特許 実体審査
問題一覧
1
以前は、いわゆる伝統的審査主義の下、すべての特許出願について実体審査を行っていた。しかし、技術革新に伴う出願件数の増大と出願内容の複雑高度化により、審査に長期間を要し、そのため権利化及び出願内容の公表の遅れを生じた。この権利化の遅れは、出願人に第三者の模倣・権利の有名無実化という不利益を与え、公表の遅れは、第三者に重複研究・重複投資という不利益を与えることになった。一方、出願の目的や価値は出願間で著しく相違し、防衛出願や誤算的出願が多いことも経験的事実の示すところである。そこで、法は、出願公開制度(64 条)及び先願の範囲の拡大(29 条の2)と相まって審査の遅れによる弊害を除去すべく、出願審査制度を採用した(48 条の2)。
2
以前は、いわゆる伝統的審査主義の下、すべての特許出願について審査した上で、出願公告制度により出願内容を公表していた。しかし、技術革新に伴う出願件数の増大と出願内容の複雑高度化による審査の遅延により、出願された発明の内容が長期間公表されず、そのため、企業活動を不安定にし、また重複研究、重複投資を招いているという弊害が生じていた。そこで、法は、早期公開による発明の利用(1条)の促進を図るべく、出願審査請求制度(48 条の2)とともに本制度を採用した(64 条)。
3
出願審査の請求が審査開始の条件にすぎないからであり、また出願審査の請求がいったんなされた後は、出願審査の請求の手続自体が係属するものではないからである。そればかりでなく、取下げを認めるとそれまでに行った審査が全く無駄なことになる。出願審査の請求は、審査開始の条件であるから、その行為は確定したものとする必要があり、審査すべき出願かどうか浮動するようなことでは困るので、一度行った出願審査の請求は取り下げることができないこととしたのである(48 条の3第3項)。また出願審査請求後にも特許出願の取下げはできるので、そのほかに出願審査の請求の取下げを認めることは手続が複雑になるだけで実益がないと考えられる。
4
優先権主張を伴う特許出願とそうでない特許出願とを平等に扱わねばならないため、出願公開の時期を第一国出願から起算することにした。そうすると、優先権証明書の提出期間が第一国出願日から1年4月であり、それに出願公開の準備期間を考慮すると公開できる最も早い時期が1年6月ということになる。また早期公開制度を採用している諸外国がいずれも1年6月で公開していることもある。
5
64 条の2第1項1号において、出願公開がされている場合に出願公開の請求をすることができないとしたのは、既に出願公開が行われた出願については、再度出願公開を行う必要がないためである。2号において、パリ条約等による優先権主張がなされた出願については、優先権証明書の提出がされていない場合に出願公開の請求をすることができないとしたのは、優先権を主張するとの出願人の意思が確定しないまま出願公開を行うことは、第三者にとって不利益を生じる虞があることによる。3号において、外国語書面出願については、翻訳文の提出がない場合に出願公開の請求をすることができないとしたのは、翻訳文の提出がなければ公報の発行及びその準備に入ることができないことによる。
6
法は、発明の遅れによる重複研究等を防止すべく、出願内容を公表する出願公開制度を採用する(64 条)。しかし、出願公開による出願内容の公開により、第三者の当該発明の実施が可能となる。かかる第三者の実施を放置すれば出願人が多大な損失を被る一方、未審査の出願に強大な権利を与えると第三者の不利益が過大となる。そこで、法は、第三者に不当な不利益を与えない範囲内で出願公開による出願人の損失を填補すべく、補償金請求権を認めることとした(65 条、184 条の 10)。
7
警告を要件としたのは、補償金請求権の範囲を明確にするためである。また、出願公開は、審査を経ていない特許出願について行われるものであり、しかも特許掲載公報にくらべて発行される量も多いので、これをすべて読むことを第三者に義務づけるのは適当ではない。そのため、出願公開公報に載ったというだけでは、第三者がその特許出願に係る発明であることを知っているものとは推定されないからである。
8
発明の内容を記載した書面は明細書のコピーである必要はないが、少なくとも、①出願公開の番号、②出願公開の年月日、③特許出願の番号とともに、④特許請求の範囲に記載されている発明が当業者に理解できる程度にその内容を記載しているものであることを必要とする。また、発明の内容を業界紙等に掲載して行う警告は、相手方が特定されていないので、ここにいう警告には入らない。郵便その他使者によるものでもよいが、具体的に特定の相手方に対して行った場合に限られる。
特許 趣旨
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1
