織の構成員が得る個人的な満足の度合いを意味するとした。○
サイアート=マーチは、組織に参加する個人が行う意思決定には、個人の目的や動機を満足するために行う個人的意思決定と、個人の目的に直接の関係がなく組織の目的を達成するために行う組織的意思決定の2つがあるとした。×
アンゾフは、企業の意思決定を、外部環境の変化に適応するための製品–市場の選択などにかかわる戦略的意思決定、最大限の業績が上がるように企業の資源を組織化するための管理的意思決定、企業資源の転化のプロセスの効率を最大化するための業務的意思決定の3つに分類した。○
ハイネンは、現実の組織的意思決定を、選択機会、参加者、問題、解という4つの流れが偶然に交錯した産物であるとし、選択機会を各参加者がさまざまな問題や解を独立に投げ込むごみ箱とみなして、この中で問題と解が参加者のエネルギーによって結びつけられ一定の選択が行われるというごみ箱モデルを提唱した。×
サイモンは、意思決定を、日常反復的に発生する問題に対し明確な処理手続きがすでに設定されている定型的意思決定と、問題が構造化されていないために意思決定プロセスが複雑となる非定型的意思決定との2つに分類した。○
C.I.バーナードは、中間管理職が経営者から権限を与えられすれば、たとえその中間管理職が従業員から受け入れられなくても権限関係は成立すると考えた。これを権限受容説という。×
C.I.バーナードは、管理という概念を「他人に仕事をさせる」という伝統的な捉え方から、その「行為に導く選択の過程」、すなわち「意思決定」に比重を置いて見直した。○
組織の置かれた環境と条件とに無関係に、普遍的な管理原則が成り立つというコンティンジェンシー理論が生まれる流れを作った原点に、C.I.バーナードを位置付けることができる。×
H.A.サイモンは、価値判断に関わる部分を排除して、検証可能な事実と論理性を重視する論理実証主義の立場に立つと同時に、経済学の前提である合理的経済人の仮説にも立っている。×
C.I.バーナードやH.A.サイモンの意思決定論は、企業の中で実際の意思決定がどのように行われるかを記述しながらその過程を明らかにしていこうというもので、規範的意思決定論と呼ばれている。×
H.I.アンゾフは、組織を2人以上の人々の意識的に調整された活動や諸力の体系と定義した。組織が成立するためには、貢献意欲、相互扶助(助け合い)、コミュニケーションシステムの3つの条件がなくてはならないと考えた。×
R.M.サイアートは、企業における意思決定を組織階層ごとに三種類に分類した。その中で、企業目標の設定や経営の多角化等、主にトップ・マネジメントが行う企業全体に関わる意思決定を管理的意思決定という。×
H.A.サイモンが提示したモデルでは、人間は意思決定をする際に、完全な知識を持っているので利用可能な代替案の全ての中から客観的に最も合理的で最適な意思決定を行うことができるものと考え、これを満足化基準による意思決定と呼んだ。×
C.I.バーナードは、権威とは上司から部下に委譲されることにより生ずると考える伝統的な権威委譲説の考え方ではなく、部下に受容されることにより初めて効力を発揮するという権威受容説の考えを提示した。○
J.G.マーチやM.D.コーエンらは、現実の組織の意思決定を「問題」「解」という二つの要素を用いて表した。ごみ箱モデルといわれるこのモデルでは、独立している二つの要素が必然的なタイミングで結びつき、意思決定が論理的に行われているものと考える。×
サイモンは、組織メンバーどうしが影響を及ぼし合う関係(管理過程)を同型化と権威という2つの現象によって説明する。このうち権威とは、批判的な検討や考慮をせずに命令を受容する現象のことである。従って、上司からの命令に権威を認める部下は、無関心圏を広げることになるので、上司からの命令を無視するようになり、反抗的な態度をとることになる。×
近代組織論の創始者バーナードは、公式組織の存続条件は組織の有効性を組織の能率であることを明らかにした。有効性とは組織が必要とする個人的貢献を引き出すことができるだけの有効な誘因を提供できる度合い、能率とは組織目的の達成度合いのことであり、後にサイモンは、組織の短期的な存続には有効性が、長期的な存続には能率が必要であることを示した。×
人間資源アプローチと呼ばれる一連の研究を対象にレビュー研究を進め、職務満足と職務遂行の関係性について明らかにしたのが期待理論の提唱者ブルームである。ブルームによれば、職務満足と離職率、欠勤の間には明確な関係は見いだされなかったが、職務満足と職務遂行の間には一貫した正の相関関係のあることが明らかとなった。×
マクシマクス原理は、不確実性下の意思決定原理の一つである。マクシマクス原理における決定の方法は、まず各戦略から得られる利得のうちから最大値を選び出し、これを各戦略の楽観水準とする。そして戦略間で楽観水準を比較し、最大の楽観水準をもたらす戦略を選択するというものである。○
自分の利益を最大化しようとする意思決定が、結果的に自分だけでなく相手の利益も損なうような状況をゲーム理論では「囚人のジレンマ」ゲームという。×
H.ファヨールによって命令系統一元化の原則が唱えられたが、その後、アメリカ合衆国でプロジェクト組織が広がり、それが恒久化してマトリックス組織として定着していった。マトリックス組織はツーボス・モデルとも呼ばれ、多元的な命令系統が組み入れられた。○
F.W.テイラーの科学的管理法では、唯一最善の方法を追求するのではなく、人間や環境の物理的条件を科学的に測定して、それに適応する組織構造を設計する。しかし、賃金システムを生産性に連動しない固定給としたために、組織的怠業が発生した。×
E.L.デシは期待理論を提唱し、人間は周りの人間から期待され、役に立っているという自己効力感を期待できるとき、はじめて職務満足が向上すると考えた。ところが、金銭的報酬なしには職務満足が向上しないことが科学的に実証され、この理論は否定された。×
H.I.アンゾフによれば、組織を職能別に部隊編成して専門家し、それを市場で機動的に動かすことが、企業戦略遂行には必要である。そのため、営業部隊を前線に展開した事業部制が、市場での事業拠点確保に有利となり、競争優位をもたらすとした。×
