拘禁刑に処せられた者が、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に更に罪を犯し、拘禁刑に処すべき再犯加重によりその罪について定めた拘禁刑の長期の2倍以下で処断されるところ、その刑は30年を超えることができない。
◯
刑法6条は、「犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものによる。」と定め、法律の改正により刑の変更があった場合には、新旧両法を比較して軽い方の法律が適用されるところ、ここにいう「法律」とは、広く刑罰法規一般を指し、政令その他の命令をも含む。◯
外国において確定裁判を受け、その刑の全部又は一部の執行を受けた者を、我が国で処罰する場合、刑の執行を減軽し、又は免除する。◯
憲法の規定する二重処罰の禁止の原則により、外国において確定判決を受けた者を、日本において更に処罰することはできない。✕
死刑は受刑者の生命を奪う生命刑であって、内乱罪や殺人罪等の一定の罪について定められているが、死刑が定められている罪を犯した時に18歳未満の少年であった者に対しては裁判時、成人に達しているか否かに関わらず、死刑を科すことはできない。◯
実行行為とは、当該犯罪が予定する法益侵害に至る現実的危険性を有するものでなければならないから、例えば、人を殺す意図で硫黄の粉末をみそ汁に混入させて飲ませる行為のように、結果の発生が絶対に不可能な行為は殺人罪としては不能犯となるが、結果の発生が不能か否かは具体的事情に即して一般人の立場から判断されるので、たまたま財布をなくしていた者から財布をすり取ろうとして背広の内ポケットに手を差し入れる行為は、不能犯ではなく窃盗罪の未遂犯となる。◯
刑法は「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑 を減軽し、又は免除する。」と定めているが、この規定は予備罪には準用さ れず、予備罪について中止未遂は認められない。◯
是非弁別能力がある刑事未成年者を利用して犯罪を実現させた場合、原則として利用者に間接正犯は成立しないが、当該未成年者に対して、その意思を抑圧するほどの強度の強制を加えて犯罪を実現させたときは、間接正犯が成立する。◯
「期待可能性」とは、行為当時の具体的状況下において、行為者に対し、 違法行為を避けて他の適法行為をすることが期待できることをいい、期待可 能性がないときは行為者の責任が阻却されるが、この期待可能性の理論は過失犯には適用されない。✕
行為者の認識した事実と発生した事実との不一致が、同一構成要件の範囲内で生じた「具体的事実の錯誤」について、判例は、行為者の認識した事実と現実に発生した事実が、構成要件の範囲内で符合していれば、発生した事実について故意を認めている。◯
不注意により犯罪事実の発生を全く認識しなかった場合を「認識なき過 失」といい、犯罪事実の発生を認識したが結果の発生を認容しなかった場合 を「認識ある過失」というが、両者は構成要件上区別がなく、法律上の取扱 いも同じである。◯
甲は、自動車を運転中、前方不注視により、横断歩道を渡ろうとしたA と自車を衝突させ、この衝撃により十数メートルはね飛ばされたAが瀕死 の重傷を負ったが、同人を直ちに救護すべき法律上の義務があること及びA をこのまま放置すれば死に至る可能性があることを認識しながら、自己が加 害者であるという事実の発覚をおそれ、Aをそのまま放置して逃走した。A は約1時間後、搬送先の病院において死亡した。
殺人罪✕
懲役、禁錮及び拘留は、いずれも受刑者の自由を奪う自由刑であるところ、このうち刑務作業を課されるのは、懲役の受刑者に限られる。◯
複数の犯罪が、牽連犯や観念的競合のように科刑上一罪の関係にあるときには、その最も重い罪の範囲で処断される。◯
有期懲役の上限は20年であるところ、累犯加重や併合罪加重がある場合には、30年まで引き上げることができる。◯
犯罪とは、構成要件に該当する違法かつ有責な行為をいうところ、ここにいう「行為」とは、人の意思によって支配可能な社会的意味のある身体の動静を指すので、何ら意思に基づかない身体の反射的動作は「行為」に当たらず、これについて犯罪は成立しない。◯
犯罪は、法益侵害と犯罪の終了との関係によって即成犯、状態犯、継続犯に分類されるところ、このうち即成犯とは、結果の発生と同時に犯罪が既遂に達し、法益の侵害も終了するものをいい、殺人罪や放火罪がこれに当たる。◯
懲役に処せられた者が、その執行を終わった日から5年以内に更に罪を犯し、その者を有期懲役に処すべきときは、再犯加重によりその刑について定めた懲役の長期の2倍以下で処断されるが、懲役30年を超えることはできない。◯
真正不作為犯とは、構成要件自体が不作為の形式で規定されている場合をいうのに対して、不真正不作為犯とは、実行行為が作為の形式で規定されている構成要件を、不作為によって実現する場合をいう。◯
牽連犯とは、犯罪の手段又は結果となる行為が、他の罪名に触れる場合を いうところ、判例は、現実に犯した罪がたまたま手段結果の関係にあるだけでは牽連犯といえないとしている。◯
罰金とは、一定額の金銭を国庫に納付させる刑罰をいい、その金額は1万円以上と定められているが、減軽する場合は1万円未満とすることがで きる。◯
