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第三者冷凍機械 令和元年(2019)①
  • 高畠智久

  • 問題数 15 • 1/9/2024

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  • 1

    1.冷凍の原理および冷凍サイクルに関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、蒸発器は、圧縮機で圧縮された冷媒ガスを冷却して液化させる装置である。 ロ、冷凍装置の冷凍能力Φoは、蒸発温度や凝縮温度が一定の運転状態において、凝縮器の凝縮負荷と圧縮機の軸動力Pの差 (Φk -P)に等しい。 ハ、理論ヒートポンプサイクルの成績係数は、同じ温度条件の理論冷凍サイクルの成績係数よりも1だけ小さい。 二、冷凍装置の凝縮器や蒸発器での交換熱量は、それぞれ各機器の出入り口冷媒の比エンタルピー差とその流量より求められる。

    ロ、ニ

  • 2

    2.熱の移動に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、熱が物体内を高温端から低温端に向かって定常状態で移動する場合、その伝熱量は、高温端と低温端との距離に比例し、その温度差に反比例する。 口、熱伝導率、熱伝達率、熱通過率について、それぞれ単位を比べたとき、熱伝導率は他と異なる。 ハ、気体の対流熱伝達率の値は、一般に、液体の対流熱伝達率の値よりも大きい。 ニ、蒸発器や凝縮器の伝熱量を求める計算において、対数平均温度差の近似値として算術平均温度差を使用することがある。

    ロ、ニ

  • 3

    3.冷凍能力、動力および省エネルギーに関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、圧縮機のピストン押しのけ量に対する実際の吸込み蒸気量の比を体積効率といい、シリンダのすきま容積比が小さいほど、体積効率は小さくなる。 ロ、圧縮機の冷凍能力は、圧縮機の冷媒循環量と蒸発器での冷凍効果の積で求められる。 ハ、冷媒蒸気の圧縮に必要な実際の圧縮動力に対する理論断熱圧縮動力の比を圧縮機の断熱効率といい、圧力比が大きくなると、断熱効率は小さくなる。 二、冷凍装置の蒸発温度と凝縮温度との温度差が大きくなると、圧縮機の断熱効率と機械効率が大きくなるので、装置の成績係数は向上する。

    ロ、ハ

  • 4

    4.冷媒およびブラインに関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、フルオロカーボン冷凍装置の冷媒中に水分が存在すると、高温において、冷媒の分解や冷凍機油の劣化が起きて、金属の腐食や潤滑不良、密閉圧縮機では、電動機の巻線の絶縁材を破壊して電気回路のショートにつながる。 ロ、フルオロカーボン冷媒の液は、冷凍機油よりも重く、漏えいしたガスは、空気よりも重い。 ハ、沸点差の大きい複数の冷媒を混合した非共沸混合冷媒では、気液平衡状態において蒸気の成分比と液の成分比とは等しい。 ニ、プロピレングリコール系の有機ブラインは、無害なので、食品の冷却用として多く用いられる。

    イ、ロ、ニ

  • 5

    5.圧縮機に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、圧縮機は、冷媒蒸気の圧縮の方法により、容積式と遠心式に大別される。スクロール圧縮機やスクリュー圧縮機は、遠心式である。 口、多気筒往復圧縮機の容量制御装置(アンローダ)は、吸込み板弁を開放して作動気筒数を変えることで、圧縮機容量を段階的に変化させることができる。 ハ、圧縮機が頻繁な始動と停止を繰り返すと、圧縮機の始動時、圧縮機駆動用電動機に大きな電流が流れるので、電動機巻線が異常な温度上昇により焼損することがある。 ニ、フルオロカーボン冷凍装置において、冷凍機油に冷媒が溶け込む割合は、 油温が高い圧縮機運転中のほうが、油温が低い圧縮機停止中に比べて大きい。

    ロ、ハ

  • 6

    6.凝縮器に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、小形高性能な空冷凝縮器として、ブレージングプレート凝縮器が用いられる。 ロ、横形シェルアンドチューブ凝縮器に用いるローフィンチューブの管内側には、水あかは付着しない。 ハ、開放形冷却塔のクーリングレンジとは、冷却塔出入り口の冷却水の温度差である。 ニ、蒸発式凝縮器は、水の蒸発潜熱を利用して冷媒を冷却するので、外気の湿球温度が低いほど凝縮温度が低下する。

    ハ、ニ

  • 7

    7.蒸発器 (冷却器) に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、乾式蒸発器への冷媒流量は、一般に、温度自動膨張弁を用いて制御され、蒸発器出口の冷媒の状態は、通常、過熱蒸気である。 ロ、水冷却用のシェルアンドチューブ乾式蒸発器では、水が冷却管の長手方向に平行に沿って流れるように、バッフルプレートを配置している。 ハ、冷蔵庫のオフサイクルデフロスト方式の除霜では、蒸発器への冷媒の送り込みを止め、庫内の空気を冷却器へ送風して、霜を融かす。 ニ、満液式シェルアンドチューブ水冷却器の凍結を防止するため、吸入圧力調整弁を用いて、圧縮機の吸入圧力が設定値よりも下がらないように制御した。

