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文書偽造
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    問題一覧

  • 1

    文書偽造罪における偽造とは、作成権限のない者が名義を冒用して新たな文書を作成すること、すなわち有形偽造を意味するところ、このような偽造は、名義人本人を利用した間接正犯による方法でも行い得る。

  • 2

    文書偽造罪における「偽造」とは、有形偽造と無形偽造に分類されるところ、このうち「無形偽造」とは、名義人以外の者が、名義を冒用して文書を作成する行為をいう。

  • 3

    文書偽造罪における文書の名義人とは、文書に記載された意思又は観念を表示した主体をいい、自然人であると法人や法人格のない団体であるとを問わず、また、必ずしも名義人が実在する必要はないので、架空人であっても文書の名義人となり得る。

  • 4

    文書偽造罪における「文書」は、可視性・可読性が要件とされているため、透明なインクで記載され、特殊な光線を照射して初めて内容が理解できるものは、本罪にいう「文書」に当たらない。

  • 5

    文書偽造罪の客体である「文書」とは、文字又はこれに代わるべき可視的、可読的符号を用い、ある程度永続し得る状態において、物体上に記載された意思又は観念の表示をいうので、砂の上に書かれた文字や、板の上に水書きされた文字は、文書とはいえない。

  • 6

    文書偽造罪が成立するには、偽造文書を作成するという認識に加え、行使の目的が必要であるところ、ここにいう「行使の目的」とは、利害関係を有する他の者をして、偽造文書を真正な文書と誤信させようとすることを意味し、これは、行使を確定的に意図する場合に限られる。

  • 7

    文書偽造罪の成立には、行為者に行使の目的があることを要し、また、電磁的記録不正作出罪の成立には、行為者に人の事務処理を誤らせるという目的があることを要する。

  • 8

    文書偽造罪が成立するには、抽象的に文書の信用が害される危険性があることだけでは足りず、実害が発生したこと又は実害発生のおそれがあったことを要する。

  • 9

    文書偽造罪は、文書に対する公共の信用を保護するものであるから、その成立について、文書の名義人や文書を行使した相手方に具体的な損害が生じたことを必要としない。

  • 10

    行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事 実証明に関する文書・図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書・図画を偽造すれば、 有印私文書偽造罪が成立するところ、ここにいう「署名」は自署に限られる ものではなく、代筆や、印刷等による記名も含まれる。

  • 11

    公務員名義で作成された文書であっても、例えば、退職届のように公務員の職務に関して作成された文書でないものは、公文書偽造罪の客体である公文書ではなく、私文書に当たる。

  • 12

    有印公文書偽造罪は、行使の目的を持って、公務所・公務員の印章・署名を使用すれば成立するところ、印章は公務所の規則や内規により認められたものに限られない。

  • 13

    有印公文書偽造罪における「印章」とは、その者の人格を表すもので足り、公印・私印・職印・認印等のいずれであってもよい。

  • 14

    有印公文書偽造罪は、行使の目的を持って公務所・公務員の印章・署名を使用し、又は偽造した公務所・公務員の印章・署名を使用して、公文書・公図画を偽造することで成立するところ、印章・署名のいずれか一方を使用すれば足りる。

  • 15

    公文書偽造・変造罪は、公務員がその職務に関し、行使の目的で虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造することにより成立する。

  • 16

    公文書偽造罪の客体は、公務所又は公務員が、職務に関し、所定の形式に従って作成すべき文書又は図画であるところ、これには逮捕手続書、実況見分調書、捜査報告書のほか、被疑者の供述録取書も含まれるので、取調べを受けた被疑者が供述録取書に他人名義を冒用して署名・指印すれば、有印公文書偽造罪が成立する。

  • 17

    公文書偽造罪は、公文書・公図画の無形偽造を処罰するものであるのに対し、虚偽公文書作成罪は、公文書・公図画の有形偽造を処罰するものである。

  • 18

    ある公文書の作成権限を有する公務員を補佐して、当該公文書の起案を担当する公務員が、行使の目的をもって内容虚偽の公文書を作成し、情を知らない上司を利用してこれを完成させた場合、当該起案担当者には、虚偽公文書作成罪の間接正犯が成立する。

