X線作業主任者 過去問2019上期
40問 • 2年前やもやも
工業用エックス線装置のエックス線管及びエックス線の発生に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)エックス線管の内部には、効率的にエックス線を発生させるためにアルゴンなどの不活性ガスが封入されている。
(2)陽極のターゲットにタングステンが多く用いられる主な理由は、熱伝導率が高く、加工しやすいことである。
(3)陰極のフィラメント端子間の電圧は、フィラメント加熱用の降圧変圧器を用いて10~20V 程度にしている。
(4)陽極のターゲット上のエックス線が発生する部分を実効焦点といい、これをエックス線束の利用方向から見たものを実焦点という。
(5)エックス線管の管電流は、陰極から陽極に向かって流れる。3
特性エックス線に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)特性エックス線の波長は、ターゲット元素の原子番号が大きくなると長くなる。
(2)特性エックス線は、連続スペクトルを示す。
(3)管電圧が、K 系列の特性エックス線を発生させるのに必要な最小値である K 励起電圧を下回るときは、他の系列の特性エックス線も発生することはない。
(4)K 殻電子が電離されたことにより特性エックス線が発生することをオージェ効果という。
(5)K 系列の特性エックス線は、管電圧を上げると強度が増大するが、その波長は変わらない。5
連続エックス線が物体を透過する場合の減弱に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)連続エックス線が物体を透過するとき、平均減弱係数は、物体の厚さの増加に伴い大きくなる。
(2)連続エックス線が物体を透過すると、最高強度を示すエックス線のエネルギーは、低い方へ移動する。
(3)連続エックス線が物体を透過するとき、透過後の実効エネルギーは物体の厚さが増すほど高くなるが、物体が十分厚くなるとほぼ一定となる。
(4)連続エックス線は、物体を透過しても、その全強度は変わらない。
(5)連続エックス線が物体を透過するとき、透過エックス線の全強度が物体に入射する直前の全強度の 1/2 となる物体の厚さを Ha とし、直前の全強度の 1/4 となる物体の厚さを Hb とすれば、Hb は Ha の 2 倍である。3
エックス線と物質との相互作用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)光電効果とは、原子の軌道電子がエックス線光子のエネルギーを吸収して原子の外に飛び出し、光子が消滅する現象である。
(2)光電効果が起こる確率は、エックス線のエネルギーが高くなるほど低下する。
(3)光電効果により原子から放出される電子を反跳電子という。
(4)コンプトン効果とは、エックス線光子と原子の軌道電子とが衝突し、電子が原子の外に飛び出し、光子が運動の方向を変える現象である。
(5)コンプトン効果による散乱エックス線は、入射エックス線のエネルギーが高くなるほど前方に散乱されやすくなる。3
単一エネルギーで太い線束のエックス線が物質を透過するときの減弱及び再生係数(ビ
ルドアップ係数)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)再生係数は、入射エックス線の線量率が高くなるほど小さくなる。
(2)再生係数は、物質への照射面積が大きいほど大きくなる。
(3)再生係数は、物質の厚さが薄くなるほど小さくなる。
(4)再生係数は、透過後、物質から離れるほど小さくなり、その値は 1 に近づく。
(5)太い線束のエックス線では、散乱線が加わるため、細い線束のエックス線より減弱曲線の勾配は緩やかになり、見かけ上、減弱係数が小さくなる。1
エックス線を利用した各種試験装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)蛍光エックス線分析装置は、蛍光体を塗布した板の上に、物質を透過したエックス線を当てたときにできる蛍光像を観察することによって、物質の欠陥の程度などを別する装置である。
(2)エックス線マイクロアナライザーは、細く絞った電子線束を試料の微小部分に照射し、発生する特性エックス線を分光することによって、微小部分の元素を分析する装置である。
(3)エックス線回折装置は、結晶質の物質にエックス線を照射すると特有の回折像が得られることを利用して、物質の結晶構造を解析し、物質の性質を調べる装置である。
(4)エックス線応力測定装置は、応力による結晶の面間隔の変化をエックス線の回折を利用して調べることにより、物質内の残留応力の大きさを測定する装置である。
(5)エックス線透過試験装置は、被検査物体を透過したエックス線による画像を観察する装置で、画像は、フイルムの他、イメージングプレートなどに記録される。1
エックス線の散乱に関する次の文中の A から C の語句又は数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「エックス線装置を用い、管電圧 100kV で、厚さが20mmの鋼板及びアルミニウム板のそれぞれにエックス線のビームを垂直に照射し、散乱角 135°方向の後方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から 2m の位置で測定してその大きさを比較したところ、 A の後方散乱線の方が大きかった。
次に、同じ照射条件で、鋼板について、散乱角120°及び 135°の方向の後方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から 2m の位置で測定し、その大きさを比較したところ、 B の方向の方が大きかった。
また、同じ照射条件で、鋼板について、散乱角30°及び 60°の方向の前方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から 2m の位置で測定し、その大きさを比較したところ、 C の方向の方が大きかった。」2
エックス線装置を使用する管理区域を設定するための外部放射線の測定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)測定は、あらかじめ計算により求めた 1cm 線量当量又は 1cm 線量当量率の高い箇所から低い箇所へ逐次行っていく。
(2)測定点は、壁などの構造物によって区切られた領域の中央部とエックス線装置の周囲の床上1.5m の数箇所の位置とする。
(3)測定器は、測定中に線量率の変化に対応して指針が漂動(シフト)するものを選択して使用する。
(4)積算型放射線測定器は、測定に用いることはできない。
(5)あらかじめバックグラウンド値を調査しておき、これを測定器の指示値から差し引いた値を測定結果とする。5
下図のように、エックス線装置を用いて鋼板の透過写真撮影を行うとき、エックス線管の焦点から 2m の距離の P 点における写真撮影中の 1cm 線量当量率は 0.3mSv/h である。
エックス線管の焦点と P 点を結ぶ直線上で、焦点から P 点の方向に 15m の距離にある Q 点を管理区域の境界の外側になるようにすることができる 1週間当たりの撮影可能な写真の枚数として、最大のものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、露出時間は 1 枚の撮影について100 秒間であり、3 か月は 13 週とする。
(1)290 枚/週
(2)375 枚/週
(3)430 枚/週
(4)530 枚/週
(5)675 枚/週5
