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第11章 監査の歴史
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    問題一覧

  • 1

    我が国では,明治時代から株式会社が存在しており,株主総会に提出される財務書類については,今日の公認会計士に相当する計理士による監査が義務付けられていた。

    ×

  • 2

    会計に関する検査,調査,鑑定,証明,計算,整理又は立案を為すことを業とする計理士は,我が国最初の会計に関する法的資格であり,計理士法に基づくものであった。同法は,昭和23年の公認会計士法により廃止されたが,計理士のうち希望する者は公認会計士の資格を無条件に与えられた。

    ×

  • 3

    戦前にも,例えば商法上の監査役監査といった法定監査の制度が設けられていた。しかしながら,戦後,こうした旧来の制度とは別に,証券市場法制が整備される中で公認会計士監査制度が新設された。

  • 4

    証券取引法に監査の規定が導入されたことに対応して商法が改正され,上場会社においては公認会計士が会計監査を実施することとなったため,監査役の権限は業務監査に限定された。

    ×

  • 5

    昭和20年代には,証券取引法及び公認会計士法が成立し,施行されるとともに,企業会計原則が設定され,我が国における会計及び監査制度の基盤が整備された。また,公認会計士法に基づいて第1回の公認会計士試験が実施された。

  • 6

    公認会計士法制定後,初めての公認会計士試験が実施され,翌年には財務諸表の適正表示に関する意見を表明する正規の財務諸表監査が開始された。

    ×

  • 7

    証券取引法に監査の規定が導入された当時の我が国の企業会計制度の実情においては,被監査会社の受入れ態勢が未整備であり,また,公認会計士の監査慣行が成熟していなかったため,正規の財務諸表監査を実施するまでに数年を要した。

  • 8

    我が国では,第二次世界大戦後のいわゆる財閥解体によって株式が市場に放出されたことから,一般投資家を保護する必要性が生まれ,上場会社は,証券取引法に基づいて設置された証券取引委員会に対して監査済財務諸表の提出が求められることとなった。

    ×

  • 9

    我が国では,公認会計士による法定監査は,間接金融市場における銀行の信用調査制度を担う貸借対照表監査として開始された。

    ×

  • 10

    昭和30年代には,企業活動が国際化したことに伴い,海外の会計事務所と連携して組織的な監査を実施する必要性が高まったことを受け,公認会計士法が改正され,監査法人を組織することが法律上認められることとなった。

    ×

  • 11

    公認会計士監査は,当初有資格者個人による業務が前提であったが,昭和40年に発生した大企業の倒産に関連して粉飾決算が明らかになり,監査制度の充実・強化が必要となった。そのため,昭和41年の公認会計士法の改正により,監査法人制度が創設された。

  • 12

    昭和40年代には,いわゆる粉飾決算事件が多発したことを受け,株式会社等の監査等に関する商法の特例に関する法律が成立し,施行され,同法で規定される大会社に対して会計監査人による監査が義務付けられた。

  • 13

    現在,会社法上の大会社は,上場会社でなくとも公認会計士又は監査法人の監査を受けることが義務付けられている。この制度は,商法から会社の規定が分離して会社法が制定されたときに創設されたものである。

    ×

  • 14

    昭和50年代に公認会計士による中間財務諸表監査が開始された。当時設定された中間財務諸表監査基準において,監査人の意見表明は,中間財務諸表の「有用性」についてのものであり,その後の改訂を経て中間監査基準になっても,それが維持されて現在に至っている。

  • 15

    昭和50年代に公認会計士による連結財務諸表の監査が開始された。その実施に伴い,個別財務諸表監査を前提とした従来の監査基準の実施基準及び報告基準について,連結財務諸表特有の監査手続や監査報告に関する規定が設けられる等,連結財務諸表監査に備えて見直され,その後の改訂を経て現在に至っている。

    ×

  • 16

    平成19年の公認会計士法の改正により,有限責任監査法人の設立が認められた。有限責任監査法人においては,従来の無限責任監査法人とは異なり,社員の責任は限定されており,指定を受けた社員が自ら関与・執行した監査証明を含めて,全ての社員が有限責任となっている

    ×

  • 17

    平成20年代に金融商品取引法の施行を受けて,四半期報告制度が実施された。それに対応して,公認会計士による四半期レビューが開始され,四半期財務諸表の「適正性」について消極的形式による結論が表明されるようになり,その後の改訂を経て現在に至っている。