  • 19

    偽造公文書行使罪における「行使」とは、偽造文書を真正な文書として使用することをいうところ、自動車を運転する場合に、運転免許証を携帯していれば使用していることになるので、偽造運転免許証を携帯して運転をしたときには、偽造公文書行使罪が成立する。

  • 20

    公正証書原本不実記載等罪における「公正証書の原本として用いられる電磁的記録」とは、公正証書の原本と同様の機能を果たす登録ファイルをいい、自動車登録ファイル、住民基本台帳ファイル、登記ファイルがこれに当たる。

  • 21

    私文書偽造罪は、一般に、行為者が名義人から有効な承諾を得ている場合には成立しないところ、この承諾は、文書作成時に存在している必要はないので、事後に承諾を得られたときや、名義人の推定的承諾が認められたときには、同罪は成立しない。

  • 22

    変造とは、文書の名義人でない者が、真正に成立した文書の本質的部分に改ざんを加え、その同一性を失うに至らせることをいう。

  • 23

    虚偽文書の作成とは、作成権限を有する者が、自己の名義で真実に反する内容の文書を作成することをいい、私文書に関する場合は原則として処罰されないが、例外的に、医師が公務所に提出すべき診断書等について虚偽の内容を記載した場合には、処罰の対象となる。

  • 24

    公務所が発行した証明書の日付を改ざんし、これをコピーして改ざんコピーを作成した場合、原本とは別個の文書を作成しているので変造を考える 余地はなく、文書の偽造が成立することになる

  • 25

    自動車教習所の卒業証明書と同じ紙面上に、みなす公務員作成の卒業検定合格証明書が付加されている場合のように、同一紙面中に私文書と公文書が併存するものの全体を偽造したときは、私文書偽造罪と公文書偽造罪の双方が成立する。

  • 26

    私文書については、名義人から事前に有効な承諾を得ていれば、文書の性質上名義人以外の者による作成が許されないような場合を除き、他人名義の文書を作成しても私文書偽造罪は成立しないところ、文書作成時において、 名義人の事後の承諾が予見されていたときや、その推定的承諾が認められるときにも、私文書偽造罪は成立しない。

  • 27

    有印私文書偽造罪に関し、「他人の印章若しくは署名を使用して」にいう 「署名」については、自署に限られており、代筆や印刷などによる記名は含まないものとされている。

  • 28

    私文書偽造罪の客体のうち、「事実証明に関する文書」とは、実社会生活に交渉を有する事項を証明する文書をいい、履歴書のほか、遺失届出書や被害届もこれに当たる。

  • 29

    私文書偽造罪の客体は、他人の権利・義務又は事実証明に関する文書又は図画であるところ、被害届や遺失届出書は、「事実証明に関する文書」として同罪の客体に当たる。

  • 30

    私文書偽造罪の客体は、他人の権利・義務又は事実証明に関する文書であるところ、供述書や供述調書は「事実証明に関する文書」に当たり、同罪の客体となる。

  • 31

    公正証書原本不実記載罪の客体は、公務員がその職務上作成する文書であって、権利又は義務に関する事実を証明する効力を有するものであるところ、公務員に対する虚偽の「申立て」を、代理人によって行うことはできない。

  • 32

    虚偽診断書等作成罪は、虚偽の記載がなされた診断書等が作成された時点で既遂に達し、作成された診断書等が実際に公務所に提出される必要はない。

  • 33

    甲は、運転免許証を持っていなかったが、身分証明書として利用しようと考え、某県公安委員会が発行した乙の運転免許証の写真を甲の写真に変えた。他人の運転免許証の写真を自己のものに変えることは、文書の本質的部分に変更を加えるものであるから、運転免許証の他の部分に変更を加えていなくても。 甲には有印公文書偽造罪が成立する。

  • 34

    甲は、乙から、乙がA大学の入学試験を受けるに当たり、いわゆる替え玉になって受験してほしい旨依頼されてこれを引き受け、乙に成り済ましてA大学の入学試験を受け、乙名義で答案を作成して提出した。大学の入学試験の答案は、私文書偽造罪の客体になるが、甲は作成名義人乙に依頼されて乙名義で答案を作成したのであるから、甲には有印私文書偽造罪は成立しない。

