問題一覧
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投資インデックスについては、時価総額を考慮するTOPIX・S&P500と、単に株価の平均を取る日経平均・NYダウが異なること、多くの取引がされる株価インデックスと個別性が高い不動産インデックスが異なることが問われます。 🟠TOPIX、S&P500:時価総額加重型 🟠日経平均(日経 225 )、NY ダウ:株価平均型 🟠配当込みTOPIX、東証REIT指数: 配当込み株価インデックス 🟠AJPI(ARES Japan Property Index): 一定の期間にファンドが保有する不動産 (レバレッジ前)を基礎にしている (売買ではない) 🟠AJFI(ARES Japan Fund Index): レバレッジ後の不動産ファンドのインデックス 一問一答 1.東京証券取引所が発表しているTOPIXは株価平均型である 2.AJPIは一定の期間に実際に取引された不動産を基礎として、不動産証券化協会(ARES)が公表している 3.AJFIはレバレッジ効果が反映されているが、AJPIには反映されない 答え 1.誤り 2.誤り 3.正しい
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企業においては、負債に節税効果があります。負債の利息を支払うことで、法人税の課税所得が下がり、税引後利益は負債がないときと比べて増加するためです。 そのため、負債比率はできるだけ高い方が企業価値は向上しますが、一方で、負債が増えることによる倒産可能性は高まります。 トレードオフ理論は、以下の図のように、 負債の節税効果による企業価値の増加と、 負債増による倒産コストの限界的増加が拮抗するところが 負債利用の限界であり、 そこが最適資本構成であるとしました。 一問一答 1.負債比率により企業価値が変わることはない 2.企業価値における負債比率の影響を踏まえると、倒産コストの期待値の水準が節税効果のそれと拮抗するところが最適な資本構成となる負債利用になる。 3.トレードオフ理論によって、J-REITの最適な資本構成も説明できる 答え 1.X 負債比率によって、法人税や倒産コストが変わるため、企業価値も負債比率により異なってくる 2.X 倒産コストの期待値の水準ではなく、限界的増加が拮抗するところが負債利用の限界であり、最適資本構成になる。細かいひっかけですが、過去に出題されたことがあります。 3.X J-REIT(投資法人)は導管性要件を満たすことで法人税が非課税となるのので、負債による節税効果がないため、トレードオフ理論はあてはまらない てことはspv全て関係なくないか?
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定率成長配当割引モデル(ゴードンモデル)は、 株式の配当は永久に支払われること、 一株当たり配当の成長率は一定であることを前提にして、 配当から株価を算定するモデルです。 株価=予想配当金 / (期待リターン -配当の成長率) 定率制調配当割引モデル(ゴードンモデル)によると、以下の状況のときに株価はいくらとなるか? 1年目の予想配当金:10円、期待リターン6%、配当の成長率1% 答え 株価 = 10円 / (6% - 1%) = 200円 (答)
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先物取引と先渡し契約はデリバティブの一部です。試験対策上は深入りせずに、それぞれの定義と、 先物取引の理論価格は現物価格から求められることを抑えておきましょう。 🟠先渡し契約: 将来の売買の約束を今行うこと (たとえば、売買予約) 🟠先物取引: 将来に売買する権利を売買すること。 先渡し契約と取引の効果は同じであるが、対象資産、期限、数量などが標準化されている。 約定後も値洗いによって損益が変動し、損失が大きくなったときには取引所から追加の証拠金が求められるという特徴がある。 🟠先物取引の役割: 投機的取引、ヘッジ取引や裁定取引に利用される。 🟠先物の理論価格は、 現物価格 + 現物価格 x (金利 - 配当やクーポン)で求められるが、先物は市場で取引されているため、理論価格と現物価格が大きく乖離することはない 例題 次の記述の正誤を答えよ 1.先渡し契約と先物取引は、取引の効果は同じである 2.先渡し契約とは、特定の資産を将来に特定の価格で売買する権利の売買契約である。 3.先物取引は、約定後も値洗いによって損益が変動し、損失が大きくなったときには取引所から追加の証拠金が求められる。 4.先物取引は、ヘッジ取引のみならず、投機的取引や裁定取引としても利用される。 5.先物取引は標準化されているため、取引参加者の多様化や流動性が向上するという利点がある。 6.先物取引の理論価格は、満期時の原資産価格の予想によって決まる 答え 1.正しい 2.誤り 先物取引の説明 3.正しい 4.正しい 5.正しい 6.誤り 先物の理論価格は、現物価格から求められる
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オプション取引は、満期日に特定の資産を特定の価格て売買する権利を取引することをいいます。 試験対策上は、下記の戦略の理解をすれば十分だと思います。言葉は一見難しいですが、例題を解いて中身を理解をすれば難しくない分野なので、取りこぼさないようにしましょう。 コール・オプション:買う権利 プット・オプション:売る権利 🟠プロテクティブ・プット戦略: 価格下落へのヘッジとして、プット・オプション(売る権利)を買っておく戦略。 原資産の価格が相当程度低くなったら、 プット・オプションを利用して原資産を売却して、損失を一定額(オプションのプレミア分)までとする。 🟠カバード:コール戦略: 原資産価格と同価格でコール・オプション(買う権利)を売却する戦略。 そうすることで、損失が生じたときの損失幅を和らげることができ、また、オプションのプレミア分の収益を確保することができる。 🟠ロング・ストラドル戦略: 同一の行使価格のコール・オプション(買う権利)とプット・オプション(売る権利)を購入するポジション。原資産価格が膠着状態になるとオプション購入費用分の損失が発生する 現在、株価が100円の株式を保有している。 さらに、行使価格100円、オプション価格が10円のプット・オプションを購入した。 1年後に株価が50円に下落したときに、株式とオプションによる正味損益はいくらになるか? 答え 1年後、株価が100円から50円に値下がりするが、10円で購入したプット・オプションを行使して株式を100円で売却することで、株式からの損失を0にすることができる。一方で、プット・オプションの購入に10円を要していたので、10円はそのまま損失となる。 そのため、株式とオプションによる正味損益は0円 -10円= -10円の損失となる(答) このオプション戦略を、プロテクティブ・プット戦略という 例題2 現在、株価が100円の株式を10株保有している。さらに、行使価格100円、オプション価格が10円のコール・オプションを5株分売却した。1年後に株価が50円に下落したときに、株式とオプションによる正味損益はいくらになるか? 答え 1年後、10株保有している株の株価が100円から50円に値下がりするので、50円 x 10株 = 500円の損益が発生する。一方で、オプション価格が10円のコール・オプションを5株分売却していたので、オプションの販売により10円 x 5 = 50円の収益を得ていた (なお、販売したオプションは100円で株を購入する権利なので、株価50円のときには権利は行使されない。)。 そのため、株式とオプションによる正味損益は-500円 + 50円 = -450円の損失となる(答) このオプション戦略を、カバード・コール戦略という
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割引債のスポットレートと最終利回りの概念を理解しておきましょう。割引債の計算問題は過去に何度か出題されているので、割引債の価格を計算できるようにしておきましょう。 🟠固定利付債とは 毎期定額のクーポンの支払いがあり、満期時に元本が一括償還される債権 最終利回り🟰固定利付債の現在価値が市場価格と同じになるような割引率を最終利回りという。 🟠割引債とは 利払いがなく、満期時に元本が一括償還される債権 割引債の価格🟰n年後の償却価格/(1+割引率)n乗 割引債の割引率をスポットレートという 🟠例題1 債券価格と利回りに関する次の記述の正誤を答えよ 1.満期10年の割引債の割引率が5%のとき、スポットレートは5%であると言う 2.割引債の現在価値を、キャッシュフロー発生時点に関わらず共通の割引率を使って算出し、それが市場価格と等しくなるように求めた利回りのことを最終利回りという 🟠答え 1.正しい 2.誤り 最終利回りは固定利付債の現在価値を市場価格と同じくなるようにすることで求める 🟠例題2 以下の問いに答えよ 割引率(スポットレート)が10%のとき、2年後に100円を受け取れることができる割引債の価格を求めよ 🟠答え 100/ (1+0.1)^2 = 100/ 1.21 = 82.64(答)
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デュレーションとは、債券の実質平均残存期間 キャッシュフローを受け取れるまでの期間をキャッシュフローの現在価値で加重平均して求める また、価格変動の大小を示す修正デュレーションという概念もあります。 デュレーション: キャッシュフローを受け取れるまでの期間をキャッシュフローの現在価値で加重平均して求める。 これにより、債券投資の平均回収期間を示すことができる 修正デュレーション: デュレーションを(1+最終利回り)で割ることで求める。これにより、利回りが変動した場合、債券価格がどの程度変化するかを示すことができる。 修正デュレーションが長いほど、価格変動が大きい また、デュレーションの定義上、割引債のデュレーションは残存期間と等しい。 例題 以下の記述の正誤を答えよ 1.デュレーションは、債券の実質平均残存期間のことである。 2.デュレーションは、キャッシュフローを受け取れるまでの期間を、キャッシュフローの将来価値で加重平均して求める 3.満期日が同じのふたつの利付債があるとき、クーポンが大きい利付債券の方がデュレーションが短い 4.クーポンが同じの二つの利付債があるとき、デュレーションが短い債券の方が価格変動が小さくなる 5.クーポンが同じの二つの利付債があるとき、満期日が先の債権の方が価格変動は小さくなる 答え 1.正しい 2.誤り 将来価値ではなく、現在価値 3.正しい クーポン(利回り)が大きいとキャッシュフローの現在価値が大きくなるので、デュレーションの値は小さくなる 4.正しい ‼️ 定義上、デュレーションと修正デュレーションは比例の関係になる。修正デュレーションが短いほど価格変動は小さいので、本肢は正しい 5.誤り 価格変動の大小を確認するためには、修正デュレーションを利用する必要がある。修正デュレーションが長いほど、価格変動が大きい。また、定義上、デュレーションと修正デュレーションは比例の関係になる。 ここで、デュレーションについて検討すると、例題ではクーポン(利回り)が同じなのでキャッシュフローの現在価値は同じなので、満期日が先の債券の方がデュレーションが長くなることがわかる。 以上から、満期日が先の債券の方がデュレーションが長くなり、デュレーションが長い方が修正デュレーションも長いことがわかるので、満期日が先の債権の方が価格変動は大きくなることがわかる
