【刑訴法】復元問題一問一答(下巻)①

【刑訴法】復元問題一問一答(下巻)①
100問 • 2年前
  • 山本卓弥
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    問題一覧

  • 1

    弁護人との接見交通権を有する者は、身体を拘束されている被告人又は被疑者であるところ、逮捕、勾引、 鑑定留置、 あるいは他事件に関して自由刑の執行中である場合など、刑事手続によって身体の拘束を受けている全ての者がこれに含まれる。

  • 2

    被疑者甲に任意出頭を求め取り調べていたところ、 甲の妻から選任された弁護人Aが来署し、 甲との面会を申し出た場合、 Aの申出を甲に取り次がなくてはならない。

  • 3

    接見交通権は身体の拘束を受けている被告人にも認められており、弁護人等と立会人なくして接することができる。

  • 4

    被疑者が、弁解録取手続や取調べ中に弁護人と接見したい旨を申し出た場合、 遅くとも直近の食事又は休憩の際に、その旨を当該弁護人に連絡しなければならない。

  • 5

    身柄拘束中の被疑者と、立会人なしに接見する権利を有する者は、弁護人選任手続を終えて正式に弁護人となった者又は弁護人選任権者の依頼により弁護人となろうとする者に限られる。

  • 6

    弁護人選任権者から依頼を受けているが、いまだ選任手続を完了していない弁護士は、弁護人とは異なり、 身体の拘束を受けている被疑者と立会人なくして接見することはできない。

  • 7

    勾留中の被疑者の妻から選任依頼を受け、被疑者本人と接見してから応諾するか否かを決めようとしている弁護士は、 「弁護人となろうとする者」には該当しないが、被疑者が接見を希望した場合には、「弁護人となろうとする者」として対応することが妥当である。

  • 8

    「弁護人となろうとする者」とは、弁護人として選任の依頼を受けてから選任の手続を完了するまでの者をいうところ、被疑者の依頼により派遣された当番弁護士は、「弁護人となろうとする者」に当たる。

  • 9

    被疑者の上司に依頼されて、会社の顧問弁護士が被疑者との接見を求めてきた場合は、 「弁護人となろうとする者」に当たる。

  • 10

    身柄拘束中の被疑者は、弁護人となろうとする者と立会人なくして接見することができるが、この「弁護人となろうとする者」には、 押し掛け弁護士も含まれる。

  • 11

    弁護人は、身柄拘束中の被疑者と立会人なくして接見することができるが、これは弁護人に一身専属的に認められた権利であるから、弁護人の使者として法律事務所の事務員が接見する場合であっても、立会人なくして接見することはできない。

  • 12

    弁護人から被疑者との接見の申出があった場合、 警察官が、 その身分や、 弁護人選任届が出ているかどうか、 これが出ていないとすれば、 被疑者や家族等にその者を弁護人に選任するつもりがあるかどうかについて確かめることは当然許される。

  • 13

    被疑者が弁護人との接見を拒否する場合、 被疑者本人が当該弁護人を解任するに至れば接見させないこととなるが、 弁護人解任届を出すに至らないときは、 接見の機会を与えるべきであり、被疑者が弁護人との接見を望んでいないことを理由として、 捜査機関が、 弁護人の接見要求を拒否することはできない。

  • 14

    弁護人は、勾留中の被疑者と立会人なくして接見する権利を有しているところ、この権利は、 接見禁止処分を受けている被疑者との間でも認められる。

  • 15

    逮捕留置中の被疑者について、 送致する前に最低1回は弁護人との接見を認めるべきである。

  • 16

    Y署に嘱託留置中の被疑者を取り調べるため、 自所属のX署に連行したところ、 当該被疑者の弁護人が同署を訪れ、 接見を申し出た場合、 捜査上の支障がなく、 X署の留置業務にも支障 がなければ、X署において接見させることができる。

  • 17

    接見室のない仮庁舎内で取調べの待機をさせていた勾留中の被疑者について、 弁護人がその場での接見を申し出た場合、 接見室が存在しないことを理由に当該申出を拒否しても違法では なく、たとえ弁護人が、 立会人付きでも短時間でもよいので、 なおも即時の接見を求めたときであっても、 弁護人のそのような意向に応じる必要はない。

  • 18

    弁護人が被疑者と接見中、その会話が聞き取れない場所で看守に当たることは妥当である。

  • 19

    弁護人と被疑者の接見について、 弁護人が弁護士倫理に反する行為を行っていることが客観的に認められる場合は、 接見内容を取り調べることができる。

  • 20

    勾留中の被疑者は、弁護人又は弁護人となろうとする者との接見や書類物の授受を、立会人なくして行うことができる。

  • 21

    接見時に、 弁護人等が被疑者に書類や物を提示したり、 被疑者が弁護人に身体の傷等を見せたりするようなことは、書類・ 「物の授受に当たらないので、 接見の範囲内として立会人なく行うことが許される。

  • 22

    弁護人は、身柄拘束中の被疑者と立会人なくして接見する権利を有しているが、 書類又は物については、 弁護人から差し出されたものであっても、これを検査し、 戒護に支障がある場合には、その授受を禁止することができる。

  • 23

    逮捕留置中の被疑者に対して、 弁護人等から発せられた信書があるときは、 防御権の保護を図る趣旨から、その検査は、弁護人等から発せられたものであるかどうかを確認するために必要な限度にとどめなければならないが、罪証隠滅の結果を生ずるおそれのあるときには、信書の内容を検査することができる。

  • 24

    逮捕留置中の被疑者と弁護人が発受する信書は、 検査により、その発受によって留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあると判明した場合には、その発受を差し止めることができる。

  • 25

    接見禁止中の勾留被疑者に対し、 弁護人が書籍の差入れを求めた場合、 留置担当官は、これを検査することができる。

  • 26

    勾留中の被疑者に対し、 弁護人等は 「立会人なくして接見し、 又は書類若しくは物の授受をすることができる」 が、 「立会人なくして」 の文言は、 「書類若しくは物の授受」 にはかからないので、 弁護人等が公判準備資料を差し入れる場合には立会人を置くことができ、 その際、これを検査することもできる。

