ログイン

憲法
100問 • 1年前
  • さかくらるい
  • 通報

    問題一覧

  • 1

    憲法第3章に定める国民の権利及び義務の各条項は、性質上可能な限り、内国の法人にも適用され、また、同章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ。

  • 2

    法人は、自然人たる国民と同様、国や政党の特定の政策を支持、推進し、又は反対するなどの政治的行為をなす自由を有し、公益法人であり強制加入団体である税理士会が、政党など政治資金規正法上の政治団体に金員を寄付するために会員から特別会費を徴収することを多数決原理によって団体の意思として決定し、構成員にその協力を義務付けた上、当該寄付を行うことも、当該寄付が税理士に係る法令の制定改廃に関する政治的要求を実現するためのものである場合は、税理士会の目的の範囲内の行為として認められる。

    ×

  • 3

    会社が、納税の義務を有し自然人たる国民と等しく国税等の負担に任ずるものである以上、納税者たる立場において、国や地方公共団体の施策に対し、意見の表明その他の行動に出たとしても、これを禁圧すべき理由はないが、会社による政治資金の寄付は、その巨大な経済的・社会的影響に鑑みると、政治の動向に不当に影響を与える恐れがあることから、自然人たる国民による寄付と別異に扱うべき憲法上の要請があるといえる。

    ×

  • 4

    政治活動の自由に関する憲法の保障は、わが国の政治的意思決定またはその実施に影響を及ぼす活動など外国人の地位に鑑みこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、我が国に在留する外国人に対しても及ぶことから、法務大臣が、憲法の保障を受ける外国人の政治的行為を、在留期間の更新の際に消極的な事情として斟酌することは許されない。

    ×

  • 5

    地方公務員のうち、住民の権利義務を直接形成し、その範囲を確定するなどの公権力の行使にあたる行為を行い、もしくは普通地方公共団体の重要な施策に関する決定を行い、またはこれらに参画することを職務とするものについては、原則として日本国籍を有する者が就任することが想定されているとみるべきであり、外国人が就任することは、本来わが国の法体系の想定するところではない。

  • 6

    法人は自然人ではないが、その活動は自然人を通じて行われ、その効果が究極的に自然人に帰属し、現代社会において一個の社会的実体として重要な活動を行っていることから、法人にも自然人と同じ程度に全ての人権の保障が及ぶ。

    ×

  • 7

    最高裁判所の判例では、税理士会が強制加入である以上、その会員には様々な思想信条を有する者が存在し、会員に要請される協力義務にも限界があるが、税理士に係る法令の制定改廃に関する政治的要求実現のために税理士会が政治資金規正法上の政治団体に金員の寄付をすることは、税理士会の目的の範囲内の行為であり、寄付のため特別会費を徴収する旨の決議は有効であるとした。

    ×

  • 8

    人権の前国家的性格や憲法の国際協調主義の観点から、外国人は憲法の保障する人権の享有主体となり得るが、憲法の規定上「何人も」と表現される条項のみ外国人に保障される。

    ×

  • 9

    最高裁判所の判例では、地方公共団体が、公権力行使等地方公務員の職とこれに昇任するのに必要な職務経験を積むために経るべき職とを包含する一体的な管理職の任用制度を構築した上で、日本国民である職員に限って管理職に昇任できるとする措置を執ることは、合理的な理由に基づいて日本国民である職員と在留外国人である職員とを区別したとはいえず、憲法に違反するとした。

    ×

  • 10

    最高裁判所の判例では、現行の生活保護法は、第1条及び第2条において、その適用の対象につき「国民」と定めたものであり、外国人はこれに含まれないと解され、外国人は、行政庁の通達等に基づく行政措置により事実上の保護の対象となり得るにとどまり、生活保護法に基づく保護の対象となるものではなく、同法に基づく受給権を有しないとした。

  • 11

    公務員も憲法第28条にいう勤労者に当たり、原則として労働基本権の保障を受け、ただその担当する職務の内容に応じて、私企業における労働者とは異なる制限を受けるにすぎないから、その制限は合理性の認められる必要最小限度のものにとどめられなければならず、その制限違反に対して刑事罰を科すことは許されない。

    ×

  • 12

    公務員の政治活動の自由の制限は、公務員の職務上の地位やその職務内容、行為の具体的態様を個別的に検討し、その行為によってもたらされる弊害を除去するための必要最小限度の制限が許されるにすぎず、その制限違反に対して刑事罰を科すことは許されない。

    ×

  • 13

    未決勾留に拘禁されている者にも意見、知識、情報の伝達の媒体である新聞、図書等の閲読の自由が憲法上認められるが、閲読を許すことにより刑事施設内の規律及び秩序が害される一般的、抽象的なおそれがある場合は、当該閲読の自由を制限することができる。

    ×

  • 14

    企業者が特定の思想、信条を有する者をそのことを理由として雇い入れることを拒んでも、それを当然に違法としたり、直ちに民法上の不法行為とすることはできない。

  • 15

    国公立大学においては、その設置目的を達成するために学則等を一方的に制定し、学生を規律する包括的権能が認められるが、私立大学においては、そのような包括的権能は認められず、同様の行為を行うことは、社会通念に照らして合理的と認められる範囲を超え許されない。

    ×

  • 16

    未決勾留により刑事収容施設に拘禁されている者の新聞紙、図書等の閲読の自由についても、一定の制限を加えられることはやむを得ないが、このような制限が認められるためには、刑事収容施設内の規律及び秩序が害される一般的、抽象的なおそれが存在することをもって足りるとするのが判例である。

    ×

  • 17

    国家公務員法において禁止されている公務員の政治的行為は、公務員の職務遂行の政治的中立性を損なうおそれが、観念的なものにとどまらず、現実的に起こり得るものとして実質的に認められるものを指しており、こうしたおそれが実質的に認められるか否かは、当該公務員の地位、職務の内容や権限等、当該公務員がした行為の性質、態様、目的、内容等の諸般の事情を総合して判断するのが相当であるとするのが判例である。

  • 18

    憲法の人権規定が私法関係においても直接適用され、私人間にも直接効力を有すると解する直接適用説に立つと、私人間の行為が憲法によって規律されることとなるため、私的自治の原則の保護に資すると一般に解されている。

    ×

  • 19

    男女で異なる定年年齢を定める就業規則が、専ら性別のみを理由とした不合理な差別であると認められる場合には、民法等の私法における諸規定を適用して解決するまでもなく、当該就業規則は憲法14条第1項に違反するため、当然に違憲とするのが判例である。

    ×

  • 20

    憲法に規定されている「公共の福祉」の意味について、「公共の福祉」は、人権の外にあり、人権を制約できることのできる一般的な原理である解する説に立つと、「公共の福祉」による制約が許されるのは、条文中に「公共の福祉」による制約を受けることが明記されている経済的自由権と社会権に限られることになる。

    ×

  • 21

    直接適用説は、私人が国家の行為に準ずるような高度に公的な機能を行使している場合に限り、当該私的行為を国家の行為と同視し憲法の規定を直接適用するべきであるという説である。

    ×

  • 22

    間接適用説は、憲法の人権規定は民法の公序良俗規定のような私法の一般条項を介して私人間に間接的に適用される者であり、私人間に直接適用される憲法の人権規定は存しないとする説である。

    ×

  • 23

    最高裁判所は、学生運動歴の秘匿等を理由に本採用を拒否された事件において、憲法第14条及び第19条の規定は、国または公共団体と個人との関係を専ら規律し、私人相互の関係を直接規律することを予定するものではないと判示した。

  • 24

    最高裁判所は、私立大学の生活要録違反により退学処分を受けた学生が身分の確認を求めた事件において、私立大学は公共的施設であるため、憲法の自由権的基本権の規定は、当該私人相互の関係について当然適用されると判示した。

    ×

  • 25

    最高裁判所は、航空自衛隊の基地の建設に関する要地の売買契約をめぐる国と私人との争いにおいて、当該契約は、公権力の発動たる行為となんら変わりがないため、私法ではなく憲法9条及び98条の適用を受けると判示した。

    ×

  • 26

    公務員の政治的中立性を損なうおそれのある公務員の政治的行為を禁止するとは、それが合理的で必要やむを得ない限度にとどまるものである限り、憲法の許容するところである。

