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逮捕、監禁
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  • 1

    逮捕・監禁罪の客体は、自然的な意味において行動し得る者であれば足りることから、全く任意に行動できない植物状態の者や生後間もない嬰児は本罪の客体に該当しない一方で、責任能力を欠く幼児や精神障害者、泥酔者はこれに当たるところ、本罪の成立には、被害者において逮捕・監禁されてい るという認識を必要としない。

  • 2

    逮捕・監禁罪の着手時期は、人の行動の自由を拘束する行為を開始した時であり、例えば、人を逮捕・監禁しようとしてその手段たる暴行・脅迫を開始した時や、人をだまして車両に乗せる等の行為を開始した時に、本罪の実行の着手が認められる。

  • 3

    監禁罪における監禁の方法は、不作為によることも可能であり、例えば、 倉庫の管理人が倉庫内に人がいるのに誤って鍵をかけ、その後、これに気付いたにもかかわらず、そのまま放置した場合には、不作為による監禁罪が成 立する。

  • 4

    逮捕・監禁致死傷罪における死傷の結果は、逮捕・監禁の手段である行為から生じたことを要するので、例えば、被害者が不法な監禁状態から脱出するために自ら行った行為により死傷した場合には、逮捕・監禁致死傷罪は成立しない。

  • 5

    逮捕・監禁罪は継続犯であり、被害者の身体の拘束が続く限り犯罪は継続するから、その間に他の者が意を通じて当該犯行の実行行為に加わった場合には、同罪の共同正犯が成立する。

  • 6

    逮捕、監禁罪の客体は、身体活動の自由を有する自然人に限られるが、身体活動の自由は、現実的なものである必要はなく、泥酔者や睡眠中の者も本罪の客体となる。

  • 7

    監禁罪における監禁の方法は、不作為によることも可能であり、例えば、人がいる倉庫に誤って鍵をかけた倉庫の管理人が、その後、このことに気付いたにもかかわらず、そのままこれを放置しておいた場合には、不作為によ る監禁罪が成立する。

  • 8

    逮捕罪における「逮捕」とは、有形的手段による場合に限られず、無形的手段によることも可能であり、例えば、拳銃を突き付けて脅迫し、又は警察官であると欺いてその場所から動けない状態にした場合には、逮捕となる。

  • 9

    逮捕、監禁致死傷罪における致死傷の結果は、逮捕・監禁罪の手段である逮捕・監禁行為から生じたことを要し、被害者が不法な監禁状態から脱出するため自ら行った行為により死傷した場合には、逮捕・監禁致死傷罪は成立しない。

  • 10

    逮捕・監禁の手段として暴行又は脅迫を用いた場合、当該暴行・脅迫は逮捕・監禁罪に吸収され、暴行罪・脅迫罪を構成しないが、逮捕・監禁が未遂 に終わった場合には、暴行罪・脅迫罪が成立する。

  • 11

    逮捕及び監禁の罪は、いわゆる継続犯であり、被害者の自由の拘束が続いている限り犯罪は継続するので、その間に他の者が当該犯行に関与すれば共犯が成立する。

  • 12

    逮捕罪における「逮捕」は、有形力を用いて行われることが多く、判例も縄で両足を約5分間制縛して引きずり回す行為は、単なる暴行ではなく、 逮捕に当たるとしている。

  • 13

    監禁罪は、一定の区域から出ることを不可能にした場合のみではなく、それを著しく困難にした場合にも成立する。

  • 14

    逮捕・監禁の結果、人が死亡した場合でも、逮捕監禁行為が殺人の実行行為と認められるときは、逮捕監禁致死罪は成立せず、殺人罪だけが成立する。

  • 15

    逮捕及び監禁の手段としての暴行は本罪に包括されるが、数人が共同して暴行をした場合は、別に暴力行為等処罰に関する法律第1条違反の罪を構成する。

  • 16

    逮捕・監禁罪の客体は自然人であるところ、泥酔者や熟睡者は同罪の客体 になり得るが、重度の精神疾患により意識を欠く者や生後間もない嬰児は同 罪の客体とはなり得ない。

