【刑訴法】復元問題一問一答(上巻)⑥

【刑訴法】復元問題一問一答(上巻)⑥
100問 • 2年前
  • 山本卓弥
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    問題一覧

  • 1

    私人が現行犯人を逮捕した場合、直ちにこれを検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならず、 私人が現行犯逮捕した被疑者を取り調べたり、釈放したりすることはできないので、 直ちに引き渡さずに継続して拘束したときは、逮捕監禁罪が成立することがある。

  • 2

    司法巡査は、被逮捕者の身柄拘束を継続するか釈放するか判断する権限を有していないので、 被疑者と全く異なる者を逮捕したことが明らかとなった場合でも、 引致前に被逮捕者を釈放することはできず、 必ず司法警察員に引致しなければならない。

  • 3

    被疑者を通常逮捕した司法巡査は、逮捕後に逮捕状で特定された被疑者かどうかについて疑いが生じても、 誤認逮捕であることが明らかな場合を除き、 自らの判断で釈放することはできず、司法警察員に引致して判断を委ねなければならない。

  • 4

    私人から現行犯逮捕の被疑者を引き渡された司法巡査は、当該逮捕の適法性を判断し、 誤認逮捕、違法逮捕又は被疑者が刑事未成年者であることが明らかになった場合は、 司法警察員の指揮を受けたうえで、釈放しなければならない。

  • 5

    引致は、逮捕後、直ちに行われなければならないが、渋滞等の交通事情など、 やむを得ない場合の遅れは、適法な引致として認められる。

  • 6

    逮捕後の引致とは、 被逮捕者の身柄拘束を継続するか釈放するか判断する権限があり、かつ逮捕後の手続を適正に行える警察署等に現在する司法警察員に、 強制力を用いて連行することである。

  • 7

    逮捕状により被疑者を逮捕した場合は、たとえ、捜査上必要がある場合でも、当該被疑者を逮捕状記載の場所以外の引致場所に引致することは許されない。

  • 8

    管轄区域外で現行犯逮捕した場合、 当該事件が、逮捕者の所属する都道府県警察の管轄区域内の公安の維持に関連して必要であるときに限り、逮捕者の所属する都道府県警察の司法警察員に引致することができる。

  • 9

    引致場所は、弁解を録取し、 送致手続をする環境の整った送致権限のある機関でなければならず、 交番、 駐在所等は、引致を受ける者として適当な司法警察員が現在する場合であっても、 施設、 環境面からみて適当な引致場所とはいえない。

  • 10

    逮捕状記載の引致場所を、 捜査上の都合により変更すべき事情が生じた場合、 逮捕状執行前であれば、あらかじめ裁判官にその変更の許可を求めておかなければならない。

  • 11

    通常逮捕した被疑者が重傷により病院に行くこととなり、逮捕状記載の「引致すべき場所」 に引致することができない場合、 引致後に作成すべき弁解録取書を作成することなく被疑者を釈放することができる。

  • 12

    被疑者を現行犯逮捕した際、 傷病のため被疑者を病院に入院させる必要があり、 警察署等に引致できない場合は、入院先の 病院において、 逮捕地を管轄する警察署の司法警察員に引致し、 引致を受けた司法警察員が、 必要により当該病院において釈放手続をとることとなる。

  • 13

    通常逮捕した被疑者については、裁判官の許可がなければ、 捜査上又は被疑者の処遇上の必要があると認められる場合でも、 逮捕状記載の引致場所以外の警察署に留置することはできない。

  • 14

    被疑者の留置場所は、原則として、引致場所と同一でなければならないところ、 引致場所と異なった場所に留置する場合は、 裁判官の許可又は同意を得ることを要する。

  • 15

    司法警察員は、逮捕された被疑者を受け取った場合、直ちに犯罪事実の要旨及び弁護人を選任できる旨を告げなければならないところ、ここにいう「犯罪事実の要旨」 の告知については、 罪名の告知だけでは足りない。

  • 16

    犯罪事実の要旨の告知は、憲法に基づく重要な手続であるから、逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、この手続を省略することは許されない。

  • 17

    緊急逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、弁護人選任権を告知しなければならない。

  • 18

    逮捕された被疑者に既に弁護人があるときは、 被疑者に対して弁護人選任権を告知することを要しないが、 ここにいう弁護人とは、被疑者が自ら選任した弁護人をいい、 独立弁護人選任権者が選任した者を含まない。

  • 19

    被疑者の引致を受けた場合に、被疑者が既に弁護人を選任している旨を申し立てたとしても、 引致を受けた司法警察員は、 改めて弁護人選任権を告知する法的義務がある。

  • 20

    逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、弁護人選任権を告知するに当たり、 国選弁護人の選任請求に関する事項を教示しなければならない。

  • 21

    弁護人選任権の告知を行ったところ、被疑者が3人の弁護士を指定して弁護人の選任を申し出た場合、 その中の1人の弁護士に通知すればよい。

  • 22

    逮捕された被疑者が弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出たときは、たとえ、被疑者が氏名を黙秘していたとしても、 その弁護士会にその旨を通知する義務がある。

  • 23

    窃盗事件で勾留中の被疑者を、 別事件で再び逮捕した場合において、当該被疑者が既に窃盗事件で選任している弁護士を指定して弁護人の選任を申し出たときは、その旨を当該弁護士に通知する義務を負う。

  • 24

    緊急逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、 被疑者に対し、 弁解の機会を付与しなければならない。

