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2006 財務情報と非財務情報の違い、分析に利用するときの留意点を理解する。

2006 財務情報と非財務情報の違い、分析に利用するときの留意点を理解する。
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  • 1

    6. 財務情報と非財務情報の違いと分析に利用する時の留意点  (1) 非財務情報による財務情報の補完  非財務情報(Non-Financial Information)は概ね、企業が開示する様々な情報のうち、財務諸表などで開示される情報以外を指すものと理解されている。その典型例 は、有価証券報告書に財務諸表以外のパートで開示されている MD&A(Management  Discussion & Analysis:経営者による財政状態および経営成績の検討と分析)であ る27。財務諸表に記載されている情報は要約・集計されたものであることから、単独で読み解くだけでは、そこに記載されている内容を十分に理解することが難しい。財務 諸表に記載されている内容を適切に解釈するには、企業が置かれている状況や企業が 進めようとしている経営方針などの情報による補完が望まれる。企業活動が複雑にな るにつれて、どのような文脈で財務諸表に集約された数値が導かれてきたのかを理解するために、財務情報を非財務情報で補完する必要は高まったといってよい。 記述情報を中心とする非財務情報の必要が高まったのを受け、金融審議会「ディス クロージャーワーキング・グループ」が、企業情報の開示・提供のあり方について検 討および審議を行った結果は、「ディスクロージャーワーキング・グループ報告…-資 本市場における好循環の実現に向けて-」(2018 年 6 月)にとりまとめられ、非財務 情報の開示に関する基本的な考え方が以下のように記されている。 ------------------- 27 MD&A は、金融庁「記述情報の開示に関する原則」において、「経営方針・経営戦略等にしたがって事 業を営んだ結果、当期において、どのようなパフォーマンスとなったかを振り返り、経営者の視点から、 その要因等を分析」したもの、と説明されている(https://www.fsa.go.jp/news/30/singi/20190319/01. pdf)。当該情報は、経営方針等で示されている戦略や施策が当初の想定通りに進んでいるか(想定通りではない場合、その理由)、経営目標を達成できそうか等を確認することに活用できるものと説明され ている。具体的には、長期経営計画や中期経営計画に対する毎年の進捗状況、指標等の予想と実績が乖 離した場合における理由の記載、指標を変更した場合における理由の記載、ROIC ツリーによって個々 の要素と全体の繋がりを体系的に示すこと、企業価値向上に繋がる重要なドライバーについて、経営 層がどう考えているかの説明が有用な MD&A として例示されている(https://www.fsa.go.jp/news/r4/ singi/20230131/07.pdf )。