  • 17

    被害者に暴行を加える目的で監禁し、監禁中に当初の目的どおり被害者に 暴行を加えて傷害を負わせた場合には、監禁罪と傷害罪が成立し、監禁致傷罪は成立しない。

  • 18

    逮捕・監禁の目的で暴行を加えたが、逮捕・監禁が未遂に終わった場合、 逮捕・監禁罪には未遂犯の処罰規定がないことから、暴行罪が成立するにとどまる。

  • 19

    逮捕罪にいう「逮捕」は、人の身体に直接拘束を加えることで足り、その 拘束に時間的継続性は要しないので、一瞬抱きすくめるような瞬時の拘束もこれに当たる。

  • 20

    逮捕、監禁致傷罪が成立するためには、逮捕・監禁行為と傷害の結果との間に因果関係がなければならない。

  • 21

    逮捕・監禁罪の客体は、自然的・事実的意味において行動し得る者、すな わち行動の自由を有する者でなければならないが、ここにいう行動の自由 は、必ずしも現実に存在する必要はなく、その可能性があれば足りる。

  • 22

    人を監禁した機会に、監禁の手段としてではなく、別個の動機や原因から暴行を加えて傷害を負わせた場合には、監禁致傷罪は成立せず、監禁罪と傷害罪の併合罪となる。

  • 23

    逮捕といえるためには、自由の拘束が多少の時間、継続することが必要で あるから、例えば、縄で両足を縛って直ちにこれを解放した場合には、逮捕罪は成立しない。

  • 24

    公務執行中の公務員に対して、その公務の執行を妨害する意図で逮捕・監禁した場合は、逮捕・監禁罪と公務執行妨害罪が成立し、両罪は観念的競合の関係に立つ。

  • 25

    監禁の方法は、相手方を一定の区画に閉じ込め施錠する等の有形的・物理 的な方法に限られるので、脅迫や偽計を用いたり、相手方の恐怖心や羞恥心 を利用したりする等の無形的・心理的な方法による場合には、監禁罪は成立 しない。

  • 26

    逮捕・監禁罪は、逮捕・監禁された被害者ごとに一罪が成立することか ら、1個の行為で同時に、同一場所に複数人を逮捕・監禁した場合には、 害者の数に応じた数個の逮捕・監禁罪が成立し、それらの罪は観念的競合と なる。

  • 27

    逮捕・監禁罪の成立には、被害者が逮捕・監禁されていることを認識している必要がある。

  • 28

    逮捕・監禁罪は故意犯であるため、行為者に人の身体活動の自由を奪うことの認識があることを要し、人の行動の自由を拘束する行為に着手すれば、実行の着手があったといえる。また、 被害者の身体拘束からの脱却又は行動の自由の拘束からの脱却が著しく困難な状態になった時に既遂に達し、そこまでに至らない場合には未遂にとどまる。

  • 29

    逮捕、監禁罪における「逮捕」とは、人の身体に対して直接的な拘束を加え、行動の自由を奪うことをいうところ、威嚇して一定の場所への出頭を命じる行為や被害者を後ろ手に縛って放置する行為もこれに含まれる。

  • 30

    逮捕・監禁致死傷罪は、逮捕・監禁罪の結果的加重犯であるから、死傷結果が逮捕・監禁行為から生じることが必要である。例えば、深夜、乗用車のトランク内に被害者を押し込んで監禁し、同車を路上に停止させていたところ、後方から走行してきた第三者の運転に係る車両に追突されたため、その衝撃で被害者が死亡した場合、同罪は成立しない。

  • 31

    殺害する意図で被害者を監禁した後、同人を射殺した場合のように、殺人の手段として用いられた逮捕・監禁行為であっても、殺人行為の一部とは認められない場合や、逮捕・監禁行為の継続中に殺意が芽生えて殺害したような場合には、逮捕・監禁罪と殺人罪が成立し、両者は併合罪の関係に立つ。