ろ過板に関する次の文中の A から C の語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「ろ過板は、照射口に取り付けて、透過試験に役立たない A エックス線(波長の B エックス線)を取り除き、無用な散乱線を減少させるために使用する。
しかし、 C などで A エックス線そのものを利用する場合には、ろ過板は使用しない。」3
エックス線照射装置を用いて行う透過写真撮影の業務に従事する労働者 30 人を含めて 600 人の労働者を常時使用する製造業の事業場の安全衛生管理体制について、労働安全衛生関係法令に違反しているものはどれか。
ただし、衛生管理者及び産業医の選任の特例はないものとする。
(1)衛生管理者は、3 人選任している。
(2)産業医は、事業場に専属の者ではないが、産業医としての法定の要件を満たしている医師を選任している。
(3)選任している衛生管理者のうち、1 人は、この事業場に専属でない労働衛生コンサルタントである。
(4)選任している衛生管理者のうち、この事業場に専属の者は、全て衛生管理者としての業務以外の業務を兼任している。
(5)この事業場に専属の衛生管理者のうち、1 人は、衛生工学衛生管理者の免許を有している。4
エックス線装置を取り扱う次の A から E の放射線業務従事者のうち、管理区域内で受ける外部被ばくによる線量を測定するとき、放射線測定器の装着部位が、労働安全衛生関係法令上、胸部及び腹部の計 2 箇所でよいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、女性については、妊娠する可能性がないと診断されたものを除くものとする。
A 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が胸部であり、次に多い部位が腹・大腿部である男性
B 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が腹・大腿部であり、次に多い部位が頭・頸部である男性
C 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が手指であり、次に多い部位が腹・大腿部である男性
D 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が腹・大腿部であり、次に多い部位が胸・上腕部である女性
E 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が胸・上腕部であり、次に多い部位が手指である女性
(1)A,C
(2)A,D
(3)B,D
(4)B,E
(5)C,E 4
工業用の特定エックス線装置を用いて放射線装置室で透視を行うときに講ずべき措置
について述べた次の文中の Aから C の語句又は数値の組合せとして、労働安全衛生関係法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、エックス線の照射中に透視作業従事労働者の身体の一部が当該装置の内部に入るおそれがあるものとする。
「利用線錐中の受像器を通過したエックス線の空気中の A が、エックス線管の焦点から B mの距離において、 C μGy/h 以下になるようにすること。」4
エックス線装置を用いて放射線業務を行う場合の管理区域に関する次の記述のうち、労働安全衛生関係法令上、正しいものはどれか。
(1)管理区域とは、実効線量が 1 か月間に 3mSv を超えるおそれのある区域をいう。
(2)管理区域設定に当たっての外部放射線による実効線量の算定は、1cm 線量当量及び 70μm 線量当量により行う。
(3)管理区域には、放射線業務従事者以外の者が立ち入ることを禁止し、その旨を明示しなければならない。
(4)管理区域に一時的に立ち入る労働者についても、管理区域内において受ける外部被ばくによる線量を測定しなければならない。
(5)管理区域内の労働者の見やすい場所に、放射線業務従事者が受けた外部被ばくによる線量の測定結果の一定期間ごとの記録を掲示しなければならない。4
次の A から E の事項について、電離放射線障害防止規則において、エックス線作業主任者の職務として規定されているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A エックス線装置を用いて行う透過写真撮影の業務に従事する労働者に対し、特別の教育を行うこと。
B 外部放射線を測定するための放射線測定器について、1 年以内ごとに校正すること。
C 放射線業務従事者の受ける線量ができるだけ少なくなるように照射条件等を調整すること。
D 作業環境測定の結果を、見やすい場所に掲示する等の方法によって、管理区域に立ち入る労働者に周知させること。
E 外部被ばく線量を測定するための放射線測定器が法令の規定に適合して装着されているかどうかについて点検すること。
(1)A,B
(2)A,D
(3)B,E
(4)C,D
(5)C,E 5
エックス線装置を用いて放射線業務を行う作業場の管理区域に該当する部分の作業環境測定に関する次の文中の Aから C の語句の組合せとして、労働安全衛生関係法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「作業場のうち管理区域に該当する部分について、A 以内(エックス線装置を固定して使用する場合において使用の方法及び遮へい物の位置が一定しているときは、 B 以内)ごとに 1 回、定期に、作業環境測定を行い、その都度、測定日時、測定箇所、測定結果、 C その他の一定の事項を記録し、5 年間保存しなければならない。」2
電離放射線障害防止規則に基づく特別の項目についての健康診断(以下「健康診断」という。)に関する次の記述について、誤っているものはどれか。
(1)管理区域に一時的に立ち入るが、放射線業務に常時従事していない労働者に対しては、健康診断を行う必要はない。
(2)放射線業務歴のない者を雇い入れて放射線業務に就かせるときに行う健康診断において、医師が必要でないと認めるときは、「白血球数及び白血球百分率の検査」を除く他の検査項目の全部又は一部について省略することができる。
(3)定期の健康診断において、医師が必要でないと認めるときは、「被ばく歴の有無の調査及びその評価」を除く他の検査項目の全部又は一部について省略することができる。
(4)健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者については、その結果に基づき、健康を保持するため必要な措置について、原則として、健康診断が行われた日から 3 か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。
(5)定期の健康診断を行ったときは、遅滞なく、電離放射線健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。2
労働安全衛生関係法令に基づきエックス線作業主任者免許が与えられる者に該当しないものは、次のうちどれか。
(1)エックス線作業主任者免許試験に合格した満18 歳の者
(2)第二種放射線取扱主任者免状の交付を受けた満 25 歳の者
(3)第一種放射線取扱主任者免状の交付を受けた満 30 歳の者
(4)診療放射線技師の免許を受けた満 35 歳の者
(5)原子炉主任技術者免状の交付を受けた満 40 歳の者2
次の A から D までの場合について、所轄労働基準監督署長にその旨又はその結果を報告しなければならないものの全ての組合せは、(1)~(5)のうちどれか。
A エックス線作業主任者を選任したとき。