  • 18

    公認会計士監査の規範としての監査基準は,証券市場における適正なディスクロージャーを確保するための重要なインフラストラクチャーである。このため,我が国においては,証券取引法に監査の規定が導入されると同時に,監査基準が公表された。

    ×

  • 19

    我が国では,公認会計士監査の規範としての監査基準及び監査実施準則は,証券取引法に監査の規定が導入されると同時に公表されたが,監査報告については具体的な規定をもたなかったため,正規の財務諸表監査が実施される際に,監査基準及び監査実施準則が改訂され,監査報告準則が新たに設定された。

  • 20

    監査基準の設定当初は,監査慣行が十分に確立していなかったことから,個々の財務諸表項目ごとに監査人が実施すべき監査手続が列挙されていたが,現在では,監査実施上の具体的な指針の策定は日本公認会計士協会に委ねられている。

  • 21

    昭和50年代には,監査法人制度が社会制度として定着した一方で,監査基準を補足する具体的な指針を示す役割は日本公認会計士協会に委ねられることとなったため,監査実施準則及び監査報告準則が廃止された。

    ×

  • 22

    監査実施準則及び監査報告準則は,それぞれ監査実施基準及び監査報告基準を補足することを目的として設定されていたが,その後,国際監査基準に関するクラリティ・プロジェクトが完了したことを受けて廃止された。

    ×

  • 23

    平成14年の改訂では,監査の実施において他の監査人の監査の結果を利用した場合,監査報告書において他の監査人に依拠した範囲を記載することとした。その背景には,企業活動の国際化・多角化及び連結対象会社の増加による監査範囲の拡大に伴う,他の監査人の監査の結果を利用する範囲の拡大があった。

    ×

  • 24

    平成17年改訂では,特別な検討を必要とするリスクが財務諸表に重要な虚偽の表示をもたらしていないかどうかを確かめるため,実証手続の実施及び必要に応じて内部統制の整備状況の調査や運用状況の評価を求めることとした。 

    ×

  • 25

    平成17年の改訂では,「財務諸表項目」及び「財務諸表全体」の二つのレベルでのリスクの評価の考え方を導入した。その背景には,それまでのリスク・アプローチが財務諸表全体におけるリスク評価に重点を置いており,財務諸表の個々の項目の詳細な検討が不十分になる傾向があった。

    ×

  • 26

    平成17年の改訂では,重要な虚偽表示のリスクの評価が導入された。この背景には,多くの場合,監査人が固有リスクと統制リスクを組み合わせて判断することで,財務諸表の個別の項目に生じる重要な虚偽表示のリスクを見逃す傾向にあったため,本改訂では,固有リスクと統制リスクを個別に判断した上で,両者を組み合わせて重要な虚偽表示のリスクとして評価することとした。

    ×

  • 27

    平成21年の改訂により,監査人は,継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる一定の事象又は状況が存在した場合,経営者が行った評価及び対応策について検討した上で,なお継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを確かめることとなった。この背景には,旧基準の下で,財務諸表への注記や監査報告書の追記情報への記載事例が急速に増えていたこと,また,旧基準が国際的な監査基準とも整合していなかったことがある。

  • 28

    平成21年の改訂では,継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる一定の事象又は状況が存在した場合,経営者が行った評価及び対応策について検討した上で,なお継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを確かめなければならないこととした。その背景には,当該一定の事象又は状況が存在する場合には直ちに継続企業の前提に関する注記及び追記情報の記載を要するとの解釈があった。

  • 29

    国際会計士連盟による国際監査基準の明瞭性プロジェクトの完了を受け,我が国においても平成22年3月に監査基準が改訂されたが,この改訂は,国際会計基準が我が国に強制適用されることを前提としてなされたものである。

    ×

  • 30

    平成22年に行われた監査基準の改訂により,監査報告書の記載区分が,かつての「監査の対象,実施した監査の概要及び財務諸表に対する意見」の3区分から,「監査の対象,経営者の責任,監査人の責任及び監査人の意見」の4区分に変更されたことに伴い,監査意見の形成過程が変化した。

    ×

  • 31

    平成22年の改訂では,監査報告書において,監査意見に関する除外事項を意見区分に記載し,監査範囲の制約に関する除外事項を範囲区分に記載する形式から,除外事項の性質に関わらず,意見区分の前に根拠区分を設けて記載する形式に変更した。その背景には,国際監査基準の明瞭性プロジェクトの結果を受けた国際監査基準と我が国の監査基準との差異の調整があった。

