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労働法①(1-30)(122)
30問 • 1年前
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  • 1

    No.1 労働基準法等に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 第三者が他人の労働関係の開始又は存続に関与して利益を得る中間搾取は禁止されているが、職業安定法の規定により厚生労働大臣の許可を得て行う有料職業紹介業、委託募集等は、違法な中間搾取とはならない。

  • 2

    No.2 労働基準法の一般原則に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。ただし、争いがあるものは判例の見解による。

    2. 従業者に労働基準法違反の事実が認められる場合には、当該従業者の事業主に対しても、罰金刑を科することがある。

  • 3

    No.3 労働基準法に規定する労働契約に関する次の記述として、判例、通説に照らして、妥当なのはどれか。

    5. 最高裁判所の判例では、いったん特定企業との間に一定の試用期間を付した雇用関係に入った者に対する留保解約権の行使は、解約権留保の趣旨、目的に照らして、客観的に合理的な理由が存し、社会通念上相当と是認されうる場合にのみ許されるとした。

  • 4

    No.4 労働関係の成立及び展開に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    1. 企業は、経済活動の一環として行う契約締結の自由を有し、自己の営業のために労働者を雇用するに当たり、いかなる者を雇い入れるか、いかなる条件でこれを雇うかについて、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由にこれを決定することができる、とするのが判例である。

  • 5

    No.5 労働基準法に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。一方、使用者が労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、貯蓄金の管理が労働者の預金の受入であるときは、利子を付けなければならない。

  • 6

    No.6 労働契約の成立や展開、終了に関する次の記述のうち、判例に照らし、最も妥当なのはどれか。

    5. 企業者は、経済活動の一環としてする契約締結の自由を有し、自己の営業のために労働者を雇用するにあたり、いかなる者を雇い入れるか、いかなる条件でこれを雇うかについて、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由にこれを決定することができ、企業者が特定の思想信条を有する者をそのゆえをもって雇い入れることを拒んでも、それを当然に違法とすることはできない。

  • 7

    No.7 労働契約等に関するア〜オの記述のうち、妥当なもののみをすべて挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。 ア. 労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、原則として1年を超える期間について締結してはならず、専門的な知識、技術又は経験であり高度なものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者との間に締結される労働契約は、 3年を超える期間について締結してはならない。 イ. 労働者が、出向元である使用者との間の雇用契約に基づく従業員たる身分を保有しながら、出向先である第三者の指揮監督の下に労務を提供するという形態のいわゆる在籍出向が命じられた場合において、その後、出向元が、出向先の同意を得た上でこの出向関係を解消して労働者に対して復帰を命ずる際は、特段の事由のない限り、当該労働者の同意を得る必要はない。 ウ. 雇用期間を2か月とする労働契約が、当該期間の満了ごとに当然更新を重ねてあたかも期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態で存在していた場合において、雇用主から契約更新の拒絶すなわち雇止めの意思表示がされたときは、実質において解雇の意思表示に当たると解されるから、当該雇止めの効力の判断に当たっては、その実質にかんがみ解雇に関する法理を類推すべきである。 エ. 使用者である会社の労働協約及び就業規則に、会社は業務上の都合により労働者に転勤を命ずることができる旨の定めがあり、実際に、当該会社では全国に十数所点在する営業所等の間において、営業担当の労働者の転勤を頻繁に行っており、また、会社と営業担当者である労働者の間の労働契約の成立に際して勤務地を限定する旨の合意がされなかった場合においても、会社はその労働者の個別的な同意を得なければ、その労働者に対して転勤を命じる権限を有しない。 オ. 採用内定の取消事由は、採用内定当時知ることができず、また、知ることを期待することができないような事実であって、これを理由として採用内定を取り消すことが解約権留保の趣旨及び目的に照らして客観的に合理的であると認められ、社会通念上相当として是認することができるものに限られる。

    3. イ、ウ、オ

  • 8

    No.8 労働契約等に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。

    1. 期間の定めのある労働契約に関し、契約期間の上限については、一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その上限を3年又は5年とする制限が設けられているが、契約期間の下限については、特に制限は設けられていない。

  • 9

    No.9 就業規則に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならないが、その意見が当該就業規則の作成又は変更に「全面的に反対」であったとしても、当該就業規則の効力には影響がない。

  • 10

    No.10 就業規則に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 就業規則の作成において、退職手当の定めをする場合は、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項を記載しなければならない。

