【刑訴法】復元問題一問一答(下巻)⑤

【刑訴法】復元問題一問一答(下巻)⑤
100問 • 2年前
  • 山本卓弥
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    問題一覧

  • 1

    裁判官は、鑑定留置に関して、病院等の管理者の申出により、 又は職権で、司法警察職員に看守を命ずることができるところ、看守の方法等を指示・指揮することはできない。

  • 2

    第1回公判期日後における被告人の鑑定留置は、受訴裁判所が行うことになるので、捜査機関はこれを請求することができない。

  • 3

    鑑定留置状では、被処分者の身体検査を行うことはできず、 その必要があるときは、改めて鑑定処分許可状の発付を得なければならない。

  • 4

    任意捜査中の被疑者を鑑定留置する場合、 裁判官は、当該被疑者に対して被疑事実を告げ、 これに関する陳述を聴くほか、 弁護人選任権を告知しなければならない。

  • 5

    被疑者に対する鑑定留置は、被疑者の心身等に関する鑑定目的を達成するために必要な留置処分として行うものであるが、 真に必要やむを得ない場合には、 鑑定に支障を来さない範囲内 で、鑑定留置中の被疑者を任意に取り調べることが許される。

  • 6

    勾留中の被疑者に鑑定留置状が執行された場合は、 勾留の効力が自動的に消滅するため、 鑑定留置処分が取り消された場合 や、鑑定留置の期間が満了した場合でも、 勾留の効力が自動的 に復活することはない。

  • 7

    勾留中の被告人に対して鑑定留置状が執行されたときには、 被告人が留置された起算日から満了日までの間、勾留の執行は停止するが、この期間は勾留とみなされないことから、鑑定留置の起算日と満了日は、勾留期間に算入されない。

  • 8

    接見禁止処分を受けている勾留中の被疑者に対し、鑑定留置状が執行されると、 接見禁止処分は無効となるので、鑑定留置中に引き続き接見禁止が必要なときは、改めて接見禁止の裁判 を得なければならない。

  • 9

    捜査機関が鑑定留置の請求を却下されたときは、不服申立て をすることはできないが、被疑者・被告人が鑑定留置を命じられたときは、これを不服として準抗告を申し立てることができる。

  • 10

    公訴提起とは、 検察官が裁判所に対し、 特定の刑事事件に つき審判を求める意思表示をいい、 これには公判請求、略式命令請求、交通事件即決裁判請求などがあるところ、このうち公判請求は、公開の法廷における審判を求めるものである。

  • 11

    公訴は、検察官が被告人を指定して提起するので、検察官が 指定しない共犯者にはその効力は及ばないとされており、裁判所が自らその共犯者の公訴を提起することはできない。

  • 12

    起訴便宜主義とは、 犯罪事実が証拠上明らかであり、かつ、 訴訟条件を具備する事件であっても、 検察官はこれを訴追する かどうかを決定する裁量権を有する、というものである。

  • 13

    不起訴処分とは、 検察官が終局処分として起訴を行わないことをいうが、これには一事不再理の原則は適用されないので、 新たに証拠が発見された場合や訴訟条件が具備された場合は、 公訴時効期間が経過するまで公訴を提起することができる。

  • 14

    起訴猶予とは、 検察官による終局処分の1つであり、公訴提起の条件は存在するものの、犯人の性格、年齢及び境遇、 犯罪 の軽重及び情状並びに犯行後の情況を考慮して訴追の必要がない場合に、公訴を提起しないという不起訴処分の一種である。

  • 15

    検察官は、少年事件について家庭裁判所から刑事処分相当として送致を受けた場合、犯罪の情状等に影響を及ぼすべき新たな事情を発見したため、 訴追が相当でないと認めたときを除いて、常に公訴を提起しなければならない。

  • 16

    付審判請求に基づいて、 裁判所が事件を審判に付する決定をした場合は、 「起訴独占主義」の例外として、 その事件につき 公訴提起があったものとみなされ、 裁判所の指定する弁護士 が公訴の維持に当たる。

  • 17

    公訴提起は、 被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項や、公訴事実及び罪名が記載された起訴状を裁判所に提出して行うが、 起訴状には、 裁判官に事件について予断を生じさせるおそれのある書類その他の物を添付してはならない。

  • 18

    公訴提起は、被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項、公訴事実及び罪名を記載した起訴状を提出して行うが、 被告人を特定するに足りる事項の一部に誤りがあっても、 その他の記載により被告人を特定できるときは、公訴の提起は無効 とはならない。

  • 19

    公訴提起とは、 検察官が裁判所に対し、 特定の犯罪事実に ついて特定の被告人に対する審理を求めることであり、 一度公訴が提起されると、 検察官は、 同一事件につき起訴することは できない。

  • 20

    確定判決を経た事件については、公訴事実の同一性が認められる範囲内において再起訴が許されないところ、併合罪の関係 にある2つの罪については、一方の罪で確定判決を経た場合、 他方の罪にも既判力が及び、 これを起訴することはできない。