  • 27

    何人もみだりに指紋の押捺を強制されない自由を有するものというべきであり、国家機関が正当な理由もなく指紋の押捺を強制することは、憲法第13条の趣旨に反して許されるものではないことから、わが国に在留する外国人を対象とする指紋押捺制度は違憲である。

    ×

  • 28

    未決拘禁者も新聞、図書等の閲読の自由を保障されるべきものであるが、閲読を許されることにより監獄内の規律及び秩序が害される一般的、抽象的なおそれがある場合は、未決拘禁者の新聞、図書等の閲読の自由を制限することができる。

    ×

  • 29

    私人間であっても一方が他方に優越する地位にある場合には、思想・信条の自由を保障する憲法19条が類推適用されるから、労働者の採用にあたり、企業者が労働者に対して思想、信条に関係する事項の申告を求めるのは、公序良俗に反し、違憲である。

    ×

  • 30

    前科及び犯罪経歴は、人の名誉、信用に直接かかわる事項であり、前科及び犯罪経歴のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有することから、市区町村長が、漫然と弁護士会の照会に応じ、犯罪の種類、軽重を問わず、前科及び犯罪経歴のすべてを報告することは、公権力の違法な行使にあたる。

  • 31

    前科及び犯罪経歴は、人の名誉、信用に直接にかかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有するが、弁護士会は、弁護士法に基づき、公務所または公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができることとされているから、市区町村長が、弁護士会から特定の人の前科及び犯罪経歴の照会を受け、これらの事項を報告することは、照会の必要性の有無にかかわらず、許容されるものと解されるべきである。

    ×

  • 32

    個人の私生活上の自由として、何人も、その承諾なしに、みだりにその容貌、姿態を撮影されない自由を有するというべきであるが、警察官が個人の容貌・姿態を撮影することは、現に犯罪が行われ又は行われたのち間がないと認められる場合であって、しかも証拠保全の必要性及び緊急性があり、かつその撮影が一般的に許容される限度を超えない相当な方法をもって行われるときは、撮影される本人の同意や裁判所の令状の有無にかかわらず、許容されるものと解すべきである。

  • 33

    大学主催の講演会に参加を申し込んだ学生の氏名・住所等の情報は、プライバシーに係る情報ではあるが、基本的には個人の識別などのための単純な情報にとどまるものであって、思想信条や結社の自由等とは無関係であり、他人に知られたくないと感ずる程度の低いものであるから、当該大学が、後援者の警備に万全を期するため、事前に当該学生の承諾を得ることなく、これらの情報を警察に開示することは、その承諾を求めることが困難であったか否かにかかわらず、許容されるものと解すべきである。

    ×

  • 34

    幸福追求権は、人格的生存に必要不可欠な権利・自由を包摂する包括的な権利であり、個別的人権規定との関係では、個別的人権の保障が及ばない場合における補充的な保障機能を果たすものとされている。

  • 35

    速度違反車両の自動撮影を行う自動速度監視装置による運転者の容貌の写真撮影は、現に犯罪が行われている場合になされ、犯罪の性質、態様からいって緊急に証拠保全をする必要があったとしても、その方法が一般的に許容される限度を超えるものであり、憲法第13条に違反する。

    ×

  • 36

    個人の尊重の原理に基づく幸福追求権は、憲法に列挙されていない新しい人権の根拠となる一般的かつ包括的な権利であり、この幸福追求権によって根拠づけられる個々の権利は、裁判上の救済を受けることができる具体的権利である。

  • 37

    前科及び犯罪経歴は人の名誉、信用に直接に関わる事項であり、前科及び犯罪経歴のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有する。

  • 38

    刑事施設内において未決勾留により拘禁された者の喫煙を禁止することは、逃走又は罪証隠滅の防止という未決勾留の目的に照らし、必要かつ合理的な制限とはいえず、憲法第13条に違反する。

    ×

  • 39

    個人の私生活の自由として、何人も、承諾なしに、みだりに容ぼう・姿態を撮影されない自由を有し、警察官が、正当な理由なく個人の容貌等を撮影することは、憲法第13条の趣旨に反し許されず、速度違反車両の自動撮影の行う自動速度監視装置による運転者の容貌の写真撮影は、現に犯罪が行われている場合になされ、犯罪の性質、態様からいって緊急に証拠保全をする必要があるものの、同乗者の容貌を撮影することとなり、その方法が一般的に許容される限度を超えるものであるから、憲法第13条に違反する。

    ×

  • 40

    ある者の前科等にかかわる事実が著作物で実名を使用して公表された場合に、その者のその後の生活状況、当該刑事事件それ自体の歴史的または社会的意義、その者の当事者としての重要性、その者の社会的活動及びその影響力について、その著作物の目的、性格等に照らした実名使用の意義及び必要性を併せて判断し、当該前科等にかかわる事実を公表されない法的利益がこれを公表する理由に優越するときは、その者はその公表によって被った精神的苦痛の賠償を求めることができる。

  • 41

    前科及び犯罪経歴は、人の名誉、信用に直接かかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有するのであって、市区町村長が、本来選挙資格の調査のために作成、保管する犯罪人名簿に記載されている前科等をみだりに漏えいしてはならない。

  • 42

    憲法第13条は、国民の私生活上の自由が公権力の行使に対しても保護されるべきことを規定しており、個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、個人に関する情報をみだりに第三者に開示または公表されない自由を有することから、行政機関が住民基本台帳ネットワークシステムにより住民の本人確認情報を収集、管理または利用する行為は、当該住民がこれに同意していない場合には、憲法第13条に違反する。

    ×

  • 43

    外国国賓による講演会の主催者として、大学が学生から参加者を募る際に収集した、参加申込者の学籍番号、氏名、住所及び電話番号に係る情報は、他者に対して完全に秘匿されるべき性質のものではなく、単純な個人識別情報であって、その性質上他者に知られたくないと感じる程度が低く、その一方、当該講演会の警備の必要性は高いことから、大学が当該情報を本人に無断で警察に開示した行為は、社会通念上許容される限度を逸脱した違法な行為とまではいえず、不法行為を構成しない。

    ×

  • 44

    個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしにみだりにその容貌を撮影されない自由を有するものであるから、警察官が犯罪捜査の必要上写真を撮影するなど正当な理由がある場合であっても、その対象の中に犯人のみならず第三者である個人の容ぼうが含まれることは許されない。

    ×

  • 45

    学生の学籍番号、氏名、住所、電話番号のような個人情報についても、プライバシーに係る情報として法的保護の対象となるというべきであるから、学生に無断で外国要人の講演会への参加申し込み名簿を警察に提出した大学の行為はプライバシーを侵害するものとして不法行為を構成する。

  • 46

    小説の出版等によるプライバシー侵害行為が明らかに予想され、その侵害行為によって被害者が重大な損失を受けるおそれがあり、かつ、その回復を事後に図るのが不可能ないし著しく困難になると認められるときであっても、小説の出版等の差止めを認めることは憲法21条1項に反し許されない。

    ×

  • 47

    前科は、人の名誉、信用に関わる事項であり、前科のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有するのであって、市区町村長が、本来選挙資格の調査のために作成保管する犯罪人名簿に記載されている前科をみだりに漏えいしてはいけない。

  • 48

    個人の私生活上の自由の一つとして、何人もみだりに指紋の押捺を強制されない自由を有するものというべきであり、国家機関が正当な理由もなく指紋の押捺を強制することは憲法13条の趣旨に反して許されず、これを強制する外国人登録法の規定は違憲である。

    ×

  • 49

    判例は、被害者が尊属であることを類型化して刑の加重要件とする規定を設ける差別的取扱いは、その加重の程度を問わず合理的な根拠を欠くものであり憲法第14条第1項に反するとした。

    ×

  • 50

    判例は、租税法の分野における所得の性質の違い等を理由とする取扱いの区別は、その立法目的が正当なものであり、かつ、具体的に採用された区別の態様が目的との関連で著しく不合理であることが明らかでない限り、その合理性は否定されないとしている。