    財務

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    6. 財務情報と非財務情報の違いと分析に利用する時の留意点 (1) 非財務情報による財務情報の補完 続き 1.…基本的な考え方   財務情報及び記述情報28 の開示は、投資家による適切な投資判断を可能とし、投資 家と企業の建設的な対話を促進することにより、企業の経営の質を高め、企業が持続 的に企業価値を向上させる観点から重要である29。   このうち、記述情報は、企業の財務状況とその変化、事業の結果を理解するために 必要な情報であり、①投資家が経営者の視点から企業を理解するための情報を提供し、 ②財務情報全体を分析するための文脈を提供するとともに、③企業収益やキャッシュ・ フローの性質やそれらを生み出す基盤についての情報提供を通じ将来の業績の確度を 判断する上で重要とされている30 31。このため、投資判断に必要と考えられる記述情報 が、有価証券報告書において、適切に開示されることが重要である32。   こうした記述情報の充実を通じ、企業に対する投資家の理解が深まることで、中長 期的な企業価値向上に向けた投資家と企業との対話が、企業に「気づき」をもたらす など、より実効的なものとなっていくことが期待される33。   そこでは非財務情報(記述情報)の具体例として、経営戦略、MD&A およびリスク 情報が挙げられ、日本における開示の実態が分析された後、それぞれの領域について 改善に向けた提言が行われている。非財務情報が十分には提供されていない現状の改 善を図るため、同ワーキング・グループは 「記述情報の開示の好事例集」 を作成し、 ベスト・プラクティスを周知することで他の企業の意識を高めることが良いとしてい る。「好事例集」は金融庁のウェブサイトにおいて開示されており、定期的なアップデー トが行われている。「好事例集」の開示は、ルールへの形式的な対応に留まらない開示 の充実に向けた企業の取組みを促し、開示の充実を図ることに資すると考えられてい る(図表 1 - 5 参照)。   もちろん、どのような事例を好ましいと判断するのかに関する指針がなければ、各 企業が開示内容の改善を図るのは難しい。金融庁は「好事例集」と併せて「記述情報 の開示に関する原則」を公表し、各企業が開示内容の改善を図る際に留意すべき事項 を具体的に示している34。 ------------------- 28「財務情報」は金融商品取引法第 193 条の 2「財務計算に関する書類」において提供される情報をいう。 「記述情報(非財務情報)」については、開示書類において提供される情報のうち、財務情報以外の情報を 指すことが一般的である。  29 記述情報(非財務情報)の開示は、投資家の企業に対する理解を深めることを目的とするものであるが、 特に中長期の企業価値評価のための必要かつ十分な情報が提供されることが重要との意見があった。 30 米国 SEC ガイダンス(「Interpretation: Commission Guidance Regarding Management's Discussion  and Analysis of Financial Condition and Results of Operations」(2003 年 12 月)) 31 企業の長期的な価値創造の源泉となる無形資産の重要性が高まる一方、これらの価値は金額的に把握す ることが困難であり、必ずしも財務情報に反映されていないため、記述情報を通じて理解する必要がある との指摘もあった。  32 国際的にも、いわゆる統合報告書の推進など記述情報をより充実させていくべきとの考え方が広がり を見せており、こうした考え方を我が国の有価証券報告書にも反映させていくべきとの指摘もある。 33 必要な制度開示の充実を進めることに加え、制度開示の補完として、各企業が任意開示において独自 に訴求すべき情報の提供やテーマの深掘りを行っていくことが、  ・投資家の企業に対する理解を深めるとの観点  ・任意開示の積み重ねを中長期的な制度開示の充実につなげていくとの観点  等から重要であるとの指摘があった。