  • 35

    医師である甲は、乙に依頼され、同人が保険会社に提出する診断書に、同人が肺結核に罹患した事実はないのに、同人が肺結核に罹患している旨記載した。 医師である甲が、保険会社に提出する診断書に虚偽の記載をしたのであるから、 甲には虚偽診断書作成罪が成立する。

  • 36

    甲は、外国籍の女性乙に長期滞在資格を取得させるため婚姻を偽装しようと考え、甲を夫としてを妻として婚姻する旨の内容虚偽の婚姻届を作成し、情を知らない市役所の係員に提出した。同係員は、同婚姻届を受理し、甲の戸籍の原本として用いられる電磁的記録に甲と乙が婚姻した旨の記録をし、これを同市役所の事務処理に用いられる状態においた。甲は、公務員に対し虚偽の申立てをして、権利義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせ、原本としての用に供したのであるから、甲には電磁的公正証書原本不実記録罪、同供用罪が成立する。

  • 37

    甲は、乙に100万円を貸したが、乙が甲に借用証を渡さなかったので、乙が返済しなかった場合に証拠として使おうと考え、乙に無断で乙の氏名を記載し、乙名義の100万円の借用証を作成した。文書の内容が真実であるから、 甲には有印私文書偽造罪は成立しない。

  • 38

    .甲は、行使の目的で、乙を債務者とする乙名義の金銭借用証を勝手に作成した。同借用証に乙の氏名の記載はあるが、その押印がなかった場合、甲には無印私文書偽造罪が成立する。

  • 39

    甲は、氏名を隠してA会社に就職しようと考え、同社に提出する目的で、履歴書用紙に、架空の氏名として「乙」などと記載し、その氏名の横に「乙」と刻した印鑑を押した上、甲自身の顔写真をはり付けた履歴書を作成した。甲が A会社に就職して勤務する意思を有していた場合でも、履歴書の作成名義人と作成者との人格の同一性にそごがあるので、甲には有印私文書偽造罪が成立する。

  • 40

    甲は、A会社の経理担当者として、同社のパソコン記憶装置内の会計帳簿ファイルにデータを入力する権限を有していたが、自己の横領行為を隠ぺいするため、同ファイルに虚偽のデータを入力して記憶させた。甲は、私電磁的記録である同ファイルにデータを入力する権限を有しているので、甲には私電磁的記録不正作出罪は成立しない。

  • 41

    (1) 有印私文書偽造罪における「他人の印章若しくは署名を使用して」にいう「署名」は、自署に限られており、代筆や印刷等による記名を含まない。

  • 42

    (2) 文書偽造の罪の保護法益は文書に対する公共の信用とされているが、この信用を害する抽象的危険があれば同罪は成立し、名義を偽られた者や偽造文書を受け取った者に財産的な損害が生じたことは必要とされていない。

  • 43

    (3) 他人名義の私文書を作成したとしても、名義人から有効な承諾を受けていれば、名義の冒用がないので、原則として偽造には当たらない。

  • 44

    (4) 有印公文書偽造罪は、行使の目的を持って公務所・公務員の印章、署名を使用すれば成立するところ、「印章」には私印や認印も含まれる。

  • 45

    (5) 文書偽造の罪における無形偽造とは、作成権限のある者が内容虚偽の文書を作成することをいうところ、刑法上、私文書の無形偽造が処罰の対象となるのは、虚偽診断書等作成罪のみである。

  • 46

    4文書偽造罪の成立には、偽造文書を作成するという認識に加え、行使の目的が必要であるところ、「行使の目的」とは、利害関係を有する他の者をして偽造文書を真正な文書と誤信させようとすることをいい、行使を確定的に意図している場合に限り認められる。

  • 47

    (5) 事前収賄罪の主体は、「公務員になろうとする者」であり、具体的には、公職選挙の立候補者、 公務員の採用内定をもらった者等がこれに当たるところ、次期も立候補予定の現職の議員は、 仮に任期満了直前であっても、同罪の主体にはならない。

  • 警察法全般

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    ③告発

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    ⑩令状による捜索・差押え(執行)