  • 25

    逮捕した被疑者が泥酔状態に陥っている場合であっても、被疑者の酔いがさめるのを待つことなく、直ちに弁解録取手続をとらなければならない。

  • 26

    X県 Y警察署から指名手配中の被疑者を逮捕状の緊急執行で通常逮捕し、 Y警察署へ護送中、 被疑者が急に吐血したため直 ちに最寄りの病院に連れて行ったところ、 被疑者を緊急入院させて3日間程度の入院加療を要すると診断されたため、 同署の司法警察員の指示を受け釈放した。 この場合、 逮捕後の措置として、 弁解の機会を付与しなければならない。

  • 27

    逮捕した被疑者に弁解の機会を与える手続は、専ら被疑者を留置する必要があるかどうかを判断するために行われるもので あって、被疑者の取調べではないことから、 弁解の機会の付与において、 あらかじめ供述自由権を告知する義務はない。

  • 28

    被疑者を逮捕した際、 被疑者に対して弁解の機会を付与しなければならないが、ここにいう 「弁解」 は犯罪事実についての ものに限られ、 「逮捕は不当だ。」等の逮捕行為そのものに対するものは含まれない。

  • 29

    逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、直ちに犯罪事実の要旨及び弁護人を選任することができる旨を告げたうえ、 弁解の機会を与え、その結果を弁解録取書に記載しなければならないところ、 当該被疑者が、「やっていない。」 といった犯罪事実に関する弁解に加えて、 「逮捕するのは不当だ。」 など逮捕そのものに対する弁解をしたときは、これも併せて弁解録取書に記載しておかなければならない。

  • 30

    逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、たとえ留置の必要がないとして直ちに釈放する場合であっても、必ず弁解録取書を作成しなければならず、これを省略することは許されない。

  • 31

    弁解録取書は、引取場所に引致後、直ちに作成しなければならないところ、遠隔地で通常逮捕した被疑者を、夜間であり自署に引致するための交通手段がないなどの理由で最寄りの警察署に引致し、同署で弁解録取書を作成した場合は、自署へ護送後改めて弁解録取書を作成する必要はない。

  • 32

    弁解録取の機会に、被疑者から事件に関する何らかの供述があった場合においては、 その供述が被疑事実の詳細に触れる等、 弁解の範囲外にわたるときは、被疑者供述調書に録取する。

  • 33

    弁解の機会に被疑者が自発的に犯罪事実を供述した場合、 弁解録取書への記載は、 弁解の範囲内にある犯罪事実を記載するにとどめる。

  • 34

    被疑者の引致を受けたときは、弁解録取書を作成するところ、 その作成者は被疑者を逮捕した司法警察員又は被疑者を受け取った司法警察員に限られる。

  • 35

    緊急逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、留置の要否の判断を行わなければならない。

  • 36

    暴行罪の被疑者を緊急逮捕した場合のように、明らかに逮捕行為に瑕疵があったときは、被疑者に逃亡のおそれがあったとしても、留置することは許されない。

  • 37

    留置要否の判断は、 弁解録取時など留置前のみではなく、 検察官へ送致するまでの間行わなければならず、 捜査を進めた結果、 罪証隠滅のおそれがなくなった場合には、直ちに釈放すべきである。

  • 38

    司法巡査が、 軽微犯罪で常人逮捕された被疑者の引渡しを受けたが、それが逮捕の要件を欠く違法なものであった場合は、 その旨を司法警察員に速報し、 指揮を受けて直ちに当該被疑者を釈放しなければならない。

  • 39

    司法警察員は、 留置の必要があると思料するときは、被疑者が身体を拘束された時から48時間以内に書類及び証拠物とともに検察官に送致する手続を行わなければならないところ、 当該送致手続を行うのは、被疑者の引致を受けた司法警察員に限られない。

  • 40

    留置の必要があると思料される被疑者については、48時間以内に関係書類とともに、 身柄を検察官に送致する手続をとらなければならないが、この時間の起算点は、司法警察員が引致を受けた時点である。

  • 41

    司法警察員は、逮捕された被疑者について留置の必要があると思料するときは、被疑者が身体を拘束された時から48時間以内に、 書類及び証拠物とともにその身柄を検察官に送致しなければならないが、この時間制限内に送致の手続を完了すれば足り、被疑者の身柄が検察官の元に到着している必要はない。

  • 42

    司法警察員は、天災地変等特別な事情により引致が遅れた場合など、やむを得ない事由がないにもかかわらず、 被疑者の身体を拘束した時から48時間以内に検察官に送致する手続をすることができなかったときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

  • 43

    被疑者を通常逮捕した後、 送致の制限時間である 48時間以内に逮捕状を紛失しても、被疑者を釈放する必要はない。

  • 44

    器物損壊事件の被疑者を現行犯逮捕し告訴を受理したが、 送致前に告訴の取消しがなされた場合、 その事件は訴訟条件を欠くこととなり、捜査の継続は法の趣旨に反するので、直ちに当該被疑者を釈放しなければならない。

  • 45

    軽微犯罪の被疑者として現行犯逮捕した後、その者の住居・ 氏名が明らかとなり、逃亡のおそれが全く認められなくなった場合、留置後であっても釈放しなければならない。

  • 46

    被疑者を逮捕し留置した事件については、 送致前に釈放した場合であっても、 身体を拘束してから48時間以内に当該事件の書類及び証拠物を検察官に送致しなければならない。

