問題一覧
1
強姦の目的で相手方を昏酔させて姦淫した後、引き続き昏酔状態に陥っている相手方の財物を盗取しようとの犯意を生じ、相手方の昏酔に乗じて財物を盗取した場合は、昏酔強盗罪が成立する。
2
いわゆる居直り強盗は、窃盗行為と強盗行為とを包括して強盗一罪を構成するので、この場合、暴行・脅迫行為に先立って財物を窃取した時点で、当該強盗罪の着手を認めることができる。
3
単に強盗の目的で他人の住居に侵入しただけでは、1項強盗罪の実行の着手があったとはいえないが、強盗の目的で他人の財物を奪取すれば、暴行・ 脅迫がなくても同罪の実行の着手を認めることができる。
4
窃盗犯人が、自ら不法に領得した財物を、その情を知る知人に売却し、 既に引渡しが完了し、数週間後、その者からの依頼によって、その財物を別の場所に運搬した場合、この運搬行為は不可罰的事後行為となるので、盗品等運搬罪を構成しない。
5
深夜、強盗の目的で女性の居室に侵入し、就寝中の同女を揺り起こして首筋にナイフを押し当てて脅迫し、反抗を完全に抑圧して現金を強奪したが、 その際、ナイフを押し当てたことにより、同女の首に切創を負わせた。次いで、現金強奪の直後、同女と強いて性交する意思を生じ、同女に「動くと殺すぞ。」と申し向けてその衣服を脱がそうとしたが、隣室の気配を感じ慌てて逃走した。この場合、強盗致傷罪と強盗・強制性交等未遂罪が成立する。
6
昏睡強盗罪の実行行為は、人を昏酔させてその財物を盗取することであるが、昏酔させる方法については何らの制限もないので、例えば、泥酔して心神を喪失するまで飲酒させたり、睡眠薬や麻酔薬を施用して意識混濁状態に陥らせたり、こん棒で頭部を強打して意識を喪失させたりしたうえ、その財物を盗取すれば本罪が成立する。
7
他の目的で昏酔させた後に財物を盗取する犯意が生じた場合でも、昏醉状態に乗じて、以前の不法行為の余勢をかって盗取したと認められる限り、昏酔強盗罪が成立する。
8
強盗の手段としての暴行・脅迫が、被害者の反抗を抑圧するに足りる程度か否かの判断は、客観的基準ではなく、具体的事案における被害者の主観を基準として決せられる。
9
窃盗罪の客体である「財物」には、使用済みの乗車券や大学入学試験の問題用紙のように他人に悪用されては困るという消極的な価値を有するものは財物に含まれない。
10
詐欺罪は、財産罪の一類型として個人的法益に対する罪に属するが、国家的・社会的法益もその保護法益とするから、他人に成りすまして、東京都公安委員会に虚偽の申告をして、自動車運転免許証を交付させた場合には、詐欺罪が成立する。
11
窃盗罪が成立するためには、不法領得の意思をもって窃取することが必要であるが、例えば女性と交際する目的で、当該女性の連絡先等を特定するため、その女性の財布を窃取する行為は、不法領得の意思が認められるため、 窃盗罪が成立する。
12
財物奪取以外の目的で暴行・脅迫を加えて被害者を反抗抑圧状態にさせた後に、金品奪取の意思を生じ、新たな暴行・脅迫を加えることなく、財布を奪取した場合には、強盗罪が成立する。
13
昏酔強盗罪は、犯人自らが被害者を昏酔させ財物を奪うことにより成立するから、その着手時期は、香酔させる危険性が客観的に認められる行為を開始した時点であり、薬物を準備したり、それを飲食物に混入したりした時点で、同罪の着手が認められる。
14
本罪の実行の着手時期は、財物を詐取する目的で人を欺く行為を行った時であるから、保険金詐欺については、詐欺の目的を秘して保険契約を結んだ時に実行の着手が認められる。
15
詐欺罪は、財産罪の一類型として個人的法益に対する罪に属するが、国家的・社会的法益もその保護法益とするから、他人に成りすまして、東京都公安委員会に虚偽の申告をして、自動車運転免許証を交付させた場合には、詐欺罪が成立する。
16
本罪における欺き行為は、言語・動作によることを要するので、相手の錯誤を利用した不作為による欺き行為では、本罪は成立しない。