J.D.トンプソンによれば、多角化が進めば、テクニカル・コアを中心とした集権的組織から、多数の戦略的事業単位(SBU)を縦横に組んだグリッドへと転換する必要がある。その際、仮想グリッド上でリスク管理をすれば、SBUのガバナンスは維持できる。×
マトリックス組織には、機能部門の専門性を高めて規模の経済性を実現しやすいことや複数の命令系統によって意見調整の迅速化が図られ意思決定が速まるというメリットがあるが、環境変化に対応しにくいというデメリットもある。マトリックス組織のデメリットを解消するために考案されたのが事業部制組織であり、機能部門の抱える技術的問題と、事業部門の直面する顧客ニーズに同時に対応することによる環境適応と、資源の共有による規模の経済性を両立させることができる。×
生産システムの管理構造は、市場環境の安定性によって変化する。市場環境の安定性が高い場合は、顧客ニーズが特定のタイプに収斂しているということになるので、有機的管理システムである大規模なバッチ・大量生産または装置生産が有効になる。安定性が低い場合は、多様なニーズに対応するために、機械的管理システムである単品・小規模なバッチ生産が採用されることになる。×
O.E.ウィリアムソンによれば、取引コストの規定要因は少数性と資産特殊性の二つの要因から成っている。少数性が機会主義と結びついた場合、取引相手が少数であるほど、相手が不当な価格表示をした場合でも見破るのが容易であるので取引コストは低くなる。また、取引特殊的資産は、希少性と模倣困難性の二つの性質を持ち、取引特殊的資産が必要な取引においては、汎用的な技術や設備を用いて行われる市場取引よりも取引可能な相手の数は多くなる。×
組織が合理的かつ効率的に活動を続けるために、テクニカル・コアを環境の不確実性から隔離する方法として、H.A.サイモンは緩衝化と平準化の二つを発見した。緩衝化とは、病院が重症患者のためにベッドを空けておくように、優先順位の高い要求に資源を割り当てるものである。また、平準化とは、製造業企業が季節に応じて生産調整を行うように、環境変動の規則性やパターンを発見し、より確実な状況下で活動しようとするものである。×
組織デザインの在り方は、技術・市場での競争状況、産業の発展段階といった環境の諸条件に依存するという考え方をコンティンジェンシー理論という。他方、組織の変化が環境変化よりも遅い場合に構造性慣性が存在するとし、個々の組織ではなく、組織群のレベルで環境適応が行われるという考え方を組織の個体群生態学という。淘汰の結果、構造的慣性の強い組織が生き残ると考えられる。○
D.マグレガーは、人間の欲求に基づいたX理論とY理論を提唱した。X理論では、人間は強制や命令がなければ仕事で十分な力を発揮しない存在であるとみなす一方で、Y理論では、人間は自己実現にむけて進んで仕事に取り組む存在であるとみなした。○
E.メイヨーとF.J.レスリスバーガーらは、組織内の人間関係を作業能率について着目し、ホーソン実験を行った。彼らは、この実験を通して、非公式組織と作業能率の間には関係性はなく、もっぱら公式組織の形態により作業能率の水準は決定されるとした。×
J.H.ファヨールは、伝統的管理論において、経営職能と管理職能について述べ、特に管理職能を重視した。さらに管理職能を一般的に「計画、命令、執行、統制」の4つの要素から成り立つとした。×
P.R.ローレンスとJ.W.ローシュは、組織の分化と統合について分析した。その結果、組織が置かれている環境の不確実性が低いほど分化の程度は高くなり、より複雑な統合が必要となることが明らかにされた。×
C.I.バーナードは、意思決定論において、利用しうる限りの代替案の中から最高の案を選び出す経営人としての人間観を否定し、制約された合理性しか発揮できない経済人としての人間観を提唱した。×
F.W.テーラーは、組織的怠業を解消し、「高い賃金と低い工賃」を実現するために、指揮の一元性や従業員の団結など14からなる管理原則を考えた。また、組織の階層化を行うなどの組織の編成原理を説いた。×
C.I.バーナードは、組織を2人以上の人々の意識的に調整された活動や諸力の体系ととらえた。組織が成立するためには、共通の目的、協働への意欲、コミュニケーション・システムの3条件が同時に成立しなければならないとした。○
H.A.サイモンは、意思決定を問題解決のプロセスととらえ、問題は客観的な事実情報のみによって発見されるべきとした。主観的な価値観を用いず事実情報のみを用いることで、限定された合理性しか持たない意思決定者も、客観的に最適な問題解決案を選択することができると考えた。×
T.バーンズとG.M.ストーカーは、ピラミッド型の官僚制組織と機械的管理システムと呼び、技術や市場などの組織環境が不安定な場合に有効とした。また、官僚制とは逆の緩やかなネットワークとコミュニケーションにより結合された組織を有機的管理システムと呼び、組織環境が安定している場合に有効とした。×
P.ローレンスとJ.ローシュは、官僚制組織において、規則の遵守は組織目的を達成するための最も重要な手段であり、かつ、組織構造を保つためには不可欠であると考え、組織が直面する環境がどのような場合であっても、規則の遵守を最優先するべきであるとした。×
炭鉱企業の社長でもあったF.W.テイラーは、『産業および一般の管理論』の中で、管理活動を計画、組織化、命令、調節、統制の5つの下位機能からなるものとしてとらえ、さらに、管理のあるべき原則として、分業、権威・責任、規律、命令の統一性、集中化、階層化等を挙げた。×
権限受容説とは、C.I.バーナードにより提唱された権限理論であり、権限法定説ともいわれる。この説によれば、上位者の権限が下位者に順次委譲されることにより下位者の権限は生じるとされ、上位者からの権限委譲を下位者は常に受容しなければならないとされている。×
R.リッカートが提唱した組織管理理論における多元的重複集団構造とは、個々の作業集団が「連結ピン」と呼ばれる個人によって他集団と連結される形態のことである。「連結ピン」となった個人は、集団内の問題だけでなく、集団間の問題も把握することができ、「連結ピン」を通じた集団間の相互作用が可能になるとされている。○
管理活動の過程において、組織の管理者は、リーダーシップを発揮しながら自らの任務を遂行していくことになるが、リーダーシップのコンティンジェンシー理論によれば、部下の個人属性、集団の文化、環境の性質等にかかわらず、指示型のリーダーが、効率的な組織管理を行う上では望ましいとされている。×
