p2様々な環境変化に対応するために体内は調節機能を持つ。主なもの3つ。神経系、内分泌系、免疫系がある。それぞれ細胞情報伝達物質として神経伝達物質あるいはサイトカイン、内分泌系においてはホルモンが情報伝達物質として使われる。このほかにオータコイドというものもある。水谷p5神経伝達物質はシナプス間を非常に短い距離、非常に速い反応である。ホルモンは血流によって全身に回るので遠くの組織に作用し、作用時間長い。p2このようなホルモンによって行われる調節は神経系ほど厳密なコントロールができない一方で遠く離れた器官にも短期的長期的な作用を及ぼすことができる。ホルモンは作用としては体液や浸透圧血中Ca濃度、血糖値など内部環境の恒常性の維持。また、低酸素、ストレス、炎症など外部環境への適応。ほかにも成長、代謝、生殖機能の調節に関わる。⭕️
p3ホルモンの概念1902年にBaylissとStarlingという生理学者が小腸粘膜で産生され、血流により膵臓に運ばれ膵液分泌を促す物質セクレチンを発見(発見前までは膵液分泌は神経だと思われていた)セクレチンは消化管ホルモンのひとつ。さらに同じ年にEdkinsが胃粘膜で胃酸分泌を刺激するガストリンという物質発見。
p3内分泌系の概要。その前に内分泌と外分泌とは。内分泌系とは体内(血管やリンパ管など)に細胞から物質を分泌すること。外分泌は体外(体表面や消化管など)に分泌すること。内分泌腺では細胞から細胞間隙に物質が分泌されそれが静脈に入って体内を循環。外分泌腺は細胞か、物質が導管に分泌されこれが体内へ出ていく。内分泌にはホルモンやオータコイドがある。外分泌には汗唾液胃液胆汁消化酵素などがある。内分泌腺とは導管を介さずにホルモンを血中やリンパ管へ放出する器官。
p3古典的ホルモンの概念。ホルモンとは特定の分泌腺細胞から分泌され血流に入って血液を介して標的臓器へ運搬され、その標的臓器の細胞に発現しているホルモン特異的な受容体に結合して微量で作用を発現する。だから、ホルモンの作用には特異的な受容体が必要。その微量とは10^-12〜10^-16M(こんな少ないんだでよい。)ホルモンは明らかな欠乏症、過剰症を示す、図15-1分泌細胞から分泌される場合を狭義の内分泌という。神経細胞がホルモンを分泌することもある。それは神経内分泌である⭕️
p5血流に乗って遠くの細胞に効くという内分泌の他に。分泌する細胞の近くの細胞に血流に乗らずに作用する傍分泌。自分自身に作用する自己分泌。ホルモンやオータコイドやサイトカインの垣根はあいまい。細胞内分泌は細胞内で産生されたホルモンがその細胞内で作用。接触型の連絡様式もある⭕️
p6ホルモンはどこで作られるのか。全身至るところでつくられる。主に内分泌腺と言われるのがレジュメ太字。その他に胃や小腸、脂肪組織、筋肉からもホルモン分泌される⭕️
p7ほとんどが合成部位と分泌部位おなじ。だか、バソプレシンとオキシトシンは分泌部位が下垂体後葉で、合成部位は視床下部の細胞体ニューロン。そのニューロンが視床下部から終末を下垂体後葉まで伸ばしているからその先から分泌される⭕️
p8ホルモンはそれぞれの構造から3つに分けられる。タンパク質・ペプチドホルモンとステロイドホルモンとアミノ酸誘導体ホルモンの3つ。⭕️
p8タンパク・ペプチドホルモンはアミノ酸数個〜数百残基。(百を超えるとタンパク質ホルモンに入るらしい。)親水性である。これらは遺伝子から転写、翻訳されてその後だいたいが長くて大きなホルモンとして翻訳される。それがスプライシングや糖鎖の修飾などを受ける。親水性だからこれらは脂質膜の分泌顆粒に貯蔵される。分泌顆粒に貯蔵されたものがいざ分泌刺激を受けると細胞外に放出される。タンパク・ペプチドホルモンは最も種類が多く数千種類あると言われる。また、親水性の上に一般に分子量が大きく、細胞膜を通過できないため、細胞膜上にある受容体と結合する。
ステロイドホルモン。コレステロールを原料に合成されるものでステロイド骨格を持つ。例として副腎皮質ホルモンのコルチゾールや性ホルモンがある。もう一つ活性型ビタミンD3(3は小文字)もステロイドホルモンに分類される場合がある。ステロイドホルモンは構造から疎水性で脂溶性油によくとける。であるから、脂質膜の分泌顆粒に貯蔵することできない。必要なときは分泌刺激があると合成され、貯蔵されることなうすぐ分泌される。また、細胞膜の脂肪層を通過しやすいため細胞内や核内の受容体と結合する。