    イ、ハ

  • 8

    8.自動制御機器に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、温度自動膨張弁は、蒸発器内の蒸発温度を検知して、蒸発器への冷媒流量を調節する。 ロ、小容量の冷凍装置には、膨張弁のかわりにキャピラリチューブが使われている。キャピラリチューブは、冷媒の流れ抵抗による圧力降下を利用し、冷媒の絞り膨張を行う。 ハ、圧力調整弁には、低圧側用としては蒸発圧力調整弁と吸入圧力調整弁が、高圧側用としては凝縮圧力調整弁があり、冷凍装置の圧力制御に使用される。 ニ、10 冷凍トン以上の冷凍装置で、高圧圧力スイッチを保安の目的で高圧圧力遮断装置として用いる場合には、自動復帰式を使用する。

    ロ、ハ

  • 9

    9.附属機器に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、高圧受液器の液出口管は、冷媒蒸気が液とともに流れ出ないような位置に取り付ける。 ロ、小形のフルオロカーボン冷凍装置では、油分離器で分離された油は、圧縮機吸込み配管に自動的に戻される。 ハ、小形のフルオロカーボン冷凍装置などに使用される液分離器には、分離された液が容器の下部にたまり、U字管の下部に設けられた小さな孔から、液圧縮にならない程度に少量ずつ、冷媒蒸気とともに圧縮機に吸い込まれるようにしたものがある。 ニ、アンモニア冷凍装置では、冷媒中の水分を除去するため、冷媒液配管に液分離器を設置する。

    イ、ハ

  • 10

    10.配管に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、横走り吸込み蒸気配管にはUトラップを設けて、油や液が圧縮機に戻りやすいようにする。 ロ、冷媒配管が通路を横切るときには、管が傷つかないように床コンクリート内に埋め込む。 ハ、配管用炭素鋼鋼管(SGP) は、毒性をもつ冷媒、設計圧力が1MPa を超える耐圧部分、温度が100℃を超える耐圧部分には使用できない。 ニ、複数の蒸発器から吸込み主管に接続するそれぞれの吸込み蒸気配管は、吸込み主管の上側から管上部に接続する。

    ハ、ニ

  • 11

    11.安全装置に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、液封による配管の破裂事故は、装置運転中に周囲温度よりも高く、高温高圧になる液配管において発生することが多い。 ロ、冷凍保安規則関係例示基準によれば、 圧力容器に取り付けるべき安全弁の最小口径は、容器の内容積に比例し、その比例係数は、冷媒の種類と温度によって定められている。 ハ、冷凍空調装置の施設基準に定められている冷媒ガスの限界濃度は、冷媒ガスが空気中に漏えいしたときに、人が失神や重大な障害を受ける濃度を基準として定められている。 ニ、溶栓が溶融すると、装置内の冷媒が大気圧になるまで噴出し続ける。したがって、溶栓は可燃性または毒性ガスを冷媒とする冷凍装置に使用してはならない。

  • 12

    12.材料の強さおよび圧力に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、冷凍装置の高圧部とは、圧縮機により凝縮圧力まで圧縮され、吐き出された冷媒が膨張弁に到達するまでの区間をいう。 ロ、冷凍装置の低圧部での設計圧力は、通常の運転状態で起こり得る最高の圧力としている。 ハ、同じ設計圧力で、同じ材質のとき、鏡板の形状がさら形、半だ円形、半球形の順に、必要な板厚を薄くでき、半球形の場合が最も薄くできる。 ニ、薄肉円筒胴圧力容器の胴板の内部に発生する応力の計算では、円筒胴の接線方向に作用する応力と、円筒胴の長手方向に作用する応力の2種類の応力に分けて考える。

    イ、ハ、ニ

  • 13

    13.冷凍装置の真空試験、気密試験および試運転に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、真空試験では、冷凍装置内の正確な真空の数値を読み取るために、一般に使われている連成計ではなく、真空計を用いなければならない。 ロ、冷凍機油は、水分を吸収しやすいので、できるだけ密封された容器に入っているものを使用して、古いものや長時間空気にさらされたものの使用は避けたほうがよい。 ハ、アンモニア冷凍装置の気密試験に使用する試験流体として、炭酸ガスを使用した。 二、冷凍装置を設置する基礎の質量は、多気筒圧縮機では、圧縮機と電動機またはエンジンなどの駆動機との合計質量の2~3倍程度にする。

    イ、ロ、ニ

  • 14

    14.冷凍装置の運転に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、冷凍装置を長期間休止するときは、ポンプダウンして低圧側の冷媒を受液器に回収する。 口、長期間休止後に冷凍装置を運転開始する際は、高圧圧力計により冷媒が装置内にあることを確認する。 ハ、冷蔵庫の蒸発器に着霜が進行すると、冷凍能力が減少し、庫内温度が上昇する方向に運転状態は変化する。 二、冷凍装置の運転時、圧縮機の吸込み蒸気圧力は、通常、蒸発器内の冷媒の蒸発圧力よりいくらか高い圧力になっている。

    イ、ロ、ハ

  • 15

    15.冷凍装置の保守管理に関する次の記述のうち正しいものはどれか。 イ、冷媒液で満たされている管で、その両端にある弁によって液が閉じ込められてしまうことを液封という。フルオロカーボン冷凍装置にこのような液封が発生しやすい箇所には、安全弁、破裂板、または圧力逃がし装置を取り付ける。 ロ、フルオロカーボン冷凍装置の冷媒系統に水分が侵入すると、冷媒系統中に酸性物質を生成し、金属を腐食させることがある。 ハ、冷媒の充てん量不足は、冷却不良の原因となるが、冷媒の過充てんは、運転上何ら不具合の原因とはならない。 ニ、大形の冷凍装置内の不凝縮ガス (主に空気)は、通常、Uトラップを用いて放出することが多い。

    イ、ロ

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