  • 11

    No.11 労働基準法や労働契約法における就業規則に関するA〜Dの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 A. 使用する労働者が一時的に10人未満となることはあっても常態として10人以上であれば、使用者は、就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。この場合の労働者には、パートやアルバイトなども含まれる。 B. 就業規則のうち、退職に関する事項は相対的必要記載事項に分類される。また、退職に関する事項とは、労働者からの申出による任意退職、定年制による退職、契約期間満了による退職等をいい、使用者による解雇の事由は含まれない。 C. 使用者は、作成した就業規則について、これを必ず労働者に書面で交付して周知しなければならない。したがって、就業規則を、常時作業場の見やすい場所へ掲示して周知したり、コンピュータを使用した方法で周知することは許されない。 D. 労働契約法によると、就業規則で定める基準に達しない労働条件を定めた労働契約は、その部分については無効であり、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。

    3. A.D

  • 12

    No.12 就業規則に関するア〜エの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 ア. 労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていたときは、原則として、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとされる。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた場合には、その内容にかかわらず、合意した労働条件が就業規則で定める労働条件に優先する。 イ.労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていたときは、原則として、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとされる。ここにいう「周知」とは、使用者が当該就業規則の内容を労働者が知ろうと思えば知り得る状態にしておくことに加えて、労働基準法上の届出や意見聴取の手続を経ていることが必要である。 ウ.使用者は、原則として、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更がその変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、一定の例外を除き、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによる。 エ.就業規則に定められた賃金や退職金に関する労働条件の変更に対する労働者の同意の有無については、当該変更を受け入れる旨の労働者の行為の有無だけでなく、当該変更により労働者にもたらされる不利益の内容及び程度、労働者により当該行為がされるに至った経緯及びその態様、当該行為に先立つ労働者への情報提供又は説明の内容等に照らして、当該行為が労働者の自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するか否かという観点からも判断されるべきであるとするのが判例である。

    5. ウ、エ

  • 13

    No.13 就業規則に関するア〜エの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 ア. 使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴くのみならず、その同意を得なければならない。 イ. 使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件のうち、就業規則の変更によっては変更されないものとして合意されていた部分については、その内容よりも当該変更後の就業規則の方が労働者に有利な労働条件を定めるものである場合であっても、当該変更後の就業規則の定めは適用されない。 ウ. 就業規則が労働協約の基準を下回る基準を定めている場合、当該労働協約が適用される労働者との関係では当該就業規則は適用されないが、当該労働協約が適用されない労働者との関係では当該就業規則が適用される。 エ. 就業規則に定められている労働条件は、就業規則の変更とともに労働者と使用者が個別に合意をすることによって不利益に変更することができ、使用者が提示した労働条件の変更が賃金や退職金に関するものである場合であっても、同意書に署名捺印という形で当該変更を受け入れる旨の労働者の行為があれば、当該行為をもって直ちに労働者の同意があったと判断することができるとするのが判例である。

    3. ウ

  • 14

    No.14 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    5. 最低賃金額以上であることを要求される賃金は、一月を超えない期間ごとに支払われる、通常の労働時間又は労働日の労働に対して支払われる賃金である。結婚手当などの臨時に支払われる賃金や賞与などの一月を超える期間ごとに支払われる賃金は、最低賃金の規制の対象とならない。

  • 15

    No.15 労働基準法における賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    5. 出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。また、この保障給は、通常の実収賃金とあまり隔たらない程度の収入を保障するようにその額を定めるべきものとされている。

  • 16

    No.16 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 企業の倒産によって月例賃金などが支払われないまま退職を余儀なくされた労働者に対しては、国が未払賃金を立替払する制度が設けられているが、同制度により実際に立替払が行われるのは、立替払の対象となる未払賃金の一定範囲についてであり、当該未払賃金の全額が労働者に支払われるわけではない。

  • 17

    No.17 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    2. 労働基準法における平均賃金を算定する際に用いる期間中において、使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間がある場合には、その日数及びその期間中の賃金は、平均賃金を算定する際に用いる期間及び賃金の総額から控除される。

  • 18

    No.18 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    5. 労働者の不法行為を理由とする使用者の損害賠償債権と労働者の賃金との相殺について、最高裁は、「賃金全額払の原則について規定する労働基準法第24条1項は、労働者の賃金債権に対しては、使用者は、使用者が労働者に対して有する債権をもって相殺することは許されない、との趣旨を包含する」と判示した。

  • 19

    No.19 労働基準法上の割増賃金に関するA〜Dの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 A. 労働基準法第37条では、時間外労働又は休日労働について、使用者が労働基準法上の要件を具備して行わせた場合に一定の率で計算した割増賃金を支払うことを定めているため、労働基準法上の要件を具備せずに行われた違法な時間外労働や休日労働については、割増賃金の支払義務は発生しない。 B. 一定の資格を得ることが昇進等の条件となっている場合において、使用者が資格の取得にするために就業時間外に行っている研修に労働者が参加した場合、たとえその研修への参加が自主的であり、かつ、参加しなかったとしても何ら不利益な取扱を受けないなど、実質的に参加が強制されていないと認められる場合であっても、研修への参加によって法定労働時間を超えた場合には、割増賃金を支払う必要がある。 C. ある労働者が午前中に甲事業場で働き午後から同一使用者の乙事業場で働くような場合、たとえ一事業場における労働時間が法定労働時間以内であっても、二事業場の労働時間を通算して一日の法定労働時間を超えて労働させたときは、割増賃金を支払う必要がある。 D. 休日の振替には、あらかじめ振替休日を指定した上で特定の休日を労働日とする事前の振替と、休日に労働させた後に代休日を与える事後の振替があるが、いずれの場合においても、本来の休日に行われた労働は休日労働ではなくなるため、休日労働に係る割増賃金を支払う必要はない。

