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問題一覧
1
エックス線管及びエックス線の発生に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1)エックス線管の内部は、効率的にエックス線を発生させるため、高度の真空になっている。 (2)陰極で発生する熱電子の数は、フィラメント電流を変えることで制御される。 (3)陽極のターゲットは、エックス線管の軸に対して斜めになっており、加速された熱電子が衝突しエックス線が発生する領域である実焦点よりも、これをエックス線束の利用方向から見た実効焦点の方が大きくなるようにしてある。 (4)連続エックス線の発生効率は、ターゲット元素の原子番号と管電圧の積に比例する。 (5)管電圧がターゲット元素に固有の励起電圧を超える場合、発生するエックス線は、制動放射による連続エックス線と線スペクトルを示す特性エックス線が混在したものになる。
3
2
エックス線管の管電流又は管電圧の変化に対応したエックス線の発生に関する次の記述 のうち、誤っているものはどれか。 (1)管電圧を一定にして管電流を上げると、エックス線の全強度は、管電流に比例して増加する。 (2)管電流を一定にして管電圧を上げると、エックス線の全強度は、管電圧に比例して増加する。 (3)管電圧を一定にして管電流を上げても、エックス線の最大エネルギーは変わらない。 (4)管電流を一定にして管電圧を上げると、エックス線の最大エネルギーは高くなる。 (5)管電流を一定にして管電圧を上げると、エックス線の最短波長は、管電圧に反比例して短くなる。
2
3
特性エックス線に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1)特性エックス線の波長は、ターゲット元素の原子番号が大きいほど長くなる。 (2)特性エックス線は、連続スペクトルを示す。 (3)管電圧が、K 系列の特性エックス線を発生させるのに必要な限界値である K 励起電圧を下回るときは、他の系列の特性エックス線も発生することはない。 (4)K 殻電子が電離されたことにより特性エックス線が発生することをオージェ効果という。 (5)K 系列の特性エックス線は、管電圧を上げると強度が増大するが、その波長は変わらない。
5
4
エックス線と物質との相互作用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1)入射エックス線のエネルギーが中性子 1 個の静止質量に相当するエネルギー以上になると、電子及び陽電子を生じる電子対生成が起こるようになる。 (2)コンプトン効果とは、エックス線光子と原子の軌道電子とが衝突し、電子が原子の外に飛び出し、光子が運動の方向を変える現象である。 (3)コンプトン効果による散乱エックス線は、入射エックス線のエネルギーが高くなるほど前方に散乱されやすくなる。 (4)光電効果とは、原子の軌道電子がエックス線光子のエネルギーを吸収して原子の外に飛び出し、光子が消滅する現象である。 (5)光電効果が生じる確率は、入射エックス線のエネルギーが増大すると、コンプトン効果に比べて急激に低下する。
1
5
あるエックス線装置のエックス線管の焦点から 1m 離れた点での 1cm 線量当量率は 120mSv/h であった。 このエックス線装置を用いて、鉄板とアルミニウム板を重ね合わせた板に細い線束の エックス線を照射したとき、エックス線管の焦点から 1m 離れた点における透過後の 1cm線量当量率は 7.5mSv/h であった。 このとき、鉄板とアルミニウム板の厚さの組合せとして正しいものは次のうちどれか。 ただし、このエックス線に対する鉄の減弱係数を 3.0cm-1、アルミニウムの減弱係数を0.5cm-1 とし、鉄板及びアルミニウム板を透過した後のエックス線の実効エネルギーは、透過前と変わらないものとする。 また、散乱線による影響は無いものとする。 なお、 loge2=0.69 とする。 鉄板 アルミニウム板 (1)2.3mm 20.7mm (2)2.3mm 27.6mm (3)4.6mm 20.7mm (4)4.6mm 27.6mm (5)6.9mm 20.7mm
4
6
