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2007 日本の会計基準と国際財務報告基準(IFRS)の特徴と相違点を理解する。

2007 日本の会計基準と国際財務報告基準(IFRS)の特徴と相違点を理解する。
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  • 1

    7. 日本の会計基準と[①]([②])の特徴と相違点  (1) [②]とは  [②]と は、[①]([③]) の 略 称 で あ る。[④]([⑤]: [⑥])が公表する一連の(体系的な)[⑦]をいう。[⑤]はその創設時、[⑤] の前身に当たる[⑧]([⑨]:[⑩])が公表した[⑪]([⑫]:[⑬])の 一部を引き継いでいる。狭義の[②]は、2000 年以降に[⑤]自身が[⑭]・[⑮]した 一連の[⑦]を指すが、[⑤] が現在[⑯]している[⑦]という文脈では、 継承された [⑫] も含めて[②]と称することもある。なお、[⑤] は、必要に応じて[⑦]の[⑰]([⑱])等も公表している。

    国際財務報告基準, IFRS, International Financial Reporting Standards, 国際会計基準審議会, IASB, International Accounting Standards Board, 会計基準, 国際会計基準委員会, IASC, International Accounting Standards Committee, 国際会計基準, IAS, International Accounting Standards, 開発, 公表, オーソライズ, 解釈指針, interpretations

  • 2

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (2) [①] の開発を担う[②]とは   [②]は、民間の[③]・[④]の組織である。[②]が目指しているのは、 「 [⑤]に受け入れられる[⑥]で[⑦]な[⑧]([⑨]) の開発[⑩]と、その[⑪]の促進([⑫])」だといわ れている。   [②]の背後には、[⑬]([⑭])が存在している。[⑬]は、[②]の活動に必要な[⑮]を[⑯]するとともに、その[⑰]([⑱])が[⑲]の [⑳]を持つ[②]の[㉑]を指名している。[⑬]から独立していることから、[②]は[㉒]の[㉓]に左右されることなく、もっぱら[⑦]な[⑧]の[⑩]という観点だけを貫くことができるといわれている。   2023 年3月末現在、議長、副議長を含め[②]の[㉑]は 13 名であり、 職歴や活動拠点などに極端な偏りが生じないように注意を払いながら、会計や監査に最も精通した世界的な専門家が選任されている。   また、[②]の活動が[㉔]に適っているかどうかをチェックする役割を担う[㉕]([㉖])が設けられ、[㉗]における[㉘]の代表者が交替でこれを担っている(IASB の組織体制は次頁の図表1- 7 を参照)。

    IFRS, IASB, 非営利, 公益目的, 国際的, 単一, 高品質, 会計基準, a single set of high-quality, understandable, enforceable and globally accepted accounting standards, 開発, 適用, and to promote and facilitate adoption of the standards, IFRS財団, IFRS Foundation, 資金, 調達, 評議員, trustees, 基準採択, 権限, ボードメンバー, 資金提供者, 利害, 高品質, 公益, モニタ リング・ボード, monitoring board, 各法域, 証券市場規制当局

  • 3

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (3) [①]の適用状況   [②]のウェブサイトによれば、2023 年 3 月末現在、160 を超える法域におい て[①]が何らかの形で適用されている。なかでも特筆すべきは、[③]の[④]について、[①]に準拠した[⑤]の作成が強制されていることである。 [⑥]とその活動に関心が寄せられるようになったのは、[③]の[④]が[⑤]において[①]を適用してからといってよい。また、自国の企業について は原則として[⑦]の適用を求めている米国などの[⑧]でも、外国企業につい ては[①]に準拠して作成した[⑤]の提出が認められている。

    IFRS, IFRS財団, EU加盟国内, 上場企業, 連結財務諸表, IASB, 自国基準, 資本市場

  • 4

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (4) [①] ([②]) と[③]との主要な相違点  [①]([②])と[③]の重要な違いが最も端的に現れているのは、[④]([⑤]:[⑥])であろう。というのも、[⑤]は、日本の[⑦]に適う形で、「純粋な[③]」に[⑧]を加えたものだからである。わざわざ「純粋な[③]」を書き換えていることから、[⑤]による修正事項 は、「日本の[⑦]に馴染まない」と判断された内容を反映しているはずである。   まず、[⑨]による[⑩]第 1 号「[⑪]」は、[⑫]の事後的な処理に関する[③]の書換えを求めている。   「純粋な[③]」では、[⑬]に抵触しない限り、[⑫]の評価を[⑭]の[⑮]で据え置くことが求められている。これに対し[⑤]第 1 号では、[①]と同様に [⑯]の[⑰](および[⑱])を求めている。   日本では「[⑫]は総じて[⑲]する」という事実認識が受け入れられているのに対し、「純粋な[③]」では「全ての[⑳]が[⑲]するわけではない」、あるいは「仮 に多くの[⑫]が[⑲]するとしても、そのパターンを特定化しようとすれば恣意的になる」と考えられている。[⑤] 第 1 号は、こうした見解の違いを背景として公表されたものである。   次に、[⑨]による[⑩]第 2 号「その他の[㉑]の会計処理」は、一旦その他の[㉑]([㉒])として処理した投資の成果が事後的に実現したとき、[㉒]に求められる処理の書換えを求めている。   「純粋な[③]」では、一旦「その他の[㉑]」として処理された項目の一部について、[㉓]の手続き(その他の[㉑]を[㉔]の構成要素に振り替える手続き)を禁止している。これに対し[⑤]第 2 号では、「その他の[㉑]」として処理された全ての項目に[㉓]の手続きを強制している。   日本では「[㉕]と[㉖]の総額とが一致することは極めて重要である」あるいは「[㉗]の利益が[㉘]利益に変質すればその事実を反映するのは当然」と考えられているのに対し、「純粋な[③]」では「[㉙]を[㉚]で二重計上するのは望ましくない」とされている。[⑤] 第 2 号は、こうした見解の違いを背景として公表されたものである。