  • 51

    判例は、父母の婚姻により嫡出子たる身分を取得するか否かをもって日本国籍取得の要件に区別を生じさせることについて、国内的、国際的な社会的環境等の変化に照らすと合理的な理由のない差別に至っているとして、憲法第14条第1項に反するとした。

  • 52

    在留外国人を対象とする指紋押捺制度は、戸籍制度のない外国人の人物特定を目的として制定されたものであるが、他の手段で代替することが可能であり、その内容・方法にかかわらず、日本人と異なる取扱いをすることにつき合理性が認め難いため、憲法第14条第1項に違反する。

    ×

  • 53

    尊属殺重罰規定は、尊属を卑属またはその配偶者が殺害することを一般に高度の社会的道義的非難に値するものとし、かかる所為を通常の殺人の場合より厳重に処罰し、もって特に強くこれを禁圧しようとするものであるが、かかる立法目的は、一種の身分制道徳の見地に立脚するものであって、個人の尊厳と人格価値の平等を基本理念とする憲法に違反する。

    ×

  • 54

    租税法の分野における所得の性質の違い等を理由とする取扱いの区別は、その立法目的が正当であり、かつ、当該立法において具体的に採用された区別の態様がその目的との関連で著しく不合理であることが明らかでない限り、その合理性を否定することができず、これを憲法第14条第1項に違反するものということはできない。

  • 55

    憲法が各地方公共団体の条例制定権を認める以上、地域によって差別が生じることは当然予期されることであるから、かかる差別は憲法自らが容認するところであると解すべきであって、地方公共団体が売春の取締りについて各別に条例を制定する結果、その取扱いに差別が生じることがあっても、地域差を理由に憲法に違反することはできない。

  • 56

    障害福祉年金と児童扶養手当の併給禁止規定(当時)によって、障害福祉年金受給者とそうでない者との間に生じる児童扶養手当受給における差別の合理性の判断については、併給禁止は生存権の重大な制限をもたらすものであるため、立法目的自体の合理性及び立法目的とその手段との実質的関連性を厳格に検討して判断するべきである。

    ×

  • 57

    憲法第14条第1項は、国民に対し絶対的な平等を保障したものではなく、差別すべき合理的な理由なくして差別することを禁止している趣旨と解すべきであるから、事柄の性質に即応して合理的と認められる差別的取扱いをすることは、なんら同項の否定するところではない。

  • 58

    思想及び良心の自由は、絶対的に保障されるものではなく、憲法そのものを否認したり、憲法の根本理念である民主主義を否定するような思想については、それが内心にとどまる場合であっても、制約することが許される。

    ×

  • 59

    思想及び良心の自由には、国家権力が人の内心の思想を強制的に告白させ、または何らかの手段によってそれを推知することまでは禁止されておらず、内心における思想の告白を強制されないという意味での沈黙の自由は含まれない。

    ×

  • 60

    最高裁判所の判例では、労働委員会が使用者に対し、使用者が労働組合とその組合員に対して不当労働行為を行ったことについて深く陳謝するとともに、今後このような行為を繰り返さないことを約する旨の文言を掲示するよう命じたポストノーティス命令は、使用者に対し陳謝の意思表明を強制するものではなく、憲法に違反するものとはいえないとした。

  • 61

    最高裁判所の判例では、税理士法で強制加入の法人としている税理士会が、政党など政治資金規正法上の政治団体に金員の寄付をすることは、税理士に係る法令の制定改廃に関する政治的要求を実現するためのものであれば、税理士会の目的の範囲内の行為であり、当該寄付をするために会員から特別会費を徴取する旨の決議は有効であるとした。

    ×

  • 62

    最高裁判所の判例では、公立学校の校長が教諭に対し卒業式における国歌斉唱の際に国旗に向かって起立し、国家を斉唱することを命じた職務命令は、特定の思想を持つことを強制するものではなく、当該教諭の思想及び良心を直ちに制約するものとは認められないが、当該教諭の思想及び良心についての間接的な制約となる面があることが認められるため、憲法に違反するとした。

    ×

  • 63

    思想及び良心の自由の保障は、いかなる内面的精神活動であっても、それが内心の領域にとどまる限りは絶対的に自由であることをも意味している。

  • 64

    思想及び良心の自由は、思想についての沈黙の自由を含むものであり、国民がいかなる思想を抱いているかについて、国家権力が露顕を強制することは許されない。

  • 65

    謝罪広告を強制執行することは、それが単に事態の真相を告白し陳謝の意を表するにとどまる程度のものであっても、当人の人格を無視し著しくその名誉を毀損し意思決定の自由ないし良心の自由を不当に制限することになるため、憲法第19条に違反するとするのが判例である。

    ×

  • 66

    卒業式における国歌斉唱の際の起立斉唱行為を命ずる公立高校の校長の職務命令は、思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面はあるものの、職務命令の目的及び内容並びに制約の態様等を総合的に較量すれば、当該制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められ、憲法第19条に違反しないとするのが判例である。

  • 67

    公立中学校の校長が作成する内申書に、生徒が学生運動へ参加した旨やビラ配布などの活動をした旨を記載することは、当該生徒の思想、信条を推知せしめるものであり、当該生徒の思想、信条自体を高校の入学者選抜の資料に供したものと解されるため、憲法第19条に違反するとするのが判例である。

    ×

  • 68

    信教の自由は、宗教を信仰しまたは信仰しない自由及び信仰に反する行為を強制されない自由を保障することであるが、単に信仰の告白を強制することは、宗教に対する干渉の程度が低いため信教の自由を侵害するとまでは言えない。

    ×

  • 69

    政教分離の原則は、国の宗教的活動を禁止することのみならず、国が特定の宗教団体に対して特権を与えることを禁止することであるが、国が全ての宗教団体に対し宗教団体以外の団体と区別して特権を与えることは禁止していない。

    ×

  • 70

    最高裁判所は、加持祈祷事件において、被告人の行為は、一種の宗教行為としてなされたものであったとしても、違法な有形力の行使により被害者を死に致したものであるため、信教の自由の保障の限界を逸脱したものと判示した。

  • 71

    最高裁判所は、津地鎮祭事件において、地鎮祭を挙行し公金を支出したことは、神道を援助、助長、促進し又は他の宗教に対する圧迫、干渉を加えることになるため、政教分離の原則に反する宗教的活動にあたると判示した。

    ×

  • 72

    最高裁判所は、宗教法人オウム真理教解散事件において、当該事件の解散命令は、当該宗教団体及び信者の宗教上の行為に支障を及ぼすものであるため、宗教法人法の目的に反し、信教の自由に反すると判示した。

    ×

  • 73

    市が、神式地鎮祭を挙行し、それに公金を支出することは、当該行為の目的が宗教的意義を持つものの、その効果が宗教に対する援助、助長とはならないので、政教分離の原則に反しないとした。

    ×

  • 74

    信仰上の理由から剣道実技への参加を拒否した公立高等専門学校生に対し、剣道実技に代わる代替措置を取ることは、公教育の宗教的中立性を保つ上で好ましくなく、政教分離の原則に反するとした。

    ×

  • 75

    市が、小学校の増改築のため、遺族会所有の忠魂碑を市有地に公費で移転・再建し、その市有地を遺族会に無償貸与することは、忠魂碑が宗教的施設であるので、政教分離の原則に反するとした。

    ×

  • 76

    政教分離規定は、信教の自由そのものを直接保障するものではなく、国家と宗教との分離を制度として保障することにより、間接的に信教の自由の保障を確保しようとするものであるとした。

  • 77

    政教分離の原則に基づき、憲法により禁止される国及びその機関の宗教的活動には、宗教の教義の宣布、信者の教化育成等の活動だけでなく、宗教上の祝典、儀式、行事等を行うこともそれ自体で当然に含まれるとした。

    ×

  • 78

    信教の自由の保障は、何人も自己の信仰と相容れない信仰をもつ者の信仰に基づく行為に対して、それが自己の信教の自由を妨害するものでない限り寛容であることを要請しているが、静謐な宗教的環境の下で信仰生活を送るべき利益は法的利益として認められるため、殉職自衛隊員をその配偶者の意思に反して県護国神社に合祀申請した行為は、当該配偶者の法的利益を侵害するとした。