17
1項詐欺罪の客体である財物は、他人が占有する他人の財物であることを要するので、他人が看守している自己の財物は本罪の客体となり得ない。
18
振り込め詐欺集団の一員である丙は、仲間が振り込め詐欺によって得た金銭を預金している口座の通帳及び印鑑の保管を任されていたが、自己の借金の返済に充てる目的で当該口座から金銭を引き出した。この場合、 丙がその直後に考えを改め当該金銭を費消せず再び口座に戻したとしても、横領罪が成立する。
19
甲は、A方に電話を掛け、応対に出た同人に対し、「医療費の還付金があります。」などとうそを言い、近くの銀行のATMへ行くように申し向け、 携帯電話で指示しながらA名義のキャッシュカードをATM機に挿入させ、 甲の指示に従えば医療費の還付金を受領できると誤信したAは、甲から言われるままに ATM機を操作したところ、入力した額の金銭が、甲の管理する預金口座に振込送金された。この場合、甲は、詐欺罪の刑責を負う。
20
本罪の手段としての脅迫は、脅迫罪における場合と同様に、人の生命、 身体、自由、財産に対する加害の通告を内容とするものでなければならない。
21
恐喝行為者が通知した害悪の内容は、その実現自体が違法であることを要するので、例えば、他人が行った犯罪事実を知っている者が、捜査機関にその犯罪事実を申告する旨を通知して口止め料を提供させても、恐喝罪は成立しない。
22
恐喝罪の手段となる脅迫は、脅迫罪における脅迫と同様、人の生命、身体、自由、名誉及び財産に対する加害の通告に限られる。
23
ATM 機を操作して、不正に他人名義の預金口座から自己の管理する他行の預金口座へ振込送金した場合に成立する、電子計算機使用詐欺罪の被害者は、送金元となる預金口座を管理する銀行である。
24
本罪の手段である暴行・脅迫は、人をして畏怖の念を生じさせるものであれば足り、その判断基準は、具体的事犯の被恐喝者の主観を基準として、畏怖の念を生じさせたかどうかにより決せられる。
25
準詐欺罪は、未成年者の知慮浅薄等を利用してこれを誘惑すれば足り、 欺いて錯誤に陥らせる必要はないので、意思能力を欠く幼年者から財物を取得すれば、本罪が成立する。
26
恐喝罪の保護法益は、被害者の財産であるとともに、その意思決定又は行動の自由であることから、同罪の成立には不法領得の意思は不要である。
27
いわゆる釣銭詐欺は、不作為によって成立するものであるから、その場で、店員が釣銭を多く渡したことを分かって領得しても、帰宅してから気付いて領得しても、同罪が成立する。
28
本罪にいう占有は、窃盗罪における占有と同じく、現実に物を握持、又は監視するなどの事実上の占有をいうので、法律上の占有は含まない。
29
横領罪の既遂時期は、自己の占有する物について終局的な処分行為をした時であり、不法領得の意思が外部から認識し得る状態で表現されたにすぎない場合には、横領罪は未遂にとどまる。
30
横領罪における不法領得の意思は、自己の占有する他人の財物について処分しようとする意思であるが、その処分において返還し又は補填する意思がある場合には、不法領得の意思があるとはいえない。
31
本罪は、「不法領得の意思」を要しないので、例えば、単に一時使用した場合であっても、本罪を構成する。
32
自己の管理する敷地内に放置してある他人の自転車を、一度も使用せずに、自己のものとして他人に贈与した場合、贈与した本人は占有離脱物横領罪の刑責を負わない。
33
偽造有価証券交付罪は、交付者が、偽造・変造等の有価証券を、その情を知る者に対し、行使の目的で交付することで成立するところ、被交付者がその有価証券を行使した場合、交付者には同罪のほか、偽造有価証券行使罪の教唆犯や幇助犯が成立し得る。
34