  • 32

    平成25年の改訂では,監査基準とは別に不正リスク対応基準が新設された。この背景には,不正による有価証券報告書の虚偽記載等の不適切な事例が相次いだことがある。そのため,不正リスク対応基準では職業的懐疑心の重要性が強調され,不正に対応する手続が定められるとともに,不正リスク要因等が例示されている。

  • 33

    平成26年の改訂では,従来の適正性に関する意見表明の形式に加え,準拠性に関する意見表明の形式が導入された。これは,特別目的の財務諸表に対する,監査による信頼性の担保の要請に応えるためであって,一般目的の財務諸表には適用されない。

    ×

  • 34

    平成30年の改訂では,監査報告書の記載区分等が変更され,経営者の責任が経営者及び監査役等の責任となった。これにより,経営者による職務の執行を監査するというこれまでも監査役等が担っていた役割に,財務報告プロセスの監視責任が含まれていることについて,監査報告書において明確に記載されることとなった。

  • 35

    平成30年の改訂では,監査報告書において意見表明とは別に,独立した区分を設けて継続企業の前提に関する事項を記載することとした。これは,従来どおり継続企業の前提に関する事項が財務諸表に適切に注記されていることを確かめた上で記載することとされており,継続企業の前提に関する評価と開示に関する経営者及び監査人の対応についてより明確にすることを目的としている。

  • 36

    「監査基準」は,監査を巡る環境の変化とともに改訂されてきたが,一般基準において求められている監査人の適格性,独立性及び正当な注意は普遍的な性質を有するものであり,これらに関する規定は「監査基準」の設定当初から改訂されていない。

    ×

  • 37

    監査人に求められる職業的専門家としての正当な注意は,監査基準の設定当初は規定されていなかったが,その後,監査基準の改訂に伴って正当な注意が規定された。 

    ×

  • 38

    監査人に守秘義務が課されることは職業倫理上当然のことであり,「監査基準」が設定された当初は規定されていなかったが,監査人と監査を受ける企業との信頼関係を重視する観点から,現在の一般基準には含められている。

    ×

  • 39

    守秘義務は,監査基準の設定当初から,監査業務を有効かつ効率的に遂行する上で必要な義務となっており,その意義は変わっていないが,例えば監査人の交代時における引継ぎを行う場合のように,守秘義務の範囲や解除要件は明確化されてきている。

  • 40

    監査の品質管理に関する規定は,「監査基準」の設定当初は一般基準に存在していなかったが,監査人の自主的かつ道義的な判断や行動に任されていた点を制度的に担保する観点から,現在の一般基準には含められている。

  • 41

    令和元年の改訂では,守秘義務の対象に係る文言について,「業務上知り得た事項」が「業務上知り得た秘密」に改められた。これは,公認会計士法上の「業務上取り扱ったことについて知り得た秘密」との文言上の整合性をとったものであり,業務上知り得た企業に関する未公表の情報全てが守秘義務の対象であることに変わりない。

    ×

  • 42

    我が国における一般に公正妥当と認められる監査の基準の一部を構成している日本公認会計士協会が公表した監査基準委員会報告書は,国際監査基準の明瞭性プロジェクトにより改訂された監査基準等に対応して改正が進められており,日本独自の内容を持つ監査基準委員会報告書は全て廃止された。

    ×

  • 43

    時系列に並べろ。

    ウ.監査基準に,いわゆる「期待ギャップ問題」に対応するため監査の目的がはじめて規定されたとともに,不正への対応が監査基準に明示された。, イ.経営者が関与する重要な虚偽表示が,経営者の経営姿勢,企業のビジネス・モデル,企業環境の変化,業界慣行など,さまざまな要因が絡み合って発生している一方で,監査人の判断は財務諸表の個々の項目に集中しており,それが経営者の関与による重要な虚偽表示を看過する原因となっていると考えられていた。そこで,監査基準が改訂され,財務諸表全体レベルでのリスク評価を含む,新たな視点がリスク・アプローチに導入された。, ア.上場会社の有価証券報告書の虚偽記載の事案が相次ぎ,財務報告に係る信頼性が問題となったことから,経営者による内部統制の評価及び監査人による内部統制の監査が法定された。, エ.世界各国で,財務諸表の重要な虚偽表示に対する監査人の職業的懐疑心の重要性が再認識される中,我が国でも上場会社の大規模な会計不正の事案が発生したため,監査基準に加えて監査における不正リスク対応基準が設定された。

