第2章 収益性分析
問題一覧
1
企業の財務分析上の収益性に係る指標としては、利益額、完成工事高利益率、資本利益率などが挙げられる。このうち利益額は、実数としての金額で表されるものであり同一企業の期間比較を行う上では有効である。しかし、収益を獲得するために要した費用との関係が考慮されていないため問題がある。また、完成工事高利益率は、収益を得るために投下した資本との関係を考慮していないため問題がある。これに対して資本利益率は、投下した資本に対する利益の比率であり、費用との関係及び投下資本との関係も表すことができるため、収益性の指標としては有効と言える。
2
企業の収益性に関する分析は資本利益率を中心に展開されることが一般的である。なぜならば、収益性は、投下資本に対する経営成績を意味するものであるからである。資本利益率の分母に経営資本を用いる場合に、分子の利益としては営業利益を用いるべきである。その理由は営業利益こそが、かかる経営資本の運用によってもたらされる成果を示すようなものだからである。資本利益率の分母に総資本を用いた場合に、分子にどのような利益を用いるかは、分析の目的に対する適合性により判断される。収益性分析の目的を処分可能性に重点を置くならば当期純利益を、そして経営管理面に置くならば税引前当期純利益が望ましいと言える。
3
完成工事高利益率は、分子にどのような利益を用いるかにより、さまざまな比率として表される。 完成工事高総利益率は、完成工事高に対する完成工事総利益の比率であり、粗利益率とも呼ばれる。完成工事高総利益率は、購入、販売、施工に係る企業の諸活動に基づく取引採算性の指標とも言える。 完成工事高営業利益率は、完成工事高に対する営業利益の比率であり、企業本来の営業活動を分析する際に重要な指標と言える。 ここでここで、完成工事高総利益率と完成工事高営業利益率の差が大きいということは、完成工事高に対して販売費及び一般管理費が大きいことを表している。完成工事高に対する経常利益の比率を完成工事高経常利益率という。この比率は、企業の経常的経営活動の収益性を表す指標である。完成工事高営業利益率と完成工事高経常利益率の関係を見ることにより、財務活動が企業の収益性に及ぼしている影響を見ることができる。
4
完成工事高対金融費用率は、完成工事高に対する金融費用の比率であり、企業の金利負担能力を表す指標である。 我が国においては我が国においては借入依存度が高く、そのため金融費用の収益性への影響を分析する必要性が高い。金融費用は営業外費用の構成要素の一つであるから、完成工事高経常利益率はその影響を分析する一つの尺度とと言える。完成工事高経常利益率は、企業のさまざまな毛気鋭活動に基づく総合的な収益力を表すものだから、金融費用の影響だけを見ることはできない。そこで、金融費用に関わる比率を個別的に取り上げ、分析を行う必要がある。
5
損益分岐点とは、収益と費用が等しく、利益がゼロになる点である。損益分岐点分析においては、いくつかの条件が設けられているが、その中でも特に重要な条件は、総費用が変動費と固定費に分解されるという前提である。変動費とは、完成工事高の増減に比例して、その発生額が変化する費用であり、その例としては原材料費、燃料費などがある。これに対し固定費は完成工事高の増減に関係なく一定期間に決まった額だけ発生する費用である。固定費の具体例としては減価償却費、保険料などが挙げられる。 総費用を変動費とと固定費に分解する方法としては、勘定科目精査法、高低2点法、スキャッターグラフ法、最小自乗法がある。勘定科目精査法では、それぞれの費用を科目ごとに分解する方法であり、高低2点法は、それぞれに対応した総費用総額を比較することにより、分解する方法である。スキャッターグラフ法はグラフを用いて総費用線を引くことにより、また最小二乗法は過去のデータに数学的処理を加えることにより分解していく方法である。
6
損益分岐点とは、一定期間の完成工事高と、それに対応する原価あるいは費用が等しくなる点であり、利益がゼロとなる点を意味する。 損益分岐点分析を行うためには、総費用を変動費と固定費へ分解する必要がある。分解の方法には、勘定科目精査法、高低2点法、スキャッターグラフ法、最小二乗法などがある。 勘定科目精査法とは、、原価ないし費用を科目別にその内容を調べて、変動費と固定費に区別する方法である。高低2点法は、二つの異なった操業水準における費用額を測定し、その差額の推移により、総費用を固定費部分とと変動費部分に区分する方法であり、変動費率法とも呼ばれる。スキャッターグラフ法は、散布図表法とも呼ばれ、複数の実数数値をグラフ上に記入し、傾向線をひき、総費用を分解する方法である。最小二乗法は、実数データに数学的処理を加えることにより、総費用線を引く方法であり、スキャッターグラフ法における直線に客観性を付与するものである。