単一エネルギーの細いエックス線束が物体を透過するときの減弱に関する次の記述のう ち、正しいものはどれか。 (1)半価層の値は、エックス線の線量率が高いほど大きくなる。 (2)半価層の値は、1MeV 程度以下のエネルギー範囲では、エックス線のエネルギーが高いほど小さくなる。 (3)半価層 h(cm)と減弱係数μ(cm-1)との間には、μh=log102 の関係がある。 (4)硬エックス線の半価層の値は、軟エックス線の半価層の値より大きい。 (5)半価層の 5 倍に相当する厚さが、1/10 価層である。
4
7
エックス線の散乱に関する次の文中の A から C の語句又は数値の 組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。 「エックス線装置を用い、管電圧 100kV で、厚さが 20mm の鋼板及びアルミニウム板のそれぞれにエックス線のビームを垂直に照射し、散乱角 135°方向の後方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から 2m の位置で測定してその大きさを比較したところ、A の後方散乱線の方が大きかった。 次に、同じ照射条件で、鋼板について、散乱角 120°及び 135°の方向の後方散乱線の 空気カーマ率を、照射野の中心から 2m の位置で測定し、その大きさを比較したところ、B 方向の方が大きかった。 また、同じ照射条件で、鋼板について、散乱角 30°及び 60°の方向の前方散乱線の空 気カーマ率を、照射野の中心から 2m の位置で測定し、その大きさを比較したところ、 C 方向の方が大きかった。」 A B C (1) 鋼板 120° 60° (2) 鋼板 135° 30° (3) 鋼板 135° 60° (4)アルミニウム板 120° 60° (5)アルミニウム板 135° 30°
5
8
ろ過板に関する次の文中の A から C の語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。 「ろ過板は、照射口に取り付けて、透過試験に役立たない A エックス線(波長のB エックス線)を取り除き、無用な散乱線を減少させるために使用する。 しかし、 C などで A エックス線そのものを利用する場合には、ろ過板は使用しない。」 A B C (1)硬 長い エックス線回折装置 (2)硬 短い 蛍光エックス線分析装置 (3)硬 短い エックス線回折装置 (4)軟 長い 蛍光エックス線分析装置 (5)軟 短い エックス線 CT 装置
4
9
エックス線装置を使用する管理区域を設定するための外部放射線の測定に関する次の記 述のうち、誤っているものはどれか。 (1)放射線測定器は、方向依存性が少ないものを使用する。 (2)測定は、1cm 線量当量及び 70μm 線量当量について行う。 (3)位置によって測定値の変化が大きいと予測される場合は、測定点を密にとる。 (4)測定者は、外部放射線の測定中には必ず放射線測定器を装着する。 (5)測定箇所については、壁などの構造物によって区切られた境界の近辺の箇所を含むようにする。
2
10
下図のようにエックス線装置を用いて鋼板の透過写真撮影を行うとき、エックス線管の焦点から 4m の距離にある P 点における写真撮影中の 1cm 線量当量率は、160μSv/h で ある。 この装置を使って、露出時間が 1 枚につき2 分の写真を週 300 枚撮影するとき、P 点の後方に遮へい体を設けることにより、エックス線管の焦点から P 点の方向に 8m の距離にある Q 点が管理区域の境界線上にあるようにすることのできる遮へい体の厚さは、次のうちどれか。 ただし、遮へい体の半価層は 10mm とし、3 か月は 13 週とする。 (1)10mm (2)15mm (3)20mm (4)25mm (5)30mm
3
11
エックス線装置を用いて放射線業務を行う場合の管理区域に関する次の記述のうち、 労働安全衛生関係法令上、正しいものはどれか。 (1)管理区域とは、実効線量が 1 か月間に 0.3mSvを超えるおそれのある区域をいう。 (2)管理区域に一時的に立ち入る労働者については、管理区域内において受ける外部被ばくによる線量を測定する必要はない。 (3)管理区域には、放射線業務従事者以外の者が立ち入ることを禁止し、その旨を明示しなければならない。 (4)管理区域において、外部放射線による線量当量率又は線量当量を放射線測定器を用いて測定することが著しく困難なときは、計算により算出することができる。 (5)管理区域内の労働者の見やすい場所に、放射線業務従事者が受けた外部被ばくによる線量の測定結果の一定期間ごとの記録を掲示しなければならない。
4
12