  • 27

    捜査機関は、勾留中の被疑者について、捜査のため必要がある ときは、被疑者が防御の準備をする権利を不当に制限しない限度 で、公訴の提起前に限り、 弁護人等との接見又は書類若しくは物 の授受に関し、 その日時、場所及び時間を指定することができる。

  • 28

    刑訴法上は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が接見指定をすることができるとされているところ、司法警察職員にあっては、捜査主任官が接見指定を行う。

  • 29

    接見指定の要件である 「捜査のため必要があるとき」 には、 接見後に被疑者が黙秘や否認に転じるおそれがある場合は含まれない。

  • 30

    被疑者を実況見分に立ち会わせているときに、 弁護人から接見の申出があった場合、 刑訴法39条3項の 「捜査のため必要があるとき」 に当たるので、 接見の日時等を指定することがで きる。

  • 31

    接見指定の要件である 「捜査のため必要があるとき」 には、 現に被疑者を取調べ中であるとか、 実況見分、 検証等に立ち会わせるときに限らず、間近いときに取調べ等をする確実な予定 があって、 接見を認めたのでは取調べ等が予定どおり開始できなくなるおそれがある場合も含まれる。

  • 32

    間近い時に取調べを行う確実な予定のある逮捕中の被疑者に 対し、 弁護人から接見の申出があった場合には、たとえ捜査上 支障がなくとも、 接見の機会を与える必要はない。

  • 33

    弁護人から接見の申出を受けた捜査機関は、現に被疑者を取 調べ中であるなど、 捜査の中断による支障が顕著な場合には接見指定することができるが、 遅くとも直近の食事又は休憩の際に接見の機会を与えるよう配慮しなければならない。

  • 34

    逮捕引致後の被疑者と弁護人等との初回接見は、被疑者の防御のために特に重要であることから、 当番弁護士が、 取調べを受けている被疑者との初回接見を求めてきたときは、取調べの中断により捜査に顕著な支障が生ずると認められる場合であっ ても、取調べ中であることを理由に接見指定権を行使すること はできない。

  • 35

    接見指定の方法は、電話のほか接見指定書の交付によることも許されるところ、 その方法が著しく合理性を欠き、 弁護人等と被疑者との迅速かつ円滑な接見交通が害されるような場合には、当該接見指定は違法となる。

  • 36

    勾留中の被疑者との接見について、 弁護人が検察官の具体的指定を受けて来署した場合、 その指定された時間内に引当り捜 査を行う確実な予定があるときであっても、捜査主任官の判断 で指定日時を変更することはできない。

  • 37

    「接見等の指定に関する通知書」 とは、 弁護人と身柄拘束中 の被疑者との接見指定に関して、 あらかじめ捜査機関が留置主 任官に対して発する文書であり、 それ自体は弁護人と被疑者に 対して拘束力を持つものではない。

  • 38

    弁護人と被疑者との接見を指定する処分に対しては、準抗告の申立てをすることができる。

  • 39

    勾留中の被疑者に関する接見指定は、 検察官が留置主任官に 対して指定通知書を交付することにより行われるが、この指定通知書は、捜査機関の内部的な事務連絡文書であると解され、 それ自体は弁護人や被疑者を直接拘束するものではないから、準抗告の対象とならない。

  • 40

    捜査機関は、 逮捕・勾留中の被疑事件について、 捜査のため 必要があるときは接見指定権を行使することができるところ、 刑訴法は、公訴の提起後にはこれを行使することができない旨 規定している。

  • 41

    弁護人が、勾留中の被告人との接見を申し出たときは、その 身柄を拘束していない余罪被疑事実について捜査の必要がある 場合であっても、 接見を認めなければならない。

  • 42

    接見の指定は、公訴の提起前に限り行うことができるが、起訴後、勾留中の被告人を余罪で逮捕・勾留した場合において、 捜査のため必要があるときには、 捜査主任官は接見等の指定を することができる。

  • 43

    公訴提起後に、 余罪について再逮捕・勾留され、 被告事件 と被疑事件の勾留が競合している場合であって、 捜査のために 必要があるときは、捜査機関は、 両事件を兼ねる弁護人のみな らず、 被告事件についてのみ選任されている弁護人に対しても、 被告事件の防御権の不当な制限にわたらない限り、 接見等の指定権を行使することができる。

  • 44

    勾留状により身柄の拘束を受けている被疑者は、弁護人又は 弁護人となろうとする者以外の者と、立会人なくして接見する 権利を有する。

  • 45

    刑訴法上、被疑者段階において弁護人等以外の者との接見交通権の保障の対象となるのは、 勾留中の被疑者に限られており、 逮捕留置中の被疑者に対して、 弁護人等以外の者から接見を求められた場合、 捜査機関は、捜査上の支障があれば接見を拒否 することができる。

  • 46

    逮捕留置中の被疑者を取調べ中、 被疑者の友人が来署して接見を求めてきた場合、 捜査上の支障があることを理由に、 接見 をさせないこともできる。

  • 47

    接見禁止処分の対象には、 勾留中の被告人・被疑者のほか、 鑑定留置中の被告人被疑者も含まれるが、 勾引状により刑事施設に留置されている被告人や、逮捕留置中の被疑者について は、その対象に含まれない。

  • 48

    接見等禁止処分は、被告人・被疑者と弁護人等以外の者との 接見を禁止するものであるところ、人的・期限的な制限をする ことはできるが、 書類の授受などの物的な制限をすることはで きない。

  • 49

    接見等禁止処分に付され、書類その他の物の授受が禁止されている勾留中の被疑者に対して、その弁護人が、 被疑者の所持 に係る書類を受け取りに来た場合、 接見等禁止処分を理由にこれを拒否することはできない。

  • 50

    接見等禁止処分中であっても、勾留された被疑者と弁護人と の間における書類その他の物の授受は禁止されないが、被疑者 が作成したメモ等を授受する際にその家族宛の信書が含まれて いた場合には、当該信書の授受を禁止することができる。