  • 47

    被疑者が外国人の場合、 弁解の録取は、可能な限り当該外国人が理解できる言語を使用する。

  • 48

    領事関係に関するウィーン条約加盟国の外国人を逮捕した場合、本人が通報を希望したときは、遅滞なく当該領事機関へ通報しなければならないが、 逮捕後すぐに釈放した場合には、当該通報義務を負わない。

  • 49

    多重国籍を有する外国人被疑者は、逮捕された場合に、 自己の有する国籍の中から、1つの領事機関を指定して通報を希望することができるほか、 複数の領事機関に対する通報を希望することもできる。

  • 50

    逮捕された外国人被疑者に弁解の機会を与え、弁解録取書への署名を求めるに当たって、 その被疑者が日本名と外国名の両方を有している場合は、そのいずれについても署名を求める。

  • 51

    外国人被疑者の事件送致に当たっては、罪種のいかんにかかわらず、 東京地検又は同地検立川支部に送致することとなっているが、在日韓国人及び朝鮮人で日本語を理解できる者については、 通常の送致区分に従い送致する。

  • 52

    送致とは、警察が事件を検察官に引き継ぐことであり、 送致した後においては、 警察は捜査の主宰者としての地位を失うことから、 送致後に当該事件につき捜査することはできない。

  • 53

    刑訴法は、犯罪の捜査をしたときは、 検察官の指定した事件を除いて検察官に送致しなければならないとする「全件送致主義」を定めているが、 検察官の指定した事件には、微罪事件や少年の簡易送致事件などがある。

  • 54

    微罪処分をした場合は、1か月ごとに一括して、 「微罪処分事件報告書」 により東京地方検察庁検事正に報告しなければならないが、 検察官から特に送致すべきものと指示された事件については、書類送致することとなる。

  • 55

    告訴・告発・自首事件ではなく、逮捕留置されていない一般在宅事件の場合、犯罪の嫌疑が消滅すれば、 原則として、事件を検察官に送致する必要はない。

  • 56

    被疑者が死亡していることが明らかな事件は、 検察官に送致する必要はない。

  • 57

    告訴事件を任意捜査した結果、 被疑者の一部について嫌疑がないことが判明したとしても、当該被疑者の関係書類を検察官に送付しなければならない。

  • 58

    司法警察員が告発に係る在宅事件を扱った場合、告発が取り下げられても、 事件に関する一件書類等は、 検察官に送付しなければならない。

  • 59

    告発に係る事件は、 捜査した結果、 犯罪の嫌疑がないことが明らかとなった場合であっても、 検察官に送付しなければならない。

  • 60

    刑訴法上、告訴・告発を受理した場合は、速やかに検察官に対して、これに関する書類及び証拠物を送付しなければならないが、これは自首の場合にも準用される。

  • 61

    罰金以下の刑に当たる少年事件は、たとえ、それが成人事件と関連する場合であっても、 家庭裁判所に送致することとされている。

  • 62

    成人の窃盗事件は、 通常、区検察庁の検察官に送致するが、 少年との共犯事件については、 成人及び少年をともに東京地方検察庁の検察官に送致することとなる。

  • 63

    告訴事件で被疑者を逮捕したが、 留置の必要がなく、 送致前に被疑者を釈放した場合、当該事件については、 検察官に送致するのではなく、 送付する。

  • 64

    告訴事件で被疑者を逮捕し、 身柄事件として検察官に送る場合は、送付書ではなく送致書を用いる。

  • 65

    告訴の取消しにより被疑者を送致前釈放した事件につき、一件記録を検察官に送る場合には、 「送付」 ではなく 「送致」 の手続をとる。

  • 66

    自首に係る事件について被疑者を逮捕し、 その身柄を検察官に送る場合は、 送付書によることなく、 送致書を用いて行う。

  • 67

    傷害罪で被疑者を逮捕したが、 送致前に殺人未遂であることが判明した場合、当該被疑者を殺人未遂罪で再び逮捕しなければ、 適用罪名を殺人未遂罪として送致することはできない。

  • 68

    傷害罪を犯した被疑者を現行犯逮捕したところ、 その後、 送致前に被害者が死亡してしまった。 この場合の送致罪名は、傷害致死罪ではなく傷害罪である。

  • 69

    窃盗罪で逮捕した被疑者を取り調べた結果、 盗品等処分あっせん罪を犯していたことが判明した場合、 窃盗罪について被疑者を釈放する必要はなく、 盗品等処分あっせん罪で被疑者を送致すればよい。

  • 70

    住居侵入罪で現行犯逮捕された被疑者の引数を受けた後、 被害者の申告により同一住居内での窃盗の事実が判明した場合、 犯罪と犯人の明白性の要件を欠くことから、 窃盗罪を現行犯逮捕の被疑事実に含ませることは許されないが、改めて窃盗罪で再逮捕する手続を経ることなく、 当該窃盗の事実を住居侵入罪の事実とともに検察官に送致することができる。

  • 71

    被疑者を詐欺罪で逮捕した後、同人が詐欺ではなく横領を犯したことが明らかになった場合、 両事実の間に事実の同一性があれば、横領の事実で送致することができる。

  • 72

    殺人罪で立件票が出されていたものを捜査中、 傷害致死罪と判明した場合、 傷害致死罪で送致する。

  • 73

    変死事件につき、 検察官から 「殺人罪」 の立件票が交付された場合には、その後の捜査の結果、 犯罪の嫌疑がないことが判明したとしても、 送致罪名は 「殺人罪」 として送致する。