アミノ酸誘導体ホルモン。アミン型とアミノ酸型がある。例えば副腎髄質ホルモン、メラトニン、ドパミン、セラトニン
甲状腺ホルモンはタンパク質上のチロシン残基から合成される。本来アミノ酸は親水性だが甲状腺ホルモンは脂溶性。⭕️
p7表のほとんどがペプチドホルモン。視床下部のプロラクチン放出抑制ホルモンは本体ドパミンだからアミン型。松巣体のメラトニン、髄質のアドレナリン、ノルアドレナリン、ドパミンもアミン型。また、甲状腺ホルモンはアミノ酸。その他ステロイドは副腎皮質及びいわゆる性ホルモン、活性型D3。余ったものはペプチド系ホルモン。ペプチド系ホルモンの内、分子量の多いものは副腎皮質刺激ホルモン以外の下垂体前葉ホルモンと胎盤から出るものとインヒビン⭕️
p9ホルモンは受容体を介して作用を発現するが、受容体の特徴。ペプチドホルモンやカテコールアミンなどの親水性ホルモンは血中を遊離型で循環している。脂質膜を通過できないから細胞膜の受容体に結合する。一方ステロイドホルモンあるいは甲状腺ホルモンといった脂溶性ホルモンは血中を結晶タンパク質と結合して循環する。そして細胞膜を容易に通過して細胞質あるいは核内に到達して受容体に結合する。細胞膜や核での結合を細胞内受容体というが、その中で細胞質にあってホルモンと結合してから核に移行する場合を細胞質受容体。初めから核内にあってホルモンが核に到達してから結合するものを核内受容体という。これらのステロイドホルモンや甲状腺ホルモンは核に入って遺伝子発現を調節することによって作用を発現する。
p9一方細胞膜受容体には何種類かあり、Gタンパク共役型という大部分のペプチドホルモンがこれになる。他に酵素内臓型があり、チロシンキナーゼ型、チロシン/スレオニンキナーゼ型、グアニン酸シクラーゼ型がある。インスリンはチロシンキナーゼ型である。
あとは酵素共役型。成長ホルモン、プロラクチンは酵素と共役する
⭐️ホルモン受容体がどの形になるか覚えて(ゆくゆくは覚えるよーだって)⭕️
p10ホルモン分泌のフィードバックによる調節。ホルモンは分泌量が過剰でも不足していても生体に支障が出る。分泌量及び血中濃度はそれぞれの様々な機構によって場面に応じて一定の範囲に保たれる。
まず、代表的なものが視床下部-脳下垂体による階層的支配。これは上位の内分泌腺が下位の内分泌腺のホルモンの分泌を支配し、促進あるいは抑制する。上位の内分泌腺としては視床下部、下位の内分泌腺として下垂体前葉、その下に末梢の内分泌腺例えば卵巣とか甲状腺とか。
また血中の化学物質による調節もある。一番有名なのは血糖。ブドウ糖によってインスリンの分泌量上がるなど。
自律神経系による調節もある
⭕️フィードバック機構。右上図の左上図の一番下標的内分泌腺つまり下位ホルモンの濃度あるいはホルモン作用(血糖値上がる下がる、血圧上がる下がる、浸透圧上がる下がるなど)に応答して、行きすぎている場合は抑えるのが主。中には行進した作用をさらに行進させると言ったポジティブなフィードバックをかける場合もある。
ネガティブフィードバックでは下位のホルモンの量が通常より上昇した場合さらに上位の内分泌腺が抑制される。フィードバックかかかってホルモンの量が通常に戻るとネガティヴフィードバックは解除される。
一方下位のホルモン量が上昇した時、ポジティブフィードバックによってさらにホルモンが分泌されホルモン量が爆発的に増えることがある。これがポジティブフィードバック。
ホルモンの分泌調節には今やったようにホルモン濃度に応答した調節である濃度重視型調節とホルモンによる変化(血糖値上がる下がるなど生理的な変化)に応答した調節である作用重視型調節がある。
これらの調節機構によって分泌されるホルモンだが、ホルモンには周期的な生体リズムがある。
一番有名なのは日内変動。24時間周期で分泌が変化する。成長ホルモンや副腎皮質刺激ホルモンなど。
1〜2時間の周期で分泌される時間変動
性周期に合わせて分泌される性周期変動
(右下図)日内変動で概日リズムが有名なのが成長ホルモン。成長ホルモンは黒字点線のように通常短い周期での分泌だが、夜間の睡眠とともに上昇。一方で水色線のメラトニンというホルモンも夜間上昇。一方オレンジ線の副腎皮質ホルモンであるコルチゾールは夜間低くて昼間高い分泌という日内変動をもつ。⭕️
p11内分泌疾患というのはたくさんある。