    ×

  • 79

    市が忠魂碑の存する公有地の代替地を買い受けて当該忠魂碑を移設、再建し、当該忠魂碑を維持管理する戦没者遺族会に対し当該代替地を無償貸与した行為は、当該忠魂碑は宗教的性格のものであり、当該戦没者遺族会が宗教的活動をすることを本来の目的とする団体であることから、特定の宗教を援助、助長、促進するものと認められるため、憲法の禁止する宗教的活動にあたるとした。

    ×

  • 80

    信仰上の理由による剣道実技の履修を拒否した学生に対し、正当な理由のない履修拒否と区別することなく、また、代替措置について何ら検討することもなく、原級留置処分及び退学処分をした市立高等専門学校の校長の措置は、社会観念上著しく妥当を欠く処分としたものと評するほかはなく、裁量権の範囲を超える違法なものといわざるを得ないとした。

  • 81

    知事の大嘗祭への参列は、天皇の即位に伴う皇室の伝統儀式に際し、天皇に対する社会的儀礼を尽くすことを目的としているが、その効果は特定の宗教に対する援助、助長、促進になり、宗教とのかかわり合いの程度が、わが国の社会的、文化的諸条件に照らし、相当とされる限度を超えるものと認められるため、憲法上の政教分離原則に違反するとした。

    ×

  • 82

    市が連合町内会に対し、市有地を無償で神社施設の敷地として利用に供している行為は、当該神社施設の性格、無償提供の態様等、諸般の事情を考慮して総合的に判断すべきものであり、市と神社ないし神道とのかかわり合いが、わが国の社会的、文化的諸条件に照らし、相当とされる限度を超えるものではなく、憲法の禁止する宗教団体に対する特権の付与に該当しないとした。

    ×

  • 83

    大量殺人を目的とする行為を行った特定の宗教団体に対してされた宗教法人法に基づく解散命令について、当該解散命令の制度はもっぱら世俗的目的によるものとはいえないものの、解散命令によって当該団体やその信者らの宗教上の行為に支障が生じたとしても、それは解散命令に伴う間接的で事実上のものにすぎず、当該解散命令は憲法第20条第1項に違反しない。

    ×

  • 84

    市が忠魂碑の存する公有地の代替地を買い受けて当該忠魂碑の移設・再建をした行為は、当該忠魂碑が宗教的施設ではないことなどから、憲法第20条第3項の宗教的活動にはあたらない。しかし、当該忠魂碑を維持管理する戦没者遺族会の下部組織である地区遺族会が当該忠魂碑前で神式または仏式で挙行した慰霊祭に市の教育長が参列した行為は、政教分離原則に違反する。

    ×

  • 85

    信教の自由の保障が、何人も自己の信仰と相容れない信仰をもつ者の信仰に基づく行為に対して、それが強制や不利益の付与を伴うことにより自己の信教の自由を妨害するものでない限り寛容であることを要請していることは、死去した配偶者の追慕、慰霊等に関する場合においても同様であり、静謐な宗教的環境の下で信仰生活を送る利益なるものは、直ちに法的利益として認めることができない。

  • 86

    信仰上の真摯な理由に基づき必修科目の実技を拒否したために市立高等専門学校の学生が受けた原級留置処分及び退学処分について、学生は、自らの自由意志により、必修である体育科目の種目として当該実技の授業を採用している学校を選択していることから、当該各処分による不利益を学生に与えることも当然に許容されるといわざるを得ず、当該各処分は社会観念上著しく妥当を欠くものとはいえない。

    ×

  • 87

    県が特定の神社の挙行した例大祭に際して県の公金から支出して行った玉串料等の奉納は、社会的意味においては神社仏閣を訪れた際に賽銭を投ずることと同様のものであり、世俗的目的で行われた社会的儀礼にすぎないものであるが、一般人に対して特定宗教への関心を呼び起こす効果を及ぼすことは否定できず、憲法第20条第3項の宗教的活動に当たる。

    ×

  • 88

    憲法第26条の規定の背後には、自ら学習することのできない子供は、その学習要求を充足するための教育を自己に施すことを大人一般に対して要求する権利を有するとの観念が存在しているとするのが判例である。

  • 89

    憲法第26条第1項教育を受ける権利については、明治憲法にはこれに相当する規定がなかったが、子女に教育を受けさせる義務については、明治憲法においても規定があった。

    ×

  • 90

    教科書検定制度は、普通教育においても、憲法第26条により保障される国民の教科書執筆の自由を侵害するから、当該制度自体が違憲であるとするのが判例の趣旨である。

    ×

  • 91

    憲法第26条第2項後段の規定は、国の政策的目標を定めたものであり、無償の範囲は法律によって具体化されることから、立法措置により、義務教育においいて授業料を徴収することができるとするのが判例の趣旨である。

    ×

  • 92

    親は子女の教育の自由を有し、教師は教授の自由を有するから、国には教育内容について決定する権能を有する領域は存在しないとするのが判例である。

    ×

  • 93

    すべて国民は、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負い、普通教育は子女の人格の完成に不可欠であることから、子女には、義務教育を受ける義務が課せられている。

    ×

  • 94

    教育を受ける権利は、国の介入、統制を加えられることなく教育を受けることができるという自由権としての側面と、国に対して教育制度の整備とそこでの適切な教育を要求するという社会権としての側面を持つ。

  • 95

    最高裁判所の判例では、普通教育の場においては完全な教授の自由が保障されるが、全国的に一定の水準を確保すべき強い要請があることから、国は、必要かつ相当と認められる範囲で、教育内容を決定する権能を有するとした。

    ×

  • 96

    最高裁判所の判例では、学生集会は、大学が許可したものであり、かつ、政治的社会的活動ではなく真に学問的な研究又はその結果の発表のためのものであっても、大学の有する特別の学問の自由と自治を享有しないとした。

    ×

  • 97

    最高裁判所の判例では、憲法の義務教育は無償とするとの規定は、授業料及び教科書代を徴収しないことを意味し、このほかに学用品その他教育に必要な一切の費用まで無償としなければならないことを定めたものではないとした。

    ×

  • 98

    憲法第26条の規定の背後には、国民各自が、一個の人間として、また、一市民として、成長、発達し、自己の人格を完成、実現するために必要な学習をする固有の権利を有すること、特に、自ら学習することのできない子どもは、その学習要求を充足するための教育を自己に施すことを大人一般に対して要求する権利を有するとの観念が存在していると考えられる。

  • 99

    子どもの教育は、親を含む国民全体の共通の関心事であり、公教育制度は、このような国民の期待と要求に応じて形成、実施されるべきものであるが、憲法の採用する議会制民主主義の下では、国民全体の意思の決定は国会において行われることから、法律は、当然に、公教育における教育の内容及び方法について包括的に定めることができ、また、教育行政機関も、法律の授権に基づく限り、広くこれらの事項について決定権限を有する。

    ×

  • 100

    憲法はすべての国民に対しその保護する子女をして普通教育を受けさせることを義務として定めているのであるから、国が保護者の教育費用の負担を軽減するよう配慮、努力することは望ましいところであるが、それは国の財政等の事情を考慮して立法政策の問題として解決すべき事柄であって、授業料を徴収するか否かを含め、義務教育の費用をどの範囲まで無償とするかは、専ら法律の定めるところに委ねられる。

