問題一覧
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p176 ⚫️固有業務 ①預金業務(受信業務) ②貸付業務(与信業務) ③為替業務 ⚫️付随業務 債務の保証又は手形の引受、投資目的の有価証券などの売買、有価証券の貸付、金銭債権の取得又は譲渡、特定目的会社が発行する特定社債などの引受および募集の取扱い、有価証券の私募取扱い、債券の募集又は管理の受託etc 貸付において、各金融機関は独自の信用格付制度を取り入れている。 信用状況が良好であれば貸出金利は低く、格付が低ければ貸出金利は高くなる。
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銀行業には内閣総理大臣の免許が必要 銀行経営の健全性を保つため他業禁止 2022過去問より
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p178 戦後から続くプライムレート体系: 短期プライムレート➕スプレッド ※長期プライムレート➕スプレッドは現在ほとんど使われていない ※スプレッドとは、基準となる市場金利に対する上乗せ金利をいい、本来は引き受ける信用リスクやコストに見合うと銀行が判断するリターンといえる 市場金利連動方式は90年代より拡大 変動金利方式:TIBOR➕スプレッド 固定金利方式:市場固定金利➕スプレッド
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銀行は、株式、債券、CPなどの有価証券を大量に保有している。 売買目的、満期保有目的、子会社関連会社株式、その他に分類される。 銀行の保有する株式の有価証券に占める比率はここ数年は10%(90年代後半までは30%だった) 銀行が株式を保有する目的は、政策投資と純投資があるが、大半を占めるのは前者。 しかし最近は銀行による政策投資株の売却が進められてきた。
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p182 マネーロンダリングとは、麻薬密売代金などの犯罪収益を、いくつもの口座を転々と移動させるなどの手段により、出所をわからなくすることである。 2003年、金融機関などによる顧客の本人確認、取引記録の作成・保存が義務づけられた 2008年、犯罪収益移転防止法の施行により強化され、銀行・証券会社・保険会社・貸金業者は、 金融機関との継続的な取引の開始(口座開設など)、200万円を超える大口預金の受取取引、10万円を超える振込などでおこなわれる。 個人の場合は、氏名、住居、生年月日、法人は名称、本店又は主たる事務所の所在地を公的書類により確認する必要性がある。 法人は、法人の本人確認に加え、現に取引担当者(経理担当者など)についても、本人確認しなければならない。 反社対策の強化されている。 預金契約者でも、反社であることが判明したら、銀行から契約を解約できるようなら規定の改定がなされるようになっている。
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p183 ペイオフとは、預金保険制度に加盟している金融機関ぎ破綻した場合に、預金保険機構が、預金者1名あたり、元本1000万円までとその利息額を保険金として預金者に直接支払うことである。 2005年にペイオフが解禁された。 ペイオフ方式では、預金者に対して保険金は支払われるが、破綻金融機関は清算処理され、その金融サービスは停止されてしまい、取引先などへの影響は大きい。
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p183 銀行の信用創造機能とは、銀行が預金と貸出を連鎖的に繰り返すことで預金通貨が増えていくことを指す。 預金で集まったお金の一部を手元に置き、残りの預金は企業への貸付に回す。企業に貸し出された資金は、取引先への支払いなどに充てられるが、通常は銀行の決済システムのなかで処理され、相手型の預金口座に入金される。 これを繰り返すことにより、預金通貨という通貨が新しく生み出され、銀行業界全体の預金残高がふえていく。 最初に預けられた預金は本源的預金、新たに作り出された預金は派生的預金とよばれる。 本源的預金A.支払準備率rとすると、派生的預金Dは以下のように計算される D=A(1-r)/r 100円(1-10%)/ 10% 90円➗10%=900円? https://keisan.casio.jp/exec/user/1689130938
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p186 1988年に取り決められた「自己資本の計測と基準に関する国際的統一化」をバーゼル合意(BIS規制)という。 国際的に活動する銀行の自己資本比率に関する国際統一基準を定めたもの。 与信額に一定のリスクウェイトをかけて計算されたリスクアセット額の合計に対し、その8%以上の自己資本を保有することを求めている。 1991年にBIS(国際決済銀行)による銀行の自己資本比率規制が導入され、国際市場に参加できる銀行の資格に制限が加えられた。 2004年にバーゼルⅡという新しい規制の枠組みが合意された。 日本においては2007年から導入。 なお、バーゼル銀行監督委員会とは、日米英独仏加(?)伊、スイススウェーデンオランダベルギールクセンブルクスペインの13カ国の銀行監督当局と中央銀行の代表からなる委員会である。 ✳︎新規制の自己資本比率計算式 自己資本➗(与信額✖️リスクウェイト➕市場リスク➕オペレーショナルリスク) ≧8% ※市場リスク:為替の変動など ※オペレーショナルリスク:事務手続きの事故、不正行為、システム障害、情報漏洩などのリスク バーゼルⅡでは、分母の、リスク資産の計算式を見直し、資産ごとの信用リスクの違いをより正確にリスクウェイトに反映させるようにした ※リスクの算出方法についていままでは横並びだったが、標準的手法と内部格付手法(基礎的手法➕先進的手法)に区分された。 2008年のリーマンショック後の世界的な金融危機を踏まえた、あらたな規制が検討され、 バーゼルⅢは2029年に完全適用を目指している。
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p184 銀行の信用リスク管理とは、銀行の固有業務である与信業務に関わるリスクの管理である。 貸出先が返済不能に陥るという与信業務に伴う危険性を定量的に把握、管理し、 経営の健全性や収益性のバランスを適切にコントロールすること。 (2022過去問) 信用格付制度がある。 金融庁の検査マニュアルでは、債務者区分と債券分類の二段階でそれぞれ区分して自己査定することが求められていたが、このマニュアルは2019年に廃止された。 ※担保・保証への過度な依存、貸出先の事業理解、目利きの低下といった融資行動への影響が生じた、また、過去の貸倒実績にのみ依拠して引当を見積もる実務が定着した結果、金融機関ぎ認識している将来の貸倒のリスクを引当に適切に反映させることが難しくなってきた、という指摘がある。 とはいえ根付いているものであるので、多くの金融機関では、現行制度を維持しながら、徐々に変えていくらしい。