  • 32

    逮捕監禁罪は不法に人を逮捕監禁することによって成立し、被害者の自由を拘束する限りは犯罪が継続する、いわゆる継続犯である。

  • 33

    暴力団員が金品を巻き上げるために被害者をホテルに監禁するように、金品を喝取するために監禁し、これにより畏怖している者を脅迫して金品を喝取した場合、監禁罪と脅迫罪が成立し、両罪は牽連犯となる。

  • 34

    監禁致傷罪は、被害者が監禁された場所から逃げようとして怪我をした場合のほか、監禁行為やその手段として加えられた暴行等により、解放後に心的外傷後ストレス障害(PTSD) を発症した場合にも成立する。

  • 35

    被害者を逮捕し、引き続き監禁したときには、逮捕監禁罪一罪が成立する。

  • 36

    逮捕罪と監禁罪は、同一構成要件内における行為態様の違いにすぎないから、仮に裁判所が逮捕と認定すべきところを監禁と認定したとしても、判決に影響を及ぼさない。

  • 37

    被害者が知らない間に拘束された場合であっても、行動の自由が侵害されている以上、被害者がこれを意識しているかどうかに関係なく、監禁罪が成立する。

  • 38

    逮捕・監禁罪の客体は、自然人に限られるところ、自然的・事実的意味において行動し得る者であれば、法的意味での責任能力、行為能力、意思能力を欠く者も同罪の客体となり得るから、重度の精神障害者で全く任意に行動できない場合でも、客体となる。

  • 39

    逮捕・監禁罪の保護法益は一身専属的なものであり、逮捕・監禁された被害者一人に対して一罪が成立するので、1個の行為で同時に同一場所に複数の者が逮捕・監禁された場合、被害者の数に応じた数個の同罪が成立し、これらの罪は観念的競合となる。

  • 警察法全般

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    ②告訴(親告罪)

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  • 1

    逮捕・監禁罪の客体は、自然的な意味において行動し得る者であれば足りることから、全く任意に行動できない植物状態の者や生後間もない嬰児は本罪の客体に該当しない一方で、責任能力を欠く幼児や精神障害者、泥酔者はこれに当たるところ、本罪の成立には、被害者において逮捕・監禁されてい るという認識を必要としない。

  • 2

    逮捕・監禁罪の着手時期は、人の行動の自由を拘束する行為を開始した時であり、例えば、人を逮捕・監禁しようとしてその手段たる暴行・脅迫を開始した時や、人をだまして車両に乗せる等の行為を開始した時に、本罪の実行の着手が認められる。

  • 3

    監禁罪における監禁の方法は、不作為によることも可能であり、例えば、 倉庫の管理人が倉庫内に人がいるのに誤って鍵をかけ、その後、これに気付いたにもかかわらず、そのまま放置した場合には、不作為による監禁罪が成 立する。

  • 4

    逮捕・監禁致死傷罪における死傷の結果は、逮捕・監禁の手段である行為から生じたことを要するので、例えば、被害者が不法な監禁状態から脱出するために自ら行った行為により死傷した場合には、逮捕・監禁致死傷罪は成立しない。

  • 5

    逮捕・監禁罪は継続犯であり、被害者の身体の拘束が続く限り犯罪は継続するから、その間に他の者が意を通じて当該犯行の実行行為に加わった場合には、同罪の共同正犯が成立する。

  • 6

    逮捕、監禁罪の客体は、身体活動の自由を有する自然人に限られるが、身体活動の自由は、現実的なものである必要はなく、泥酔者や睡眠中の者も本罪の客体となる。

  • 7

    監禁罪における監禁の方法は、不作為によることも可能であり、例えば、人がいる倉庫に誤って鍵をかけた倉庫の管理人が、その後、このことに気付いたにもかかわらず、そのままこれを放置しておいた場合には、不作為によ る監禁罪が成立する。