    財務

  • 3

    6. 財務情報と非財務情報の違いと分析に利用する時の留意点 (2) サステナビリティ情報開示の拡大・充実   近年、企業活動がコミュニティーに及ぼす影響に配慮し、長期にわたって双方が共 存するための継続的な努力が、企業に求められるようになってきた。その典型例は、 深刻化する気候変動問題を食い止め、緩和するための取組みである。そうした期待が 寄せられるようになると、コミュニティーの要請に応えている企業かどうかは、投資家の大きな関心事となり、企業には、上記のような社会的な責任を果たし、社会全体 の持続的な維持・発展に寄与しているかどうかについての情報(サステナビリティに 関する情報)の提供が求められるようになってきた。   こうした変化を踏まえ、金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」 は、2022 年 6 月 13 日に「ディスクロージャーワーキング・グループ報告…-中長期的 な企業価値向上につながる資本市場の構築に向けて-」(https://www.fsa.go.jp/singi/ singi_kinyu/tosin/20220613/01.pdf) を公表している35。同報告の骨子は、「非財務情報 開示の充実」と「開示の効率化」の 2 点にあるが、サステナビリティ情報開示の充実は、 このうち前者に関わるものである。   次頁の図表 1 - 6 に示されているように、同報告では、有価証券報告書にサステナ ビリティ情報の記載欄を新設することを提言している。サステナビリティ情報のうち、 「ガバナンス」および「リスク管理」についてはすべての企業に開示を求め、「戦略」 および「指標と目標」については各企業が重要性に係る判断に基づき開示の要否を決 めるように求めている。併せて、人的資本や多様性に係るいくつかの重要な指標を記 載項目に追加するように提言している。    こ う し た 提 言 を 踏 ま え、 金 融 庁 は、2022 年 11 月 7 日 に「 企 業 内 容 等 の 開 示 に 関 す る 内 閣 府 令 」 等 の 改 正 案 を 公 表 し た(https://www.fsa.go.jp/news/r4/ sonota/20221107/20221107.html…)。その内容は、上述した「ディスクロージャーワー キング・グループ報告」の内容に即したものとなっている。改正された「企業内容等 の開示に関する内閣府令」等の規定は、2023 年 3 月 31 日以後に終了する事業年度に 係る有価証券報告書等から適用される。   ところで、上記の内閣府令は、主として有価証券報告書の記載様式(フォーマット) に関わるものである。新設された記載欄においてどのような情報を提供すべきかにつ いての一般的な説明はみられるものの、より詳細な内容までは定められていない。詳 細かつ具体的な内容は、当事者である市場関係者の自発的な交渉を通じて定めること とされている。この点は、利益の具体的な認識と測定に係る詳細なルールの開発が民間団体である ASBJ に委ねられているのと同様である。  日本において上記の役割を担っている民間団体は、サステナビリティ基準委員会 (SSBJ)である。同委員会は、SSBJ 設立準備委員会による設立準備作業を経て、2022 年 7 月 1 日に発足したものである。   国内のサステナビリティ開示基準の開発と国際的なサステナビリティ開示基準の開 発への貢献を組織目的とする SSBJ は、その発足以来、国際サステナビリティ基準審 議会(International…Sustainability…Standards…Board;…ISSB)との連携を図りながら、精 力的に活動している。脱稿時点における今後の活動計画は、「現在開発中のサステナビリ  ティ開示基準に関する今後の計画」(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan-ssbj.html…) に詳しく記されている。また、2022 年 12 月 15 日に金融審議会ディスクロージャーワー キング・グループが公表した「我が国におけるサステナビリティ開示のロードマップ (案)」(https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/disclose_wg/siryou/20221215/02.pdf) には、関連組織の動向と関係づけた SSBJ の活動計画が示されている。 ----------------------------- 35 サステナビリティの概念については、同報告書の脚注 2 を参照。  サステナビリティの概念は、様々な主体において説明が行われている。コーポレートガバナンス・コー ドやスチュワードシップ・コードでは、サステナビリティの概念を、「ESG 要素を含む中長期的な持続可 能性」としている。国際的には、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の公開草案「サステナビリティ 関連財務情報の開示に関する全般的要求事項案に関する結論の根拠」において、「サステナビリティの概 念は『持続可能な開発』と結び付けられることが多」く、国連環境特別委員会のブルントラント報告書では、 「将来の世代が自身のニーズを満たす能力を損なうことなしに、現在のニーズを満たす開発」と定義され るとしている。また、「サステナビリティ及び持続可能な開発という用語は、社会的コミュニティ及び共 同体にわたり幅広く適用され、現在及び将来の世代に適用される。これらの用語は、正義、健康、福祉、 維持及び地球の限界の認識に関する環境上の及び社会的な概念もカバーしている」とされている。さらに、 欧州委員会の企業サステナビリティ報告指令(CSRD)案では、環境、社会、従業員の事項、人権の尊重、 腐敗防止、贈収賄防止の事項、ガバナンスの事項とされている。