真正不作為犯とは、多衆不解散罪や不退去罪などのように、不作為という形式で構成要件が定められた犯罪である。◯
類推解釈とは、法文の適用が問題となっている場合に、当該法規には含ま れない事実につき、法文で規定されている内容と類似の性質があることを根 拠として、当該法規をその事実に適用することであるが、これは罪刑法定主義に反し許されない。◯
不真正不作為犯とは、作為を内容とする構成要件を不作為によって実現す るものをいい、母親が殺意をもって乳児に乳を与えずに餓死させるような行 為がこれに当たる。◯
刑法 45条は確定裁判を経ていない2個以上の罪を併合罪としているとこ ろ、例えば、保険金詐欺の目的で、家族と同居している自宅に放火して焼損 させた後、失火を装って保険金をだまし取った場合、放火行為と保険金をだまし取る行為は別個のものであるから、現住建造物等放火罪と詐欺罪は併合罪となる。◯
窃盗罪の実行の着手は、例えば、行為者が被害者の住居に侵入し、金品を 物色する行為を開始した時点で認められるところ、土蔵などから金品を窃取 する場合には、同所への侵入行為を開始した時点で認められる。◯
結果的加重犯とは、一定の故意に基づく犯罪行為を行った際に、その行為から予期した結果より重い結果が生じた場合、その重い結果につき、刑罰が加重される犯罪をいい、傷害致死罪がこれに当たる。◯
不真正不作為犯とは、作為を内容とする犯罪の構成要件を不作為によって実現することをいい、例えば、母親が故意に乳児に授乳しないで死亡させた場合には、殺人罪の不真正不作為犯が成立する。◯
客観的構成要件要素とは、その存在を外見上認識し得る要素をいい、行為の主体、行為の客体、行為の状況、行為、行為の結果及び結果と行為との因果関係などがこれに当たる。◯
因果関係の錯誤とは、行為者が認識したものとは異なった因果の経過をたどったが、 結果的には予期した構成要件的結果が発生した場合をいい、 この場合には必ず故意が阻却される。✕
構成要件上、 行為の主体に一定の身分のあることが必要とされる犯罪があり、これを身分犯というところ、収賄罪における公務員や、単純横領罪における他人の物の占有者は、この身分に該当する。◯
重過失とは、僅かの注意を払えば事実を認識することができ、結果の発生を回避できたにもかかわらず、かかる注意義務を怠ったことをいうところ、 行為者が、当該行為を行うにつき必要な免許を有していたか否かは問わない。◯
刑法の場所的適用範囲については、属地主義、属人主義等の原則があるところ、属地主義とは、自国の領域内で犯された犯罪につき、犯人の国籍を問わず自国の刑法を適用する原則をいい、属人主義とは、犯人又は被害者が自国民である限り、犯罪地を問わず自国の刑法の適用を認める主義をいう。◯
実行行為があったというためには、構成要件の各要素を形式的に充足した だけでは足りず、実質的に見て、その行為をとれば通常、当該構成要件が予定する法益侵害を惹起すべき現実的な危険が生ずることを必要とする。◯
不真正不作為犯は、通常は作為により実現される構成要件を、不作為によ り実現するものであるところ、これが成立するには、行為者に、結果の発生を防止すべき法律上の義務があり、かつ、その作為義務を履行することが容易であった場合であることを要する。◯
牽連犯は、それぞれの構成要件が手段と結果の関係にある必要があるところ、文書を偽造してこれを行使した場合や、傷害する目的で被害者を監禁した場合がこれに当たる。✕
「管理過失」とは、管理者等の物的・人的設備、機構、人的体制等の管理 上の不備自体が過失を構成することをいうところ、管理過失は監督過失と異なり、管理・監督者の過失について直接的に刑事上の責任を問われるという 特徴がある。◯
業務上他人の物を占有する者による横領行為に、占有者でも業務者でもない第三者が共謀・加功した場合には、業務上横領罪の共同正犯が成立するものの、第三者には単純横領罪の刑が科されるところ、これと同様に、株式会社取締役の当該会社に対する背任行為に、同会社に対して何らの任務をも負わない第三者が共謀・加功した場合、取締役等の特別背任罪の共同正犯が成立するものの、第三者には通常の背任罪の刑が科される。◯
科刑上一罪は、「その最も重い刑により処断」されるところ、数罪が科刑上一罪の関係にある場合において、各罪の主刑のうち重い刑種の刑のみを取 り出して軽重を比較対照した際の、重い罪及び軽い罪のいずれにも選択刑と して罰金刑の定めがあり、軽い罪の罰金刑の多額の方が重い罪の罰金刑の多 額よりも多いときは、罰金刑の多額は軽い罪のそれによるべきである。◯
結果的加重犯とは、ある基本的な犯罪構成要件が行為者によって実現され た後、更にある一定の重い結果が発生したときに、その重い結果に基づいて基本犯罪の刑事責任を加重する犯罪をいい、重い結果についての故意がない場合にのみ成立する。◯
心神喪失における「精神機能の障害」とは、継続的なものであることを要し、飲酒による酩酊状態や薬物使用による精神錯乱者はこれに含まれない。✕
罰金とは、一定の金額を剥奪する財産刑の1つであって、原則として1 万円以上であるが、これを減軽する場合においては、1万円未満に下げることができる。◯
複数の罪が併合罪となる場合は、科刑上一罪となる場合と同様に、刑が加重されることなく、その最も重い罪について定める刑で処断される。✕