  • 8

    逮捕罪における「逮捕」とは、有形的手段による場合に限られず、無形的手段によることも可能であり、例えば、拳銃を突き付けて脅迫し、又は警察官であると欺いてその場所から動けない状態にした場合には、逮捕となる。

  • 9

    逮捕、監禁致死傷罪における致死傷の結果は、逮捕・監禁罪の手段である逮捕・監禁行為から生じたことを要し、被害者が不法な監禁状態から脱出するため自ら行った行為により死傷した場合には、逮捕・監禁致死傷罪は成立しない。

  • 10

    逮捕・監禁の手段として暴行又は脅迫を用いた場合、当該暴行・脅迫は逮捕・監禁罪に吸収され、暴行罪・脅迫罪を構成しないが、逮捕・監禁が未遂 に終わった場合には、暴行罪・脅迫罪が成立する。

  • 11

    逮捕及び監禁の罪は、いわゆる継続犯であり、被害者の自由の拘束が続いている限り犯罪は継続するので、その間に他の者が当該犯行に関与すれば共犯が成立する。

  • 12

    逮捕罪における「逮捕」は、有形力を用いて行われることが多く、判例も縄で両足を約5分間制縛して引きずり回す行為は、単なる暴行ではなく、 逮捕に当たるとしている。

  • 13

    監禁罪は、一定の区域から出ることを不可能にした場合のみではなく、それを著しく困難にした場合にも成立する。

  • 14

    逮捕・監禁の結果、人が死亡した場合でも、逮捕監禁行為が殺人の実行行為と認められるときは、逮捕監禁致死罪は成立せず、殺人罪だけが成立する。

  • 15

    逮捕及び監禁の手段としての暴行は本罪に包括されるが、数人が共同して暴行をした場合は、別に暴力行為等処罰に関する法律第1条違反の罪を構成する。

  • 16

    逮捕・監禁罪の客体は自然人であるところ、泥酔者や熟睡者は同罪の客体 になり得るが、重度の精神疾患により意識を欠く者や生後間もない嬰児は同 罪の客体とはなり得ない。

  • 17

    被害者に暴行を加える目的で監禁し、監禁中に当初の目的どおり被害者に 暴行を加えて傷害を負わせた場合には、監禁罪と傷害罪が成立し、監禁致傷罪は成立しない。

  • 18

    逮捕・監禁の目的で暴行を加えたが、逮捕・監禁が未遂に終わった場合、 逮捕・監禁罪には未遂犯の処罰規定がないことから、暴行罪が成立するにとどまる。

  • 19

    逮捕罪にいう「逮捕」は、人の身体に直接拘束を加えることで足り、その 拘束に時間的継続性は要しないので、一瞬抱きすくめるような瞬時の拘束もこれに当たる。

  • 20

    逮捕、監禁致傷罪が成立するためには、逮捕・監禁行為と傷害の結果との間に因果関係がなければならない。

  • 21

    逮捕・監禁罪の客体は、自然的・事実的意味において行動し得る者、すな わち行動の自由を有する者でなければならないが、ここにいう行動の自由 は、必ずしも現実に存在する必要はなく、その可能性があれば足りる。

  • 22

    人を監禁した機会に、監禁の手段としてではなく、別個の動機や原因から暴行を加えて傷害を負わせた場合には、監禁致傷罪は成立せず、監禁罪と傷害罪の併合罪となる。

  • 23

    逮捕といえるためには、自由の拘束が多少の時間、継続することが必要で あるから、例えば、縄で両足を縛って直ちにこれを解放した場合には、逮捕罪は成立しない。

  • 24

    公務執行中の公務員に対して、その公務の執行を妨害する意図で逮捕・監禁した場合は、逮捕・監禁罪と公務執行妨害罪が成立し、両罪は観念的競合の関係に立つ。

  • 25

    監禁の方法は、相手方を一定の区画に閉じ込め施錠する等の有形的・物理 的な方法に限られるので、脅迫や偽計を用いたり、相手方の恐怖心や羞恥心 を利用したりする等の無形的・心理的な方法による場合には、監禁罪は成立 しない。