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p189 プロジェクトファイナンスとは、特定のプロジェクトの遂行に必要な資金調達を行う場合、事業主(スポンサー)自身が資金調達をおこなうのではなく、プロジェクト遂行のためのSPVを設立し、このSPVを借入主体として資金の調達をおこなう仕組みである。 返済資源は、当該プロジェクトが生み出すキャッシュフローとし、担保もプロジェクトに関連してSPVが保有する資産などに限定、スポンサーから保証などの信用補完を受けないことを原則とする。 ※実際にはスポンサーからの信用補完を限定的に受けることが多い。 PFI事業のファイナンスも一種のプロジェクトファイナンスと考えられる。 不動産ノンリコースローンも、広義のプロジェクトファイナンスに含まれる。 プロジェクトファイナンス組成の流れ ①銀行による事業内容のデューデリジェンス ②リスク分析とファイナンスストラクチャリング ③タームシート作成 ④ローンシンジケーションの準備 シンジケート団の組成 ⑤ドキュメンテーション ※タームシート=ファイナンス条件要約書 ※ドキュメンテーション=関連契約書作成 プロジェクトファイナンスにおいても、スポンサーは事業の実質的な推進主体として重要であり、与信判断の重要な要素と言える。 スポンサーにとって、プロジェクトファイナンスは調達コストはかかるものの、 ①事業リスクを限定できる、出資比率や関与度合いによっては自身のバランスシートから切り離せる ⇨つまり、スポンサーの財務指標への影響が少なくて済む。 ②対象事業のリスクとリターンがより明確になり、貸出人のダブルチェックを受けられることなどのメリットがある。 ※伝統的なコーポレートファイナンスでは、全ての事業リスクは事業主が負担する。金融機関としては、極論、事業主の信用力が確かであれば個々の事業の採算まで厳しく問い詰める必要性はなかった。一方で、プロジェクトファイナンスでは、対象となるプロジェクトの採算性やリスクを厳しくチェックする必要があり、金融機関の審査能力が問われる。 海外では、発電所建設、資源開発、プラント建設、交通インフラ、不動産開発など幅広く。 国内では近年活用されはじめ、PFI案件の適用のほか、産業廃棄物処理工場など。 太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギー事業で増加している。
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p192 ノンリコースローンとは、特定のプロジェクトもしくは資産から発生すらキャッシュフローのみを返済資源とし、それ以外にスポンサーなどへの求償権(リコース)がつかない非訴求型ローンを指す。 不動産や金銭債権などの将来のキャッシュフローを生む資産の流動化による、企業のバランスシートにならないファイナンス手段としてよく利用されている。 不動産ファイナンスは、おおまかに資産流動化(売却)型と資産運用(取得)型、あるいは対象不動産が稼働中か、これから開発する物件か、のように分類できる。 ローンの場合、稼働物件であれば、パーマネントローン、開発案件ではコンストラクションローンが利用される。 ⚫️パーマネントローン(稼働中) 流動化型⇨すでに稼働している収益不動産の持ち主が、物件への一定の関与を維持しつつ、含み損益の顕在化や売却代わり金による既存有利子負債の圧縮といった目的から、その物件をSPVに売却して、オフバランス化する際、売却先のSPVがその物件の生み出すキャッシュフローを裏付けとした資金調達をおこなうもの。 つまり、売って金にしたい。セールスアンドリースバック? 運用型⇨不動産投資ファンドなどが運用対象資産として収益不動産を取得する際、オフバランスにて購入したい、出資者など関連当事者のクレジットリスクを排除したい、リバレッジ効果により投資採算などを向上させたい、といった理由から、その物件の生み出すキャッシュフローを裏付けとして物件購入資金の調達をおこなうもの。運用収益目的。 ⚫️コンストラクションローン(開発型ローン) 建設中の物件が対象。開発対象建物の建設資金を調達するもので、ファイナンス期間は比較的短期であるが、稼働前のため物件からよキャッシュフローがない、もしくは限定的であることから、完全なノンリコースローンの例は少ない。なお、竣工後にパーマネントローンなは切り換えるケースが多い。 おまけ 近年日本ではCMBSの新規発行がほぼない。
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p193 ⚫️貸出前提条件 プロジェクトファイナンスやアセットファイナンスのローン契約では、契約の調印後一定の条件が成就して、はじめて金融機関の貸出実行義務が発生する、という構成となっている。この条件のことを貸出前条件という。 必要な許認可の取得、主要契約の締結、デューデリジェンス結果の表明、保証の正確性、期限の利益喪失事由の不存在など。 ⚫️表明および保証 プロジェクトファイナンスやアセットファイナンスの契約に必ず見られる条項のひとつ。 契約の当事者が、一定の内容が真実であることを表明し、かつ保証するもの。 ⚫️コベナンツ ローン契約における借入人の制約事項。違反はローン契約上の期限の利益喪失事由となりうる。 ⚫️クロスデフォルト条項 借入人が債務不履行おなったときに、自動的に当該債務についてもデフォルトとなり、期限の利益を喪失するという条項。 ⚫️ステップインライト 介入権 プロジェクトファイナンスにおいては、一定の事態が発生した場合には、事業継続のためにシンジケート団が事業に介入する権利を持つ。 ⚫️キャッシュフロー分析 IRRとかDSCRとかLLCRとか ⚫️デューデリジェンス ローン採り上げに先立って実施する、プロジェクト内容や対象不動産などの精査。 不動産物件なら、不動産鑑定評価書やエンジニアリングレポート(建物診断、耐震診断、環境調査)、弁護士によるリーガルチェックなど、外部専門家を利用する。デューデリジェンスの完了が、貸出前提条件に含まれることが多い。
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日本では1999年にPFI法が制定された。 2011年にはPFI事業規模の拡大を実現するため、PFI法が一部改正された。 これにより、以下が導入された。 ①適用範囲の拡大…賃貸住宅(これまでは公営住宅のみ?)や船舶・航空機の輸送施設やその運行に必要な施設 ②民間からの事業実施制度の導入…コンセッション方式といわれ民間に長期間にわたり公共施設の運営権を付与する方式 これにより、民間が設計、建設、維持管理、運営を一元的に担うことが期待されている(日本だと、完成と同時に施設の所有権が公共部門に移転する案件、すなわちbto案件が多い)
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p197 公共部門、民間事業者それぞれの権利と義務について定めた契約を事業契約(コンセッション契約)という。 ①BOO Build,Operate & Own 民間事業者が建設し、維持管理と運営をするが、公共部門への移転はおこなわない ②BOT Build,Operate & Transfer 民間事業者が建設し、維持管理と運営をし、事業終了後に公共部門へ所有権が移転する ③BTO Build, Transfer & Operate 民間事業者が建設し、施設完成後に公共部門へ所有権が移転し、民間事業者が維持管理と運営をおこなう。日本に多い。 ①サービス購入型 民間事業者が公共部門の要求水準にあう公共サービスを提供し、公共部門がその対価を払う ②独立採算型 民間事業者が施設の設計、建設、管理、運営をおこない、最終利用者からの料金収入によってその費用を回収する ※イギリスの有料道路や有料橋など ③ジョイントベンチャー型 公共部門が事業に出資などをおこなうが、経営などには関与せずに民間に任せる 補助金、公的低利融資、施設贈与など公的支援を受けながら運営するのもこのタイプ どのタイプかによって銀行団のリスクも異なる ①返済原資は公共部門からなのでリスク低い ②事業からの収益なのでリスク高い
