記憶度
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問題一覧
1
発達心理分野において、心の発達を調べる方法を答えよ。
実験・検査・調査の各手法を使って、心の発達具合や各年代の心の特徴を調べている。各手法は乳児から高齢者まで対応されている。年代で差が出るような手法では、乳児向け、児童向け、青年向けなど区別されているものもある。
2
「検査」はどのような用途で使われるか。
心の状態を評価する目的で用いられることが多く、状態の良し悪し、問題の有無を明らかにすることができるが、発達心理では、心(脳機能)の発育状態を調べるニーズもある。
3
知能検査では何を調べることができる?また、何がよく使われる(2つ)?
知的な発達具合を調べることができる。よく使われるのは、ウェクスラー式とビネー式。
4
発達検査では何が調べられる?よく使われるのは(2つ)?
(情緒・動作・感情も含む)日常生活や人間関係の発達具合を調べることができる。主に、新版K式発達検査と乳幼児精神発達診断法が使われる。
5
ウェクスラー式検査法はどのようなもの?
性格などの個人差を重視している。適応範囲(年齢)が広く、知能の強みと弱みが示される。
6
ビネー式検査法はどのようなもの?
精神年齢という考え方を取り入れ、知能指数(生活年齢により調整する)を測定する方法。幼児から成人まで対応する内容になっているが、子どもが興味をもてるようなものとなっている。(子ども向けとされている。)パズルのような、遊びながら測定できるのが特徴。
7
新版K式発達検査はどのようなもの?
道具を使った遊びを観察することで、動作(動き)、言語反応行動(言語の理解と発話)、感情・情緒(感情の動きと表出)、社会的・対人的行動(人間関係)などの発達状態が調べられる。
8
乳幼児精神発達検査法はどのようなもの?
乳幼児の日常生活行動を観察している主な養育者に、主に家庭生活で示す行動について質問に答えてもらうことで、「運動」「探索」「社会」「生活習慣」「言語」の5つの領域について診断する検査法。質問項目に〇・✕で回答する。
9
認知検査法では何を調べられる?
記憶力や理解力、見当識といった脳の認知能力を測定する検査法。認知症の診断基準としても医療現場で用いられる。「長谷川式簡易認知症スケール(HDS-R)」、「ミニメンタルステート検査(MMSE)」がよく用いられる。長谷川式は、10~15分程度で測定できるため、日本で最も用いられ、要介護度審査の指標でもあるが、失語症や難聴の場合は測定が困難。
10
量的調査はどのようなものか?
質問紙(アンケート)などの定量的な調査であり、統計的な処理がしやすく全体的な傾向・特徴を調べることができる。
11
質的調査はどのようなもの?
面接(インタビュー)や観察など定性的な調査であり、深く掘り下げて調べることができる。
12
フロイト理論はどのようなものか?
身体と性的発達の関係性に着目し、心は5段階で発達し、性的快感を得られるかどうかが心の発達や問題、性格特性に影響するとした。
13
ハヴィカースト理論はどんなもの?
教育学の観点から心の動きと行動を絡め、6つの発達段階があるとした。各段階で達成しなければならない課題があり、クリアできれば成長を自覚・幸福感を感じ、逆にクリアできないとの段階に進みにくく、社会にも適応しにくくなるとした。
14
エリクソン理論はどんなもの?
エリクソンの心理社会的発達理論は、現在主流となっている理論である。人間関係に着目し、人間関係の中から学ぶことで心は発達し、死ぬまで発達し続けるとされる。この理論では、各段階の課題をクリアできれば心は発達するが、クリアできなくても決の段階には進むが(年齢で進んでしまう)、心の発達は停滞あるいは問題を抱えるとされる(後から挽回することはできる)。
15
ピアジェ理論はどんなもの?
ピアジェの思考発達段階説は、思考の発達に着目し、人間の思考能力は4段階で発達するとした。思考力の主軸は表象(イメージ)であり、その発達により心理的な影響があるとした。
16
大人が乳児を世話したくなる理由は?
乳児は、成人が見ると魅力を感じる外見的な特徴を持っている(乳児シグナル:ベビーシェマ)。さらに、「あなたがいないとダメなんです」といった依存的な態度を示すことで、大人は乳児に対する養育行動を継続したくなる。
17
愛着とは?
