第19章
問題一覧
1
現行の会計制度において、資本とは、純資産のうち株主に帰属する部分(株主資本)をいう。
2
一般に、資産は経済的資源、負債は経済的資源を引き渡す義務、そして資本は株主に帰属するものと理解されている。 純資産会計基準では、まず、貸借対照表上、資産性又は負債性をもつものを資産の部又は負債の部に記載することとし、それらに該当しないものは資産と負債との差額として純資産の部に記載することとしている。この結果、報告主体の支払能力などの財政状態をより適切に表示することが可能となるものと考えられる。
3
純資産会計基準では、株主が拠出した部分である払込資本と払込資本の運用により稼得した部分である留保利益は性質が異なるため区分するのである。
4
財務報告における情報開示の中で、特に重要なのは、投資の成果を表す利益の情報であると考えられており、当期純利益とこれを生み出す株主資本は重視されるためである。
5
純資産の部を株主資本と株主資本以外の各項目に区分することで、損益計算書における当期純利益の額と貸借対照表における株主資本の資本取引を除く当期変動額は一致することとなる。当期純利益が資本取引を除く株主資本の変動をもたらすという関係は、会計情報の信頼性を高め、企業評価に役立つものと考えられている。
6
評価・換算差額等は、払込資本ではなく、かつ、未だ当期純利益に含められておらず損益計算書を経由した留保利益でもない項目であり、株主資本とは区別される。
7
新株予約権は、返済義務のある負債ではなく、負債の部に表示することは適当ではないため、純資産の部に記載する。ただし、新株予約権の発行時点においては、株主とは異なる新株予約権者との直接的な取引によるものであることから、株主資本とは区別される。
8
自己株式を資産として扱う考え方は、自己株式を取得したのみでは株主は失効しておらず、他の有価証券と同様に換金性のある会社財産とみられることを主な論拠とする。 この考え方によれば、自己株式は、貸借対照表の資産として計上される。
9
自己株式を株主資本の控除として扱う考え方は、自己株式の取得は株主との間の資本取引であり、会社所有者に対する会社財産の払戻しの性格を有することを主な論拠とする。この考え方によれば、自己株式は、貸借対照表の株主資本の控除項目として計上される。
10
自己株式等会計基準では、自己株式を株主資本の控除として扱う考え方に立脚しており、純資産の部における株主資本の控除項目としている。
11
自己株式処分差益については、自己株式の処分が新株の発行と同様の経済的実態を有する点を考慮すると、その処分差額も株主からの払込資本と同様の経済的実態を有すると考えられるため、資本剰余金として会計処理することが適切である。この場合、会社法上の資本準備金にさ該当しないことから、その他資本剰余金に計上する。
12
自己株式処分差損については、自己株式の処分が新株の発行と同様の経済的実態を有する点を考慮すると、資本剰余金の額の減少とすることが適切である。この場合、資本準備金からの減額が会社法上の制約を受けるため、その他資本剰余金から減額する。
13
その他資本剰余金は、株主からの払込資本のうち資本金及び資本準備金を控除した残額であり、本来負の残高の資本剰余金という概念は想定されない。このことから、その他資本剰余金の残高が負の値になる場合は、利益剰余金で補てんするほかないと考えられる。
14
株式会社では株主の有限責任制が採用されているため、債権者の権利は会社の純財産によってのみ保証されるにすぎない。したがって、配当などにより会社財産が無制限に社外に流出すると、債権者の権利が著しく害される。そこで会社法は債権者の保護を図り、株主と債権者の利害を調整する目的から、「分配可能額」を法定し、それを超える分配を禁止している。
15
自己株式の帳簿価額は、過去において自己株式の取得に伴い株主に対して払い戻した会社財産の価額に相当するものであるため、分配可能額の算定上減額される。
16
その他有価証券の評価差額(差損)は、未実現損失ではあるが、損失が生じていないとのとして会社財産の払戻しを行った場合、その損失が現実化すれば問題が生じる可能性がある。したがって、保守性の観点から、剰余金の額に反映されていないその他有価証券の評価差額(差損)については、分配可能額の算定上減額される。
17
のれん等調整額とは、資産の部に計上したのれんの額を二で除して得た額及び繰延資産の部に計上した額の合計額である。 のれん及び繰延資産は、換金可能性がなく、実質的には費用の繰延べでしかないため、のれん等調整額は分配可能額の算定上減額される。
18
株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部の一会計期間における変動額のうち、主として、株主に帰属する部分である株主資本の各項目の変動事由を報告するために作成するものである。
19
(1)純資産の部のすべての項目とする考え方である。これは、国際的な会計基準との調和を重視すべきとの考えを主な論拠とする。 (2)純資産の部のうち、株主資本のみとする考え方である。これは、財務報告における情報開示の中で、財務諸表利用者にとって特に重要な情報は投資の成果を表す利益の情報であり、株主に対して、当期純利益とこれを生み出す株主資本との関係を示すことが重要であるとの考えを主な論拠とする。
第1章