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p198 PFIで事業を実施するかどうかは、公共事業として実施する場合と比較して、より効率的かつ効果的に事業ができるかどうかで判断される。 VFMの考え方が大事。 VFM ⇨ Value For Money 支払いに対して最も価値の高いサービスを供給する、という考え方。 PSC⇨ Public Sector Comparator コンパレーター 公共部門が自ら実施する場合の事業期間全体を通じた公的財産負担の見込み額の現在価値 LCC Life Cycle Cost PFI事業として実施する場合の事業期間全体を通じた公的財産負担の見込み額の現在価値 LCCがPSCを下回ればVFMだからPFIよね 参考:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/hyouka/seisakunaiyo/pdf/070528_2_1-3.pdf
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信託とは、委託者が自ら帰属する財産権を受託者の名義に移して信託財産とし、受託者が信託目的に従い、受益者のために信託財産の管理・運用・処分をおこなうこと。 受託者が信託者の名義人となり、その管理や処分の権限を有するのが特徴。 ただし、受託者は、受益者の利益のための忠実義務や善管注意義務、分別管理義務を負う。 対象は、金銭、有価証券、金銭債権、動産、不動産、無体財産などあらゆる財産権が含まれる ・利益の帰属者⇨受益者 ・委託者に利益がすべて帰属するのは自益信託、利益がすべて第三者に帰属するのは他益信託、混在するケースもある。 ・利益を受け取る権利⇨信託受益権 信託銀行 ⇨三菱ufj信託銀行、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行といった専業信託銀行のほか、りそな銀行、SMBC信託銀行がある。 専業信託銀行には、不動産の売買、賃貸の仲介業務を併営業務としておこなうことが例外的に認められており、不動産関連業務に力を入れているところが多い。 信託銀行の不動産信託以外の不動産関連業務 ①不動産の仲介 ②不動産の分譲 ③ノンリコースローンを含む不動産ファイナンス ④不動産管理・プロパティマネジメント ⑤不動産鑑定・評価 ⑥不動産コンサルタント 不動産業界と密接な関係にある。 現在、不動産の仲介業務を扱えるのは、従来から実績のある専業信託銀行3行、りそな銀行および一部の外資系信託銀行に限られている。
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p200 信託業法は2004年に大幅改正 ・受託可能財産の制限が撤廃 特許権や著作権なども。 ・金融機関以外にも信託業の担い手が拡大 ・管理信託業務に限定した信託業や、 信託契約代理業が登録制でOKに。 信託法も2006年に改正 ・信託の併合、分割の制度 ・受益証券発行信託、自己信託、限定責任信託 など新しい信託類型の創設
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p207 日本では、 生命保険、損害保険、年金、銀行 が機関投資家として位置付けられる。 実際には、上記に加え、多くの事業法人も広義の機関投資家とされることがある。 ※テキストでは投資法人は対象外と…
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p208 金融商品取引法では、有価証券に対する投資にかかる専門的知識および経験を有する者として内閣府令で定める者、として、適格機関投資家を定めている。 金融機関に加えて、投資法人や投資事業有限責任組合などの投資ビークルも含まれる。 また、保有する有価証券の残高が10億円以上てあれば非上場の会社であっても届出により、適格機関投資家となる。 また、金融商品取引法では、広い範囲のプロの投資家として、特定投資家も定めている。 特定目的会社、上場会社などが特定投資家とされているが、一般投資家が申し出て金融商品取引業者が承諾することにより、特定投資家となるそとな可能となっている。 特定投資家が顧客である場合、金融商品取引業者に適用される幾つかの行為規制が適用されなくなる。 適格機関投資家および特定投資家は、個人投資家を念頭においた投資家保護の対象外。 海外に目を向けると、年金基金や保険会社に加えて、政府系基金(SWF:Sovereign Welth Funds)や大学基金などに代表される寄付基金も存在感がある。 国内機関投資家の運用資産残高を見ると、 生保 369兆円 損保 23 年金 385 銀行 922 ゆうちょ 226 かんぽ生命 62 と銀行の運用資産額が大きいが、 不動産が資産額の内訳として確認できるのは、生保と損保で合計約7兆円となっている。 これは自己使用床をもつオフィスビルも含めた現物不動産の資産額であり、このほかにもリートやファンド形態の不動産証券化商品への投資がおこなわれている。 各機関投資家は、株式・債券などと比較すると不動産や不動産証券化商品への投資をあまりおこなってない。 海外だと機関投資家による不動産投資はもっと活発におこなわれている。
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p213 運用資産の84.5%が有価証券 このうち、国債、地方債、社債が49.7% 有形固定資産は総資産の1.5% 不動産証券化商品は有価証券に含まれているが公表されていない 不動産は、定期付き終身保険や個人年金保険などのデュレーションの長い負債、をカバーする役割らしい? 国内大手生命保険会社の不動産投資の特徴 ①営業拠点兼用が多い ②運営会社わ自社やグループでおこなう p213
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p214 損害保険会社においても資産運用の重要度は増している。 生命保険が長期であるのに対して、損害保険は1年と短期で、換金性の高さから、生保と比較して預貯金の割合が高い。 損害保険会社の運用資産に占める不動産の割合は3.6%(額としては生保の方が大きい) 生保と同様に実物不動産が多い 不動産の重要度は生保に比べて低い
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そもそも国内の年金制度は3階構造である。 ①国民年金 ②厚生年金保険 ③企業年金 (厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金) このうち、確定拠出年金は、個人が投資選択をおこなっていることから、適格機関投資家に位置付けられない。 年金運用は、生保と比較してもデュレーションが長いことに加えて、安定的なキャッシュフローが求められる点から、定期的な賃貸収入がリターンの源泉である不動産投資との親和性が高い。 不動産投資をおこなう企業年金は、2003年の24%から2022年には65パーセントと2倍以上に増えた。 ※とはいえ確定給付企業年金による不動産投資の資産構成割合は15パーセントくらい。。 GRIFは不動産投資を積極的に拡大してるが、 オルタナ投資全体で設定された5%の枠をフルに活用してるわけではない。
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p226 1.国民年金(20〜59歳全員) 1号被保険者 自営業 2号被保険者 民間被用者・公務員 3号被保険者 2号の被扶養者 2.厚生年金保険(〜69歳) 企業で働く従業員、公務員、私立校教員 基礎年金の上乗せ 3.企業年金 確定給付企業年金 厚生年金基金 企業型確定拠出年金 ※確定給付企業年金は、定年以降にもらえる。 基金型と規約型がある。 規約型は企業が、基金型は企業年金基金が運用管理する。 ※厚生年金基金も、高齢期において受け取る ※企業型確定拠出年金は、個人が拠出して運用する。 ※確定拠出年金には企業型と個人型があり、個人型がiDeCoである