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ファンドのパフォーマンスは、リターンのみでなく、取ったリスクに対してリターンがどれくらいあったかで評価します。 ファンドのパフォーマンスを評価する指標であるシャープ・レシオとトレーナーの測定(トレーナー・レシオ)の求め方を説明します。 1.ファンドのリターンの評価 ファンドのリターンは、 国債などの安全資産から得られるリターンを ファンドのリターンがどの程度上回ったかで 評価できます。 2.とったリスクの評価 ファンドがとったリスク(ばらつき)は、 ファンドの標準偏差、または、 資本資産評価モデル(CAPM)のβで評価できます。 3.ファンドのリターン評価をリスク評価で割る ⭐️シャープ・レシオ: 安全資産のリターンを上回ったファンドのリターンを標準偏差で割る ⭐️トレーナーの測定: 安全資産のリターンを上回ったファンドのリターンをβで割る。 シャープ・レシオとトレーナーの測定の定義 ⭐️シャープ・レシオ: 標準偏差1%(トータル・リスク1単位)あたりの安全資産のリターンを上回ったリターン ⭐️トレーナーの測定: β1単位あたりの安全資産のリターンを上回ったリターン シャープ・レシオとトレーナーの測定は、それぞれの数値が高いほうが、取ったリスクに対してリターンが多いので、ファンドのパフォーマンスは優れていると評価できます。 例題 ファンドのリターンが11%、 標準偏差が5%、 β値が2のときの シャープ・レシオとトレーナーの測度を求めよ。 なお、安全資産のリターンは1%とする 答え シャープ・レシオ:(11%-1%) / 5% = 2 トレーナーの測度:(11-1%) / 2 =5%
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資本資産評価モデル(CAPM)によって、資産の期待リターンを求めることができます。 資産の期待リターン = 安全資産のリターン + β x (市場ポートフォリオの 期待リターン - 安全資産のリターン) 安全➕ベータ✖️(市場➖安全) 別の言い方をすると、 資産の期待リターン = リスクフリーレート+ β x エクイティプレミアム ※ βは資産の期待リターンが市場平均からどれだけ動くかを示したリスク指標。個別の株のβ値は、日経新聞やYahoo Financeで入手することができる 資本資産評価モデル(CAPM)でわかることは、安全資産(国債など)のリターンはほぼ一定なので、βが高い資産はリターンの変動が大きく、βが低い資産はリターンの変動が緩やかということです。 具体的には、βが高い資産はTOPIXやS&P500などの市場平均の期待リターンが高くなると、それに合わせて資産の期待リターンが大きく増加しますが、市場平均の期待リターンが下がるとその分期待リターンが大きく低下します。 日本株でβが高い企業で知名度のある企業としては、観光業のHISはβが約2.2あります。インバウンドブームで高株価となっていましたが、コロナショックで直近ではハウステンボスの売却のニュースも出ており、βが高い企業のイメージに近いと思います。 一方で、βが低い資産に投資したときは、市場平均が高い時のリターンの増加は少なくなりますが、市場平均が低いときでも期待リターンの低下が緩やかになります。日本株でβが低い企業としては、北陸電力のβが約0です。 例題 資本資産評価モデル(CAPM)が成立していると仮定したときに、 安全資産のリターンを1%、 市場ポートフォリオのリターンを3%、 βを1.2としたときの、資産の期待リターンを求めよ 答 安全➕ベータ✖️(市場➖安全) 資産のリターン = 1% + 1.2 x (3%-1%) = 1% + 2.4% = 3.4%(答)
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βは資産の期待リターンが市場平均に対して どれくらい連動するかを示したリスク指標です。 実務的にはβはYahoo Financeや日経から引用することが多いと思いますが、以下のβの定義も頭の片隅に入れておきましょう。 β = 資産の期待リターンと市場ポートフォリオの期待リターンの共分散/ 市場ポートフォリオの期待リターンの分散 ※ 分散は、標準偏差の二乗 ※ (AとBの)共分散は、Aの標準偏差 x Bの標準偏差 x 相関係数 この定義を変形すると、以下になります。 β = 市場ポートフォリオの期待リターンの標準偏差 x 資産の期待リターンの標準偏差 x 市場ポートフォリオと資産の相関係数 / 市場ポートフォリオの期待リターンの標準偏差の二乗 例題1 資本資産評価モデル(CAPM)が成立していると仮定した場合に、資産iの期待リターンの標準偏差が20%、市場ポートフォリオの期待リターンの標準偏差が10%、資産iと市場ポートフォリオの相関係数が0.5のとき、資産iのβを求めよ。なお、安全資産の期待リターンを1%、市場ポートフォリオの期待リターンを5%とする。 答え β = 20% x 10% x 0.5 / 10%^2 = 1(答) βの定義となる共分散・分散は、数学1の選択科目「データの分析」で学習しますが、旧課程の数学1A~3Bでは選択科目を選択しなければ高校では扱いませんので、大学で統計等を選択しないと学習しない概念です。 不動産証券化マスターでも、過去に共分散・分散の概念を理解しないと解けない上記の例題1のような問題も出題されましたが、近年では、以下を理解できていれば解ける問題も出題されています。 ポイント β = 資産のリスクプレミアム / 市場ポートフォリオのリスクプレミアム つまり β = (資産の期待リターン - 安全資産の期待リターン) / (市場ポートフォリオの期待リターン - 安全資産の期待リターン) 例題2 資産iの期待リターンが20%、安全資産の期待リターンが1%、市場ポートフォリオの期待リターンが5%のときのβを求めよ 答え β = (20% - 1%) / (5% - 1%)= 19/4 %(答)
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トービンの分離定理は、 投資家のリスク回避度の問題とリスク資産をどのように組み合わせるのが最適かというポートフォリオの問題は分離独立していることを示しました。 別の表現をすると、 トービンの分離定理は、 国債などのリスクのない安全資産があるときは、 それぞれの投資家に最適なポートフォリオの組み合わせは、投資家のリスク回避度に応じた安全資産と リスク資産を組み合わせ割合で決まること を示しました。
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二つの資産によってポートフォリオを組むときは、ポートフォリオの期待リターンは それぞれの資産の期待リターンを 資産の構成比で加重平均した水準となる。 ・二つの資産の相関係数が高いと、 ⇨ポートフォリオのリスクは高い ・二つの資産の相関係数が低いと ⇨ポートフォリオのリスクはより少なくなる。 イメージし易くするための具体的な例としては、 たとえば株式に投資するときに、 景気敏感株とされる旅行関連株を購入するときには、景気変動に対する耐性が高いとされる(つまり、旅行関係株と相関係数が低い)食品関係の株を併せて購入すれば、一般的にはポートフォリオのリスクは低くなるとされています。 他方で、景気変動株とされる旅行関係株と同じく景気変動株とされる航空関係の株を買うと、旅行関係株と航空券の相関係数は大きく景気後退時にはポートフォリオ全体で大きく値動きしてしまうため、一般的にはポートフォリオのリスクは大きくなると考えられます。 例題 期待リターンが5%の資産Aが200億円と、 期待リターン 20%の資産Bが100億円があるときについて、以下の問いに答えよ 1.資産Aと資産Bでポートフォリオを組んだ時の ポートフォリオの期待リターンを求めよ 2.資産Aと資産Bでポートフォリオを組んだ時、資産Aと資産Bの相関係数が大きくなると、ポートフォリオのリスク(標準偏差)はどう変化するか 3.AとBの相関係数が0のときと比べて、相関係数が-1のときポートフォリオのリスクはどうなるか 答 1.ポートフォリオの資産の構成比は 資産Aと資産Bで2:1なので、 (5%×2 + 20%×1)/3 = 10% (答) 2.資産Aと資産Bの相関係数が大きくなると、 ポートフォリオのリスク(標準偏差)は大きくなる 3.相関係数が0のときはポートフォリオのリスク分散効果がないので、相関係数が-1のときの方がポートフォリオのリスクが小さい(答)
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現代ポートフォリオ理論の基本的な考え方は、投資家が選択できる最適なポートフォリオの中から、それぞれの投資家によって異なる効用関数に基づいて最適なポートフォリオを選択するというものです。 通常は、投資家によってリスクに対する立場が異なるので、最適なポートフォリオは投資家によって異なることになるということです。 具体的には、投資家が選択するポートフォリオは、市場に存在する最適なリスクとリターンの組み合わせの集合体である効率的フロンティアと、 ある投資家にとって同じ効用水準が得られるリスクとリターンの組み合わせを結んだ無差別曲線との接点が、投資家にとっての最適なポートフォリオとなります。このことをY軸をリターン、X軸をリスクとする2次元で示すと以下のようになります。 なお、効率的フロンティアの中でも、最もリスクが低いポートフォリオのことを最小分散ポートフォリオと呼びます。 🟠効率的フロンティア: 投資家が選択し得る最適なポートフォリオの集合(同じ期待リターンに対して最もリスクが低いか、同じリスクに対して最もリターンが高いポートフォリオの集合) 🟠無差別曲線: 投資家にとって同じ効用水準が得られるリスクとリターンの組み合わせ。 投資家の効用関数によって異なる 🟠最小分散ポートフォリオ: 効率的フロンティアの中でも、最も分散が低く、リスクが低いポートフォリオのことを言う 例題 1. 無差別曲線とは、投資家にとって同じ効用水準が得られるリスクとリターンの組み合わせである 2. リスクに対して異なる考えを持つ二人の投資家が、投資可能な対象から同一の効率的フロンティアを想定しているとき、二人の最適なポートフォリオは同じになる 回答 1.正しい 2.誤り
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効用関数Uは、富Wとそこから得られる投資家の効用Uとの関係を表すものです。投資家の主観によりリスクのとらえが異なるため、効用関数Uは投資家により異なっています。そのため、富Wに対して効用Uがどのように増加・減少するかを確認することで、投資家がリスクに対してどのような立場なのかを知ることができます。試験対策上は、以下の2パターンの投資家の選好を理解しておきましょう。 ポイント リスク愛好的投資家:富Wが増加すると、効用Uの増加量が漸増する投資家(例えば、U = W^2) リスク回避的投資家:富Wが増加すると、効用Uの増加量が漸減する投資家(例えば、U = √W) 例題 以下の記述の正誤を答えよ ここから先は有料部分です 富Wに対する投資家の効用関数をU=W^2で表せるとき、投資家はリスク回避的な投資家である。 回答 誤り