・乳児はいつも世話をしてくれる大人(母性的人物)に「愛着(アタッチメント)」を形成する。愛着は、心理的な絆であり、「この人に任せれば安心」といった頼感の基礎である。その子どもにとって人間関係を築く基準となるなど心理的影響が大きく一生続くとされる。 ・愛着は、母性的人物に対して1歳までに生じるとされるが、一度形成されると、母性的人物以外にも次々と対象を拡げていき、様々な人に対して信頼関係を結ぶ(人間関係をつくる)ようになる。 ・愛着を形成した相手には、愛着行動を見せるようになる。接近行動が現れたり、安全基地としたり、愛着行動は発達とともに変化・多様になる。 ➡️養育をしてくれる人から養育を受けることでその人に対する信頼関係が生じる。これをアタッチメントという。これは、子どもが成長し、大人になる上でコミュニケーションの基礎となる。他の人を信じるといった形でコミュニケーション力を向上させる。他の人にも愛着が広まっていくことによって心が成長する。人の心を感じ取り、推測し理解し、周囲の人たちに自分を合わせていくという行動が見られるようになる。
18
乳児期は心の発達が明確にみられる。どのように発達していると考えられているか?
遺伝的・本能的要素(生得説:第2講での「遺伝」)、経験知などの学習要素(経験説:第2講での「環境」「経験」)が相互に心理に影響し、心は発達していると考えられている。どちらも親からの影響が大きい。
19
母子一体感→分離個体化→別の人格を持った個人だと認識、の流れを説明せよ。
生後6ヶ月くらいまでの乳児は、母性的人物と自分を一体視している(母子一体感)が、その後徐々に自分と母性的人物が違うことを理解する(分離個体化←「固体」ではない)。さらに2歳までに母性的人物は自分と別の存在(別の人格を持った個人)であることを認識できるようになる。
20
母子分離不安とは?
母親から離れることの強い不安であり、分離個体化が生じる10ヶ月あたりからみられる。思考能力がきしいため感情から生じる不安感であり、その人間にとっての最大限の不安であることから、不安感情の基準(不安の上限)とされている。
21
生理的欲求とは?
私たちが生きていくために、どうしても必要なものを「欲しい」と思う欲求のこと。
22
赤ちゃんの依存性について述べよ。
赤ちゃんの依存性は、大人が養育行動を継続する強力な動機づけとなることがわかっている。赤ちゃんの依存(生理的欲求)に応え、不快感を取り除くと、赤ちゃんは心地よく、心地よさ・満足感を得られる。乳児依存と呼ばれ、依存された側(大人)は、「自分がやらないと」という責任感・使命感にかられる。
23
生得論、経験論とは?
(遺伝や本能的なもので)人間は生まれつき能力や特徴を持ち、発達に影響を与えるする説(生得説・生得論)、人間は白紙状態で生まれ、その後の経験から発達していくとする説(経験説・経験論)がある。
24
赤ちゃんが繰り返し動作を好む理由は?
自分が操作をして心地よくなったり、周囲(環境)をコントロールしていることが心地よく感じるため。環境に働きかけ、その反応に心地よくなったりして、環境と相互作用することをコンピテンスという。
25
自己効力感とは?
この自己効力感は、自分は有能であるという自覚であり、経験を積みながら失くしたり得たりを青年期にかけて繰り返していく。コンピテンスは、自己効力感につながる。
26
気質、性格、人格の違いは?
気質は生まれつきの心理的性質のとこを言う。性格は後天的な学習による心理的性質のことで、それに行動の特徴を合わせたものが人格である。
27
赤ちゃんに対する関わり方によって何が変わる?
愛着が変わり、考え方や価値観も変わってしまう。
28
エインスワースは何を示した?
1歳までの子どもに母子分離の実験を行い、愛着には愛着形成が安定しているタイプと不安定なタイプがあり、3タイプ(4行動パターン)に大別できることを示した。
29
2歳頃になってくると、さまざまな人間と接する中で、どのようなことを知り、どのような行動をするようになる?
「誰でも信頼できるというわけじゃない」ということも学んでいく。そうすることで、他者をよく観察しつつ、いきなり信頼関係を結ばず、信頼できる人かどうかを見極めるようになってくる。
30
安定した愛着が形成された子どもとそうでない子どものその後について述べよ。
安定した愛着が形成された後も、母性的人物の対応により、世の中に対する接し方・捉え方が決まってくる。母性的人物の行動パターン、対人関係を学び、それがその子どもの基準となる。 母性的人物の対応が不十分であったり、拒否され続けると、すべての人間に対する不信感を持つようになってしまう。このような傾向は、世代間で伝達することが指摘されている。育児放棄(ネグレクト)された子どもの情緒不安はこの段階から始まっていく。
31
3歳までには何が発達する?そしてそれが発達することによってどのようなことができるようになる?
3歳までには、表象(イメージ)能力も発達し、母性的人物表象が形成・統合化されることで、母性的人物が目に見えなくても(そばにいなくても)耐えれるようになる。この時期になると、友だちだけで外で遊べるようになる。
32
10ヶ月あたりから、赤ちゃんは色々な愛着行動が見られる。この背景となっている感情は何か?また、色々な愛着行動とはどんなものか?