  • 51

    接見禁止処分中であっても、 弁護人との接見は認められるが、 接見を求めて来署した者が弁護人であることの確認ができない ときは、 接見を拒否することができる。

  • 52

    裁判官は、 勾留中の被疑者と弁護人又は弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁止することができるところ、特定の者についてのみ接見禁止を解除し、 接見させることは許されない。

  • 53

    接見等禁止処分は、 検察官の請求により又は裁判官の職権で、 裁判官が行うものであることから、 そのいずれの許可を受ける ことなく、 警察官の裁量で、 接見等禁止処分を受けている被疑者とその家族を接見させることはできない。

  • 54

    捜査の必要から接見禁止中の被疑者と特定の者とを接見させる場合には、 接見禁止処分について請求権を有する検察官の了解を得てから接見させるべきである。

  • 55

    被疑者の親族から、逮捕留置中の被疑者に対して接見・糧食の差入れの申出があった場合、 捜査上の支障を理由として接見を拒否することはできるが、 糧食の差入れを禁止することはできない。

  • 56

    接見等禁止処分は、裁判所の決定又は裁判官の命令によって 行われるところ、 糧食の授受については、 接見等禁止中の被告人・被疑者であっても、これを禁止することはできないが、 保健衛生上の観点から、糧食の種類・分量を制限することは許される。

  • 57

    接見禁止処分は、 検察官の請求に対して裁判官が行う裁判で あり、請求が却下されたときは検察官、 請求が認容されたとき は被疑者又はその弁護人が、 準抗告を申し立て、 当該裁判の取 消し又は変更を請求することができる。

  • 58

    接見禁止処分の効力は公訴の提起により消滅し、公訴の提起 後は、 被告人に罪証を隠滅するおそれが認められる場合であっても、 接見禁止処分を請求することはできない。

  • 59

    接見禁止処分がなされている勾留中の被疑者が、 勾留の執行 停止により釈放された場合には、 接見禁止処分は当然にその効 力を失う。

  • 60

    接見禁止処分を受けている被疑者について、 勾留の執行が停止された場合、 接見禁止処分の効力は消滅するので、同人の再勾留に当たり、新たに接見禁止処分を請求して認められなけれ ば、被疑者と弁護人等以外の者との接見を禁止することはでき ない。

  • 61

    接見禁止処分を受けた勾留中の被疑者が、 鑑定留置処分に付 された場合、 接見禁止処分の効力は失われ、たとえ鑑定留置期間が終了して当該被疑者が再び勾留されたとしても、以前の接見禁止処分の効力は復活しない。

  • 62

    接見禁止処分に付されている少年被疑者が、 家庭裁判所送致となり、刑事処分相当として逆送された場合、 当初の接見禁止処分の効力は消滅しているから、 必要なときは新たに接見禁止の裁判を求めなければならない。

  • 63

    接見等禁止処分を受けている勾留中の外国人被疑者の弁護人が、通訳人を伴って接見を求めてきたところ、 通訳人に被疑者 との親交があり、近く事情聴取予定の事件関係者であることが 判明した場合には、 弁護人との接見において、当該通訳人の同席を拒否すべきである。

  • 64

    勾留中の被疑者と弁護人等以外の者との接見は、留置施設等 の職員の立会いの下で行われるところ、いわゆるウィーン条約 締結国の国籍を有する外国人被疑者と領事官との接見について も、原則として、 留置施設等の職員の立会いの下で行われることとなる。

  • 65

    勾留中の外国人被疑者と弁護人等以外の者との接見は、 留置 担当官等の立会いの下に行われるが、 2国間の条約を締結して いるアメリカ及びイギリス国籍を有する者と当該国の領事官と の接見には、立会人を置くことができない。

  • 66

    接見禁止処分に付されている外国人被疑者に対して、当該外国の領事官から接見の申出があった場合、 接見禁止処分は領事官にも及ぶので、 接見禁止処分を解除する裁判がなされた後でなければ、 接見させることはできない。

  • 67

    殺人事件の被疑者の供述に基づき、 凶器の拳銃を発見するため、国が管理する河川の川底を捜索する場合は、 捜索差押許可状によることを要しない。

  • 68

    強制採尿や強制採血の場合のように、直ちに令状の請求をしなければならないときは、請求者が所属する官公署の所在地を 管轄する裁判所ではなく、最寄りの地方裁判所又は簡易裁判所 の裁判官に請求することができるが、いかなる場合であっても、 家庭裁判所の裁判官に請求することはできない。

  • 69

    相手方が物について任意提出を拒否した場合、 強制捜査の必要性の有無に関係なく、直ちに強制処分としての捜索差押え の手続に入るのが妥当である。

  • 70

    捜索差押えの令状請求に当たっては、被疑者が特定の罪を 犯したことを疎明する必要があるが、 その嫌疑の程度について は、 逮捕状請求の場合と異なり、 「罪を犯したことを疑うに足 りる相当な理由」 までは要求されない。

  • 71

    被疑者の住居について捜索差押えをするため、令状を請求 する場合には、差し押さえるべき物の存在を認めるに足りる状況があることを疎明しなければならない。

  • 72

    被疑者以外の第三者の身体、 物又は住居その他の場所に対する捜索差押許可状を請求する場合は、 被疑者の住居等を捜索する場合と異なり、 差し押さえるべき物の存在を認めるに足りる 状況があることを疎明する資料を提供する必要がある。

  • 73

    被疑者宅を捜索した結果、 差し押さえるべき物が発見されな かった場合において、 再度同宅について捜索差押許可状を請求 するときは、差し押さえるべき物の存在を認めるに足りる状況 があることを疎明する資料を提供しなければならない。

  • 74

    差押えの対象物は、 犯罪事実に関連性を有するものであれば、 当該犯罪事実を直接証明する証拠物に限らず、情状に関する証拠物も差し押さえることができる。

  • 75

    令状による差押えの対象物は、 「証拠物又は没収すべき物」 であるところ、 これには、 動産、 不動産のほか、振り込め詐欺 により振り込まれた預金債権も含まれる。

  • 76

    法令の規定に基づき、 通信事務を取り扱う者が保管所持している郵便物については、被疑者から送られ、又は被疑者に対 し送られているという事由があれば、それだけで捜索差押え の対象となる。