まず内分泌細胞に異常があり、ホルモンの分泌の分泌が増加したり少なかったり、あるいは異常(構造が異なる)ホルモンが放出されるなどがある。
標的臓器に異常がある場合。ホルモンの応答の異常で、受容体異常あるいは受容体後の情報伝達機構の異常あるいは受容体に行くつく前の異常。
ホルモン分泌調節の異常。先ほどの正または負のフィードバックや上位・下位ホルモンの分泌の指令伝達の異常
p11ホルモンの関連薬。ホルモンの臨床応用においてこのように考えるとよいことが書かれている。
補充療法はホルモンが足りないものをあくまで生理的濃度まで補充する。分泌を促進、多い時は抑制、受容体の拮抗薬として使う。フィードバック制御を応用してホルモン分泌の調節。これらの用法はあくまで生理的濃度まで。
最後の薬理療法として用いられる場合は生理的濃度より遥かに高い濃度のホルモンを投与して薬理効果を期待する。有名なものとして副腎皮質ホルモンの製剤で抗炎症などに用いられるステロイド剤。⭕️
p12視床下部-下垂体系。視床下部は大脳辺縁系や脳幹、視床などからの情報を統合し、下垂体
前葉ホルモン(レジュメと違うけど授業ではこっちに言い直した)の分泌を調節。脳の情報を下垂体-内分泌系に伝える。ホルモンのコントロールタワーと呼ばれる。
視床下部の神経細胞体では視床下部ホルモンが作られる。これが下垂体門脈に分泌され下垂体前葉に運ばれていく。視床下部ホルモンは下垂体前葉ホルモンの分泌を支配するので下垂体前葉ホルモンの放出ホルモンあるいは抑制ホルモンという名前がつく。
下垂体前葉には腺細胞があってホルモンを合成分泌する。主な物として成長ホルモン、プロラクチン、副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンの5つがある。これらが静脈に分泌され全身にいく。下垂体前葉ホルモンの内、成長ホルモンは肝臓や骨や筋肉に、プロラクチンは乳腺といった標的器官に直接作用する。一方で副腎皮質刺激ホルモンは副腎皮質、甲状腺刺激ホルモンは甲状腺、性腺刺激ホルモンは精巣・卵巣といった標的が内分泌腺となる。そのそれぞれの内分泌腺がそれぞれの下位のホルモンである副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、男性ホルモンや黄体ホルモンや卵胞ホルモン(これら3つは性ホルモン)が分泌されてこれが標的細胞で作用を発揮する。
向腺性ホルモンと奏効性ホルモン。例えば視床下部ホルモンや下垂体前葉ホルモンの副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンは他の内分泌腺に作用してその内分泌腺からのホルモン分泌を調節するので向腺性ホルモンという。一方で下垂体前葉ホルモンの内、成長ホルモンやプロラクチンや副腎皮質ホルモンや甲状腺ホルモン、性ホルモンは直接器官に作用するので奏効性ホルモンという。⭐️次のホルモンの内、奏効性ホルモンはどれあるいは向腺性ホルモンはどれは出るよ!!
下垂体後葉ホルモン。視床下部の室傍核や視索上核(にある)ニューロンでは下垂体後葉から分泌される下垂体後葉ホルモンがその細胞体で合成される。それはオキシトシンとパソプレシンである。これらのホルモンはニューロンの軸索、神経終末が下垂体後葉に伸びていてそこから分泌がおきる。下垂体前葉には分泌腺があって性腺下垂体とよばれるのだが下垂体後葉には分泌腺の腺細胞がない。神経終末が視床下部からの神経終末が集まってできているので後葉は神経性下垂体と呼ばれる。ちなみにオキシトシンとバソプレシンは奏効性ホルモン。⭕️
13視床下部ホルモンや下垂体ホルモンについての表。
視床下部ホルモン。プロラクチン抑制ホルモン以外はペプチドホルモン。プロラクチンはドパミンであるからアミン。プロラクチン放出ホルモンはよくわかってない。これらの視床下部ホルモンはそれぞれ対応する下垂体ホルモンの分泌を促進あるいは抑制する。⭐️だが例外として一つは甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンは甲状腺刺激ホルモンだけでなくプロラクチンの分泌も促進する。さらに、一般的にソマトスタチンと呼ばれる成長ホルモン抑制ホルモンは成長ホルモン以外に甲状腺刺激ホルモンの分泌を抑制。