B 男性の放射線業務従事者が 1 日の緊急作業中に70mSv の実効線量を受けたとき。
C 管理区域について、電離放射線防止規則に定める作業環境測定を行ったとき。
D 常時 50 人以上の労働者を使用する事業場で、労働安全衛生規則に基づく定期健康診断を行ったとき。
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,C,D
(4)B,C,D
(5)B,D 5
エックス線装置構造規格において、工業用等のエックス線装置に取り付ける照射筒又はしぼりについて、次の文中の 内に入れるA から C の数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「工業用等のエックス線装置に取り付ける照射筒又はしぼりは、照射筒壁又はしぼりを透過したエックス線の空気カーマ率が、エックス線管の焦点から A m の距離において、波高値による定格管電圧が 200kV 未満のエックス線装置にあっては B mGy/h 以下、波高値による定格管電圧が200kV 以上のエックス線装置にあっては C mGy/h 以下になるものでなければならない。」4
放射線に関連した量とその単位の組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。
(1)吸収線量 ……………… Gy・kg-1
(2)線減弱係数 …………… m-1
(3)カーマ ………………… Gy
(4)粒子フルエンス ……… m-2
(5)等価線量 ……………… Sv1
放射線防護のための被ばく線量の算定に関する次の A から D の記述について、正しいものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 眼の水晶体の等価線量は、放射線の種類及びエネルギーに応じて、1cm 線量当量又は 70μm 線量当量のうち、いずれか適切なものにより算定する。
B 皮膚の等価線量は、エックス線については 1cm線量当量により算定する。
C 外部被ばくによる実効線量は、1cm 線量当量により算定する。
D 妊娠中の女性の腹部表面の等価線量は、腹・大腿部における 70μm 線量当量により算定する。
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,C,D
(4)B,C,D
(5)B,D 2
放射線検出器とそれに関係の深い事項との組合せとして、正しいものは次のうちどれか。
(1)電離箱 …………………… ガス増幅
(2)比例計数管 ……………… 窒息現象
(3)GM 計数管 ……………… 電子なだれ
(4)シンチレーション検出器 …………… 緑色レーザー光
(5)フリッケ線量計 …………… グロー曲線3
エックス線の測定に用いる NaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)シンチレータとして用いられるヨウ化ナトリウム結晶は、微量のタリウムを含有させて活性化されている。
(2)シンチレータにエックス線が入射すると、可視領域の減衰時間の短い光が放射される。
(3)シンチレータから放射された光は、光電子増倍管の光電面で光電子に変換され、増倍された後、電流パルスとして出力される。
(4)光電子増倍管から得られる出力パルス波高は、入射エックス線の線量率に比例する。
(5)光電子増倍管の増倍率は、印加電圧に依存するので、光電子増倍管に印加する高圧電源は安定化する必要がある。4
次のエックス線とその測定に用いるサーベイメータとの組合せのうち、不適切なものはどれか。
(1)10keV 程度のエネルギーで、1mSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータ
(2)50~200keV のエネルギー範囲で、50μSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… 電離箱式サーベイメータ
(3)100keV 程度のエネルギーで、10μSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… 半導体式サーベイメータ
(4)300keV 程度のエネルギーで、100μSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… GM 計数管式サーベイメータ
(5)300keV 程度のエネルギーで、10mSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… 電離箱式サーベイメータ1
次の A から D の放射線測定器のうち、線量を読み取るための特別な装置を必要としないものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A フイルムバッジ
B 光刺激ルミネセンス
C PD 型ポケット線量計
D 半導体式ポケット線量計
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,D
(5)C,D5
熱ルミネセンス線量計(TLD)と蛍光ガラス線量計(RPLD)とを比較した次の記述の
うち、誤っているものはどれか。
(1)線量読み取りのためには、TLD、RPLD の双方とも、専用の読み取り装置が必要である。
(2)RPLD の方が、TLD より素子間の感度のばらつきが少ない。
(3)線量を読み取るための発光は、TLD では加熱により、RPLD では緑色レーザー光照射により行われる。
(4)線量の読み取りは、RPLD では繰り返し行うことができるが、TLD では、線量を読み取ることによって素子から情報が消失してしまうため、1 回しか行うことができない。
(5)素子の再使用は、TLD、RPLD の双方とも、使用後、アニーリング処理を行うことにより可能となる。3
放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)半導体検出器において、放射線が半導体中で 1個の電子・正孔対を作るのに必要な平均エネルギーをε値といい、シリコン結晶の場合は、約3.6eV である。
(2)GM 計数管の動作特性曲線において、印加電圧を上げても計数率がほとんど変わらない範囲をプラトーといい、プラトー領域の印加電圧では、入射エックス線による一次電離量に比例した大きさの出力パルスが得られる。
(3)気体に放射線を照射したとき、1 個のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーを W 値といい、気体の種類にあまり依存せず、放射線のエネルギーに応じてほぼ一定の値をとる。
(4)線量率計の積分回路の時定数は、線量率計の指示の即応性に関係した定数で、時定数の値を小さくすると、指示値の相対標準偏差は小さくなるが、応答速度は遅くなる。
(5)測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象をフェーディングという。1
男性の放射線業務従事者が、エックス線装置を用い、肩から大腿部までを覆う防護衣を着用して放射線業務を行った。
労働安全衛生関係法令に基づき、胸部(防護衣の下)、頭・頸部及び手指の計 3 箇所に、放射線測定器を装着して、被ばく線量を測定した結果は、次の表のとおりであった。
この業務に従事した間に受けた外部被ばくによる実効線量の算定値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。
ただし、防護衣の中は均等被ばくとみなし、外部被ばくによる実効線量(HEE)は、その評価に用いる線量当量についての測定値から次の式により算出するものとする。