H.ファヨールは、工場管理に対して科学的なアプローチを適用し、定められた日々の課業を達成できた者には高賃率、達成できなかった者には低賃率とする差別的賃率を導入した。ここで課業とは、平均的な労働者が達成可能な1日の作業量を意味している。×
F.W.テイラーは、自らの経営者としての経験をもとに、労働者に対して、組織の理念的目的や経営行動の規範からなる経営理念を提示することは、労働者の士気に影響を与え、生産性の向上に作用すると主張した。×
E.メイヨーらは、ウエスタン・エレクトリック社のホーソン工場における実験を通じて、労働者の生産性を高めるには、客観的な計測結果に基づいて定められた課業の量的基準と作業の標準条件を賃金にリンクさせる手法が有効であることを証明した。×
D.マグレガーは、人間は本質的に仕事嫌いで、強制、命令等がなければ働かないというX理論ではなく、人間は本質的に働くことをいとわず、動機づけがなされれば、能動的に自己の目標達成に向けて働くというY理論に基づき経営を行うことを主張した。○
F.ハーズバーグは、組織が労働者に与えることのできるインセンティブには、衛生要因と動機づけ要因があると主張した。衛生要因とは、職務の内容、職務の達成、達成の評価など、それが与えられることによって、人々の満足が高まるようなインセンティブをいう。×
P.F.ドラッカーは、企業のトップ・マネジメントにおいては、強力なリーダーの資質として、自己管理能力よりもカリスマ性を有することが重要であるとし、カリスマ的リーダーの行動により、労働者が結束して、組織の変革が推進され、業績が向上すると主張した。×
リーダーシップ研究は、資質アプローチ、行動アプローチ、行動アプローチ、条件適合アプローチの順に展開されてきたが、資質アプローチの代表がオハイオ研究、行動アプローチの代表がミシガン研究である。オハイオ研究では支持的関係の原則、連結ピン組織、高い業績目標の3原則がリーダーの資質であることが示され、ミシガン研究では構造づくりと配慮というリーダーの2つの行動が、高い業績に結びつくことが明らかになった。×
組織メンバーが、なんら批判的な検討や考慮をすることなしに、他の組織メンバーからの伝達や命令を受容するとき、そのメンバーは自身を組織に一体化しているという。一体化によって、自分の所属する集団の目的や利害を考慮する必要がなくなるので、自分に割り当てられた意思決定にのみ注意の焦点を当てればよく、より合理的な意思決定が可能となる。このような注意の焦点化を選択的注意と呼ぶ。×
H.A.サイモンは、経営人モデルを前提として、合理的選択の理論を構築した。合理的選択とは、利用可能な代替的選択肢が一つ残らずわかっていて、それらを比較することのできる効用関数が存在しており、それに照らして他のすべての選択肢よりもよりよいものを選択することであり、このような選択は最適化意思決定と名づけられている。×
C.アージリスらは組織学習を、ダブル・ループ学習とアンラーニングの2類型に分類している。ダブル・ループ学習とは、組織が持つ既存の価値観に基づいて、組織ルーチンやルールの矛盾を漸進的に修正するタイプの学習であり、アンラーニングとは、時代遅れや不適切になった知識や価値観を疑問視し、それ自体を根本的に変化させるタイプの学習である。×
ごみ箱モデルによれば、組織化された無政府状態にある組織では「やり過ごしによる決定」(decision making by flight)が頻繁に観察されることがわかった。やり過ごしによる決定とは、選択機会に投入された問題の解決に必要なエネルギーの総量が大きい場合に、問題の方が選択機会を出ていくと、エネルギー必要量が減り、決定に至るようなタイプの意思決定である。○
ライン組織は、命令系統が最上位から最下位まで1本のラインで結ばれているため直系組織とも呼ばれ、「命令一元化の原則」が徹底されている組織形態である。そのため、1つの命令のもと同じ行動をとる警察や消防などの組織として適しているとされる。○
ファンクショナル組織は、職能別組織とも呼ばれ、「専門化の原則」により、管理職能の高度化の可能性を持つ組織形態である。また、各労働者は単一の職長の命令のみに従うことから「命令一元化の原則」にも合致しているため、さまざまな分野で一般的にとられる組織形態である。×
ライン・アンド・スタッフ組織は、企画・統制・人事などをライン部門とし、生産や販売などのメインの業務部門をスタッフ部門としてライン部門に付置する組織形態である。この組織形態では、ライン部門からスタッフ部門への命令権限があるとともに、スタッフ部門からライン部門への命令権限もある。×
事業部制組織は、組織を製品・地域・市場の別に独立した事業部として分割し、その分割された単位ごとに独立の子会社を設立して運営させる組織形態である。この組織形態の長所としては、事業部ごとに独立採算が徹底されることから、全社的な資源の効率的利用や長期的展望に立った戦略がとれることなどにある。×
プロジェクト・チームは、あるプロジェクトに関する企画と実施のうち、企画段階のみを担当する常設の組織形態である。よって、プロジェクト・チームは、あるプロジェクトが実施段階になると担当から外れ、次のプロジェクトを企画することになる。×
プロジェクト組織は、製品の開発などの目的達成のために、各部門の専門家を集めて編成される恒常的な組織形態であり、目標が明確なため、メンバーのモチベーションが高まり、組織能率が向上する。×
事業部制組織は、製品別や地域別などに部門化された事業部が、自律的な経営単位を形成する組織形態であり、各事業部は、トップ・マネジメントに対して利益責任を負うことはない。×
マトリックス組織は、安定性のある職能別組織を縦軸に、機動性のある目的別の横断的組織を横軸に組み合わせた組織形態であり、環境の変化への対応や人的資源の活用に優れている。○
カンパニー制は、組織を職能別に部門化して、それぞれの職能部門に包括的な裁量権を移譲した分権的な組織形態であり、ライン・アンド・スタッフ型の職能別組織の発展形態である。×
ファンクショナル組織は、社内で企業家精神を持った有能な人材を募ることにより、新しく設置される独立性の高い事業創造型の組織形態であり、リーダーには、事業創造に関する広範な権限と資源が与えられている。×