    日本基準, J-GAAP, IFRS, 修正国際基準, JMIS, Japanʼs Modified International Standards, 市場環境, 一部修正, 企業会計基準委員会, 修正会計基準, のれんの会計処理, 買入のれん, 減損規定, 企業結合時点, 簿価, 20 年以内, 規則的償却, 減損処理, 減価, のれん, 包括利益, OCI, リサイクリング, 当期純利益, 現金収支余剰, 利益, 未実現, 実現した, 同一の利益, 損益計算書

  • 5

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (5) 通俗的に語られるその他の相違 ( ⅰ ):[①]と[②]   [③]と[④]は、前者が[⑤]([⑥])であるのに対し、後者は [⑦]([⑧])だという[⑨]のもとで特徴づけられることもある。こ のうち[①]のもとでは、[⑩]の[⑪]を支える基本的な[⑫]や基本的な[⑬]に、 [⑭]が寄せられる。[⑮]な[⑯]だけが記されることから、[①]に基 づく[⑩]は[⑰]が小さいと考えられる。逆にいうと[①]のもとでは、 個々の企業が置かれている状況に応じた[⑯]の解釈が求められる。[⑩]に記された[⑯]を個別の状況に応じてどう解釈し、どう運用するのかは、[①]の もとでは[⑱]の判断に委ねられることとなる。   これに対し、[②]のもとでは、基本的な[⑫]や基本的な[⑬]に加え、状況に応じたその[⑲]や[⑳]までもが[⑩]に盛り込まれる。このような[㉑]は、ルールの[㉒]な[㉓]や[㉔]な[㉕]が避けられるという点で優れている。 他方で、[⑰]が大きい[②]の[⑩]は[㉖]となりがちで、その「字義通りの運用」が、かえって[⑩]を支えている[㉗]や[㉘]に反した結果を生むこともある。   [①]と[②]のこうした[㉙]の中で、[③]はしばしば[⑤]だと いわれる。[③]は広く様々な[㉚]における適用が想定されており、[㉛]の経済環境 には無視できない差異が見られる。そうであれば[⑯]だけを示し、その解釈は[㉛]の[⑱]に委ねるのがよい、ということなのであろう。   確かに[③]の体系には、[⑤]な特徴も見られる。例えば、[③]は[④]と比べてより詳細な[㉜]の開示が求められる。そこでいう開示には、[㉝]の 他、いわゆる「[㉞]」なども含まれる。[㉟]の決定に際し、[③] の[⑤]で[⑮]なルールを、どのように解釈したのかに関する[㊱]が必要なのであ ろう。 ただし、全ての[③]が[⑤]とはいい切れない。例えば金融商品に係る[⑩]を定めた[③] 第 9 号などは、極めて詳細な[㊲]で構成されている。[①]か、それとも[⑦]かという対比はあくまでも[㊳]なものであって、[㊴]な特徴ではない点に留意したい。

    原則主義, 細則主義, IFRS, 日本基準, 原則主義的, principle-based, 細則主義的, rule-based, 対立図式, 会計基準, 体系, 原則, 前提, 主要な関心, 抽象的, 基本理念, ボリューム, 職業的専門家, 具体的な解釈, 運用方法, 基準開発, 多義的, 解釈, 恣意的, 運用, 硬直的, 基本原則, 基本的な前提, 二元的対立, 法域, 各法域, 注記情報, 注記事項, 増減表, 会計処理, 追加的な説明, 多くの規程, 相対的, 絶対的