  • 21

    被告事件について大赦があったときや公訴時効が完成したときなど、実体的訴訟条件を欠く場合は、 免訴の判決がなされるところ、 免訴の判決によって一旦訴訟が打ち切られると、 検察官は同一事件について再び公訴を提起することができなくなる。

  • 22

    略式命令とは、 検察官の請求により、 罪証明白で事案簡明な 事件につき、 公判手続によらないで一定額以下の罰金又は科料 を科する裁判をいうところ、この略式命令を発する権限は、簡易裁判所のみが有する。

  • 23

    略式命令は、 簡易裁判所に対する公訴提起のうち、検察官の 請求により公判手続によらないで罰金又は科料を科する裁判であるが、刑の執行猶予を言い渡し、 保護観察に付すなどの付随的処分を行うことはできない。

  • 24

    結果犯の時効の起算点は結果が発生した時であるから、 業務上過失致死罪の時効の起算点は、受傷の時ではなく、死亡の結果が発生した時であり、その時から時効期間が進行する。

  • 25

    公訴時効は、 共犯の場合、犯罪行為が全て終わった時から時効期間が起算されるところ、ここにいう「共犯」とは、刑法総則における任意的共犯を意味し、 必要的共犯を含まない。

  • 26

    当該事件について犯人の公訴が提起された場合、この者について公訴時効は停止する。

  • 27

    公訴時効は、 公訴の提起がされた場合、 その有効・無効にかかわらず進行を停止するところ、 公訴棄却の裁判がされたとき は、その裁判が確定した時から残りの時効期間が進行する。

  • 28

    当該事件について共犯者に対する公訴が提起された場合、 公訴を提起されていない他の共犯者についても、公訴時効が停止 する。

  • 29

    検察官が、 共犯事件について、単独犯として公訴を提起した 場合でも、公訴提起による時効停止の効力は共犯者に及ぶ。

  • 30

    公訴時効は、 犯人が国外に逃走している間は進行を停止するところ、 日本国内で罪を犯した外国人が本国に帰国した場合も 同様である。

  • 31

    犯人が一時的な海外渡航により国外にいる場合、同人について公訴時効が停止する。

  • 32

    犯人が国外にいるとき、期間の長短を問わず時効は停止するが、公訴時効の停止期間には出国日及び帰国日が算入される。

  • 33

    公訴時効の進行を停止させる事由である「犯人が国外にいる場合」とは、捜査官が犯罪の発生や犯人を知っている必要はなく、単に犯人が国外にいるということだけで足りる。

  • 34

    犯人が日本国外へ逃亡している場合、 国内にいる他の共犯者 についても公訴時効が停止する。

  • 35

    犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達ができなかった場合、 同人について公訴時効は停止する。

  • 36

    住居侵入窃盗は牽連犯の関係にあるが、法定刑の重い窃盗が 時効の基準となるため、 住居侵入の時効のみが先に完成することはない。

  • 37

    人を死亡させた罪であって、 無期の懲役又は禁錮に当たるものの公訴時効期間は、 30年である。

  • 38

    人を死亡させた罪以外の罪で、 法定刑が 「2年以上の有期懲役」 とされているものの公訴時効期間は、10年である。

  • 39

    人を死亡させた罪以外の罪で、 長期 15年未満の懲役又は禁錮に当たるものの公訴時効期間は、7年である。

  • 40

    人を死亡させた罪以外の罪で、長期10年未満の懲役に当たるものの公訴時効期間は、5年である。

  • 41

    人を死亡させた罪以外の罪で、長期5年未満の懲役若しくは 禁錮又は罰金に当たるものの公訴時効期間は、3年である。

  • 42

    拘留又は科料に当たる罪の公訴時効期間は、1年である。

  • 43

    故意の犯罪行為により人を死亡させた罪は、公訴時効の除外事由に該当するため、 殺人罪や強盗致死罪のほか、 傷害致死罪や逮捕監禁致死罪についても、公訴時効は成立しない。

  • 44

    往来危険による汽車転覆等致死罪については、公訴時効が成立しない。

  • 45

    水道毒物混入致死罪については、公訴時効が成立しない。

  • 46

    強制わいせつ罪の公訴時効期間は、7年である。

  • 47

    強制性交等致死罪については、公訴時効が成立し得る。

  • 48

    殺人未遂罪については、公訴時効が成立し得る。

  • 49

    過失致死罪の公訴時効期間は、3年である。

  • 50

    身代金目的略取罪については、公訴時効が成立し得る。

  • 51

    強盗罪の公訴時効期間は、 15年である。

  • 52

    強盗致死罪については、公訴時効が成立しない。

  • 53

    強盗・強制性交等致死罪の公訴時効期間は、 25年である。

  • 54

    詐欺罪の公訴時効期間は、7年である。

  • 55

    占有離脱物横領罪の公訴時効期間は、3年である。

  • 56

    「証拠」は、 「証拠方法」 と 「証拠資料」に分類されるところ、 このうち 「証拠方法」 とは、 事実認定の材料となるべき人、物それ自体をいう。

  • 57

    証拠は、証拠方法の性質により 「人的証拠」 と 「物的証拠」 に分類されるが、 鑑定人などは 「人的証拠」 であり、凶器などは 「物的証拠」である。

  • 58

    証拠は、証拠方法の物理的性質に着目した場合には 「人的証拠」 と 「物的証拠」 に、 証拠資料の性質に着目した場合には「供述証拠」 と 「非供述証拠」に分類されるところ、 生存する人の供述調書は 「人的証拠」 であり、 「非供述証拠」である。