放射線業務従事者の被ばく限度として、労働安全衛生関係法令上、誤っているものは次 のうちどれか。 ただし、いずれの場合においても、放射線業務従事者は、緊急作業に従事しないものとする。 (1)男性の放射線業務従事者が受ける実効線量の限度 …………… 5 年間に 100mSv、かつ、1 年間に 50mSv (2)男性の放射線業務従事者が眼の水晶体に受ける等価線量の限度 …………………… 1 年間に 300mSv (3)男性の放射線業務従事者が皮膚に受ける等価線量の限度 …………………… 1 年間に 500mSv (4)女性の放射線業務従事者(妊娠する可能性がないと診断されたもの及び妊娠と診断されたものを除く。)が受ける実効線量の限度 …………………… 3 か月間に 5mSv (5)妊娠と診断された女性の放射線業務従事者が腹部表面に受ける等価線量の限度 …………………… 妊娠中に 2mSv
2
13
工業用の特定エックス線装置を用いて放射線装置室で透視を行うときに講ずべき措置 について述べた次の文中の A から C の数値の組合せとして、労働安全衛生関係法上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。 ただし、エックス線の照射中に透視作業従事労働者の身体の一部が当該装置の内部に入るおそれがあるものとする。 「定格管電流の A 倍以上の電流がエックス線管に通じたときに、直ちに、エックス線管回路を開放位にする自動装置を設けること。また、利用線錐すい中の受像器を通過したエックス線の空気中の空気カーマ率が、エックス線管の焦点から B m の距離において、C μGy/h 以下になるようにすること。」 A B C (1)1.5 1 30 (2)1.5 5 17.4 (3) 2 1 30 (4) 2 1 17.4 (5) 2 5 30
4
14
エックス線作業主任者に関する次の記述のうち、労働安全衛生関係法令上、正しいも のはどれか。 (1)エックス線作業主任者は、エックス線装置を用いて放射線業務を行う事業場ごとに 1人選任しなければならない。 (2)満 20 歳未満の者は、エックス線作業主任者免許を受けることができない。 (3)診療放射線技師免許を受けた者又は原子炉主任技術者免状若しくは第一種放射線取扱主任者免状の交付を受けた者は、エックス線作業主任者免許を受けていなくても、エックス線作業主任者として選任することができる。 (4)エックス線作業主任者を選任したときは、作業主任者の氏名及びその者に行わせる事項について、作業場の見やすい箇所に掲示する等により、関係労働者に周知させなければならない。 (5)エックス線作業主任者は、その職務の一つとして、作業場のうち管理区域に該当する部分について、作業環境測定を行わなければならない。
4
15
エックス線装置を取り扱う次の A から Eの放射線業務従事者について、管理区域内で受ける外部被ばくによる線量を測定するとき、放射線測定器の装着部位が、労働安全衛生関係法令上、胸部及び腹・大腿たい部の計 2 箇所でよいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 ただし、女性については、妊娠する可能性がないと診断されたものを除くものとする。 A 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が腹・大腿部であり、次に多い部位が頭・頸けい部である男性 B 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が胸部であり、次に多い部位が腹・大腿部である男性 C 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が手指であり、次に多い部位が腹・大腿部である男性 D 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が胸・上腕部であり、次に多い部位が手指である女性 E 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が腹・大腿部であり、次に多い部位が胸・上腕部である女性 (1)A,D (2)A,E (3)B,C (4)B,D (5)C,E
1
16
エックス線装置構造規格に基づき特定エックス線装置の見やすい箇所に表示しなければならない事項に該当しないものは、次のうちどれか。 (1)型式 (2)定格出力 (3)製造番号 (4)製造年月 (5)製造者名
3
17