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確定給付企業年金/厚生年金基金 確定給付企業年金に関する運用方法は次のいずれかでなければならない。 ・信託銀行等への信託 ・生命保険会社との生命保険 ・農業協同組合連合会との生命共済 確定給付企業年金の資産構成割合だは、国内債権が18.4%と多め。その他に分類される不動産とプライベートエクイティは14%だが年々増えてはいる。
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公的年金、すなわち国民年金と厚生年金の運用は、厚生労働大臣が特別会計積立金を年金積立管理運用独立法人であるGRIFに寄託することによりおこなっている。 ポートフォリオは5年ごとに見直しがあるが、 現在は、国内債権、国内株式、外国債権、外国株式がそれぞれ25% GRIFでは、2014年にJREIT投資、2017年にはプライベートエクイティ投資が開始され、本格的な運用が始まった。 国別で見ると、アメリカが45%、次いで日本、イギリス、オーストラリア…… セクター別で見ると、物流施設が44%、次いでオフィス、賃貸住宅、商業施設。
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アメリカの確定給付年金の資産配分は、米国株式、海外株式、米国債券が22〜24%だが、海外債券は2.8%と少なく、むしろプライベートエクイティ9.3%、不動産8.1%、オルタナ投資6.9%と多様である。 750億ドル以上の資産規模の大きな年金基金では、直接投資が42.8%と多い。 もう少し小さい規模だと、クローズドエンドファンドが38.8%と多い。 投資方針 ①安定的で予測可能なキャッシュフロー ②エクイティリスクの分散 ③インフレヘッジ コアクラスへの投資が半分以上と多いが、日本と比べるとバリューアッドやオポチュニスティックへの投資も増えている。 アセットはややオフィスが多いが、コロナ後は減少してると推測される。
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①注意義務 ②忠実義務 改正法案が施行されれば、誠実義務も加わる。 このような受託者責任を果たすため、年金基金は運用の基本方針を定めた上で、運用委託先ごとのガイドラインを策定し、運用機関に提示することとなっている。
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年金基金が不動産投資をおこなうにあたっめは、ゲートキーパー(信託銀行または運用会社)に投資を一任せねばならない。 年金あが私募ファンドや私募リートに投資する際には、年金基金自身が投資を行う上での適合性を有しているかについて検討しなければならない。 さらに、不動産固有の特徴とリスク、ストラクチャーの特徴とリスクのそれぞれを把握しなければならない。
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Asset Liability Management 機関投資家が、顧客から拠出された資金の投資運用にあたり、利息や保険金、給付金などの形で顧客に一定の支払いをする必要性があるが、こうした支払い義務の特性に基づき、総合的に資産管理をおこなうリスク管理手法をALMという。
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ソブリン・ウェルス・ファンド 海外に目を向けると、年金基金や保険会社に加えて、政府系基金(SWF:Sovereign Welth Funds)や大学基金などに代表される寄付基金も存在感がある。 政府系基金 海外で活発 国有財産を運用するファンドで、石油などの資源売却収入などを主たる原資とすると、外貨準備金や財政余剰金を原資とするものがある。 前者 アブダビ投資庁 ノルウェーのCPFG 後者 シンガポールのGIC 中国のCIC SWFはほかの投資家と異なり給付債務をもたないことから、投資利回りの設定に対して柔軟性が高く、優良な投資物件に対しては長期投資を前提に強気なスタンスで投資する傾向あり。 GIC テラスモール湘南を住友商事と共同開発 パシフィックセンチュリープレイス取得 舞浜シェラトン持分取得 西武のスキー場などを取得 CIC 目黒雅叙園
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2023過去問 ・年金基金以外の国内機関投資家は、JREITへ投資を行っている投資家が多い。 一方で、私募リートの投資家のシェアでも、地域金融機関も中央金融機関法人を合わせた年金以外の国内機関投資家による投資口保有比率は、2022年度末時点で60%を超えている 2022過去問 ・海外機関投資家で、不動産運用額において上位を占めるのは、年金基金、保険会社、SWF ✖︎投資銀行 ・国内私募リートの投資家分布において 年金の占める割合は20%くらい(2021/12)
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2023過去問21 タイムホライズン(time horizon)は投資における考え方のひとつで、投資がペイすると経営者が期待する期間を指します。投資ホライズンが長いほど企業の業績は高まる傾向にあると言われています。ただし、投資ホライズンが過剰に長い場合は業績が下がる可能性もあります。
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オリジネーターは、信託受託者(信託銀行)と信託契約を締結の上で資産を信託譲渡し、 委託者兼当初受益者として信託受益権を取得した上で、信託受益権をSPCへ譲渡する、というストラクチャーが一般的である。 2023過去問-24
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かつて厚生年金基金や適格退職年金の資産配分について存在した「5・3・3・2規制」をご存知ですか。 国が「債券や貸付などの安全資産に50%以上。株式と外貨建て資産はいずれも30%以下。不動産は20%以下」と定めていましたが、1997年12月に撤廃された規制のことです。 https://j-money.jp/article/93830/
用語①
用語①
Marino Omura · 37問 · 1年前用語①
用語①
37問 • 1年前用語②➕整理
用語②➕整理
Marino Omura · 15問 · 1年前用語②➕整理
用語②➕整理
15問 • 1年前用語③➕計算式
用語③➕計算式
Marino Omura · 19問 · 1年前用語③➕計算式
用語③➕計算式
19問 • 1年前102 不動産証券化の概要-1
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Marino Omura · 27問 · 1年前102 不動産証券化の概要-1
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31問 • 1年前note 102✨
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Marino Omura · 13問 · 1年前note 102✨
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13問 • 1年前103不動産投資の基礎-1
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Marino Omura · 38問 · 1年前103不動産投資の基礎-2
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38問 • 1年前note 103 ✨
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Marino Omura · 8問 · 1年前note 103 ✨