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  • 1

    我が国では,明治時代から株式会社が存在しており,株主総会に提出される財務書類については,今日の公認会計士に相当する計理士による監査が義務付けられていた。

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  • 2

    会計に関する検査,調査,鑑定,証明,計算,整理又は立案を為すことを業とする計理士は,我が国最初の会計に関する法的資格であり,計理士法に基づくものであった。同法は,昭和23年の公認会計士法により廃止されたが,計理士のうち希望する者は公認会計士の資格を無条件に与えられた。

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  • 3

    戦前にも,例えば商法上の監査役監査といった法定監査の制度が設けられていた。しかしながら,戦後,こうした旧来の制度とは別に,証券市場法制が整備される中で公認会計士監査制度が新設された。

  • 4

    証券取引法に監査の規定が導入されたことに対応して商法が改正され,上場会社においては公認会計士が会計監査を実施することとなったため,監査役の権限は業務監査に限定された。

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  • 5

    昭和20年代には,証券取引法及び公認会計士法が成立し,施行されるとともに,企業会計原則が設定され,我が国における会計及び監査制度の基盤が整備された。また,公認会計士法に基づいて第1回の公認会計士試験が実施された。

  • 6

    公認会計士法制定後,初めての公認会計士試験が実施され,翌年には財務諸表の適正表示に関する意見を表明する正規の財務諸表監査が開始された。

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  • 7

    証券取引法に監査の規定が導入された当時の我が国の企業会計制度の実情においては,被監査会社の受入れ態勢が未整備であり,また,公認会計士の監査慣行が成熟していなかったため,正規の財務諸表監査を実施するまでに数年を要した。

  • 8

    我が国では,第二次世界大戦後のいわゆる財閥解体によって株式が市場に放出されたことから,一般投資家を保護する必要性が生まれ,上場会社は,証券取引法に基づいて設置された証券取引委員会に対して監査済財務諸表の提出が求められることとなった。

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  • 9

    我が国では,公認会計士による法定監査は,間接金融市場における銀行の信用調査制度を担う貸借対照表監査として開始された。

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  • 10

    昭和30年代には,企業活動が国際化したことに伴い,海外の会計事務所と連携して組織的な監査を実施する必要性が高まったことを受け,公認会計士法が改正され,監査法人を組織することが法律上認められることとなった。

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  • 11

    公認会計士監査は,当初有資格者個人による業務が前提であったが,昭和40年に発生した大企業の倒産に関連して粉飾決算が明らかになり,監査制度の充実・強化が必要となった。そのため,昭和41年の公認会計士法の改正により,監査法人制度が創設された。

  • 12

    昭和40年代には,いわゆる粉飾決算事件が多発したことを受け,株式会社等の監査等に関する商法の特例に関する法律が成立し,施行され,同法で規定される大会社に対して会計監査人による監査が義務付けられた。

  • 13

    現在,会社法上の大会社は,上場会社でなくとも公認会計士又は監査法人の監査を受けることが義務付けられている。この制度は,商法から会社の規定が分離して会社法が制定されたときに創設されたものである。

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  • 14

    昭和50年代に公認会計士による中間財務諸表監査が開始された。当時設定された中間財務諸表監査基準において,監査人の意見表明は,中間財務諸表の「有用性」についてのものであり,その後の改訂を経て中間監査基準になっても,それが維持されて現在に至っている。

  • 15

    昭和50年代に公認会計士による連結財務諸表の監査が開始された。その実施に伴い,個別財務諸表監査を前提とした従来の監査基準の実施基準及び報告基準について,連結財務諸表特有の監査手続や監査報告に関する規定が設けられる等,連結財務諸表監査に備えて見直され,その後の改訂を経て現在に至っている。

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  • 16

    平成19年の公認会計士法の改正により,有限責任監査法人の設立が認められた。有限責任監査法人においては,従来の無限責任監査法人とは異なり,社員の責任は限定されており,指定を受けた社員が自ら関与・執行した監査証明を含めて,全ての社員が有限責任となっている

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  • 17

    平成20年代に金融商品取引法の施行を受けて,四半期報告制度が実施された。それに対応して,公認会計士による四半期レビューが開始され,四半期財務諸表の「適正性」について消極的形式による結論が表明されるようになり,その後の改訂を経て現在に至っている。