視床下部ホルモンによる下垂体前葉ホルモンの支配は一般に放出ホルモンが優勢なため、視床下部が障害を受けると下垂体前葉ホルモンの分泌は低下する。しかし、プロラクチンの分泌は抑制因子であるドパミンが支配的だからプロラクチン分泌は視床下部の障害によって上昇する。先ほどやったように副腎皮質刺激ホルモン甲状腺刺激ホルモンと性腺刺激ホルモンである黄体形成ホルモンや卵胞刺激ホルモンについてそれぞれ副腎皮質から副腎皮質ホルモン、甲状腺から甲状腺ホルモン、卵巣や精巣から性ホルモンを分泌させる⭕️
p14下垂体前葉ホルモン。成長ホルモン、プロラクチンは種として奏効性ホルモン。副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン(黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンがある)は向腺性ホルモン。構造についてだが、成長ホルモンとプロラクチンは構造が類似していて同一の祖先遺伝子から派生した。成長ホルモンとプロラクチン(?)と副腎皮質刺激ホルモンは一本鎖単純ポリペプチド。甲状腺刺激ホルモンと2つの性腺刺激ホルモンは2本鎖糖タンパク質。←この3つはαβサブユニットから成るが、αサブユニットは全て共通⭕️
p15成長ホルモン。成長ホルモンはSS結合が2個ある炭素のポリペプチド。最も豊富な下垂体ホルモンで下垂体前葉分泌細胞の50%が成長ホルモンの産生細胞になっている。成長ホルモンは成長だけに関与するのでなく、小児期は骨の成長、筋肉の発達、成長発達に関与しているが思春期には性的な成熟あるいは成人期になっても代謝調節、免疫機能、認知機能など様々な機能がある。⭐️種特異性が高いホルモンである。種特異性とは例えば人の成長ホルモンというのは人のみが効く、豚や牛の成長ホルモンを人に投与しても作用しない。昔インスリンは豚や牛から抽出して人に使用していた。成長ホルモンはできない。
分泌の調節。成長ホルモン放出ホルモンと成長ホルモン放出抑制ホルモンであるソマトスタチンによって促進あるいは抑制を受ける。成長ホルモンは直接、筋細胞や脂肪細胞や肝細胞などに対して代謝作用を発現させる。これを直接作用という。一方で成長ホルモンは肝臓や骨ではIGF-Ⅰ(ソマトメジンcと呼ぶ)という物質を分泌させ、ソマトメジンcが成長促進作用を骨などに働いて促進する。これは間接作用。だから成長ホルモンの成長作用は主にソマトメジンcによる間接作用となる。
成長ホルモンの分泌は濃度重視型調節である。成長ホルモン自身が視床下部の成長ホルモン放出ホルモンの分泌を抑制あるいはソマトスタチンの分泌を促進する(抑制性)。またソマトメジンcも下垂体前葉からの成長ホルモンあるいは視床下部からの成長ホルモン放出ホルモンの分泌を抑制するという負のフィードバックをかける。
分泌促進因子と抑制因子。成長ホルモン放出ホルモンと成長ホルモン放出抑制ホルモンであるソマトスタチンがある。その他、徐波睡眠や低血糖、運動、ストレスは成長ホルモン放出ホルモンの分泌を促進することによって成長ホルモンの分泌を促進する。また、ソマトスタチンの分泌はレム睡眠や高血糖や遊離脂肪酸などによって分泌が促進される。だからレム睡眠高血糖などはソマトスタチンの分泌促進を介して成長ホルモンの分泌を抑制する。成長ホルモン分泌促進因子としてアルギニンがあるが、これは視床下部のソマトスタチンの分泌の抑制を介して成長ホルモンの分泌を促進している。アルギニン検査は成長ホルモン分泌機能検査で使われる。エストロゲンとあるがこれはエストロゲンによって成長ホルモンの分泌が促進するため思春期の女子が早期成長おきる。(このほかに参考として新規成長ホルモン分泌促進ペプチドとしてグレリンが発見されている)
成長ホルモンの分泌には日内変動があるとやった。夜間に最大。熟睡開始直後に分泌が見られる。1〜3時間で分泌と休止を繰り返す、不連続でパルス状な分泌を繰り返す。右側の図のオレンジ線見て。成長ホルモンは生まれた時に非常に多くて年齢とともに徐々に減少。ただ思春期になると少し上がる。基本的に生後が最大でその後減っていくパターンである。左の図より覚醒時と睡眠時の成長ホルモン分泌の違いは新生児には見られず、生後3ヶ月から。
余談だが、成長ホルモン分泌はかなり性差がある。男性では睡眠に関連した成長ホルモン分泌が一日のホルモンの60〜70%と非常に顕著だが、女性はパルス分泌が何度も見られる⭕️