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    ㉑現行犯逮捕

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    ㉒緊急逮捕

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    違法性(正防、緊避)

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    違法性(正防、緊避)

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    97問 • 17日前
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  • 1

    文書偽造罪における偽造とは、作成権限のない者が名義を冒用して新たな文書を作成すること、すなわち有形偽造を意味するところ、このような偽造は、名義人本人を利用した間接正犯による方法でも行い得る。

  • 2

    文書偽造罪における「偽造」とは、有形偽造と無形偽造に分類されるところ、このうち「無形偽造」とは、名義人以外の者が、名義を冒用して文書を作成する行為をいう。

  • 3

    文書偽造罪における文書の名義人とは、文書に記載された意思又は観念を表示した主体をいい、自然人であると法人や法人格のない団体であるとを問わず、また、必ずしも名義人が実在する必要はないので、架空人であっても文書の名義人となり得る。

  • 4

    文書偽造罪における「文書」は、可視性・可読性が要件とされているため、透明なインクで記載され、特殊な光線を照射して初めて内容が理解できるものは、本罪にいう「文書」に当たらない。

  • 5

    文書偽造罪の客体である「文書」とは、文字又はこれに代わるべき可視的、可読的符号を用い、ある程度永続し得る状態において、物体上に記載された意思又は観念の表示をいうので、砂の上に書かれた文字や、板の上に水書きされた文字は、文書とはいえない。

  • 6

    文書偽造罪が成立するには、偽造文書を作成するという認識に加え、行使の目的が必要であるところ、ここにいう「行使の目的」とは、利害関係を有する他の者をして、偽造文書を真正な文書と誤信させようとすることを意味し、これは、行使を確定的に意図する場合に限られる。

  • 7

    文書偽造罪の成立には、行為者に行使の目的があることを要し、また、電磁的記録不正作出罪の成立には、行為者に人の事務処理を誤らせるという目的があることを要する。

  • 8

    文書偽造罪が成立するには、抽象的に文書の信用が害される危険性があることだけでは足りず、実害が発生したこと又は実害発生のおそれがあったことを要する。

  • 9

    文書偽造罪は、文書に対する公共の信用を保護するものであるから、その成立について、文書の名義人や文書を行使した相手方に具体的な損害が生じたことを必要としない。

  • 10

    行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事 実証明に関する文書・図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書・図画を偽造すれば、 有印私文書偽造罪が成立するところ、ここにいう「署名」は自署に限られる ものではなく、代筆や、印刷等による記名も含まれる。

  • 11

    公務員名義で作成された文書であっても、例えば、退職届のように公務員の職務に関して作成された文書でないものは、公文書偽造罪の客体である公文書ではなく、私文書に当たる。

  • 12

    有印公文書偽造罪は、行使の目的を持って、公務所・公務員の印章・署名を使用すれば成立するところ、印章は公務所の規則や内規により認められたものに限られない。

  • 13

    有印公文書偽造罪における「印章」とは、その者の人格を表すもので足り、公印・私印・職印・認印等のいずれであってもよい。

  • 14

    有印公文書偽造罪は、行使の目的を持って公務所・公務員の印章・署名を使用し、又は偽造した公務所・公務員の印章・署名を使用して、公文書・公図画を偽造することで成立するところ、印章・署名のいずれか一方を使用すれば足りる。

  • 15

    公文書偽造・変造罪は、公務員がその職務に関し、行使の目的で虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造することにより成立する。

  • 16

    公文書偽造罪の客体は、公務所又は公務員が、職務に関し、所定の形式に従って作成すべき文書又は図画であるところ、これには逮捕手続書、実況見分調書、捜査報告書のほか、被疑者の供述録取書も含まれるので、取調べを受けた被疑者が供述録取書に他人名義を冒用して署名・指印すれば、有印公文書偽造罪が成立する。

  • 17

    公文書偽造罪は、公文書・公図画の無形偽造を処罰するものであるのに対し、虚偽公文書作成罪は、公文書・公図画の有形偽造を処罰するものである。

  • 18

    ある公文書の作成権限を有する公務員を補佐して、当該公文書の起案を担当する公務員が、行使の目的をもって内容虚偽の公文書を作成し、情を知らない上司を利用してこれを完成させた場合、当該起案担当者には、虚偽公文書作成罪の間接正犯が成立する。