10ヶ月あたりから、母親から離れず、姿が見えないと「探す」「さけぶ」「泣く」などの愛着行動がみられる。この背景には、母親から離れることへの不安感情、母子分離不安がある。
33
母子分離不安はその後の人生にどういった影響を与える?
母子分離不安は、当初は生存不安であるが、不安感情の基準となる。「見捨てられ不安」、「嫌われ不安」といったように、その後の人生においても不安感として発展していくとされる。承認欲求(人から認められたい、存在を肯定されたいという欲求)にもつながるとされている。
34
2歳の子どもが大人に対して「怒られるかどうか」を試す行動をするようになった。これはなぜか?
子どもが、自由に行動できるようになってくると、「周りがどのような反応するか」を知りたくなってとるお試し行動をとる。やりたいことを、意図的にとっているのが特徴。2歳くらいのイメージ能力が豊かになってきた頃に多く見られ、とくに怒られるかどうかの反応を試すことが多い。周囲の人間の許容範囲(どのあたりで怒るか)や、周囲の人にとっての自身の存在を確認するためにとるとされている(愛情確認の一種とも)。 乳幼児期の環境に問題があった子どもは、人間関係の距離感をつかめていないことで学童期・思春期あたりまで見られるとされる。 もし子どもにお試し行動でイタズラや嫌なことをされたら、すかさず注意し(無視しない)、気持ちを正直に伝える。
35
乳児は、学習するにあたって記憶に残りやすくするために特徴的なはたらきが行われる。これは何か?
学習したものを特徴的な部分をもとに、記憶に残りやすくするためにシンボル化する。インパクトがあったところ、目立ったところなどがシンボル化されやすい。 このシンボル化によって経験知の整理が行われやすくなり、学習能力が飛躍的に高まるといわれている。 この「シンボル化」は、大人になっても行われる。認識したものを単純化・象徴化することにより、記憶につかう脳のエネルギーを節約するためという説が有力。
36
愛着を形成した相手には、どのような行動をみせる?
愛着行動を見せるようになる。接近行動が現れたり、安全基地としたり、愛着行動は発達とともに変化・多様になる。
37
2歳の子どもが大人に対して怒られるかどうかを試すような行動をとっている。これはなぜか?
子どもが、自由に行動できるようになってくると、「周りがどのような反応するか」を知りたくなってとるお試し行動をとる。やりたいことを、意図的にとっているのが特徴。2歳くらいのイメージ能力が豊かになってきた頃に多く見られ、とくに怒られるかどうかの反応を試すことが多い。周囲の人間の許容範囲(どのあたりで怒るか)や、周囲の人にとっての自身の存在を確認するためにとるとされている(愛情確認の一種とも)。 乳幼児期の環境に問題があった子どもは、人間関係の距離感をつかめていないことで学童期・思春期あたりまで見られるとされる。 もし子どもにお試し行動でイタズラや嫌なことをされたら、すかさず注意し(無視しない)、気持ちを正直に伝える。
38
エビデンス・ベースド・プラクティスとは?
診断カテゴリーに対して、有効だというエビデンスが示された心理療法を優先的な選択候補とすることが推奨されている、という考え方。
39
臨床心理学における疑似科学排除のために必要だといわれていることは?
批判的な思考の技能。公式が「避けるべき心理療法」のリストを作ること。アメリカ心理学会や他の心理学の組織は、強固な科学的事実に基づいた教育を続け、間違った主張と戦うために公式的な役割をすること。
40
支援にあたって、クライエントの特徴に合わせることは非常に大切である。特に気をつけることを3つ挙げよ。
価値(価値観)に基づく実践をすること(宗教や人種)。文化的価値観に対して敬意を払うこと(LGBTQなど)。クライエントの個別性を考慮すること(生育歴、環境、人格的特徴など)。
41
クライエントのステージの変化に合わせることは重要である。心理療法による行動変化の6つのステージを答えよ。
前熟考期(問題に気づいていない)、熟考期(行動に移す決意はない)、準備期(小さな行動にすぐにでも取り組む決意はできている)、実行期(明確に行動の変化が生じている)、維持期(行動変化から6ヶ月以上の行動変化を維持)、終結期(逆戻りを予防する努力をしなくてもよい)。
42
カウンセリングにおいて、少し例外的ではあるが覚えていた方が良いことがある。それは何か?
非言語的な表現方法を活用すること(表現療法など)。対象者が個人とは限らないこと(特に親子が多い。家族自体が上手く機能していないために、子どもに悪い影響が現れている、など)。心理療法以外の支援の方がよい場合もあること。
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