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労働衛生コンサルタント(令和5年度 健康管理(問2 作業態様等に起因の疾病 記述式))
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  • 1

    (1)上肢等に負担のかかる作業態様を四つ挙げよ。

    【解答例】 上肢等に負担のかかる作業態様としては以下のものがある。 ○ 上肢の反復動作の多い作業 ○ 上肢を上げた状態で行う作業 ○ 頸部、肩の動きが少なく、姿勢が拘束される作業 ○ 上肢等の特定の部位に負担のかかる状態で行う作業

  • 2

    (2)手根管症候群の ① 障害部位と発生機序、② 症状について説明せよ。

    【解答例】 ① 障害部位と発生機序 障害部位は、親指の内側から薬指の親指側までである。 職業病の場合の発生機序としては以下のものがある。 ⓐ 手首の曲げ伸ばしなど手首に負担のかかる動作を繰り返すことで、手根管の中を通る腱を覆う膜などが炎症を起こして腫れることで発症する。 ⓑ 労働災害による骨折などの怪我が原因となって発症する。 ② 症状 主な症状は、親指の内側から薬指の親指側までのしびれ感や痛みである。初期には薬指のしびれ感を自覚することが多く、夜間や明け方にしびれ感や痛みが増悪する。症状が進行すると、母指の付け根の筋肉の筋力低下が生じ、重篤になると痩せが顕著となり、つまみ動作が困難になる。

  • 3

    (3)手腕振動障害の発生が多い作業とはどのようなものか、具体的な例を挙げて説明せよ。

    【解答例】 手腕振動障害の発生が多い作業としては、従来は、林業などチェーンソー取扱い者に多く見られた。最近は製造業や建設業などの振動工具取扱い者にも発生している。 なお、振動工具の例としては、ピストンによる打撃機構を有する工具、内燃機関を内蔵する工具(可搬式のもの)、携帯用皮はぎ機等の回転工具、携帯用タイタンパー等の振動体内蔵工具などがある。

  • 4

    (4)手腕振動障害に該当する障害を三つ挙げよ。

    【解答例】 手腕振動障害に該当する障害には以下のものがある。 ○ 手指、前腕等の末梢循環障害 ○ 手指、前腕等の末梢神経障害 ○ 手指、前腕等の骨、関節、筋肉、腱等の異常による運動機能障害

  • 5

    (5)作業態様に起因する腰痛と負傷に起因する腰痛の違いについて説明せよ。

    【解答例】 作業態様に起因する腰痛とは、重量物を取り扱う業務等腰部に過度の負担のかかる業務に長期間従事していたために発症する腰痛である。 臨床医学の場で、個別にその発症経過、自覚症状、他覚的所見から原因を判別することが困難であるという特徴がある。 これに対し、負傷に起因する腰痛とは、いうまでもなく負傷(急激な力の作用による内部組織の損傷を含む。)に起因して発症する腰痛である。 何によって痛みが始まったかを特定することが、作業態様に起因する腰痛に比して容易であるという特徴がある。

  • 6

    (6)職場における腰痛の発生が多いとされる作業を五つ挙げよ。

    【解答例】 職場における腰痛の発生が多いとされる作業には以下のものがある。 ○ 重量物取扱い作業 ○ 立ち作業 ○ 座り作業 ○ 福祉・医療分野等における介護・看護作業 ○ 車両運転等の作業

  • 7

    (7)職場における腰痛の発生状況について、業種や作業現場からみた最近の傾向を説明せよ。

    【解答例】 負傷に起因する腰痛については、全体の件数は、2012年以降は増加傾向にある。業種的には保健衛生業が最も多く、2012年以降大きく増加して2023年には全体の35%程度を占めている。これに次いで多いのが商業・金融・広告業であり、こちらも2012年以降大きく増加して全体の21%程度を占めている。これに製造業、運輸交通業と続いているが、ともに全体の十数%程度となっている。 また、作業現場からみた発生状況としては、重量物の取り扱い作業、腰部に過度の負担がかかる立ち作業、座作業、福祉・医療分野における介護・看護、長時間の車両運転等、前屈・ひねり等の有害な姿勢で行う作業、静的な拘束姿勢が多い作業、前進振動・衝撃・動揺を受ける作業等、あらゆる職種で発症している。 一方、作業態様に起因する腰痛は、「業務上疾病発生状況等調査」によると、2012年以降、毎年30~50件程度発生しており、2021年以降は減少傾向にある。