法条競合とは、1個の行為が数個の構成要件に該当するかのような外観を有しているが、そのうちいずれか1つの構成要件にしか該当しない場 いい、他の構成要件の適用が当然に排除され、本来的な一罪とされる。◯
確定裁判を経ていない2個以上の罪を併合罪というが、ここにいう確定裁判とは、確定した有罪、無罪、免訴の裁判だけでなく、略式命令や交通事件即決裁判も含まれる。◯
広義の包括一罪とは、数個の構成要件該当行為が行われながら、全ての行 為が、包括して1個の構成要件によって評価され、一罪とされるものをいう。◯
1個の行為が数個の罪名に触れる場合である観念的競合は、科刑上一罪として評価され、成立する数個の刑罰規定のうち、上限のみについて最も重い法定刑を定めた規定を適用して処断される。✕
数個の犯罪行為が牽連犯となるためには、ある犯罪と、その後に行われた 他の犯罪が、たまたま手段と結果の関係にあったということではなく、類型的に犯罪の手段と結果という関係にあることを要する。◯
構成要件要素は、客観的要素と主観的要素に分かれるところ、 「主観的構成要件要素」とは、行為者の内心に係るものでない要素であり、これは、更に故意と過失の「一般的主観的要素」と目的犯などの「特殊的主観的要素」に分けられる。◯
不真正身分犯とは、一定の身分を有する者が行うことにより犯罪が構成さ れるものをいい、業務上横領罪がこれに当たる。✕
継続犯とは、法益侵害の状態が継続している間、犯罪が引き続いているものをいい、監禁罪がこれに当たる。◯
状態犯とは、結果の発生とともに犯罪は終了するが、犯罪終了後も法益侵害の状態が続いているものをいい、窃盗罪がこれに当たる。◯
即成犯とは、結果の発生とともに即時に犯罪が既遂に達し、同時に法益侵 害が終了するものをいい、殺人罪がこれに当たる。◯
目的犯とは、構成要件に定められた目的をもって行うことによって犯罪が 構成されるものをいい、有価証券偽造罪がこれに当たる。◯
犯罪は、その性質によって即成犯、状態犯、 継続犯に分類されるところ、 継続犯とは、結果の発生と同時に犯罪が既遂に達し、 その後も法益侵害が継続している間は犯罪の継続が認められるものをいい、監禁罪がこれに当たる。◯
継続犯とは、結果の発生と同時に犯罪が既遂となるが、 法益侵害の状態が継続する間、その犯罪が継続するものをいうところ、 継続犯においては、法益侵害が除去されない限り、既遂後に加担した者にも共犯が成立し得るし、 公訴時効も進行しない。◯
観念的競合とは、1個の行為が2個以上の罪名に触れる場合をいうところ、この「2個以上の罪名」は、同一の罪名であっても異なる罪名であってもよいから、 例えば、1個の爆弾を爆発させて数人を一度に殺害したときや、 職務執行中の警察官に暴行を加えて傷害を負わせたときは、いずれも観念的競合となる。◯
牽連犯とは、犯罪の手段・結果である行為が他の罪名に触れる場合をいうところ、有価証券偽造罪とその行使罪は牽連犯となるが、 殺人罪と死体遺棄罪とは牽連犯とならない。◯
結果的加重犯は、基本となる犯罪(基本犯)から、行為者の故意を超える重い結果が生じた場合に成立するところ、判例は、当該重い結果の発生についての予見可能性、すなわち過失がない場合であっても、結果的加重犯が成立するとしている。◯
結果的加重犯とは、基本となる犯罪を犯したところ、意図しない重い結果が発生した場合に、刑罰が加重される犯罪である。◯
結果的加重犯とは、一定の故意に基づく犯罪行為を行った場合に、当該行為から予期した結果より重い結果が生じた場合、その重い結果につき、刑罰が加重される犯罪をいうところ、これは、重い結果について故意がある場合でも成立する。✕
結果的加重犯とは、基本となる犯罪を犯したところ、意図しない重い結果が発生した場合に、刑罰が加重される犯罪である。◯
併合罪とは、確定裁判を経ていない2個以上の罪であるところ、ここにいう「確定裁判」には、確定した有罪・無罪等の判決だけでなく、略式命令 も含まれる。◯
結果的加重犯とは、一定の故意に基づく犯罪行為を行った場合に、当該行為から予期した結果より重い結果が生じた場合、その重い結果につき、刑罰が加重される犯罪をいうところ、これは、重い結果について故意がある場合でも成立する。✕
観念的競合とは、1個の行為が2個以上の罪名に触れる場合をいい、その うちの最も重い刑により処断される。◯
確定裁判を経ていない2個以上の罪を併合罪というが、ここにいう確定裁判とは、確定した有罪、無罪、免訴の裁判だけでなく、略式命令や交通事件即決裁判も含まれるところ、刑の執行が終了している必要がある。✕
身分とは、男女の性別、内外国人の別、親族の関係、公務員の資格のような関係のみに限らず、総て一定の犯罪行為に関する犯人の人間関係である特定の地位又は状態を総称する。◯
真正身分犯とは、行為者が一定の身分を有することによって始めて成立する犯罪をいうところ、収賄罪や横領罪はそれぞれ主体が「公務員」、「他人の物を占有する者」でなければ犯罪が成立しない。◯
状態犯とは、構成要件的行為に基づく結果の発生と同時に犯罪は既遂に達するが、なお法益侵害状態が続くものをいう。◯
継続犯とは、犯罪が既遂となった後も、実行行為の継続によって法益侵害状態が維持されており、その状態が継続している限り、犯罪が終了しないものをいう。◯
挙動犯とは、例えば偽証罪のように、一定の行為がなされれば、それだけで犯罪が成立するものをいう。◯
侵害犯とは、法益侵害の危険の発生だけで犯罪が成立するものをいう。✕