  • 6

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (6) 通俗的に語られるその他の相違 ( ⅱ ):ストック指向の相対的な強さ  日本基準と IFRS は、この他、「公正価値(または時価)の見積り」が求められる程 度でも異なっている。例えば、現行の IFRS は、取引所の相場がない一部の金融商品 についても公正価値の見積りを要求している。これに対し日本基準は、同様のケース で必ずしも公正価値の見積りを要求していない。   こうした違いはしばしば、基本的な利益観に係る両者の違いに関連付けて説明され る。すなわち、今日、世界で広く受け入れられている会計基準はいずれも、まずは「投 資の成果を期間損益に適切に反映すること」を重視しながら、それを補完するものと して「資産・負債の適正評価」も同時に目指している。ただし、前者の要請と後者の 要請との「相対的な強弱」については、会計基準設定主体間に違いが見られる。具体 的には、日本基準がもっぱら「損益の適正把握」に主眼を置いているのに対し、IFRS ではそうした要請と同程度に、「ストックの適正評価」という(補完的な)要請が重視 されている。   現在、修正国際基準の対象となっているのは、先に記したとおり、のれんの(非) 償却と一部 OCI のノンリサイクリング処理だけである。しかし、JMIS の検討過程に おいては、修正・削除の潜在的な候補となった項目がいくつかある。これらは、日本 基準と IFRS の差異として広くコンセンサスが得られているものと考えられることか ら、次頁の図表 1 - 8 に列挙する39。 ------------------ 39 詳しくは https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20150630_01.pdf を参照。

    財務

  • 7

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (7) IFRS 任意適用に至るまでの歴史的な経緯   外国企業と国内企業のパフォーマンスを比較する際、それぞれの国の会計基準が均 質的であれば、内外企業の比較は相対的に容易となる。証券投資の国際化という環境 変化を受け、これまでは法規制・証券市場の成熟度・商慣行などの違いに応じて、各 国が独自に設定してきた会計基準の可能な限りの統合が図られている。こうした動向 には、会計基準の国際的な調和・収斂(convergence)・統合など、様々な名称が与え られているが、そこで目指されているのはいずれにせよ、各国の会計基準に見られる 差異の解消または縮小といってよい。   会計基準の国際的な調和は、従来、各国の公認会計士協会を母体とする国際会計基準委員会(IASC)が進めてきた。IASC は一連の国際会計基準(IAS)を公表し、こ れを世界標準にしようと努めてきたが、民間組織を母体とする…IASC は IAS の採用を 各国に促すための十分な力を持たず、調和に向けての努力は必ずしも十分な実を結ば なかった。   しかし、各国の証券監督当局等によって構成されている国際的な機関である証券 監督者国際機構(IOSCO:…International…Organization…of…Securities…Commissions)が IASC との連繋を強めたことにより、会計基準の国際的な調和化をめぐる環境は変化  した。とりわけ IASC が包括的なコア・スタンダード(首尾一貫したスタンスから導 かれる、整合的かつ網羅的な会計基準の体系)を完成させたのを受け、IOSCO が IAS の利用を承認したことが大きな転機となり、IASC による調和化の試みは注目を集め ることとなった。   IAS の「世界標準化」を強力に推し進めるため、IASC は…2001 年に国際会計基準審 議会(IASB)に改組され、今日に至っている。IASB への移行に伴い、公表される会 計基準も国際財務報告基準(IFRS)と名称変更された。   この IASB と様々な形で関わっている日本の会計基準設定主体(現在は企業会計基 準委員会、ASBJ)は、中期の運営方針において、会計基準の国際的な統合という目標 に賛意を示している。また、2005 年には会計基準の統一に向けた IASB との共同プロ ジェクトが立ち上げられ、IASB と日本の会計基準設定主体との間で会合が持たれることとなり、J-GAAP と IFRS との差異解消は加速した。   さらに、2007 年 8 月には、ASBJ と IASB の間でいわゆる「東京合意」が成立した。 「東京合意」のもとで…ASBJ と IASB は、日本基準と IFRS の間の重要な差異(同等性 評価の一環で 2005 年 7 月に欧州証券規制当局委員会(CESR:…Committee…of…European… Securities…Regulators)が指摘したもの)について 2008 年までに解消し、残りの差異 については 2011 年 6 月 30 日までに解消することを目標とした。