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1
企業の財務分析上の収益性に係る指標としては、利益額、完成工事高利益率、資本利益率などが挙げられる。このうち利益額は、実数としての金額で表されるものであり同一企業の期間比較を行う上では有効である。しかし、収益を獲得するために要した費用との関係が考慮されていないため問題がある。また、完成工事高利益率は、収益を得るために投下した資本との関係を考慮していないため問題がある。これに対して資本利益率は、投下した資本に対する利益の比率であり、費用との関係及び投下資本との関係も表すことができるため、収益性の指標としては有効と言える。
2
企業の収益性に関する分析は資本利益率を中心に展開されることが一般的である。なぜならば、収益性は、投下資本に対する経営成績を意味するものであるからである。資本利益率の分母に経営資本を用いる場合に、分子の利益としては営業利益を用いるべきである。その理由は営業利益こそが、かかる経営資本の運用によってもたらされる成果を示すようなものだからである。資本利益率の分母に総資本を用いた場合に、分子にどのような利益を用いるかは、分析の目的に対する適合性により判断される。収益性分析の目的を処分可能性に重点を置くならば当期純利益を、そして経営管理面に置くならば税引前当期純利益が望ましいと言える。
3
完成工事高利益率は、分子にどのような利益を用いるかにより、さまざまな比率として表される。 完成工事高総利益率は、完成工事高に対する完成工事総利益の比率であり、粗利益率とも呼ばれる。完成工事高総利益率は、購入、販売、施工に係る企業の諸活動に基づく取引採算性の指標とも言える。 完成工事高営業利益率は、完成工事高に対する営業利益の比率であり、企業本来の営業活動を分析する際に重要な指標と言える。 ここでここで、完成工事高総利益率と完成工事高営業利益率の差が大きいということは、完成工事高に対して販売費及び一般管理費が大きいことを表している。完成工事高に対する経常利益の比率を完成工事高経常利益率という。この比率は、企業の経常的経営活動の収益性を表す指標である。完成工事高営業利益率と完成工事高経常利益率の関係を見ることにより、財務活動が企業の収益性に及ぼしている影響を見ることができる。
4
完成工事高対金融費用率は、完成工事高に対する金融費用の比率であり、企業の金利負担能力を表す指標である。 我が国においては我が国においては借入依存度が高く、そのため金融費用の収益性への影響を分析する必要性が高い。金融費用は営業外費用の構成要素の一つであるから、完成工事高経常利益率はその影響を分析する一つの尺度とと言える。完成工事高経常利益率は、企業のさまざまな毛気鋭活動に基づく総合的な収益力を表すものだから、金融費用の影響だけを見ることはできない。そこで、金融費用に関わる比率を個別的に取り上げ、分析を行う必要がある。
5
損益分岐点とは、収益と費用が等しく、利益がゼロになる点である。損益分岐点分析においては、いくつかの条件が設けられているが、その中でも特に重要な条件は、総費用が変動費と固定費に分解されるという前提である。変動費とは、完成工事高の増減に比例して、その発生額が変化する費用であり、その例としては原材料費、燃料費などがある。これに対し固定費は完成工事高の増減に関係なく一定期間に決まった額だけ発生する費用である。固定費の具体例としては減価償却費、保険料などが挙げられる。 総費用を変動費とと固定費に分解する方法としては、勘定科目精査法、高低2点法、スキャッターグラフ法、最小自乗法がある。勘定科目精査法では、それぞれの費用を科目ごとに分解する方法であり、高低2点法は、それぞれに対応した総費用総額を比較することにより、分解する方法である。スキャッターグラフ法はグラフを用いて総費用線を引くことにより、また最小二乗法は過去のデータに数学的処理を加えることにより分解していく方法である。
6
損益分岐点とは、一定期間の完成工事高と、それに対応する原価あるいは費用が等しくなる点であり、利益がゼロとなる点を意味する。 損益分岐点分析を行うためには、総費用を変動費と固定費へ分解する必要がある。分解の方法には、勘定科目精査法、高低2点法、スキャッターグラフ法、最小二乗法などがある。 勘定科目精査法とは、、原価ないし費用を科目別にその内容を調べて、変動費と固定費に区別する方法である。高低2点法は、二つの異なった操業水準における費用額を測定し、その差額の推移により、総費用を固定費部分とと変動費部分に区分する方法であり、変動費率法とも呼ばれる。スキャッターグラフ法は、散布図表法とも呼ばれ、複数の実数数値をグラフ上に記入し、傾向線をひき、総費用を分解する方法である。最小二乗法は、実数データに数学的処理を加えることにより、総費用線を引く方法であり、スキャッターグラフ法における直線に客観性を付与するものである。