事業部制組織では、製品別、地域別、顧客別などに事業部が編成され、各事業部は利益責任単位として機能する。○
事業部制組織は、経営活動の流れに沿って職能別に部門化し、それぞれの職能部門に権限を委譲した分権的組織のことである。×
事業部制組織では、事業部間に競争原理が働くため、全社的に経営資源の重複が解消され、それらの効率的な利用が可能となる。×
事業部制組織では、事業部はそれぞれ独立性が高く、部門間に共通の業績評価尺度がないため、その業績を客観的に評価することが困難である。×
事業部制組織では、各事業部が独立した権限と責任を有するから、目先の利益に追われることなく、長期的な視点からの経営が行われる傾向がある。×
プロジェクト・チームとは、特定の課題達成のために組織横断的にメンバーを選抜し、編成される常設的組織であるが、タスク・フォースは、特定の課題達成のために編成される臨時的組織である。×
カンパニー制とは、事業部制組織がさらに発達し、独立性が高まった組織形態であり、カンパニーは、社内資本金制度を導入して、経理上も独立採算をとり、カンパニーごとの財務諸表も作成する。○
持株会社とは、他の会社を支配、管理することを目的にその会社の株式を保有している会社であり、自らは事業を営まないものを純粋持株会社、自らも事業を営むものを事業持株会社というが、日本では純粋持株会社の設立は独占禁止法により全面的に禁止されている。×
戦略的事業単位とは、事業部が製品、市場、生産技術などの要因を基準として1つの独立的な戦略行動単位として集約された組織であり、その特徴として、全社的な観点から資金や経営資源の配分が可能となるが、事業部の増加を防止することができないことが挙げられる。×
ネットワーク型組織とは、大きな自律性を持つ組織単位が相互に強力に連結した組織形態であり、環境の変化に柔軟に対応できないが、異質的な要素を結びつけて創造性を発揮するには適している。×
事業部制組織は、トップマネジメントと本社スタッフ部門で成り立っている組織で、各事業部は、製品別や地域別などに独立しており、日常の業務決定について大幅に権限を付与されている。各事業部が独立しているために、二重投資が生じにくい等といった利点がある。×
職能別組織とは、生産や営業といった機能ごとに部門化を行なっており、各部門に日常の業務決定について大幅な権限が与えられている分権的な組織である。長所として、部門間の対立が生じやすく、トップマネジメントの負担は小さいことが挙げられる。×
戦略的事業単位(SBU)とは、それぞれの事業単位が個別のミッションを持たず、日常的な業務管理を主眼として戦略遂行を目的とする組織単位である。これは、1970年代に米国の大手自動車メーカーであるフォード社で初めて体系的に導入されたものである。×
マトリックス組織とは、例えば事業部軸と職能軸の2つの軸からなる組織形態で、1人の構成メンバーに2人以上の上司が存在するという特徴がある。そのため、責任の所在が不明確になることや、組織運営上のコストが大きくなること等が欠点として挙げられる。○
社内ベンチャーとは、社内の少人数のチームにより、独立したベンチャー企業を設立し、創造的な新事業・新製品の開発に当たる仕組みである。既存の事業から完全に独立した環境で作業ができるので、非関連型事業への展開が容易である等といった利点がある。×
競争地位は、市場におけるシェアの大きさや経営資源の質及び量による企業の分類であるが、企業は、競争優位を獲得するため、自社の経営資源よりも競合他者の競争地位を考慮して、競争戦略を選択する必要があるとされる。×
リーダーは、業界での市場シェアが第1位の企業であり、現在の市場の地位を維持することを目標として、常に市場の規模を拡大させるために低価格戦略をとるとされる。×
マズローは、人間の欲求を、性的欲求、安全欲求、愛情欲求、尊敬欲求、自己実現の欲求の5つに分類し、これらの間には階層関係は存在しないと仮定した。この仮説は、その後の実証研究で科学的に立証されたため、動機づけ理論の基礎となった。×
リッカートによると、官僚制組織に参加主義的リーダーシップを採用した場合、経営者や管理者の意思決定過程に従業員も参加することから、従業員は、その意思決定に拘束されることになるため、従業員のモラール、相互の信頼、生産性はいずれも低下する。これを官僚制の逆機能と呼んだ。×
マグレガーは、人間は生来仕事が嫌いで、強制、統制、命令、処罰なしには十分に努力をせず、命令されるのが好きで、安全を望んでいるという一連の考えをX理論とし、それとは対照的に人間は生来仕事が嫌いというわけではなく、仕事は条件次第で満足の源にもなりうるという考えをY理論として、Y理論に基づいた経営を主張した。○
ヴルームは、ある人がある行為をするように作用する力は、誘意性の関数で表されるとし、経済学の期待効用理論とまったく異なる新しい理論を提唱した。ここでいう誘意性とは、職務遂行によって獲得される報酬の効用の大きさの逆数である。×
デシによると、内発的に動機づけられた活動とは、活動自体から満足感を引き出すことができ、かつそれらが外的報酬に反映されている活動のことである。従って、内発的に動機づけられた活動は人に自己が有能で自己決定的であるという感覚をもたらすが、これらは日常生活において得ることはできず、外的報酬を伴う仕事のみによって得ることができる。×
マグレガーは、欲求階層説を提唱し、人間はまず生理的欲求や安全の欲求を満たすために行動するが、それが満たされるとより高次な欲求である自己実現への欲求を満たそうとして行動するとした。×
ハーズバーグは、職務要因には動機づけ要因と衛生要因の2種類があり、衛生要因を改善することは職務不満を予防するに過ぎず、職務に対する積極的取り組みや満足感を生むためには動機づけ要因が不可欠であるとした。○
アージリスは、Y理論において、人間は条件次第では責任を引き受けるばかりか、自ら進んで責任を取ろうとする特性を持っているとした。×
アルダーファーは、人間を動機づける力は基本的に期待と達成することによって得られるかもしれない報酬の価値との積によって示されるとした。×
ブルームは、人間の欲求を低次から順に生存・関係・成長の3欲求に区分し、その3欲求の頭文字をとり、ERG理論とした。×