    財務

  • 8

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (8) IFRS の任意適用とその促進策   ASBJ のコンバージェンスに向けた努力は実を結び、2008 年末までに欧米の会計基 準と日本の会計基準との差異はほぼ解消されたといってよい。事実、CESR は…2008 年 12 月に、日本基準は米国基準とともに、IFRS と同等の水準にあるものという結論 を下している。こうしたことから、会計基準の国際的な統合化は新たな局面を迎えた といわれている。すなわち、従来の主要な関心事は、主要国の会計基準間の差異を「容 認し得る水準」まで縮小するにはどうすればよいのかであった。差異がその水準まで 縮小されたことから、それ以降は IFRS の受入れを通じて差異の完全な解消を図るべ きかどうか、それとも J-GAAP を維持しつつ J-GAAP と IFRS との共通化を図るべき かが、主要な関心事になったといってよい。   2009 年 2 月 4 日に「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告) (案)」を公表してから、一貫してこの問題を検討してきた企業会計審議会は、2013 年 6 月 19 日に「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関する当面の方針」を公表し、 この問題についての当面の方針を明らかにしている。そこでは、「単一で高品質の国際 的な会計基準の策定」は、日本企業の国際的な競争力を確保する観点から望ましいこ とであり、その実現に向けて主体的に取り組むことが必要であると記されている。そ のうえで、まずは IFRS の任意適用の積上げを図ることが重要であるという認識が示 されている。   「積上げ」を図るための具体的な手段としては、第 1 に、「IFRS 任意適用要件の緩和」 が採択された。すなわち、かつては、  1. 上場していること  2. IFRS による連結財務諸表の適正性確保への取組み・体制整備をしていること 3. 国際的な財務活動又は事業活動を行っていること  の 3 要件が要求されていたが、2. の要件さえ満たせば IFRS の適用が可能となった。  「積上げ」を図るための第 2 の手段としては、IASB が公表した「純粋な IFRS」に 加え、「エンドースされた IFRS」、すなわち日本の会計慣行等に鑑みて IFRS の一部を 削除または修正した「日本版 IFRS」を整備し、その適用を許容することが示されている。 ASBJ に設けられた「IFRS のエンドースメントに関する作業部会」での検討を踏まえ、公開草案の公表を経た後、2015 年 6 月 30 日に公表されたのが、先に説明した「修正 国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成され る会計基準、JMIS)」である。これは、エンドースメント手続きが完了した会計基準 等と、それが完了していない会計基準等の区分を明確化するために行われた改正(2018 年 12 月 27 日最終改正)を経て、現在に至っている40。   各国の会計基準は、それぞれの国に固有の事情を反映している。法規制・証券市場 の成熟度・商慣行などが違えば、それぞれの国にとって最善の会計基準は異なり得る。 ただし、財・サービス・人的資源・資金などの国際的な移動に関する障壁が漸次取り 払われていけば、会計基準の背景にある経済環境についても均質化が進むと予想され る。環境が均質化されていくスピードに適う形での会計基準の統一であれば、基本的 に望ましいことといえるであろう。 ------------------ 40 エンドースメント手続きが完了した会計基準等と、それらに求められる具体的な削除または修正の内容 については、「修正国際基準の適用」別紙 1 および別紙 2 を参照。

    財務

  • 9

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (9) IFRS 任意適用の現状   JPX グループのウェブサイトには、随時アップデートされている以下の図表が掲載 されている(https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/ifrs/02.html)。  東京証券取引所の全上場企業に占める IFRS 適用企業の比率は、社数では 10% に達 していないが、比較的大規模な企業が任意適用していることから、時価総額で測ると IFRS 採用企業の比率(全上場企業に対するもの)は 40% を超えている。以下に引用 している「『会計基準の選択に関する基本的な考え方』の開示内容の分析」(東京証券 取引所が毎年夏に公表しているもの)2022 年版によれば、IFRS の任意適用状況は次 頁の図表 1 - 10 のとおりである。IFRS 適用企業の数は日本市場において一貫して増 加しており、今ではその影響力は無視できないものとなっている。

    財務

  • 10

    【例題 1 - 6】  (1) IASB とはどのような組織か、組織としての目的と組織構造を説明しなさい。 (2) JMIS とは何か、また JMIS と「純粋な IFRS」との主要な相違点を説明しなさい。 (3) 原則主義と細則主義をそれぞれ説明しなさい。  (4) 現行制度下で、どのような条件を満たした企業が IFRS を適用できるのかを説明し なさい。  (5) 会計基準間の差異をできるだけ縮小することを目的とした、ASBJ と IASB のこれ までの取組みを説明しなさい。  (6) 日本企業による IFRS 任意適用の現状を説明しなさい。

    (1) 「国際的に受け入れられる単一で高品質な会計基準の開発と、その適用の促進を目 指す」民間の非営利団体。, (2) 日本の市場環境に適う形で「純粋な IFRS」に一部修正を加えたもの。ASBJ による 修正会計基準第 1 号「のれんの会計処理」は、買入のれんの 20 年以内での規則的な 償却を要求。また同第 2 号「その他の包括利益の会計処理」は、その他の包括利益(OCI) のフルリサイクリング処理を要求。, (3) 原則主義:会計基準の体系を支える基本的な原則や基本的な前提だけを開発。その解 釈は職業的な専門家の判断に委任。 細則主義:基本的な原則や基本的な前提に加え、状況に応じたその具体的な解釈や運 用方法をも開発。, (4) かつての要求事項は以下の 3 つ。  1. 上場していること  2. IFRS による連結財務諸表の適正性確保への取組み・体制整備をしていること  3. 国際的な財務活動又は事業活動を行っていること 現在は、適用要件が緩和され、要求事項は 2. のみである。, (5) 説明では以下のポイントに触れること。  ●「共通化」を目的とした共同プロジェクトの立ち上げ (2005年)  ●「東京合意」(2007年) 具体的な作業計画の策定・到達目標の設定による「共通化」の加速  ●(参考)会計基準アドバイザリー・フォーラム (Accounting…Standards…Advisory…Forum:…ASAF) を通じた意見発信 (2013年~), (6) 説明では以下のポイントに触れること。  ●東京証券取引所の全上場企業に占める IFRS 適用企業の比率は、社数では 10% 未満  ●他方、時価総額で測った IFRS 採用企業の比率は 40% を超過