  • 74

    引致を受けた司法警察員と事件の送致手続を行う司法警察員は必ずしも一致することを要せず、必要があれば他所属の司法警察員が送致してもよい。

  • 75

    事件を送致する場合、 警察署においては、原則として警察署長を送致者とする。

  • 76

    勾留中の被疑者を、 その余罪について再逮捕し身柄送致する場合には、 送致書による送致ではなく、 追送致書による追送致を行う。

  • 77

    強制捜査をした事件の被疑者が死亡した場合、一件記録に加え、死亡を証明する書類も一緒に送致又は送付する。

  • 78

    自首減免規定に係る被疑者の送敗に際し、 「罪名条」欄 には、 犯罪事実に係るものだけではなく、 同規定に係るものも記載しなければならない。

  • 79

    検察官に供述調書の謄本を送付する場合、 書類目録の作成日時、 作成者の欄には熊本の作成日時、 作成者を記載する。

  • 80

    勾留の要件である、 罪を犯したことを疑うに足りる 「相当な理由」 における嫌疑の程度は、通常逮捕の要件となる嫌疑の程度よりも高いものでなければならない。

  • 81

    被疑者を勾留する目的は、 起訴前の捜査段階において、被疑者の罪証隠滅又は逃亡を阻止することであって、 被疑者の取調ベは、 勾留の直接的な目的ではない。

  • 82

    現行犯逮捕した被疑者が定まった住居を有しない場合は、逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれがない場合でも、 勾留請求することができる。

  • 83

    被疑者を勾留する要件の1つである 「定まった住居を有しないときには、被疑者が氏名・住居を黙秘するため住居を認知できない場合は含まれない。

  • 84

    勾留の要件としての罪証を隠滅すると疑うに足りる 「相当な理由」 があるというためには、少なくとも、 具体的な事実に基礎付けられた罪証隠滅の蓋然性がなければならない。

  • 85

    勾留の目的の1つは、罪証隠滅の防止であるが、被疑者が他からの働き掛けにより自白を覆すおそれがあっても、被疑者自身に罪証隠滅のおそれがあるということはできない。

  • 86

    軽微犯罪で逮捕された被疑者の勾留は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、 当該被疑者が定まった住居を有しないとき、又は逃亡するおそれがあると疑うに足りる相当な理由がある場合に限り認められている。

  • 87

    軽微犯罪の勾留には制限があるところ、 定まった住居のある被疑者を建造物侵入罪で現行犯逮捕し、 軽犯罪法違反 (侵入用具携帯) の罪と併せて送致した場合、 建造物侵入罪についてのみ勾留が認められる。

  • 88

    軽微犯罪で逮捕された被疑者については、定まった住居を有していれば、逃亡や罪証隠滅のおそれが認められる場合であっても、 勾留をすることはできない。

  • 89

    軽微犯罪の被疑者については、 被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、かつ、 被疑者が定まった住居を有しないときに限り、 勾留することができるところ、ここにいう「被疑者が定まった住居を有しない」 には、被疑者が黙秘しており、身分証等も所持していないために、その住居が判明しないような場合も含まれる。

  • 90

    勾留請求権を有する者は、 検察官及び指定司法警察員に限定されており、これは逮捕の場合と同様、捜査権の濫用を防止するためである。

  • 91

    被疑者の勾留は、 検察官が請求した場合に限って行うことができるので、裁判官が職権によって公訴提起前の被疑者を勾留することは許されない。

  • 92

    勾留質問のため、 逮捕留置中の被疑者を裁判官の面前まで出頭させようとしたが、 被疑者が、 正当な理由がないにもかかわらず、これを拒否した場合、 強制的に出頭させることができる。

  • 93

    勾留請求を受けた裁判官は、 被疑者に被疑事件を告げ、それに対する被疑者の陳述を聴く勾留質問を行うが、 勾留質問について格別の時間的制限は存在しないので、 検察官が法定の時間内に勾留請求を行えば、勾留請求の翌日に勾留質問を行っても差し支えない。

  • 94

    検察官が、 法定の時間制限内に勾留請求をした場合、勾留質問が翌日回しになるなど、 直ちに裁判官の勾留に関する裁判がなされないときでも、逮捕の効力により被疑者の身柄拘束を継続することができる。

  • 95

    勾留の裁判に不服のある者は、その取消しを求めて準抗告することができるところ、ここにいう「勾留の裁判」 とは、 勾留請求を認め、又は却下する裁判のほか、勾留期間延長請求を認め、又は却下する裁判も含まれる。

  • 96

    勾留請求が却下された場合、検察官が準抗告と併せて「勾留請求却下の裁判の執行停止」 の申立てをしたとしても、これらの申立て自体に執行停止の効力はないので、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

  • 97

    勾留質問のため被疑者を単独護送した際に、 勾留の理由がないとして勾留請求却下となり、裁判官から被疑者を直ちに釈放するように命令された場合であっても、護送に当たった司法警察職員は、 検察官の釈放指揮を待って被疑者を釈放すべきであ り、 それまでは被疑者の身柄を拘束することができる。

  • 98

    被疑者の勾留請求を行う時間の制限は、原則として、被疑者を逮捕してから最長で72時間以内とされているが、 事件が複雑であることを 「やむを得ない事情」として、この制限時間を超えて勾留請求することは認められる。