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8問 • 1年前104上 不動産証券化の法務
104上 不動産証券化の法務
Marino Omura · 38問 · 1年前104上 不動産証券化の法務
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Marino Omura · 33問 · 1年前note 104上 ✨
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33問 • 1年前note 104下 ✨
note 104下 ✨
Marino Omura · 17問 · 1年前note 104下 ✨
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17問 • 1年前105 不動産ファイナンスの基礎
105 不動産ファイナンスの基礎
Marino Omura · 41問 · 1年前105 不動産ファイナンスの基礎
105 不動産ファイナンスの基礎
41問 • 1年前note 105 ✨
note 105 ✨
Marino Omura · 22問 · 1年前note 105 ✨
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22問 • 1年前106 不動産証券化と倫理行動
106 不動産証券化と倫理行動
Marino Omura · 10問 · 1年前106 不動産証券化と倫理行動
106 不動産証券化と倫理行動
10問 • 1年前問題一覧
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p176 ⚫️固有業務 ①預金業務(受信業務) ②貸付業務(与信業務) ③為替業務 ⚫️付随業務 債務の保証又は手形の引受、投資目的の有価証券などの売買、有価証券の貸付、金銭債権の取得又は譲渡、特定目的会社が発行する特定社債などの引受および募集の取扱い、有価証券の私募取扱い、債券の募集又は管理の受託etc 貸付において、各金融機関は独自の信用格付制度を取り入れている。 信用状況が良好であれば貸出金利は低く、格付が低ければ貸出金利は高くなる。
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銀行業には内閣総理大臣の免許が必要 銀行経営の健全性を保つため他業禁止 2022過去問より
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p178 戦後から続くプライムレート体系: 短期プライムレート➕スプレッド ※長期プライムレート➕スプレッドは現在ほとんど使われていない ※スプレッドとは、基準となる市場金利に対する上乗せ金利をいい、本来は引き受ける信用リスクやコストに見合うと銀行が判断するリターンといえる 市場金利連動方式は90年代より拡大 変動金利方式:TIBOR➕スプレッド 固定金利方式:市場固定金利➕スプレッド
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銀行は、株式、債券、CPなどの有価証券を大量に保有している。 売買目的、満期保有目的、子会社関連会社株式、その他に分類される。 銀行の保有する株式の有価証券に占める比率はここ数年は10%(90年代後半までは30%だった) 銀行が株式を保有する目的は、政策投資と純投資があるが、大半を占めるのは前者。 しかし最近は銀行による政策投資株の売却が進められてきた。
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p182 マネーロンダリングとは、麻薬密売代金などの犯罪収益を、いくつもの口座を転々と移動させるなどの手段により、出所をわからなくすることである。 2003年、金融機関などによる顧客の本人確認、取引記録の作成・保存が義務づけられた 2008年、犯罪収益移転防止法の施行により強化され、銀行・証券会社・保険会社・貸金業者は、 金融機関との継続的な取引の開始(口座開設など)、200万円を超える大口預金の受取取引、10万円を超える振込などでおこなわれる。 個人の場合は、氏名、住居、生年月日、法人は名称、本店又は主たる事務所の所在地を公的書類により確認する必要性がある。 法人は、法人の本人確認に加え、現に取引担当者(経理担当者など)についても、本人確認しなければならない。 反社対策の強化されている。 預金契約者でも、反社であることが判明したら、銀行から契約を解約できるようなら規定の改定がなされるようになっている。
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p183 ペイオフとは、預金保険制度に加盟している金融機関ぎ破綻した場合に、預金保険機構が、預金者1名あたり、元本1000万円までとその利息額を保険金として預金者に直接支払うことである。 2005年にペイオフが解禁された。 ペイオフ方式では、預金者に対して保険金は支払われるが、破綻金融機関は清算処理され、その金融サービスは停止されてしまい、取引先などへの影響は大きい。
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p183 銀行の信用創造機能とは、銀行が預金と貸出を連鎖的に繰り返すことで預金通貨が増えていくことを指す。 預金で集まったお金の一部を手元に置き、残りの預金は企業への貸付に回す。企業に貸し出された資金は、取引先への支払いなどに充てられるが、通常は銀行の決済システムのなかで処理され、相手型の預金口座に入金される。 これを繰り返すことにより、預金通貨という通貨が新しく生み出され、銀行業界全体の預金残高がふえていく。 最初に預けられた預金は本源的預金、新たに作り出された預金は派生的預金とよばれる。 本源的預金A.支払準備率rとすると、派生的預金Dは以下のように計算される D=A(1-r)/r 100円(1-10%)/ 10% 90円➗10%=900円? https://keisan.casio.jp/exec/user/1689130938
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p186 1988年に取り決められた「自己資本の計測と基準に関する国際的統一化」をバーゼル合意(BIS規制)という。 国際的に活動する銀行の自己資本比率に関する国際統一基準を定めたもの。 与信額に一定のリスクウェイトをかけて計算されたリスクアセット額の合計に対し、その8%以上の自己資本を保有することを求めている。 1991年にBIS(国際決済銀行)による銀行の自己資本比率規制が導入され、国際市場に参加できる銀行の資格に制限が加えられた。 2004年にバーゼルⅡという新しい規制の枠組みが合意された。 日本においては2007年から導入。 なお、バーゼル銀行監督委員会とは、日米英独仏加(?)伊、スイススウェーデンオランダベルギールクセンブルクスペインの13カ国の銀行監督当局と中央銀行の代表からなる委員会である。 ✳︎新規制の自己資本比率計算式 自己資本➗(与信額✖️リスクウェイト➕市場リスク➕オペレーショナルリスク) ≧8% ※市場リスク:為替の変動など ※オペレーショナルリスク:事務手続きの事故、不正行為、システム障害、情報漏洩などのリスク バーゼルⅡでは、分母の、リスク資産の計算式を見直し、資産ごとの信用リスクの違いをより正確にリスクウェイトに反映させるようにした ※リスクの算出方法についていままでは横並びだったが、標準的手法と内部格付手法(基礎的手法➕先進的手法)に区分された。 2008年のリーマンショック後の世界的な金融危機を踏まえた、あらたな規制が検討され、 バーゼルⅢは2029年に完全適用を目指している。