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    問題一覧

  • 1

    7. 日本の会計基準と[①]([②])の特徴と相違点  (1) [②]とは  [②]と は、[①]([③]) の 略 称 で あ る。[④]([⑤]: [⑥])が公表する一連の(体系的な)[⑦]をいう。[⑤]はその創設時、[⑤] の前身に当たる[⑧]([⑨]:[⑩])が公表した[⑪]([⑫]:[⑬])の 一部を引き継いでいる。狭義の[②]は、2000 年以降に[⑤]自身が[⑭]・[⑮]した 一連の[⑦]を指すが、[⑤] が現在[⑯]している[⑦]という文脈では、 継承された [⑫] も含めて[②]と称することもある。なお、[⑤] は、必要に応じて[⑦]の[⑰]([⑱])等も公表している。

    国際財務報告基準, IFRS, International Financial Reporting Standards, 国際会計基準審議会, IASB, International Accounting Standards Board, 会計基準, 国際会計基準委員会, IASC, International Accounting Standards Committee, 国際会計基準, IAS, International Accounting Standards, 開発, 公表, オーソライズ, 解釈指針, interpretations

  • 2

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (2) [①] の開発を担う[②]とは   [②]は、民間の[③]・[④]の組織である。[②]が目指しているのは、 「 [⑤]に受け入れられる[⑥]で[⑦]な[⑧]([⑨]) の開発[⑩]と、その[⑪]の促進([⑫])」だといわ れている。   [②]の背後には、[⑬]([⑭])が存在している。[⑬]は、[②]の活動に必要な[⑮]を[⑯]するとともに、その[⑰]([⑱])が[⑲]の [⑳]を持つ[②]の[㉑]を指名している。[⑬]から独立していることから、[②]は[㉒]の[㉓]に左右されることなく、もっぱら[⑦]な[⑧]の[⑩]という観点だけを貫くことができるといわれている。   2023 年3月末現在、議長、副議長を含め[②]の[㉑]は 13 名であり、 職歴や活動拠点などに極端な偏りが生じないように注意を払いながら、会計や監査に最も精通した世界的な専門家が選任されている。   また、[②]の活動が[㉔]に適っているかどうかをチェックする役割を担う[㉕]([㉖])が設けられ、[㉗]における[㉘]の代表者が交替でこれを担っている(IASB の組織体制は次頁の図表1- 7 を参照)。

    IFRS, IASB, 非営利, 公益目的, 国際的, 単一, 高品質, 会計基準, a single set of high-quality, understandable, enforceable and globally accepted accounting standards, 開発, 適用, and to promote and facilitate adoption of the standards, IFRS財団, IFRS Foundation, 資金, 調達, 評議員, trustees, 基準採択, 権限, ボードメンバー, 資金提供者, 利害, 高品質, 公益, モニタ リング・ボード, monitoring board, 各法域, 証券市場規制当局

  • 3

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (3) [①]の適用状況   [②]のウェブサイトによれば、2023 年 3 月末現在、160 を超える法域におい て[①]が何らかの形で適用されている。なかでも特筆すべきは、[③]の[④]について、[①]に準拠した[⑤]の作成が強制されていることである。 [⑥]とその活動に関心が寄せられるようになったのは、[③]の[④]が[⑤]において[①]を適用してからといってよい。また、自国の企業について は原則として[⑦]の適用を求めている米国などの[⑧]でも、外国企業につい ては[①]に準拠して作成した[⑤]の提出が認められている。

    IFRS, IFRS財団, EU加盟国内, 上場企業, 連結財務諸表, IASB, 自国基準, 資本市場

  • 4

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (4) [①] ([②]) と[③]との主要な相違点  [①]([②])と[③]の重要な違いが最も端的に現れているのは、[④]([⑤]:[⑥])であろう。というのも、[⑤]は、日本の[⑦]に適う形で、「純粋な[③]」に[⑧]を加えたものだからである。わざわざ「純粋な[③]」を書き換えていることから、[⑤]による修正事項 は、「日本の[⑦]に馴染まない」と判断された内容を反映しているはずである。   まず、[⑨]による[⑩]第 1 号「[⑪]」は、[⑫]の事後的な処理に関する[③]の書換えを求めている。   「純粋な[③]」では、[⑬]に抵触しない限り、[⑫]の評価を[⑭]の[⑮]で据え置くことが求められている。これに対し[⑤]第 1 号では、[①]と同様に [⑯]の[⑰](および[⑱])を求めている。   日本では「[⑫]は総じて[⑲]する」という事実認識が受け入れられているのに対し、「純粋な[③]」では「全ての[⑳]が[⑲]するわけではない」、あるいは「仮 に多くの[⑫]が[⑲]するとしても、そのパターンを特定化しようとすれば恣意的になる」と考えられている。[⑤] 第 1 号は、こうした見解の違いを背景として公表されたものである。   次に、[⑨]による[⑩]第 2 号「その他の[㉑]の会計処理」は、一旦その他の[㉑]([㉒])として処理した投資の成果が事後的に実現したとき、[㉒]に求められる処理の書換えを求めている。   「純粋な[③]」では、一旦「その他の[㉑]」として処理された項目の一部について、[㉓]の手続き(その他の[㉑]を[㉔]の構成要素に振り替える手続き)を禁止している。これに対し[⑤]第 2 号では、「その他の[㉑]」として処理された全ての項目に[㉓]の手続きを強制している。   日本では「[㉕]と[㉖]の総額とが一致することは極めて重要である」あるいは「[㉗]の利益が[㉘]利益に変質すればその事実を反映するのは当然」と考えられているのに対し、「純粋な[③]」では「[㉙]を[㉚]で二重計上するのは望ましくない」とされている。[⑤] 第 2 号は、こうした見解の違いを背景として公表されたものである。