G.E.メイヨーらは、ホーソン工場での実験を通じて、作業環境や条件と生産性との関係を考察し科学的管理法を提唱した。また、その実験においては、照明の明るさなどの作業条件と従業員の作業能率との間には直接的な関係が認められるとともに、人間関係などの職場の状況を改善することによって作業能率がさらに高まることが実証された。×
A.H.マズローは、人間の欲求は、最低次欲求である安全欲求から最高次欲求である自己実現の欲求まで階層的に配列されていると仮定した上で、自己実現の欲求とは、他人からの尊敬や尊重を意味する名声や栄光に対する欲求のことであるとした。また、低次の欲求が満たされると1段階上の欲求の強度が増加するとした。×
F.ハーズバーグは、職務満足に関連する要因には、会社の方針と管理、給与、対人関係などがあり、自分の職務を遂行する際の環境や条件と関係するものであるとした。一方、職務不満足に関連する要因としては、達成に対する承認、責任、昇進などがあり、自分の行っている職務そのものの関係するものであるとした。×
D.マグレガーは、人間は自分で定めた目標のためには進んで努力するという考え方をX理論と定義し、組織メンバーを目標に向かって努力させるためには、命令、統制が必要であるとする考え方をY理論と定義した上で、企業の置かれた状況に応じてX理論とY理論を臨機応変に使い分けて、経営を行う必要があるとした。×
E.L.デシは、内発的動機づけの理論を体系化し、内発的に動機づけられた行動とは、人がそれに従事することにより自己を有能で自己決定的であると感知できるような行動であるとした。また、有能さや自己決定の感覚を経験したいという欲求は、人間が生来的に持っているものであるとした。○
サイモンは、目的達成手段としての行動代替案は、十分な種類が識別されず、結果も不十分な予測しか立たないので、意思決定の現実はあるべき理想状態からは乖離しているとし、意思決定には限界合理性があるとした。×
ウィリアムソンは、組織における意思決定は、選択機会、参加者、問題及び解の4つの流れが雑然とした詰め物の中で、偶然性に強く影響されてなされるというごみ箱モデルを提唱した。×
コーエン=マーチ=オルセンは、組織における個人を意思決定の主体として捉え、個人が個人的な動機に基づく行動の側面を示す個人人格と、組織目的の達成に関わる個人の行動の側面を示す組織人格があるとした。×
バーナードは、組織の有効性とは、組織の客観的な目的達成の度合いを意味し、その目的を達成するためにいかに有効な手段を選択し得るかという意思決定の能力に関わる問題であるとし、他方において、組織の能率とは、組織の構成員が得る個人的な満足の度合いを意味するとした。○
サイアート=マーチは、組織に参加する個人が行う意思決定には、個人の目的や動機を満足するために行う個人的意思決定と、個人の目的に直接の関係がなく組織の目的を達成するために行う組織的意思決定の2つがあるとした。×
アンゾフは、企業の意思決定を、外部環境の変化に適応するための製品–市場の選択などにかかわる戦略的意思決定、最大限の業績が上がるように企業の資源を組織化するための管理的意思決定、企業資源の転化のプロセスの効率を最大化するための業務的意思決定の3つに分類した。○
ハイネンは、現実の組織的意思決定を、選択機会、参加者、問題、解という4つの流れが偶然に交錯した産物であるとし、選択機会を各参加者がさまざまな問題や解を独立に投げ込むごみ箱とみなして、この中で問題と解が参加者のエネルギーによって結びつけられ一定の選択が行われるというごみ箱モデルを提唱した。×
サイモンは、意思決定を、日常反復的に発生する問題に対し明確な処理手続きがすでに設定されている定型的意思決定と、問題が構造化されていないために意思決定プロセスが複雑となる非定型的意思決定との2つに分類した。○
C.I.バーナードは、中間管理職が経営者から権限を与えられすれば、たとえその中間管理職が従業員から受け入れられなくても権限関係は成立すると考えた。これを権限受容説という。×
C.I.バーナードは、管理という概念を「他人に仕事をさせる」という伝統的な捉え方から、その「行為に導く選択の過程」、すなわち「意思決定」に比重を置いて見直した。○
組織の置かれた環境と条件とに無関係に、普遍的な管理原則が成り立つというコンティンジェンシー理論が生まれる流れを作った原点に、C.I.バーナードを位置付けることができる。×
H.A.サイモンは、価値判断に関わる部分を排除して、検証可能な事実と論理性を重視する論理実証主義の立場に立つと同時に、経済学の前提である合理的経済人の仮説にも立っている。×
C.I.バーナードやH.A.サイモンの意思決定論は、企業の中で実際の意思決定がどのように行われるかを記述しながらその過程を明らかにしていこうというもので、規範的意思決定論と呼ばれている。×
H.I.アンゾフは、組織を2人以上の人々の意識的に調整された活動や諸力の体系と定義した。組織が成立するためには、貢献意欲、相互扶助(助け合い)、コミュニケーションシステムの3つの条件がなくてはならないと考えた。×
R.M.サイアートは、企業における意思決定を組織階層ごとに三種類に分類した。その中で、企業目標の設定や経営の多角化等、主にトップ・マネジメントが行う企業全体に関わる意思決定を管理的意思決定という。×
H.A.サイモンが提示したモデルでは、人間は意思決定をする際に、完全な知識を持っているので利用可能な代替案の全ての中から客観的に最も合理的で最適な意思決定を行うことができるものと考え、これを満足化基準による意思決定と呼んだ。×
C.I.バーナードは、権威とは上司から部下に委譲されることにより生ずると考える伝統的な権威委譲説の考え方ではなく、部下に受容されることにより初めて効力を発揮するという権威受容説の考えを提示した。○
J.G.マーチやM.D.コーエンらは、現実の組織の意思決定を「問題」「解」という二つの要素を用いて表した。ごみ箱モデルといわれるこのモデルでは、独立している二つの要素が必然的なタイミングで結びつき、意思決定が論理的に行われているものと考える。×
サイモンは、組織メンバーどうしが影響を及ぼし合う関係(管理過程)を同型化と権威という2つの現象によって説明する。このうち権威とは、批判的な検討や考慮をせずに命令を受容する現象のことである。従って、上司からの命令に権威を認める部下は、無関心圏を広げることになるので、上司からの命令を無視するようになり、反抗的な態度をとることになる。×