    ×

  • 教育学

    教育学

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    教育学

    教育学

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    教育学2

    教育学2

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    教育学2

    教育学2

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    国際関係

    国際関係

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    国際関係

    国際関係

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    国際関係2

    国際関係2

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    国際関係2

    国際関係2

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    国際関係3

    国際関係3

    さかくらるい · 40問 · 1年前

    国際関係3

    国際関係3

    40問 • 1年前
    さかくらるい

    教育学3

    教育学3

    さかくらるい · 18問 · 1年前

    教育学3

    教育学3

    18問 • 1年前
    さかくらるい

    心理学1

    心理学1

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    心理学1

    心理学1

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    心理学2

    心理学2

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    心理学2

    心理学2

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    心理学3

    心理学3

    さかくらるい · 6問 · 1年前

    心理学3

    心理学3

    6問 • 1年前
    さかくらるい

    経営学

    経営学

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    経営学

    経営学

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    経営学2

    経営学2

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    経営学2

    経営学2

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    経営学3

    経営学3

    さかくらるい · 50問 · 1年前

    経営学3

    経営学3

    50問 • 1年前
    さかくらるい

    行政法1

    行政法1

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    行政法1

    行政法1

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    行政法2

    行政法2

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    行政法2

    行政法2

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    H30こっぱん

    H30こっぱん

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    H30こっぱん

    H30こっぱん

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    H30こっぱん

    H30こっぱん

    さかくらるい · 71問 · 1年前

    H30こっぱん

    H30こっぱん

    71問 • 1年前
    さかくらるい

    行政法3

    行政法3

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    行政法3

    行政法3

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    行政法4

    行政法4

    さかくらるい · 11問 · 1年前

    行政法4

    行政法4

    11問 • 1年前
    さかくらるい

    憲法2

    憲法2

    さかくらるい · 100問 · 1年前

    憲法2

    憲法2

    100問 • 1年前
    さかくらるい

    問題一覧

  • 1

    憲法第3章に定める国民の権利及び義務の各条項は、性質上可能な限り、内国の法人にも適用され、また、同章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ。

  • 2

    法人は、自然人たる国民と同様、国や政党の特定の政策を支持、推進し、又は反対するなどの政治的行為をなす自由を有し、公益法人であり強制加入団体である税理士会が、政党など政治資金規正法上の政治団体に金員を寄付するために会員から特別会費を徴収することを多数決原理によって団体の意思として決定し、構成員にその協力を義務付けた上、当該寄付を行うことも、当該寄付が税理士に係る法令の制定改廃に関する政治的要求を実現するためのものである場合は、税理士会の目的の範囲内の行為として認められる。

    ×

  • 3

    会社が、納税の義務を有し自然人たる国民と等しく国税等の負担に任ずるものである以上、納税者たる立場において、国や地方公共団体の施策に対し、意見の表明その他の行動に出たとしても、これを禁圧すべき理由はないが、会社による政治資金の寄付は、その巨大な経済的・社会的影響に鑑みると、政治の動向に不当に影響を与える恐れがあることから、自然人たる国民による寄付と別異に扱うべき憲法上の要請があるといえる。

    ×

  • 4

    政治活動の自由に関する憲法の保障は、わが国の政治的意思決定またはその実施に影響を及ぼす活動など外国人の地位に鑑みこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、我が国に在留する外国人に対しても及ぶことから、法務大臣が、憲法の保障を受ける外国人の政治的行為を、在留期間の更新の際に消極的な事情として斟酌することは許されない。

    ×

  • 5

    地方公務員のうち、住民の権利義務を直接形成し、その範囲を確定するなどの公権力の行使にあたる行為を行い、もしくは普通地方公共団体の重要な施策に関する決定を行い、またはこれらに参画することを職務とするものについては、原則として日本国籍を有する者が就任することが想定されているとみるべきであり、外国人が就任することは、本来わが国の法体系の想定するところではない。

  • 6

    法人は自然人ではないが、その活動は自然人を通じて行われ、その効果が究極的に自然人に帰属し、現代社会において一個の社会的実体として重要な活動を行っていることから、法人にも自然人と同じ程度に全ての人権の保障が及ぶ。

    ×

  • 7

    最高裁判所の判例では、税理士会が強制加入である以上、その会員には様々な思想信条を有する者が存在し、会員に要請される協力義務にも限界があるが、税理士に係る法令の制定改廃に関する政治的要求実現のために税理士会が政治資金規正法上の政治団体に金員の寄付をすることは、税理士会の目的の範囲内の行為であり、寄付のため特別会費を徴収する旨の決議は有効であるとした。

    ×

  • 8

    人権の前国家的性格や憲法の国際協調主義の観点から、外国人は憲法の保障する人権の享有主体となり得るが、憲法の規定上「何人も」と表現される条項のみ外国人に保障される。

    ×

  • 9

    最高裁判所の判例では、地方公共団体が、公権力行使等地方公務員の職とこれに昇任するのに必要な職務経験を積むために経るべき職とを包含する一体的な管理職の任用制度を構築した上で、日本国民である職員に限って管理職に昇任できるとする措置を執ることは、合理的な理由に基づいて日本国民である職員と在留外国人である職員とを区別したとはいえず、憲法に違反するとした。

    ×

  • 10

    最高裁判所の判例では、現行の生活保護法は、第1条及び第2条において、その適用の対象につき「国民」と定めたものであり、外国人はこれに含まれないと解され、外国人は、行政庁の通達等に基づく行政措置により事実上の保護の対象となり得るにとどまり、生活保護法に基づく保護の対象となるものではなく、同法に基づく受給権を有しないとした。

  • 11

    公務員も憲法第28条にいう勤労者に当たり、原則として労働基本権の保障を受け、ただその担当する職務の内容に応じて、私企業における労働者とは異なる制限を受けるにすぎないから、その制限は合理性の認められる必要最小限度のものにとどめられなければならず、その制限違反に対して刑事罰を科すことは許されない。

    ×

  • 12

    公務員の政治活動の自由の制限は、公務員の職務上の地位やその職務内容、行為の具体的態様を個別的に検討し、その行為によってもたらされる弊害を除去するための必要最小限度の制限が許されるにすぎず、その制限違反に対して刑事罰を科すことは許されない。

    ×

  • 13

    未決勾留に拘禁されている者にも意見、知識、情報の伝達の媒体である新聞、図書等の閲読の自由が憲法上認められるが、閲読を許すことにより刑事施設内の規律及び秩序が害される一般的、抽象的なおそれがある場合は、当該閲読の自由を制限することができる。

    ×

  • 14

    企業者が特定の思想、信条を有する者をそのことを理由として雇い入れることを拒んでも、それを当然に違法としたり、直ちに民法上の不法行為とすることはできない。

  • 15

    国公立大学においては、その設置目的を達成するために学則等を一方的に制定し、学生を規律する包括的権能が認められるが、私立大学においては、そのような包括的権能は認められず、同様の行為を行うことは、社会通念に照らして合理的と認められる範囲を超え許されない。

    ×

  • 16

    未決勾留により刑事収容施設に拘禁されている者の新聞紙、図書等の閲読の自由についても、一定の制限を加えられることはやむを得ないが、このような制限が認められるためには、刑事収容施設内の規律及び秩序が害される一般的、抽象的なおそれが存在することをもって足りるとするのが判例である。

    ×

  • 17

    国家公務員法において禁止されている公務員の政治的行為は、公務員の職務遂行の政治的中立性を損なうおそれが、観念的なものにとどまらず、現実的に起こり得るものとして実質的に認められるものを指しており、こうしたおそれが実質的に認められるか否かは、当該公務員の地位、職務の内容や権限等、当該公務員がした行為の性質、態様、目的、内容等の諸般の事情を総合して判断するのが相当であるとするのが判例である。

  • 18

    憲法の人権規定が私法関係においても直接適用され、私人間にも直接効力を有すると解する直接適用説に立つと、私人間の行為が憲法によって規律されることとなるため、私的自治の原則の保護に資すると一般に解されている。

    ×

  • 19

    男女で異なる定年年齢を定める就業規則が、専ら性別のみを理由とした不合理な差別であると認められる場合には、民法等の私法における諸規定を適用して解決するまでもなく、当該就業規則は憲法14条第1項に違反するため、当然に違憲とするのが判例である。

    ×

  • 20

    憲法に規定されている「公共の福祉」の意味について、「公共の福祉」は、人権の外にあり、人権を制約できることのできる一般的な原理である解する説に立つと、「公共の福祉」による制約が許されるのは、条文中に「公共の福祉」による制約を受けることが明記されている経済的自由権と社会権に限られることになる。

    ×

  • 21

    直接適用説は、私人が国家の行為に準ずるような高度に公的な機能を行使している場合に限り、当該私的行為を国家の行為と同視し憲法の規定を直接適用するべきであるという説である。

    ×

  • 22

    間接適用説は、憲法の人権規定は民法の公序良俗規定のような私法の一般条項を介して私人間に間接的に適用される者であり、私人間に直接適用される憲法の人権規定は存しないとする説である。