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🟠効用関数Uは、ある投資家にとって富Wによって得られる効用Uとの関係を表すものです。 効用関数Uは投資家のリスクのとらえ方により異なるので、実際の試験では、効用関数Uの式は問題文であたえられます。 🟠期待効用は、投資機会で得られる効用の期待値 確率 x 効用関数によって求められる効用を計算する 🟠確実性等価は、期待効用を得られる富Wです。 富Wは効用関数のUに期待効用を代入して求る 🟠効用関数U: 富Wとそこから得られる効用Uとの関係を表す 🟠期待効用 : 確率 x 得られる効用 🟠確実性等価 : 効用関数のUに期待効用を代入したときの富W 🟡例題1-1 ある投資家の効用関数がU=√Wのとき、 0.5の確率で0円、0.5の確率で100円が得られる投資機会Aの期待効用を求めよ ⭐️回答1-1 期待効用 = (0.5 x 0) + (0.5 x √100) = 5 (答) 🟡例題1-2 例題1-1の投資機会Aの確実性等価を求めよ ⭐️回答1-2 期待効用が5なので、 効用関数U=√WのUに5を代入すると、 5 = √W W = 25 (答) 🟡例題1-3 例題1-1の投資機会Aと、確実に36円が得られる投資機会Bとでは、どちらの効用の方が大きいか。 ⭐️回答1-3 確実に36円が得られる投資機会Bの期待効用は、 U = √36 =6 投資機会Aの期待効用は5なので、投資機会Bの方が効用が大きい(答) 🟡例題2-1 ある投資家の効用関数がU=√Wのとき、0.5の確率で100円、0.5の確率で400円が得られる投資機会Aの期待効用を求めよ ⭐️回答2-1 期待効用 = (0.5 x √100) + (0.5 x √400) = 5+10 = 15 (答) 🟡例題2-2 例題2-1の投資機会Aの確実性等価を求めよ ⭐️回答2-2 期待効用が15なので、効用関数U=√WのUに15を代入すると、 15 = √W W = 225 (答) 🟡例題2-3 例題2-1の投資機会Aと、確実に400円が得られる投資機会Bとでは、どちらの効用の方が大きいか。 ⭐️回答2-2 確実に400円が得られる投資機会Bの期待効用は、 U = √400 =20 投資機会Aの期待効用は15なので、投資機会Bの方が効用が大きい(答)
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ストラクチャードファイナンスでは、資産の信用力のみを裏付けとしたファイナンスをするために、倒産隔離されたSPVに資産を真正売買する必要があります。 試験では倒産隔離と真正譲渡の要件が問われます。 🟠倒産隔離 1.資産の原所有者(オリジネーター)の倒産リスクとの切り離し 2.SPVの倒産リスクの排除 (他業禁止、SPCの取締役等がSPVに対して倒産申立を行わない旨の誓約) 3.信用補完と流動性補完により倒産リスクを減少させる ※信用補完:元利金が償還される可能性高める ※流動性補完:入金の遅延等により投資家への配当や費用支払いが滞ることを防ぐ 信用補完・流動性補完のためには、 ①SPVにおいて優先劣後構造を採用すること ②超過担保として資金調達額を超えた額の 資産をSPVが保有しておくこと ③現金準備勘定・スプレッド勘定により 現金を積み立てること が行われる。 🟡倒産隔離に使われるSPV 〇一般社団法人: 一般社団法人の基金拠出者と議決権保有者を 別にできる点を利用する (オリジネーターが基金を拠出して 一般社団法人の登記費用等を支払い、 一般社団法人の理事・社員には 第三者の会計士等が就任する) 〇信託: 受託者が倒産しても信託財産には影響がない点を利用する 〇ケイマンSPC: 議決権付株式が慈善信託であり、信託期間中は議決権を実質的には私用せずに終了後は残余財産を慈善団体に寄付する。ただ、現地弁護士から多額の報酬が請求されるようになる等の問題が起こったため、現在は殆ど利用されていない 🟠真正売買 1.会計上の問題: 財務的要素に対する支配が他に移転する必要がある(不動産については、リスク経済価値の移転又は収益の認識が問題になる) 2.税務上の問題: 適正価格で売却が行われている必要がある 3.法律上の問題: 第三者対抗要件が具備されている、買戻し権がない等が必要 (なお、次のセクションでも扱うが、真正売買と倒産隔離は別の問題であり、倒産隔離が十分であっても真正売買ができていないことはあるため、注意。) 🟠一問一答 1.現金準備勘定やスプレッド勘定のキャッシュリザーブは、信用補完にはなるが流動性補完にはならない 2.倒産隔離はSPCの倒産リスクを排除することで達成される 3.倒産隔離の一つの方法として、原資産たる不動産の保有者(オリジネーター)である売主に対して、買主であるSPCが売主に対して倒産申し立てしないように誓約することがある 4.優先・劣後構造とは、超過担保として資金調達額を超えた額の資産をSPVが保有することによる信用補完・流動性補完のことをいう 5.SPVの倒産リスクを排除するために、定款で他業の禁止をしたり、関係者間で倒産申立を行わない等の誓約をすることが多い 6.オリジネーターからの倒産隔離としてはケイマンSPCを利用することが一般的である 答え 1.× 現金準備勘定やスプレッド勘定のキャッシュリザーブは、信用補完(元利金が償還される可能性を高める)と流動性補完(入金の遅延等により投資家への配当や費用支払いが滞ることを防ぐ)の両方として機能する 2.× SPCの倒産リスクの排除だけではなく、オリジネーターの倒産リスクとの切り離す必要がある 3.x 倒産隔離には売主オリジネーターの倒産リスクとの切り離しも含まれ、それは売主オリジネーターが倒産したとしてもそれによって不動産取引に影響が出ないようにすることを意味する。 売主オリジネーターが倒産しないような措置をSPCがとるということではない 4.× 超過担保の説明 5.〇 6.× ケイマンSPCは現地弁護士から多額の報酬が請求されるようになる等の問題が起こったため、現在は殆ど利用されていない
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ストラクチャードファイナンスの基礎では、不動産証券化のみでなく、広くストラクチャードファイナンス(仕組み金融)について扱います。 以下の債券の種類と特徴を覚えましょう。 🟠ABS(Asset-backed securities): 資産担保証券。 ストラクチャードファイナンスで扱う資産を担保として発行される証券の総称(厳密には定義により異なりますが、以下の証券はすべてABSの一種と理解しましょう。) 🟠MBS(Mortgage Backed Securities): 不動産担保証券。 住宅ローン債権を担保として発行される証券 〇住宅ローンは小口の個人向けローンであるため、MBSは分散の効果効果が高く、大数の法則が成立する 〇いわゆるサブプライムローンはMBSの一種 🟠CMBS(Commercial Mortgage Backed Securities): 商業不動産担保証券。 商業不動産(オフィス、住宅、商業、物流等の収益不動産)へのローン債権を担保として、 発行される証券 〇担保不動産の売却やリファイナンスなどによってバルーンペイメントで返済されることが多い 🟠CLO(Collateralized Loan Obligation): ローン担保証券。 企業向けローンの元利金を担保に発行する証券のこと。 企業向けローンを担保とするため、 個人向けローンを担保とするときと比べると分散効果が低い。 その目的、ストラクチャー、運用手法により以下の分類に分かれる 🟡目的: バランスシートvs アービトラージ ・バランスシート型: 銀行が貸出債権を担保にCLOを発行すること で、新たなキャッシュを得ることによる自己資本比率の圧縮を目的とするCLO。 自己資本比率を改善するので、BIS規制への対応にも有効。日本で発行されるCLOの殆どはバランスシート型。 ・アービトラージ型: 市場から取得する債権の利回りとそれを担保に発行するCLOのコストの差に注目して発行するCLO。米国で発行されるCLOの9割はアービトラージ型。 🟡ストラクチャー: キャッシュvs シンセティック ・キャッシュ型: SPVが担保資産を保有するCLO ・シンセティック型: SPVが担保資産を直接保有せずに、 クレジットデフォルトスワップを利用する CLO。 🟡運用手法: キャッシュフロー vs マーケットバリュー ・キャッシュフロー型: 担保資産からのキャッシュフローで 元利返済を行うCLO ・マーケットバリュー型: コラテラルマネージャーが担保資産を 積極的に入れ替えて、再劣後投資家の リターンを最大化を目指すCLO。 🟠一問一答 1.CMBSの担保として供される商業用不動産向けのローンは、オフィスや住宅を担保としたローンである 2.CMBSはアモチゼーションにより返済期限までに返済されることが多い 3.企業向け貸付債権などを担保とする証券化商品をCLOという 4.米国で発行されるCLOの9割はバランスシート型である 5.日本におけるCLOの発行は、リーマンショック前に、みずほコーポレート銀行及びUFJ銀行が自己資本比率規制への対策を目的としたバランスシート型の1兆円規模のCLOの発行をシンセティックの形態で行っている 6.日本におけるCLOの発行はリーマンショックにより縮小していたが、近年はREIT向けの貸付債権を担保資産とするCLOがシンセティックの形態で発行されている 答え 1.O CMBSの商業用不動産というのは収益不動産という意味で、商業施設だけではなく、オフィスや住宅向けのローンも含まれることに注意 2.× CMBSは、アモチゼーションではなく、担保不動産の売却やリファイナンスなどによってバルーンペイメントで返済されることが多い 3.O 4.× 米国で発行されるCLOの9割はアービトラージ型。他方で、日本ではバランスシート型が大半 5.O 6.O