近代組織論の創始者バーナードは、公式組織の存続条件は組織の有効性を組織の能率であることを明らかにした。有効性とは組織が必要とする個人的貢献を引き出すことができるだけの有効な誘因を提供できる度合い、能率とは組織目的の達成度合いのことであり、後にサイモンは、組織の短期的な存続には有効性が、長期的な存続には能率が必要であることを示した。×
人間資源アプローチと呼ばれる一連の研究を対象にレビュー研究を進め、職務満足と職務遂行の関係性について明らかにしたのが期待理論の提唱者ブルームである。ブルームによれば、職務満足と離職率、欠勤の間には明確な関係は見いだされなかったが、職務満足と職務遂行の間には一貫した正の相関関係のあることが明らかとなった。×
マクシマクス原理は、不確実性下の意思決定原理の一つである。マクシマクス原理における決定の方法は、まず各戦略から得られる利得のうちから最大値を選び出し、これを各戦略の楽観水準とする。そして戦略間で楽観水準を比較し、最大の楽観水準をもたらす戦略を選択するというものである。○
自分の利益を最大化しようとする意思決定が、結果的に自分だけでなく相手の利益も損なうような状況をゲーム理論では「囚人のジレンマ」ゲームという。×
H.ファヨールによって命令系統一元化の原則が唱えられたが、その後、アメリカ合衆国でプロジェクト組織が広がり、それが恒久化してマトリックス組織として定着していった。マトリックス組織はツーボス・モデルとも呼ばれ、多元的な命令系統が組み入れられた。○
F.W.テイラーの科学的管理法では、唯一最善の方法を追求するのではなく、人間や環境の物理的条件を科学的に測定して、それに適応する組織構造を設計する。しかし、賃金システムを生産性に連動しない固定給としたために、組織的怠業が発生した。×
E.L.デシは期待理論を提唱し、人間は周りの人間から期待され、役に立っているという自己効力感を期待できるとき、はじめて職務満足が向上すると考えた。ところが、金銭的報酬なしには職務満足が向上しないことが科学的に実証され、この理論は否定された。×
H.I.アンゾフによれば、組織を職能別に部隊編成して専門家し、それを市場で機動的に動かすことが、企業戦略遂行には必要である。そのため、営業部隊を前線に展開した事業部制が、市場での事業拠点確保に有利となり、競争優位をもたらすとした。×
J.D.トンプソンによれば、多角化が進めば、テクニカル・コアを中心とした集権的組織から、多数の戦略的事業単位(SBU)を縦横に組んだグリッドへと転換する必要がある。その際、仮想グリッド上でリスク管理をすれば、SBUのガバナンスは維持できる。×
マトリックス組織には、機能部門の専門性を高めて規模の経済性を実現しやすいことや複数の命令系統によって意見調整の迅速化が図られ意思決定が速まるというメリットがあるが、環境変化に対応しにくいというデメリットもある。マトリックス組織のデメリットを解消するために考案されたのが事業部制組織であり、機能部門の抱える技術的問題と、事業部門の直面する顧客ニーズに同時に対応することによる環境適応と、資源の共有による規模の経済性を両立させることができる。×
生産システムの管理構造は、市場環境の安定性によって変化する。市場環境の安定性が高い場合は、顧客ニーズが特定のタイプに収斂しているということになるので、有機的管理システムである大規模なバッチ・大量生産または装置生産が有効になる。安定性が低い場合は、多様なニーズに対応するために、機械的管理システムである単品・小規模なバッチ生産が採用されることになる。×
O.E.ウィリアムソンによれば、取引コストの規定要因は少数性と資産特殊性の二つの要因から成っている。少数性が機会主義と結びついた場合、取引相手が少数であるほど、相手が不当な価格表示をした場合でも見破るのが容易であるので取引コストは低くなる。また、取引特殊的資産は、希少性と模倣困難性の二つの性質を持ち、取引特殊的資産が必要な取引においては、汎用的な技術や設備を用いて行われる市場取引よりも取引可能な相手の数は多くなる。×
組織が合理的かつ効率的に活動を続けるために、テクニカル・コアを環境の不確実性から隔離する方法として、H.A.サイモンは緩衝化と平準化の二つを発見した。緩衝化とは、病院が重症患者のためにベッドを空けておくように、優先順位の高い要求に資源を割り当てるものである。また、平準化とは、製造業企業が季節に応じて生産調整を行うように、環境変動の規則性やパターンを発見し、より確実な状況下で活動しようとするものである。×
組織デザインの在り方は、技術・市場での競争状況、産業の発展段階といった環境の諸条件に依存するという考え方をコンティンジェンシー理論という。他方、組織の変化が環境変化よりも遅い場合に構造性慣性が存在するとし、個々の組織ではなく、組織群のレベルで環境適応が行われるという考え方を組織の個体群生態学という。淘汰の結果、構造的慣性の強い組織が生き残ると考えられる。○
D.マグレガーは、人間の欲求に基づいたX理論とY理論を提唱した。X理論では、人間は強制や命令がなければ仕事で十分な力を発揮しない存在であるとみなす一方で、Y理論では、人間は自己実現にむけて進んで仕事に取り組む存在であるとみなした。○
E.メイヨーとF.J.レスリスバーガーらは、組織内の人間関係を作業能率について着目し、ホーソン実験を行った。彼らは、この実験を通して、非公式組織と作業能率の間には関係性はなく、もっぱら公式組織の形態により作業能率の水準は決定されるとした。×
J.H.ファヨールは、伝統的管理論において、経営職能と管理職能について述べ、特に管理職能を重視した。さらに管理職能を一般的に「計画、命令、執行、統制」の4つの要素から成り立つとした。×
P.R.ローレンスとJ.W.ローシュは、組織の分化と統合について分析した。その結果、組織が置かれている環境の不確実性が低いほど分化の程度は高くなり、より複雑な統合が必要となることが明らかにされた。×
C.I.バーナードは、意思決定論において、利用しうる限りの代替案の中から最高の案を選び出す経営人としての人間観を否定し、制約された合理性しか発揮できない経済人としての人間観を提唱した。×