  • 59

    証拠は、証拠方法の物理的性質に着目すると、「人的証拠」と 「物的証拠」 に分類されるところ、これらを取得するための強制処分の方法に差異があり、人的証拠を取得するためには召喚と 勾引が行われ、物的証拠を取得するためには押収が行われる。

  • 60

    要証事実の存否を直接証明するのに役立つ証拠を「直接証拠」 といい、 要証事実の存否を間接的に推認できる事実 (間接事実) を証明するのに役立つ証拠を「間接証拠」という。

  • 61

    証拠は、要証事実を直接証明するのに役立つかどうかによっ て、 「直接証拠」 と 「間接証拠」に分類されるが、「犯行時間帯に犯行場所の最寄り駅で被疑者の姿を見た。」 という参考人の 供述は、 「間接証拠」に当たる。

  • 62

    間接証拠とは、 要証事実を推測させる事実を証明することにより、 間接的に要証事実の証明に役立つ証拠をいい、 例えば、 犯行現場に残された遺留指紋は間接証拠に当たる。

  • 63

    窃盗事件につき、 被告人の窃盗事実が要証事実である場合、 これを認める被告人の自白は 「間接証拠」に当たる。

  • 64

    間接証拠とは、 要証事実を推測させるような事実を証明することにより、 間接的に要証事実の証明に役立つ証拠をいい、 間接証拠のみで被告人を有罪とすることはできない。

  • 65

    証拠は、証拠調べの方法によって「人証」、「書証」及び「物証」に分類されるが、「人証」とは、口頭で証拠資料を提出する証拠方法であり、 鑑定人などがこれに属する。

  • 66

    「証拠書類」とは、書面の内容のみが証拠資料となる証拠方法をいい、供述調書や捜査報告書がこれに当たるのに対して、 「証拠物たる書面」 とは、書面の存在、状態及び内容が証拠資料となる証拠方法をいい、 脅迫文書や偽造文書がこれに当たる。

  • 67

    司法警察職員が作成した捜査報告書は、本人自らの体験事実 を書面の形式で報告するものであり、供述証拠ではなく、 非供述証拠である。

  • 68

    証拠は、「供述証拠」 と 「非供述証拠」に分類されるが、 鑑定受託者が作成した鑑定書は 「供述証拠」に当たる。

  • 69

    取調べ状況を録音・録画した DVD は、 供述証拠としても用いることができるが、それ以外に任意性判断の資料として供述時の状況を立証するために用いる場合にあっては、非供述証拠 に当たる。

  • 70

    証拠は、「本証」 と 「反証」に分けられ、「本証」 とは、挙証責任を負う者が提出する証拠をいうから、 検察官の提出する証拠は、「本証」 ではなく 「反証」に当たる。

  • 71

    伝聞法則の適用により、 原則として証拠とすることができない伝間証拠であっても、 公判準備又は公判期日における被告人、 証人その他の者の供述の証明力を争うためには、これを証拠とすることができ、この種の証拠を一般に 「弾劾証拠」という。

  • 72

    弾劾証拠を、 有罪判決の直接の証拠とすることはできない。

  • 73

    刑訴法上、証拠の証明力については、 補強法則による制限があるほかは、 裁判官の自由な判断に委ねられているところ、裁判員裁判においても同様に、 裁判官及び裁判員の自由な判断に 委ねられる。

  • 74

    要証事実の認定は、証拠能力があり、かつ適法な証拠調べを経た証拠によらなければならないところ、そのような証拠による証明を 「厳格な証明」 といい、これに対するものを 「自由な証明」 というが、 共謀共同正犯における共謀の事実を証明するには「厳格な証明」 が必要である。

  • 75

    逮捕状により被告人を逮捕した事実や逮捕自体の適法性を、 逮捕手続書によって証明しようとする場合は、証拠能力がなく、 あるいは適法な証拠調べを経ていない証拠による自由な証明で足りる。

  • 76

    公訴事実の存否は、 犯罪事実そのものであるから 「厳格な証明」 を要するが、 情状に関する事実のうち、犯行の動機・手段・ 方法にあっては 「自由な証明」 で足りる。

  • 77

    自白の任意性の証明は、証拠能力が認められ、かつ適法な証拠調べを経た証拠によって行われなければならず、 例えば、 被告人が証拠とすることに同意していない取調べ状況報告書のように証拠能力のない証拠によって証明することは許されない。