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ストラクチャードファイナンスにおいて証券化の裏付けとなる金銭債権について、対抗要件と否認権が論点になります。 サービサー: 債権回収を行う。サービサーとしての能力や破綻可能性等のサービサーリスクの管理が必要。 スペシャルサービサー: 債権が不良債権化したときのサービサーで、 サービサー法上の債権管理回収業者 オリジネーター: 証券化商品の担保となる資産の原債権者。 オリジネーターの信用が低くても、優良資産を保有しているときにはアセットファイナンスにより資金を調達できるが、 オリジネーターが詐害行為等を行わないか等のリスク管理は必要。 🟠第三者対抗要件 動産・債権譲渡法では、債権譲渡登記ファイルへの登記がされたときは、確定日付の通知があった(第三者対抗要件が具備された)ものとみなされる。 🟠債務者対抗要件 動産・債権譲渡法では、債権譲渡登記ファイルへの登記に加えて債務者への通知、または 債務者の承諾があれば、 債務者対抗要件が具備されたものとみなれる。 オリジネーターがサービサーとして債権回収を行うときは、債権譲渡登記ファイルへの登記を備えて第三者対抗要件は具備するものの、債務者の混乱を避けるために、債務者への通知が必要な債務者対抗要件までは具備しないことが一般的 🟠否認権(破産法) 真正な売買であっても、(!) 破産者(売主)が債権者の利益を害するような不当な取引は否認できるという 破産管財人の権利。 破産法上は以下の2つの種類の否認権がある。 1.詐害行為の否認権 破産者が債権者を害するとを知ってした行為、破産者が支払いの停止があった後又は その前6カ月以内にした無償行為等を 否認できる 2.偏頗(へんぱ)行為の否認権 破産者が支払い不能等になった後にした行為、破産者の義務等でない行為で、 支払い不能になる前30日以内にした行為を 否認することができる なお、破産法の否認権は、 適正な価格による不動産の売却に対しては 原則として適用されない。 (商品が同価値の現金に変わるだけであり、 責任財産は減少しないため) 🟠問題 1.アセットファイナンスは資産のキャッシュフローに依拠したファイナンスなので、オリジネーターの信用力に関わりなくストラクチャーを検討できる点が特徴である 2.証券化によって低利の資金調達をするためには、サービサーの信用度が高いことが前提である 3.オリジネーターがサービサーとして債権回収を行うことが一般的であるが、不良債権についてもオリジネーターがスペシャルサービサーとして債権回収を行う 4.金銭債権の証券化では、オリジネーターがサービサーであるときは、第三者対抗要件を備えるが債務者対抗要件は具備しないのが一般的である 5.詐害行為の否認権は、破産者の義務等でない行為について、支払い不能になる前6カ月 以内になされたものを否認できる権利のことを言う 6.売主からSPCへの不動産の譲渡後に売主が破産したとき、売主の破産管財人が当該不動産の譲渡について否認権を行使するか否かの問題は、当該不動産の譲渡が真正売買かどうかという問題である 7.破産法の否認権は、適正な価格による不動産の売却に対しては原則として適用されない。 答え 1.× オリジネーターが詐害行為等を行わないか等のリスク管理は必要 2.〇 サービサーの債権回収の能力等が ストラクチャリングの上で重要 3. × 不良債権については、サービサー法の債権管理回収業者がスペシャルサービサーとして債権回収を行う 4.〇 5.× ⭐️行為の否認権 破産者が債権者を害するとを知ってした行為、破産者が支払いの停止があった後又は その前6カ月以内にした無償行為等を 否認できる ⇨害する!停止後!その前6ヶ月!無償! ⭐️偏頗(へんぱ)行為の否認権 破産者が支払い不能等になった後にした行為、破産者の義務等でない行為で、 支払い不能になる前30日以内にした行為を 否認することができる 支払不能後!義務でなく不能になる30日以内! 6.× 真正売買であっても否認権は行使されるので、否認権の行使と真正売買は別の問題。 真正売買は、取引について、譲渡担保とみなされるといった法律上の問題や、資産の売却として扱われるかといった会計上の問題等です。 7.〇
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カバードボンドは、主に欧州の金融機関で発行されている債券です。 投資者が住宅ローン等の資産を担保としつつ、金融機関の双方に遡及できる(デュアルリコース)債券であるため、 高い格付けを得ています。 以下のポイントだけでも覚えておきましょう。 〇カバードボンドは、住宅ローン等の信用力の高い資産のプール(カバープール)と金融機関の2者に遡及することができる(ディアルリコース)ため、高格付を得ている。 〇サブプライム問題やリーマンショック時にのカバードボンドへの影響が相対的に少なかった 〇カバードボンドには、特別法に基づいて発行される法制カバードボンドと、一般のストラクチャードファイナンスによって発行されるもの(ストラクチャードボンド)がある。 〇日本ではカバードボンドに関する特別法は存在しない。 日系金融機関では、SMBCとSMTBがストラクチャードファイナンスによりカバードボンドを発行している 一問一答 1.カバードボンドは特別法に基づいてのみ発行できる 2.日本にはカバードボンドに関する特別法は存在せず、日経金融機関はカバードボンドを発行していない 3.カバードボンドはデュアルリコースであるため高格付を得ており、金融機関にとっては低利な資金調達方法になっている。特に欧州の金融機関を中心に発行されている。 答え 1.× 2.× 3.〇
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🟠サービサー: 債権回収を行う。サービサーとしての能力や破綻可能性等のサービサーリスクの管理が必要。 ※サービサーのリスクとして、サービサーが破綻した際に、本来SPVに送金されるべきキャッシュフローとその他の営業資金が混ざってしまい、一緒に管財人に差し押さえられてしまうといったコミングリングリスクがある。 🟠スペシャルサービサー: 債権が不良債権化したときのサービサーで、 サービサー法上の債権管理回収業者 🟠オリジネーター: 証券化商品の担保となる資産の原債権者。 オリジネーターの信用が低くても、優良資産を保有しているときにはアセットファイナンスにより資金を調達できるが、 オリジネーターが詐害行為等を行わないか等のリスク管理は必要。
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https://pro-boki.com/weighted_average 加重平均資本コスト率 簿記1級では、設備投資意思決定の論点で「加重平均資本コスト率」が登場します。要は、設備投資を行うにあたっての資金調達のコスト率を求めるわけです。次の問題を考えてみてください。 当社における借入金の支払利息は5%、自己資本のコスト(株主への配当金など)は9%である。当社の資金調達におけるコスト率を求めなさい。なお、調達資金の割合は、借入金が60%、株式が40%である。税金は考えない。 これも、(5%+9%)÷2=7% などとは計算しません。次のように計算します。 借入金5%×60%+株式9%×40%=6.6% つまり、当社が仮に10億円の資金調達をする場合、10億円×6.6%=6,600万円の資金調達コストが掛かるであろうことが分かるわけです。 なお、本問は1つポイントがあります。それは、加重平均の計算にあたって、重みの部分の合計が100%になるようにしてある点です。このようにしておくと、単にそれぞれの重みを掛けて合算するだけで加重平均を求めることができ、計算が簡単になります。 どういうことかと言うと、今までの計算方法にならえば、加重平均は、次のように計算するべきです。 (借入金5%×60%+株式9%×40%)÷(60%+40%)=6.6% ここで、太字の ÷(60%+40%) の部分は、1で割るということを意味しているので、結局何もしていないのと同じです。ということで省略出来るわけです。 このように、加重平均を計算するときは、あらかじめ重みの部分を構成割合(各要素が何パーセントづつで構成されているのかという意味。当然足せば100%になる)にしておくと、計算が簡単になります。
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REITの物件取得額 最も小さかったのは リーマンショック後の2009年の約(a)億円、 最も大きかったのは アベノミクスの2013年の約(b)兆円 J-REITのエクイティでの資金調達は、 リーマンショック前の2006年と アベノミクスの2013年に最も大きく約(c)兆円超 J-REITのデットでの投資法人債での資金調達は、リーマンショック前の2007年が(d)億円と多く、 リーマンショック直後数年はほとんど起債なかった 投資法人債での調達は、解約して換金することのできない(e)型であるJ-REITのみで認められている資金調達方法である 投資法人債でのデット調達⇨約(f)ヶ月 公募増資でのエクイティ調達⇨約(g)ヶ月 J-REIT(投資法人)は導管性要件として配当可能な利益の(h)%以上を配当する必要がある(104会計・税務編参照)ので、内部留保が難しい。 そのため、金利上昇局面では安定的に分配金を出すためには金利のコントロールが重要になっている 金利は基準金利+クレジットリスクに応じたスプレッドで決まり、 投資法人債の条件は投資法人債の投資家のスプレッドの目線を合わせて投資法人債の金額とのバランスをとる(i)で決定される。 J-REITの時価総額の約(j)%はインデックス型の投資信託、約(k)%は海外投資家が占めている。 答え (a)1,300億(b)2.1 兆(c)1兆(d)3,000億 (e)クローズドエンド (f)1 (g)2~3 (h)90% (i)スプレッド・プライシング (j)30 (k)25
財務諸表論【専52】10純資産(正誤)
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14問 • 7日前財務諸表論【専52】3会計公準(正誤)
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7問 • 7日前問題一覧
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投資インデックスについては、時価総額を考慮するTOPIX・S&P500と、単に株価の平均を取る日経平均・NYダウが異なること、多くの取引がされる株価インデックスと個別性が高い不動産インデックスが異なることが問われます。 🟠TOPIX、S&P500:時価総額加重型 🟠日経平均(日経 225 )、NY ダウ:株価平均型 🟠配当込みTOPIX、東証REIT指数: 配当込み株価インデックス 🟠AJPI(ARES Japan Property Index): 一定の期間にファンドが保有する不動産 (レバレッジ前)を基礎にしている (売買ではない) 🟠AJFI(ARES Japan Fund Index): レバレッジ後の不動産ファンドのインデックス 一問一答 1.東京証券取引所が発表しているTOPIXは株価平均型である 2.AJPIは一定の期間に実際に取引された不動産を基礎として、不動産証券化協会(ARES)が公表している 3.AJFIはレバレッジ効果が反映されているが、AJPIには反映されない 答え 1.誤り 2.誤り 3.正しい
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企業においては、負債に節税効果があります。負債の利息を支払うことで、法人税の課税所得が下がり、税引後利益は負債がないときと比べて増加するためです。 そのため、負債比率はできるだけ高い方が企業価値は向上しますが、一方で、負債が増えることによる倒産可能性は高まります。 トレードオフ理論は、以下の図のように、 負債の節税効果による企業価値の増加と、 負債増による倒産コストの限界的増加が拮抗するところが 負債利用の限界であり、 そこが最適資本構成であるとしました。 一問一答 1.負債比率により企業価値が変わることはない 2.企業価値における負債比率の影響を踏まえると、倒産コストの期待値の水準が節税効果のそれと拮抗するところが最適な資本構成となる負債利用になる。 3.トレードオフ理論によって、J-REITの最適な資本構成も説明できる 答え 1.X 負債比率によって、法人税や倒産コストが変わるため、企業価値も負債比率により異なってくる 2.X 倒産コストの期待値の水準ではなく、限界的増加が拮抗するところが負債利用の限界であり、最適資本構成になる。細かいひっかけですが、過去に出題されたことがあります。 3.X J-REIT(投資法人)は導管性要件を満たすことで法人税が非課税となるのので、負債による節税効果がないため、トレードオフ理論はあてはまらない てことはspv全て関係なくないか?