  • 99

    勾留状を所持していないため、これを被疑者に示すことができない場合で急速を要するときは、 緊急執行を行うことができる。

  • 100

    勾留の裁判において勾留場所が指定されている場合、 被疑者の勾留場所を変更するには、 裁判官の同意を得なければならない。

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    問題一覧

  • 1

    私人が現行犯人を逮捕した場合、直ちにこれを検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならず、 私人が現行犯逮捕した被疑者を取り調べたり、釈放したりすることはできないので、 直ちに引き渡さずに継続して拘束したときは、逮捕監禁罪が成立することがある。

  • 2

    司法巡査は、被逮捕者の身柄拘束を継続するか釈放するか判断する権限を有していないので、 被疑者と全く異なる者を逮捕したことが明らかとなった場合でも、 引致前に被逮捕者を釈放することはできず、 必ず司法警察員に引致しなければならない。

  • 3

    被疑者を通常逮捕した司法巡査は、逮捕後に逮捕状で特定された被疑者かどうかについて疑いが生じても、 誤認逮捕であることが明らかな場合を除き、 自らの判断で釈放することはできず、司法警察員に引致して判断を委ねなければならない。

  • 4

    私人から現行犯逮捕の被疑者を引き渡された司法巡査は、当該逮捕の適法性を判断し、 誤認逮捕、違法逮捕又は被疑者が刑事未成年者であることが明らかになった場合は、 司法警察員の指揮を受けたうえで、釈放しなければならない。

  • 5

    引致は、逮捕後、直ちに行われなければならないが、渋滞等の交通事情など、 やむを得ない場合の遅れは、適法な引致として認められる。

  • 6

    逮捕後の引致とは、 被逮捕者の身柄拘束を継続するか釈放するか判断する権限があり、かつ逮捕後の手続を適正に行える警察署等に現在する司法警察員に、 強制力を用いて連行することである。

  • 7

    逮捕状により被疑者を逮捕した場合は、たとえ、捜査上必要がある場合でも、当該被疑者を逮捕状記載の場所以外の引致場所に引致することは許されない。

  • 8

    管轄区域外で現行犯逮捕した場合、 当該事件が、逮捕者の所属する都道府県警察の管轄区域内の公安の維持に関連して必要であるときに限り、逮捕者の所属する都道府県警察の司法警察員に引致することができる。

  • 9

    引致場所は、弁解を録取し、 送致手続をする環境の整った送致権限のある機関でなければならず、 交番、 駐在所等は、引致を受ける者として適当な司法警察員が現在する場合であっても、 施設、 環境面からみて適当な引致場所とはいえない。

  • 10

    逮捕状記載の引致場所を、 捜査上の都合により変更すべき事情が生じた場合、 逮捕状執行前であれば、あらかじめ裁判官にその変更の許可を求めておかなければならない。

  • 11

    通常逮捕した被疑者が重傷により病院に行くこととなり、逮捕状記載の「引致すべき場所」 に引致することができない場合、 引致後に作成すべき弁解録取書を作成することなく被疑者を釈放することができる。

  • 12

    被疑者を現行犯逮捕した際、 傷病のため被疑者を病院に入院させる必要があり、 警察署等に引致できない場合は、入院先の 病院において、 逮捕地を管轄する警察署の司法警察員に引致し、 引致を受けた司法警察員が、 必要により当該病院において釈放手続をとることとなる。

  • 13

    通常逮捕した被疑者については、裁判官の許可がなければ、 捜査上又は被疑者の処遇上の必要があると認められる場合でも、 逮捕状記載の引致場所以外の警察署に留置することはできない。

  • 14

    被疑者の留置場所は、原則として、引致場所と同一でなければならないところ、 引致場所と異なった場所に留置する場合は、 裁判官の許可又は同意を得ることを要する。

  • 15

    司法警察員は、逮捕された被疑者を受け取った場合、直ちに犯罪事実の要旨及び弁護人を選任できる旨を告げなければならないところ、ここにいう「犯罪事実の要旨」 の告知については、 罪名の告知だけでは足りない。

  • 16

    犯罪事実の要旨の告知は、憲法に基づく重要な手続であるから、逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、この手続を省略することは許されない。

  • 17

    緊急逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、弁護人選任権を告知しなければならない。

  • 18

    逮捕された被疑者に既に弁護人があるときは、 被疑者に対して弁護人選任権を告知することを要しないが、 ここにいう弁護人とは、被疑者が自ら選任した弁護人をいい、 独立弁護人選任権者が選任した者を含まない。

  • 19

    被疑者の引致を受けた場合に、被疑者が既に弁護人を選任している旨を申し立てたとしても、 引致を受けた司法警察員は、 改めて弁護人選任権を告知する法的義務がある。

  • 20

    逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、弁護人選任権を告知するに当たり、 国選弁護人の選任請求に関する事項を教示しなければならない。

  • 21

    弁護人選任権の告知を行ったところ、被疑者が3人の弁護士を指定して弁護人の選任を申し出た場合、 その中の1人の弁護士に通知すればよい。

  • 22

    逮捕された被疑者が弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出たときは、たとえ、被疑者が氏名を黙秘していたとしても、 その弁護士会にその旨を通知する義務がある。

  • 23

    窃盗事件で勾留中の被疑者を、 別事件で再び逮捕した場合において、当該被疑者が既に窃盗事件で選任している弁護士を指定して弁護人の選任を申し出たときは、その旨を当該弁護士に通知する義務を負う。

  • 24

    緊急逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、 被疑者に対し、 弁解の機会を付与しなければならない。