HEE=0.08Ha+0.44Hb+0.45Hc+0.03Hm
Ha:頭・頸部における線量当量
Hb:胸・上腕部における線量当量
Hc:腹・大腿部における線量当量
Hm:「頭・頸部」、「胸・上腕部」及び「腹・大腿部」のうち被ばくが最大となる部位における線量当量
(1)0.1mSv
(2)0.2mSv
(3)0.3mSv
(4)0.4mSv
(5)0.5mSv 4
あるサーベイメータを用いて 50 秒間エックス線を測定し、3,200cps の計数率を得た。
この計数率の標準偏差(cps)に最も近い値は、次のうちどれか。
(1)1.1
(2)8
(3)56
(4)64
(5)400 2
放射線感受性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)細胞分裂の周期の S 期(DNA 合成期)後期の細胞は、M 期(分裂期)の細胞より放射線感受性が低い。
(2)細胞分裂の周期の G1期(DNA 合成準備期)後期の細胞は、G2期(分裂準備期)初期の細胞より放射線感受性が低い。
(3)細胞に放射線を照射したときの線量を横軸に、細胞の生存率を縦軸にとってグラフにすると、ほとんどの哺乳動物細胞では指数関数型となる。
(4)小腸の絨毛先端部の細胞は、腺窩細胞(クリプト細胞)より放射線感受性が高い。
(5)平均致死線量は、細胞の生存率曲線において、その細胞集団のうち半数の細胞を死滅させる線量で、細胞の放射線感受性の指標とされる。1
放射線被ばくによる白内障に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)放射線により眼の角膜上皮細胞に障害を受けると、白内障が発生する。
(2)白内障発生のしきい線量は、急性被ばくでも慢性被ばくでも変わらない。
(3)白内障は、早期影響に分類される。
(4)白内障の重篤度は、被ばく線量には依存しない。
(5)白内障の潜伏期間は、被ばく線量が多いほど短い傾向がある。5
エックス線被ばくによる造血器官及び血液に対する影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)末梢血液中の血球は、リンパ球を除いて、造血器官中の未分化な細胞より放射線感受性が低い。
(2)造血器官である骨髄のうち、脊椎の中にあり、造血幹細胞の分裂頻度が極めて高いものは脊髄である。
(3)ヒトの末梢血液中の血球数の変化は、被ばく量が 1Gy 程度までは認められない。
(4)末梢血液中の血球のうち、被ばく後減少が現れるのが最も遅いものは血小板である。
(5)末梢血液中の赤血球の減少は貧血を招き、血小板の減少は感染に対する抵抗力を弱める原因となる。1
次の A から D の放射線による身体的影響について、その発症にしきい線量が存在するものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 白血病
B 永久不妊
C 皮膚炎
D 脱毛
(1)A,B,D
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,C
(5)B,C,D 5
放射線の被ばくによる確率的影響と確定的影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)確率的影響では、被ばくした集団中の影響の発生確率は、被ばく線量の増加とともに増加する。
(2)確定的影響では、被ばく線量と影響の発生確率との関係が、シグモイド曲線で示される。
(3)遺伝的影響は、確率的影響に分類される。
(4)確定的影響の発生確率は、実効線量により評価される。
(5)確定的影響では、被ばく線量が増加すると、障害の重篤度が大きくなる。4
ヒトが一時に全身にエックス線被ばくを受けた場合の早期影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)2Gy 以下の被ばくでは、放射線宿酔の症状が現れることはない。
(2)3~4Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に造血器官の障害によるものである。
(3)被ばくした全員が、60 日以内に死亡する線量の最小値は、約 4Gy である。
(4)半致死線量(LD50/60)に相当する線量の被ばくによる死亡は、主に消化器官の障害によるものである。
(5)10~15Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に中枢神経系の障害によるものである。2
胎内被ばくに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)着床前期に被ばくして生き残った胎児には、発育不全がみられる。
(2)胎内被ばくを受け出生した子供にみられる発育不全は、確率的影響に分類される。
(3)胎内被ばくのうち、奇形の発生するおそれが最も大きいのは、胎児期の被ばくである。
(4)胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確定的影響に分類される。
(5)胎内被ばくによる奇形の発生のしきい線量は、ヒトでは 5Gy 程度である。4
放射線による DNA の損傷と修復に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)放射線による DNA 損傷には、塩基損傷と DNA鎖切断があるが、エックス線のような間接電離放射線では、塩基損傷は生じない。
(2)DNA 鎖切断のうち、二重らせんの片方だけが切れる 1 本鎖切断の発生頻度は、両方が切れる2 本鎖切断の発生頻度より高い。
(3)細胞には、DNA鎖切断を修復する機能があり、修復が誤りなく行われれば、細胞は回復し、正常に増殖を続けるが、塩基損傷を修復する機能はない。
(4)DNA 鎖切断のうち、2 本鎖切断は DNA 鎖の組換え現象が利用されるため、1 本鎖切断に比べて容易に修復される。
(5)DNA 鎖切断の修復方式のうち、非相同末端結合は、DNA 切断端同士を直接再結合する修復であるため、誤りなく行われる。2
放射線による遺伝的影響などに関する次の A から D の記述について、正しいものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 生殖細胞の突然変異には、遺伝子突然変異と染色体異常がある。
B 遺伝子の染色体異常は、正常な染色体の配列の一部が逆になることなどにより生じる。
C 小児が被ばくした場合でも、その子孫に遺伝的影響が生じるおそれがある。
D 放射線照射により、突然変異率を自然における値の 2 倍にする線量を倍加線量といい、ヒトでは約 0.05Gy である。
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,C
(5)A,B,C 5
放射線による生物学的効果に関する次の現象のうち、放射線の間接作用によって説明することができないものはどれか。
(1)生体中に存在する酸素の分圧が高くなると、放射線の生物学的効果は増大する。
(2)温度が低下すると、放射線の生物学的効果は減少する。
(3)生体中にシステイン、システアミンなどの SH基をもつ化合物が存在すると、放射線の生物学的効果を軽減させる。
(4)溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量の放射線を照射するとき、不活性化される酵素の分子数は、酵素の濃度が高くなると増加する。
(5)溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量の放射線を照射するとき、酵素の濃度が減少するに従って、酵素の全分子数のうち、不活性化される分子の占める割合は増大する。4