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p184 銀行の信用リスク管理とは、銀行の固有業務である与信業務に関わるリスクの管理である。 貸出先が返済不能に陥るという与信業務に伴う危険性を定量的に把握、管理し、 経営の健全性や収益性のバランスを適切にコントロールすること。 (2022過去問) 信用格付制度がある。 金融庁の検査マニュアルでは、債務者区分と債券分類の二段階でそれぞれ区分して自己査定することが求められていたが、このマニュアルは2019年に廃止された。 ※担保・保証への過度な依存、貸出先の事業理解、目利きの低下といった融資行動への影響が生じた、また、過去の貸倒実績にのみ依拠して引当を見積もる実務が定着した結果、金融機関ぎ認識している将来の貸倒のリスクを引当に適切に反映させることが難しくなってきた、という指摘がある。 とはいえ根付いているものであるので、多くの金融機関では、現行制度を維持しながら、徐々に変えていくらしい。
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p189 プロジェクトファイナンスとは、特定のプロジェクトの遂行に必要な資金調達を行う場合、事業主(スポンサー)自身が資金調達をおこなうのではなく、プロジェクト遂行のためのSPVを設立し、このSPVを借入主体として資金の調達をおこなう仕組みである。 返済資源は、当該プロジェクトが生み出すキャッシュフローとし、担保もプロジェクトに関連してSPVが保有する資産などに限定、スポンサーから保証などの信用補完を受けないことを原則とする。 ※実際にはスポンサーからの信用補完を限定的に受けることが多い。 PFI事業のファイナンスも一種のプロジェクトファイナンスと考えられる。 不動産ノンリコースローンも、広義のプロジェクトファイナンスに含まれる。 プロジェクトファイナンス組成の流れ ①銀行による事業内容のデューデリジェンス ②リスク分析とファイナンスストラクチャリング ③タームシート作成 ④ローンシンジケーションの準備 シンジケート団の組成 ⑤ドキュメンテーション ※タームシート=ファイナンス条件要約書 ※ドキュメンテーション=関連契約書作成 プロジェクトファイナンスにおいても、スポンサーは事業の実質的な推進主体として重要であり、与信判断の重要な要素と言える。 スポンサーにとって、プロジェクトファイナンスは調達コストはかかるものの、 ①事業リスクを限定できる、出資比率や関与度合いによっては自身のバランスシートから切り離せる ⇨つまり、スポンサーの財務指標への影響が少なくて済む。 ②対象事業のリスクとリターンがより明確になり、貸出人のダブルチェックを受けられることなどのメリットがある。 ※伝統的なコーポレートファイナンスでは、全ての事業リスクは事業主が負担する。金融機関としては、極論、事業主の信用力が確かであれば個々の事業の採算まで厳しく問い詰める必要性はなかった。一方で、プロジェクトファイナンスでは、対象となるプロジェクトの採算性やリスクを厳しくチェックする必要があり、金融機関の審査能力が問われる。 海外では、発電所建設、資源開発、プラント建設、交通インフラ、不動産開発など幅広く。 国内では近年活用されはじめ、PFI案件の適用のほか、産業廃棄物処理工場など。 太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギー事業で増加している。
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p192 ノンリコースローンとは、特定のプロジェクトもしくは資産から発生すらキャッシュフローのみを返済資源とし、それ以外にスポンサーなどへの求償権(リコース)がつかない非訴求型ローンを指す。 不動産や金銭債権などの将来のキャッシュフローを生む資産の流動化による、企業のバランスシートにならないファイナンス手段としてよく利用されている。 不動産ファイナンスは、おおまかに資産流動化(売却)型と資産運用(取得)型、あるいは対象不動産が稼働中か、これから開発する物件か、のように分類できる。 ローンの場合、稼働物件であれば、パーマネントローン、開発案件ではコンストラクションローンが利用される。 ⚫️パーマネントローン(稼働中) 流動化型⇨すでに稼働している収益不動産の持ち主が、物件への一定の関与を維持しつつ、含み損益の顕在化や売却代わり金による既存有利子負債の圧縮といった目的から、その物件をSPVに売却して、オフバランス化する際、売却先のSPVがその物件の生み出すキャッシュフローを裏付けとした資金調達をおこなうもの。 つまり、売って金にしたい。セールスアンドリースバック? 運用型⇨不動産投資ファンドなどが運用対象資産として収益不動産を取得する際、オフバランスにて購入したい、出資者など関連当事者のクレジットリスクを排除したい、リバレッジ効果により投資採算などを向上させたい、といった理由から、その物件の生み出すキャッシュフローを裏付けとして物件購入資金の調達をおこなうもの。運用収益目的。 ⚫️コンストラクションローン(開発型ローン) 建設中の物件が対象。開発対象建物の建設資金を調達するもので、ファイナンス期間は比較的短期であるが、稼働前のため物件からよキャッシュフローがない、もしくは限定的であることから、完全なノンリコースローンの例は少ない。なお、竣工後にパーマネントローンなは切り換えるケースが多い。 おまけ 近年日本ではCMBSの新規発行がほぼない。
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p193 ⚫️貸出前提条件 プロジェクトファイナンスやアセットファイナンスのローン契約では、契約の調印後一定の条件が成就して、はじめて金融機関の貸出実行義務が発生する、という構成となっている。この条件のことを貸出前条件という。 必要な許認可の取得、主要契約の締結、デューデリジェンス結果の表明、保証の正確性、期限の利益喪失事由の不存在など。 ⚫️表明および保証 プロジェクトファイナンスやアセットファイナンスの契約に必ず見られる条項のひとつ。 契約の当事者が、一定の内容が真実であることを表明し、かつ保証するもの。 ⚫️コベナンツ ローン契約における借入人の制約事項。違反はローン契約上の期限の利益喪失事由となりうる。 ⚫️クロスデフォルト条項 借入人が債務不履行おなったときに、自動的に当該債務についてもデフォルトとなり、期限の利益を喪失するという条項。 ⚫️ステップインライト 介入権 プロジェクトファイナンスにおいては、一定の事態が発生した場合には、事業継続のためにシンジケート団が事業に介入する権利を持つ。 ⚫️キャッシュフロー分析 IRRとかDSCRとかLLCRとか ⚫️デューデリジェンス ローン採り上げに先立って実施する、プロジェクト内容や対象不動産などの精査。 不動産物件なら、不動産鑑定評価書やエンジニアリングレポート(建物診断、耐震診断、環境調査)、弁護士によるリーガルチェックなど、外部専門家を利用する。デューデリジェンスの完了が、貸出前提条件に含まれることが多い。
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日本では1999年にPFI法が制定された。 2011年にはPFI事業規模の拡大を実現するため、PFI法が一部改正された。 これにより、以下が導入された。 ①適用範囲の拡大…賃貸住宅(これまでは公営住宅のみ?)や船舶・航空機の輸送施設やその運行に必要な施設 ②民間からの事業実施制度の導入…コンセッション方式といわれ民間に長期間にわたり公共施設の運営権を付与する方式 これにより、民間が設計、建設、維持管理、運営を一元的に担うことが期待されている(日本だと、完成と同時に施設の所有権が公共部門に移転する案件、すなわちbto案件が多い)