    2. C

  • 20

    No.20 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    4. 割増賃金の基礎から除外される賃金は、名称のいかんを問わず実質的に判断されるから、例えば、家族手当と称されていても、扶養家族の有無・数などの個人的事情を度外視して一律の額で支給される手当は、割増賃金の基礎から除外できない一方、生活手当、物価手当などと称していても、扶養家族の有無・数によって算定される手当であれば、割増賃金の基礎から除外できる。

  • 21

    No.21 賃金制度に関する次の文章中の下線部①〜⑤のうち、妥当なもののみをすべて挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。※下線部=【 】 賃金とは、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。賃金の支払を確保するために、労働基準法は、賃金は毎月1回以上、一定の期間を定めて支払わなければならない旨を規定している。これは労働者の生活の安定性や計画性が失われるといった弊害を除去するためであり、【①使用者に対しては、就業規則中に賃金の決定、計算及び支払の方法を記載することを義務付けているが、賃金の締切り及び支払の時期を記載することまでは要求していない。】 そして、賃金は最低賃金法により最低賃金額が保障されており、使用者は同法の適用を受ける労働者に対して当該最低賃金額以上の賃金を支払わなければならず、【②最低賃金額に達しない労働契約は無効であり、無効となった部分は最低賃金と同様の定めをしたものとして取り扱われる。】 また、出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、出来高の多寡に関係なく、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならないが、【③保障の対象となるのは賃金全額が出来高払制により支払われている労働者のみであり、固定給と出来高給の併用によって賃金が支払われている労働者については、およそ、保障の対象となることはない。】 労働者が賃金を請求するための具体的権利は、原則として労務を給付した後に初めて発生するが、使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は休業期間中、当該労働者にその平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。【④使用者の責めに帰すべき事由とは、民法の債権者の責めに帰すべき事由とは異なり、故意・過失又は信義則上、これと同視すべき事由に限定する必要はなく、使用者側に起因する経営、管理上の障害を含むとされる。】 ところで、退職金について考えてみると、【⑤退職金は、労働者の固有の権利であり、かつ、使用者により放棄を強要されるおそれもあるため、労働者が退職するに際して、自由な意思に基づき退職金催権を放棄する旨の意思表示をした場合であっても、その効力は認められず、賃金全額払いの原則に基づき使用者は退職金を支払う義務を負う。】

    5. ②,④

  • 22

    No.22 賃金に関するア〜オの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。 ア. 退職金及び賞与について、その支給の有無及び基準が専ら使用者の裁量に委ねられているものであったとしても、使用者から労働者に給付されるものであれば賃金と解される。 イ. 賞与の支給について、慣行等に基づき、支給対象期間には勤務していたが支給日に在籍していなかった自発的退職者に対して賞与を支給しないことは、支給対象期間に勤務していたにもかかわらず賞与を支給しないこととなるため、違法である。 ウ. 退職金について、その支給に一定の条件を付することは禁止されていないが、退職後のある程度の期間内に競合する同業他社に就職した退職社員に支給する退職金の額を一般の自己都合による退職の場合の半額とする就業規則上の定めは、功労報償的性格を有する退職金を不当に減額するものであり、無効である。 エ. 賃金は、原則として、直接労働者に支払われなければならないが、賃金債権が労働者から第三者に譲渡された場合には、その旨の通知が使用者になされさえすれば、使用者は当該第三者に支払を行うことができる。 オ. 使用者が、労働者に対して有する債権と労働者の賃金債権を相殺することは、賃金全額払の原則に違反し許されないが、使用者が労働者の同意を得て労働者の賃金債権に対してする相殺は、当該同意が労働者の自由な意思に基づいてされたと認めるに足りる合理的理由が客観的に存在する場合は、同原則に違反しない。