即成犯(即時犯)とは、結果の発生と同時に犯罪が既遂に達するものをいい、殺人罪等がこれに当たる。◯
刑法の適用範囲に関して、属地主義、属人主義等の原則があるところ、属地主義とは自国の領城内で犯された犯罪につき犯人の国籍問わず刑法を適用する原則をいい、属人主義とは自国民である限り犯罪地を問わず刑法の適用を認める原則をいう。◯
不真正不作為犯とは、作為の形式で構成要件が規定されている犯罪を不作為により実現する類型であるところ、これが成立するためには、犯罪結果防止のために要求される作為義務に違反する行為者の故意の不作為によって、当該構成要件が実現されたことを必要とする。◯
ある犯罪の構成要件に該当するというためには、当該構成要件を形式的に満たす実行行為が存在するというだけではなく、原則として実行行為時に故意を伴っていなければならない。◯
牽連犯が成立するためには、それぞれの構成要件が手段と結果の関係等にある必要があるところ、具体的には、文書を偽造してこれを行使した場合や、傷害をする目的で監禁を行った場合等が牽連犯に当たる。✕
管理過失とは、結果発生を防止すべき物的・人的体制を整備すべき立場にある管理者の過失をいうところ、これは監督過失と異なり、管理者の過失について直接的に刑事上の責任を問われるという特徴がある。◯
不真正不作為犯は、作為義務が課されているにもかかわらず、これを行わなかった場合に成立するものであるから、例えば、交通事故におけるひき逃げによって相手方を死亡させた場合には、道交法上の救護義務違反や報告義務違反を伴っているのが明らかであるから、当然に、 不作為による殺人罪が成立する。✕
おぼれている人がいた場合に、客観的には救護が可能であっても、救護義務を負う者が全く泳げないようなときには作為可能性がなく、不作為犯は成立しない。◯
不真正不作為犯は、一定の期待された行為をしないことにより結果を発生させた場合において、その不作為が積極的に結果を発生させたのと同一視し得るときに成立する。◯
自己の行為によって結果発生の危険性を生じさせた場合、状況によってはこれを防止する作為義務を負うことがある。◯
不真正不作為犯は結果の発生を必要とすることから、その未遂を認め得るが、真正不作為犯は結果の発生を必要とせず、一定の行為があれば足りることから、その未遂を考える余地はない。
◯
法条競合とは、条文上数個の構成要件に該当するようにみえるが、実は構成要件相互の関係から見て論理的に1個の構成要件にしか該当しない場合をいい、例えば、業務上横領罪と単純横領罪のような特別関係にある場合や、建造物等以外放火罪と現住建造物等放火罪のような補充関係にある場合がこれに当たる。◯
数個の行為がそれぞれ異なる構成要件に該当する場合には、これを包括して一罪とすることは認められない。✕
窃取した財物を損壊した場合に器物損壊罪では処罰されないのは、包括一罪であると考えられるからである。◯
同時に審判できる可能性があったが、別々に裁判がなされて判決が下された数罪については、刑の執行において、併合罪と同じように扱われる。◯
牽連犯とは、数個の行為がそれぞれ各別の構成要件に該当するものの、その間に、一方が他方の手段であるか、あるいは他方が一方の結果であるという関係が認められる場合をいう。◯
継続犯とは、構成要件的結果の発生と同時に犯罪が成立し、法益侵害が継続しているものをいい、例えば、監禁罪がこれに当たる。◯
認識ある過失は、結果発生の可能性を認識・予見した点で確定的故意と同じであるが、これを認容しなかった点で確定的故意と区別される。
✕
結果的加重犯は、基本となる犯罪から重い結果が生じた場合に成立するところ、重い結果の発生について予見可能性がないときであっても成立する。
◯
原因において自由な行為とは、構成要件に該当する違法な行為が心神喪失等の状態下で行わまれた場合でも、その状態を招く行為を行った時に完全な責任能力があったのであれば、完全な責任を認める理論であるが、これは過失犯には適用されない。✕
期待可能性とは、行為当時の具体的状況下において行為者に対し、違法行為を避けて他の適法行為をすることを期待できることをいい、これがないときは責任が阻却される。◯
宣告刑とは、法定刑に加重・減軽を加えて形成される刑の範囲のことをいう。✕
法定刑の加重減軽理由には、再犯加重、法律上の減軽、併合加重、酌量減軽の4つがあるところ、加重減軽は、列挙したこの順序で行うと決まっている。◯
併合罪のうちの一個の罪について死刑又は無期拘禁刑に処するときは、没収以外の刑は併科されない。
✕
自首は、罪を犯した者が、捜査機関に発覚する前に、捜査機関に対して自発的に自己の犯罪事実を申告した場合に刑の任意的減軽を受けることができるとするものであるから、同様のことを親告罪の告訴権者に対して行ったとしても、情状として考慮されるかはともかく、法律上特段の効果は生じない。✕
法律上の減軽には、心神耗弱、自首、未遂犯、中止犯、過剰防衛等があるところ、これらのうち複数に該当する場合には、該当した数だけ減軽することができる。✕
甲は、Aを殺害する意思で、BをAと勘違いし、Bに発砲してBを殺害した。この場合、B に対する殺人罪が成立する。◯
甲は、Aを殺害する意思で、Aに発砲したが、Aを殺害したばかりか、銃弾がAの体を貫通してAの後方にいたBに当たり、Bも殺害した。この場合、Aに対する殺人罪、Bに対する過失致死罪が成立する。✕