    財務

  • 4

    6. 財務情報と非財務情報の違いと分析に利用する時の留意点 (3) 統合報告書の開示   財務情報が有価証券報告書に含まれる財務諸表の中で開示されるのに対し、非財務 情報は有価証券報告書では財務諸表以外のセクションで開示される。前者は監査人に よる監査対象であるのに対して、後者は監査対象外とされていることもあり、両者は厳格に区分されている36。一部の非財務情報は、企業が自主的に作成している CSR 報 告書など(つまり有価証券報告書外)で開示されることもある。   先に記したとおり、非財務情報には財務情報を補完する目的が期待されている。と ころが直前に述べたように、非財務情報と財務情報とは異なる場所に記載されており、 一部の非財務情報は有価証券報告書以外を参照しなければ入手できないこともある。 このような状況では、非財務情報で財務情報を補完するのは困難であった。   こうした事実認識から、財務情報と非財務情報を 1 つの報告書に統合し、それらを 有機的に結び付けることで、企業が地域社会と共存し、その発展にも貢献しながら長 期的な価値創造を目指していくうえで、どのような戦略を採用し、いかなる形で企業 行動を規律づけていくのかを、1 つのストーリーとして示す自発的な動きが見られる ようになった。その手段として用いられるのが、統合報告書である。   統合報告書の作成実務は欧州を中心に広がりを見せ、実務が成熟した段階に至っ て、緩やかな標準化が図られることとなった。2010 年 8 月の設立以来、統合報告書の あり方を検討してきた国際統合報告評議会 (IIRC:…International…Integrated…Reporting… Council) が、2013 年 12 月に公表した「国際統合報告フレームワーク」は、「統合報 告が目指すべき道」に係る当事者の考えを広く集約した文書として、最もよく知られ たものの 1 つである37。同フレームワークは冒頭で、統合報告を次頁のように記述して いる。 ------------------------------ 36 監査基準委員会報告書第 720 号「監査した財務諸表が含まれる開示書類におけるその他の記載内容に 関連する監査人の責任」にもとづき、監査人は、監査した財務諸表との重要な相違を識別するため、そ の他の記載内容(非財務情報など)を通読しなければならない、とされている。  37 日本語訳は以下の URL より入手可能である。   https://integratedreporting.org/wp-content/uploads/2015/03/International_IR_Framework_JP.pdf 38「最終報告」のハイライトは以下の URL から入手可能である。   https://www.dirri.co.jp/res/report/uploads/2023/02/5c703266ae69cf2f927055dd64a9931e51a00f64.pdf

    財務

  • 5

    【例題 1 - 5】  (1) 非財務情報とは何か、具体例を示しながら説明しなさい。  (2) 財務情報を、非財務情報で補完する必要性を説明しなさい。  (3) 非財務情報の開示を促すための具体的な取組みを説明しなさい。 (4) 統合報告書とは何か、なぜ統合報告書の必要性が高まったのかを説明しなさい。 (5) 「国際統合報告フレームワーク」とは何か、なぜ「国際統合報告フレームワーク」 が求められるようになったのかを説明しなさい。

    (1) 一般的な理解によれば、「財務諸表などで開示される情報以外を指すもの」。その典 型例は MD&A。, (2) 財務諸表上の数値を財務諸表外の情報で補完する必要性の高まり(財務諸表の数 値を読み解くことが困難となったこと)に伴うもの。, (3) “Best-practice” に関する情報の共有、および非財務情報の開示に係る「ひな形」の 共有(「基本的な考え方」の周知)。, (4) 財務情報と非財務情報を 1 つの報告書に統合し、それらを有機的に結び付けたもの。 財務情報と非財務情報は異なる報告書で開示されることが多く、横断的な分析が困難 であったことが背景。, (5) 「統合報告が目指すべき道」に係る当事者の考えを広く集約した文書。「何が望まし い開示実務か」に関するコンセンサスが広く図られるようになった段階で、コンセン サスの内容を可視化したもの。