受託収賄罪にいう「請託を受け」とは、贈賄側が、公務員に対して一定の職務行為を行うこと又は行わないことを依頼し、公務員がこれを承諾することを意味するから、公務員の方から一定の職務行為を行いたい旨持ち掛け、 贈賄側がこれを承諾した場合には、本罪は成立しない。
35
名誉毀損罪の行為は、公然と事実を摘示して人の名誉を毀損することであるが、摘示が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認められる場合は、無条件で違法性が阻却される。
36
本罪の客体である「盗品等」には、例えば、窃取した貴金属類の原形を変じて金塊にした場合のような、盗品等に変更を加えたものは含まれない。
37
本罪について、親族等の間の犯罪に関する特例を適用し得るのは、本犯と本罪を犯した者との間に一定の身分関係が存在する場合に限られる。
38
財産犯の本犯者が、自己の犯罪により領得した盗品等を運搬する行為は、不可罰的事後行為に該当するから、本犯者と共同して盗品等を運搬した者についても、盗品等運搬罪は成立しない。
39
器物損壊罪における「傷害」とは、動物に対する殺傷のみを意味する用語であるから、飼育する魚を養育池から流出させる行為は「傷害」には当たらない。
40
私用文書毀棄罪の客体である「権利又は義務に関する他人の文書」とは、 権利・義務の存否、得喪、変更、消滅等を証明し得る、他人所有の文書を意味するところ、債務証書や約束手形はこれに該当し得るが、公務員の退職届書や自動車運転免許証はこれに含まれない。
41
私電磁的記録毀棄罪と器物損壊罪との関係につき、加害態様が報復する目的で他人のキャッシュカードの磁気部分を千枚通しで破損させ、これを使用不能にしたものである場合、器物損壊罪は成立せず、私電磁的記録毀棄罪が成立する。
42
養子が養親の財物を窃取した当時には、養子縁組による親子関係が存在していたが、犯行発覚時にはその親子関係が消滅していたとき。
43
強盗罪
44
窃盗罪等の財産罪の客体である財物といえるためには、財産的価値を有するものであることを要するが、ここにいう財産的価値とは、客観的な金銭的価値ないし交換価値のことであり、本人にとって主観的な価値があるというだけでは財物に当たらない。
45
同一住居内で日常生活を共にしている実姉の財布から銀行のキャッシュカードを窃取した者が、当該銀行のATMにおいて現金を引き出した場合、キャッシュカードと現金について2個の窃盗罪が成立するところ、 そのいずれについても、親族間の犯罪に関する特例の適用により刑が免除される。
憲法【天皇・基本的人権】
憲法【天皇・基本的人権】
ユーザ名非公開 · 53問 · 6ヶ月前憲法【天皇・基本的人権】
憲法【天皇・基本的人権】
53問 • 6ヶ月前憲法【最高裁判所判例】
憲法【最高裁判所判例】
ユーザ名非公開 · 5問 · 5ヶ月前憲法【最高裁判所判例】
憲法【最高裁判所判例】
5問 • 5ヶ月前憲法【統治機能】
憲法【統治機能】
ユーザ名非公開 · 43問 · 5ヶ月前憲法【統治機能】
憲法【統治機能】
43問 • 5ヶ月前憲法【司法・地方自治・憲法改正】
憲法【司法・地方自治・憲法改正】
ユーザ名非公開 · 14問 · 5ヶ月前憲法【司法・地方自治・憲法改正】
憲法【司法・地方自治・憲法改正】
14問 • 5ヶ月前憲法・行政法【選択式】
憲法・行政法【選択式】
ユーザ名非公開 · 14問 · 5ヶ月前憲法・行政法【選択式】
憲法・行政法【選択式】
14問 • 5ヶ月前行政法【地方自治法、地方公務員法】
行政法【地方自治法、地方公務員法】
ユーザ名非公開 · 26問 · 6ヶ月前行政法【地方自治法、地方公務員法】
行政法【地方自治法、地方公務員法】
26問 • 6ヶ月前行政法【行政作用、全般】
行政法【行政作用、全般】
ユーザ名非公開 · 22問 · 5ヶ月前行政法【行政作用、全般】
行政法【行政作用、全般】
22問 • 5ヶ月前行政法【警察法】
行政法【警察法】