  • 8

    (8)職場における腰痛の発生には、動作要因のほかにも ① 環境要因と ② 個人的要因が関係する。各要因について、それぞれ四つずつ具体的な項目を挙げよ。

    【解答例】 環境要因としては、腰部への振動、寒冷な温度・多湿、転倒の原因となる床・階段の状態、不十分な照明、狭く乱雑な作業空間・設備の配置、小休止が取れない・仮眠が取りにくい等の職無条件等がある。 個人的要因としては、年齢、性、体格、筋力、椎間板ヘルニア・骨粗しょう症等の既往症又は基礎疾患の有無等がある。

  • 9

    (9)職場における腰痛予防対策における「作業管理」をどのように行うか、具体的な項目を六つ挙げ、それぞれについて説明せよ。なお、労働衛生の三管理のうち「作業管理」以外の管理については記述しないこと。

    【解答例】 腰痛予防対策における「作業管理」としては、以下の6項目が挙げられる。 ① 自動化、省力化 腰部に負担のかかる重量物を取り扱う作業、人を抱え上げる作業、不自然な姿勢を伴う作業では、作業の全部又は一部を自動化する。自動化が困難な場合は、負担を減らす台車等の適切な補助機器や道具、介護・看護等においては福祉用具を導入するなどの省力化を行う。 ② 作業姿勢、動作 安全衛生教育等を通して、労働者に対して次の事項に留意させる。 ア 前屈、中腰、ひねり、後屈ねん転等の不自然な姿勢を取らないようにすること。また、作業時は、作業対象にできるだけ身体を近づけて作業すること。 イ 不自然な姿勢を取らざるを得ない場合は、不自然な姿勢をできるだけ小さくし、その頻度と時間を減らすようにする。また、適宜、台に寄りかかり、壁に手を着き、床に膝を着く等をして身体を支えること。 ウ 作業台や椅子は適切な高さに調節すること。 エ 立位、椅座位等において、同一姿勢を長時間取らないようにすること。 オ 腰部に負担のかかる動作では、姿勢を整え、かつ、腰部の不意なひねり等の急激な動作を避けること。また、持ち上げる、引く、押す等の動作では、膝を軽く曲げ、呼吸を整え、下腹部に力を入れながら行うこと。 カ 転倒やすべり等の防止のために、足もとや周囲の安全を確認するとともに、不安定な姿勢や動作は取らないようにすること。また、大きな物や重い物を持っての移動距離は短くし、人力での階段昇降は避け、省力化を図ること。 ③ 作業の実施体制 ア 作業時間、作業量等の設定に際しては、作業に従事する労働者の数、作業内容、作業時間、取り扱う重量、自動化等の状況、補助機器や道具の有無等が適切に割り当てられているか検討すること。 イ 特に、腰部に過度の負担のかかる作業では、無理に1人で作業するのではなく、複数人で作業できるようにすること。また、人員配置は、労働者個人の健康状態(腰痛の有無を含む。)、特性(年齢、性別、体格、体力、等)、技能・経験等を考慮して行うこと。 ④ 作業標準 ア 腰痛の発生要因を排除又は低減できるよう、作業動作、作業姿勢、作業手順、作業時間等について、作業標準を策定すること。 イ 作業標準は、個々の労働者の健康状態・特性・技能レベル等を考慮して個別の作業内容に応じたものにしていく必要があるため、定期的に確認し、また新しい機器、設備等を導入した場合にも、その都度見直すこと。 ⑤ 休憩・作業量、作業の組合せ等 ア 適宜、休憩時間を設け、その時間には姿勢を変えるようにすること。作業時間中にも、小休止・休息が取れるようにすること。また、横になって安静を保てるよう十分な広さを有し、適切な温度に調節できる休憩設備を設けるよう努めること。 イ 不自然な姿勢を取らざるを得ない作業や反復作業等を行う場合には、他の作業と組み合わせる等により、その作業ができるだけ連続しないようにすること。 ウ 夜勤、交代勤務及び不規則勤務にあっては、作業量が昼間時における同一作業の作業量を下回るよう配慮し、適宜、休憩や仮眠が取れるようにすること。 エ 過労を引き起こすような長時間勤務は避けること。 ⑥ 靴、服装等 ア 作業時の靴は、足に適合したものを使用すること。腰部に著しい負担のかかる作業を行う場合には、ハイヒールやサンダルを使用しないこと。 イ 作業服は、重量物の取扱い動作や適切な姿勢の保持を妨げないよう、伸縮性、保温性、吸湿性のあるものとすること。 ウ 腰部保護ベルトは、個人により効果が異なるため、一律に使用するのではなく、個人毎に効果を確認してから使用の適否を判断すること。