拘禁刑に処せられた者が、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に更に罪を犯し、拘禁刑に処すべき再犯加重によりその罪について定めた拘禁刑の長期の2倍以下で処断されるところ、その刑は30年を超えることができない。
◯
刑法6条は、「犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものによる。」と定め、法律の改正により刑の変更があった場合には、新旧両法を比較して軽い方の法律が適用されるところ、ここにいう「法律」とは、広く刑罰法規一般を指し、政令その他の命令をも含む。◯
外国において確定裁判を受け、その刑の全部又は一部の執行を受けた者を、我が国で処罰する場合、刑の執行を減軽し、又は免除する。◯
憲法の規定する二重処罰の禁止の原則により、外国において確定判決を受けた者を、日本において更に処罰することはできない。✕
死刑は受刑者の生命を奪う生命刑であって、内乱罪や殺人罪等の一定の罪について定められているが、死刑が定められている罪を犯した時に18歳未満の少年であった者に対しては裁判時、成人に達しているか否かに関わらず、死刑を科すことはできない。◯
実行行為とは、当該犯罪が予定する法益侵害に至る現実的危険性を有するものでなければならないから、例えば、人を殺す意図で硫黄の粉末をみそ汁に混入させて飲ませる行為のように、結果の発生が絶対に不可能な行為は殺人罪としては不能犯となるが、結果の発生が不能か否かは具体的事情に即して一般人の立場から判断されるので、たまたま財布をなくしていた者から財布をすり取ろうとして背広の内ポケットに手を差し入れる行為は、不能犯ではなく窃盗罪の未遂犯となる。◯
刑法は「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑 を減軽し、又は免除する。」と定めているが、この規定は予備罪には準用さ れず、予備罪について中止未遂は認められない。◯
是非弁別能力がある刑事未成年者を利用して犯罪を実現させた場合、原則として利用者に間接正犯は成立しないが、当該未成年者に対して、その意思を抑圧するほどの強度の強制を加えて犯罪を実現させたときは、間接正犯が成立する。◯
「期待可能性」とは、行為当時の具体的状況下において、行為者に対し、 違法行為を避けて他の適法行為をすることが期待できることをいい、期待可 能性がないときは行為者の責任が阻却されるが、この期待可能性の理論は過失犯には適用されない。✕
行為者の認識した事実と発生した事実との不一致が、同一構成要件の範囲内で生じた「具体的事実の錯誤」について、判例は、行為者の認識した事実と現実に発生した事実が、構成要件の範囲内で符合していれば、発生した事実について故意を認めている。◯
不注意により犯罪事実の発生を全く認識しなかった場合を「認識なき過 失」といい、犯罪事実の発生を認識したが結果の発生を認容しなかった場合 を「認識ある過失」というが、両者は構成要件上区別がなく、法律上の取扱 いも同じである。◯
甲は、自動車を運転中、前方不注視により、横断歩道を渡ろうとしたA と自車を衝突させ、この衝撃により十数メートルはね飛ばされたAが瀕死 の重傷を負ったが、同人を直ちに救護すべき法律上の義務があること及びA をこのまま放置すれば死に至る可能性があることを認識しながら、自己が加 害者であるという事実の発覚をおそれ、Aをそのまま放置して逃走した。A は約1時間後、搬送先の病院において死亡した。
殺人罪✕
懲役、禁錮及び拘留は、いずれも受刑者の自由を奪う自由刑であるところ、このうち刑務作業を課されるのは、懲役の受刑者に限られる。◯
複数の犯罪が、牽連犯や観念的競合のように科刑上一罪の関係にあるときには、その最も重い罪の範囲で処断される。◯
有期懲役の上限は20年であるところ、累犯加重や併合罪加重がある場合には、30年まで引き上げることができる。◯
犯罪とは、構成要件に該当する違法かつ有責な行為をいうところ、ここにいう「行為」とは、人の意思によって支配可能な社会的意味のある身体の動静を指すので、何ら意思に基づかない身体の反射的動作は「行為」に当たらず、これについて犯罪は成立しない。◯
犯罪は、法益侵害と犯罪の終了との関係によって即成犯、状態犯、継続犯に分類されるところ、このうち即成犯とは、結果の発生と同時に犯罪が既遂に達し、法益の侵害も終了するものをいい、殺人罪や放火罪がこれに当たる。◯
懲役に処せられた者が、その執行を終わった日から5年以内に更に罪を犯し、その者を有期懲役に処すべきときは、再犯加重によりその刑について定めた懲役の長期の2倍以下で処断されるが、懲役30年を超えることはできない。◯
真正不作為犯とは、構成要件自体が不作為の形式で規定されている場合をいうのに対して、不真正不作為犯とは、実行行為が作為の形式で規定されている構成要件を、不作為によって実現する場合をいう。◯
牽連犯とは、犯罪の手段又は結果となる行為が、他の罪名に触れる場合を いうところ、判例は、現実に犯した罪がたまたま手段結果の関係にあるだけでは牽連犯といえないとしている。◯
罰金とは、一定額の金銭を国庫に納付させる刑罰をいい、その金額は1万円以上と定められているが、減軽する場合は1万円未満とすることがで きる。◯