  • 19

    偽造公文書行使罪における「行使」とは、偽造文書を真正な文書として使用することをいうところ、自動車を運転する場合に、運転免許証を携帯していれば使用していることになるので、偽造運転免許証を携帯して運転をしたときには、偽造公文書行使罪が成立する。

  • 20

    公正証書原本不実記載等罪における「公正証書の原本として用いられる電磁的記録」とは、公正証書の原本と同様の機能を果たす登録ファイルをいい、自動車登録ファイル、住民基本台帳ファイル、登記ファイルがこれに当たる。

  • 21

    私文書偽造罪は、一般に、行為者が名義人から有効な承諾を得ている場合には成立しないところ、この承諾は、文書作成時に存在している必要はないので、事後に承諾を得られたときや、名義人の推定的承諾が認められたときには、同罪は成立しない。

  • 22

    変造とは、文書の名義人でない者が、真正に成立した文書の本質的部分に改ざんを加え、その同一性を失うに至らせることをいう。

  • 23

    虚偽文書の作成とは、作成権限を有する者が、自己の名義で真実に反する内容の文書を作成することをいい、私文書に関する場合は原則として処罰されないが、例外的に、医師が公務所に提出すべき診断書等について虚偽の内容を記載した場合には、処罰の対象となる。

  • 24

    公務所が発行した証明書の日付を改ざんし、これをコピーして改ざんコピーを作成した場合、原本とは別個の文書を作成しているので変造を考える 余地はなく、文書の偽造が成立することになる

  • 25

    自動車教習所の卒業証明書と同じ紙面上に、みなす公務員作成の卒業検定合格証明書が付加されている場合のように、同一紙面中に私文書と公文書が併存するものの全体を偽造したときは、私文書偽造罪と公文書偽造罪の双方が成立する。

  • 26

    私文書については、名義人から事前に有効な承諾を得ていれば、文書の性質上名義人以外の者による作成が許されないような場合を除き、他人名義の文書を作成しても私文書偽造罪は成立しないところ、文書作成時において、 名義人の事後の承諾が予見されていたときや、その推定的承諾が認められるときにも、私文書偽造罪は成立しない。

  • 27

    有印私文書偽造罪に関し、「他人の印章若しくは署名を使用して」にいう 「署名」については、自署に限られており、代筆や印刷などによる記名は含まないものとされている。

  • 28

    私文書偽造罪の客体のうち、「事実証明に関する文書」とは、実社会生活に交渉を有する事項を証明する文書をいい、履歴書のほか、遺失届出書や被害届もこれに当たる。

  • 29

    私文書偽造罪の客体は、他人の権利・義務又は事実証明に関する文書又は図画であるところ、被害届や遺失届出書は、「事実証明に関する文書」として同罪の客体に当たる。

  • 30

    私文書偽造罪の客体は、他人の権利・義務又は事実証明に関する文書であるところ、供述書や供述調書は「事実証明に関する文書」に当たり、同罪の客体となる。

  • 31

    公正証書原本不実記載罪の客体は、公務員がその職務上作成する文書であって、権利又は義務に関する事実を証明する効力を有するものであるところ、公務員に対する虚偽の「申立て」を、代理人によって行うことはできない。

  • 32

    虚偽診断書等作成罪は、虚偽の記載がなされた診断書等が作成された時点で既遂に達し、作成された診断書等が実際に公務所に提出される必要はない。

  • 33

    甲は、運転免許証を持っていなかったが、身分証明書として利用しようと考え、某県公安委員会が発行した乙の運転免許証の写真を甲の写真に変えた。他人の運転免許証の写真を自己のものに変えることは、文書の本質的部分に変更を加えるものであるから、運転免許証の他の部分に変更を加えていなくても。 甲には有印公文書偽造罪が成立する。

  • 34

    甲は、乙から、乙がA大学の入学試験を受けるに当たり、いわゆる替え玉になって受験してほしい旨依頼されてこれを引き受け、乙に成り済ましてA大学の入学試験を受け、乙名義で答案を作成して提出した。大学の入学試験の答案は、私文書偽造罪の客体になるが、甲は作成名義人乙に依頼されて乙名義で答案を作成したのであるから、甲には有印私文書偽造罪は成立しない。