F.W.テーラーは、組織的怠業を解消し、「高い賃金と低い工賃」を実現するために、指揮の一元性や従業員の団結など14からなる管理原則を考えた。また、組織の階層化を行うなどの組織の編成原理を説いた。×
C.I.バーナードは、組織を2人以上の人々の意識的に調整された活動や諸力の体系ととらえた。組織が成立するためには、共通の目的、協働への意欲、コミュニケーション・システムの3条件が同時に成立しなければならないとした。○
H.A.サイモンは、意思決定を問題解決のプロセスととらえ、問題は客観的な事実情報のみによって発見されるべきとした。主観的な価値観を用いず事実情報のみを用いることで、限定された合理性しか持たない意思決定者も、客観的に最適な問題解決案を選択することができると考えた。×
T.バーンズとG.M.ストーカーは、ピラミッド型の官僚制組織と機械的管理システムと呼び、技術や市場などの組織環境が不安定な場合に有効とした。また、官僚制とは逆の緩やかなネットワークとコミュニケーションにより結合された組織を有機的管理システムと呼び、組織環境が安定している場合に有効とした。×
P.ローレンスとJ.ローシュは、官僚制組織において、規則の遵守は組織目的を達成するための最も重要な手段であり、かつ、組織構造を保つためには不可欠であると考え、組織が直面する環境がどのような場合であっても、規則の遵守を最優先するべきであるとした。×
炭鉱企業の社長でもあったF.W.テイラーは、『産業および一般の管理論』の中で、管理活動を計画、組織化、命令、調節、統制の5つの下位機能からなるものとしてとらえ、さらに、管理のあるべき原則として、分業、権威・責任、規律、命令の統一性、集中化、階層化等を挙げた。×
権限受容説とは、C.I.バーナードにより提唱された権限理論であり、権限法定説ともいわれる。この説によれば、上位者の権限が下位者に順次委譲されることにより下位者の権限は生じるとされ、上位者からの権限委譲を下位者は常に受容しなければならないとされている。×
R.リッカートが提唱した組織管理理論における多元的重複集団構造とは、個々の作業集団が「連結ピン」と呼ばれる個人によって他集団と連結される形態のことである。「連結ピン」となった個人は、集団内の問題だけでなく、集団間の問題も把握することができ、「連結ピン」を通じた集団間の相互作用が可能になるとされている。○
管理活動の過程において、組織の管理者は、リーダーシップを発揮しながら自らの任務を遂行していくことになるが、リーダーシップのコンティンジェンシー理論によれば、部下の個人属性、集団の文化、環境の性質等にかかわらず、指示型のリーダーが、効率的な組織管理を行う上では望ましいとされている。×
H.ファヨールは、工場管理に対して科学的なアプローチを適用し、定められた日々の課業を達成できた者には高賃率、達成できなかった者には低賃率とする差別的賃率を導入した。ここで課業とは、平均的な労働者が達成可能な1日の作業量を意味している。×
F.W.テイラーは、自らの経営者としての経験をもとに、労働者に対して、組織の理念的目的や経営行動の規範からなる経営理念を提示することは、労働者の士気に影響を与え、生産性の向上に作用すると主張した。×
E.メイヨーらは、ウエスタン・エレクトリック社のホーソン工場における実験を通じて、労働者の生産性を高めるには、客観的な計測結果に基づいて定められた課業の量的基準と作業の標準条件を賃金にリンクさせる手法が有効であることを証明した。×
D.マグレガーは、人間は本質的に仕事嫌いで、強制、命令等がなければ働かないというX理論ではなく、人間は本質的に働くことをいとわず、動機づけがなされれば、能動的に自己の目標達成に向けて働くというY理論に基づき経営を行うことを主張した。○
F.ハーズバーグは、組織が労働者に与えることのできるインセンティブには、衛生要因と動機づけ要因があると主張した。衛生要因とは、職務の内容、職務の達成、達成の評価など、それが与えられることによって、人々の満足が高まるようなインセンティブをいう。×
P.F.ドラッカーは、企業のトップ・マネジメントにおいては、強力なリーダーの資質として、自己管理能力よりもカリスマ性を有することが重要であるとし、カリスマ的リーダーの行動により、労働者が結束して、組織の変革が推進され、業績が向上すると主張した。×
リーダーシップ研究は、資質アプローチ、行動アプローチ、行動アプローチ、条件適合アプローチの順に展開されてきたが、資質アプローチの代表がオハイオ研究、行動アプローチの代表がミシガン研究である。オハイオ研究では支持的関係の原則、連結ピン組織、高い業績目標の3原則がリーダーの資質であることが示され、ミシガン研究では構造づくりと配慮というリーダーの2つの行動が、高い業績に結びつくことが明らかになった。×
組織メンバーが、なんら批判的な検討や考慮をすることなしに、他の組織メンバーからの伝達や命令を受容するとき、そのメンバーは自身を組織に一体化しているという。一体化によって、自分の所属する集団の目的や利害を考慮する必要がなくなるので、自分に割り当てられた意思決定にのみ注意の焦点を当てればよく、より合理的な意思決定が可能となる。このような注意の焦点化を選択的注意と呼ぶ。×
H.A.サイモンは、経営人モデルを前提として、合理的選択の理論を構築した。合理的選択とは、利用可能な代替的選択肢が一つ残らずわかっていて、それらを比較することのできる効用関数が存在しており、それに照らして他のすべての選択肢よりもよりよいものを選択することであり、このような選択は最適化意思決定と名づけられている。×
C.アージリスらは組織学習を、ダブル・ループ学習とアンラーニングの2類型に分類している。ダブル・ループ学習とは、組織が持つ既存の価値観に基づいて、組織ルーチンやルールの矛盾を漸進的に修正するタイプの学習であり、アンラーニングとは、時代遅れや不適切になった知識や価値観を疑問視し、それ自体を根本的に変化させるタイプの学習である。×
ごみ箱モデルによれば、組織化された無政府状態にある組織では「やり過ごしによる決定」(decision making by flight)が頻繁に観察されることがわかった。やり過ごしによる決定とは、選択機会に投入された問題の解決に必要なエネルギーの総量が大きい場合に、問題の方が選択機会を出ていくと、エネルギー必要量が減り、決定に至るようなタイプの意思決定である。○