真正不作為犯とは、多衆不解散罪や不退去罪などのように、不作為という形式で構成要件が定められた犯罪である。◯
類推解釈とは、法文の適用が問題となっている場合に、当該法規には含ま れない事実につき、法文で規定されている内容と類似の性質があることを根 拠として、当該法規をその事実に適用することであるが、これは罪刑法定主義に反し許されない。◯
不真正不作為犯とは、作為を内容とする構成要件を不作為によって実現す るものをいい、母親が殺意をもって乳児に乳を与えずに餓死させるような行 為がこれに当たる。◯
刑法 45条は確定裁判を経ていない2個以上の罪を併合罪としているとこ ろ、例えば、保険金詐欺の目的で、家族と同居している自宅に放火して焼損 させた後、失火を装って保険金をだまし取った場合、放火行為と保険金をだまし取る行為は別個のものであるから、現住建造物等放火罪と詐欺罪は併合罪となる。◯
窃盗罪の実行の着手は、例えば、行為者が被害者の住居に侵入し、金品を 物色する行為を開始した時点で認められるところ、土蔵などから金品を窃取 する場合には、同所への侵入行為を開始した時点で認められる。◯
結果的加重犯とは、一定の故意に基づく犯罪行為を行った際に、その行為から予期した結果より重い結果が生じた場合、その重い結果につき、刑罰が加重される犯罪をいい、傷害致死罪がこれに当たる。◯
不真正不作為犯とは、作為を内容とする犯罪の構成要件を不作為によって実現することをいい、例えば、母親が故意に乳児に授乳しないで死亡させた場合には、殺人罪の不真正不作為犯が成立する。◯
客観的構成要件要素とは、その存在を外見上認識し得る要素をいい、行為の主体、行為の客体、行為の状況、行為、行為の結果及び結果と行為との因果関係などがこれに当たる。◯
因果関係の錯誤とは、行為者が認識したものとは異なった因果の経過をたどったが、 結果的には予期した構成要件的結果が発生した場合をいい、 この場合には必ず故意が阻却される。✕
構成要件上、 行為の主体に一定の身分のあることが必要とされる犯罪があり、これを身分犯というところ、収賄罪における公務員や、単純横領罪における他人の物の占有者は、この身分に該当する。◯
重過失とは、僅かの注意を払えば事実を認識することができ、結果の発生を回避できたにもかかわらず、かかる注意義務を怠ったことをいうところ、 行為者が、当該行為を行うにつき必要な免許を有していたか否かは問わない。◯
刑法の場所的適用範囲については、属地主義、属人主義等の原則があるところ、属地主義とは、自国の領域内で犯された犯罪につき、犯人の国籍を問わず自国の刑法を適用する原則をいい、属人主義とは、犯人又は被害者が自国民である限り、犯罪地を問わず自国の刑法の適用を認める主義をいう。◯
実行行為があったというためには、構成要件の各要素を形式的に充足した だけでは足りず、実質的に見て、その行為をとれば通常、当該構成要件が予定する法益侵害を惹起すべき現実的な危険が生ずることを必要とする。◯
不真正不作為犯は、通常は作為により実現される構成要件を、不作為によ り実現するものであるところ、これが成立するには、行為者に、結果の発生を防止すべき法律上の義務があり、かつ、その作為義務を履行することが容易であった場合であることを要する。◯
牽連犯は、それぞれの構成要件が手段と結果の関係にある必要があるところ、文書を偽造してこれを行使した場合や、傷害する目的で被害者を監禁した場合がこれに当たる。✕
「管理過失」とは、管理者等の物的・人的設備、機構、人的体制等の管理 上の不備自体が過失を構成することをいうところ、管理過失は監督過失と異なり、管理・監督者の過失について直接的に刑事上の責任を問われるという 特徴がある。◯
業務上他人の物を占有する者による横領行為に、占有者でも業務者でもない第三者が共謀・加功した場合には、業務上横領罪の共同正犯が成立するものの、第三者には単純横領罪の刑が科されるところ、これと同様に、株式会社取締役の当該会社に対する背任行為に、同会社に対して何らの任務をも負わない第三者が共謀・加功した場合、取締役等の特別背任罪の共同正犯が成立するものの、第三者には通常の背任罪の刑が科される。◯
科刑上一罪は、「その最も重い刑により処断」されるところ、数罪が科刑上一罪の関係にある場合において、各罪の主刑のうち重い刑種の刑のみを取 り出して軽重を比較対照した際の、重い罪及び軽い罪のいずれにも選択刑と して罰金刑の定めがあり、軽い罪の罰金刑の多額の方が重い罪の罰金刑の多 額よりも多いときは、罰金刑の多額は軽い罪のそれによるべきである。◯
結果的加重犯とは、ある基本的な犯罪構成要件が行為者によって実現され た後、更にある一定の重い結果が発生したときに、その重い結果に基づいて基本犯罪の刑事責任を加重する犯罪をいい、重い結果についての故意がない場合にのみ成立する。◯
心神喪失における「精神機能の障害」とは、継続的なものであることを要し、飲酒による酩酊状態や薬物使用による精神錯乱者はこれに含まれない。✕
罰金とは、一定の金額を剥奪する財産刑の1つであって、原則として1 万円以上であるが、これを減軽する場合においては、1万円未満に下げることができる。◯
複数の罪が併合罪となる場合は、科刑上一罪となる場合と同様に、刑が加重されることなく、その最も重い罪について定める刑で処断される。✕