  • 35

    医師である甲は、乙に依頼され、同人が保険会社に提出する診断書に、同人が肺結核に罹患した事実はないのに、同人が肺結核に罹患している旨記載した。 医師である甲が、保険会社に提出する診断書に虚偽の記載をしたのであるから、 甲には虚偽診断書作成罪が成立する。

  • 36

    甲は、外国籍の女性乙に長期滞在資格を取得させるため婚姻を偽装しようと考え、甲を夫としてを妻として婚姻する旨の内容虚偽の婚姻届を作成し、情を知らない市役所の係員に提出した。同係員は、同婚姻届を受理し、甲の戸籍の原本として用いられる電磁的記録に甲と乙が婚姻した旨の記録をし、これを同市役所の事務処理に用いられる状態においた。甲は、公務員に対し虚偽の申立てをして、権利義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせ、原本としての用に供したのであるから、甲には電磁的公正証書原本不実記録罪、同供用罪が成立する。

  • 37

    甲は、乙に100万円を貸したが、乙が甲に借用証を渡さなかったので、乙が返済しなかった場合に証拠として使おうと考え、乙に無断で乙の氏名を記載し、乙名義の100万円の借用証を作成した。文書の内容が真実であるから、 甲には有印私文書偽造罪は成立しない。

  • 38

    .甲は、行使の目的で、乙を債務者とする乙名義の金銭借用証を勝手に作成した。同借用証に乙の氏名の記載はあるが、その押印がなかった場合、甲には無印私文書偽造罪が成立する。

  • 39

    甲は、氏名を隠してA会社に就職しようと考え、同社に提出する目的で、履歴書用紙に、架空の氏名として「乙」などと記載し、その氏名の横に「乙」と刻した印鑑を押した上、甲自身の顔写真をはり付けた履歴書を作成した。甲が A会社に就職して勤務する意思を有していた場合でも、履歴書の作成名義人と作成者との人格の同一性にそごがあるので、甲には有印私文書偽造罪が成立する。

  • 40

    甲は、A会社の経理担当者として、同社のパソコン記憶装置内の会計帳簿ファイルにデータを入力する権限を有していたが、自己の横領行為を隠ぺいするため、同ファイルに虚偽のデータを入力して記憶させた。甲は、私電磁的記録である同ファイルにデータを入力する権限を有しているので、甲には私電磁的記録不正作出罪は成立しない。

  • 41

    (1) 有印私文書偽造罪における「他人の印章若しくは署名を使用して」にいう「署名」は、自署に限られており、代筆や印刷等による記名を含まない。

  • 42

    (2) 文書偽造の罪の保護法益は文書に対する公共の信用とされているが、この信用を害する抽象的危険があれば同罪は成立し、名義を偽られた者や偽造文書を受け取った者に財産的な損害が生じたことは必要とされていない。

  • 43

    (3) 他人名義の私文書を作成したとしても、名義人から有効な承諾を受けていれば、名義の冒用がないので、原則として偽造には当たらない。

  • 44

    (4) 有印公文書偽造罪は、行使の目的を持って公務所・公務員の印章、署名を使用すれば成立するところ、「印章」には私印や認印も含まれる。

  • 45

    (5) 文書偽造の罪における無形偽造とは、作成権限のある者が内容虚偽の文書を作成することをいうところ、刑法上、私文書の無形偽造が処罰の対象となるのは、虚偽診断書等作成罪のみである。

  • 46

    4文書偽造罪の成立には、偽造文書を作成するという認識に加え、行使の目的が必要であるところ、「行使の目的」とは、利害関係を有する他の者をして偽造文書を真正な文書と誤信させようとすることをいい、行使を確定的に意図している場合に限り認められる。

  • 47

    (5) 事前収賄罪の主体は、「公務員になろうとする者」であり、具体的には、公職選挙の立候補者、 公務員の採用内定をもらった者等がこれに当たるところ、次期も立候補予定の現職の議員は、 仮に任期満了直前であっても、同罪の主体にはならない。