エックス線装置を使用する場合の外部放射線の防護に関する次の措置のうち、電離放 射線障害防止規則に違反しているものはどれか。 (1)装置の外側における外部放射線による 1cm 線量当量率が 20μSv/h を超えないように遮へいされた構造のエックス線装置を、放射線装置室以外の室に設置している。 (2)工業用のエックス線装置を設置した放射線装置室内で、磁気探傷法や超音波探傷法による非破壊検査も行っている。 (3)管電圧 130kV のエックス線装置を放射線装置室に設置して使用するとき、装置に電力が供給されている旨を関係者に周知させる措置として、手動の表示灯を用いている。 (4)特定エックス線装置を用いて作業を行うとき、照射筒又はしぼりを用いると装置の使用の目的が妨げられるので、どちらも使用していない。 (5)エックス線装置を設置した放射線装置室について、遮へい壁を設け、労働者が常時立ち入る場所における外部放射線による実効線量を、1週間につき1mSv以下にするよう管理しており、平均して 0.2~0.3mSv になっている。
2
18
エックス線装置を用いて放射線業務を行う作業場の管理区域に該当する部分の作業環 境測定に関する次の文中の A から C の語句の組合せとして、労働安全衛生関係法上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。 「作業場のうち管理区域に該当する部分について、 A 以内(エックス線装置を固定して使用する場合において使用の方法及び遮へい物の位置が一定しているときは、B 以内)ごとに 1 回、定期に、作業環境測定を行い、その都度、測定日時、測定箇所、測定結果、 C 等一定の事項を記録し、これを 5 年間保存しなければならない。」 A B C (1)1 か月 6 か月 放射線測定器の種類、型式及び性能 (2)1 か月 6 か月 エックス線装置の種類及び型式 (3)1 か月 1 年 エックス線装置の種類及び型式 (4)6 か月 1 年 放射線測定器の種類、型式及び性能 (5)6 か月 1 年 測定結果に基づき実施した措置の概要
1
19
エックス線照射装置を用いて行う透過写真撮影の業務に従事する労働者 30 人を含めて1,200 人の労働者を常時使用する製造業の事業場の安全衛生管理体制について、労働安全衛生関係法令に違反しているものはどれか。 ただし、衛生管理者及び産業医の選任の特例はないものとする。 (1)衛生管理者は、4 人選任している。 (2)産業医は、事業場に専属の者であって、産業医としての法定の要件を満たしている医師を選任している。 (3)選任している衛生管理者のうちの 1 人は、事業場に専属でない労働衛生コンサルタントである。 (4)事業場に専属の衛生管理者のうちの 1 人は、衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任している。 (5)事業場に専属の全ての衛生管理者は衛生管理者としての業務以外の業務を兼務している。
5
20
次の A から E の事項について、電離放射線障害防止規則において、エックス線作業主任者の職務として規定されているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A エックス線装置を用いて行う透過写真撮影の業務に従事する労働者に対し、特別の教育を行うこと。 B 外部放射線を測定するための放射線測定器について、1 年以内ごとに校正すること。 C 放射線業務従事者の受ける線量ができるだけ少なくなるように照射条件等を調整すること。 D 作業環境測定の結果を、見やすい場所に掲示する等の方法によって、管理区域に立ち入る労働者に周知させること。 E 外部被ばく線量を測定するための放射線測定器が法令の規定に適合して装着されているかどうかについて点検すること。 (1)A,B (2)A,D (3)B,E (4)C,D (5)C,E
5
21
放射線に関連した量とその単位の組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。 (1)吸収線量 …………… Gy (2)線減弱係数 ………… m-1 (3)カーマ ……………… Gy (4)LET ………………… eV (5)等価線量 …………… Sv
4
22