    2. オ

  • 23

    No.23 賃金に関するア〜オの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。 ア. 賃金は通貨で労働者に支払わなければならないのが原則であるが、労働者の同意がある場合には、賃金を当該労働者が指定する銀行の本人名義の預金口座に振り込むことや、退職手当を銀行が自己宛てに振り出した小切手によって支払うことも許容される。 イ. 賃金は直接労働者に支払わなければならないのが原則であるから、使用者は、賃金を労働者の親権者その他の法定代理人又は労働者の委任を受けた任意代理人に対して支払うことは許されないが、労働者が賃金の支払を受ける前にその賃金債権を第三者に譲渡した場合、賃金債権の権利者となった当該第三者に対して支払うことは許容される。 ウ. 賃金はその全額を労働者に支払わなければならないのが原則であるから、使用者が労働者に対して有する債権と労働者の賃金債権とを相殺することも原則として禁止されており、こうした相殺は、労働者がその自由な意思に基づき相殺に同意した場合にのみ許容される。 エ. 労働基準法上、使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、いまだ労務の提供のない期間についての賃金であっても支払う義務を負う。 オ. 最低賃金法は、賃金の最低額を保障するため、地域別最低賃金(一定の地域ごとの最低賃金)が全国各地域について決定されなければならないとしている。また、同法は、地域別最低賃金は、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定められなければならないとしている。

    2. ア、オ

  • 24

    No.24 賃金に関するア〜オの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。 ア. 労働基準法上の賃金とは、賃金、給料、 手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払う全てのものをいい、退職金や賞与は、その支給の有無や支給基準が専ら使用者の裁量に委ねられているものであっても、同法にいう賃金に当たる。 イ. 賃金は全額通貨で支払わなければならないのが原則であり、使用者が通貨以外のもので賃金を支払う場合は労働協約の定めを要するが、銀行振出自己宛小切手は、取引界において現金同様に扱われていることから、使用者は、労働協約の定めによらなくても、あらゆる賃金を当該小切手で支払うことができる。 ウ. 自社株式をあらかじめ設定した価格で将来において購入する権利を付与するいわゆるストック・オプションについては、これを就業規則に定めて労働者に付与する制度として実施する場合には、労働基準法上の賃金に当たる。 エ. 賃金は直接労働者に支払わなければならないのが原則であり、労働者の親権者その他法定代理人への支払や、労働者の委任を受けた任意代理人への支払は、いずれもこの原則に違反し許されない。労働基準法は、未成年者は独立して賃金を請求することができ、親権者又は後見人は未成年者の賃金を代わって受け取ってはならないと規定し、未成年者に対する賃金直接払の原則を明確化している。 オ. 賃金はその全額を支払わなければならないのが原則であるところ、労働者が退職に際し賃金に当たる退職金債権を放棄する旨の意思表示をした場合に、それが労働者の自由な意思に基づくものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、当該意思表示は有効である。

    5. エ、オ

  • 25

    No.25 労働基準法における労働時間に関するア〜エの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 ア.労働時間とは、現実に作業に従事する時間をいうものであるため、休憩時間や作業と作業との間の待機時間であるいわゆる手待時間は労働時間とはいえない。 イ.労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、労働時間に該当するか否かは労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって、労働契約、就業規則等の定めの内容によって決定されるべきものではないとするのが判例である。 ウ.労働者が就業を命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを使用者から義務付けられ、又はこれを余儀なくされたとしても、当該行為に要した時間は労働時間に当たることはないとするのが判例である。 エ. 1日の所定労働時間が8時間である場合に、労働者の遅刻によって実際に労務提供されなかった時間分をその日の終業時刻を超えて働かせたとしても、法律上の時間外労働とはならない。

    4. イ、エ

  • 26

    No.26 労働時間に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    1. 変形労働時間制を実施していないA社に、B支社及びC営業所がある場合において、A社の労働者が、1日に、B支社で5時間勤務した後、C営業所で6時間勤務した場合は、労働時間を通算して計算する必要がある。このため、A社の使用者は、11時間分の通常の賃金に加えて3時間分の割増賃金を支払う必要がある。

  • 27

    No.27 労働基準法上の変形労働時間制に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    4. 1週間単位の非定型的変形労働時間制は、業務の繁閑の厳しい小規模の一部のサービス業について認められた制度である。同制度を採用するに当たっては、労使協定の締結・届出が必要であり、また、労働させる1週間の各日の労働時間は、あらかじめ労働者に通知しなければならない。

  • 28

    No.28 時間外・休日労働に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    1. 災害その他避けることのできない事由によって、臨時の必要がある場合においては、使用者は行政官庁の許可を受けて、その必要の限度において法定の労働時間を延長し、又は法定の休日に労働させることができる。ただし、事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない。

  • 29

    No.29 労働時間や休暇に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 1か月における時間外・休日労働、深夜業の割増賃金を集計する際、その集計結果に30分未満の端数がある場合にはこれを切り捨て、30分以上の端数がある場合にはこれを1時間に切り上げることは、違法とはならない。

  • 30

    No.30 労働時間や休憩に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    1. 常時10人未満の労働者を使用する商業、保健衛生業、接客業などについては、事業の特殊性から、労働時間の特例の規定に基づき、週の法定労働時間は特別に44時間とされている。

