特許 受ける権利
問題一覧
1
特許を受ける権利は発明をすることにより生ずるものである(29 条1項柱書)。特許を受ける権利は国家に対して特許を請求する権利であるから公権であるとともに請求権であり、かつ、財産権の一種である。
2
特許発明の実施は有体物の使用の場合と異なり、一人が使用したために他人が使用できなくなるものでなく、しかも投下する資本と特許発明を実施する技術者いかんによって効果が著しく違い他の共有者の持分の経済的価値も変動をきたすことになる。そこで、持分の譲渡には他の共有者の同意を要するものとした(33 条3項/73 条1項)。
3
特許権について仮専用実施権(専用実施権)を設定し、又は他人に仮通常実施権(通常実施権)を許諾することを認めると、その設定をうけ、又は許諾された者の資本及び技術いかんによっては他の共有者の権利も有名無実となるので、他の共有者の同意を得なければならないものとした(33 条4項/73 条3項)。
4
近年、複数の企業や大学等が共同して技術開発や製品開発をすることが一般化しており、特許を受ける権利の帰属が不分明なまま、一方が特許権を取得してしまう等のケースが生じやすい状況にある。 しかし、真の権利者が冒認に気付いた時は、新規性喪失の例外の規定には期間制限があるため、特許を受けることができなくなっている場合があった。 また、我が国においては、真の権利者が冒認出願等を自らが出願していなかった場合には、特許権の移転請求が認められない可能性が高かった。 一方、諸外国では、真の権利者が自ら出願していなかった場合でも、特許権の移転請求を認める制度が存在している。 そこで、諸外国の制度との調和及び産業界等からの要請に応えるべく、真の権利者の救済手段として本規定が設けられた(74 条)。
5
従来、冒認出願に「先願の地位」を認めていなかった。 しかし、真の権利者は、冒認出願に係る特許権を移転請求権の行使により取得することが可能となったため(74 条)、仮に冒認出願に先願の地位を認めないとすれば、真の権利者は、自ら出願することにより、同一の発明について重複して特許権を取得することが可能となってしまう。 そこで、このような事態を防止するため、冒認出願について先願の地位を認めることとした。
6
今日の発明の大部分は企業における従業者がなしたものであり、かかる発明をいかに取り扱うかは国の産業政策上も極めて重要な問題である。 しかし、使用者は、民法の雇用の原則より、労働の成果たる発明は使用者に属すると主張し、従業者は、発明者の能力と努力とにより生まれた発明は発明者に属すると主張することができる。従って、この問題を労使間の自由な取極めに任せると両者の力関係に左右され、時には使用者の利益が偏重され、時には従業者の保護が厚すぎることにもなる。 そこで、両者の果たす役割・貢献等を衡平に比較考量し、使用者と従業者の利害の調整を図るべく、職務発明について規定した(35 条)。
7
特許を受ける権利が共有に係る場合の問題や二重譲渡問題といった権利帰属の不安定性問題を解消するためである。
8
企業戦略に応じて柔軟なインセンティブ施策を講じることを可能とするとともに、発明者の利益を守るため、「相当の対価」と規定されていた文言を「相当の金銭その他の経済上の利益」と改め、留学の機会の付与やストックオプションの付与等金銭以外の経済上の利益の付与であっても、使用者等の従業者等に対する義務が履行されたものとすることとした。この「経済上の利益」については、経済的価値を有すると評価できるものである必要があり、経済的価値を有すると評価できないもの、例えば、表彰状等のように相手方の名誉を表するだけのものは、「経済上の利益」に含まれない。
特許 趣旨
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1
特許を受ける権利は発明をすることにより生ずるものである(29 条1項柱書)。特許を受ける権利は国家に対して特許を請求する権利であるから公権であるとともに請求権であり、かつ、財産権の一種である。
2
特許発明の実施は有体物の使用の場合と異なり、一人が使用したために他人が使用できなくなるものでなく、しかも投下する資本と特許発明を実施する技術者いかんによって効果が著しく違い他の共有者の持分の経済的価値も変動をきたすことになる。そこで、持分の譲渡には他の共有者の同意を要するものとした(33 条3項/73 条1項)。
3
特許権について仮専用実施権(専用実施権)を設定し、又は他人に仮通常実施権(通常実施権)を許諾することを認めると、その設定をうけ、又は許諾された者の資本及び技術いかんによっては他の共有者の権利も有名無実となるので、他の共有者の同意を得なければならないものとした(33 条4項/73 条3項)。
4
近年、複数の企業や大学等が共同して技術開発や製品開発をすることが一般化しており、特許を受ける権利の帰属が不分明なまま、一方が特許権を取得してしまう等のケースが生じやすい状況にある。 しかし、真の権利者が冒認に気付いた時は、新規性喪失の例外の規定には期間制限があるため、特許を受けることができなくなっている場合があった。 また、我が国においては、真の権利者が冒認出願等を自らが出願していなかった場合には、特許権の移転請求が認められない可能性が高かった。 一方、諸外国では、真の権利者が自ら出願していなかった場合でも、特許権の移転請求を認める制度が存在している。 そこで、諸外国の制度との調和及び産業界等からの要請に応えるべく、真の権利者の救済手段として本規定が設けられた(74 条)。
5
従来、冒認出願に「先願の地位」を認めていなかった。 しかし、真の権利者は、冒認出願に係る特許権を移転請求権の行使により取得することが可能となったため(74 条)、仮に冒認出願に先願の地位を認めないとすれば、真の権利者は、自ら出願することにより、同一の発明について重複して特許権を取得することが可能となってしまう。 そこで、このような事態を防止するため、冒認出願について先願の地位を認めることとした。
6
今日の発明の大部分は企業における従業者がなしたものであり、かかる発明をいかに取り扱うかは国の産業政策上も極めて重要な問題である。 しかし、使用者は、民法の雇用の原則より、労働の成果たる発明は使用者に属すると主張し、従業者は、発明者の能力と努力とにより生まれた発明は発明者に属すると主張することができる。従って、この問題を労使間の自由な取極めに任せると両者の力関係に左右され、時には使用者の利益が偏重され、時には従業者の保護が厚すぎることにもなる。 そこで、両者の果たす役割・貢献等を衡平に比較考量し、使用者と従業者の利害の調整を図るべく、職務発明について規定した(35 条)。
7
特許を受ける権利が共有に係る場合の問題や二重譲渡問題といった権利帰属の不安定性問題を解消するためである。
8
企業戦略に応じて柔軟なインセンティブ施策を講じることを可能とするとともに、発明者の利益を守るため、「相当の対価」と規定されていた文言を「相当の金銭その他の経済上の利益」と改め、留学の機会の付与やストックオプションの付与等金銭以外の経済上の利益の付与であっても、使用者等の従業者等に対する義務が履行されたものとすることとした。この「経済上の利益」については、経済的価値を有すると評価できるものである必要があり、経済的価値を有すると評価できないもの、例えば、表彰状等のように相手方の名誉を表するだけのものは、「経済上の利益」に含まれない。