p2様々な環境変化に対応するために体内は調節機能を持つ。主なもの3つ。神経系、内分泌系、免疫系がある。それぞれ細胞情報伝達物質として神経伝達物質あるいはサイトカイン、内分泌系においてはホルモンが情報伝達物質として使われる。このほかにオータコイドというものもある。水谷p5神経伝達物質はシナプス間を非常に短い距離、非常に速い反応である。ホルモンは血流によって全身に回るので遠くの組織に作用し、作用時間長い。p2このようなホルモンによって行われる調節は神経系ほど厳密なコントロールができない一方で遠く離れた器官にも短期的長期的な作用を及ぼすことができる。ホルモンは作用としては体液や浸透圧血中Ca濃度、血糖値など内部環境の恒常性の維持。また、低酸素、ストレス、炎症など外部環境への適応。ほかにも成長、代謝、生殖機能の調節に関わる。⭕️
p3ホルモンの概念1902年にBaylissとStarlingという生理学者が小腸粘膜で産生され、血流により膵臓に運ばれ膵液分泌を促す物質セクレチンを発見(発見前までは膵液分泌は神経だと思われていた)セクレチンは消化管ホルモンのひとつ。さらに同じ年にEdkinsが胃粘膜で胃酸分泌を刺激するガストリンという物質発見。
p3内分泌系の概要。その前に内分泌と外分泌とは。内分泌系とは体内(血管やリンパ管など)に細胞から物質を分泌すること。外分泌は体外(体表面や消化管など)に分泌すること。内分泌腺では細胞から細胞間隙に物質が分泌されそれが静脈に入って体内を循環。外分泌腺は細胞か、物質が導管に分泌されこれが体内へ出ていく。内分泌にはホルモンやオータコイドがある。外分泌には汗唾液胃液胆汁消化酵素などがある。内分泌腺とは導管を介さずにホルモンを血中やリンパ管へ放出する器官。
p3古典的ホルモンの概念。ホルモンとは特定の分泌腺細胞から分泌され血流に入って血液を介して標的臓器へ運搬され、その標的臓器の細胞に発現しているホルモン特異的な受容体に結合して微量で作用を発現する。だから、ホルモンの作用には特異的な受容体が必要。その微量とは10^-12〜10^-16M(こんな少ないんだでよい。)ホルモンは明らかな欠乏症、過剰症を示す、図15-1分泌細胞から分泌される場合を狭義の内分泌という。神経細胞がホルモンを分泌することもある。それは神経内分泌である⭕️
p5血流に乗って遠くの細胞に効くという内分泌の他に。分泌する細胞の近くの細胞に血流に乗らずに作用する傍分泌。自分自身に作用する自己分泌。ホルモンやオータコイドやサイトカインの垣根はあいまい。細胞内分泌は細胞内で産生されたホルモンがその細胞内で作用。接触型の連絡様式もある⭕️
p6ホルモンはどこで作られるのか。全身至るところでつくられる。主に内分泌腺と言われるのがレジュメ太字。その他に胃や小腸、脂肪組織、筋肉からもホルモン分泌される⭕️
p7ほとんどが合成部位と分泌部位おなじ。だか、バソプレシンとオキシトシンは分泌部位が下垂体後葉で、合成部位は視床下部の細胞体ニューロン。そのニューロンが視床下部から終末を下垂体後葉まで伸ばしているからその先から分泌される⭕️
p8ホルモンはそれぞれの構造から3つに分けられる。タンパク質・ペプチドホルモンとステロイドホルモンとアミノ酸誘導体ホルモンの3つ。⭕️
p8タンパク・ペプチドホルモンはアミノ酸数個〜数百残基。(百を超えるとタンパク質ホルモンに入るらしい。)親水性である。これらは遺伝子から転写、翻訳されてその後だいたいが長くて大きなホルモンとして翻訳される。それがスプライシングや糖鎖の修飾などを受ける。親水性だからこれらは脂質膜の分泌顆粒に貯蔵される。分泌顆粒に貯蔵されたものがいざ分泌刺激を受けると細胞外に放出される。タンパク・ペプチドホルモンは最も種類が多く数千種類あると言われる。また、親水性の上に一般に分子量が大きく、細胞膜を通過できないため、細胞膜上にある受容体と結合する。
ステロイドホルモン。コレステロールを原料に合成されるものでステロイド骨格を持つ。例として副腎皮質ホルモンのコルチゾールや性ホルモンがある。もう一つ活性型ビタミンD3(3は小文字)もステロイドホルモンに分類される場合がある。ステロイドホルモンは構造から疎水性で脂溶性油によくとける。であるから、脂質膜の分泌顆粒に貯蔵することできない。必要なときは分泌刺激があると合成され、貯蔵されることなうすぐ分泌される。また、細胞膜の脂肪層を通過しやすいため細胞内や核内の受容体と結合する。