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定率成長配当割引モデル(ゴードンモデル)は、 株式の配当は永久に支払われること、 一株当たり配当の成長率は一定であることを前提にして、 配当から株価を算定するモデルです。 株価=予想配当金 / (期待リターン -配当の成長率) 定率制調配当割引モデル(ゴードンモデル)によると、以下の状況のときに株価はいくらとなるか? 1年目の予想配当金:10円、期待リターン6%、配当の成長率1% 答え 株価 = 10円 / (6% - 1%) = 200円 (答)
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先物取引と先渡し契約はデリバティブの一部です。試験対策上は深入りせずに、それぞれの定義と、 先物取引の理論価格は現物価格から求められることを抑えておきましょう。 🟠先渡し契約: 将来の売買の約束を今行うこと (たとえば、売買予約) 🟠先物取引: 将来に売買する権利を売買すること。 先渡し契約と取引の効果は同じであるが、対象資産、期限、数量などが標準化されている。 約定後も値洗いによって損益が変動し、損失が大きくなったときには取引所から追加の証拠金が求められるという特徴がある。 🟠先物取引の役割: 投機的取引、ヘッジ取引や裁定取引に利用される。 🟠先物の理論価格は、 現物価格 + 現物価格 x (金利 - 配当やクーポン)で求められるが、先物は市場で取引されているため、理論価格と現物価格が大きく乖離することはない 例題 次の記述の正誤を答えよ 1.先渡し契約と先物取引は、取引の効果は同じである 2.先渡し契約とは、特定の資産を将来に特定の価格で売買する権利の売買契約である。 3.先物取引は、約定後も値洗いによって損益が変動し、損失が大きくなったときには取引所から追加の証拠金が求められる。 4.先物取引は、ヘッジ取引のみならず、投機的取引や裁定取引としても利用される。 5.先物取引は標準化されているため、取引参加者の多様化や流動性が向上するという利点がある。 6.先物取引の理論価格は、満期時の原資産価格の予想によって決まる 答え 1.正しい 2.誤り 先物取引の説明 3.正しい 4.正しい 5.正しい 6.誤り 先物の理論価格は、現物価格から求められる
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オプション取引は、満期日に特定の資産を特定の価格て売買する権利を取引することをいいます。 試験対策上は、下記の戦略の理解をすれば十分だと思います。言葉は一見難しいですが、例題を解いて中身を理解をすれば難しくない分野なので、取りこぼさないようにしましょう。 コール・オプション:買う権利 プット・オプション:売る権利 🟠プロテクティブ・プット戦略: 価格下落へのヘッジとして、プット・オプション(売る権利)を買っておく戦略。 原資産の価格が相当程度低くなったら、 プット・オプションを利用して原資産を売却して、損失を一定額(オプションのプレミア分)までとする。 🟠カバード:コール戦略: 原資産価格と同価格でコール・オプション(買う権利)を売却する戦略。 そうすることで、損失が生じたときの損失幅を和らげることができ、また、オプションのプレミア分の収益を確保することができる。 🟠ロング・ストラドル戦略: 同一の行使価格のコール・オプション(買う権利)とプット・オプション(売る権利)を購入するポジション。原資産価格が膠着状態になるとオプション購入費用分の損失が発生する 現在、株価が100円の株式を保有している。 さらに、行使価格100円、オプション価格が10円のプット・オプションを購入した。 1年後に株価が50円に下落したときに、株式とオプションによる正味損益はいくらになるか? 答え 1年後、株価が100円から50円に値下がりするが、10円で購入したプット・オプションを行使して株式を100円で売却することで、株式からの損失を0にすることができる。一方で、プット・オプションの購入に10円を要していたので、10円はそのまま損失となる。 そのため、株式とオプションによる正味損益は0円 -10円= -10円の損失となる(答) このオプション戦略を、プロテクティブ・プット戦略という 例題2 現在、株価が100円の株式を10株保有している。さらに、行使価格100円、オプション価格が10円のコール・オプションを5株分売却した。1年後に株価が50円に下落したときに、株式とオプションによる正味損益はいくらになるか? 答え 1年後、10株保有している株の株価が100円から50円に値下がりするので、50円 x 10株 = 500円の損益が発生する。一方で、オプション価格が10円のコール・オプションを5株分売却していたので、オプションの販売により10円 x 5 = 50円の収益を得ていた (なお、販売したオプションは100円で株を購入する権利なので、株価50円のときには権利は行使されない。)。 そのため、株式とオプションによる正味損益は-500円 + 50円 = -450円の損失となる(答) このオプション戦略を、カバード・コール戦略という
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割引債のスポットレートと最終利回りの概念を理解しておきましょう。割引債の計算問題は過去に何度か出題されているので、割引債の価格を計算できるようにしておきましょう。 🟠固定利付債とは 毎期定額のクーポンの支払いがあり、満期時に元本が一括償還される債権 最終利回り🟰固定利付債の現在価値が市場価格と同じになるような割引率を最終利回りという。 🟠割引債とは 利払いがなく、満期時に元本が一括償還される債権 割引債の価格🟰n年後の償却価格/(1+割引率)n乗 割引債の割引率をスポットレートという 🟠例題1 債券価格と利回りに関する次の記述の正誤を答えよ 1.満期10年の割引債の割引率が5%のとき、スポットレートは5%であると言う 2.割引債の現在価値を、キャッシュフロー発生時点に関わらず共通の割引率を使って算出し、それが市場価格と等しくなるように求めた利回りのことを最終利回りという 🟠答え 1.正しい 2.誤り 最終利回りは固定利付債の現在価値を市場価格と同じくなるようにすることで求める 🟠例題2 以下の問いに答えよ 割引率(スポットレート)が10%のとき、2年後に100円を受け取れることができる割引債の価格を求めよ 🟠答え 100/ (1+0.1)^2 = 100/ 1.21 = 82.64(答)
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デュレーションとは、債券の実質平均残存期間 キャッシュフローを受け取れるまでの期間をキャッシュフローの現在価値で加重平均して求める また、価格変動の大小を示す修正デュレーションという概念もあります。 デュレーション: キャッシュフローを受け取れるまでの期間をキャッシュフローの現在価値で加重平均して求める。 これにより、債券投資の平均回収期間を示すことができる 修正デュレーション: デュレーションを(1+最終利回り)で割ることで求める。これにより、利回りが変動した場合、債券価格がどの程度変化するかを示すことができる。 修正デュレーションが長いほど、価格変動が大きい また、デュレーションの定義上、割引債のデュレーションは残存期間と等しい。 例題 以下の記述の正誤を答えよ 1.デュレーションは、債券の実質平均残存期間のことである。 2.デュレーションは、キャッシュフローを受け取れるまでの期間を、キャッシュフローの将来価値で加重平均して求める 3.満期日が同じのふたつの利付債があるとき、クーポンが大きい利付債券の方がデュレーションが短い 4.クーポンが同じの二つの利付債があるとき、デュレーションが短い債券の方が価格変動が小さくなる 5.クーポンが同じの二つの利付債があるとき、満期日が先の債権の方が価格変動は小さくなる 答え 1.正しい 2.誤り 将来価値ではなく、現在価値 3.正しい クーポン(利回り)が大きいとキャッシュフローの現在価値が大きくなるので、デュレーションの値は小さくなる 4.正しい ‼️ 定義上、デュレーションと修正デュレーションは比例の関係になる。修正デュレーションが短いほど価格変動は小さいので、本肢は正しい 5.誤り 価格変動の大小を確認するためには、修正デュレーションを利用する必要がある。修正デュレーションが長いほど、価格変動が大きい。また、定義上、デュレーションと修正デュレーションは比例の関係になる。 ここで、デュレーションについて検討すると、例題ではクーポン(利回り)が同じなのでキャッシュフローの現在価値は同じなので、満期日が先の債券の方がデュレーションが長くなることがわかる。 以上から、満期日が先の債券の方がデュレーションが長くなり、デュレーションが長い方が修正デュレーションも長いことがわかるので、満期日が先の債権の方が価格変動は大きくなることがわかる
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ファンドのパフォーマンスは、リターンのみでなく、取ったリスクに対してリターンがどれくらいあったかで評価します。 ファンドのパフォーマンスを評価する指標であるシャープ・レシオとトレーナーの測定(トレーナー・レシオ)の求め方を説明します。 1.ファンドのリターンの評価 ファンドのリターンは、 国債などの安全資産から得られるリターンを ファンドのリターンがどの程度上回ったかで 評価できます。 2.とったリスクの評価 ファンドがとったリスク(ばらつき)は、 ファンドの標準偏差、または、 資本資産評価モデル(CAPM)のβで評価できます。 3.ファンドのリターン評価をリスク評価で割る ⭐️シャープ・レシオ: 安全資産のリターンを上回ったファンドのリターンを標準偏差で割る ⭐️トレーナーの測定: 安全資産のリターンを上回ったファンドのリターンをβで割る。 シャープ・レシオとトレーナーの測定の定義 ⭐️シャープ・レシオ: 標準偏差1%(トータル・リスク1単位)あたりの安全資産のリターンを上回ったリターン ⭐️トレーナーの測定: β1単位あたりの安全資産のリターンを上回ったリターン シャープ・レシオとトレーナーの測定は、それぞれの数値が高いほうが、取ったリスクに対してリターンが多いので、ファンドのパフォーマンスは優れていると評価できます。 例題 ファンドのリターンが11%、 標準偏差が5%、 β値が2のときの シャープ・レシオとトレーナーの測度を求めよ。 なお、安全資産のリターンは1%とする 答え シャープ・レシオ:(11%-1%) / 5% = 2 トレーナーの測度:(11-1%) / 2 =5%