    ×

  • 23

    最高裁判所は、学生運動歴の秘匿等を理由に本採用を拒否された事件において、憲法第14条及び第19条の規定は、国または公共団体と個人との関係を専ら規律し、私人相互の関係を直接規律することを予定するものではないと判示した。

  • 24

    最高裁判所は、私立大学の生活要録違反により退学処分を受けた学生が身分の確認を求めた事件において、私立大学は公共的施設であるため、憲法の自由権的基本権の規定は、当該私人相互の関係について当然適用されると判示した。

    ×

  • 25

    最高裁判所は、航空自衛隊の基地の建設に関する要地の売買契約をめぐる国と私人との争いにおいて、当該契約は、公権力の発動たる行為となんら変わりがないため、私法ではなく憲法9条及び98条の適用を受けると判示した。

    ×

  • 26

    公務員の政治的中立性を損なうおそれのある公務員の政治的行為を禁止するとは、それが合理的で必要やむを得ない限度にとどまるものである限り、憲法の許容するところである。

  • 27

    何人もみだりに指紋の押捺を強制されない自由を有するものというべきであり、国家機関が正当な理由もなく指紋の押捺を強制することは、憲法第13条の趣旨に反して許されるものではないことから、わが国に在留する外国人を対象とする指紋押捺制度は違憲である。

    ×

  • 28

    未決拘禁者も新聞、図書等の閲読の自由を保障されるべきものであるが、閲読を許されることにより監獄内の規律及び秩序が害される一般的、抽象的なおそれがある場合は、未決拘禁者の新聞、図書等の閲読の自由を制限することができる。

    ×

  • 29

    私人間であっても一方が他方に優越する地位にある場合には、思想・信条の自由を保障する憲法19条が類推適用されるから、労働者の採用にあたり、企業者が労働者に対して思想、信条に関係する事項の申告を求めるのは、公序良俗に反し、違憲である。

    ×

  • 30

    前科及び犯罪経歴は、人の名誉、信用に直接かかわる事項であり、前科及び犯罪経歴のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有することから、市区町村長が、漫然と弁護士会の照会に応じ、犯罪の種類、軽重を問わず、前科及び犯罪経歴のすべてを報告することは、公権力の違法な行使にあたる。

  • 31

    前科及び犯罪経歴は、人の名誉、信用に直接にかかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有するが、弁護士会は、弁護士法に基づき、公務所または公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができることとされているから、市区町村長が、弁護士会から特定の人の前科及び犯罪経歴の照会を受け、これらの事項を報告することは、照会の必要性の有無にかかわらず、許容されるものと解されるべきである。

    ×

  • 32

    個人の私生活上の自由として、何人も、その承諾なしに、みだりにその容貌、姿態を撮影されない自由を有するというべきであるが、警察官が個人の容貌・姿態を撮影することは、現に犯罪が行われ又は行われたのち間がないと認められる場合であって、しかも証拠保全の必要性及び緊急性があり、かつその撮影が一般的に許容される限度を超えない相当な方法をもって行われるときは、撮影される本人の同意や裁判所の令状の有無にかかわらず、許容されるものと解すべきである。

  • 33

    大学主催の講演会に参加を申し込んだ学生の氏名・住所等の情報は、プライバシーに係る情報ではあるが、基本的には個人の識別などのための単純な情報にとどまるものであって、思想信条や結社の自由等とは無関係であり、他人に知られたくないと感ずる程度の低いものであるから、当該大学が、後援者の警備に万全を期するため、事前に当該学生の承諾を得ることなく、これらの情報を警察に開示することは、その承諾を求めることが困難であったか否かにかかわらず、許容されるものと解すべきである。

    ×

  • 34

    幸福追求権は、人格的生存に必要不可欠な権利・自由を包摂する包括的な権利であり、個別的人権規定との関係では、個別的人権の保障が及ばない場合における補充的な保障機能を果たすものとされている。

  • 35

    速度違反車両の自動撮影を行う自動速度監視装置による運転者の容貌の写真撮影は、現に犯罪が行われている場合になされ、犯罪の性質、態様からいって緊急に証拠保全をする必要があったとしても、その方法が一般的に許容される限度を超えるものであり、憲法第13条に違反する。

    ×

  • 36

    個人の尊重の原理に基づく幸福追求権は、憲法に列挙されていない新しい人権の根拠となる一般的かつ包括的な権利であり、この幸福追求権によって根拠づけられる個々の権利は、裁判上の救済を受けることができる具体的権利である。

  • 37

    前科及び犯罪経歴は人の名誉、信用に直接に関わる事項であり、前科及び犯罪経歴のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有する。

  • 38

    刑事施設内において未決勾留により拘禁された者の喫煙を禁止することは、逃走又は罪証隠滅の防止という未決勾留の目的に照らし、必要かつ合理的な制限とはいえず、憲法第13条に違反する。

    ×

  • 39

    個人の私生活の自由として、何人も、承諾なしに、みだりに容ぼう・姿態を撮影されない自由を有し、警察官が、正当な理由なく個人の容貌等を撮影することは、憲法第13条の趣旨に反し許されず、速度違反車両の自動撮影の行う自動速度監視装置による運転者の容貌の写真撮影は、現に犯罪が行われている場合になされ、犯罪の性質、態様からいって緊急に証拠保全をする必要があるものの、同乗者の容貌を撮影することとなり、その方法が一般的に許容される限度を超えるものであるから、憲法第13条に違反する。

    ×

  • 40

    ある者の前科等にかかわる事実が著作物で実名を使用して公表された場合に、その者のその後の生活状況、当該刑事事件それ自体の歴史的または社会的意義、その者の当事者としての重要性、その者の社会的活動及びその影響力について、その著作物の目的、性格等に照らした実名使用の意義及び必要性を併せて判断し、当該前科等にかかわる事実を公表されない法的利益がこれを公表する理由に優越するときは、その者はその公表によって被った精神的苦痛の賠償を求めることができる。

  • 41

    前科及び犯罪経歴は、人の名誉、信用に直接かかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有するのであって、市区町村長が、本来選挙資格の調査のために作成、保管する犯罪人名簿に記載されている前科等をみだりに漏えいしてはならない。

  • 42

    憲法第13条は、国民の私生活上の自由が公権力の行使に対しても保護されるべきことを規定しており、個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、個人に関する情報をみだりに第三者に開示または公表されない自由を有することから、行政機関が住民基本台帳ネットワークシステムにより住民の本人確認情報を収集、管理または利用する行為は、当該住民がこれに同意していない場合には、憲法第13条に違反する。

    ×

  • 43

    外国国賓による講演会の主催者として、大学が学生から参加者を募る際に収集した、参加申込者の学籍番号、氏名、住所及び電話番号に係る情報は、他者に対して完全に秘匿されるべき性質のものではなく、単純な個人識別情報であって、その性質上他者に知られたくないと感じる程度が低く、その一方、当該講演会の警備の必要性は高いことから、大学が当該情報を本人に無断で警察に開示した行為は、社会通念上許容される限度を逸脱した違法な行為とまではいえず、不法行為を構成しない。

    ×

  • 44

    個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしにみだりにその容貌を撮影されない自由を有するものであるから、警察官が犯罪捜査の必要上写真を撮影するなど正当な理由がある場合であっても、その対象の中に犯人のみならず第三者である個人の容ぼうが含まれることは許されない。

    ×

  • 45

    学生の学籍番号、氏名、住所、電話番号のような個人情報についても、プライバシーに係る情報として法的保護の対象となるというべきであるから、学生に無断で外国要人の講演会への参加申し込み名簿を警察に提出した大学の行為はプライバシーを侵害するものとして不法行為を構成する。

  • 46

    小説の出版等によるプライバシー侵害行為が明らかに予想され、その侵害行為によって被害者が重大な損失を受けるおそれがあり、かつ、その回復を事後に図るのが不可能ないし著しく困難になると認められるときであっても、小説の出版等の差止めを認めることは憲法21条1項に反し許されない。

    ×

  • 47

    前科は、人の名誉、信用に関わる事項であり、前科のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有するのであって、市区町村長が、本来選挙資格の調査のために作成保管する犯罪人名簿に記載されている前科をみだりに漏えいしてはいけない。