アミノ酸誘導体ホルモン。アミン型とアミノ酸型がある。例えば副腎髄質ホルモン、メラトニン、ドパミン、セラトニン
甲状腺ホルモンはタンパク質上のチロシン残基から合成される。本来アミノ酸は親水性だが甲状腺ホルモンは脂溶性。⭕️
p7表のほとんどがペプチドホルモン。視床下部のプロラクチン放出抑制ホルモンは本体ドパミンだからアミン型。松巣体のメラトニン、髄質のアドレナリン、ノルアドレナリン、ドパミンもアミン型。また、甲状腺ホルモンはアミノ酸。その他ステロイドは副腎皮質及びいわゆる性ホルモン、活性型D3。余ったものはペプチド系ホルモン。ペプチド系ホルモンの内、分子量の多いものは副腎皮質刺激ホルモン以外の下垂体前葉ホルモンと胎盤から出るものとインヒビン⭕️
p9ホルモンは受容体を介して作用を発現するが、受容体の特徴。ペプチドホルモンやカテコールアミンなどの親水性ホルモンは血中を遊離型で循環している。脂質膜を通過できないから細胞膜の受容体に結合する。一方ステロイドホルモンあるいは甲状腺ホルモンといった脂溶性ホルモンは血中を結晶タンパク質と結合して循環する。そして細胞膜を容易に通過して細胞質あるいは核内に到達して受容体に結合する。細胞膜や核での結合を細胞内受容体というが、その中で細胞質にあってホルモンと結合してから核に移行する場合を細胞質受容体。初めから核内にあってホルモンが核に到達してから結合するものを核内受容体という。これらのステロイドホルモンや甲状腺ホルモンは核に入って遺伝子発現を調節することによって作用を発現する。
p9一方細胞膜受容体には何種類かあり、Gタンパク共役型という大部分のペプチドホルモンがこれになる。他に酵素内臓型があり、チロシンキナーゼ型、チロシン/スレオニンキナーゼ型、グアニン酸シクラーゼ型がある。インスリンはチロシンキナーゼ型である。
あとは酵素共役型。成長ホルモン、プロラクチンは酵素と共役する
⭐️ホルモン受容体がどの形になるか覚えて(ゆくゆくは覚えるよーだって)⭕️
p10ホルモン分泌のフィードバックによる調節。ホルモンは分泌量が過剰でも不足していても生体に支障が出る。分泌量及び血中濃度はそれぞれの様々な機構によって場面に応じて一定の範囲に保たれる。
まず、代表的なものが視床下部-脳下垂体による階層的支配。これは上位の内分泌腺が下位の内分泌腺のホルモンの分泌を支配し、促進あるいは抑制する。上位の内分泌腺としては視床下部、下位の内分泌腺として下垂体前葉、その下に末梢の内分泌腺例えば卵巣とか甲状腺とか。
また血中の化学物質による調節もある。一番有名なのは血糖。ブドウ糖によってインスリンの分泌量上がるなど。
自律神経系による調節もある
⭕️フィードバック機構。右上図の左上図の一番下標的内分泌腺つまり下位ホルモンの濃度あるいはホルモン作用(血糖値上がる下がる、血圧上がる下がる、浸透圧上がる下がるなど)に応答して、行きすぎている場合は抑えるのが主。中には行進した作用をさらに行進させると言ったポジティブなフィードバックをかける場合もある。
ネガティブフィードバックでは下位のホルモンの量が通常より上昇した場合さらに上位の内分泌腺が抑制される。フィードバックかかかってホルモンの量が通常に戻るとネガティヴフィードバックは解除される。
一方下位のホルモン量が上昇した時、ポジティブフィードバックによってさらにホルモンが分泌されホルモン量が爆発的に増えることがある。これがポジティブフィードバック。
ホルモンの分泌調節には今やったようにホルモン濃度に応答した調節である濃度重視型調節とホルモンによる変化(血糖値上がる下がるなど生理的な変化)に応答した調節である作用重視型調節がある。
これらの調節機構によって分泌されるホルモンだが、ホルモンには周期的な生体リズムがある。
一番有名なのは日内変動。24時間周期で分泌が変化する。成長ホルモンや副腎皮質刺激ホルモンなど。
1〜2時間の周期で分泌される時間変動
性周期に合わせて分泌される性周期変動
(右下図)日内変動で概日リズムが有名なのが成長ホルモン。成長ホルモンは黒字点線のように通常短い周期での分泌だが、夜間の睡眠とともに上昇。一方で水色線のメラトニンというホルモンも夜間上昇。一方オレンジ線の副腎皮質ホルモンであるコルチゾールは夜間低くて昼間高い分泌という日内変動をもつ。⭕️
p11内分泌疾患というのはたくさんある。