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資本資産評価モデル(CAPM)によって、資産の期待リターンを求めることができます。 資産の期待リターン = 安全資産のリターン + β x (市場ポートフォリオの 期待リターン - 安全資産のリターン) 安全➕ベータ✖️(市場➖安全) 別の言い方をすると、 資産の期待リターン = リスクフリーレート+ β x エクイティプレミアム ※ βは資産の期待リターンが市場平均からどれだけ動くかを示したリスク指標。個別の株のβ値は、日経新聞やYahoo Financeで入手することができる 資本資産評価モデル(CAPM)でわかることは、安全資産(国債など)のリターンはほぼ一定なので、βが高い資産はリターンの変動が大きく、βが低い資産はリターンの変動が緩やかということです。 具体的には、βが高い資産はTOPIXやS&P500などの市場平均の期待リターンが高くなると、それに合わせて資産の期待リターンが大きく増加しますが、市場平均の期待リターンが下がるとその分期待リターンが大きく低下します。 日本株でβが高い企業で知名度のある企業としては、観光業のHISはβが約2.2あります。インバウンドブームで高株価となっていましたが、コロナショックで直近ではハウステンボスの売却のニュースも出ており、βが高い企業のイメージに近いと思います。 一方で、βが低い資産に投資したときは、市場平均が高い時のリターンの増加は少なくなりますが、市場平均が低いときでも期待リターンの低下が緩やかになります。日本株でβが低い企業としては、北陸電力のβが約0です。 例題 資本資産評価モデル(CAPM)が成立していると仮定したときに、 安全資産のリターンを1%、 市場ポートフォリオのリターンを3%、 βを1.2としたときの、資産の期待リターンを求めよ 答 安全➕ベータ✖️(市場➖安全) 資産のリターン = 1% + 1.2 x (3%-1%) = 1% + 2.4% = 3.4%(答)
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βは資産の期待リターンが市場平均に対して どれくらい連動するかを示したリスク指標です。 実務的にはβはYahoo Financeや日経から引用することが多いと思いますが、以下のβの定義も頭の片隅に入れておきましょう。 β = 資産の期待リターンと市場ポートフォリオの期待リターンの共分散/ 市場ポートフォリオの期待リターンの分散 ※ 分散は、標準偏差の二乗 ※ (AとBの)共分散は、Aの標準偏差 x Bの標準偏差 x 相関係数 この定義を変形すると、以下になります。 β = 市場ポートフォリオの期待リターンの標準偏差 x 資産の期待リターンの標準偏差 x 市場ポートフォリオと資産の相関係数 / 市場ポートフォリオの期待リターンの標準偏差の二乗 例題1 資本資産評価モデル(CAPM)が成立していると仮定した場合に、資産iの期待リターンの標準偏差が20%、市場ポートフォリオの期待リターンの標準偏差が10%、資産iと市場ポートフォリオの相関係数が0.5のとき、資産iのβを求めよ。なお、安全資産の期待リターンを1%、市場ポートフォリオの期待リターンを5%とする。 答え β = 20% x 10% x 0.5 / 10%^2 = 1(答) βの定義となる共分散・分散は、数学1の選択科目「データの分析」で学習しますが、旧課程の数学1A~3Bでは選択科目を選択しなければ高校では扱いませんので、大学で統計等を選択しないと学習しない概念です。 不動産証券化マスターでも、過去に共分散・分散の概念を理解しないと解けない上記の例題1のような問題も出題されましたが、近年では、以下を理解できていれば解ける問題も出題されています。 ポイント β = 資産のリスクプレミアム / 市場ポートフォリオのリスクプレミアム つまり β = (資産の期待リターン - 安全資産の期待リターン) / (市場ポートフォリオの期待リターン - 安全資産の期待リターン) 例題2 資産iの期待リターンが20%、安全資産の期待リターンが1%、市場ポートフォリオの期待リターンが5%のときのβを求めよ 答え β = (20% - 1%) / (5% - 1%)= 19/4 %(答)
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トービンの分離定理は、 投資家のリスク回避度の問題とリスク資産をどのように組み合わせるのが最適かというポートフォリオの問題は分離独立していることを示しました。 別の表現をすると、 トービンの分離定理は、 国債などのリスクのない安全資産があるときは、 それぞれの投資家に最適なポートフォリオの組み合わせは、投資家のリスク回避度に応じた安全資産と リスク資産を組み合わせ割合で決まること を示しました。
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二つの資産によってポートフォリオを組むときは、ポートフォリオの期待リターンは それぞれの資産の期待リターンを 資産の構成比で加重平均した水準となる。 ・二つの資産の相関係数が高いと、 ⇨ポートフォリオのリスクは高い ・二つの資産の相関係数が低いと ⇨ポートフォリオのリスクはより少なくなる。 イメージし易くするための具体的な例としては、 たとえば株式に投資するときに、 景気敏感株とされる旅行関連株を購入するときには、景気変動に対する耐性が高いとされる(つまり、旅行関係株と相関係数が低い)食品関係の株を併せて購入すれば、一般的にはポートフォリオのリスクは低くなるとされています。 他方で、景気変動株とされる旅行関係株と同じく景気変動株とされる航空関係の株を買うと、旅行関係株と航空券の相関係数は大きく景気後退時にはポートフォリオ全体で大きく値動きしてしまうため、一般的にはポートフォリオのリスクは大きくなると考えられます。 例題 期待リターンが5%の資産Aが200億円と、 期待リターン 20%の資産Bが100億円があるときについて、以下の問いに答えよ 1.資産Aと資産Bでポートフォリオを組んだ時の ポートフォリオの期待リターンを求めよ 2.資産Aと資産Bでポートフォリオを組んだ時、資産Aと資産Bの相関係数が大きくなると、ポートフォリオのリスク(標準偏差)はどう変化するか 3.AとBの相関係数が0のときと比べて、相関係数が-1のときポートフォリオのリスクはどうなるか 答 1.ポートフォリオの資産の構成比は 資産Aと資産Bで2:1なので、 (5%×2 + 20%×1)/3 = 10% (答) 2.資産Aと資産Bの相関係数が大きくなると、 ポートフォリオのリスク(標準偏差)は大きくなる 3.相関係数が0のときはポートフォリオのリスク分散効果がないので、相関係数が-1のときの方がポートフォリオのリスクが小さい(答)
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現代ポートフォリオ理論の基本的な考え方は、投資家が選択できる最適なポートフォリオの中から、それぞれの投資家によって異なる効用関数に基づいて最適なポートフォリオを選択するというものです。 通常は、投資家によってリスクに対する立場が異なるので、最適なポートフォリオは投資家によって異なることになるということです。 具体的には、投資家が選択するポートフォリオは、市場に存在する最適なリスクとリターンの組み合わせの集合体である効率的フロンティアと、 ある投資家にとって同じ効用水準が得られるリスクとリターンの組み合わせを結んだ無差別曲線との接点が、投資家にとっての最適なポートフォリオとなります。このことをY軸をリターン、X軸をリスクとする2次元で示すと以下のようになります。 なお、効率的フロンティアの中でも、最もリスクが低いポートフォリオのことを最小分散ポートフォリオと呼びます。 🟠効率的フロンティア: 投資家が選択し得る最適なポートフォリオの集合(同じ期待リターンに対して最もリスクが低いか、同じリスクに対して最もリターンが高いポートフォリオの集合) 🟠無差別曲線: 投資家にとって同じ効用水準が得られるリスクとリターンの組み合わせ。 投資家の効用関数によって異なる 🟠最小分散ポートフォリオ: 効率的フロンティアの中でも、最も分散が低く、リスクが低いポートフォリオのことを言う 例題 1. 無差別曲線とは、投資家にとって同じ効用水準が得られるリスクとリターンの組み合わせである 2. リスクに対して異なる考えを持つ二人の投資家が、投資可能な対象から同一の効率的フロンティアを想定しているとき、二人の最適なポートフォリオは同じになる 回答 1.正しい 2.誤り
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効用関数Uは、富Wとそこから得られる投資家の効用Uとの関係を表すものです。投資家の主観によりリスクのとらえが異なるため、効用関数Uは投資家により異なっています。そのため、富Wに対して効用Uがどのように増加・減少するかを確認することで、投資家がリスクに対してどのような立場なのかを知ることができます。試験対策上は、以下の2パターンの投資家の選好を理解しておきましょう。 ポイント リスク愛好的投資家:富Wが増加すると、効用Uの増加量が漸増する投資家(例えば、U = W^2) リスク回避的投資家:富Wが増加すると、効用Uの増加量が漸減する投資家(例えば、U = √W) 例題 以下の記述の正誤を答えよ ここから先は有料部分です 富Wに対する投資家の効用関数をU=W^2で表せるとき、投資家はリスク回避的な投資家である。 回答 誤り