  • 77

    逃走中の被疑者が内妻に対して発信した郵便物で、郵便局等 に保管中のものは、それが、証拠物又は没収すべき物と思料さ れるものでなくても押収することができ、 また、 当該郵便物が 内妻に到達している場合にも、同様に押収することができる。

  • 78

    郵便局内にある被疑者名義の私書箱に届いた郵便物は、法令 の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持する ものに当たらないから、その捜索・差押えの実施には、当該私書箱を捜索すべき場所、 当該郵便物を差し押さえるべき物とする捜索差押許可状の発付を受ける必要がある。

  • 79

    逃亡中の被疑者から、近況を知らせる手紙が第三者宅に届い ているという情報を得た場合、 被疑者の所在を判明させること のみを目的として、 当該手紙を差押対象物とする捜索差押許可状の請求をするべきではない。

  • 80

    捜索差押許可状の執行に際して、 有効期間内に捜索・差押えに着手していれば、たとえ実施中にその期間が経過したとしても、その処分を継続して行うことができる。

  • 81

    令状に基づき銀行の貸金庫内の証拠物を差し押さえる場合、被処分者は銀行であり、 貸金庫の利用者ではない。

  • 82

    同一被疑者に係る関連性のない2個の犯罪事実で、 同一場所の捜索差押えを行う場合、 両事件について各別に記載した1通の請求書を作成すればよい。

  • 83

    共同住宅の一室である被疑者の居室及び1階の郵便受けの捜索・差押えは、1通の令状で行うことができる。

  • 84

    捜索差押許可状は、管理権が異なる場所ごとに必要であるため、アパートの一室と同アパート敷地内の共同の物置2か所を同一機会に捜索しようとする場合は、それぞれ別個に令状の発付を受けなければならない。

  • 85

    捜索差押許可状により、 被疑者の自動車及び車内の積載物の 捜索・差押えを行う場合、 自動車本体に対する令状の効力が積載物にも及ぶため、 差し押さえるべき物として当該自動車のみ が記載された捜索差押許可状で足りる。

  • 86

    捜索差押許可状を請求する際には、必ずしも被疑者が判明していることを要しないが、 その場合、 捜索差押許可状請求書の 被疑者の氏名欄には、 「不詳」 と記載する。

  • 87

    捜索差押許可状請求書の 「被疑者の氏名」欄は、原則、 戸籍上 の氏名を記載するが、それが明らかでない場合、 通称や人相・ 体格など、被疑者を特定するに足りる事項を記載すればよい。

  • 88

    被疑者が宿泊するホテルの客室を捜索するに当たっては、 客 室番号を特定するか、 客室を特定できない場合には 「○○ホテ ル内の被疑者△△が宿泊している客室」 という程度に特定した 令状が必要であり、単にホテル名を示しただけの令状で捜索を 行うことは許されない。

  • 89

    捜索差押許可状は、被疑者以外の第三者に対して執行される場合もあるので、 被疑者その他の関係者の名誉が侵害され、 又は事後の捜査に支障を来すことを防ぐため、 犯罪事実の要旨の 記載が要件となっていないのに対して、 捜索差押許可状請求書 においては、必ず犯罪事実の要旨の記載を要する。

  • 90

    刑訴法上、起訴後であっても捜査機関が被告事件に係る捜索・差押えを行うことができるのは明らかであり、第1回公判期日後においても、受訴裁判所の意向を確認するまでもなく、 これを行うことができる。

  • 91

    公訴提起後の被告事件について、 捜査機関による捜索差押えは、 第1回公判期日前であれば原則として許されるところ、 その場合、 捜索差押許可状請求書の 「被疑者」 は 「被告人」 に、 「被疑事件」 は 「被告事件」 に、 「犯罪事実の要旨」 は 「公訴事実」 に、 それぞれ訂正しなければならない。

  • 92

    令状に記載されている差し押さえるべき物以外の証拠物を発 見した場合、それが証拠として重要なものであっても、 当該令 状の効力として差し押さえることはできない。

  • 93

    差し押さえるべき物を 「拳銃」 と限定した令状により被疑者宅を捜索したところ、 差押対象物である拳銃を発見したが、 実 包が装填されていた場合、 当該令状により実包を含めて拳銃を 差し押さえることができる。

  • 94

    捜索すべき場所を 「被疑者方」 とする捜索差押許可状により 捜索中、 立会人である被疑者が証拠物を隣人宅に投げ入れた場 合、当該捜索差押許可状の効力で隣人宅を捜索し、当該証拠物 を差し押さえることができる。

  • 95

    自動車自体を差し押さえるとともに、 その車内の捜索差押 えを行うことは、1通の捜索差押許可状により可能であるが、 これらの処分は同一機会に同一場所で行わなければならない。

  • 96

    所在場所が特定されていない自動車に対する捜索差押許可状 の発付を得た後に、 周囲がフェンス・門扉で囲まれた他人の管理する敷地内で当該自動車を発見した場合、 敷地の管理者と連 絡が取れないときは、当該捜索差押許可状でその敷地内に立ち 入り、自動車の捜索を実施することができる。

  • 97

    拳銃不法所持容疑で、被疑者の身体を捜索する捜索差押許可状の発付を得て、 捜索・差押えをするに当たり、 被疑者が住居内にいた場合、当該許可状で住居内に立ち入って捜索差押え を行うことができる。

  • 98

    捜索場所を「被疑者の住居及び同敷地内」とする令状により、 被疑者宅の捜索を実施したところ、 同宅の車庫に自動車があった場合、当該自動車が被疑者の管理するものであれば、同一の令状で当該自動車を捜索することができる。

  • 99

    捜索場所を「被疑者の住居及び同敷地内」 とする令状により、 被疑者宅の捜索を実施したところ、 同宅の車庫にたまたま来訪 していた第三者の自動車があった場合、 その自動車は第三者の 管理に属しているので、 当該令状の効力は及ばない。

  • 100

    特定の場所に対する捜索差押許可状により、 その場所に居合 わせた第三者の着衣について捜索することは、たとえ当該着衣 に差押対象物が隠匿されていることを疑うに足りる具体的な状況が存在する場合であっても、 許されない。