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  • 1

    No.1 労働基準法等に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 第三者が他人の労働関係の開始又は存続に関与して利益を得る中間搾取は禁止されているが、職業安定法の規定により厚生労働大臣の許可を得て行う有料職業紹介業、委託募集等は、違法な中間搾取とはならない。

  • 2

    No.2 労働基準法の一般原則に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。ただし、争いがあるものは判例の見解による。

    2. 従業者に労働基準法違反の事実が認められる場合には、当該従業者の事業主に対しても、罰金刑を科することがある。

  • 3

    No.3 労働基準法に規定する労働契約に関する次の記述として、判例、通説に照らして、妥当なのはどれか。

    5. 最高裁判所の判例では、いったん特定企業との間に一定の試用期間を付した雇用関係に入った者に対する留保解約権の行使は、解約権留保の趣旨、目的に照らして、客観的に合理的な理由が存し、社会通念上相当と是認されうる場合にのみ許されるとした。

  • 4

    No.4 労働関係の成立及び展開に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    1. 企業は、経済活動の一環として行う契約締結の自由を有し、自己の営業のために労働者を雇用するに当たり、いかなる者を雇い入れるか、いかなる条件でこれを雇うかについて、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由にこれを決定することができる、とするのが判例である。

  • 5

    No.5 労働基準法に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。一方、使用者が労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、貯蓄金の管理が労働者の預金の受入であるときは、利子を付けなければならない。

  • 6

    No.6 労働契約の成立や展開、終了に関する次の記述のうち、判例に照らし、最も妥当なのはどれか。

    5. 企業者は、経済活動の一環としてする契約締結の自由を有し、自己の営業のために労働者を雇用するにあたり、いかなる者を雇い入れるか、いかなる条件でこれを雇うかについて、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由にこれを決定することができ、企業者が特定の思想信条を有する者をそのゆえをもって雇い入れることを拒んでも、それを当然に違法とすることはできない。

  • 7

    No.7 労働契約等に関するア〜オの記述のうち、妥当なもののみをすべて挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。 ア. 労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、原則として1年を超える期間について締結してはならず、専門的な知識、技術又は経験であり高度なものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者との間に締結される労働契約は、 3年を超える期間について締結してはならない。 イ. 労働者が、出向元である使用者との間の雇用契約に基づく従業員たる身分を保有しながら、出向先である第三者の指揮監督の下に労務を提供するという形態のいわゆる在籍出向が命じられた場合において、その後、出向元が、出向先の同意を得た上でこの出向関係を解消して労働者に対して復帰を命ずる際は、特段の事由のない限り、当該労働者の同意を得る必要はない。 ウ. 雇用期間を2か月とする労働契約が、当該期間の満了ごとに当然更新を重ねてあたかも期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態で存在していた場合において、雇用主から契約更新の拒絶すなわち雇止めの意思表示がされたときは、実質において解雇の意思表示に当たると解されるから、当該雇止めの効力の判断に当たっては、その実質にかんがみ解雇に関する法理を類推すべきである。 エ. 使用者である会社の労働協約及び就業規則に、会社は業務上の都合により労働者に転勤を命ずることができる旨の定めがあり、実際に、当該会社では全国に十数所点在する営業所等の間において、営業担当の労働者の転勤を頻繁に行っており、また、会社と営業担当者である労働者の間の労働契約の成立に際して勤務地を限定する旨の合意がされなかった場合においても、会社はその労働者の個別的な同意を得なければ、その労働者に対して転勤を命じる権限を有しない。 オ. 採用内定の取消事由は、採用内定当時知ることができず、また、知ることを期待することができないような事実であって、これを理由として採用内定を取り消すことが解約権留保の趣旨及び目的に照らして客観的に合理的であると認められ、社会通念上相当として是認することができるものに限られる。

    3. イ、ウ、オ

  • 8

    No.8 労働契約等に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。

    1. 期間の定めのある労働契約に関し、契約期間の上限については、一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その上限を3年又は5年とする制限が設けられているが、契約期間の下限については、特に制限は設けられていない。

  • 9

    No.9 就業規則に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならないが、その意見が当該就業規則の作成又は変更に「全面的に反対」であったとしても、当該就業規則の効力には影響がない。

  • 10

    No.10 就業規則に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 就業規則の作成において、退職手当の定めをする場合は、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項を記載しなければならない。

  • 11

    No.11 労働基準法や労働契約法における就業規則に関するA〜Dの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 A. 使用する労働者が一時的に10人未満となることはあっても常態として10人以上であれば、使用者は、就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。この場合の労働者には、パートやアルバイトなども含まれる。 B. 就業規則のうち、退職に関する事項は相対的必要記載事項に分類される。また、退職に関する事項とは、労働者からの申出による任意退職、定年制による退職、契約期間満了による退職等をいい、使用者による解雇の事由は含まれない。 C. 使用者は、作成した就業規則について、これを必ず労働者に書面で交付して周知しなければならない。したがって、就業規則を、常時作業場の見やすい場所へ掲示して周知したり、コンピュータを使用した方法で周知することは許されない。 D. 労働契約法によると、就業規則で定める基準に達しない労働条件を定めた労働契約は、その部分については無効であり、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。