  • 78

    「自由な証明」 とは、 証拠能力がなく、 又は適法な証拠調べを経ていない証拠による証明をいい、 これに対するものとして 「厳格な証明」 があるところ、 捜査段階においては 「自由な証明」 で足りる。

  • 79

    「証拠能力」 とは、 要証事実を認定するための資料として公判廷で証拠調べをすることが許されるための資格をいうところ、 証拠能力のない証拠については、たとえ証拠価値が高くても、 証拠調べをすることは許されない。

  • 80

    証拠能力とは、 厳格な証明の資料として用いられるための形式的な資格をいい、この証拠能力の有無は、 裁判官の自由な判断に委ねられる。

  • 81

    何ら事実に基づかない単なる意見や憶測にすぎない証言には、 証拠能力は認められないが、自己の体験した事実から推測した事実に関する証言は、事実に基づく供述であるから証拠能力が認められる。

  • 82

    供述調書の謄本又は抄本の証拠能力は、「原本が存在し、又は存在したこと」、「原本の正確な写しであること」 及び 「原本の提出が不能又は困難であること」の3つの要件を充足することにより、 当該原本の証拠能力に準じて認められる。

  • 83

    自白とは、被告人又は被疑者が、 犯罪事実の全部又は主要部分について、自己の刑事責任を認める供述をいい、公判の冒頭手続において被告人がした 「事実は大体そのとおりで、私としては別に申し上げることはありません。」 という陳述も自由に当たる。

  • 84

    自白とは、犯罪事実の全部又は主要部分について、自己の刑事責任を認める供述をいい、 その供述を供述者本人との関係で証拠として用いる場合をいう。

  • 85

    自白とは、犯罪事実の全部又は主要部分について、自己の刑事責任を認める供述をいうが、正当防衛や心神喪失を主張するような供述は、たとえ犯罪事実の主要部分を認めていても、自白とはいえない。

  • 86

    殺人事件の犯行現場に居合わせたことは認めるが、 実行行為を否認する供述又は単なる共謀者が共謀の事実を否認する供述は、自白に当たらない。

  • 87

    自白とは、 被告人又は被疑者が、 自己の犯罪事実の全部又は 主要部分について、 自己の刑事責任を認める供述をいい、 その 供述の相手方は問わないので、 捜査機関や裁判官のほか、 家族 に対してなされた供述も自白に当たる。

  • 88

    自白は、供述の時期、場所、方法を問わないので、 書面による供述や口頭による供述でもよく、 また、 供述の相手方が存在しない日記や手帳による供述も含まれる。

  • 89

    自白には、被疑者が作成した供述書や日記等のほかに、犯罪 の嫌疑を受ける前にこれと関係なく、自ら備忘のためその都度記入した未収金控帳等の記載部分も含まれる。

  • 90

    自白には任意性が求められるので、 任意性を欠く供述調書は、 被疑者の署名・押印があっても、証拠とすることはできない。

  • 91

    強制、 拷問又は脅迫による自白、 不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑いのある自白にあっては、仮に被告人が証拠とすることに同意したとしても、 その証拠能力は否定される。

  • 92

    取調べ官が偽計を用い、 否認する甲に、 共犯関係にある乙が 自供した旨申し向けて自白を獲得し、 更に乙に対して、甲が自供した旨申し向けて自白を獲得した場合、これら自白の内容が たとえ真実であっても、その証拠能力は否定される。

  • 93

    強制拷問又は脅迫による任意性のない自白は証拠とすることができず、弾劾証拠として使用することも許されない。

  • 94

    ポリグラフ検査の結果を告知した後になされた自由であっても、これを理由として自白の任意性が否定されるわけではない。

  • 95

    任意性のない自白は証拠能力が認められないが、取調べが深夜に及び長時間行われたとしても、 そのことだけで任意性を欠くとして証拠能力が否定されるわけではない。

  • 96

    被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には有罪とされない。

  • 97

    証明力とは、証拠の実質的な価値であり、 その評価は裁判官 の自由心証によるが、 その例外として、自白が唯一の証拠である場合は、 自白の補強証拠を要するという原則があり、この原則は、公判廷における自白にも当てはまる。

  • 98

    自白によって犯罪事実を認定するためには、 補強証拠を要するが、証拠能力を有する証拠であれば、 人証でも物証でもよく、 直接証拠や間接証拠であっても、 補強証拠となり得る。

  • 99

    自白の補強証拠は、 本人の自白以外の証拠でなければならないが、 被告人が捜査段階で行った不利益な事実を承認する供述は、公判廷における同人の自白の補強証拠とすることができる。

  • 100

    本人の自白は、当該本人の自白の補強証拠とすることができないが、共犯者の自白は、 本人の自白の補強証拠とすることができるとするのが判例の立場である。

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    【刑法】復元問題一問一答(上巻)①罪刑法定主義、刑法の適用範囲