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    6. 財務情報と非財務情報の違いと分析に利用する時の留意点 (1) 非財務情報による財務情報の補完 続き 1.…基本的な考え方   財務情報及び記述情報28 の開示は、投資家による適切な投資判断を可能とし、投資 家と企業の建設的な対話を促進することにより、企業の経営の質を高め、企業が持続 的に企業価値を向上させる観点から重要である29。   このうち、記述情報は、企業の財務状況とその変化、事業の結果を理解するために 必要な情報であり、①投資家が経営者の視点から企業を理解するための情報を提供し、 ②財務情報全体を分析するための文脈を提供するとともに、③企業収益やキャッシュ・ フローの性質やそれらを生み出す基盤についての情報提供を通じ将来の業績の確度を 判断する上で重要とされている30 31。このため、投資判断に必要と考えられる記述情報 が、有価証券報告書において、適切に開示されることが重要である32。   こうした記述情報の充実を通じ、企業に対する投資家の理解が深まることで、中長 期的な企業価値向上に向けた投資家と企業との対話が、企業に「気づき」をもたらす など、より実効的なものとなっていくことが期待される33。   そこでは非財務情報(記述情報)の具体例として、経営戦略、MD&A およびリスク 情報が挙げられ、日本における開示の実態が分析された後、それぞれの領域について 改善に向けた提言が行われている。非財務情報が十分には提供されていない現状の改 善を図るため、同ワーキング・グループは 「記述情報の開示の好事例集」 を作成し、 ベスト・プラクティスを周知することで他の企業の意識を高めることが良いとしてい る。「好事例集」は金融庁のウェブサイトにおいて開示されており、定期的なアップデー トが行われている。「好事例集」の開示は、ルールへの形式的な対応に留まらない開示 の充実に向けた企業の取組みを促し、開示の充実を図ることに資すると考えられてい る(図表 1 - 5 参照)。   もちろん、どのような事例を好ましいと判断するのかに関する指針がなければ、各 企業が開示内容の改善を図るのは難しい。金融庁は「好事例集」と併せて「記述情報 の開示に関する原則」を公表し、各企業が開示内容の改善を図る際に留意すべき事項 を具体的に示している34。 ------------------- 28「財務情報」は金融商品取引法第 193 条の 2「財務計算に関する書類」において提供される情報をいう。 「記述情報(非財務情報)」については、開示書類において提供される情報のうち、財務情報以外の情報を 指すことが一般的である。  29 記述情報(非財務情報)の開示は、投資家の企業に対する理解を深めることを目的とするものであるが、 特に中長期の企業価値評価のための必要かつ十分な情報が提供されることが重要との意見があった。 30 米国 SEC ガイダンス(「Interpretation: Commission Guidance Regarding Management's Discussion  and Analysis of Financial Condition and Results of Operations」(2003 年 12 月)) 31 企業の長期的な価値創造の源泉となる無形資産の重要性が高まる一方、これらの価値は金額的に把握す ることが困難であり、必ずしも財務情報に反映されていないため、記述情報を通じて理解する必要がある との指摘もあった。  32 国際的にも、いわゆる統合報告書の推進など記述情報をより充実させていくべきとの考え方が広がり を見せており、こうした考え方を我が国の有価証券報告書にも反映させていくべきとの指摘もある。 33 必要な制度開示の充実を進めることに加え、制度開示の補完として、各企業が任意開示において独自 に訴求すべき情報の提供やテーマの深掘りを行っていくことが、  ・投資家の企業に対する理解を深めるとの観点  ・任意開示の積み重ねを中長期的な制度開示の充実につなげていくとの観点  等から重要であるとの指摘があった。