  • 48

    個人の私生活上の自由の一つとして、何人もみだりに指紋の押捺を強制されない自由を有するものというべきであり、国家機関が正当な理由もなく指紋の押捺を強制することは憲法13条の趣旨に反して許されず、これを強制する外国人登録法の規定は違憲である。

    ×

  • 49

    判例は、被害者が尊属であることを類型化して刑の加重要件とする規定を設ける差別的取扱いは、その加重の程度を問わず合理的な根拠を欠くものであり憲法第14条第1項に反するとした。

    ×

  • 50

    判例は、租税法の分野における所得の性質の違い等を理由とする取扱いの区別は、その立法目的が正当なものであり、かつ、具体的に採用された区別の態様が目的との関連で著しく不合理であることが明らかでない限り、その合理性は否定されないとしている。

  • 51

    判例は、父母の婚姻により嫡出子たる身分を取得するか否かをもって日本国籍取得の要件に区別を生じさせることについて、国内的、国際的な社会的環境等の変化に照らすと合理的な理由のない差別に至っているとして、憲法第14条第1項に反するとした。

  • 52

    在留外国人を対象とする指紋押捺制度は、戸籍制度のない外国人の人物特定を目的として制定されたものであるが、他の手段で代替することが可能であり、その内容・方法にかかわらず、日本人と異なる取扱いをすることにつき合理性が認め難いため、憲法第14条第1項に違反する。

    ×

  • 53

    尊属殺重罰規定は、尊属を卑属またはその配偶者が殺害することを一般に高度の社会的道義的非難に値するものとし、かかる所為を通常の殺人の場合より厳重に処罰し、もって特に強くこれを禁圧しようとするものであるが、かかる立法目的は、一種の身分制道徳の見地に立脚するものであって、個人の尊厳と人格価値の平等を基本理念とする憲法に違反する。

    ×

  • 54

    租税法の分野における所得の性質の違い等を理由とする取扱いの区別は、その立法目的が正当であり、かつ、当該立法において具体的に採用された区別の態様がその目的との関連で著しく不合理であることが明らかでない限り、その合理性を否定することができず、これを憲法第14条第1項に違反するものということはできない。

  • 55

    憲法が各地方公共団体の条例制定権を認める以上、地域によって差別が生じることは当然予期されることであるから、かかる差別は憲法自らが容認するところであると解すべきであって、地方公共団体が売春の取締りについて各別に条例を制定する結果、その取扱いに差別が生じることがあっても、地域差を理由に憲法に違反することはできない。

  • 56

    障害福祉年金と児童扶養手当の併給禁止規定(当時)によって、障害福祉年金受給者とそうでない者との間に生じる児童扶養手当受給における差別の合理性の判断については、併給禁止は生存権の重大な制限をもたらすものであるため、立法目的自体の合理性及び立法目的とその手段との実質的関連性を厳格に検討して判断するべきである。

    ×

  • 57

    憲法第14条第1項は、国民に対し絶対的な平等を保障したものではなく、差別すべき合理的な理由なくして差別することを禁止している趣旨と解すべきであるから、事柄の性質に即応して合理的と認められる差別的取扱いをすることは、なんら同項の否定するところではない。

  • 58

    思想及び良心の自由は、絶対的に保障されるものではなく、憲法そのものを否認したり、憲法の根本理念である民主主義を否定するような思想については、それが内心にとどまる場合であっても、制約することが許される。

    ×

  • 59

    思想及び良心の自由には、国家権力が人の内心の思想を強制的に告白させ、または何らかの手段によってそれを推知することまでは禁止されておらず、内心における思想の告白を強制されないという意味での沈黙の自由は含まれない。

    ×

  • 60

    最高裁判所の判例では、労働委員会が使用者に対し、使用者が労働組合とその組合員に対して不当労働行為を行ったことについて深く陳謝するとともに、今後このような行為を繰り返さないことを約する旨の文言を掲示するよう命じたポストノーティス命令は、使用者に対し陳謝の意思表明を強制するものではなく、憲法に違反するものとはいえないとした。

  • 61

    最高裁判所の判例では、税理士法で強制加入の法人としている税理士会が、政党など政治資金規正法上の政治団体に金員の寄付をすることは、税理士に係る法令の制定改廃に関する政治的要求を実現するためのものであれば、税理士会の目的の範囲内の行為であり、当該寄付をするために会員から特別会費を徴取する旨の決議は有効であるとした。

    ×

  • 62

    最高裁判所の判例では、公立学校の校長が教諭に対し卒業式における国歌斉唱の際に国旗に向かって起立し、国家を斉唱することを命じた職務命令は、特定の思想を持つことを強制するものではなく、当該教諭の思想及び良心を直ちに制約するものとは認められないが、当該教諭の思想及び良心についての間接的な制約となる面があることが認められるため、憲法に違反するとした。

    ×

  • 63

    思想及び良心の自由の保障は、いかなる内面的精神活動であっても、それが内心の領域にとどまる限りは絶対的に自由であることをも意味している。

  • 64

    思想及び良心の自由は、思想についての沈黙の自由を含むものであり、国民がいかなる思想を抱いているかについて、国家権力が露顕を強制することは許されない。

  • 65

    謝罪広告を強制執行することは、それが単に事態の真相を告白し陳謝の意を表するにとどまる程度のものであっても、当人の人格を無視し著しくその名誉を毀損し意思決定の自由ないし良心の自由を不当に制限することになるため、憲法第19条に違反するとするのが判例である。

    ×

  • 66

    卒業式における国歌斉唱の際の起立斉唱行為を命ずる公立高校の校長の職務命令は、思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面はあるものの、職務命令の目的及び内容並びに制約の態様等を総合的に較量すれば、当該制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められ、憲法第19条に違反しないとするのが判例である。

  • 67

    公立中学校の校長が作成する内申書に、生徒が学生運動へ参加した旨やビラ配布などの活動をした旨を記載することは、当該生徒の思想、信条を推知せしめるものであり、当該生徒の思想、信条自体を高校の入学者選抜の資料に供したものと解されるため、憲法第19条に違反するとするのが判例である。

    ×

  • 68

    信教の自由は、宗教を信仰しまたは信仰しない自由及び信仰に反する行為を強制されない自由を保障することであるが、単に信仰の告白を強制することは、宗教に対する干渉の程度が低いため信教の自由を侵害するとまでは言えない。

    ×

  • 69

    政教分離の原則は、国の宗教的活動を禁止することのみならず、国が特定の宗教団体に対して特権を与えることを禁止することであるが、国が全ての宗教団体に対し宗教団体以外の団体と区別して特権を与えることは禁止していない。

    ×

  • 70

    最高裁判所は、加持祈祷事件において、被告人の行為は、一種の宗教行為としてなされたものであったとしても、違法な有形力の行使により被害者を死に致したものであるため、信教の自由の保障の限界を逸脱したものと判示した。

  • 71

    最高裁判所は、津地鎮祭事件において、地鎮祭を挙行し公金を支出したことは、神道を援助、助長、促進し又は他の宗教に対する圧迫、干渉を加えることになるため、政教分離の原則に反する宗教的活動にあたると判示した。

    ×

  • 72

    最高裁判所は、宗教法人オウム真理教解散事件において、当該事件の解散命令は、当該宗教団体及び信者の宗教上の行為に支障を及ぼすものであるため、宗教法人法の目的に反し、信教の自由に反すると判示した。

    ×

  • 73

    市が、神式地鎮祭を挙行し、それに公金を支出することは、当該行為の目的が宗教的意義を持つものの、その効果が宗教に対する援助、助長とはならないので、政教分離の原則に反しないとした。

    ×

  • 74

    信仰上の理由から剣道実技への参加を拒否した公立高等専門学校生に対し、剣道実技に代わる代替措置を取ることは、公教育の宗教的中立性を保つ上で好ましくなく、政教分離の原則に反するとした。

    ×

  • 75

    市が、小学校の増改築のため、遺族会所有の忠魂碑を市有地に公費で移転・再建し、その市有地を遺族会に無償貸与することは、忠魂碑が宗教的施設であるので、政教分離の原則に反するとした。