  • 25

    逮捕した被疑者が泥酔状態に陥っている場合であっても、被疑者の酔いがさめるのを待つことなく、直ちに弁解録取手続をとらなければならない。

  • 26

    X県 Y警察署から指名手配中の被疑者を逮捕状の緊急執行で通常逮捕し、 Y警察署へ護送中、 被疑者が急に吐血したため直 ちに最寄りの病院に連れて行ったところ、 被疑者を緊急入院させて3日間程度の入院加療を要すると診断されたため、 同署の司法警察員の指示を受け釈放した。 この場合、 逮捕後の措置として、 弁解の機会を付与しなければならない。

  • 27

    逮捕した被疑者に弁解の機会を与える手続は、専ら被疑者を留置する必要があるかどうかを判断するために行われるもので あって、被疑者の取調べではないことから、 弁解の機会の付与において、 あらかじめ供述自由権を告知する義務はない。

  • 28

    被疑者を逮捕した際、 被疑者に対して弁解の機会を付与しなければならないが、ここにいう 「弁解」 は犯罪事実についての ものに限られ、 「逮捕は不当だ。」等の逮捕行為そのものに対するものは含まれない。

  • 29

    逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、直ちに犯罪事実の要旨及び弁護人を選任することができる旨を告げたうえ、 弁解の機会を与え、その結果を弁解録取書に記載しなければならないところ、 当該被疑者が、「やっていない。」 といった犯罪事実に関する弁解に加えて、 「逮捕するのは不当だ。」 など逮捕そのものに対する弁解をしたときは、これも併せて弁解録取書に記載しておかなければならない。

  • 30

    逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、たとえ留置の必要がないとして直ちに釈放する場合であっても、必ず弁解録取書を作成しなければならず、これを省略することは許されない。

  • 31

    弁解録取書は、引取場所に引致後、直ちに作成しなければならないところ、遠隔地で通常逮捕した被疑者を、夜間であり自署に引致するための交通手段がないなどの理由で最寄りの警察署に引致し、同署で弁解録取書を作成した場合は、自署へ護送後改めて弁解録取書を作成する必要はない。

  • 32

    弁解録取の機会に、被疑者から事件に関する何らかの供述があった場合においては、 その供述が被疑事実の詳細に触れる等、 弁解の範囲外にわたるときは、被疑者供述調書に録取する。

  • 33

    弁解の機会に被疑者が自発的に犯罪事実を供述した場合、 弁解録取書への記載は、 弁解の範囲内にある犯罪事実を記載するにとどめる。

  • 34

    被疑者の引致を受けたときは、弁解録取書を作成するところ、 その作成者は被疑者を逮捕した司法警察員又は被疑者を受け取った司法警察員に限られる。

  • 35

    緊急逮捕された被疑者の引致を受けた司法警察員は、留置の要否の判断を行わなければならない。

  • 36

    暴行罪の被疑者を緊急逮捕した場合のように、明らかに逮捕行為に瑕疵があったときは、被疑者に逃亡のおそれがあったとしても、留置することは許されない。

  • 37

    留置要否の判断は、 弁解録取時など留置前のみではなく、 検察官へ送致するまでの間行わなければならず、 捜査を進めた結果、 罪証隠滅のおそれがなくなった場合には、直ちに釈放すべきである。

  • 38

    司法巡査が、 軽微犯罪で常人逮捕された被疑者の引渡しを受けたが、それが逮捕の要件を欠く違法なものであった場合は、 その旨を司法警察員に速報し、 指揮を受けて直ちに当該被疑者を釈放しなければならない。

  • 39

    司法警察員は、 留置の必要があると思料するときは、被疑者が身体を拘束された時から48時間以内に書類及び証拠物とともに検察官に送致する手続を行わなければならないところ、 当該送致手続を行うのは、被疑者の引致を受けた司法警察員に限られない。

  • 40

    留置の必要があると思料される被疑者については、48時間以内に関係書類とともに、 身柄を検察官に送致する手続をとらなければならないが、この時間の起算点は、司法警察員が引致を受けた時点である。

  • 41

    司法警察員は、逮捕された被疑者について留置の必要があると思料するときは、被疑者が身体を拘束された時から48時間以内に、 書類及び証拠物とともにその身柄を検察官に送致しなければならないが、この時間制限内に送致の手続を完了すれば足り、被疑者の身柄が検察官の元に到着している必要はない。

  • 42

    司法警察員は、天災地変等特別な事情により引致が遅れた場合など、やむを得ない事由がないにもかかわらず、 被疑者の身体を拘束した時から48時間以内に検察官に送致する手続をすることができなかったときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

  • 43

    被疑者を通常逮捕した後、 送致の制限時間である 48時間以内に逮捕状を紛失しても、被疑者を釈放する必要はない。

  • 44

    器物損壊事件の被疑者を現行犯逮捕し告訴を受理したが、 送致前に告訴の取消しがなされた場合、 その事件は訴訟条件を欠くこととなり、捜査の継続は法の趣旨に反するので、直ちに当該被疑者を釈放しなければならない。

  • 45

    軽微犯罪の被疑者として現行犯逮捕した後、その者の住居・ 氏名が明らかとなり、逃亡のおそれが全く認められなくなった場合、留置後であっても釈放しなければならない。

  • 46

    被疑者を逮捕し留置した事件については、 送致前に釈放した場合であっても、 身体を拘束してから48時間以内に当該事件の書類及び証拠物を検察官に送致しなければならない。