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p197 公共部門、民間事業者それぞれの権利と義務について定めた契約を事業契約(コンセッション契約)という。 ①BOO Build,Operate & Own 民間事業者が建設し、維持管理と運営をするが、公共部門への移転はおこなわない ②BOT Build,Operate & Transfer 民間事業者が建設し、維持管理と運営をし、事業終了後に公共部門へ所有権が移転する ③BTO Build, Transfer & Operate 民間事業者が建設し、施設完成後に公共部門へ所有権が移転し、民間事業者が維持管理と運営をおこなう。日本に多い。 ①サービス購入型 民間事業者が公共部門の要求水準にあう公共サービスを提供し、公共部門がその対価を払う ②独立採算型 民間事業者が施設の設計、建設、管理、運営をおこない、最終利用者からの料金収入によってその費用を回収する ※イギリスの有料道路や有料橋など ③ジョイントベンチャー型 公共部門が事業に出資などをおこなうが、経営などには関与せずに民間に任せる 補助金、公的低利融資、施設贈与など公的支援を受けながら運営するのもこのタイプ どのタイプかによって銀行団のリスクも異なる ①返済原資は公共部門からなのでリスク低い ②事業からの収益なのでリスク高い
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p198 PFIで事業を実施するかどうかは、公共事業として実施する場合と比較して、より効率的かつ効果的に事業ができるかどうかで判断される。 VFMの考え方が大事。 VFM ⇨ Value For Money 支払いに対して最も価値の高いサービスを供給する、という考え方。 PSC⇨ Public Sector Comparator コンパレーター 公共部門が自ら実施する場合の事業期間全体を通じた公的財産負担の見込み額の現在価値 LCC Life Cycle Cost PFI事業として実施する場合の事業期間全体を通じた公的財産負担の見込み額の現在価値 LCCがPSCを下回ればVFMだからPFIよね 参考:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/hyouka/seisakunaiyo/pdf/070528_2_1-3.pdf
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信託とは、委託者が自ら帰属する財産権を受託者の名義に移して信託財産とし、受託者が信託目的に従い、受益者のために信託財産の管理・運用・処分をおこなうこと。 受託者が信託者の名義人となり、その管理や処分の権限を有するのが特徴。 ただし、受託者は、受益者の利益のための忠実義務や善管注意義務、分別管理義務を負う。 対象は、金銭、有価証券、金銭債権、動産、不動産、無体財産などあらゆる財産権が含まれる ・利益の帰属者⇨受益者 ・委託者に利益がすべて帰属するのは自益信託、利益がすべて第三者に帰属するのは他益信託、混在するケースもある。 ・利益を受け取る権利⇨信託受益権 信託銀行 ⇨三菱ufj信託銀行、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行といった専業信託銀行のほか、りそな銀行、SMBC信託銀行がある。 専業信託銀行には、不動産の売買、賃貸の仲介業務を併営業務としておこなうことが例外的に認められており、不動産関連業務に力を入れているところが多い。 信託銀行の不動産信託以外の不動産関連業務 ①不動産の仲介 ②不動産の分譲 ③ノンリコースローンを含む不動産ファイナンス ④不動産管理・プロパティマネジメント ⑤不動産鑑定・評価 ⑥不動産コンサルタント 不動産業界と密接な関係にある。 現在、不動産の仲介業務を扱えるのは、従来から実績のある専業信託銀行3行、りそな銀行および一部の外資系信託銀行に限られている。
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p200 信託業法は2004年に大幅改正 ・受託可能財産の制限が撤廃 特許権や著作権なども。 ・金融機関以外にも信託業の担い手が拡大 ・管理信託業務に限定した信託業や、 信託契約代理業が登録制でOKに。 信託法も2006年に改正 ・信託の併合、分割の制度 ・受益証券発行信託、自己信託、限定責任信託 など新しい信託類型の創設
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p207 日本では、 生命保険、損害保険、年金、銀行 が機関投資家として位置付けられる。 実際には、上記に加え、多くの事業法人も広義の機関投資家とされることがある。 ※テキストでは投資法人は対象外と…
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p208 金融商品取引法では、有価証券に対する投資にかかる専門的知識および経験を有する者として内閣府令で定める者、として、適格機関投資家を定めている。 金融機関に加えて、投資法人や投資事業有限責任組合などの投資ビークルも含まれる。 また、保有する有価証券の残高が10億円以上てあれば非上場の会社であっても届出により、適格機関投資家となる。 また、金融商品取引法では、広い範囲のプロの投資家として、特定投資家も定めている。 特定目的会社、上場会社などが特定投資家とされているが、一般投資家が申し出て金融商品取引業者が承諾することにより、特定投資家となるそとな可能となっている。 特定投資家が顧客である場合、金融商品取引業者に適用される幾つかの行為規制が適用されなくなる。 適格機関投資家および特定投資家は、個人投資家を念頭においた投資家保護の対象外。 海外に目を向けると、年金基金や保険会社に加えて、政府系基金(SWF:Sovereign Welth Funds)や大学基金などに代表される寄付基金も存在感がある。 国内機関投資家の運用資産残高を見ると、 生保 369兆円 損保 23 年金 385 銀行 922 ゆうちょ 226 かんぽ生命 62 と銀行の運用資産額が大きいが、 不動産が資産額の内訳として確認できるのは、生保と損保で合計約7兆円となっている。 これは自己使用床をもつオフィスビルも含めた現物不動産の資産額であり、このほかにもリートやファンド形態の不動産証券化商品への投資がおこなわれている。 各機関投資家は、株式・債券などと比較すると不動産や不動産証券化商品への投資をあまりおこなってない。 海外だと機関投資家による不動産投資はもっと活発におこなわれている。
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p213 運用資産の84.5%が有価証券 このうち、国債、地方債、社債が49.7% 有形固定資産は総資産の1.5% 不動産証券化商品は有価証券に含まれているが公表されていない 不動産は、定期付き終身保険や個人年金保険などのデュレーションの長い負債、をカバーする役割らしい? 国内大手生命保険会社の不動産投資の特徴 ①営業拠点兼用が多い ②運営会社わ自社やグループでおこなう p213
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p214 損害保険会社においても資産運用の重要度は増している。 生命保険が長期であるのに対して、損害保険は1年と短期で、換金性の高さから、生保と比較して預貯金の割合が高い。 損害保険会社の運用資産に占める不動産の割合は3.6%(額としては生保の方が大きい) 生保と同様に実物不動産が多い 不動産の重要度は生保に比べて低い