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🟠効用関数Uは、ある投資家にとって富Wによって得られる効用Uとの関係を表すものです。 効用関数Uは投資家のリスクのとらえ方により異なるので、実際の試験では、効用関数Uの式は問題文であたえられます。 🟠期待効用は、投資機会で得られる効用の期待値 確率 x 効用関数によって求められる効用を計算する 🟠確実性等価は、期待効用を得られる富Wです。 富Wは効用関数のUに期待効用を代入して求る 🟠効用関数U: 富Wとそこから得られる効用Uとの関係を表す 🟠期待効用 : 確率 x 得られる効用 🟠確実性等価 : 効用関数のUに期待効用を代入したときの富W 🟡例題1-1 ある投資家の効用関数がU=√Wのとき、 0.5の確率で0円、0.5の確率で100円が得られる投資機会Aの期待効用を求めよ ⭐️回答1-1 期待効用 = (0.5 x 0) + (0.5 x √100) = 5 (答) 🟡例題1-2 例題1-1の投資機会Aの確実性等価を求めよ ⭐️回答1-2 期待効用が5なので、 効用関数U=√WのUに5を代入すると、 5 = √W W = 25 (答) 🟡例題1-3 例題1-1の投資機会Aと、確実に36円が得られる投資機会Bとでは、どちらの効用の方が大きいか。 ⭐️回答1-3 確実に36円が得られる投資機会Bの期待効用は、 U = √36 =6 投資機会Aの期待効用は5なので、投資機会Bの方が効用が大きい(答) 🟡例題2-1 ある投資家の効用関数がU=√Wのとき、0.5の確率で100円、0.5の確率で400円が得られる投資機会Aの期待効用を求めよ ⭐️回答2-1 期待効用 = (0.5 x √100) + (0.5 x √400) = 5+10 = 15 (答) 🟡例題2-2 例題2-1の投資機会Aの確実性等価を求めよ ⭐️回答2-2 期待効用が15なので、効用関数U=√WのUに15を代入すると、 15 = √W W = 225 (答) 🟡例題2-3 例題2-1の投資機会Aと、確実に400円が得られる投資機会Bとでは、どちらの効用の方が大きいか。 ⭐️回答2-2 確実に400円が得られる投資機会Bの期待効用は、 U = √400 =20 投資機会Aの期待効用は15なので、投資機会Bの方が効用が大きい(答)
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ストラクチャードファイナンスでは、資産の信用力のみを裏付けとしたファイナンスをするために、倒産隔離されたSPVに資産を真正売買する必要があります。 試験では倒産隔離と真正譲渡の要件が問われます。 🟠倒産隔離 1.資産の原所有者(オリジネーター)の倒産リスクとの切り離し 2.SPVの倒産リスクの排除 (他業禁止、SPCの取締役等がSPVに対して倒産申立を行わない旨の誓約) 3.信用補完と流動性補完により倒産リスクを減少させる ※信用補完:元利金が償還される可能性高める ※流動性補完:入金の遅延等により投資家への配当や費用支払いが滞ることを防ぐ 信用補完・流動性補完のためには、 ①SPVにおいて優先劣後構造を採用すること ②超過担保として資金調達額を超えた額の 資産をSPVが保有しておくこと ③現金準備勘定・スプレッド勘定により 現金を積み立てること が行われる。 🟡倒産隔離に使われるSPV 〇一般社団法人: 一般社団法人の基金拠出者と議決権保有者を 別にできる点を利用する (オリジネーターが基金を拠出して 一般社団法人の登記費用等を支払い、 一般社団法人の理事・社員には 第三者の会計士等が就任する) 〇信託: 受託者が倒産しても信託財産には影響がない点を利用する 〇ケイマンSPC: 議決権付株式が慈善信託であり、信託期間中は議決権を実質的には私用せずに終了後は残余財産を慈善団体に寄付する。ただ、現地弁護士から多額の報酬が請求されるようになる等の問題が起こったため、現在は殆ど利用されていない 🟠真正売買 1.会計上の問題: 財務的要素に対する支配が他に移転する必要がある(不動産については、リスク経済価値の移転又は収益の認識が問題になる) 2.税務上の問題: 適正価格で売却が行われている必要がある 3.法律上の問題: 第三者対抗要件が具備されている、買戻し権がない等が必要 (なお、次のセクションでも扱うが、真正売買と倒産隔離は別の問題であり、倒産隔離が十分であっても真正売買ができていないことはあるため、注意。) 🟠一問一答 1.現金準備勘定やスプレッド勘定のキャッシュリザーブは、信用補完にはなるが流動性補完にはならない 2.倒産隔離はSPCの倒産リスクを排除することで達成される 3.倒産隔離の一つの方法として、原資産たる不動産の保有者(オリジネーター)である売主に対して、買主であるSPCが売主に対して倒産申し立てしないように誓約することがある 4.優先・劣後構造とは、超過担保として資金調達額を超えた額の資産をSPVが保有することによる信用補完・流動性補完のことをいう 5.SPVの倒産リスクを排除するために、定款で他業の禁止をしたり、関係者間で倒産申立を行わない等の誓約をすることが多い 6.オリジネーターからの倒産隔離としてはケイマンSPCを利用することが一般的である 答え 1.× 現金準備勘定やスプレッド勘定のキャッシュリザーブは、信用補完(元利金が償還される可能性を高める)と流動性補完(入金の遅延等により投資家への配当や費用支払いが滞ることを防ぐ)の両方として機能する 2.× SPCの倒産リスクの排除だけではなく、オリジネーターの倒産リスクとの切り離す必要がある 3.x 倒産隔離には売主オリジネーターの倒産リスクとの切り離しも含まれ、それは売主オリジネーターが倒産したとしてもそれによって不動産取引に影響が出ないようにすることを意味する。 売主オリジネーターが倒産しないような措置をSPCがとるということではない 4.× 超過担保の説明 5.〇 6.× ケイマンSPCは現地弁護士から多額の報酬が請求されるようになる等の問題が起こったため、現在は殆ど利用されていない
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ストラクチャードファイナンスの基礎では、不動産証券化のみでなく、広くストラクチャードファイナンス(仕組み金融)について扱います。 以下の債券の種類と特徴を覚えましょう。 🟠ABS(Asset-backed securities): 資産担保証券。 ストラクチャードファイナンスで扱う資産を担保として発行される証券の総称(厳密には定義により異なりますが、以下の証券はすべてABSの一種と理解しましょう。) 🟠MBS(Mortgage Backed Securities): 不動産担保証券。 住宅ローン債権を担保として発行される証券 〇住宅ローンは小口の個人向けローンであるため、MBSは分散の効果効果が高く、大数の法則が成立する 〇いわゆるサブプライムローンはMBSの一種 🟠CMBS(Commercial Mortgage Backed Securities): 商業不動産担保証券。 商業不動産(オフィス、住宅、商業、物流等の収益不動産)へのローン債権を担保として、 発行される証券 〇担保不動産の売却やリファイナンスなどによってバルーンペイメントで返済されることが多い 🟠CLO(Collateralized Loan Obligation): ローン担保証券。 企業向けローンの元利金を担保に発行する証券のこと。 企業向けローンを担保とするため、 個人向けローンを担保とするときと比べると分散効果が低い。 その目的、ストラクチャー、運用手法により以下の分類に分かれる 🟡目的: バランスシートvs アービトラージ ・バランスシート型: 銀行が貸出債権を担保にCLOを発行すること で、新たなキャッシュを得ることによる自己資本比率の圧縮を目的とするCLO。 自己資本比率を改善するので、BIS規制への対応にも有効。日本で発行されるCLOの殆どはバランスシート型。 ・アービトラージ型: 市場から取得する債権の利回りとそれを担保に発行するCLOのコストの差に注目して発行するCLO。米国で発行されるCLOの9割はアービトラージ型。 🟡ストラクチャー: キャッシュvs シンセティック ・キャッシュ型: SPVが担保資産を保有するCLO ・シンセティック型: SPVが担保資産を直接保有せずに、 クレジットデフォルトスワップを利用する CLO。 🟡運用手法: キャッシュフロー vs マーケットバリュー ・キャッシュフロー型: 担保資産からのキャッシュフローで 元利返済を行うCLO ・マーケットバリュー型: コラテラルマネージャーが担保資産を 積極的に入れ替えて、再劣後投資家の リターンを最大化を目指すCLO。 🟠一問一答 1.CMBSの担保として供される商業用不動産向けのローンは、オフィスや住宅を担保としたローンである 2.CMBSはアモチゼーションにより返済期限までに返済されることが多い 3.企業向け貸付債権などを担保とする証券化商品をCLOという 4.米国で発行されるCLOの9割はバランスシート型である 5.日本におけるCLOの発行は、リーマンショック前に、みずほコーポレート銀行及びUFJ銀行が自己資本比率規制への対策を目的としたバランスシート型の1兆円規模のCLOの発行をシンセティックの形態で行っている 6.日本におけるCLOの発行はリーマンショックにより縮小していたが、近年はREIT向けの貸付債権を担保資産とするCLOがシンセティックの形態で発行されている 答え 1.O CMBSの商業用不動産というのは収益不動産という意味で、商業施設だけではなく、オフィスや住宅向けのローンも含まれることに注意 2.× CMBSは、アモチゼーションではなく、担保不動産の売却やリファイナンスなどによってバルーンペイメントで返済されることが多い 3.O 4.× 米国で発行されるCLOの9割はアービトラージ型。他方で、日本ではバランスシート型が大半 5.O 6.O