  • 26

    逮捕・監禁罪は、逮捕・監禁された被害者ごとに一罪が成立することか ら、1個の行為で同時に、同一場所に複数人を逮捕・監禁した場合には、 害者の数に応じた数個の逮捕・監禁罪が成立し、それらの罪は観念的競合と なる。

  • 27

    逮捕・監禁罪の成立には、被害者が逮捕・監禁されていることを認識している必要がある。

  • 28

    逮捕・監禁罪は故意犯であるため、行為者に人の身体活動の自由を奪うことの認識があることを要し、人の行動の自由を拘束する行為に着手すれば、実行の着手があったといえる。また、 被害者の身体拘束からの脱却又は行動の自由の拘束からの脱却が著しく困難な状態になった時に既遂に達し、そこまでに至らない場合には未遂にとどまる。

  • 29

    逮捕、監禁罪における「逮捕」とは、人の身体に対して直接的な拘束を加え、行動の自由を奪うことをいうところ、威嚇して一定の場所への出頭を命じる行為や被害者を後ろ手に縛って放置する行為もこれに含まれる。

  • 30

    逮捕・監禁致死傷罪は、逮捕・監禁罪の結果的加重犯であるから、死傷結果が逮捕・監禁行為から生じることが必要である。例えば、深夜、乗用車のトランク内に被害者を押し込んで監禁し、同車を路上に停止させていたところ、後方から走行してきた第三者の運転に係る車両に追突されたため、その衝撃で被害者が死亡した場合、同罪は成立しない。

  • 31

    殺害する意図で被害者を監禁した後、同人を射殺した場合のように、殺人の手段として用いられた逮捕・監禁行為であっても、殺人行為の一部とは認められない場合や、逮捕・監禁行為の継続中に殺意が芽生えて殺害したような場合には、逮捕・監禁罪と殺人罪が成立し、両者は併合罪の関係に立つ。

  • 32

    逮捕監禁罪は不法に人を逮捕監禁することによって成立し、被害者の自由を拘束する限りは犯罪が継続する、いわゆる継続犯である。

  • 33

    暴力団員が金品を巻き上げるために被害者をホテルに監禁するように、金品を喝取するために監禁し、これにより畏怖している者を脅迫して金品を喝取した場合、監禁罪と脅迫罪が成立し、両罪は牽連犯となる。

  • 34

    監禁致傷罪は、被害者が監禁された場所から逃げようとして怪我をした場合のほか、監禁行為やその手段として加えられた暴行等により、解放後に心的外傷後ストレス障害(PTSD) を発症した場合にも成立する。

  • 35

    被害者を逮捕し、引き続き監禁したときには、逮捕監禁罪一罪が成立する。

  • 36

    逮捕罪と監禁罪は、同一構成要件内における行為態様の違いにすぎないから、仮に裁判所が逮捕と認定すべきところを監禁と認定したとしても、判決に影響を及ぼさない。

  • 37

    被害者が知らない間に拘束された場合であっても、行動の自由が侵害されている以上、被害者がこれを意識しているかどうかに関係なく、監禁罪が成立する。

  • 38

    逮捕・監禁罪の客体は、自然人に限られるところ、自然的・事実的意味において行動し得る者であれば、法的意味での責任能力、行為能力、意思能力を欠く者も同罪の客体となり得るから、重度の精神障害者で全く任意に行動できない場合でも、客体となる。

  • 39

    逮捕・監禁罪の保護法益は一身専属的なものであり、逮捕・監禁された被害者一人に対して一罪が成立するので、1個の行為で同時に同一場所に複数の者が逮捕・監禁された場合、被害者の数に応じた数個の同罪が成立し、これらの罪は観念的競合となる。