  • 18

    公認会計士監査の規範としての監査基準は,証券市場における適正なディスクロージャーを確保するための重要なインフラストラクチャーである。このため,我が国においては,証券取引法に監査の規定が導入されると同時に,監査基準が公表された。

    ×

  • 19

    我が国では,公認会計士監査の規範としての監査基準及び監査実施準則は,証券取引法に監査の規定が導入されると同時に公表されたが,監査報告については具体的な規定をもたなかったため,正規の財務諸表監査が実施される際に,監査基準及び監査実施準則が改訂され,監査報告準則が新たに設定された。

  • 20

    監査基準の設定当初は,監査慣行が十分に確立していなかったことから,個々の財務諸表項目ごとに監査人が実施すべき監査手続が列挙されていたが,現在では,監査実施上の具体的な指針の策定は日本公認会計士協会に委ねられている。

  • 21

    昭和50年代には,監査法人制度が社会制度として定着した一方で,監査基準を補足する具体的な指針を示す役割は日本公認会計士協会に委ねられることとなったため,監査実施準則及び監査報告準則が廃止された。

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  • 22

    監査実施準則及び監査報告準則は,それぞれ監査実施基準及び監査報告基準を補足することを目的として設定されていたが,その後,国際監査基準に関するクラリティ・プロジェクトが完了したことを受けて廃止された。

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  • 23

    平成14年の改訂では,監査の実施において他の監査人の監査の結果を利用した場合,監査報告書において他の監査人に依拠した範囲を記載することとした。その背景には,企業活動の国際化・多角化及び連結対象会社の増加による監査範囲の拡大に伴う,他の監査人の監査の結果を利用する範囲の拡大があった。

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  • 24

    平成17年改訂では,特別な検討を必要とするリスクが財務諸表に重要な虚偽の表示をもたらしていないかどうかを確かめるため,実証手続の実施及び必要に応じて内部統制の整備状況の調査や運用状況の評価を求めることとした。 

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  • 25

    平成17年の改訂では,「財務諸表項目」及び「財務諸表全体」の二つのレベルでのリスクの評価の考え方を導入した。その背景には,それまでのリスク・アプローチが財務諸表全体におけるリスク評価に重点を置いており,財務諸表の個々の項目の詳細な検討が不十分になる傾向があった。

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  • 26

    平成17年の改訂では,重要な虚偽表示のリスクの評価が導入された。この背景には,多くの場合,監査人が固有リスクと統制リスクを組み合わせて判断することで,財務諸表の個別の項目に生じる重要な虚偽表示のリスクを見逃す傾向にあったため,本改訂では,固有リスクと統制リスクを個別に判断した上で,両者を組み合わせて重要な虚偽表示のリスクとして評価することとした。

    ×

  • 27

    平成21年の改訂により,監査人は,継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる一定の事象又は状況が存在した場合,経営者が行った評価及び対応策について検討した上で,なお継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを確かめることとなった。この背景には,旧基準の下で,財務諸表への注記や監査報告書の追記情報への記載事例が急速に増えていたこと,また,旧基準が国際的な監査基準とも整合していなかったことがある。

  • 28

    平成21年の改訂では,継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる一定の事象又は状況が存在した場合,経営者が行った評価及び対応策について検討した上で,なお継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを確かめなければならないこととした。その背景には,当該一定の事象又は状況が存在する場合には直ちに継続企業の前提に関する注記及び追記情報の記載を要するとの解釈があった。

  • 29

    国際会計士連盟による国際監査基準の明瞭性プロジェクトの完了を受け,我が国においても平成22年3月に監査基準が改訂されたが,この改訂は,国際会計基準が我が国に強制適用されることを前提としてなされたものである。

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  • 30

    平成22年に行われた監査基準の改訂により,監査報告書の記載区分が,かつての「監査の対象,実施した監査の概要及び財務諸表に対する意見」の3区分から,「監査の対象,経営者の責任,監査人の責任及び監査人の意見」の4区分に変更されたことに伴い,監査意見の形成過程が変化した。

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  • 31

    平成22年の改訂では,監査報告書において,監査意見に関する除外事項を意見区分に記載し,監査範囲の制約に関する除外事項を範囲区分に記載する形式から,除外事項の性質に関わらず,意見区分の前に根拠区分を設けて記載する形式に変更した。その背景には,国際監査基準の明瞭性プロジェクトの結果を受けた国際監査基準と我が国の監査基準との差異の調整があった。