    山本卓弥 · 3回閲覧 · 52問 · 2年前

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    山本卓弥

    【刑法】復元問題一問一答(上巻)②構成要件

    【刑法】復元問題一問一答(上巻)②構成要件

    山本卓弥 · 59問 · 2年前

    【刑法】復元問題一問一答(上巻)②構成要件

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    59問 • 2年前
    山本卓弥

    問題一覧

  • 1

    裁判官は、鑑定留置に関して、病院等の管理者の申出により、 又は職権で、司法警察職員に看守を命ずることができるところ、看守の方法等を指示・指揮することはできない。

  • 2

    第1回公判期日後における被告人の鑑定留置は、受訴裁判所が行うことになるので、捜査機関はこれを請求することができない。

  • 3

    鑑定留置状では、被処分者の身体検査を行うことはできず、 その必要があるときは、改めて鑑定処分許可状の発付を得なければならない。

  • 4

    任意捜査中の被疑者を鑑定留置する場合、 裁判官は、当該被疑者に対して被疑事実を告げ、 これに関する陳述を聴くほか、 弁護人選任権を告知しなければならない。

  • 5

    被疑者に対する鑑定留置は、被疑者の心身等に関する鑑定目的を達成するために必要な留置処分として行うものであるが、 真に必要やむを得ない場合には、 鑑定に支障を来さない範囲内 で、鑑定留置中の被疑者を任意に取り調べることが許される。

  • 6

    勾留中の被疑者に鑑定留置状が執行された場合は、 勾留の効力が自動的に消滅するため、 鑑定留置処分が取り消された場合 や、鑑定留置の期間が満了した場合でも、 勾留の効力が自動的 に復活することはない。

  • 7

    勾留中の被告人に対して鑑定留置状が執行されたときには、 被告人が留置された起算日から満了日までの間、勾留の執行は停止するが、この期間は勾留とみなされないことから、鑑定留置の起算日と満了日は、勾留期間に算入されない。

  • 8

    接見禁止処分を受けている勾留中の被疑者に対し、鑑定留置状が執行されると、 接見禁止処分は無効となるので、鑑定留置中に引き続き接見禁止が必要なときは、改めて接見禁止の裁判 を得なければならない。

  • 9

    捜査機関が鑑定留置の請求を却下されたときは、不服申立て をすることはできないが、被疑者・被告人が鑑定留置を命じられたときは、これを不服として準抗告を申し立てることができる。

  • 10

    公訴提起とは、 検察官が裁判所に対し、 特定の刑事事件に つき審判を求める意思表示をいい、 これには公判請求、略式命令請求、交通事件即決裁判請求などがあるところ、このうち公判請求は、公開の法廷における審判を求めるものである。

  • 11

    公訴は、検察官が被告人を指定して提起するので、検察官が 指定しない共犯者にはその効力は及ばないとされており、裁判所が自らその共犯者の公訴を提起することはできない。

  • 12

    起訴便宜主義とは、 犯罪事実が証拠上明らかであり、かつ、 訴訟条件を具備する事件であっても、 検察官はこれを訴追する かどうかを決定する裁量権を有する、というものである。

  • 13

    不起訴処分とは、 検察官が終局処分として起訴を行わないことをいうが、これには一事不再理の原則は適用されないので、 新たに証拠が発見された場合や訴訟条件が具備された場合は、 公訴時効期間が経過するまで公訴を提起することができる。

  • 14

    起訴猶予とは、 検察官による終局処分の1つであり、公訴提起の条件は存在するものの、犯人の性格、年齢及び境遇、 犯罪 の軽重及び情状並びに犯行後の情況を考慮して訴追の必要がない場合に、公訴を提起しないという不起訴処分の一種である。

  • 15

    検察官は、少年事件について家庭裁判所から刑事処分相当として送致を受けた場合、犯罪の情状等に影響を及ぼすべき新たな事情を発見したため、 訴追が相当でないと認めたときを除いて、常に公訴を提起しなければならない。

  • 16

    付審判請求に基づいて、 裁判所が事件を審判に付する決定をした場合は、 「起訴独占主義」の例外として、 その事件につき 公訴提起があったものとみなされ、 裁判所の指定する弁護士 が公訴の維持に当たる。

  • 17

    公訴提起は、 被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項や、公訴事実及び罪名が記載された起訴状を裁判所に提出して行うが、 起訴状には、 裁判官に事件について予断を生じさせるおそれのある書類その他の物を添付してはならない。

  • 18

    公訴提起は、被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項、公訴事実及び罪名を記載した起訴状を提出して行うが、 被告人を特定するに足りる事項の一部に誤りがあっても、 その他の記載により被告人を特定できるときは、公訴の提起は無効 とはならない。

  • 19

    公訴提起とは、 検察官が裁判所に対し、 特定の犯罪事実に ついて特定の被告人に対する審理を求めることであり、 一度公訴が提起されると、 検察官は、 同一事件につき起訴することは できない。