工業用エックス線装置のエックス線管及びエックス線の発生に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)エックス線管の内部には、効率的にエックス線を発生させるためにアルゴンなどの不活性ガスが封入されている。
(2)陽極のターゲットにタングステンが多く用いられる主な理由は、熱伝導率が高く、加工しやすいことである。
(3)陰極のフィラメント端子間の電圧は、フィラメント加熱用の降圧変圧器を用いて10~20V 程度にしている。
(4)陽極のターゲット上のエックス線が発生する部分を実効焦点といい、これをエックス線束の利用方向から見たものを実焦点という。
(5)エックス線管の管電流は、陰極から陽極に向かって流れる。3
特性エックス線に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)特性エックス線の波長は、ターゲット元素の原子番号が大きくなると長くなる。
(2)特性エックス線は、連続スペクトルを示す。
(3)管電圧が、K 系列の特性エックス線を発生させるのに必要な最小値である K 励起電圧を下回るときは、他の系列の特性エックス線も発生することはない。
(4)K 殻電子が電離されたことにより特性エックス線が発生することをオージェ効果という。
(5)K 系列の特性エックス線は、管電圧を上げると強度が増大するが、その波長は変わらない。5
連続エックス線が物体を透過する場合の減弱に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)連続エックス線が物体を透過するとき、平均減弱係数は、物体の厚さの増加に伴い大きくなる。
(2)連続エックス線が物体を透過すると、最高強度を示すエックス線のエネルギーは、低い方へ移動する。
(3)連続エックス線が物体を透過するとき、透過後の実効エネルギーは物体の厚さが増すほど高くなるが、物体が十分厚くなるとほぼ一定となる。
(4)連続エックス線は、物体を透過しても、その全強度は変わらない。
(5)連続エックス線が物体を透過するとき、透過エックス線の全強度が物体に入射する直前の全強度の 1/2 となる物体の厚さを Ha とし、直前の全強度の 1/4 となる物体の厚さを Hb とすれば、Hb は Ha の 2 倍である。3
エックス線と物質との相互作用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)光電効果とは、原子の軌道電子がエックス線光子のエネルギーを吸収して原子の外に飛び出し、光子が消滅する現象である。
(2)光電効果が起こる確率は、エックス線のエネルギーが高くなるほど低下する。
(3)光電効果により原子から放出される電子を反跳電子という。
(4)コンプトン効果とは、エックス線光子と原子の軌道電子とが衝突し、電子が原子の外に飛び出し、光子が運動の方向を変える現象である。
(5)コンプトン効果による散乱エックス線は、入射エックス線のエネルギーが高くなるほど前方に散乱されやすくなる。3
単一エネルギーで太い線束のエックス線が物質を透過するときの減弱及び再生係数(ビ
ルドアップ係数)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)再生係数は、入射エックス線の線量率が高くなるほど小さくなる。
(2)再生係数は、物質への照射面積が大きいほど大きくなる。
(3)再生係数は、物質の厚さが薄くなるほど小さくなる。
(4)再生係数は、透過後、物質から離れるほど小さくなり、その値は 1 に近づく。
(5)太い線束のエックス線では、散乱線が加わるため、細い線束のエックス線より減弱曲線の勾配は緩やかになり、見かけ上、減弱係数が小さくなる。1
エックス線を利用した各種試験装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)蛍光エックス線分析装置は、蛍光体を塗布した板の上に、物質を透過したエックス線を当てたときにできる蛍光像を観察することによって、物質の欠陥の程度などを別する装置である。
(2)エックス線マイクロアナライザーは、細く絞った電子線束を試料の微小部分に照射し、発生する特性エックス線を分光することによって、微小部分の元素を分析する装置である。
(3)エックス線回折装置は、結晶質の物質にエックス線を照射すると特有の回折像が得られることを利用して、物質の結晶構造を解析し、物質の性質を調べる装置である。
(4)エックス線応力測定装置は、応力による結晶の面間隔の変化をエックス線の回折を利用して調べることにより、物質内の残留応力の大きさを測定する装置である。
(5)エックス線透過試験装置は、被検査物体を透過したエックス線による画像を観察する装置で、画像は、フイルムの他、イメージングプレートなどに記録される。1
エックス線の散乱に関する次の文中の A から C の語句又は数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「エックス線装置を用い、管電圧 100kV で、厚さが20mmの鋼板及びアルミニウム板のそれぞれにエックス線のビームを垂直に照射し、散乱角 135°方向の後方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から 2m の位置で測定してその大きさを比較したところ、 A の後方散乱線の方が大きかった。
次に、同じ照射条件で、鋼板について、散乱角120°及び 135°の方向の後方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から 2m の位置で測定し、その大きさを比較したところ、 B の方向の方が大きかった。
また、同じ照射条件で、鋼板について、散乱角30°及び 60°の方向の前方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から 2m の位置で測定し、その大きさを比較したところ、 C の方向の方が大きかった。」2
エックス線装置を使用する管理区域を設定するための外部放射線の測定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)測定は、あらかじめ計算により求めた 1cm 線量当量又は 1cm 線量当量率の高い箇所から低い箇所へ逐次行っていく。
(2)測定点は、壁などの構造物によって区切られた領域の中央部とエックス線装置の周囲の床上1.5m の数箇所の位置とする。
(3)測定器は、測定中に線量率の変化に対応して指針が漂動(シフト)するものを選択して使用する。
(4)積算型放射線測定器は、測定に用いることはできない。
(5)あらかじめバックグラウンド値を調査しておき、これを測定器の指示値から差し引いた値を測定結果とする。5
下図のように、エックス線装置を用いて鋼板の透過写真撮影を行うとき、エックス線管の焦点から 2m の距離の P 点における写真撮影中の 1cm 線量当量率は 0.3mSv/h である。
エックス線管の焦点と P 点を結ぶ直線上で、焦点から P 点の方向に 15m の距離にある Q 点を管理区域の境界の外側になるようにすることができる 1週間当たりの撮影可能な写真の枚数として、最大のものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、露出時間は 1 枚の撮影について100 秒間であり、3 か月は 13 週とする。
(1)290 枚/週
(2)375 枚/週
(3)430 枚/週
(4)530 枚/週
(5)675 枚/週5