エックス線の測定に用いる NaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1)シンチレータとして用いられるヨウ化ナトリウム結晶は、微量のタリウムを含有させて活性化されている。 (2)シンチレータにエックス線が入射すると、可視領域の減衰時間の短い光が放射される。 (3)シンチレータから放射された光は、光電子増倍管の光電面で光電子に変換され、増倍された後、電流パルスとして出力される。 (4)光電子増倍管から得られる出力パルス波高は、入射エックス線の線量率に比例する。 (5)光電子増倍管の増倍率は、印加電圧に依存するので、光電子増倍管に印加する高圧電源は安定化する必要がある。
4
23
男性の放射線業務従事者が、エックス線装置を用い、肩から大腿たい部までを覆う防護衣を着用して放射線業務を行った。労働安全衛生関係法令に基づき、胸部(防護衣の下)、頭・頸けい部及び手指の計 3 箇所に、放射線測定器を装着して、被ばく線量を測定した結果は、次の表のとおりであった。 この業務に従事した間に受けた外部被ばくによる実効線量の算定値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。 ただし、防護衣の中は均等被ばくとみなし、外部被ばくによる実効線量(HEE)は、その評価に用いる線量当量についての測定値から次の式により算出するものとする。 HEE=0.08Ha+0.44Hb+0.45Hc+0.03Hm Ha:「頭・頸部」における線量当量 Hb:「胸・上腕部」における線量当量 Hc:「腹・大腿部」における線量当量 Hm:「頭・頸部」、「胸・上腕部」又は「腹・大腿部」のうち被ばくが最大となる部位における線量当量 (1)0.1mSv (2)0.2mSv (3)0.3mSv (4)0.4mSv (5)0.5mSv
3
24
被ばく線量を測定するための放射線測定器に関する次の記述のうち、誤っているものは どれか。 (1)電離箱式 PD 型ポケット線量計は、充電により先端が Y字状に開いた石英繊維が放射線の入射により閉じてくることを利用した線量計である。 (2)蛍光ガラス線量計は、放射線により生成された蛍光中心に緑色のレーザー光を当て、発生する蛍光を測定することにより、線量を読み取る。 (3)光刺激ルミネセンス(OSL)線量計は、輝尽性蛍光を利用した線量計で、素子には炭素添加酸化アルミニウムなどが用いられている。 (4)半導体式ポケット線量計は、固体内での放射線の電離作用を利用した線量計で、検出器にはPN 接合型シリコン半導体が用いられている。 (5)電荷蓄積式(DIS)線量計は、電荷を蓄積する不揮発性メモリ素子(MOSFET トランジスタ)を電離箱の構成要素の一部とした線量計で、線量の読み取りは専用のリーダを用いて行う。
2
25
放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1)放射線が気体中で 1 個のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーを W 値といい、放射線の種類やエネルギーにあまり依存せず、気体の種類に応じてほぼ一定の値をとる。 (2)放射線が半導体中で 1 個の電子・正孔対を作るのに必要なエネルギーを G 値といい、100eV 程度である。 (3)放射線計測において、測定しようとする放射線以外の、自然又は人工線源からの放射線を、バックグラウンド放射線という。 (4)GM 計数管の特性曲線において、印加電圧の変動が計数率にほとんど影響を与えない平坦たん部をプラトーといい、プラトーが長く、傾斜が小さいほど、計数管としての性能は良い。 (5)計測器がより高位の標準器又は基準器によって次々と校正され、国家標準につながる経路が確立されていることをトレーサビリティといい、放射線測定器の校正は、トレーサビリティが明確な基準測定器又は基準線源を用いて行う必要がある。
2
26
次のエックス線とその測定に用いるサーベイメータとの組合せのうち、不適切なものは どれか。 (1)10keV 程度のエネルギーで、1mSv/h 程度の線量率のエックス線 ……………… NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータ (2)50~200keV のエネルギー範囲で、50μSv/h 程度の線量率のエックス線 ……………… 電離箱式サーベイメータ (3)100keV 程度のエネルギーで、10μSv/h 程度の線量率のエックス線 ……………… 半導体式サーベイメータ (4)300keV 程度のエネルギーで、100μSv/h 程度の線量率のエックス線 ……………… GM 計数管式サーベイメータ (5)300keV 程度のエネルギーで、10mSv/h 程度の線量率のエックス線 ……………… 電離箱式サーベイメータ
1
27