    3. A.D

  • 12

    No.12 就業規則に関するア〜エの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 ア. 労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていたときは、原則として、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとされる。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた場合には、その内容にかかわらず、合意した労働条件が就業規則で定める労働条件に優先する。 イ.労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていたときは、原則として、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとされる。ここにいう「周知」とは、使用者が当該就業規則の内容を労働者が知ろうと思えば知り得る状態にしておくことに加えて、労働基準法上の届出や意見聴取の手続を経ていることが必要である。 ウ.使用者は、原則として、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更がその変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、一定の例外を除き、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによる。 エ.就業規則に定められた賃金や退職金に関する労働条件の変更に対する労働者の同意の有無については、当該変更を受け入れる旨の労働者の行為の有無だけでなく、当該変更により労働者にもたらされる不利益の内容及び程度、労働者により当該行為がされるに至った経緯及びその態様、当該行為に先立つ労働者への情報提供又は説明の内容等に照らして、当該行為が労働者の自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するか否かという観点からも判断されるべきであるとするのが判例である。

    5. ウ、エ

  • 13

    No.13 就業規則に関するア〜エの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 ア. 使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴くのみならず、その同意を得なければならない。 イ. 使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件のうち、就業規則の変更によっては変更されないものとして合意されていた部分については、その内容よりも当該変更後の就業規則の方が労働者に有利な労働条件を定めるものである場合であっても、当該変更後の就業規則の定めは適用されない。 ウ. 就業規則が労働協約の基準を下回る基準を定めている場合、当該労働協約が適用される労働者との関係では当該就業規則は適用されないが、当該労働協約が適用されない労働者との関係では当該就業規則が適用される。 エ. 就業規則に定められている労働条件は、就業規則の変更とともに労働者と使用者が個別に合意をすることによって不利益に変更することができ、使用者が提示した労働条件の変更が賃金や退職金に関するものである場合であっても、同意書に署名捺印という形で当該変更を受け入れる旨の労働者の行為があれば、当該行為をもって直ちに労働者の同意があったと判断することができるとするのが判例である。

    3. ウ

  • 14

    No.14 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    5. 最低賃金額以上であることを要求される賃金は、一月を超えない期間ごとに支払われる、通常の労働時間又は労働日の労働に対して支払われる賃金である。結婚手当などの臨時に支払われる賃金や賞与などの一月を超える期間ごとに支払われる賃金は、最低賃金の規制の対象とならない。

  • 15

    No.15 労働基準法における賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    5. 出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。また、この保障給は、通常の実収賃金とあまり隔たらない程度の収入を保障するようにその額を定めるべきものとされている。

  • 16

    No.16 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 企業の倒産によって月例賃金などが支払われないまま退職を余儀なくされた労働者に対しては、国が未払賃金を立替払する制度が設けられているが、同制度により実際に立替払が行われるのは、立替払の対象となる未払賃金の一定範囲についてであり、当該未払賃金の全額が労働者に支払われるわけではない。

  • 17

    No.17 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    2. 労働基準法における平均賃金を算定する際に用いる期間中において、使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間がある場合には、その日数及びその期間中の賃金は、平均賃金を算定する際に用いる期間及び賃金の総額から控除される。

  • 18

    No.18 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    5. 労働者の不法行為を理由とする使用者の損害賠償債権と労働者の賃金との相殺について、最高裁は、「賃金全額払の原則について規定する労働基準法第24条1項は、労働者の賃金債権に対しては、使用者は、使用者が労働者に対して有する債権をもって相殺することは許されない、との趣旨を包含する」と判示した。

  • 19

    No.19 労働基準法上の割増賃金に関するA〜Dの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 A. 労働基準法第37条では、時間外労働又は休日労働について、使用者が労働基準法上の要件を具備して行わせた場合に一定の率で計算した割増賃金を支払うことを定めているため、労働基準法上の要件を具備せずに行われた違法な時間外労働や休日労働については、割増賃金の支払義務は発生しない。 B. 一定の資格を得ることが昇進等の条件となっている場合において、使用者が資格の取得にするために就業時間外に行っている研修に労働者が参加した場合、たとえその研修への参加が自主的であり、かつ、参加しなかったとしても何ら不利益な取扱を受けないなど、実質的に参加が強制されていないと認められる場合であっても、研修への参加によって法定労働時間を超えた場合には、割増賃金を支払う必要がある。 C. ある労働者が午前中に甲事業場で働き午後から同一使用者の乙事業場で働くような場合、たとえ一事業場における労働時間が法定労働時間以内であっても、二事業場の労働時間を通算して一日の法定労働時間を超えて労働させたときは、割増賃金を支払う必要がある。 D. 休日の振替には、あらかじめ振替休日を指定した上で特定の休日を労働日とする事前の振替と、休日に労働させた後に代休日を与える事後の振替があるが、いずれの場合においても、本来の休日に行われた労働は休日労働ではなくなるため、休日労働に係る割増賃金を支払う必要はない。