法条競合とは、1個の行為が数個の構成要件に該当するかのような外観を有しているが、そのうちいずれか1つの構成要件にしか該当しない場 いい、他の構成要件の適用が当然に排除され、本来的な一罪とされる。◯
確定裁判を経ていない2個以上の罪を併合罪というが、ここにいう確定裁判とは、確定した有罪、無罪、免訴の裁判だけでなく、略式命令や交通事件即決裁判も含まれる。◯
広義の包括一罪とは、数個の構成要件該当行為が行われながら、全ての行 為が、包括して1個の構成要件によって評価され、一罪とされるものをいう。◯
1個の行為が数個の罪名に触れる場合である観念的競合は、科刑上一罪として評価され、成立する数個の刑罰規定のうち、上限のみについて最も重い法定刑を定めた規定を適用して処断される。✕
数個の犯罪行為が牽連犯となるためには、ある犯罪と、その後に行われた 他の犯罪が、たまたま手段と結果の関係にあったということではなく、類型的に犯罪の手段と結果という関係にあることを要する。◯
構成要件要素は、客観的要素と主観的要素に分かれるところ、 「主観的構成要件要素」とは、行為者の内心に係るものでない要素であり、これは、更に故意と過失の「一般的主観的要素」と目的犯などの「特殊的主観的要素」に分けられる。◯
不真正身分犯とは、一定の身分を有する者が行うことにより犯罪が構成さ れるものをいい、業務上横領罪がこれに当たる。✕
継続犯とは、法益侵害の状態が継続している間、犯罪が引き続いているものをいい、監禁罪がこれに当たる。◯
状態犯とは、結果の発生とともに犯罪は終了するが、犯罪終了後も法益侵害の状態が続いているものをいい、窃盗罪がこれに当たる。◯
即成犯とは、結果の発生とともに即時に犯罪が既遂に達し、同時に法益侵 害が終了するものをいい、殺人罪がこれに当たる。◯
目的犯とは、構成要件に定められた目的をもって行うことによって犯罪が 構成されるものをいい、有価証券偽造罪がこれに当たる。◯
犯罪は、その性質によって即成犯、状態犯、 継続犯に分類されるところ、 継続犯とは、結果の発生と同時に犯罪が既遂に達し、 その後も法益侵害が継続している間は犯罪の継続が認められるものをいい、監禁罪がこれに当たる。◯
継続犯とは、結果の発生と同時に犯罪が既遂となるが、 法益侵害の状態が継続する間、その犯罪が継続するものをいうところ、 継続犯においては、法益侵害が除去されない限り、既遂後に加担した者にも共犯が成立し得るし、 公訴時効も進行しない。◯
観念的競合とは、1個の行為が2個以上の罪名に触れる場合をいうところ、この「2個以上の罪名」は、同一の罪名であっても異なる罪名であってもよいから、 例えば、1個の爆弾を爆発させて数人を一度に殺害したときや、 職務執行中の警察官に暴行を加えて傷害を負わせたときは、いずれも観念的競合となる。◯
牽連犯とは、犯罪の手段・結果である行為が他の罪名に触れる場合をいうところ、有価証券偽造罪とその行使罪は牽連犯となるが、 殺人罪と死体遺棄罪とは牽連犯とならない。◯
結果的加重犯は、基本となる犯罪(基本犯)から、行為者の故意を超える重い結果が生じた場合に成立するところ、判例は、当該重い結果の発生についての予見可能性、すなわち過失がない場合であっても、結果的加重犯が成立するとしている。◯
結果的加重犯とは、基本となる犯罪を犯したところ、意図しない重い結果が発生した場合に、刑罰が加重される犯罪である。◯
結果的加重犯とは、一定の故意に基づく犯罪行為を行った場合に、当該行為から予期した結果より重い結果が生じた場合、その重い結果につき、刑罰が加重される犯罪をいうところ、これは、重い結果について故意がある場合でも成立する。✕
結果的加重犯とは、基本となる犯罪を犯したところ、意図しない重い結果が発生した場合に、刑罰が加重される犯罪である。◯
併合罪とは、確定裁判を経ていない2個以上の罪であるところ、ここにいう「確定裁判」には、確定した有罪・無罪等の判決だけでなく、略式命令 も含まれる。◯
結果的加重犯とは、一定の故意に基づく犯罪行為を行った場合に、当該行為から予期した結果より重い結果が生じた場合、その重い結果につき、刑罰が加重される犯罪をいうところ、これは、重い結果について故意がある場合でも成立する。✕
観念的競合とは、1個の行為が2個以上の罪名に触れる場合をいい、その うちの最も重い刑により処断される。◯
確定裁判を経ていない2個以上の罪を併合罪というが、ここにいう確定裁判とは、確定した有罪、無罪、免訴の裁判だけでなく、略式命令や交通事件即決裁判も含まれるところ、刑の執行が終了している必要がある。✕
身分とは、男女の性別、内外国人の別、親族の関係、公務員の資格のような関係のみに限らず、総て一定の犯罪行為に関する犯人の人間関係である特定の地位又は状態を総称する。◯
真正身分犯とは、行為者が一定の身分を有することによって始めて成立する犯罪をいうところ、収賄罪や横領罪はそれぞれ主体が「公務員」、「他人の物を占有する者」でなければ犯罪が成立しない。◯
状態犯とは、構成要件的行為に基づく結果の発生と同時に犯罪は既遂に達するが、なお法益侵害状態が続くものをいう。◯
継続犯とは、犯罪が既遂となった後も、実行行為の継続によって法益侵害状態が維持されており、その状態が継続している限り、犯罪が終了しないものをいう。◯
挙動犯とは、例えば偽証罪のように、一定の行為がなされれば、それだけで犯罪が成立するものをいう。◯
侵害犯とは、法益侵害の危険の発生だけで犯罪が成立するものをいう。✕