  • 47

    被疑者が外国人の場合、 弁解の録取は、可能な限り当該外国人が理解できる言語を使用する。

  • 48

    領事関係に関するウィーン条約加盟国の外国人を逮捕した場合、本人が通報を希望したときは、遅滞なく当該領事機関へ通報しなければならないが、 逮捕後すぐに釈放した場合には、当該通報義務を負わない。

  • 49

    多重国籍を有する外国人被疑者は、逮捕された場合に、 自己の有する国籍の中から、1つの領事機関を指定して通報を希望することができるほか、 複数の領事機関に対する通報を希望することもできる。

  • 50

    逮捕された外国人被疑者に弁解の機会を与え、弁解録取書への署名を求めるに当たって、 その被疑者が日本名と外国名の両方を有している場合は、そのいずれについても署名を求める。

  • 51

    外国人被疑者の事件送致に当たっては、罪種のいかんにかかわらず、 東京地検又は同地検立川支部に送致することとなっているが、在日韓国人及び朝鮮人で日本語を理解できる者については、 通常の送致区分に従い送致する。

  • 52

    送致とは、警察が事件を検察官に引き継ぐことであり、 送致した後においては、 警察は捜査の主宰者としての地位を失うことから、 送致後に当該事件につき捜査することはできない。

  • 53

    刑訴法は、犯罪の捜査をしたときは、 検察官の指定した事件を除いて検察官に送致しなければならないとする「全件送致主義」を定めているが、 検察官の指定した事件には、微罪事件や少年の簡易送致事件などがある。

  • 54

    微罪処分をした場合は、1か月ごとに一括して、 「微罪処分事件報告書」 により東京地方検察庁検事正に報告しなければならないが、 検察官から特に送致すべきものと指示された事件については、書類送致することとなる。

  • 55

    告訴・告発・自首事件ではなく、逮捕留置されていない一般在宅事件の場合、犯罪の嫌疑が消滅すれば、 原則として、事件を検察官に送致する必要はない。

  • 56

    被疑者が死亡していることが明らかな事件は、 検察官に送致する必要はない。

  • 57

    告訴事件を任意捜査した結果、 被疑者の一部について嫌疑がないことが判明したとしても、当該被疑者の関係書類を検察官に送付しなければならない。

  • 58

    司法警察員が告発に係る在宅事件を扱った場合、告発が取り下げられても、 事件に関する一件書類等は、 検察官に送付しなければならない。

  • 59

    告発に係る事件は、 捜査した結果、 犯罪の嫌疑がないことが明らかとなった場合であっても、 検察官に送付しなければならない。

  • 60

    刑訴法上、告訴・告発を受理した場合は、速やかに検察官に対して、これに関する書類及び証拠物を送付しなければならないが、これは自首の場合にも準用される。

  • 61

    罰金以下の刑に当たる少年事件は、たとえ、それが成人事件と関連する場合であっても、 家庭裁判所に送致することとされている。

  • 62

    成人の窃盗事件は、 通常、区検察庁の検察官に送致するが、 少年との共犯事件については、 成人及び少年をともに東京地方検察庁の検察官に送致することとなる。

  • 63

    告訴事件で被疑者を逮捕したが、 留置の必要がなく、 送致前に被疑者を釈放した場合、当該事件については、 検察官に送致するのではなく、 送付する。

  • 64

    告訴事件で被疑者を逮捕し、 身柄事件として検察官に送る場合は、送付書ではなく送致書を用いる。

  • 65

    告訴の取消しにより被疑者を送致前釈放した事件につき、一件記録を検察官に送る場合には、 「送付」 ではなく 「送致」 の手続をとる。

  • 66

    自首に係る事件について被疑者を逮捕し、 その身柄を検察官に送る場合は、 送付書によることなく、 送致書を用いて行う。

  • 67

    傷害罪で被疑者を逮捕したが、 送致前に殺人未遂であることが判明した場合、当該被疑者を殺人未遂罪で再び逮捕しなければ、 適用罪名を殺人未遂罪として送致することはできない。

  • 68

    傷害罪を犯した被疑者を現行犯逮捕したところ、 その後、 送致前に被害者が死亡してしまった。 この場合の送致罪名は、傷害致死罪ではなく傷害罪である。

  • 69

    窃盗罪で逮捕した被疑者を取り調べた結果、 盗品等処分あっせん罪を犯していたことが判明した場合、 窃盗罪について被疑者を釈放する必要はなく、 盗品等処分あっせん罪で被疑者を送致すればよい。

  • 70

    住居侵入罪で現行犯逮捕された被疑者の引数を受けた後、 被害者の申告により同一住居内での窃盗の事実が判明した場合、 犯罪と犯人の明白性の要件を欠くことから、 窃盗罪を現行犯逮捕の被疑事実に含ませることは許されないが、改めて窃盗罪で再逮捕する手続を経ることなく、 当該窃盗の事実を住居侵入罪の事実とともに検察官に送致することができる。

  • 71

    被疑者を詐欺罪で逮捕した後、同人が詐欺ではなく横領を犯したことが明らかになった場合、 両事実の間に事実の同一性があれば、横領の事実で送致することができる。

  • 72

    殺人罪で立件票が出されていたものを捜査中、 傷害致死罪と判明した場合、 傷害致死罪で送致する。

  • 73

    変死事件につき、 検察官から 「殺人罪」 の立件票が交付された場合には、その後の捜査の結果、 犯罪の嫌疑がないことが判明したとしても、 送致罪名は 「殺人罪」 として送致する。