まず内分泌細胞に異常があり、ホルモンの分泌の分泌が増加したり少なかったり、あるいは異常(構造が異なる)ホルモンが放出されるなどがある。
標的臓器に異常がある場合。ホルモンの応答の異常で、受容体異常あるいは受容体後の情報伝達機構の異常あるいは受容体に行くつく前の異常。
ホルモン分泌調節の異常。先ほどの正または負のフィードバックや上位・下位ホルモンの分泌の指令伝達の異常
p11ホルモンの関連薬。ホルモンの臨床応用においてこのように考えるとよいことが書かれている。
補充療法はホルモンが足りないものをあくまで生理的濃度まで補充する。分泌を促進、多い時は抑制、受容体の拮抗薬として使う。フィードバック制御を応用してホルモン分泌の調節。これらの用法はあくまで生理的濃度まで。
最後の薬理療法として用いられる場合は生理的濃度より遥かに高い濃度のホルモンを投与して薬理効果を期待する。有名なものとして副腎皮質ホルモンの製剤で抗炎症などに用いられるステロイド剤。⭕️
p12視床下部-下垂体系。視床下部は大脳辺縁系や脳幹、視床などからの情報を統合し、下垂体
前葉ホルモン(レジュメと違うけど授業ではこっちに言い直した)の分泌を調節。脳の情報を下垂体-内分泌系に伝える。ホルモンのコントロールタワーと呼ばれる。
視床下部の神経細胞体では視床下部ホルモンが作られる。これが下垂体門脈に分泌され下垂体前葉に運ばれていく。視床下部ホルモンは下垂体前葉ホルモンの分泌を支配するので下垂体前葉ホルモンの放出ホルモンあるいは抑制ホルモンという名前がつく。
下垂体前葉には腺細胞があってホルモンを合成分泌する。主な物として成長ホルモン、プロラクチン、副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンの5つがある。これらが静脈に分泌され全身にいく。下垂体前葉ホルモンの内、成長ホルモンは肝臓や骨や筋肉に、プロラクチンは乳腺といった標的器官に直接作用する。一方で副腎皮質刺激ホルモンは副腎皮質、甲状腺刺激ホルモンは甲状腺、性腺刺激ホルモンは精巣・卵巣といった標的が内分泌腺となる。そのそれぞれの内分泌腺がそれぞれの下位のホルモンである副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、男性ホルモンや黄体ホルモンや卵胞ホルモン(これら3つは性ホルモン)が分泌されてこれが標的細胞で作用を発揮する。
向腺性ホルモンと奏効性ホルモン。例えば視床下部ホルモンや下垂体前葉ホルモンの副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンは他の内分泌腺に作用してその内分泌腺からのホルモン分泌を調節するので向腺性ホルモンという。一方で下垂体前葉ホルモンの内、成長ホルモンやプロラクチンや副腎皮質ホルモンや甲状腺ホルモン、性ホルモンは直接器官に作用するので奏効性ホルモンという。⭐️次のホルモンの内、奏効性ホルモンはどれあるいは向腺性ホルモンはどれは出るよ!!
下垂体後葉ホルモン。視床下部の室傍核や視索上核(にある)ニューロンでは下垂体後葉から分泌される下垂体後葉ホルモンがその細胞体で合成される。それはオキシトシンとパソプレシンである。これらのホルモンはニューロンの軸索、神経終末が下垂体後葉に伸びていてそこから分泌がおきる。下垂体前葉には分泌腺があって性腺下垂体とよばれるのだが下垂体後葉には分泌腺の腺細胞がない。神経終末が視床下部からの神経終末が集まってできているので後葉は神経性下垂体と呼ばれる。ちなみにオキシトシンとバソプレシンは奏効性ホルモン。⭕️
13視床下部ホルモンや下垂体ホルモンについての表。
視床下部ホルモン。プロラクチン抑制ホルモン以外はペプチドホルモン。プロラクチンはドパミンであるからアミン。プロラクチン放出ホルモンはよくわかってない。これらの視床下部ホルモンはそれぞれ対応する下垂体ホルモンの分泌を促進あるいは抑制する。⭐️だが例外として一つは甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンは甲状腺刺激ホルモンだけでなくプロラクチンの分泌も促進する。さらに、一般的にソマトスタチンと呼ばれる成長ホルモン抑制ホルモンは成長ホルモン以外に甲状腺刺激ホルモンの分泌を抑制。