ユーザ名非公開 · 32問 · 5ヶ月前行政法【警察法】
行政法【警察法】
32問 • 5ヶ月前行政法【警察官職務執行法】
行政法【警察官職務執行法】
ユーザ名非公開 · 37問 · 4ヶ月前行政法【警察官職務執行法】
行政法【警察官職務執行法】
37問 • 4ヶ月前刑法【総論】
刑法【総論】
ユーザ名非公開 · 3回閲覧 · 51問 · 4ヶ月前刑法【総論】
刑法【総論】
3回閲覧 • 51問 • 4ヶ月前刑法【罪数・理論】
刑法【罪数・理論】
ユーザ名非公開 · 33問 · 4ヶ月前刑法【罪数・理論】
刑法【罪数・理論】
33問 • 4ヶ月前刑法【各論①】
刑法【各論①】
ユーザ名非公開 · 40問 · 4ヶ月前刑法【各論①】
刑法【各論①】
40問 • 4ヶ月前刑法【選択式】
刑法【選択式】
ユーザ名非公開 · 3回閲覧 · 13問 · 4ヶ月前刑法【選択式】
刑法【選択式】
3回閲覧 • 13問 • 4ヶ月前刑法【各論②】
刑法【各論②】
ユーザ名非公開 · 39問 · 3ヶ月前刑法【各論②】
刑法【各論②】
39問 • 3ヶ月前巡査部長試験【R7】
巡査部長試験【R7】
ユーザ名非公開 · 40問 · 4ヶ月前巡査部長試験【R7】
巡査部長試験【R7】
40問 • 4ヶ月前巡査部長試験【令和4年】
巡査部長試験【令和4年】
ユーザ名非公開 · 13問 · 4ヶ月前巡査部長試験【令和4年】
巡査部長試験【令和4年】
13問 • 4ヶ月前問題一覧
1
強姦の目的で相手方を昏酔させて姦淫した後、引き続き昏酔状態に陥っている相手方の財物を盗取しようとの犯意を生じ、相手方の昏酔に乗じて財物を盗取した場合は、昏酔強盗罪が成立する。
2
いわゆる居直り強盗は、窃盗行為と強盗行為とを包括して強盗一罪を構成するので、この場合、暴行・脅迫行為に先立って財物を窃取した時点で、当該強盗罪の着手を認めることができる。
3
単に強盗の目的で他人の住居に侵入しただけでは、1項強盗罪の実行の着手があったとはいえないが、強盗の目的で他人の財物を奪取すれば、暴行・ 脅迫がなくても同罪の実行の着手を認めることができる。
4
窃盗犯人が、自ら不法に領得した財物を、その情を知る知人に売却し、 既に引渡しが完了し、数週間後、その者からの依頼によって、その財物を別の場所に運搬した場合、この運搬行為は不可罰的事後行為となるので、盗品等運搬罪を構成しない。
5
深夜、強盗の目的で女性の居室に侵入し、就寝中の同女を揺り起こして首筋にナイフを押し当てて脅迫し、反抗を完全に抑圧して現金を強奪したが、 その際、ナイフを押し当てたことにより、同女の首に切創を負わせた。次いで、現金強奪の直後、同女と強いて性交する意思を生じ、同女に「動くと殺すぞ。」と申し向けてその衣服を脱がそうとしたが、隣室の気配を感じ慌てて逃走した。この場合、強盗致傷罪と強盗・強制性交等未遂罪が成立する。
6
昏睡強盗罪の実行行為は、人を昏酔させてその財物を盗取することであるが、昏酔させる方法については何らの制限もないので、例えば、泥酔して心神を喪失するまで飲酒させたり、睡眠薬や麻酔薬を施用して意識混濁状態に陥らせたり、こん棒で頭部を強打して意識を喪失させたりしたうえ、その財物を盗取すれば本罪が成立する。
7
他の目的で昏酔させた後に財物を盗取する犯意が生じた場合でも、昏醉状態に乗じて、以前の不法行為の余勢をかって盗取したと認められる限り、昏酔強盗罪が成立する。
8
強盗の手段としての暴行・脅迫が、被害者の反抗を抑圧するに足りる程度か否かの判断は、客観的基準ではなく、具体的事案における被害者の主観を基準として決せられる。
9
窃盗罪の客体である「財物」には、使用済みの乗車券や大学入学試験の問題用紙のように他人に悪用されては困るという消極的な価値を有するものは財物に含まれない。
10
詐欺罪は、財産罪の一類型として個人的法益に対する罪に属するが、国家的・社会的法益もその保護法益とするから、他人に成りすまして、東京都公安委員会に虚偽の申告をして、自動車運転免許証を交付させた場合には、詐欺罪が成立する。