    日本基準, J-GAAP, IFRS, 修正国際基準, JMIS, Japanʼs Modified International Standards, 市場環境, 一部修正, 企業会計基準委員会, 修正会計基準, のれんの会計処理, 買入のれん, 減損規定, 企業結合時点, 簿価, 20 年以内, 規則的償却, 減損処理, 減価, のれん, 包括利益, OCI, リサイクリング, 当期純利益, 現金収支余剰, 利益, 未実現, 実現した, 同一の利益, 損益計算書

  • 5

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (5) 通俗的に語られるその他の相違 ( ⅰ ):[①]と[②]   [③]と[④]は、前者が[⑤]([⑥])であるのに対し、後者は [⑦]([⑧])だという[⑨]のもとで特徴づけられることもある。こ のうち[①]のもとでは、[⑩]の[⑪]を支える基本的な[⑫]や基本的な[⑬]に、 [⑭]が寄せられる。[⑮]な[⑯]だけが記されることから、[①]に基 づく[⑩]は[⑰]が小さいと考えられる。逆にいうと[①]のもとでは、 個々の企業が置かれている状況に応じた[⑯]の解釈が求められる。[⑩]に記された[⑯]を個別の状況に応じてどう解釈し、どう運用するのかは、[①]の もとでは[⑱]の判断に委ねられることとなる。   これに対し、[②]のもとでは、基本的な[⑫]や基本的な[⑬]に加え、状況に応じたその[⑲]や[⑳]までもが[⑩]に盛り込まれる。このような[㉑]は、ルールの[㉒]な[㉓]や[㉔]な[㉕]が避けられるという点で優れている。 他方で、[⑰]が大きい[②]の[⑩]は[㉖]となりがちで、その「字義通りの運用」が、かえって[⑩]を支えている[㉗]や[㉘]に反した結果を生むこともある。   [①]と[②]のこうした[㉙]の中で、[③]はしばしば[⑤]だと いわれる。[③]は広く様々な[㉚]における適用が想定されており、[㉛]の経済環境 には無視できない差異が見られる。そうであれば[⑯]だけを示し、その解釈は[㉛]の[⑱]に委ねるのがよい、ということなのであろう。   確かに[③]の体系には、[⑤]な特徴も見られる。例えば、[③]は[④]と比べてより詳細な[㉜]の開示が求められる。そこでいう開示には、[㉝]の 他、いわゆる「[㉞]」なども含まれる。[㉟]の決定に際し、[③] の[⑤]で[⑮]なルールを、どのように解釈したのかに関する[㊱]が必要なのであ ろう。 ただし、全ての[③]が[⑤]とはいい切れない。例えば金融商品に係る[⑩]を定めた[③] 第 9 号などは、極めて詳細な[㊲]で構成されている。[①]か、それとも[⑦]かという対比はあくまでも[㊳]なものであって、[㊴]な特徴ではない点に留意したい。

    原則主義, 細則主義, IFRS, 日本基準, 原則主義的, principle-based, 細則主義的, rule-based, 対立図式, 会計基準, 体系, 原則, 前提, 主要な関心, 抽象的, 基本理念, ボリューム, 職業的専門家, 具体的な解釈, 運用方法, 基準開発, 多義的, 解釈, 恣意的, 運用, 硬直的, 基本原則, 基本的な前提, 二元的対立, 法域, 各法域, 注記情報, 注記事項, 増減表, 会計処理, 追加的な説明, 多くの規程, 相対的, 絶対的