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    問題一覧

  • 1

    弁護人との接見交通権を有する者は、身体を拘束されている被告人又は被疑者であるところ、逮捕、勾引、 鑑定留置、 あるいは他事件に関して自由刑の執行中である場合など、刑事手続によって身体の拘束を受けている全ての者がこれに含まれる。

  • 2

    被疑者甲に任意出頭を求め取り調べていたところ、 甲の妻から選任された弁護人Aが来署し、 甲との面会を申し出た場合、 Aの申出を甲に取り次がなくてはならない。

  • 3

    接見交通権は身体の拘束を受けている被告人にも認められており、弁護人等と立会人なくして接することができる。

  • 4

    被疑者が、弁解録取手続や取調べ中に弁護人と接見したい旨を申し出た場合、 遅くとも直近の食事又は休憩の際に、その旨を当該弁護人に連絡しなければならない。

  • 5

    身柄拘束中の被疑者と、立会人なしに接見する権利を有する者は、弁護人選任手続を終えて正式に弁護人となった者又は弁護人選任権者の依頼により弁護人となろうとする者に限られる。

  • 6

    弁護人選任権者から依頼を受けているが、いまだ選任手続を完了していない弁護士は、弁護人とは異なり、 身体の拘束を受けている被疑者と立会人なくして接見することはできない。

  • 7

    勾留中の被疑者の妻から選任依頼を受け、被疑者本人と接見してから応諾するか否かを決めようとしている弁護士は、 「弁護人となろうとする者」には該当しないが、被疑者が接見を希望した場合には、「弁護人となろうとする者」として対応することが妥当である。

  • 8

    「弁護人となろうとする者」とは、弁護人として選任の依頼を受けてから選任の手続を完了するまでの者をいうところ、被疑者の依頼により派遣された当番弁護士は、「弁護人となろうとする者」に当たる。

  • 9

    被疑者の上司に依頼されて、会社の顧問弁護士が被疑者との接見を求めてきた場合は、 「弁護人となろうとする者」に当たる。

  • 10

    身柄拘束中の被疑者は、弁護人となろうとする者と立会人なくして接見することができるが、この「弁護人となろうとする者」には、 押し掛け弁護士も含まれる。

  • 11

    弁護人は、身柄拘束中の被疑者と立会人なくして接見することができるが、これは弁護人に一身専属的に認められた権利であるから、弁護人の使者として法律事務所の事務員が接見する場合であっても、立会人なくして接見することはできない。

  • 12

    弁護人から被疑者との接見の申出があった場合、 警察官が、 その身分や、 弁護人選任届が出ているかどうか、 これが出ていないとすれば、 被疑者や家族等にその者を弁護人に選任するつもりがあるかどうかについて確かめることは当然許される。

  • 13

    被疑者が弁護人との接見を拒否する場合、 被疑者本人が当該弁護人を解任するに至れば接見させないこととなるが、 弁護人解任届を出すに至らないときは、 接見の機会を与えるべきであり、被疑者が弁護人との接見を望んでいないことを理由として、 捜査機関が、 弁護人の接見要求を拒否することはできない。

  • 14

    弁護人は、勾留中の被疑者と立会人なくして接見する権利を有しているところ、この権利は、 接見禁止処分を受けている被疑者との間でも認められる。

  • 15

    逮捕留置中の被疑者について、 送致する前に最低1回は弁護人との接見を認めるべきである。

  • 16

    Y署に嘱託留置中の被疑者を取り調べるため、 自所属のX署に連行したところ、 当該被疑者の弁護人が同署を訪れ、 接見を申し出た場合、 捜査上の支障がなく、 X署の留置業務にも支障 がなければ、X署において接見させることができる。

  • 17

    接見室のない仮庁舎内で取調べの待機をさせていた勾留中の被疑者について、 弁護人がその場での接見を申し出た場合、 接見室が存在しないことを理由に当該申出を拒否しても違法では なく、たとえ弁護人が、 立会人付きでも短時間でもよいので、 なおも即時の接見を求めたときであっても、 弁護人のそのような意向に応じる必要はない。

  • 18

    弁護人が被疑者と接見中、その会話が聞き取れない場所で看守に当たることは妥当である。

  • 19

    弁護人と被疑者の接見について、 弁護人が弁護士倫理に反する行為を行っていることが客観的に認められる場合は、 接見内容を取り調べることができる。

  • 20

    勾留中の被疑者は、弁護人又は弁護人となろうとする者との接見や書類物の授受を、立会人なくして行うことができる。

  • 21

    接見時に、 弁護人等が被疑者に書類や物を提示したり、 被疑者が弁護人に身体の傷等を見せたりするようなことは、書類・ 「物の授受に当たらないので、 接見の範囲内として立会人なく行うことが許される。

  • 22

    弁護人は、身柄拘束中の被疑者と立会人なくして接見する権利を有しているが、 書類又は物については、 弁護人から差し出されたものであっても、これを検査し、 戒護に支障がある場合には、その授受を禁止することができる。

  • 23

    逮捕留置中の被疑者に対して、 弁護人等から発せられた信書があるときは、 防御権の保護を図る趣旨から、その検査は、弁護人等から発せられたものであるかどうかを確認するために必要な限度にとどめなければならないが、罪証隠滅の結果を生ずるおそれのあるときには、信書の内容を検査することができる。

  • 24

    逮捕留置中の被疑者と弁護人が発受する信書は、 検査により、その発受によって留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあると判明した場合には、その発受を差し止めることができる。

  • 25

    接見禁止中の勾留被疑者に対し、 弁護人が書籍の差入れを求めた場合、 留置担当官は、これを検査することができる。

  • 26

    勾留中の被疑者に対し、 弁護人等は 「立会人なくして接見し、 又は書類若しくは物の授受をすることができる」 が、 「立会人なくして」 の文言は、 「書類若しくは物の授受」 にはかからないので、 弁護人等が公判準備資料を差し入れる場合には立会人を置くことができ、 その際、これを検査することもできる。