    2. C

  • 20

    No.20 賃金に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    4. 割増賃金の基礎から除外される賃金は、名称のいかんを問わず実質的に判断されるから、例えば、家族手当と称されていても、扶養家族の有無・数などの個人的事情を度外視して一律の額で支給される手当は、割増賃金の基礎から除外できない一方、生活手当、物価手当などと称していても、扶養家族の有無・数によって算定される手当であれば、割増賃金の基礎から除外できる。

  • 21

    No.21 賃金制度に関する次の文章中の下線部①〜⑤のうち、妥当なもののみをすべて挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。※下線部=【 】 賃金とは、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。賃金の支払を確保するために、労働基準法は、賃金は毎月1回以上、一定の期間を定めて支払わなければならない旨を規定している。これは労働者の生活の安定性や計画性が失われるといった弊害を除去するためであり、【①使用者に対しては、就業規則中に賃金の決定、計算及び支払の方法を記載することを義務付けているが、賃金の締切り及び支払の時期を記載することまでは要求していない。】 そして、賃金は最低賃金法により最低賃金額が保障されており、使用者は同法の適用を受ける労働者に対して当該最低賃金額以上の賃金を支払わなければならず、【②最低賃金額に達しない労働契約は無効であり、無効となった部分は最低賃金と同様の定めをしたものとして取り扱われる。】 また、出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、出来高の多寡に関係なく、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならないが、【③保障の対象となるのは賃金全額が出来高払制により支払われている労働者のみであり、固定給と出来高給の併用によって賃金が支払われている労働者については、およそ、保障の対象となることはない。】 労働者が賃金を請求するための具体的権利は、原則として労務を給付した後に初めて発生するが、使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は休業期間中、当該労働者にその平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。【④使用者の責めに帰すべき事由とは、民法の債権者の責めに帰すべき事由とは異なり、故意・過失又は信義則上、これと同視すべき事由に限定する必要はなく、使用者側に起因する経営、管理上の障害を含むとされる。】 ところで、退職金について考えてみると、【⑤退職金は、労働者の固有の権利であり、かつ、使用者により放棄を強要されるおそれもあるため、労働者が退職するに際して、自由な意思に基づき退職金催権を放棄する旨の意思表示をした場合であっても、その効力は認められず、賃金全額払いの原則に基づき使用者は退職金を支払う義務を負う。】

    5. ②,④

  • 22

    No.22 賃金に関するア〜オの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。 ア. 退職金及び賞与について、その支給の有無及び基準が専ら使用者の裁量に委ねられているものであったとしても、使用者から労働者に給付されるものであれば賃金と解される。 イ. 賞与の支給について、慣行等に基づき、支給対象期間には勤務していたが支給日に在籍していなかった自発的退職者に対して賞与を支給しないことは、支給対象期間に勤務していたにもかかわらず賞与を支給しないこととなるため、違法である。 ウ. 退職金について、その支給に一定の条件を付することは禁止されていないが、退職後のある程度の期間内に競合する同業他社に就職した退職社員に支給する退職金の額を一般の自己都合による退職の場合の半額とする就業規則上の定めは、功労報償的性格を有する退職金を不当に減額するものであり、無効である。 エ. 賃金は、原則として、直接労働者に支払われなければならないが、賃金債権が労働者から第三者に譲渡された場合には、その旨の通知が使用者になされさえすれば、使用者は当該第三者に支払を行うことができる。 オ. 使用者が、労働者に対して有する債権と労働者の賃金債権を相殺することは、賃金全額払の原則に違反し許されないが、使用者が労働者の同意を得て労働者の賃金債権に対してする相殺は、当該同意が労働者の自由な意思に基づいてされたと認めるに足りる合理的理由が客観的に存在する場合は、同原則に違反しない。