即成犯(即時犯)とは、結果の発生と同時に犯罪が既遂に達するものをいい、殺人罪等がこれに当たる。◯
刑法の適用範囲に関して、属地主義、属人主義等の原則があるところ、属地主義とは自国の領城内で犯された犯罪につき犯人の国籍問わず刑法を適用する原則をいい、属人主義とは自国民である限り犯罪地を問わず刑法の適用を認める原則をいう。◯
不真正不作為犯とは、作為の形式で構成要件が規定されている犯罪を不作為により実現する類型であるところ、これが成立するためには、犯罪結果防止のために要求される作為義務に違反する行為者の故意の不作為によって、当該構成要件が実現されたことを必要とする。◯
ある犯罪の構成要件に該当するというためには、当該構成要件を形式的に満たす実行行為が存在するというだけではなく、原則として実行行為時に故意を伴っていなければならない。◯
牽連犯が成立するためには、それぞれの構成要件が手段と結果の関係等にある必要があるところ、具体的には、文書を偽造してこれを行使した場合や、傷害をする目的で監禁を行った場合等が牽連犯に当たる。✕
管理過失とは、結果発生を防止すべき物的・人的体制を整備すべき立場にある管理者の過失をいうところ、これは監督過失と異なり、管理者の過失について直接的に刑事上の責任を問われるという特徴がある。◯
不真正不作為犯は、作為義務が課されているにもかかわらず、これを行わなかった場合に成立するものであるから、例えば、交通事故におけるひき逃げによって相手方を死亡させた場合には、道交法上の救護義務違反や報告義務違反を伴っているのが明らかであるから、当然に、 不作為による殺人罪が成立する。✕
おぼれている人がいた場合に、客観的には救護が可能であっても、救護義務を負う者が全く泳げないようなときには作為可能性がなく、不作為犯は成立しない。◯
不真正不作為犯は、一定の期待された行為をしないことにより結果を発生させた場合において、その不作為が積極的に結果を発生させたのと同一視し得るときに成立する。◯
自己の行為によって結果発生の危険性を生じさせた場合、状況によってはこれを防止する作為義務を負うことがある。◯
不真正不作為犯は結果の発生を必要とすることから、その未遂を認め得るが、真正不作為犯は結果の発生を必要とせず、一定の行為があれば足りることから、その未遂を考える余地はない。
◯
法条競合とは、条文上数個の構成要件に該当するようにみえるが、実は構成要件相互の関係から見て論理的に1個の構成要件にしか該当しない場合をいい、例えば、業務上横領罪と単純横領罪のような特別関係にある場合や、建造物等以外放火罪と現住建造物等放火罪のような補充関係にある場合がこれに当たる。◯
数個の行為がそれぞれ異なる構成要件に該当する場合には、これを包括して一罪とすることは認められない。✕
窃取した財物を損壊した場合に器物損壊罪では処罰されないのは、包括一罪であると考えられるからである。◯
同時に審判できる可能性があったが、別々に裁判がなされて判決が下された数罪については、刑の執行において、併合罪と同じように扱われる。◯
牽連犯とは、数個の行為がそれぞれ各別の構成要件に該当するものの、その間に、一方が他方の手段であるか、あるいは他方が一方の結果であるという関係が認められる場合をいう。◯
継続犯とは、構成要件的結果の発生と同時に犯罪が成立し、法益侵害が継続しているものをいい、例えば、監禁罪がこれに当たる。◯
認識ある過失は、結果発生の可能性を認識・予見した点で確定的故意と同じであるが、これを認容しなかった点で確定的故意と区別される。
✕
結果的加重犯は、基本となる犯罪から重い結果が生じた場合に成立するところ、重い結果の発生について予見可能性がないときであっても成立する。
◯
原因において自由な行為とは、構成要件に該当する違法な行為が心神喪失等の状態下で行わまれた場合でも、その状態を招く行為を行った時に完全な責任能力があったのであれば、完全な責任を認める理論であるが、これは過失犯には適用されない。✕
期待可能性とは、行為当時の具体的状況下において行為者に対し、違法行為を避けて他の適法行為をすることを期待できることをいい、これがないときは責任が阻却される。◯
宣告刑とは、法定刑に加重・減軽を加えて形成される刑の範囲のことをいう。✕
法定刑の加重減軽理由には、再犯加重、法律上の減軽、併合加重、酌量減軽の4つがあるところ、加重減軽は、列挙したこの順序で行うと決まっている。◯
併合罪のうちの一個の罪について死刑又は無期拘禁刑に処するときは、没収以外の刑は併科されない。
✕
自首は、罪を犯した者が、捜査機関に発覚する前に、捜査機関に対して自発的に自己の犯罪事実を申告した場合に刑の任意的減軽を受けることができるとするものであるから、同様のことを親告罪の告訴権者に対して行ったとしても、情状として考慮されるかはともかく、法律上特段の効果は生じない。✕
法律上の減軽には、心神耗弱、自首、未遂犯、中止犯、過剰防衛等があるところ、これらのうち複数に該当する場合には、該当した数だけ減軽することができる。✕
甲は、Aを殺害する意思で、BをAと勘違いし、Bに発砲してBを殺害した。この場合、B に対する殺人罪が成立する。◯
甲は、Aを殺害する意思で、Aに発砲したが、Aを殺害したばかりか、銃弾がAの体を貫通してAの後方にいたBに当たり、Bも殺害した。この場合、Aに対する殺人罪、Bに対する過失致死罪が成立する。✕