  • 32

    平成25年の改訂では,監査基準とは別に不正リスク対応基準が新設された。この背景には,不正による有価証券報告書の虚偽記載等の不適切な事例が相次いだことがある。そのため,不正リスク対応基準では職業的懐疑心の重要性が強調され,不正に対応する手続が定められるとともに,不正リスク要因等が例示されている。

  • 33

    平成26年の改訂では,従来の適正性に関する意見表明の形式に加え,準拠性に関する意見表明の形式が導入された。これは,特別目的の財務諸表に対する,監査による信頼性の担保の要請に応えるためであって,一般目的の財務諸表には適用されない。

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  • 34

    平成30年の改訂では,監査報告書の記載区分等が変更され,経営者の責任が経営者及び監査役等の責任となった。これにより,経営者による職務の執行を監査するというこれまでも監査役等が担っていた役割に,財務報告プロセスの監視責任が含まれていることについて,監査報告書において明確に記載されることとなった。

  • 35

    平成30年の改訂では,監査報告書において意見表明とは別に,独立した区分を設けて継続企業の前提に関する事項を記載することとした。これは,従来どおり継続企業の前提に関する事項が財務諸表に適切に注記されていることを確かめた上で記載することとされており,継続企業の前提に関する評価と開示に関する経営者及び監査人の対応についてより明確にすることを目的としている。

  • 36

    「監査基準」は,監査を巡る環境の変化とともに改訂されてきたが,一般基準において求められている監査人の適格性,独立性及び正当な注意は普遍的な性質を有するものであり,これらに関する規定は「監査基準」の設定当初から改訂されていない。

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  • 37

    監査人に求められる職業的専門家としての正当な注意は,監査基準の設定当初は規定されていなかったが,その後,監査基準の改訂に伴って正当な注意が規定された。 

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  • 38

    監査人に守秘義務が課されることは職業倫理上当然のことであり,「監査基準」が設定された当初は規定されていなかったが,監査人と監査を受ける企業との信頼関係を重視する観点から,現在の一般基準には含められている。

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  • 39

    守秘義務は,監査基準の設定当初から,監査業務を有効かつ効率的に遂行する上で必要な義務となっており,その意義は変わっていないが,例えば監査人の交代時における引継ぎを行う場合のように,守秘義務の範囲や解除要件は明確化されてきている。

  • 40

    監査の品質管理に関する規定は,「監査基準」の設定当初は一般基準に存在していなかったが,監査人の自主的かつ道義的な判断や行動に任されていた点を制度的に担保する観点から,現在の一般基準には含められている。

  • 41

    令和元年の改訂では,守秘義務の対象に係る文言について,「業務上知り得た事項」が「業務上知り得た秘密」に改められた。これは,公認会計士法上の「業務上取り扱ったことについて知り得た秘密」との文言上の整合性をとったものであり,業務上知り得た企業に関する未公表の情報全てが守秘義務の対象であることに変わりない。

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  • 42

    我が国における一般に公正妥当と認められる監査の基準の一部を構成している日本公認会計士協会が公表した監査基準委員会報告書は,国際監査基準の明瞭性プロジェクトにより改訂された監査基準等に対応して改正が進められており,日本独自の内容を持つ監査基準委員会報告書は全て廃止された。

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  • 43

    時系列に並べろ。

    ウ.監査基準に,いわゆる「期待ギャップ問題」に対応するため監査の目的がはじめて規定されたとともに,不正への対応が監査基準に明示された。, イ.経営者が関与する重要な虚偽表示が,経営者の経営姿勢,企業のビジネス・モデル,企業環境の変化,業界慣行など,さまざまな要因が絡み合って発生している一方で,監査人の判断は財務諸表の個々の項目に集中しており,それが経営者の関与による重要な虚偽表示を看過する原因となっていると考えられていた。そこで,監査基準が改訂され,財務諸表全体レベルでのリスク評価を含む,新たな視点がリスク・アプローチに導入された。, ア.上場会社の有価証券報告書の虚偽記載の事案が相次ぎ,財務報告に係る信頼性が問題となったことから,経営者による内部統制の評価及び監査人による内部統制の監査が法定された。, エ.世界各国で,財務諸表の重要な虚偽表示に対する監査人の職業的懐疑心の重要性が再認識される中,我が国でも上場会社の大規模な会計不正の事案が発生したため,監査基準に加えて監査における不正リスク対応基準が設定された。