視床下部ホルモンによる下垂体前葉ホルモンの支配は一般に放出ホルモンが優勢なため、視床下部が障害を受けると下垂体前葉ホルモンの分泌は低下する。しかし、プロラクチンの分泌は抑制因子であるドパミンが支配的だからプロラクチン分泌は視床下部の障害によって上昇する。先ほどやったように副腎皮質刺激ホルモン甲状腺刺激ホルモンと性腺刺激ホルモンである黄体形成ホルモンや卵胞刺激ホルモンについてそれぞれ副腎皮質から副腎皮質ホルモン、甲状腺から甲状腺ホルモン、卵巣や精巣から性ホルモンを分泌させる⭕️
p14下垂体前葉ホルモン。成長ホルモン、プロラクチンは種として奏効性ホルモン。副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン(黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンがある)は向腺性ホルモン。構造についてだが、成長ホルモンとプロラクチンは構造が類似していて同一の祖先遺伝子から派生した。成長ホルモンとプロラクチン(?)と副腎皮質刺激ホルモンは一本鎖単純ポリペプチド。甲状腺刺激ホルモンと2つの性腺刺激ホルモンは2本鎖糖タンパク質。←この3つはαβサブユニットから成るが、αサブユニットは全て共通⭕️
p15成長ホルモン。成長ホルモンはSS結合が2個ある炭素のポリペプチド。最も豊富な下垂体ホルモンで下垂体前葉分泌細胞の50%が成長ホルモンの産生細胞になっている。成長ホルモンは成長だけに関与するのでなく、小児期は骨の成長、筋肉の発達、成長発達に関与しているが思春期には性的な成熟あるいは成人期になっても代謝調節、免疫機能、認知機能など様々な機能がある。⭐️種特異性が高いホルモンである。種特異性とは例えば人の成長ホルモンというのは人のみが効く、豚や牛の成長ホルモンを人に投与しても作用しない。昔インスリンは豚や牛から抽出して人に使用していた。成長ホルモンはできない。
分泌の調節。成長ホルモン放出ホルモンと成長ホルモン放出抑制ホルモンであるソマトスタチンによって促進あるいは抑制を受ける。成長ホルモンは直接、筋細胞や脂肪細胞や肝細胞などに対して代謝作用を発現させる。これを直接作用という。一方で成長ホルモンは肝臓や骨ではIGF-Ⅰ(ソマトメジンcと呼ぶ)という物質を分泌させ、ソマトメジンcが成長促進作用を骨などに働いて促進する。これは間接作用。だから成長ホルモンの成長作用は主にソマトメジンcによる間接作用となる。
成長ホルモンの分泌は濃度重視型調節である。成長ホルモン自身が視床下部の成長ホルモン放出ホルモンの分泌を抑制あるいはソマトスタチンの分泌を促進する(抑制性)。またソマトメジンcも下垂体前葉からの成長ホルモンあるいは視床下部からの成長ホルモン放出ホルモンの分泌を抑制するという負のフィードバックをかける。
分泌促進因子と抑制因子。成長ホルモン放出ホルモンと成長ホルモン放出抑制ホルモンであるソマトスタチンがある。その他、徐波睡眠や低血糖、運動、ストレスは成長ホルモン放出ホルモンの分泌を促進することによって成長ホルモンの分泌を促進する。また、ソマトスタチンの分泌はレム睡眠や高血糖や遊離脂肪酸などによって分泌が促進される。だからレム睡眠高血糖などはソマトスタチンの分泌促進を介して成長ホルモンの分泌を抑制する。成長ホルモン分泌促進因子としてアルギニンがあるが、これは視床下部のソマトスタチンの分泌の抑制を介して成長ホルモンの分泌を促進している。アルギニン検査は成長ホルモン分泌機能検査で使われる。エストロゲンとあるがこれはエストロゲンによって成長ホルモンの分泌が促進するため思春期の女子が早期成長おきる。(このほかに参考として新規成長ホルモン分泌促進ペプチドとしてグレリンが発見されている)
成長ホルモンの分泌には日内変動があるとやった。夜間に最大。熟睡開始直後に分泌が見られる。1〜3時間で分泌と休止を繰り返す、不連続でパルス状な分泌を繰り返す。右側の図のオレンジ線見て。成長ホルモンは生まれた時に非常に多くて年齢とともに徐々に減少。ただ思春期になると少し上がる。基本的に生後が最大でその後減っていくパターンである。左の図より覚醒時と睡眠時の成長ホルモン分泌の違いは新生児には見られず、生後3ヶ月から。
余談だが、成長ホルモン分泌はかなり性差がある。男性では睡眠に関連した成長ホルモン分泌が一日のホルモンの60〜70%と非常に顕著だが、女性はパルス分泌が何度も見られる⭕️