ライン組織は、命令系統が最上位から最下位まで1本のラインで結ばれているため直系組織とも呼ばれ、「命令一元化の原則」が徹底されている組織形態である。そのため、1つの命令のもと同じ行動をとる警察や消防などの組織として適しているとされる。○
ファンクショナル組織は、職能別組織とも呼ばれ、「専門化の原則」により、管理職能の高度化の可能性を持つ組織形態である。また、各労働者は単一の職長の命令のみに従うことから「命令一元化の原則」にも合致しているため、さまざまな分野で一般的にとられる組織形態である。×
ライン・アンド・スタッフ組織は、企画・統制・人事などをライン部門とし、生産や販売などのメインの業務部門をスタッフ部門としてライン部門に付置する組織形態である。この組織形態では、ライン部門からスタッフ部門への命令権限があるとともに、スタッフ部門からライン部門への命令権限もある。×
事業部制組織は、組織を製品・地域・市場の別に独立した事業部として分割し、その分割された単位ごとに独立の子会社を設立して運営させる組織形態である。この組織形態の長所としては、事業部ごとに独立採算が徹底されることから、全社的な資源の効率的利用や長期的展望に立った戦略がとれることなどにある。×
プロジェクト・チームは、あるプロジェクトに関する企画と実施のうち、企画段階のみを担当する常設の組織形態である。よって、プロジェクト・チームは、あるプロジェクトが実施段階になると担当から外れ、次のプロジェクトを企画することになる。×
プロジェクト組織は、製品の開発などの目的達成のために、各部門の専門家を集めて編成される恒常的な組織形態であり、目標が明確なため、メンバーのモチベーションが高まり、組織能率が向上する。×
事業部制組織は、製品別や地域別などに部門化された事業部が、自律的な経営単位を形成する組織形態であり、各事業部は、トップ・マネジメントに対して利益責任を負うことはない。×
マトリックス組織は、安定性のある職能別組織を縦軸に、機動性のある目的別の横断的組織を横軸に組み合わせた組織形態であり、環境の変化への対応や人的資源の活用に優れている。○
カンパニー制は、組織を職能別に部門化して、それぞれの職能部門に包括的な裁量権を移譲した分権的な組織形態であり、ライン・アンド・スタッフ型の職能別組織の発展形態である。×
ファンクショナル組織は、社内で企業家精神を持った有能な人材を募ることにより、新しく設置される独立性の高い事業創造型の組織形態であり、リーダーには、事業創造に関する広範な権限と資源が与えられている。×
事業部制組織では、製品別、地域別、顧客別などに事業部が編成され、各事業部は利益責任単位として機能する。○
事業部制組織は、経営活動の流れに沿って職能別に部門化し、それぞれの職能部門に権限を委譲した分権的組織のことである。×
事業部制組織では、事業部間に競争原理が働くため、全社的に経営資源の重複が解消され、それらの効率的な利用が可能となる。×
事業部制組織では、事業部はそれぞれ独立性が高く、部門間に共通の業績評価尺度がないため、その業績を客観的に評価することが困難である。×
事業部制組織では、各事業部が独立した権限と責任を有するから、目先の利益に追われることなく、長期的な視点からの経営が行われる傾向がある。×
プロジェクト・チームとは、特定の課題達成のために組織横断的にメンバーを選抜し、編成される常設的組織であるが、タスク・フォースは、特定の課題達成のために編成される臨時的組織である。×
カンパニー制とは、事業部制組織がさらに発達し、独立性が高まった組織形態であり、カンパニーは、社内資本金制度を導入して、経理上も独立採算をとり、カンパニーごとの財務諸表も作成する。○
持株会社とは、他の会社を支配、管理することを目的にその会社の株式を保有している会社であり、自らは事業を営まないものを純粋持株会社、自らも事業を営むものを事業持株会社というが、日本では純粋持株会社の設立は独占禁止法により全面的に禁止されている。×
戦略的事業単位とは、事業部が製品、市場、生産技術などの要因を基準として1つの独立的な戦略行動単位として集約された組織であり、その特徴として、全社的な観点から資金や経営資源の配分が可能となるが、事業部の増加を防止することができないことが挙げられる。×
ネットワーク型組織とは、大きな自律性を持つ組織単位が相互に強力に連結した組織形態であり、環境の変化に柔軟に対応できないが、異質的な要素を結びつけて創造性を発揮するには適している。×
事業部制組織は、トップマネジメントと本社スタッフ部門で成り立っている組織で、各事業部は、製品別や地域別などに独立しており、日常の業務決定について大幅に権限を付与されている。各事業部が独立しているために、二重投資が生じにくい等といった利点がある。×
職能別組織とは、生産や営業といった機能ごとに部門化を行なっており、各部門に日常の業務決定について大幅な権限が与えられている分権的な組織である。長所として、部門間の対立が生じやすく、トップマネジメントの負担は小さいことが挙げられる。×
戦略的事業単位(SBU)とは、それぞれの事業単位が個別のミッションを持たず、日常的な業務管理を主眼として戦略遂行を目的とする組織単位である。これは、1970年代に米国の大手自動車メーカーであるフォード社で初めて体系的に導入されたものである。×
マトリックス組織とは、例えば事業部軸と職能軸の2つの軸からなる組織形態で、1人の構成メンバーに2人以上の上司が存在するという特徴がある。そのため、責任の所在が不明確になることや、組織運営上のコストが大きくなること等が欠点として挙げられる。○
社内ベンチャーとは、社内の少人数のチームにより、独立したベンチャー企業を設立し、創造的な新事業・新製品の開発に当たる仕組みである。既存の事業から完全に独立した環境で作業ができるので、非関連型事業への展開が容易である等といった利点がある。×
競争地位は、市場におけるシェアの大きさや経営資源の質及び量による企業の分類であるが、企業は、競争優位を獲得するため、自社の経営資源よりも競合他者の競争地位を考慮して、競争戦略を選択する必要があるとされる。×
リーダーは、業界での市場シェアが第1位の企業であり、現在の市場の地位を維持することを目標として、常に市場の規模を拡大させるために低価格戦略をとるとされる。×