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    6. 財務情報と非財務情報の違いと分析に利用する時の留意点 (2) サステナビリティ情報開示の拡大・充実   近年、企業活動がコミュニティーに及ぼす影響に配慮し、長期にわたって双方が共 存するための継続的な努力が、企業に求められるようになってきた。その典型例は、 深刻化する気候変動問題を食い止め、緩和するための取組みである。そうした期待が 寄せられるようになると、コミュニティーの要請に応えている企業かどうかは、投資家の大きな関心事となり、企業には、上記のような社会的な責任を果たし、社会全体 の持続的な維持・発展に寄与しているかどうかについての情報(サステナビリティに 関する情報)の提供が求められるようになってきた。   こうした変化を踏まえ、金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」 は、2022 年 6 月 13 日に「ディスクロージャーワーキング・グループ報告…-中長期的 な企業価値向上につながる資本市場の構築に向けて-」(https://www.fsa.go.jp/singi/ singi_kinyu/tosin/20220613/01.pdf) を公表している35。同報告の骨子は、「非財務情報 開示の充実」と「開示の効率化」の 2 点にあるが、サステナビリティ情報開示の充実は、 このうち前者に関わるものである。   次頁の図表 1 - 6 に示されているように、同報告では、有価証券報告書にサステナ ビリティ情報の記載欄を新設することを提言している。サステナビリティ情報のうち、 「ガバナンス」および「リスク管理」についてはすべての企業に開示を求め、「戦略」 および「指標と目標」については各企業が重要性に係る判断に基づき開示の要否を決 めるように求めている。併せて、人的資本や多様性に係るいくつかの重要な指標を記 載項目に追加するように提言している。    こ う し た 提 言 を 踏 ま え、 金 融 庁 は、2022 年 11 月 7 日 に「 企 業 内 容 等 の 開 示 に 関 す る 内 閣 府 令 」 等 の 改 正 案 を 公 表 し た(https://www.fsa.go.jp/news/r4/ sonota/20221107/20221107.html…)。その内容は、上述した「ディスクロージャーワー キング・グループ報告」の内容に即したものとなっている。改正された「企業内容等 の開示に関する内閣府令」等の規定は、2023 年 3 月 31 日以後に終了する事業年度に 係る有価証券報告書等から適用される。   ところで、上記の内閣府令は、主として有価証券報告書の記載様式(フォーマット) に関わるものである。新設された記載欄においてどのような情報を提供すべきかにつ いての一般的な説明はみられるものの、より詳細な内容までは定められていない。詳 細かつ具体的な内容は、当事者である市場関係者の自発的な交渉を通じて定めること とされている。この点は、利益の具体的な認識と測定に係る詳細なルールの開発が民間団体である ASBJ に委ねられているのと同様である。  日本において上記の役割を担っている民間団体は、サステナビリティ基準委員会 (SSBJ)である。同委員会は、SSBJ 設立準備委員会による設立準備作業を経て、2022 年 7 月 1 日に発足したものである。   国内のサステナビリティ開示基準の開発と国際的なサステナビリティ開示基準の開 発への貢献を組織目的とする SSBJ は、その発足以来、国際サステナビリティ基準審 議会(International…Sustainability…Standards…Board;…ISSB)との連携を図りながら、精 力的に活動している。脱稿時点における今後の活動計画は、「現在開発中のサステナビリ  ティ開示基準に関する今後の計画」(https://www.asb.or.jp/jp/project/plan-ssbj.html…) に詳しく記されている。また、2022 年 12 月 15 日に金融審議会ディスクロージャーワー キング・グループが公表した「我が国におけるサステナビリティ開示のロードマップ (案)」(https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/disclose_wg/siryou/20221215/02.pdf) には、関連組織の動向と関係づけた SSBJ の活動計画が示されている。 ----------------------------- 35 サステナビリティの概念については、同報告書の脚注 2 を参照。  サステナビリティの概念は、様々な主体において説明が行われている。コーポレートガバナンス・コー ドやスチュワードシップ・コードでは、サステナビリティの概念を、「ESG 要素を含む中長期的な持続可 能性」としている。国際的には、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の公開草案「サステナビリティ 関連財務情報の開示に関する全般的要求事項案に関する結論の根拠」において、「サステナビリティの概 念は『持続可能な開発』と結び付けられることが多」く、国連環境特別委員会のブルントラント報告書では、 「将来の世代が自身のニーズを満たす能力を損なうことなしに、現在のニーズを満たす開発」と定義され るとしている。また、「サステナビリティ及び持続可能な開発という用語は、社会的コミュニティ及び共 同体にわたり幅広く適用され、現在及び将来の世代に適用される。これらの用語は、正義、健康、福祉、 維持及び地球の限界の認識に関する環境上の及び社会的な概念もカバーしている」とされている。さらに、 欧州委員会の企業サステナビリティ報告指令(CSRD)案では、環境、社会、従業員の事項、人権の尊重、 腐敗防止、贈収賄防止の事項、ガバナンスの事項とされている。