11
窃盗罪が成立するためには、不法領得の意思をもって窃取することが必要であるが、例えば女性と交際する目的で、当該女性の連絡先等を特定するため、その女性の財布を窃取する行為は、不法領得の意思が認められるため、 窃盗罪が成立する。
12
財物奪取以外の目的で暴行・脅迫を加えて被害者を反抗抑圧状態にさせた後に、金品奪取の意思を生じ、新たな暴行・脅迫を加えることなく、財布を奪取した場合には、強盗罪が成立する。
13
昏酔強盗罪は、犯人自らが被害者を昏酔させ財物を奪うことにより成立するから、その着手時期は、香酔させる危険性が客観的に認められる行為を開始した時点であり、薬物を準備したり、それを飲食物に混入したりした時点で、同罪の着手が認められる。
14
本罪の実行の着手時期は、財物を詐取する目的で人を欺く行為を行った時であるから、保険金詐欺については、詐欺の目的を秘して保険契約を結んだ時に実行の着手が認められる。
15
詐欺罪は、財産罪の一類型として個人的法益に対する罪に属するが、国家的・社会的法益もその保護法益とするから、他人に成りすまして、東京都公安委員会に虚偽の申告をして、自動車運転免許証を交付させた場合には、詐欺罪が成立する。
16
本罪における欺き行為は、言語・動作によることを要するので、相手の錯誤を利用した不作為による欺き行為では、本罪は成立しない。
17
1項詐欺罪の客体である財物は、他人が占有する他人の財物であることを要するので、他人が看守している自己の財物は本罪の客体となり得ない。
18
振り込め詐欺集団の一員である丙は、仲間が振り込め詐欺によって得た金銭を預金している口座の通帳及び印鑑の保管を任されていたが、自己の借金の返済に充てる目的で当該口座から金銭を引き出した。この場合、 丙がその直後に考えを改め当該金銭を費消せず再び口座に戻したとしても、横領罪が成立する。
19
甲は、A方に電話を掛け、応対に出た同人に対し、「医療費の還付金があります。」などとうそを言い、近くの銀行のATMへ行くように申し向け、 携帯電話で指示しながらA名義のキャッシュカードをATM機に挿入させ、 甲の指示に従えば医療費の還付金を受領できると誤信したAは、甲から言われるままに ATM機を操作したところ、入力した額の金銭が、甲の管理する預金口座に振込送金された。この場合、甲は、詐欺罪の刑責を負う。
20
本罪の手段としての脅迫は、脅迫罪における場合と同様に、人の生命、 身体、自由、財産に対する加害の通告を内容とするものでなければならない。
21
恐喝行為者が通知した害悪の内容は、その実現自体が違法であることを要するので、例えば、他人が行った犯罪事実を知っている者が、捜査機関にその犯罪事実を申告する旨を通知して口止め料を提供させても、恐喝罪は成立しない。
22
恐喝罪の手段となる脅迫は、脅迫罪における脅迫と同様、人の生命、身体、自由、名誉及び財産に対する加害の通告に限られる。
23
ATM 機を操作して、不正に他人名義の預金口座から自己の管理する他行の預金口座へ振込送金した場合に成立する、電子計算機使用詐欺罪の被害者は、送金元となる預金口座を管理する銀行である。
24
本罪の手段である暴行・脅迫は、人をして畏怖の念を生じさせるものであれば足り、その判断基準は、具体的事犯の被恐喝者の主観を基準として、畏怖の念を生じさせたかどうかにより決せられる。
25
準詐欺罪は、未成年者の知慮浅薄等を利用してこれを誘惑すれば足り、 欺いて錯誤に陥らせる必要はないので、意思能力を欠く幼年者から財物を取得すれば、本罪が成立する。
26
恐喝罪の保護法益は、被害者の財産であるとともに、その意思決定又は行動の自由であることから、同罪の成立には不法領得の意思は不要である。
27