以前は、いわゆる伝統的審査主義の下、すべての特許出願について実体審査を行っていた。しかし、技術革新に伴う出願件数の増大と出願内容の複雑高度化により、審査に長期間を要し、そのため権利化及び出願内容の公表の遅れを生じた。この権利化の遅れは、出願人に第三者の模倣・権利の有名無実化という不利益を与え、公表の遅れは、第三者に重複研究・重複投資という不利益を与えることになった。一方、出願の目的や価値は出願間で著しく相違し、防衛出願や誤算的出願が多いことも経験的事実の示すところである。そこで、法は、出願公開制度(64 条)及び先願の範囲の拡大(29 条の2)と相まって審査の遅れによる弊害を除去すべく、出願審査制度を採用した(48 条の2)。
2
以前は、いわゆる伝統的審査主義の下、すべての特許出願について審査した上で、出願公告制度により出願内容を公表していた。しかし、技術革新に伴う出願件数の増大と出願内容の複雑高度化による審査の遅延により、出願された発明の内容が長期間公表されず、そのため、企業活動を不安定にし、また重複研究、重複投資を招いているという弊害が生じていた。そこで、法は、早期公開による発明の利用(1条)の促進を図るべく、出願審査請求制度(48 条の2)とともに本制度を採用した(64 条)。
3
出願審査の請求が審査開始の条件にすぎないからであり、また出願審査の請求がいったんなされた後は、出願審査の請求の手続自体が係属するものではないからである。そればかりでなく、取下げを認めるとそれまでに行った審査が全く無駄なことになる。出願審査の請求は、審査開始の条件であるから、その行為は確定したものとする必要があり、審査すべき出願かどうか浮動するようなことでは困るので、一度行った出願審査の請求は取り下げることができないこととしたのである(48 条の3第3項)。また出願審査請求後にも特許出願の取下げはできるので、そのほかに出願審査の請求の取下げを認めることは手続が複雑になるだけで実益がないと考えられる。
4
優先権主張を伴う特許出願とそうでない特許出願とを平等に扱わねばならないため、出願公開の時期を第一国出願から起算することにした。そうすると、優先権証明書の提出期間が第一国出願日から1年4月であり、それに出願公開の準備期間を考慮すると公開できる最も早い時期が1年6月ということになる。また早期公開制度を採用している諸外国がいずれも1年6月で公開していることもある。
5
64 条の2第1項1号において、出願公開がされている場合に出願公開の請求をすることができないとしたのは、既に出願公開が行われた出願については、再度出願公開を行う必要がないためである。2号において、パリ条約等による優先権主張がなされた出願については、優先権証明書の提出がされていない場合に出願公開の請求をすることができないとしたのは、優先権を主張するとの出願人の意思が確定しないまま出願公開を行うことは、第三者にとって不利益を生じる虞があることによる。3号において、外国語書面出願については、翻訳文の提出がない場合に出願公開の請求をすることができないとしたのは、翻訳文の提出がなければ公報の発行及びその準備に入ることができないことによる。
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法は、発明の遅れによる重複研究等を防止すべく、出願内容を公表する出願公開制度を採用する(64 条)。しかし、出願公開による出願内容の公開により、第三者の当該発明の実施が可能となる。かかる第三者の実施を放置すれば出願人が多大な損失を被る一方、未審査の出願に強大な権利を与えると第三者の不利益が過大となる。そこで、法は、第三者に不当な不利益を与えない範囲内で出願公開による出願人の損失を填補すべく、補償金請求権を認めることとした(65 条、184 条の 10)。
7
警告を要件としたのは、補償金請求権の範囲を明確にするためである。また、出願公開は、審査を経ていない特許出願について行われるものであり、しかも特許掲載公報にくらべて発行される量も多いので、これをすべて読むことを第三者に義務づけるのは適当ではない。そのため、出願公開公報に載ったというだけでは、第三者がその特許出願に係る発明であることを知っているものとは推定されないからである。
8
発明の内容を記載した書面は明細書のコピーである必要はないが、少なくとも、①出願公開の番号、②出願公開の年月日、③特許出願の番号とともに、④特許請求の範囲に記載されている発明が当業者に理解できる程度にその内容を記載しているものであることを必要とする。また、発明の内容を業界紙等に掲載して行う警告は、相手方が特定されていないので、ここにいう警告には入らない。郵便その他使者によるものでもよいが、具体的に特定の相手方に対して行った場合に限られる。