ろ過板に関する次の文中の A から C の語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「ろ過板は、照射口に取り付けて、透過試験に役立たない A エックス線(波長の B エックス線)を取り除き、無用な散乱線を減少させるために使用する。
しかし、 C などで A エックス線そのものを利用する場合には、ろ過板は使用しない。」3
エックス線照射装置を用いて行う透過写真撮影の業務に従事する労働者 30 人を含めて 600 人の労働者を常時使用する製造業の事業場の安全衛生管理体制について、労働安全衛生関係法令に違反しているものはどれか。
ただし、衛生管理者及び産業医の選任の特例はないものとする。
(1)衛生管理者は、3 人選任している。
(2)産業医は、事業場に専属の者ではないが、産業医としての法定の要件を満たしている医師を選任している。
(3)選任している衛生管理者のうち、1 人は、この事業場に専属でない労働衛生コンサルタントである。
(4)選任している衛生管理者のうち、この事業場に専属の者は、全て衛生管理者としての業務以外の業務を兼任している。
(5)この事業場に専属の衛生管理者のうち、1 人は、衛生工学衛生管理者の免許を有している。4
エックス線装置を取り扱う次の A から E の放射線業務従事者のうち、管理区域内で受ける外部被ばくによる線量を測定するとき、放射線測定器の装着部位が、労働安全衛生関係法令上、胸部及び腹部の計 2 箇所でよいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、女性については、妊娠する可能性がないと診断されたものを除くものとする。
A 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が胸部であり、次に多い部位が腹・大腿部である男性
B 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が腹・大腿部であり、次に多い部位が頭・頸部である男性
C 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が手指であり、次に多い部位が腹・大腿部である男性
D 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が腹・大腿部であり、次に多い部位が胸・上腕部である女性
E 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が胸・上腕部であり、次に多い部位が手指である女性
(1)A,C
(2)A,D
(3)B,D
(4)B,E
(5)C,E 4
工業用の特定エックス線装置を用いて放射線装置室で透視を行うときに講ずべき措置
について述べた次の文中の Aから C の語句又は数値の組合せとして、労働安全衛生関係法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、エックス線の照射中に透視作業従事労働者の身体の一部が当該装置の内部に入るおそれがあるものとする。
「利用線錐中の受像器を通過したエックス線の空気中の A が、エックス線管の焦点から B mの距離において、 C μGy/h 以下になるようにすること。」4
エックス線装置を用いて放射線業務を行う場合の管理区域に関する次の記述のうち、労働安全衛生関係法令上、正しいものはどれか。
(1)管理区域とは、実効線量が 1 か月間に 3mSv を超えるおそれのある区域をいう。
(2)管理区域設定に当たっての外部放射線による実効線量の算定は、1cm 線量当量及び 70μm 線量当量により行う。
(3)管理区域には、放射線業務従事者以外の者が立ち入ることを禁止し、その旨を明示しなければならない。
(4)管理区域に一時的に立ち入る労働者についても、管理区域内において受ける外部被ばくによる線量を測定しなければならない。
(5)管理区域内の労働者の見やすい場所に、放射線業務従事者が受けた外部被ばくによる線量の測定結果の一定期間ごとの記録を掲示しなければならない。4
次の A から E の事項について、電離放射線障害防止規則において、エックス線作業主任者の職務として規定されているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A エックス線装置を用いて行う透過写真撮影の業務に従事する労働者に対し、特別の教育を行うこと。
B 外部放射線を測定するための放射線測定器について、1 年以内ごとに校正すること。
C 放射線業務従事者の受ける線量ができるだけ少なくなるように照射条件等を調整すること。
D 作業環境測定の結果を、見やすい場所に掲示する等の方法によって、管理区域に立ち入る労働者に周知させること。
E 外部被ばく線量を測定するための放射線測定器が法令の規定に適合して装着されているかどうかについて点検すること。
(1)A,B
(2)A,D
(3)B,E
(4)C,D
(5)C,E 5
エックス線装置を用いて放射線業務を行う作業場の管理区域に該当する部分の作業環境測定に関する次の文中の Aから C の語句の組合せとして、労働安全衛生関係法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「作業場のうち管理区域に該当する部分について、A 以内(エックス線装置を固定して使用する場合において使用の方法及び遮へい物の位置が一定しているときは、 B 以内)ごとに 1 回、定期に、作業環境測定を行い、その都度、測定日時、測定箇所、測定結果、 C その他の一定の事項を記録し、5 年間保存しなければならない。」2
電離放射線障害防止規則に基づく特別の項目についての健康診断(以下「健康診断」という。)に関する次の記述について、誤っているものはどれか。
(1)管理区域に一時的に立ち入るが、放射線業務に常時従事していない労働者に対しては、健康診断を行う必要はない。
(2)放射線業務歴のない者を雇い入れて放射線業務に就かせるときに行う健康診断において、医師が必要でないと認めるときは、「白血球数及び白血球百分率の検査」を除く他の検査項目の全部又は一部について省略することができる。
(3)定期の健康診断において、医師が必要でないと認めるときは、「被ばく歴の有無の調査及びその評価」を除く他の検査項目の全部又は一部について省略することができる。
(4)健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者については、その結果に基づき、健康を保持するため必要な措置について、原則として、健康診断が行われた日から 3 か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。
(5)定期の健康診断を行ったときは、遅滞なく、電離放射線健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。2
労働安全衛生関係法令に基づきエックス線作業主任者免許が与えられる者に該当しないものは、次のうちどれか。
(1)エックス線作業主任者免許試験に合格した満18 歳の者
(2)第二種放射線取扱主任者免状の交付を受けた満 25 歳の者
(3)第一種放射線取扱主任者免状の交付を受けた満 30 歳の者
(4)診療放射線技師の免許を受けた満 35 歳の者
(5)原子炉主任技術者免状の交付を受けた満 40 歳の者2
次の A から D までの場合について、所轄労働基準監督署長にその旨又はその結果を報告しなければならないものの全ての組合せは、(1)~(5)のうちどれか。
A エックス線作業主任者を選任したとき。