  • 74

    引致を受けた司法警察員と事件の送致手続を行う司法警察員は必ずしも一致することを要せず、必要があれば他所属の司法警察員が送致してもよい。

  • 75

    事件を送致する場合、 警察署においては、原則として警察署長を送致者とする。

  • 76

    勾留中の被疑者を、 その余罪について再逮捕し身柄送致する場合には、 送致書による送致ではなく、 追送致書による追送致を行う。

  • 77

    強制捜査をした事件の被疑者が死亡した場合、一件記録に加え、死亡を証明する書類も一緒に送致又は送付する。

  • 78

    自首減免規定に係る被疑者の送敗に際し、 「罪名条」欄 には、 犯罪事実に係るものだけではなく、 同規定に係るものも記載しなければならない。

  • 79

    検察官に供述調書の謄本を送付する場合、 書類目録の作成日時、 作成者の欄には熊本の作成日時、 作成者を記載する。

  • 80

    勾留の要件である、 罪を犯したことを疑うに足りる 「相当な理由」 における嫌疑の程度は、通常逮捕の要件となる嫌疑の程度よりも高いものでなければならない。

  • 81

    被疑者を勾留する目的は、 起訴前の捜査段階において、被疑者の罪証隠滅又は逃亡を阻止することであって、 被疑者の取調ベは、 勾留の直接的な目的ではない。

  • 82

    現行犯逮捕した被疑者が定まった住居を有しない場合は、逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれがない場合でも、 勾留請求することができる。

  • 83

    被疑者を勾留する要件の1つである 「定まった住居を有しないときには、被疑者が氏名・住居を黙秘するため住居を認知できない場合は含まれない。

  • 84

    勾留の要件としての罪証を隠滅すると疑うに足りる 「相当な理由」 があるというためには、少なくとも、 具体的な事実に基礎付けられた罪証隠滅の蓋然性がなければならない。

  • 85

    勾留の目的の1つは、罪証隠滅の防止であるが、被疑者が他からの働き掛けにより自白を覆すおそれがあっても、被疑者自身に罪証隠滅のおそれがあるということはできない。

  • 86

    軽微犯罪で逮捕された被疑者の勾留は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、 当該被疑者が定まった住居を有しないとき、又は逃亡するおそれがあると疑うに足りる相当な理由がある場合に限り認められている。

  • 87

    軽微犯罪の勾留には制限があるところ、 定まった住居のある被疑者を建造物侵入罪で現行犯逮捕し、 軽犯罪法違反 (侵入用具携帯) の罪と併せて送致した場合、 建造物侵入罪についてのみ勾留が認められる。

  • 88

    軽微犯罪で逮捕された被疑者については、定まった住居を有していれば、逃亡や罪証隠滅のおそれが認められる場合であっても、 勾留をすることはできない。

  • 89

    軽微犯罪の被疑者については、 被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、かつ、 被疑者が定まった住居を有しないときに限り、 勾留することができるところ、ここにいう「被疑者が定まった住居を有しない」 には、被疑者が黙秘しており、身分証等も所持していないために、その住居が判明しないような場合も含まれる。

  • 90

    勾留請求権を有する者は、 検察官及び指定司法警察員に限定されており、これは逮捕の場合と同様、捜査権の濫用を防止するためである。

  • 91

    被疑者の勾留は、 検察官が請求した場合に限って行うことができるので、裁判官が職権によって公訴提起前の被疑者を勾留することは許されない。

  • 92

    勾留質問のため、 逮捕留置中の被疑者を裁判官の面前まで出頭させようとしたが、 被疑者が、 正当な理由がないにもかかわらず、これを拒否した場合、 強制的に出頭させることができる。

  • 93

    勾留請求を受けた裁判官は、 被疑者に被疑事件を告げ、それに対する被疑者の陳述を聴く勾留質問を行うが、 勾留質問について格別の時間的制限は存在しないので、 検察官が法定の時間内に勾留請求を行えば、勾留請求の翌日に勾留質問を行っても差し支えない。

  • 94

    検察官が、 法定の時間制限内に勾留請求をした場合、勾留質問が翌日回しになるなど、 直ちに裁判官の勾留に関する裁判がなされないときでも、逮捕の効力により被疑者の身柄拘束を継続することができる。

  • 95

    勾留の裁判に不服のある者は、その取消しを求めて準抗告することができるところ、ここにいう「勾留の裁判」 とは、 勾留請求を認め、又は却下する裁判のほか、勾留期間延長請求を認め、又は却下する裁判も含まれる。

  • 96

    勾留請求が却下された場合、検察官が準抗告と併せて「勾留請求却下の裁判の執行停止」 の申立てをしたとしても、これらの申立て自体に執行停止の効力はないので、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

  • 97

    勾留質問のため被疑者を単独護送した際に、 勾留の理由がないとして勾留請求却下となり、裁判官から被疑者を直ちに釈放するように命令された場合であっても、護送に当たった司法警察職員は、 検察官の釈放指揮を待って被疑者を釈放すべきであ り、 それまでは被疑者の身柄を拘束することができる。

  • 98

    被疑者の勾留請求を行う時間の制限は、原則として、被疑者を逮捕してから最長で72時間以内とされているが、 事件が複雑であることを 「やむを得ない事情」として、この制限時間を超えて勾留請求することは認められる。

  • 99

    勾留状を所持していないため、これを被疑者に示すことができない場合で急速を要するときは、 緊急執行を行うことができる。

  • 100

    勾留の裁判において勾留場所が指定されている場合、 被疑者の勾留場所を変更するには、 裁判官の同意を得なければならない。