いわゆる釣銭詐欺は、不作為によって成立するものであるから、その場で、店員が釣銭を多く渡したことを分かって領得しても、帰宅してから気付いて領得しても、同罪が成立する。
28
本罪にいう占有は、窃盗罪における占有と同じく、現実に物を握持、又は監視するなどの事実上の占有をいうので、法律上の占有は含まない。
29
横領罪の既遂時期は、自己の占有する物について終局的な処分行為をした時であり、不法領得の意思が外部から認識し得る状態で表現されたにすぎない場合には、横領罪は未遂にとどまる。
30
横領罪における不法領得の意思は、自己の占有する他人の財物について処分しようとする意思であるが、その処分において返還し又は補填する意思がある場合には、不法領得の意思があるとはいえない。
31
本罪は、「不法領得の意思」を要しないので、例えば、単に一時使用した場合であっても、本罪を構成する。
32
自己の管理する敷地内に放置してある他人の自転車を、一度も使用せずに、自己のものとして他人に贈与した場合、贈与した本人は占有離脱物横領罪の刑責を負わない。
33
偽造有価証券交付罪は、交付者が、偽造・変造等の有価証券を、その情を知る者に対し、行使の目的で交付することで成立するところ、被交付者がその有価証券を行使した場合、交付者には同罪のほか、偽造有価証券行使罪の教唆犯や幇助犯が成立し得る。
34
受託収賄罪にいう「請託を受け」とは、贈賄側が、公務員に対して一定の職務行為を行うこと又は行わないことを依頼し、公務員がこれを承諾することを意味するから、公務員の方から一定の職務行為を行いたい旨持ち掛け、 贈賄側がこれを承諾した場合には、本罪は成立しない。
35
名誉毀損罪の行為は、公然と事実を摘示して人の名誉を毀損することであるが、摘示が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認められる場合は、無条件で違法性が阻却される。
36
本罪の客体である「盗品等」には、例えば、窃取した貴金属類の原形を変じて金塊にした場合のような、盗品等に変更を加えたものは含まれない。
37
本罪について、親族等の間の犯罪に関する特例を適用し得るのは、本犯と本罪を犯した者との間に一定の身分関係が存在する場合に限られる。
38
財産犯の本犯者が、自己の犯罪により領得した盗品等を運搬する行為は、不可罰的事後行為に該当するから、本犯者と共同して盗品等を運搬した者についても、盗品等運搬罪は成立しない。
39
器物損壊罪における「傷害」とは、動物に対する殺傷のみを意味する用語であるから、飼育する魚を養育池から流出させる行為は「傷害」には当たらない。
40
私用文書毀棄罪の客体である「権利又は義務に関する他人の文書」とは、 権利・義務の存否、得喪、変更、消滅等を証明し得る、他人所有の文書を意味するところ、債務証書や約束手形はこれに該当し得るが、公務員の退職届書や自動車運転免許証はこれに含まれない。
41
私電磁的記録毀棄罪と器物損壊罪との関係につき、加害態様が報復する目的で他人のキャッシュカードの磁気部分を千枚通しで破損させ、これを使用不能にしたものである場合、器物損壊罪は成立せず、私電磁的記録毀棄罪が成立する。
42
養子が養親の財物を窃取した当時には、養子縁組による親子関係が存在していたが、犯行発覚時にはその親子関係が消滅していたとき。
43
強盗罪
44
窃盗罪等の財産罪の客体である財物といえるためには、財産的価値を有するものであることを要するが、ここにいう財産的価値とは、客観的な金銭的価値ないし交換価値のことであり、本人にとって主観的な価値があるというだけでは財物に当たらない。
45
同一住居内で日常生活を共にしている実姉の財布から銀行のキャッシュカードを窃取した者が、当該銀行のATMにおいて現金を引き出した場合、キャッシュカードと現金について2個の窃盗罪が成立するところ、 そのいずれについても、親族間の犯罪に関する特例の適用により刑が免除される。