  • 20

    確定判決を経た事件については、公訴事実の同一性が認められる範囲内において再起訴が許されないところ、併合罪の関係 にある2つの罪については、一方の罪で確定判決を経た場合、 他方の罪にも既判力が及び、 これを起訴することはできない。

  • 21

    被告事件について大赦があったときや公訴時効が完成したときなど、実体的訴訟条件を欠く場合は、 免訴の判決がなされるところ、 免訴の判決によって一旦訴訟が打ち切られると、 検察官は同一事件について再び公訴を提起することができなくなる。

  • 22

    略式命令とは、 検察官の請求により、 罪証明白で事案簡明な 事件につき、 公判手続によらないで一定額以下の罰金又は科料 を科する裁判をいうところ、この略式命令を発する権限は、簡易裁判所のみが有する。

  • 23

    略式命令は、 簡易裁判所に対する公訴提起のうち、検察官の 請求により公判手続によらないで罰金又は科料を科する裁判であるが、刑の執行猶予を言い渡し、 保護観察に付すなどの付随的処分を行うことはできない。

  • 24

    結果犯の時効の起算点は結果が発生した時であるから、 業務上過失致死罪の時効の起算点は、受傷の時ではなく、死亡の結果が発生した時であり、その時から時効期間が進行する。

  • 25

    公訴時効は、 共犯の場合、犯罪行為が全て終わった時から時効期間が起算されるところ、ここにいう「共犯」とは、刑法総則における任意的共犯を意味し、 必要的共犯を含まない。

  • 26

    当該事件について犯人の公訴が提起された場合、この者について公訴時効は停止する。

  • 27

    公訴時効は、 公訴の提起がされた場合、 その有効・無効にかかわらず進行を停止するところ、 公訴棄却の裁判がされたとき は、その裁判が確定した時から残りの時効期間が進行する。

  • 28

    当該事件について共犯者に対する公訴が提起された場合、 公訴を提起されていない他の共犯者についても、公訴時効が停止 する。

  • 29

    検察官が、 共犯事件について、単独犯として公訴を提起した 場合でも、公訴提起による時効停止の効力は共犯者に及ぶ。

  • 30

    公訴時効は、 犯人が国外に逃走している間は進行を停止するところ、 日本国内で罪を犯した外国人が本国に帰国した場合も 同様である。

  • 31

    犯人が一時的な海外渡航により国外にいる場合、同人について公訴時効が停止する。

  • 32

    犯人が国外にいるとき、期間の長短を問わず時効は停止するが、公訴時効の停止期間には出国日及び帰国日が算入される。

  • 33

    公訴時効の進行を停止させる事由である「犯人が国外にいる場合」とは、捜査官が犯罪の発生や犯人を知っている必要はなく、単に犯人が国外にいるということだけで足りる。

  • 34

    犯人が日本国外へ逃亡している場合、 国内にいる他の共犯者 についても公訴時効が停止する。

  • 35

    犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達ができなかった場合、 同人について公訴時効は停止する。

  • 36

    住居侵入窃盗は牽連犯の関係にあるが、法定刑の重い窃盗が 時効の基準となるため、 住居侵入の時効のみが先に完成することはない。

  • 37

    人を死亡させた罪であって、 無期の懲役又は禁錮に当たるものの公訴時効期間は、 30年である。

  • 38

    人を死亡させた罪以外の罪で、 法定刑が 「2年以上の有期懲役」 とされているものの公訴時効期間は、10年である。

  • 39

    人を死亡させた罪以外の罪で、 長期 15年未満の懲役又は禁錮に当たるものの公訴時効期間は、7年である。

  • 40

    人を死亡させた罪以外の罪で、長期10年未満の懲役に当たるものの公訴時効期間は、5年である。

  • 41

    人を死亡させた罪以外の罪で、長期5年未満の懲役若しくは 禁錮又は罰金に当たるものの公訴時効期間は、3年である。

  • 42

    拘留又は科料に当たる罪の公訴時効期間は、1年である。

  • 43

    故意の犯罪行為により人を死亡させた罪は、公訴時効の除外事由に該当するため、 殺人罪や強盗致死罪のほか、 傷害致死罪や逮捕監禁致死罪についても、公訴時効は成立しない。