  • 6

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (6) 通俗的に語られるその他の相違 ( ⅱ ):ストック指向の相対的な強さ  日本基準と IFRS は、この他、「公正価値(または時価)の見積り」が求められる程 度でも異なっている。例えば、現行の IFRS は、取引所の相場がない一部の金融商品 についても公正価値の見積りを要求している。これに対し日本基準は、同様のケース で必ずしも公正価値の見積りを要求していない。   こうした違いはしばしば、基本的な利益観に係る両者の違いに関連付けて説明され る。すなわち、今日、世界で広く受け入れられている会計基準はいずれも、まずは「投 資の成果を期間損益に適切に反映すること」を重視しながら、それを補完するものと して「資産・負債の適正評価」も同時に目指している。ただし、前者の要請と後者の 要請との「相対的な強弱」については、会計基準設定主体間に違いが見られる。具体 的には、日本基準がもっぱら「損益の適正把握」に主眼を置いているのに対し、IFRS ではそうした要請と同程度に、「ストックの適正評価」という(補完的な)要請が重視 されている。   現在、修正国際基準の対象となっているのは、先に記したとおり、のれんの(非) 償却と一部 OCI のノンリサイクリング処理だけである。しかし、JMIS の検討過程に おいては、修正・削除の潜在的な候補となった項目がいくつかある。これらは、日本 基準と IFRS の差異として広くコンセンサスが得られているものと考えられることか ら、次頁の図表 1 - 8 に列挙する39。 ------------------ 39 詳しくは https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20150630_01.pdf を参照。

    財務

  • 7

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (7) IFRS 任意適用に至るまでの歴史的な経緯   外国企業と国内企業のパフォーマンスを比較する際、それぞれの国の会計基準が均 質的であれば、内外企業の比較は相対的に容易となる。証券投資の国際化という環境 変化を受け、これまでは法規制・証券市場の成熟度・商慣行などの違いに応じて、各 国が独自に設定してきた会計基準の可能な限りの統合が図られている。こうした動向 には、会計基準の国際的な調和・収斂(convergence)・統合など、様々な名称が与え られているが、そこで目指されているのはいずれにせよ、各国の会計基準に見られる 差異の解消または縮小といってよい。   会計基準の国際的な調和は、従来、各国の公認会計士協会を母体とする国際会計基準委員会(IASC)が進めてきた。IASC は一連の国際会計基準(IAS)を公表し、こ れを世界標準にしようと努めてきたが、民間組織を母体とする…IASC は IAS の採用を 各国に促すための十分な力を持たず、調和に向けての努力は必ずしも十分な実を結ば なかった。   しかし、各国の証券監督当局等によって構成されている国際的な機関である証券 監督者国際機構(IOSCO:…International…Organization…of…Securities…Commissions)が IASC との連繋を強めたことにより、会計基準の国際的な調和化をめぐる環境は変化  した。とりわけ IASC が包括的なコア・スタンダード(首尾一貫したスタンスから導 かれる、整合的かつ網羅的な会計基準の体系)を完成させたのを受け、IOSCO が IAS の利用を承認したことが大きな転機となり、IASC による調和化の試みは注目を集め ることとなった。   IAS の「世界標準化」を強力に推し進めるため、IASC は…2001 年に国際会計基準審 議会(IASB)に改組され、今日に至っている。IASB への移行に伴い、公表される会 計基準も国際財務報告基準(IFRS)と名称変更された。   この IASB と様々な形で関わっている日本の会計基準設定主体(現在は企業会計基 準委員会、ASBJ)は、中期の運営方針において、会計基準の国際的な統合という目標 に賛意を示している。また、2005 年には会計基準の統一に向けた IASB との共同プロ ジェクトが立ち上げられ、IASB と日本の会計基準設定主体との間で会合が持たれることとなり、J-GAAP と IFRS との差異解消は加速した。   さらに、2007 年 8 月には、ASBJ と IASB の間でいわゆる「東京合意」が成立した。 「東京合意」のもとで…ASBJ と IASB は、日本基準と IFRS の間の重要な差異(同等性 評価の一環で 2005 年 7 月に欧州証券規制当局委員会(CESR:…Committee…of…European… Securities…Regulators)が指摘したもの)について 2008 年までに解消し、残りの差異 については 2011 年 6 月 30 日までに解消することを目標とした。