  • 27

    捜査機関は、勾留中の被疑者について、捜査のため必要がある ときは、被疑者が防御の準備をする権利を不当に制限しない限度 で、公訴の提起前に限り、 弁護人等との接見又は書類若しくは物 の授受に関し、 その日時、場所及び時間を指定することができる。

  • 28

    刑訴法上は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が接見指定をすることができるとされているところ、司法警察職員にあっては、捜査主任官が接見指定を行う。

  • 29

    接見指定の要件である 「捜査のため必要があるとき」 には、 接見後に被疑者が黙秘や否認に転じるおそれがある場合は含まれない。

  • 30

    被疑者を実況見分に立ち会わせているときに、 弁護人から接見の申出があった場合、 刑訴法39条3項の 「捜査のため必要があるとき」 に当たるので、 接見の日時等を指定することがで きる。

  • 31

    接見指定の要件である 「捜査のため必要があるとき」 には、 現に被疑者を取調べ中であるとか、 実況見分、 検証等に立ち会わせるときに限らず、間近いときに取調べ等をする確実な予定 があって、 接見を認めたのでは取調べ等が予定どおり開始できなくなるおそれがある場合も含まれる。

  • 32

    間近い時に取調べを行う確実な予定のある逮捕中の被疑者に 対し、 弁護人から接見の申出があった場合には、たとえ捜査上 支障がなくとも、 接見の機会を与える必要はない。

  • 33

    弁護人から接見の申出を受けた捜査機関は、現に被疑者を取 調べ中であるなど、 捜査の中断による支障が顕著な場合には接見指定することができるが、 遅くとも直近の食事又は休憩の際に接見の機会を与えるよう配慮しなければならない。

  • 34

    逮捕引致後の被疑者と弁護人等との初回接見は、被疑者の防御のために特に重要であることから、 当番弁護士が、 取調べを受けている被疑者との初回接見を求めてきたときは、取調べの中断により捜査に顕著な支障が生ずると認められる場合であっ ても、取調べ中であることを理由に接見指定権を行使すること はできない。

  • 35

    接見指定の方法は、電話のほか接見指定書の交付によることも許されるところ、 その方法が著しく合理性を欠き、 弁護人等と被疑者との迅速かつ円滑な接見交通が害されるような場合には、当該接見指定は違法となる。

  • 36

    勾留中の被疑者との接見について、 弁護人が検察官の具体的指定を受けて来署した場合、 その指定された時間内に引当り捜 査を行う確実な予定があるときであっても、捜査主任官の判断 で指定日時を変更することはできない。

  • 37

    「接見等の指定に関する通知書」 とは、 弁護人と身柄拘束中 の被疑者との接見指定に関して、 あらかじめ捜査機関が留置主 任官に対して発する文書であり、 それ自体は弁護人と被疑者に 対して拘束力を持つものではない。

  • 38

    弁護人と被疑者との接見を指定する処分に対しては、準抗告の申立てをすることができる。

  • 39

    勾留中の被疑者に関する接見指定は、 検察官が留置主任官に 対して指定通知書を交付することにより行われるが、この指定通知書は、捜査機関の内部的な事務連絡文書であると解され、 それ自体は弁護人や被疑者を直接拘束するものではないから、準抗告の対象とならない。

  • 40

    捜査機関は、 逮捕・勾留中の被疑事件について、 捜査のため 必要があるときは接見指定権を行使することができるところ、 刑訴法は、公訴の提起後にはこれを行使することができない旨 規定している。

  • 41

    弁護人が、勾留中の被告人との接見を申し出たときは、その 身柄を拘束していない余罪被疑事実について捜査の必要がある 場合であっても、 接見を認めなければならない。

  • 42

    接見の指定は、公訴の提起前に限り行うことができるが、起訴後、勾留中の被告人を余罪で逮捕・勾留した場合において、 捜査のため必要があるときには、 捜査主任官は接見等の指定を することができる。

  • 43

    公訴提起後に、 余罪について再逮捕・勾留され、 被告事件 と被疑事件の勾留が競合している場合であって、 捜査のために 必要があるときは、捜査機関は、 両事件を兼ねる弁護人のみな らず、 被告事件についてのみ選任されている弁護人に対しても、 被告事件の防御権の不当な制限にわたらない限り、 接見等の指定権を行使することができる。

  • 44

    勾留状により身柄の拘束を受けている被疑者は、弁護人又は 弁護人となろうとする者以外の者と、立会人なくして接見する 権利を有する。

  • 45

    刑訴法上、被疑者段階において弁護人等以外の者との接見交通権の保障の対象となるのは、 勾留中の被疑者に限られており、 逮捕留置中の被疑者に対して、 弁護人等以外の者から接見を求められた場合、 捜査機関は、捜査上の支障があれば接見を拒否 することができる。

  • 46

    逮捕留置中の被疑者を取調べ中、 被疑者の友人が来署して接見を求めてきた場合、 捜査上の支障があることを理由に、 接見 をさせないこともできる。

  • 47

    接見禁止処分の対象には、 勾留中の被告人・被疑者のほか、 鑑定留置中の被告人被疑者も含まれるが、 勾引状により刑事施設に留置されている被告人や、逮捕留置中の被疑者について は、その対象に含まれない。

  • 48

    接見等禁止処分は、被告人・被疑者と弁護人等以外の者との 接見を禁止するものであるところ、人的・期限的な制限をする ことはできるが、 書類の授受などの物的な制限をすることはで きない。

  • 49

    接見等禁止処分に付され、書類その他の物の授受が禁止されている勾留中の被疑者に対して、その弁護人が、 被疑者の所持 に係る書類を受け取りに来た場合、 接見等禁止処分を理由にこれを拒否することはできない。

  • 50

    接見等禁止処分中であっても、勾留された被疑者と弁護人と の間における書類その他の物の授受は禁止されないが、被疑者 が作成したメモ等を授受する際にその家族宛の信書が含まれて いた場合には、当該信書の授受を禁止することができる。

  • 51

    接見禁止処分中であっても、 弁護人との接見は認められるが、 接見を求めて来署した者が弁護人であることの確認ができない ときは、 接見を拒否することができる。

  • 52

    裁判官は、 勾留中の被疑者と弁護人又は弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁止することができるところ、特定の者についてのみ接見禁止を解除し、 接見させることは許されない。