  • 44

    往来危険による汽車転覆等致死罪については、公訴時効が成立しない。

  • 45

    水道毒物混入致死罪については、公訴時効が成立しない。

  • 46

    強制わいせつ罪の公訴時効期間は、7年である。

  • 47

    強制性交等致死罪については、公訴時効が成立し得る。

  • 48

    殺人未遂罪については、公訴時効が成立し得る。

  • 49

    過失致死罪の公訴時効期間は、3年である。

  • 50

    身代金目的略取罪については、公訴時効が成立し得る。

  • 51

    強盗罪の公訴時効期間は、 15年である。

  • 52

    強盗致死罪については、公訴時効が成立しない。

  • 53

    強盗・強制性交等致死罪の公訴時効期間は、 25年である。

  • 54

    詐欺罪の公訴時効期間は、7年である。

  • 55

    占有離脱物横領罪の公訴時効期間は、3年である。

  • 56

    「証拠」は、 「証拠方法」 と 「証拠資料」に分類されるところ、 このうち 「証拠方法」 とは、 事実認定の材料となるべき人、物それ自体をいう。

  • 57

    証拠は、証拠方法の性質により 「人的証拠」 と 「物的証拠」 に分類されるが、 鑑定人などは 「人的証拠」 であり、凶器などは 「物的証拠」である。

  • 58

    証拠は、証拠方法の物理的性質に着目した場合には 「人的証拠」 と 「物的証拠」 に、 証拠資料の性質に着目した場合には「供述証拠」 と 「非供述証拠」に分類されるところ、 生存する人の供述調書は 「人的証拠」 であり、 「非供述証拠」である。

  • 59

    証拠は、証拠方法の物理的性質に着目すると、「人的証拠」と 「物的証拠」 に分類されるところ、これらを取得するための強制処分の方法に差異があり、人的証拠を取得するためには召喚と 勾引が行われ、物的証拠を取得するためには押収が行われる。

  • 60

    要証事実の存否を直接証明するのに役立つ証拠を「直接証拠」 といい、 要証事実の存否を間接的に推認できる事実 (間接事実) を証明するのに役立つ証拠を「間接証拠」という。

  • 61

    証拠は、要証事実を直接証明するのに役立つかどうかによっ て、 「直接証拠」 と 「間接証拠」に分類されるが、「犯行時間帯に犯行場所の最寄り駅で被疑者の姿を見た。」 という参考人の 供述は、 「間接証拠」に当たる。

  • 62

    間接証拠とは、 要証事実を推測させる事実を証明することにより、 間接的に要証事実の証明に役立つ証拠をいい、 例えば、 犯行現場に残された遺留指紋は間接証拠に当たる。

  • 63

    窃盗事件につき、 被告人の窃盗事実が要証事実である場合、 これを認める被告人の自白は 「間接証拠」に当たる。

  • 64

    間接証拠とは、 要証事実を推測させるような事実を証明することにより、 間接的に要証事実の証明に役立つ証拠をいい、 間接証拠のみで被告人を有罪とすることはできない。

  • 65

    証拠は、証拠調べの方法によって「人証」、「書証」及び「物証」に分類されるが、「人証」とは、口頭で証拠資料を提出する証拠方法であり、 鑑定人などがこれに属する。

  • 66

    「証拠書類」とは、書面の内容のみが証拠資料となる証拠方法をいい、供述調書や捜査報告書がこれに当たるのに対して、 「証拠物たる書面」 とは、書面の存在、状態及び内容が証拠資料となる証拠方法をいい、 脅迫文書や偽造文書がこれに当たる。

  • 67

    司法警察職員が作成した捜査報告書は、本人自らの体験事実 を書面の形式で報告するものであり、供述証拠ではなく、 非供述証拠である。

  • 68

    証拠は、「供述証拠」 と 「非供述証拠」に分類されるが、 鑑定受託者が作成した鑑定書は 「供述証拠」に当たる。

  • 69

    取調べ状況を録音・録画した DVD は、 供述証拠としても用いることができるが、それ以外に任意性判断の資料として供述時の状況を立証するために用いる場合にあっては、非供述証拠 に当たる。

  • 70

    証拠は、「本証」 と 「反証」に分けられ、「本証」 とは、挙証責任を負う者が提出する証拠をいうから、 検察官の提出する証拠は、「本証」 ではなく 「反証」に当たる。

  • 71

    伝聞法則の適用により、 原則として証拠とすることができない伝間証拠であっても、 公判準備又は公判期日における被告人、 証人その他の者の供述の証明力を争うためには、これを証拠とすることができ、この種の証拠を一般に 「弾劾証拠」という。

  • 72

    弾劾証拠を、 有罪判決の直接の証拠とすることはできない。

  • 73

    刑訴法上、証拠の証明力については、 補強法則による制限があるほかは、 裁判官の自由な判断に委ねられているところ、裁判員裁判においても同様に、 裁判官及び裁判員の自由な判断に 委ねられる。

  • 74

    要証事実の認定は、証拠能力があり、かつ適法な証拠調べを経た証拠によらなければならないところ、そのような証拠による証明を 「厳格な証明」 といい、これに対するものを 「自由な証明」 というが、 共謀共同正犯における共謀の事実を証明するには「厳格な証明」 が必要である。

  • 75

    逮捕状により被告人を逮捕した事実や逮捕自体の適法性を、 逮捕手続書によって証明しようとする場合は、証拠能力がなく、 あるいは適法な証拠調べを経ていない証拠による自由な証明で足りる。

  • 76

    公訴事実の存否は、 犯罪事実そのものであるから 「厳格な証明」 を要するが、 情状に関する事実のうち、犯行の動機・手段・ 方法にあっては 「自由な証明」 で足りる。