    2. オ

  • 23

    No.23 賃金に関するア〜オの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。 ア. 賃金は通貨で労働者に支払わなければならないのが原則であるが、労働者の同意がある場合には、賃金を当該労働者が指定する銀行の本人名義の預金口座に振り込むことや、退職手当を銀行が自己宛てに振り出した小切手によって支払うことも許容される。 イ. 賃金は直接労働者に支払わなければならないのが原則であるから、使用者は、賃金を労働者の親権者その他の法定代理人又は労働者の委任を受けた任意代理人に対して支払うことは許されないが、労働者が賃金の支払を受ける前にその賃金債権を第三者に譲渡した場合、賃金債権の権利者となった当該第三者に対して支払うことは許容される。 ウ. 賃金はその全額を労働者に支払わなければならないのが原則であるから、使用者が労働者に対して有する債権と労働者の賃金債権とを相殺することも原則として禁止されており、こうした相殺は、労働者がその自由な意思に基づき相殺に同意した場合にのみ許容される。 エ. 労働基準法上、使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、いまだ労務の提供のない期間についての賃金であっても支払う義務を負う。 オ. 最低賃金法は、賃金の最低額を保障するため、地域別最低賃金(一定の地域ごとの最低賃金)が全国各地域について決定されなければならないとしている。また、同法は、地域別最低賃金は、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定められなければならないとしている。

    2. ア、オ

  • 24

    No.24 賃金に関するア〜オの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。 ア. 労働基準法上の賃金とは、賃金、給料、 手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払う全てのものをいい、退職金や賞与は、その支給の有無や支給基準が専ら使用者の裁量に委ねられているものであっても、同法にいう賃金に当たる。 イ. 賃金は全額通貨で支払わなければならないのが原則であり、使用者が通貨以外のもので賃金を支払う場合は労働協約の定めを要するが、銀行振出自己宛小切手は、取引界において現金同様に扱われていることから、使用者は、労働協約の定めによらなくても、あらゆる賃金を当該小切手で支払うことができる。 ウ. 自社株式をあらかじめ設定した価格で将来において購入する権利を付与するいわゆるストック・オプションについては、これを就業規則に定めて労働者に付与する制度として実施する場合には、労働基準法上の賃金に当たる。 エ. 賃金は直接労働者に支払わなければならないのが原則であり、労働者の親権者その他法定代理人への支払や、労働者の委任を受けた任意代理人への支払は、いずれもこの原則に違反し許されない。労働基準法は、未成年者は独立して賃金を請求することができ、親権者又は後見人は未成年者の賃金を代わって受け取ってはならないと規定し、未成年者に対する賃金直接払の原則を明確化している。 オ. 賃金はその全額を支払わなければならないのが原則であるところ、労働者が退職に際し賃金に当たる退職金債権を放棄する旨の意思表示をした場合に、それが労働者の自由な意思に基づくものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、当該意思表示は有効である。

    5. エ、オ

  • 25

    No.25 労働基準法における労働時間に関するア〜エの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。 ア.労働時間とは、現実に作業に従事する時間をいうものであるため、休憩時間や作業と作業との間の待機時間であるいわゆる手待時間は労働時間とはいえない。 イ.労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、労働時間に該当するか否かは労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって、労働契約、就業規則等の定めの内容によって決定されるべきものではないとするのが判例である。 ウ.労働者が就業を命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを使用者から義務付けられ、又はこれを余儀なくされたとしても、当該行為に要した時間は労働時間に当たることはないとするのが判例である。 エ. 1日の所定労働時間が8時間である場合に、労働者の遅刻によって実際に労務提供されなかった時間分をその日の終業時刻を超えて働かせたとしても、法律上の時間外労働とはならない。

    4. イ、エ

  • 26

    No.26 労働時間に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    1. 変形労働時間制を実施していないA社に、B支社及びC営業所がある場合において、A社の労働者が、1日に、B支社で5時間勤務した後、C営業所で6時間勤務した場合は、労働時間を通算して計算する必要がある。このため、A社の使用者は、11時間分の通常の賃金に加えて3時間分の割増賃金を支払う必要がある。

  • 27

    No.27 労働基準法上の変形労働時間制に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    4. 1週間単位の非定型的変形労働時間制は、業務の繁閑の厳しい小規模の一部のサービス業について認められた制度である。同制度を採用するに当たっては、労使協定の締結・届出が必要であり、また、労働させる1週間の各日の労働時間は、あらかじめ労働者に通知しなければならない。

  • 28

    No.28 時間外・休日労働に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    1. 災害その他避けることのできない事由によって、臨時の必要がある場合においては、使用者は行政官庁の許可を受けて、その必要の限度において法定の労働時間を延長し、又は法定の休日に労働させることができる。ただし、事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない。

  • 29

    No.29 労働時間や休暇に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    3. 1か月における時間外・休日労働、深夜業の割増賃金を集計する際、その集計結果に30分未満の端数がある場合にはこれを切り捨て、30分以上の端数がある場合にはこれを1時間に切り上げることは、違法とはならない。

  • 30

    No.30 労働時間や休憩に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。

    1. 常時10人未満の労働者を使用する商業、保健衛生業、接客業などについては、事業の特殊性から、労働時間の特例の規定に基づき、週の法定労働時間は特別に44時間とされている。