積分回路の時定数Τ秒のサーベイメータを用いて線量を測定し、計数率 n(cps)を得た とき、計数率の標準偏差σ(cps)は、次の式で示される。 σ=√(n/2Τ) あるサーベイメータを用いて、時定数を 3秒に設定し、エックス線を測定したところ、指示値は 150(cps)を示した。 このとき、計数率の相対標準偏差に最も近い値は次のうちどれか。 (1)1% (2)2% (3)3% (4)5% (5)10%
3
28
放射線検出器とそれに関係の深い事項との組合せとして、正しいものは次のうちどれか。 (1)電離箱 ………………………… 窒息現象 (2)比例計数管 …………………… グロー曲線 (3)GM 計数管 …………………… 電子なだれ (4)半導体検出器 ……………… ラジオフォトルミネセンス (5)化学線量計 …………………… ε値
3
29
エックス線の測定に用いる GM 計数管に関する次の記述のうち、誤っているものはどれ か。 (1)GM 計数管では、出力パルスの電圧が他の検出器に比べ、格段に大きいという特徴がある。 (2)GM 計数管の不感時間は、100~200μs 程度である。 (3)GM 計数管では、入射放射線のエネルギーを分析することはできない。 (4)GM 計数管では、入射する放射線が非常に多くなると、弁別レベル以下の放電が連続し、出力パルスが得られなくなる現象が起こる。 (5)GM 計数管は、プラトー部分の中心部から少し高い印加電圧で使用する。
5
30
GM 計数管式サーベイメータにより放射線を測定し、700cps の計数率を得た。 GM 計数管の分解時間が 100μs であるとき、真の計数率に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。 (1)670cps (2)690cps (3)710cps (4)750cps (5)800cps
4
31
放射線感受性に関する次の記述のうち、ベルゴニー・トリボンドーの法則に従っていないものはどれか。 (1)皮膚の基底細胞層は、角質層より感受性が高い。 (2)小腸の腺窩細胞(クリプト細胞)は、 絨毛先端部の細胞より感受性が高い。 (3)リンパ球は、骨髄中だけでなく、末梢血液中においても感受性が高い。 (4)骨組織は、一般に放射線感受性が低いが、小児では比較的高い。 (5)神経組織から成る脳の放射線感受性は、成人では低いが、胎児では高い時期がある。
3
32
組織加重係数に関する次の A から D の記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 組織加重係数は、各臓器・組織の確率的影響に対する相対的な放射線感受性を表す係数である。 B 組織加重係数が最も大きい組織・臓器は、脳である。 C 組織加重係数は、どの組織・臓器においても 1 より小さい。 D 被ばくした組織・臓器の平均吸収線量に組織加重係数を乗ずることにより、等価線量を得ることができる。 (1)A,B (2)A,C (3)B,C (4)B,D (5)C,D
2
33
放射線による遺伝的影響などに関する次の A から D の記述について、正しいものの組 合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 放射線による障害を骨髄細胞に受けると、子孫に遺伝的影響が生じる。 B 遺伝子の染色体異常は、正常な染色体の配列の一部が逆になることなどにより生じる。 C 小児が被ばくした場合でも、その子孫に遺伝的影響が生じるおそれがある。 D 放射線照射により、突然変異率を自然における値の 2 倍にする線量を倍加線量といい、ヒトでは約0.05Gy である。 (1)A, B (2)A, C (3)A, D (4)B, C (5)C, D
4
34
放射線による身体的影響に関する次の Aから D の記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 眼の被ばくで起こる白内障は、早期影響に分類され、その潜伏期は 3~10 週間であるが、被ばく線量が多いほど短い傾向にある。 B 再生不良性貧血は、2Gy 程度の被ばくにより、末梢血液中の全ての血球が著しく減少し回復不可能になった状態をいい、潜伏期は 1 週間以内で、早期影響に分類される。 C 晩発影響である白血病の潜伏期は、その他のがんに比べて一般に短い。 D 晩発影響には、その重篤度が、被ばく線量に依存するものとしないものがある。 (1)A,B (2)A,C (3)B,C (4)B,D (5)C,D