    ×

  • 76

    政教分離規定は、信教の自由そのものを直接保障するものではなく、国家と宗教との分離を制度として保障することにより、間接的に信教の自由の保障を確保しようとするものであるとした。

  • 77

    政教分離の原則に基づき、憲法により禁止される国及びその機関の宗教的活動には、宗教の教義の宣布、信者の教化育成等の活動だけでなく、宗教上の祝典、儀式、行事等を行うこともそれ自体で当然に含まれるとした。

    ×

  • 78

    信教の自由の保障は、何人も自己の信仰と相容れない信仰をもつ者の信仰に基づく行為に対して、それが自己の信教の自由を妨害するものでない限り寛容であることを要請しているが、静謐な宗教的環境の下で信仰生活を送るべき利益は法的利益として認められるため、殉職自衛隊員をその配偶者の意思に反して県護国神社に合祀申請した行為は、当該配偶者の法的利益を侵害するとした。

    ×

  • 79

    市が忠魂碑の存する公有地の代替地を買い受けて当該忠魂碑を移設、再建し、当該忠魂碑を維持管理する戦没者遺族会に対し当該代替地を無償貸与した行為は、当該忠魂碑は宗教的性格のものであり、当該戦没者遺族会が宗教的活動をすることを本来の目的とする団体であることから、特定の宗教を援助、助長、促進するものと認められるため、憲法の禁止する宗教的活動にあたるとした。

    ×

  • 80

    信仰上の理由による剣道実技の履修を拒否した学生に対し、正当な理由のない履修拒否と区別することなく、また、代替措置について何ら検討することもなく、原級留置処分及び退学処分をした市立高等専門学校の校長の措置は、社会観念上著しく妥当を欠く処分としたものと評するほかはなく、裁量権の範囲を超える違法なものといわざるを得ないとした。

  • 81

    知事の大嘗祭への参列は、天皇の即位に伴う皇室の伝統儀式に際し、天皇に対する社会的儀礼を尽くすことを目的としているが、その効果は特定の宗教に対する援助、助長、促進になり、宗教とのかかわり合いの程度が、わが国の社会的、文化的諸条件に照らし、相当とされる限度を超えるものと認められるため、憲法上の政教分離原則に違反するとした。

    ×

  • 82

    市が連合町内会に対し、市有地を無償で神社施設の敷地として利用に供している行為は、当該神社施設の性格、無償提供の態様等、諸般の事情を考慮して総合的に判断すべきものであり、市と神社ないし神道とのかかわり合いが、わが国の社会的、文化的諸条件に照らし、相当とされる限度を超えるものではなく、憲法の禁止する宗教団体に対する特権の付与に該当しないとした。

    ×

  • 83

    大量殺人を目的とする行為を行った特定の宗教団体に対してされた宗教法人法に基づく解散命令について、当該解散命令の制度はもっぱら世俗的目的によるものとはいえないものの、解散命令によって当該団体やその信者らの宗教上の行為に支障が生じたとしても、それは解散命令に伴う間接的で事実上のものにすぎず、当該解散命令は憲法第20条第1項に違反しない。

    ×

  • 84

    市が忠魂碑の存する公有地の代替地を買い受けて当該忠魂碑の移設・再建をした行為は、当該忠魂碑が宗教的施設ではないことなどから、憲法第20条第3項の宗教的活動にはあたらない。しかし、当該忠魂碑を維持管理する戦没者遺族会の下部組織である地区遺族会が当該忠魂碑前で神式または仏式で挙行した慰霊祭に市の教育長が参列した行為は、政教分離原則に違反する。

    ×

  • 85

    信教の自由の保障が、何人も自己の信仰と相容れない信仰をもつ者の信仰に基づく行為に対して、それが強制や不利益の付与を伴うことにより自己の信教の自由を妨害するものでない限り寛容であることを要請していることは、死去した配偶者の追慕、慰霊等に関する場合においても同様であり、静謐な宗教的環境の下で信仰生活を送る利益なるものは、直ちに法的利益として認めることができない。

  • 86

    信仰上の真摯な理由に基づき必修科目の実技を拒否したために市立高等専門学校の学生が受けた原級留置処分及び退学処分について、学生は、自らの自由意志により、必修である体育科目の種目として当該実技の授業を採用している学校を選択していることから、当該各処分による不利益を学生に与えることも当然に許容されるといわざるを得ず、当該各処分は社会観念上著しく妥当を欠くものとはいえない。

    ×

  • 87

    県が特定の神社の挙行した例大祭に際して県の公金から支出して行った玉串料等の奉納は、社会的意味においては神社仏閣を訪れた際に賽銭を投ずることと同様のものであり、世俗的目的で行われた社会的儀礼にすぎないものであるが、一般人に対して特定宗教への関心を呼び起こす効果を及ぼすことは否定できず、憲法第20条第3項の宗教的活動に当たる。

    ×

  • 88

    憲法第26条の規定の背後には、自ら学習することのできない子供は、その学習要求を充足するための教育を自己に施すことを大人一般に対して要求する権利を有するとの観念が存在しているとするのが判例である。

  • 89

    憲法第26条第1項教育を受ける権利については、明治憲法にはこれに相当する規定がなかったが、子女に教育を受けさせる義務については、明治憲法においても規定があった。

    ×

  • 90

    教科書検定制度は、普通教育においても、憲法第26条により保障される国民の教科書執筆の自由を侵害するから、当該制度自体が違憲であるとするのが判例の趣旨である。

    ×

  • 91

    憲法第26条第2項後段の規定は、国の政策的目標を定めたものであり、無償の範囲は法律によって具体化されることから、立法措置により、義務教育においいて授業料を徴収することができるとするのが判例の趣旨である。

    ×

  • 92

    親は子女の教育の自由を有し、教師は教授の自由を有するから、国には教育内容について決定する権能を有する領域は存在しないとするのが判例である。

    ×

  • 93

    すべて国民は、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負い、普通教育は子女の人格の完成に不可欠であることから、子女には、義務教育を受ける義務が課せられている。

    ×

  • 94

    教育を受ける権利は、国の介入、統制を加えられることなく教育を受けることができるという自由権としての側面と、国に対して教育制度の整備とそこでの適切な教育を要求するという社会権としての側面を持つ。

  • 95

    最高裁判所の判例では、普通教育の場においては完全な教授の自由が保障されるが、全国的に一定の水準を確保すべき強い要請があることから、国は、必要かつ相当と認められる範囲で、教育内容を決定する権能を有するとした。

    ×

  • 96

    最高裁判所の判例では、学生集会は、大学が許可したものであり、かつ、政治的社会的活動ではなく真に学問的な研究又はその結果の発表のためのものであっても、大学の有する特別の学問の自由と自治を享有しないとした。

    ×

  • 97

    最高裁判所の判例では、憲法の義務教育は無償とするとの規定は、授業料及び教科書代を徴収しないことを意味し、このほかに学用品その他教育に必要な一切の費用まで無償としなければならないことを定めたものではないとした。

    ×

  • 98

    憲法第26条の規定の背後には、国民各自が、一個の人間として、また、一市民として、成長、発達し、自己の人格を完成、実現するために必要な学習をする固有の権利を有すること、特に、自ら学習することのできない子どもは、その学習要求を充足するための教育を自己に施すことを大人一般に対して要求する権利を有するとの観念が存在していると考えられる。

  • 99

    子どもの教育は、親を含む国民全体の共通の関心事であり、公教育制度は、このような国民の期待と要求に応じて形成、実施されるべきものであるが、憲法の採用する議会制民主主義の下では、国民全体の意思の決定は国会において行われることから、法律は、当然に、公教育における教育の内容及び方法について包括的に定めることができ、また、教育行政機関も、法律の授権に基づく限り、広くこれらの事項について決定権限を有する。

    ×

  • 100

    憲法はすべての国民に対しその保護する子女をして普通教育を受けさせることを義務として定めているのであるから、国が保護者の教育費用の負担を軽減するよう配慮、努力することは望ましいところであるが、それは国の財政等の事情を考慮して立法政策の問題として解決すべき事柄であって、授業料を徴収するか否かを含め、義務教育の費用をどの範囲まで無償とするかは、専ら法律の定めるところに委ねられる。

    ×