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    問題一覧

  • 1

    (1)上肢等に負担のかかる作業態様を四つ挙げよ。

    【解答例】 上肢等に負担のかかる作業態様としては以下のものがある。 ○ 上肢の反復動作の多い作業 ○ 上肢を上げた状態で行う作業 ○ 頸部、肩の動きが少なく、姿勢が拘束される作業 ○ 上肢等の特定の部位に負担のかかる状態で行う作業

  • 2

    (2)手根管症候群の ① 障害部位と発生機序、② 症状について説明せよ。

    【解答例】 ① 障害部位と発生機序 障害部位は、親指の内側から薬指の親指側までである。 職業病の場合の発生機序としては以下のものがある。 ⓐ 手首の曲げ伸ばしなど手首に負担のかかる動作を繰り返すことで、手根管の中を通る腱を覆う膜などが炎症を起こして腫れることで発症する。 ⓑ 労働災害による骨折などの怪我が原因となって発症する。 ② 症状 主な症状は、親指の内側から薬指の親指側までのしびれ感や痛みである。初期には薬指のしびれ感を自覚することが多く、夜間や明け方にしびれ感や痛みが増悪する。症状が進行すると、母指の付け根の筋肉の筋力低下が生じ、重篤になると痩せが顕著となり、つまみ動作が困難になる。

  • 3

    (3)手腕振動障害の発生が多い作業とはどのようなものか、具体的な例を挙げて説明せよ。

    【解答例】 手腕振動障害の発生が多い作業としては、従来は、林業などチェーンソー取扱い者に多く見られた。最近は製造業や建設業などの振動工具取扱い者にも発生している。 なお、振動工具の例としては、ピストンによる打撃機構を有する工具、内燃機関を内蔵する工具(可搬式のもの)、携帯用皮はぎ機等の回転工具、携帯用タイタンパー等の振動体内蔵工具などがある。

  • 4

    (4)手腕振動障害に該当する障害を三つ挙げよ。

    【解答例】 手腕振動障害に該当する障害には以下のものがある。 ○ 手指、前腕等の末梢循環障害 ○ 手指、前腕等の末梢神経障害 ○ 手指、前腕等の骨、関節、筋肉、腱等の異常による運動機能障害

  • 5

    (5)作業態様に起因する腰痛と負傷に起因する腰痛の違いについて説明せよ。

    【解答例】 作業態様に起因する腰痛とは、重量物を取り扱う業務等腰部に過度の負担のかかる業務に長期間従事していたために発症する腰痛である。 臨床医学の場で、個別にその発症経過、自覚症状、他覚的所見から原因を判別することが困難であるという特徴がある。 これに対し、負傷に起因する腰痛とは、いうまでもなく負傷(急激な力の作用による内部組織の損傷を含む。)に起因して発症する腰痛である。 何によって痛みが始まったかを特定することが、作業態様に起因する腰痛に比して容易であるという特徴がある。

  • 6

    (6)職場における腰痛の発生が多いとされる作業を五つ挙げよ。

    【解答例】 職場における腰痛の発生が多いとされる作業には以下のものがある。 ○ 重量物取扱い作業 ○ 立ち作業 ○ 座り作業 ○ 福祉・医療分野等における介護・看護作業 ○ 車両運転等の作業

  • 7

    (7)職場における腰痛の発生状況について、業種や作業現場からみた最近の傾向を説明せよ。

    【解答例】 負傷に起因する腰痛については、全体の件数は、2012年以降は増加傾向にある。業種的には保健衛生業が最も多く、2012年以降大きく増加して2023年には全体の35%程度を占めている。これに次いで多いのが商業・金融・広告業であり、こちらも2012年以降大きく増加して全体の21%程度を占めている。これに製造業、運輸交通業と続いているが、ともに全体の十数%程度となっている。 また、作業現場からみた発生状況としては、重量物の取り扱い作業、腰部に過度の負担がかかる立ち作業、座作業、福祉・医療分野における介護・看護、長時間の車両運転等、前屈・ひねり等の有害な姿勢で行う作業、静的な拘束姿勢が多い作業、前進振動・衝撃・動揺を受ける作業等、あらゆる職種で発症している。 一方、作業態様に起因する腰痛は、「業務上疾病発生状況等調査」によると、2012年以降、毎年30~50件程度発生しており、2021年以降は減少傾向にある。