5
35
放射線の被ばくによる確率的影響及び確定的影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1)晩発影響には、確率的影響に分類されるものと、確定的影響に分類されるものがある。 (2)確定的影響では、被ばく線量と影響の発生確率との関係が、シグモイド曲線で示される。 (3)遺伝的影響は、確率的影響に分類される。 (4)確定的影響の発生確率は、実効線量により評価される。 (5)しきい線量は、確定的影響には存在するが、確率的影響には存在しないと考えられている。
4
36
次の A から C の人体の組織・器官について、放射線感受性の高いものから順に並べたものは(1)~(5)のうちどれか。 A 毛のう B 小腸粘膜 C 甲状腺 (1)A, B,C (2)A,C, B (3)B, A, C (4)B, C,A (5)C,A, B
3
37
放射線による生物学的効果に関する次の現象のうち、放射線の間接作用によって説明することができないものはどれか。 (1)生体中に存在する酸素の分圧が高くなると放射線の生物学的効果は増大する。 (2)温度が低下すると放射線の生物学的効果は減少する。 (3)生体中にシステイン、システアミンなどの SH基をもつ化合物が存在すると、放射線の生物学的効果を軽減させる。 (4)溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量の放射線を照射するとき、不活性化される酵素の分子数は酵素の濃度に比例する。 (5)溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量のエックス線を照射するとき、酵素の濃度が減少するに従って、酵素の全分子数のうち、不活性化される分子の占める割合は増大する。
4
38
ヒトが一時に全身にエックス線被ばくを受けた場合の早期影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1)2Gy 以下の被ばくでは、放射線宿酔の症状が現れることはない。 (2)3~4Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に造血器官の障害によるものである。 (3)被ばくした全員が、60 日以内に死亡する線量の最小値は、約 4Gy である。 (4)半致死線量(LD50/60)に相当する線量の被ばくによる死亡は、主に消化器官の障害によるものである。 (5)10~15Gy 程度の被ばくによる死亡は、主に中枢神経系の障害によるものである。
2
39
胎内被ばくに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1)着床前期の被ばくでは胚の死亡が起こることがあるが、被ばくしても生き残り、発育を続けて出生した子供には、被ばくによる影響はみられない。 (2)器官形成期の被ばくでは、奇形が生じることがある。 (3)胎児期の被ばくでは、出生後、精神発達遅滞がみられることがある。 (4)胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確定的影響に分類される。 (5)胎内被ばくを受け出生した子供にみられる精神発達遅滞は、確率的影響に分類される。
5
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生体に対する放射線効果に関する次の Aから D の記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 平均致死線量は、ある組織・臓器の個々の細胞を死滅させる最小線量を、その組織・臓器全体にわたり平均した線量で、この値が大きい組織・臓器の放射線感受性は高い。 B 半致死線量は、被ばくした集団中の個体の 50%が一定期間内に死亡する線量であり、動物種の放射線感受性を比較するときなどに用いられる。 C 全致死線量は、半致死線量の 2 倍に相当する線量であり、この線量を被ばくした個体は数時間~数日のうちに死亡してしまう。 D RBE(生物学的効果比)は、基準となる放射線と問題にしている放射線とが、同じ生物学的効果を与えるときの各々の吸収線量の比であり、線質の異なる放射線による生物学的効果を比較する場合に用いられる。 (1)A,C (2)A,D (3)B,C (4)B,D (5)C,D
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