  • 53

    接見等禁止処分は、 検察官の請求により又は裁判官の職権で、 裁判官が行うものであることから、 そのいずれの許可を受ける ことなく、 警察官の裁量で、 接見等禁止処分を受けている被疑者とその家族を接見させることはできない。

  • 54

    捜査の必要から接見禁止中の被疑者と特定の者とを接見させる場合には、 接見禁止処分について請求権を有する検察官の了解を得てから接見させるべきである。

  • 55

    被疑者の親族から、逮捕留置中の被疑者に対して接見・糧食の差入れの申出があった場合、 捜査上の支障を理由として接見を拒否することはできるが、 糧食の差入れを禁止することはできない。

  • 56

    接見等禁止処分は、裁判所の決定又は裁判官の命令によって 行われるところ、 糧食の授受については、 接見等禁止中の被告人・被疑者であっても、これを禁止することはできないが、 保健衛生上の観点から、糧食の種類・分量を制限することは許される。

  • 57

    接見禁止処分は、 検察官の請求に対して裁判官が行う裁判で あり、請求が却下されたときは検察官、 請求が認容されたとき は被疑者又はその弁護人が、 準抗告を申し立て、 当該裁判の取 消し又は変更を請求することができる。

  • 58

    接見禁止処分の効力は公訴の提起により消滅し、公訴の提起 後は、 被告人に罪証を隠滅するおそれが認められる場合であっても、 接見禁止処分を請求することはできない。

  • 59

    接見禁止処分がなされている勾留中の被疑者が、 勾留の執行 停止により釈放された場合には、 接見禁止処分は当然にその効 力を失う。

  • 60

    接見禁止処分を受けている被疑者について、 勾留の執行が停止された場合、 接見禁止処分の効力は消滅するので、同人の再勾留に当たり、新たに接見禁止処分を請求して認められなけれ ば、被疑者と弁護人等以外の者との接見を禁止することはでき ない。

  • 61

    接見禁止処分を受けた勾留中の被疑者が、 鑑定留置処分に付 された場合、 接見禁止処分の効力は失われ、たとえ鑑定留置期間が終了して当該被疑者が再び勾留されたとしても、以前の接見禁止処分の効力は復活しない。

  • 62

    接見禁止処分に付されている少年被疑者が、 家庭裁判所送致となり、刑事処分相当として逆送された場合、 当初の接見禁止処分の効力は消滅しているから、 必要なときは新たに接見禁止の裁判を求めなければならない。

  • 63

    接見等禁止処分を受けている勾留中の外国人被疑者の弁護人が、通訳人を伴って接見を求めてきたところ、 通訳人に被疑者 との親交があり、近く事情聴取予定の事件関係者であることが 判明した場合には、 弁護人との接見において、当該通訳人の同席を拒否すべきである。

  • 64

    勾留中の被疑者と弁護人等以外の者との接見は、留置施設等 の職員の立会いの下で行われるところ、いわゆるウィーン条約 締結国の国籍を有する外国人被疑者と領事官との接見について も、原則として、 留置施設等の職員の立会いの下で行われることとなる。

  • 65

    勾留中の外国人被疑者と弁護人等以外の者との接見は、 留置 担当官等の立会いの下に行われるが、 2国間の条約を締結して いるアメリカ及びイギリス国籍を有する者と当該国の領事官と の接見には、立会人を置くことができない。

  • 66

    接見禁止処分に付されている外国人被疑者に対して、当該外国の領事官から接見の申出があった場合、 接見禁止処分は領事官にも及ぶので、 接見禁止処分を解除する裁判がなされた後でなければ、 接見させることはできない。

  • 67

    殺人事件の被疑者の供述に基づき、 凶器の拳銃を発見するため、国が管理する河川の川底を捜索する場合は、 捜索差押許可状によることを要しない。

  • 68

    強制採尿や強制採血の場合のように、直ちに令状の請求をしなければならないときは、請求者が所属する官公署の所在地を 管轄する裁判所ではなく、最寄りの地方裁判所又は簡易裁判所 の裁判官に請求することができるが、いかなる場合であっても、 家庭裁判所の裁判官に請求することはできない。

  • 69

    相手方が物について任意提出を拒否した場合、 強制捜査の必要性の有無に関係なく、直ちに強制処分としての捜索差押え の手続に入るのが妥当である。

  • 70

    捜索差押えの令状請求に当たっては、被疑者が特定の罪を 犯したことを疎明する必要があるが、 その嫌疑の程度について は、 逮捕状請求の場合と異なり、 「罪を犯したことを疑うに足 りる相当な理由」 までは要求されない。

  • 71

    被疑者の住居について捜索差押えをするため、令状を請求 する場合には、差し押さえるべき物の存在を認めるに足りる状況があることを疎明しなければならない。

  • 72

    被疑者以外の第三者の身体、 物又は住居その他の場所に対する捜索差押許可状を請求する場合は、 被疑者の住居等を捜索する場合と異なり、 差し押さえるべき物の存在を認めるに足りる 状況があることを疎明する資料を提供する必要がある。

  • 73

    被疑者宅を捜索した結果、 差し押さえるべき物が発見されな かった場合において、 再度同宅について捜索差押許可状を請求 するときは、差し押さえるべき物の存在を認めるに足りる状況 があることを疎明する資料を提供しなければならない。

  • 74

    差押えの対象物は、 犯罪事実に関連性を有するものであれば、 当該犯罪事実を直接証明する証拠物に限らず、情状に関する証拠物も差し押さえることができる。

  • 75

    令状による差押えの対象物は、 「証拠物又は没収すべき物」 であるところ、 これには、 動産、 不動産のほか、振り込め詐欺 により振り込まれた預金債権も含まれる。

  • 76

    法令の規定に基づき、 通信事務を取り扱う者が保管所持している郵便物については、被疑者から送られ、又は被疑者に対 し送られているという事由があれば、それだけで捜索差押え の対象となる。