  • 8

    (8)職場における腰痛の発生には、動作要因のほかにも ① 環境要因と ② 個人的要因が関係する。各要因について、それぞれ四つずつ具体的な項目を挙げよ。

    【解答例】 環境要因としては、腰部への振動、寒冷な温度・多湿、転倒の原因となる床・階段の状態、不十分な照明、狭く乱雑な作業空間・設備の配置、小休止が取れない・仮眠が取りにくい等の職無条件等がある。 個人的要因としては、年齢、性、体格、筋力、椎間板ヘルニア・骨粗しょう症等の既往症又は基礎疾患の有無等がある。

  • 9

    (9)職場における腰痛予防対策における「作業管理」をどのように行うか、具体的な項目を六つ挙げ、それぞれについて説明せよ。なお、労働衛生の三管理のうち「作業管理」以外の管理については記述しないこと。

    【解答例】 腰痛予防対策における「作業管理」としては、以下の6項目が挙げられる。 ① 自動化、省力化 腰部に負担のかかる重量物を取り扱う作業、人を抱え上げる作業、不自然な姿勢を伴う作業では、作業の全部又は一部を自動化する。自動化が困難な場合は、負担を減らす台車等の適切な補助機器や道具、介護・看護等においては福祉用具を導入するなどの省力化を行う。 ② 作業姿勢、動作 安全衛生教育等を通して、労働者に対して次の事項に留意させる。 ア 前屈、中腰、ひねり、後屈ねん転等の不自然な姿勢を取らないようにすること。また、作業時は、作業対象にできるだけ身体を近づけて作業すること。 イ 不自然な姿勢を取らざるを得ない場合は、不自然な姿勢をできるだけ小さくし、その頻度と時間を減らすようにする。また、適宜、台に寄りかかり、壁に手を着き、床に膝を着く等をして身体を支えること。 ウ 作業台や椅子は適切な高さに調節すること。 エ 立位、椅座位等において、同一姿勢を長時間取らないようにすること。 オ 腰部に負担のかかる動作では、姿勢を整え、かつ、腰部の不意なひねり等の急激な動作を避けること。また、持ち上げる、引く、押す等の動作では、膝を軽く曲げ、呼吸を整え、下腹部に力を入れながら行うこと。 カ 転倒やすべり等の防止のために、足もとや周囲の安全を確認するとともに、不安定な姿勢や動作は取らないようにすること。また、大きな物や重い物を持っての移動距離は短くし、人力での階段昇降は避け、省力化を図ること。 ③ 作業の実施体制 ア 作業時間、作業量等の設定に際しては、作業に従事する労働者の数、作業内容、作業時間、取り扱う重量、自動化等の状況、補助機器や道具の有無等が適切に割り当てられているか検討すること。 イ 特に、腰部に過度の負担のかかる作業では、無理に1人で作業するのではなく、複数人で作業できるようにすること。また、人員配置は、労働者個人の健康状態(腰痛の有無を含む。)、特性(年齢、性別、体格、体力、等)、技能・経験等を考慮して行うこと。 ④ 作業標準 ア 腰痛の発生要因を排除又は低減できるよう、作業動作、作業姿勢、作業手順、作業時間等について、作業標準を策定すること。 イ 作業標準は、個々の労働者の健康状態・特性・技能レベル等を考慮して個別の作業内容に応じたものにしていく必要があるため、定期的に確認し、また新しい機器、設備等を導入した場合にも、その都度見直すこと。 ⑤ 休憩・作業量、作業の組合せ等 ア 適宜、休憩時間を設け、その時間には姿勢を変えるようにすること。作業時間中にも、小休止・休息が取れるようにすること。また、横になって安静を保てるよう十分な広さを有し、適切な温度に調節できる休憩設備を設けるよう努めること。 イ 不自然な姿勢を取らざるを得ない作業や反復作業等を行う場合には、他の作業と組み合わせる等により、その作業ができるだけ連続しないようにすること。 ウ 夜勤、交代勤務及び不規則勤務にあっては、作業量が昼間時における同一作業の作業量を下回るよう配慮し、適宜、休憩や仮眠が取れるようにすること。 エ 過労を引き起こすような長時間勤務は避けること。 ⑥ 靴、服装等 ア 作業時の靴は、足に適合したものを使用すること。腰部に著しい負担のかかる作業を行う場合には、ハイヒールやサンダルを使用しないこと。 イ 作業服は、重量物の取扱い動作や適切な姿勢の保持を妨げないよう、伸縮性、保温性、吸湿性のあるものとすること。 ウ 腰部保護ベルトは、個人により効果が異なるため、一律に使用するのではなく、個人毎に効果を確認してから使用の適否を判断すること。