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2 所得金額の計算
6問 • 2年前問題一覧
1
現行の会計制度において、資本とは、純資産のうち株主に帰属する部分(株主資本)をいう。
2
一般に、資産は経済的資源、負債は経済的資源を引き渡す義務、そして資本は株主に帰属するものと理解されている。 純資産会計基準では、まず、貸借対照表上、資産性又は負債性をもつものを資産の部又は負債の部に記載することとし、それらに該当しないものは資産と負債との差額として純資産の部に記載することとしている。この結果、報告主体の支払能力などの財政状態をより適切に表示することが可能となるものと考えられる。
3
純資産会計基準では、株主が拠出した部分である払込資本と払込資本の運用により稼得した部分である留保利益は性質が異なるため区分するのである。
4
財務報告における情報開示の中で、特に重要なのは、投資の成果を表す利益の情報であると考えられており、当期純利益とこれを生み出す株主資本は重視されるためである。
5
純資産の部を株主資本と株主資本以外の各項目に区分することで、損益計算書における当期純利益の額と貸借対照表における株主資本の資本取引を除く当期変動額は一致することとなる。当期純利益が資本取引を除く株主資本の変動をもたらすという関係は、会計情報の信頼性を高め、企業評価に役立つものと考えられている。
6
評価・換算差額等は、払込資本ではなく、かつ、未だ当期純利益に含められておらず損益計算書を経由した留保利益でもない項目であり、株主資本とは区別される。
7
新株予約権は、返済義務のある負債ではなく、負債の部に表示することは適当ではないため、純資産の部に記載する。ただし、新株予約権の発行時点においては、株主とは異なる新株予約権者との直接的な取引によるものであることから、株主資本とは区別される。
8
自己株式を資産として扱う考え方は、自己株式を取得したのみでは株主は失効しておらず、他の有価証券と同様に換金性のある会社財産とみられることを主な論拠とする。 この考え方によれば、自己株式は、貸借対照表の資産として計上される。
9
自己株式を株主資本の控除として扱う考え方は、自己株式の取得は株主との間の資本取引であり、会社所有者に対する会社財産の払戻しの性格を有することを主な論拠とする。この考え方によれば、自己株式は、貸借対照表の株主資本の控除項目として計上される。
10
自己株式等会計基準では、自己株式を株主資本の控除として扱う考え方に立脚しており、純資産の部における株主資本の控除項目としている。
11
自己株式処分差益については、自己株式の処分が新株の発行と同様の経済的実態を有する点を考慮すると、その処分差額も株主からの払込資本と同様の経済的実態を有すると考えられるため、資本剰余金として会計処理することが適切である。この場合、会社法上の資本準備金にさ該当しないことから、その他資本剰余金に計上する。
12
自己株式処分差損については、自己株式の処分が新株の発行と同様の経済的実態を有する点を考慮すると、資本剰余金の額の減少とすることが適切である。この場合、資本準備金からの減額が会社法上の制約を受けるため、その他資本剰余金から減額する。
13
その他資本剰余金は、株主からの払込資本のうち資本金及び資本準備金を控除した残額であり、本来負の残高の資本剰余金という概念は想定されない。このことから、その他資本剰余金の残高が負の値になる場合は、利益剰余金で補てんするほかないと考えられる。
14
株式会社では株主の有限責任制が採用されているため、債権者の権利は会社の純財産によってのみ保証されるにすぎない。したがって、配当などにより会社財産が無制限に社外に流出すると、債権者の権利が著しく害される。そこで会社法は債権者の保護を図り、株主と債権者の利害を調整する目的から、「分配可能額」を法定し、それを超える分配を禁止している。
15
自己株式の帳簿価額は、過去において自己株式の取得に伴い株主に対して払い戻した会社財産の価額に相当するものであるため、分配可能額の算定上減額される。
16
その他有価証券の評価差額(差損)は、未実現損失ではあるが、損失が生じていないとのとして会社財産の払戻しを行った場合、その損失が現実化すれば問題が生じる可能性がある。したがって、保守性の観点から、剰余金の額に反映されていないその他有価証券の評価差額(差損)については、分配可能額の算定上減額される。
17
のれん等調整額とは、資産の部に計上したのれんの額を二で除して得た額及び繰延資産の部に計上した額の合計額である。 のれん及び繰延資産は、換金可能性がなく、実質的には費用の繰延べでしかないため、のれん等調整額は分配可能額の算定上減額される。
18
株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部の一会計期間における変動額のうち、主として、株主に帰属する部分である株主資本の各項目の変動事由を報告するために作成するものである。
19
(1)純資産の部のすべての項目とする考え方である。これは、国際的な会計基準との調和を重視すべきとの考えを主な論拠とする。 (2)純資産の部のうち、株主資本のみとする考え方である。これは、財務報告における情報開示の中で、財務諸表利用者にとって特に重要な情報は投資の成果を表す利益の情報であり、株主に対して、当期純利益とこれを生み出す株主資本との関係を示すことが重要であるとの考えを主な論拠とする。