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そもそも国内の年金制度は3階構造である。 ①国民年金 ②厚生年金保険 ③企業年金 (厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金) このうち、確定拠出年金は、個人が投資選択をおこなっていることから、適格機関投資家に位置付けられない。 年金運用は、生保と比較してもデュレーションが長いことに加えて、安定的なキャッシュフローが求められる点から、定期的な賃貸収入がリターンの源泉である不動産投資との親和性が高い。 不動産投資をおこなう企業年金は、2003年の24%から2022年には65パーセントと2倍以上に増えた。 ※とはいえ確定給付企業年金による不動産投資の資産構成割合は15パーセントくらい。。 GRIFは不動産投資を積極的に拡大してるが、 オルタナ投資全体で設定された5%の枠をフルに活用してるわけではない。
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p226 1.国民年金(20〜59歳全員) 1号被保険者 自営業 2号被保険者 民間被用者・公務員 3号被保険者 2号の被扶養者 2.厚生年金保険(〜69歳) 企業で働く従業員、公務員、私立校教員 基礎年金の上乗せ 3.企業年金 確定給付企業年金 厚生年金基金 企業型確定拠出年金 ※確定給付企業年金は、定年以降にもらえる。 基金型と規約型がある。 規約型は企業が、基金型は企業年金基金が運用管理する。 ※厚生年金基金も、高齢期において受け取る ※企業型確定拠出年金は、個人が拠出して運用する。 ※確定拠出年金には企業型と個人型があり、個人型がiDeCoである
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確定給付企業年金/厚生年金基金 確定給付企業年金に関する運用方法は次のいずれかでなければならない。 ・信託銀行等への信託 ・生命保険会社との生命保険 ・農業協同組合連合会との生命共済 確定給付企業年金の資産構成割合だは、国内債権が18.4%と多め。その他に分類される不動産とプライベートエクイティは14%だが年々増えてはいる。
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公的年金、すなわち国民年金と厚生年金の運用は、厚生労働大臣が特別会計積立金を年金積立管理運用独立法人であるGRIFに寄託することによりおこなっている。 ポートフォリオは5年ごとに見直しがあるが、 現在は、国内債権、国内株式、外国債権、外国株式がそれぞれ25% GRIFでは、2014年にJREIT投資、2017年にはプライベートエクイティ投資が開始され、本格的な運用が始まった。 国別で見ると、アメリカが45%、次いで日本、イギリス、オーストラリア…… セクター別で見ると、物流施設が44%、次いでオフィス、賃貸住宅、商業施設。
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アメリカの確定給付年金の資産配分は、米国株式、海外株式、米国債券が22〜24%だが、海外債券は2.8%と少なく、むしろプライベートエクイティ9.3%、不動産8.1%、オルタナ投資6.9%と多様である。 750億ドル以上の資産規模の大きな年金基金では、直接投資が42.8%と多い。 もう少し小さい規模だと、クローズドエンドファンドが38.8%と多い。 投資方針 ①安定的で予測可能なキャッシュフロー ②エクイティリスクの分散 ③インフレヘッジ コアクラスへの投資が半分以上と多いが、日本と比べるとバリューアッドやオポチュニスティックへの投資も増えている。 アセットはややオフィスが多いが、コロナ後は減少してると推測される。
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①注意義務 ②忠実義務 改正法案が施行されれば、誠実義務も加わる。 このような受託者責任を果たすため、年金基金は運用の基本方針を定めた上で、運用委託先ごとのガイドラインを策定し、運用機関に提示することとなっている。
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年金基金が不動産投資をおこなうにあたっめは、ゲートキーパー(信託銀行または運用会社)に投資を一任せねばならない。 年金あが私募ファンドや私募リートに投資する際には、年金基金自身が投資を行う上での適合性を有しているかについて検討しなければならない。 さらに、不動産固有の特徴とリスク、ストラクチャーの特徴とリスクのそれぞれを把握しなければならない。
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Asset Liability Management 機関投資家が、顧客から拠出された資金の投資運用にあたり、利息や保険金、給付金などの形で顧客に一定の支払いをする必要性があるが、こうした支払い義務の特性に基づき、総合的に資産管理をおこなうリスク管理手法をALMという。
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ソブリン・ウェルス・ファンド 海外に目を向けると、年金基金や保険会社に加えて、政府系基金(SWF:Sovereign Welth Funds)や大学基金などに代表される寄付基金も存在感がある。 政府系基金 海外で活発 国有財産を運用するファンドで、石油などの資源売却収入などを主たる原資とすると、外貨準備金や財政余剰金を原資とするものがある。 前者 アブダビ投資庁 ノルウェーのCPFG 後者 シンガポールのGIC 中国のCIC SWFはほかの投資家と異なり給付債務をもたないことから、投資利回りの設定に対して柔軟性が高く、優良な投資物件に対しては長期投資を前提に強気なスタンスで投資する傾向あり。 GIC テラスモール湘南を住友商事と共同開発 パシフィックセンチュリープレイス取得 舞浜シェラトン持分取得 西武のスキー場などを取得 CIC 目黒雅叙園
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2023過去問 ・年金基金以外の国内機関投資家は、JREITへ投資を行っている投資家が多い。 一方で、私募リートの投資家のシェアでも、地域金融機関も中央金融機関法人を合わせた年金以外の国内機関投資家による投資口保有比率は、2022年度末時点で60%を超えている 2022過去問 ・海外機関投資家で、不動産運用額において上位を占めるのは、年金基金、保険会社、SWF ✖︎投資銀行 ・国内私募リートの投資家分布において 年金の占める割合は20%くらい(2021/12)
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2023過去問21 タイムホライズン(time horizon)は投資における考え方のひとつで、投資がペイすると経営者が期待する期間を指します。投資ホライズンが長いほど企業の業績は高まる傾向にあると言われています。ただし、投資ホライズンが過剰に長い場合は業績が下がる可能性もあります。
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オリジネーターは、信託受託者(信託銀行)と信託契約を締結の上で資産を信託譲渡し、 委託者兼当初受益者として信託受益権を取得した上で、信託受益権をSPCへ譲渡する、というストラクチャーが一般的である。 2023過去問-24
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かつて厚生年金基金や適格退職年金の資産配分について存在した「5・3・3・2規制」をご存知ですか。 国が「債券や貸付などの安全資産に50%以上。株式と外貨建て資産はいずれも30%以下。不動産は20%以下」と定めていましたが、1997年12月に撤廃された規制のことです。 https://j-money.jp/article/93830/