  • 77

    自白の任意性の証明は、証拠能力が認められ、かつ適法な証拠調べを経た証拠によって行われなければならず、 例えば、 被告人が証拠とすることに同意していない取調べ状況報告書のように証拠能力のない証拠によって証明することは許されない。

  • 78

    「自由な証明」 とは、 証拠能力がなく、 又は適法な証拠調べを経ていない証拠による証明をいい、 これに対するものとして 「厳格な証明」 があるところ、 捜査段階においては 「自由な証明」 で足りる。

  • 79

    「証拠能力」 とは、 要証事実を認定するための資料として公判廷で証拠調べをすることが許されるための資格をいうところ、 証拠能力のない証拠については、たとえ証拠価値が高くても、 証拠調べをすることは許されない。

  • 80

    証拠能力とは、 厳格な証明の資料として用いられるための形式的な資格をいい、この証拠能力の有無は、 裁判官の自由な判断に委ねられる。

  • 81

    何ら事実に基づかない単なる意見や憶測にすぎない証言には、 証拠能力は認められないが、自己の体験した事実から推測した事実に関する証言は、事実に基づく供述であるから証拠能力が認められる。

  • 82

    供述調書の謄本又は抄本の証拠能力は、「原本が存在し、又は存在したこと」、「原本の正確な写しであること」 及び 「原本の提出が不能又は困難であること」の3つの要件を充足することにより、 当該原本の証拠能力に準じて認められる。

  • 83

    自白とは、被告人又は被疑者が、 犯罪事実の全部又は主要部分について、自己の刑事責任を認める供述をいい、公判の冒頭手続において被告人がした 「事実は大体そのとおりで、私としては別に申し上げることはありません。」 という陳述も自由に当たる。

  • 84

    自白とは、犯罪事実の全部又は主要部分について、自己の刑事責任を認める供述をいい、 その供述を供述者本人との関係で証拠として用いる場合をいう。

  • 85

    自白とは、犯罪事実の全部又は主要部分について、自己の刑事責任を認める供述をいうが、正当防衛や心神喪失を主張するような供述は、たとえ犯罪事実の主要部分を認めていても、自白とはいえない。

  • 86

    殺人事件の犯行現場に居合わせたことは認めるが、 実行行為を否認する供述又は単なる共謀者が共謀の事実を否認する供述は、自白に当たらない。

  • 87

    自白とは、 被告人又は被疑者が、 自己の犯罪事実の全部又は 主要部分について、 自己の刑事責任を認める供述をいい、 その 供述の相手方は問わないので、 捜査機関や裁判官のほか、 家族 に対してなされた供述も自白に当たる。

  • 88

    自白は、供述の時期、場所、方法を問わないので、 書面による供述や口頭による供述でもよく、 また、 供述の相手方が存在しない日記や手帳による供述も含まれる。

  • 89

    自白には、被疑者が作成した供述書や日記等のほかに、犯罪 の嫌疑を受ける前にこれと関係なく、自ら備忘のためその都度記入した未収金控帳等の記載部分も含まれる。

  • 90

    自白には任意性が求められるので、 任意性を欠く供述調書は、 被疑者の署名・押印があっても、証拠とすることはできない。

  • 91

    強制、 拷問又は脅迫による自白、 不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑いのある自白にあっては、仮に被告人が証拠とすることに同意したとしても、 その証拠能力は否定される。

  • 92

    取調べ官が偽計を用い、 否認する甲に、 共犯関係にある乙が 自供した旨申し向けて自白を獲得し、 更に乙に対して、甲が自供した旨申し向けて自白を獲得した場合、これら自白の内容が たとえ真実であっても、その証拠能力は否定される。

  • 93

    強制拷問又は脅迫による任意性のない自白は証拠とすることができず、弾劾証拠として使用することも許されない。

  • 94

    ポリグラフ検査の結果を告知した後になされた自由であっても、これを理由として自白の任意性が否定されるわけではない。

  • 95

    任意性のない自白は証拠能力が認められないが、取調べが深夜に及び長時間行われたとしても、 そのことだけで任意性を欠くとして証拠能力が否定されるわけではない。

  • 96

    被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には有罪とされない。

  • 97

    証明力とは、証拠の実質的な価値であり、 その評価は裁判官 の自由心証によるが、 その例外として、自白が唯一の証拠である場合は、 自白の補強証拠を要するという原則があり、この原則は、公判廷における自白にも当てはまる。

  • 98

    自白によって犯罪事実を認定するためには、 補強証拠を要するが、証拠能力を有する証拠であれば、 人証でも物証でもよく、 直接証拠や間接証拠であっても、 補強証拠となり得る。

  • 99

    自白の補強証拠は、 本人の自白以外の証拠でなければならないが、 被告人が捜査段階で行った不利益な事実を承認する供述は、公判廷における同人の自白の補強証拠とすることができる。

  • 100

    本人の自白は、当該本人の自白の補強証拠とすることができないが、共犯者の自白は、 本人の自白の補強証拠とすることができるとするのが判例の立場である。