  • 77

    逃走中の被疑者が内妻に対して発信した郵便物で、郵便局等 に保管中のものは、それが、証拠物又は没収すべき物と思料さ れるものでなくても押収することができ、 また、 当該郵便物が 内妻に到達している場合にも、同様に押収することができる。

  • 78

    郵便局内にある被疑者名義の私書箱に届いた郵便物は、法令 の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持する ものに当たらないから、その捜索・差押えの実施には、当該私書箱を捜索すべき場所、 当該郵便物を差し押さえるべき物とする捜索差押許可状の発付を受ける必要がある。

  • 79

    逃亡中の被疑者から、近況を知らせる手紙が第三者宅に届い ているという情報を得た場合、 被疑者の所在を判明させること のみを目的として、 当該手紙を差押対象物とする捜索差押許可状の請求をするべきではない。

  • 80

    捜索差押許可状の執行に際して、 有効期間内に捜索・差押えに着手していれば、たとえ実施中にその期間が経過したとしても、その処分を継続して行うことができる。

  • 81

    令状に基づき銀行の貸金庫内の証拠物を差し押さえる場合、被処分者は銀行であり、 貸金庫の利用者ではない。

  • 82

    同一被疑者に係る関連性のない2個の犯罪事実で、 同一場所の捜索差押えを行う場合、 両事件について各別に記載した1通の請求書を作成すればよい。

  • 83

    共同住宅の一室である被疑者の居室及び1階の郵便受けの捜索・差押えは、1通の令状で行うことができる。

  • 84

    捜索差押許可状は、管理権が異なる場所ごとに必要であるため、アパートの一室と同アパート敷地内の共同の物置2か所を同一機会に捜索しようとする場合は、それぞれ別個に令状の発付を受けなければならない。

  • 85

    捜索差押許可状により、 被疑者の自動車及び車内の積載物の 捜索・差押えを行う場合、 自動車本体に対する令状の効力が積載物にも及ぶため、 差し押さえるべき物として当該自動車のみ が記載された捜索差押許可状で足りる。

  • 86

    捜索差押許可状を請求する際には、必ずしも被疑者が判明していることを要しないが、 その場合、 捜索差押許可状請求書の 被疑者の氏名欄には、 「不詳」 と記載する。

  • 87

    捜索差押許可状請求書の 「被疑者の氏名」欄は、原則、 戸籍上 の氏名を記載するが、それが明らかでない場合、 通称や人相・ 体格など、被疑者を特定するに足りる事項を記載すればよい。

  • 88

    被疑者が宿泊するホテルの客室を捜索するに当たっては、 客 室番号を特定するか、 客室を特定できない場合には 「○○ホテ ル内の被疑者△△が宿泊している客室」 という程度に特定した 令状が必要であり、単にホテル名を示しただけの令状で捜索を 行うことは許されない。

  • 89

    捜索差押許可状は、被疑者以外の第三者に対して執行される場合もあるので、 被疑者その他の関係者の名誉が侵害され、 又は事後の捜査に支障を来すことを防ぐため、 犯罪事実の要旨の 記載が要件となっていないのに対して、 捜索差押許可状請求書 においては、必ず犯罪事実の要旨の記載を要する。

  • 90

    刑訴法上、起訴後であっても捜査機関が被告事件に係る捜索・差押えを行うことができるのは明らかであり、第1回公判期日後においても、受訴裁判所の意向を確認するまでもなく、 これを行うことができる。

  • 91

    公訴提起後の被告事件について、 捜査機関による捜索差押えは、 第1回公判期日前であれば原則として許されるところ、 その場合、 捜索差押許可状請求書の 「被疑者」 は 「被告人」 に、 「被疑事件」 は 「被告事件」 に、 「犯罪事実の要旨」 は 「公訴事実」 に、 それぞれ訂正しなければならない。

  • 92

    令状に記載されている差し押さえるべき物以外の証拠物を発 見した場合、それが証拠として重要なものであっても、 当該令 状の効力として差し押さえることはできない。

  • 93

    差し押さえるべき物を 「拳銃」 と限定した令状により被疑者宅を捜索したところ、 差押対象物である拳銃を発見したが、 実 包が装填されていた場合、 当該令状により実包を含めて拳銃を 差し押さえることができる。

  • 94

    捜索すべき場所を 「被疑者方」 とする捜索差押許可状により 捜索中、 立会人である被疑者が証拠物を隣人宅に投げ入れた場 合、当該捜索差押許可状の効力で隣人宅を捜索し、当該証拠物 を差し押さえることができる。

  • 95

    自動車自体を差し押さえるとともに、 その車内の捜索差押 えを行うことは、1通の捜索差押許可状により可能であるが、 これらの処分は同一機会に同一場所で行わなければならない。

  • 96

    所在場所が特定されていない自動車に対する捜索差押許可状 の発付を得た後に、 周囲がフェンス・門扉で囲まれた他人の管理する敷地内で当該自動車を発見した場合、 敷地の管理者と連 絡が取れないときは、当該捜索差押許可状でその敷地内に立ち 入り、自動車の捜索を実施することができる。

  • 97

    拳銃不法所持容疑で、被疑者の身体を捜索する捜索差押許可状の発付を得て、 捜索・差押えをするに当たり、 被疑者が住居内にいた場合、当該許可状で住居内に立ち入って捜索差押え を行うことができる。

  • 98

    捜索場所を「被疑者の住居及び同敷地内」とする令状により、 被疑者宅の捜索を実施したところ、 同宅の車庫に自動車があった場合、当該自動車が被疑者の管理するものであれば、同一の令状で当該自動車を捜索することができる。

  • 99

    捜索場所を「被疑者の住居及び同敷地内」 とする令状により、 被疑者宅の捜索を実施したところ、 同宅の車庫にたまたま来訪 していた第三者の自動車があった場合、 その自動車は第三者の 管理に属しているので、 当該令状の効力は及ばない。

  • 100

    特定の場所に対する捜索差押許可状により、 その場所に居合 わせた第三者の着衣について捜索することは、たとえ当該着衣 に差押対象物が隠匿されていることを疑うに足りる具体的な状況が存在する場合であっても、 許されない。