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ストラクチャードファイナンスにおいて証券化の裏付けとなる金銭債権について、対抗要件と否認権が論点になります。 サービサー: 債権回収を行う。サービサーとしての能力や破綻可能性等のサービサーリスクの管理が必要。 スペシャルサービサー: 債権が不良債権化したときのサービサーで、 サービサー法上の債権管理回収業者 オリジネーター: 証券化商品の担保となる資産の原債権者。 オリジネーターの信用が低くても、優良資産を保有しているときにはアセットファイナンスにより資金を調達できるが、 オリジネーターが詐害行為等を行わないか等のリスク管理は必要。 🟠第三者対抗要件 動産・債権譲渡法では、債権譲渡登記ファイルへの登記がされたときは、確定日付の通知があった(第三者対抗要件が具備された)ものとみなされる。 🟠債務者対抗要件 動産・債権譲渡法では、債権譲渡登記ファイルへの登記に加えて債務者への通知、または 債務者の承諾があれば、 債務者対抗要件が具備されたものとみなれる。 オリジネーターがサービサーとして債権回収を行うときは、債権譲渡登記ファイルへの登記を備えて第三者対抗要件は具備するものの、債務者の混乱を避けるために、債務者への通知が必要な債務者対抗要件までは具備しないことが一般的 🟠否認権(破産法) 真正な売買であっても、(!) 破産者(売主)が債権者の利益を害するような不当な取引は否認できるという 破産管財人の権利。 破産法上は以下の2つの種類の否認権がある。 1.詐害行為の否認権 破産者が債権者を害するとを知ってした行為、破産者が支払いの停止があった後又は その前6カ月以内にした無償行為等を 否認できる 2.偏頗(へんぱ)行為の否認権 破産者が支払い不能等になった後にした行為、破産者の義務等でない行為で、 支払い不能になる前30日以内にした行為を 否認することができる なお、破産法の否認権は、 適正な価格による不動産の売却に対しては 原則として適用されない。 (商品が同価値の現金に変わるだけであり、 責任財産は減少しないため) 🟠問題 1.アセットファイナンスは資産のキャッシュフローに依拠したファイナンスなので、オリジネーターの信用力に関わりなくストラクチャーを検討できる点が特徴である 2.証券化によって低利の資金調達をするためには、サービサーの信用度が高いことが前提である 3.オリジネーターがサービサーとして債権回収を行うことが一般的であるが、不良債権についてもオリジネーターがスペシャルサービサーとして債権回収を行う 4.金銭債権の証券化では、オリジネーターがサービサーであるときは、第三者対抗要件を備えるが債務者対抗要件は具備しないのが一般的である 5.詐害行為の否認権は、破産者の義務等でない行為について、支払い不能になる前6カ月 以内になされたものを否認できる権利のことを言う 6.売主からSPCへの不動産の譲渡後に売主が破産したとき、売主の破産管財人が当該不動産の譲渡について否認権を行使するか否かの問題は、当該不動産の譲渡が真正売買かどうかという問題である 7.破産法の否認権は、適正な価格による不動産の売却に対しては原則として適用されない。 答え 1.× オリジネーターが詐害行為等を行わないか等のリスク管理は必要 2.〇 サービサーの債権回収の能力等が ストラクチャリングの上で重要 3. × 不良債権については、サービサー法の債権管理回収業者がスペシャルサービサーとして債権回収を行う 4.〇 5.× ⭐️行為の否認権 破産者が債権者を害するとを知ってした行為、破産者が支払いの停止があった後又は その前6カ月以内にした無償行為等を 否認できる ⇨害する!停止後!その前6ヶ月!無償! ⭐️偏頗(へんぱ)行為の否認権 破産者が支払い不能等になった後にした行為、破産者の義務等でない行為で、 支払い不能になる前30日以内にした行為を 否認することができる 支払不能後!義務でなく不能になる30日以内! 6.× 真正売買であっても否認権は行使されるので、否認権の行使と真正売買は別の問題。 真正売買は、取引について、譲渡担保とみなされるといった法律上の問題や、資産の売却として扱われるかといった会計上の問題等です。 7.〇
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カバードボンドは、主に欧州の金融機関で発行されている債券です。 投資者が住宅ローン等の資産を担保としつつ、金融機関の双方に遡及できる(デュアルリコース)債券であるため、 高い格付けを得ています。 以下のポイントだけでも覚えておきましょう。 〇カバードボンドは、住宅ローン等の信用力の高い資産のプール(カバープール)と金融機関の2者に遡及することができる(ディアルリコース)ため、高格付を得ている。 〇サブプライム問題やリーマンショック時にのカバードボンドへの影響が相対的に少なかった 〇カバードボンドには、特別法に基づいて発行される法制カバードボンドと、一般のストラクチャードファイナンスによって発行されるもの(ストラクチャードボンド)がある。 〇日本ではカバードボンドに関する特別法は存在しない。 日系金融機関では、SMBCとSMTBがストラクチャードファイナンスによりカバードボンドを発行している 一問一答 1.カバードボンドは特別法に基づいてのみ発行できる 2.日本にはカバードボンドに関する特別法は存在せず、日経金融機関はカバードボンドを発行していない 3.カバードボンドはデュアルリコースであるため高格付を得ており、金融機関にとっては低利な資金調達方法になっている。特に欧州の金融機関を中心に発行されている。 答え 1.× 2.× 3.〇
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🟠サービサー: 債権回収を行う。サービサーとしての能力や破綻可能性等のサービサーリスクの管理が必要。 ※サービサーのリスクとして、サービサーが破綻した際に、本来SPVに送金されるべきキャッシュフローとその他の営業資金が混ざってしまい、一緒に管財人に差し押さえられてしまうといったコミングリングリスクがある。 🟠スペシャルサービサー: 債権が不良債権化したときのサービサーで、 サービサー法上の債権管理回収業者 🟠オリジネーター: 証券化商品の担保となる資産の原債権者。 オリジネーターの信用が低くても、優良資産を保有しているときにはアセットファイナンスにより資金を調達できるが、 オリジネーターが詐害行為等を行わないか等のリスク管理は必要。
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https://pro-boki.com/weighted_average 加重平均資本コスト率 簿記1級では、設備投資意思決定の論点で「加重平均資本コスト率」が登場します。要は、設備投資を行うにあたっての資金調達のコスト率を求めるわけです。次の問題を考えてみてください。 当社における借入金の支払利息は5%、自己資本のコスト(株主への配当金など)は9%である。当社の資金調達におけるコスト率を求めなさい。なお、調達資金の割合は、借入金が60%、株式が40%である。税金は考えない。 これも、(5%+9%)÷2=7% などとは計算しません。次のように計算します。 借入金5%×60%+株式9%×40%=6.6% つまり、当社が仮に10億円の資金調達をする場合、10億円×6.6%=6,600万円の資金調達コストが掛かるであろうことが分かるわけです。 なお、本問は1つポイントがあります。それは、加重平均の計算にあたって、重みの部分の合計が100%になるようにしてある点です。このようにしておくと、単にそれぞれの重みを掛けて合算するだけで加重平均を求めることができ、計算が簡単になります。 どういうことかと言うと、今までの計算方法にならえば、加重平均は、次のように計算するべきです。 (借入金5%×60%+株式9%×40%)÷(60%+40%)=6.6% ここで、太字の ÷(60%+40%) の部分は、1で割るということを意味しているので、結局何もしていないのと同じです。ということで省略出来るわけです。 このように、加重平均を計算するときは、あらかじめ重みの部分を構成割合(各要素が何パーセントづつで構成されているのかという意味。当然足せば100%になる)にしておくと、計算が簡単になります。
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REITの物件取得額 最も小さかったのは リーマンショック後の2009年の約(a)億円、 最も大きかったのは アベノミクスの2013年の約(b)兆円 J-REITのエクイティでの資金調達は、 リーマンショック前の2006年と アベノミクスの2013年に最も大きく約(c)兆円超 J-REITのデットでの投資法人債での資金調達は、リーマンショック前の2007年が(d)億円と多く、 リーマンショック直後数年はほとんど起債なかった 投資法人債での調達は、解約して換金することのできない(e)型であるJ-REITのみで認められている資金調達方法である 投資法人債でのデット調達⇨約(f)ヶ月 公募増資でのエクイティ調達⇨約(g)ヶ月 J-REIT(投資法人)は導管性要件として配当可能な利益の(h)%以上を配当する必要がある(104会計・税務編参照)ので、内部留保が難しい。 そのため、金利上昇局面では安定的に分配金を出すためには金利のコントロールが重要になっている 金利は基準金利+クレジットリスクに応じたスプレッドで決まり、 投資法人債の条件は投資法人債の投資家のスプレッドの目線を合わせて投資法人債の金額とのバランスをとる(i)で決定される。 J-REITの時価総額の約(j)%はインデックス型の投資信託、約(k)%は海外投資家が占めている。 答え (a)1,300億(b)2.1 兆(c)1兆(d)3,000億 (e)クローズドエンド (f)1 (g)2~3 (h)90% (i)スプレッド・プライシング (j)30 (k)25