B 男性の放射線業務従事者が 1 日の緊急作業中に70mSv の実効線量を受けたとき。
C 管理区域について、電離放射線防止規則に定める作業環境測定を行ったとき。
D 常時 50 人以上の労働者を使用する事業場で、労働安全衛生規則に基づく定期健康診断を行ったとき。
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,C,D
(4)B,C,D
(5)B,D 5
エックス線装置構造規格において、工業用等のエックス線装置に取り付ける照射筒又はしぼりについて、次の文中の 内に入れるA から C の数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「工業用等のエックス線装置に取り付ける照射筒又はしぼりは、照射筒壁又はしぼりを透過したエックス線の空気カーマ率が、エックス線管の焦点から A m の距離において、波高値による定格管電圧が 200kV 未満のエックス線装置にあっては B mGy/h 以下、波高値による定格管電圧が200kV 以上のエックス線装置にあっては C mGy/h 以下になるものでなければならない。」4
放射線に関連した量とその単位の組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。
(1)吸収線量 ……………… Gy・kg-1
(2)線減弱係数 …………… m-1
(3)カーマ ………………… Gy
(4)粒子フルエンス ……… m-2
(5)等価線量 ……………… Sv1
放射線防護のための被ばく線量の算定に関する次の A から D の記述について、正しいものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 眼の水晶体の等価線量は、放射線の種類及びエネルギーに応じて、1cm 線量当量又は 70μm 線量当量のうち、いずれか適切なものにより算定する。
B 皮膚の等価線量は、エックス線については 1cm線量当量により算定する。
C 外部被ばくによる実効線量は、1cm 線量当量により算定する。
D 妊娠中の女性の腹部表面の等価線量は、腹・大腿部における 70μm 線量当量により算定する。
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,C,D
(4)B,C,D
(5)B,D 2
放射線検出器とそれに関係の深い事項との組合せとして、正しいものは次のうちどれか。
(1)電離箱 …………………… ガス増幅
(2)比例計数管 ……………… 窒息現象
(3)GM 計数管 ……………… 電子なだれ
(4)シンチレーション検出器 …………… 緑色レーザー光
(5)フリッケ線量計 …………… グロー曲線3
エックス線の測定に用いる NaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)シンチレータとして用いられるヨウ化ナトリウム結晶は、微量のタリウムを含有させて活性化されている。
(2)シンチレータにエックス線が入射すると、可視領域の減衰時間の短い光が放射される。
(3)シンチレータから放射された光は、光電子増倍管の光電面で光電子に変換され、増倍された後、電流パルスとして出力される。
(4)光電子増倍管から得られる出力パルス波高は、入射エックス線の線量率に比例する。
(5)光電子増倍管の増倍率は、印加電圧に依存するので、光電子増倍管に印加する高圧電源は安定化する必要がある。4
次のエックス線とその測定に用いるサーベイメータとの組合せのうち、不適切なものはどれか。
(1)10keV 程度のエネルギーで、1mSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータ
(2)50~200keV のエネルギー範囲で、50μSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… 電離箱式サーベイメータ
(3)100keV 程度のエネルギーで、10μSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… 半導体式サーベイメータ
(4)300keV 程度のエネルギーで、100μSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… GM 計数管式サーベイメータ
(5)300keV 程度のエネルギーで、10mSv/h 程度の線量率のエックス線
…………… 電離箱式サーベイメータ1
次の A から D の放射線測定器のうち、線量を読み取るための特別な装置を必要としないものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A フイルムバッジ
B 光刺激ルミネセンス
C PD 型ポケット線量計
D 半導体式ポケット線量計
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,D
(5)C,D5
熱ルミネセンス線量計(TLD)と蛍光ガラス線量計(RPLD)とを比較した次の記述の
うち、誤っているものはどれか。
(1)線量読み取りのためには、TLD、RPLD の双方とも、専用の読み取り装置が必要である。
(2)RPLD の方が、TLD より素子間の感度のばらつきが少ない。
(3)線量を読み取るための発光は、TLD では加熱により、RPLD では緑色レーザー光照射により行われる。
(4)線量の読み取りは、RPLD では繰り返し行うことができるが、TLD では、線量を読み取ることによって素子から情報が消失してしまうため、1 回しか行うことができない。
(5)素子の再使用は、TLD、RPLD の双方とも、使用後、アニーリング処理を行うことにより可能となる。3
放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)半導体検出器において、放射線が半導体中で 1個の電子・正孔対を作るのに必要な平均エネルギーをε値といい、シリコン結晶の場合は、約3.6eV である。
(2)GM 計数管の動作特性曲線において、印加電圧を上げても計数率がほとんど変わらない範囲をプラトーといい、プラトー領域の印加電圧では、入射エックス線による一次電離量に比例した大きさの出力パルスが得られる。
(3)気体に放射線を照射したとき、1 個のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーを W 値といい、気体の種類にあまり依存せず、放射線のエネルギーに応じてほぼ一定の値をとる。
(4)線量率計の積分回路の時定数は、線量率計の指示の即応性に関係した定数で、時定数の値を小さくすると、指示値の相対標準偏差は小さくなるが、応答速度は遅くなる。
(5)測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象をフェーディングという。1
男性の放射線業務従事者が、エックス線装置を用い、肩から大腿部までを覆う防護衣を着用して放射線業務を行った。
労働安全衛生関係法令に基づき、胸部(防護衣の下)、頭・頸部及び手指の計 3 箇所に、放射線測定器を装着して、被ばく線量を測定した結果は、次の表のとおりであった。
この業務に従事した間に受けた外部被ばくによる実効線量の算定値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。
ただし、防護衣の中は均等被ばくとみなし、外部被ばくによる実効線量(HEE)は、その評価に用いる線量当量についての測定値から次の式により算出するものとする。
HEE=0.08Ha+0.44Hb+0.45Hc+0.03Hm