    財務

  • 8

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (8) IFRS の任意適用とその促進策   ASBJ のコンバージェンスに向けた努力は実を結び、2008 年末までに欧米の会計基 準と日本の会計基準との差異はほぼ解消されたといってよい。事実、CESR は…2008 年 12 月に、日本基準は米国基準とともに、IFRS と同等の水準にあるものという結論 を下している。こうしたことから、会計基準の国際的な統合化は新たな局面を迎えた といわれている。すなわち、従来の主要な関心事は、主要国の会計基準間の差異を「容 認し得る水準」まで縮小するにはどうすればよいのかであった。差異がその水準まで 縮小されたことから、それ以降は IFRS の受入れを通じて差異の完全な解消を図るべ きかどうか、それとも J-GAAP を維持しつつ J-GAAP と IFRS との共通化を図るべき かが、主要な関心事になったといってよい。   2009 年 2 月 4 日に「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告) (案)」を公表してから、一貫してこの問題を検討してきた企業会計審議会は、2013 年 6 月 19 日に「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関する当面の方針」を公表し、 この問題についての当面の方針を明らかにしている。そこでは、「単一で高品質の国際 的な会計基準の策定」は、日本企業の国際的な競争力を確保する観点から望ましいこ とであり、その実現に向けて主体的に取り組むことが必要であると記されている。そ のうえで、まずは IFRS の任意適用の積上げを図ることが重要であるという認識が示 されている。   「積上げ」を図るための具体的な手段としては、第 1 に、「IFRS 任意適用要件の緩和」 が採択された。すなわち、かつては、  1. 上場していること  2. IFRS による連結財務諸表の適正性確保への取組み・体制整備をしていること 3. 国際的な財務活動又は事業活動を行っていること  の 3 要件が要求されていたが、2. の要件さえ満たせば IFRS の適用が可能となった。  「積上げ」を図るための第 2 の手段としては、IASB が公表した「純粋な IFRS」に 加え、「エンドースされた IFRS」、すなわち日本の会計慣行等に鑑みて IFRS の一部を 削除または修正した「日本版 IFRS」を整備し、その適用を許容することが示されている。 ASBJ に設けられた「IFRS のエンドースメントに関する作業部会」での検討を踏まえ、公開草案の公表を経た後、2015 年 6 月 30 日に公表されたのが、先に説明した「修正 国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成され る会計基準、JMIS)」である。これは、エンドースメント手続きが完了した会計基準 等と、それが完了していない会計基準等の区分を明確化するために行われた改正(2018 年 12 月 27 日最終改正)を経て、現在に至っている40。   各国の会計基準は、それぞれの国に固有の事情を反映している。法規制・証券市場 の成熟度・商慣行などが違えば、それぞれの国にとって最善の会計基準は異なり得る。 ただし、財・サービス・人的資源・資金などの国際的な移動に関する障壁が漸次取り 払われていけば、会計基準の背景にある経済環境についても均質化が進むと予想され る。環境が均質化されていくスピードに適う形での会計基準の統一であれば、基本的 に望ましいことといえるであろう。 ------------------ 40 エンドースメント手続きが完了した会計基準等と、それらに求められる具体的な削除または修正の内容 については、「修正国際基準の適用」別紙 1 および別紙 2 を参照。

    財務

  • 9

    7. 日本の会計基準と国際財務報告基準 (IFRS) の特徴と相違点 (9) IFRS 任意適用の現状   JPX グループのウェブサイトには、随時アップデートされている以下の図表が掲載 されている(https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/ifrs/02.html)。  東京証券取引所の全上場企業に占める IFRS 適用企業の比率は、社数では 10% に達 していないが、比較的大規模な企業が任意適用していることから、時価総額で測ると IFRS 採用企業の比率(全上場企業に対するもの)は 40% を超えている。以下に引用 している「『会計基準の選択に関する基本的な考え方』の開示内容の分析」(東京証券 取引所が毎年夏に公表しているもの)2022 年版によれば、IFRS の任意適用状況は次 頁の図表 1 - 10 のとおりである。IFRS 適用企業の数は日本市場において一貫して増 加しており、今ではその影響力は無視できないものとなっている。

    財務

  • 10

    【例題 1 - 6】  (1) IASB とはどのような組織か、組織としての目的と組織構造を説明しなさい。 (2) JMIS とは何か、また JMIS と「純粋な IFRS」との主要な相違点を説明しなさい。 (3) 原則主義と細則主義をそれぞれ説明しなさい。  (4) 現行制度下で、どのような条件を満たした企業が IFRS を適用できるのかを説明し なさい。  (5) 会計基準間の差異をできるだけ縮小することを目的とした、ASBJ と IASB のこれ までの取組みを説明しなさい。  (6) 日本企業による IFRS 任意適用の現状を説明しなさい。

    (1) 「国際的に受け入れられる単一で高品質な会計基準の開発と、その適用の促進を目 指す」民間の非営利団体。, (2) 日本の市場環境に適う形で「純粋な IFRS」に一部修正を加えたもの。ASBJ による 修正会計基準第 1 号「のれんの会計処理」は、買入のれんの 20 年以内での規則的な 償却を要求。また同第 2 号「その他の包括利益の会計処理」は、その他の包括利益(OCI) のフルリサイクリング処理を要求。, (3) 原則主義:会計基準の体系を支える基本的な原則や基本的な前提だけを開発。その解 釈は職業的な専門家の判断に委任。 細則主義:基本的な原則や基本的な前提に加え、状況に応じたその具体的な解釈や運 用方法をも開発。, (4) かつての要求事項は以下の 3 つ。  1. 上場していること  2. IFRS による連結財務諸表の適正性確保への取組み・体制整備をしていること  3. 国際的な財務活動又は事業活動を行っていること 現在は、適用要件が緩和され、要求事項は 2. のみである。, (5) 説明では以下のポイントに触れること。  ●「共通化」を目的とした共同プロジェクトの立ち上げ (2005年)  ●「東京合意」(2007年) 具体的な作業計画の策定・到達目標の設定による「共通化」の加速  ●(参考)会計基準アドバイザリー・フォーラム (Accounting…Standards…Advisory…Forum:…ASAF) を通じた意見発信 (2013年~), (6) 説明では以下のポイントに触れること。  ●東京証券取引所の全上場企業に占める IFRS 適用企業の比率は、社数では 10% 未満  ●他方、時価総額で測った IFRS 採用企業の比率は 40% を超過