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    6. 財務情報と非財務情報の違いと分析に利用する時の留意点 (3) 統合報告書の開示   財務情報が有価証券報告書に含まれる財務諸表の中で開示されるのに対し、非財務 情報は有価証券報告書では財務諸表以外のセクションで開示される。前者は監査人に よる監査対象であるのに対して、後者は監査対象外とされていることもあり、両者は厳格に区分されている36。一部の非財務情報は、企業が自主的に作成している CSR 報 告書など(つまり有価証券報告書外)で開示されることもある。   先に記したとおり、非財務情報には財務情報を補完する目的が期待されている。と ころが直前に述べたように、非財務情報と財務情報とは異なる場所に記載されており、 一部の非財務情報は有価証券報告書以外を参照しなければ入手できないこともある。 このような状況では、非財務情報で財務情報を補完するのは困難であった。   こうした事実認識から、財務情報と非財務情報を 1 つの報告書に統合し、それらを 有機的に結び付けることで、企業が地域社会と共存し、その発展にも貢献しながら長 期的な価値創造を目指していくうえで、どのような戦略を採用し、いかなる形で企業 行動を規律づけていくのかを、1 つのストーリーとして示す自発的な動きが見られる ようになった。その手段として用いられるのが、統合報告書である。   統合報告書の作成実務は欧州を中心に広がりを見せ、実務が成熟した段階に至っ て、緩やかな標準化が図られることとなった。2010 年 8 月の設立以来、統合報告書の あり方を検討してきた国際統合報告評議会 (IIRC:…International…Integrated…Reporting… Council) が、2013 年 12 月に公表した「国際統合報告フレームワーク」は、「統合報 告が目指すべき道」に係る当事者の考えを広く集約した文書として、最もよく知られ たものの 1 つである37。同フレームワークは冒頭で、統合報告を次頁のように記述して いる。 ------------------------------ 36 監査基準委員会報告書第 720 号「監査した財務諸表が含まれる開示書類におけるその他の記載内容に 関連する監査人の責任」にもとづき、監査人は、監査した財務諸表との重要な相違を識別するため、そ の他の記載内容(非財務情報など)を通読しなければならない、とされている。  37 日本語訳は以下の URL より入手可能である。   https://integratedreporting.org/wp-content/uploads/2015/03/International_IR_Framework_JP.pdf 38「最終報告」のハイライトは以下の URL から入手可能である。   https://www.dirri.co.jp/res/report/uploads/2023/02/5c703266ae69cf2f927055dd64a9931e51a00f64.pdf

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    【例題 1 - 5】  (1) 非財務情報とは何か、具体例を示しながら説明しなさい。  (2) 財務情報を、非財務情報で補完する必要性を説明しなさい。  (3) 非財務情報の開示を促すための具体的な取組みを説明しなさい。 (4) 統合報告書とは何か、なぜ統合報告書の必要性が高まったのかを説明しなさい。 (5) 「国際統合報告フレームワーク」とは何か、なぜ「国際統合報告フレームワーク」 が求められるようになったのかを説明しなさい。

    (1) 一般的な理解によれば、「財務諸表などで開示される情報以外を指すもの」。その典 型例は MD&A。, (2) 財務諸表上の数値を財務諸表外の情報で補完する必要性の高まり(財務諸表の数 値を読み解くことが困難となったこと)に伴うもの。, (3) “Best-practice” に関する情報の共有、および非財務情報の開示に係る「ひな形」の 共有(「基本的な考え方」の周知)。, (4) 財務情報と非財務情報を 1 つの報告書に統合し、それらを有機的に結び付けたもの。 財務情報と非財務情報は異なる報告書で開示されることが多く、横断的な分析が困難 であったことが背景。, (5) 「統合報告が目指すべき道」に係る当事者の考えを広く集約した文書。「何が望まし い開示実務か」に関するコンセンサスが広く図られるようになった段階で、コンセン サスの内容を可視化したもの。