Ha:頭・頸部における線量当量
Hb:胸・上腕部における線量当量
Hc:腹・大腿部における線量当量
Hm:「頭・頸部」、「胸・上腕部」及び「腹・大腿部」のうち被ばくが最大となる部位における線量当量
(1)0.1mSv
(2)0.2mSv
(3)0.3mSv
(4)0.4mSv
(5)0.5mSv 4
あるサーベイメータを用いて 50 秒間エックス線を測定し、3,200cps の計数率を得た。
この計数率の標準偏差(cps)に最も近い値は、次のうちどれか。
(1)1.1
(2)8
(3)56
(4)64
(5)400 2
放射線感受性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)細胞分裂の周期の S 期(DNA 合成期)後期の細胞は、M 期(分裂期)の細胞より放射線感受性が低い。
(2)細胞分裂の周期の G1期(DNA 合成準備期)後期の細胞は、G2期(分裂準備期)初期の細胞より放射線感受性が低い。
(3)細胞に放射線を照射したときの線量を横軸に、細胞の生存率を縦軸にとってグラフにすると、ほとんどの哺乳動物細胞では指数関数型となる。
(4)小腸の絨毛先端部の細胞は、腺窩細胞(クリプト細胞)より放射線感受性が高い。
(5)平均致死線量は、細胞の生存率曲線において、その細胞集団のうち半数の細胞を死滅させる線量で、細胞の放射線感受性の指標とされる。1
放射線被ばくによる白内障に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)放射線により眼の角膜上皮細胞に障害を受けると、白内障が発生する。
(2)白内障発生のしきい線量は、急性被ばくでも慢性被ばくでも変わらない。
(3)白内障は、早期影響に分類される。
(4)白内障の重篤度は、被ばく線量には依存しない。
(5)白内障の潜伏期間は、被ばく線量が多いほど短い傾向がある。5
エックス線被ばくによる造血器官及び血液に対する影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)末梢血液中の血球は、リンパ球を除いて、造血器官中の未分化な細胞より放射線感受性が低い。
(2)造血器官である骨髄のうち、脊椎の中にあり、造血幹細胞の分裂頻度が極めて高いものは脊髄である。
(3)ヒトの末梢血液中の血球数の変化は、被ばく量が 1Gy 程度までは認められない。
(4)末梢血液中の血球のうち、被ばく後減少が現れるのが最も遅いものは血小板である。
(5)末梢血液中の赤血球の減少は貧血を招き、血小板の減少は感染に対する抵抗力を弱める原因となる。1
次の A から D の放射線による身体的影響について、その発症にしきい線量が存在するものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 白血病
B 永久不妊
C 皮膚炎
D 脱毛
(1)A,B,D
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,C
(5)B,C,D 5
放射線の被ばくによる確率的影響と確定的影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)確率的影響では、被ばくした集団中の影響の発生確率は、被ばく線量の増加とともに増加する。
(2)確定的影響では、被ばく線量と影響の発生確率との関係が、シグモイド曲線で示される。
(3)遺伝的影響は、確率的影響に分類される。
(4)確定的影響の発生確率は、実効線量により評価される。
(5)確定的影響では、被ばく線量が増加すると、障害の重篤度が大きくなる。4
ヒトが一時に全身にエックス線被ばくを受けた場合の早期影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)2Gy 以下の被ばくでは、放射線宿酔の症状が現れることはない。
(2)3~4Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に造血器官の障害によるものである。
(3)被ばくした全員が、60 日以内に死亡する線量の最小値は、約 4Gy である。
(4)半致死線量(LD50/60)に相当する線量の被ばくによる死亡は、主に消化器官の障害によるものである。
(5)10~15Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に中枢神経系の障害によるものである。2
胎内被ばくに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)着床前期に被ばくして生き残った胎児には、発育不全がみられる。
(2)胎内被ばくを受け出生した子供にみられる発育不全は、確率的影響に分類される。
(3)胎内被ばくのうち、奇形の発生するおそれが最も大きいのは、胎児期の被ばくである。
(4)胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確定的影響に分類される。
(5)胎内被ばくによる奇形の発生のしきい線量は、ヒトでは 5Gy 程度である。4
放射線による DNA の損傷と修復に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)放射線による DNA 損傷には、塩基損傷と DNA鎖切断があるが、エックス線のような間接電離放射線では、塩基損傷は生じない。
(2)DNA 鎖切断のうち、二重らせんの片方だけが切れる 1 本鎖切断の発生頻度は、両方が切れる2 本鎖切断の発生頻度より高い。
(3)細胞には、DNA鎖切断を修復する機能があり、修復が誤りなく行われれば、細胞は回復し、正常に増殖を続けるが、塩基損傷を修復する機能はない。
(4)DNA 鎖切断のうち、2 本鎖切断は DNA 鎖の組換え現象が利用されるため、1 本鎖切断に比べて容易に修復される。
(5)DNA 鎖切断の修復方式のうち、非相同末端結合は、DNA 切断端同士を直接再結合する修復であるため、誤りなく行われる。2
放射線による遺伝的影響などに関する次の A から D の記述について、正しいものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 生殖細胞の突然変異には、遺伝子突然変異と染色体異常がある。
B 遺伝子の染色体異常は、正常な染色体の配列の一部が逆になることなどにより生じる。
C 小児が被ばくした場合でも、その子孫に遺伝的影響が生じるおそれがある。
D 放射線照射により、突然変異率を自然における値の 2 倍にする線量を倍加線量といい、ヒトでは約 0.05Gy である。
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,C
(5)A,B,C 5
放射線による生物学的効果に関する次の現象のうち、放射線の間接作用によって説明することができないものはどれか。
(1)生体中に存在する酸素の分圧が高くなると、放射線の生物学的効果は増大する。
(2)温度が低下すると、放射線の生物学的効果は減少する。
(3)生体中にシステイン、システアミンなどの SH基をもつ化合物が存在すると、放射線の生物学的効果を軽減させる。
(4)溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量の放射線を照射するとき、不活性化される酵素の分子数は、酵素の濃度が高くなると増加する。
(5)溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量の放射線を照射するとき、酵素の濃度が減少するに従って、酵素の全分子数のうち、不活性化される分子の占める割合は増大する。4