不動産鑑定士試験 令和5年度(2023年) 短答式 鑑定評価理論

国土交通省 土地鑑定委員会「令和5年不動産鑑定士試験 短答式試験(不動産の鑑定評価に関する理論)」より作成。 出典: https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/kanteishi/shiken02.html

不動産鑑定士試験 令和5年度(2023年) 短答式 鑑定評価理論
40問 • 11日前#不動産鑑定士
国土交通省 土地鑑定委員会「令和5年不動産鑑定士試験 短答式試験(不動産の鑑定評価に関する理論)」より作成。 出典: https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/kanteishi/shiken02.html
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    問題一覧

  • 1

    〔問題 1〕 不動産とその価格の特徴に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 不動産のあり方は、自然的、社会的、経済的及び行政的な要因の相互作用によって決定され、不動産の価格はこれら要因の影響の下にあると同時に選択指標としてこれらの要因に影響を与えるという二面性を持つ。 ロ 土地は一般の諸財と異なり、自然的特性や人文的特性を持っており、この土地の持つ特性を理解しなければならないのは、個々の不動産のあり方が、その基本的要素である個々の土地の影響を大きく受けるからである。 ハ 不動産は、その自然的条件及び人文的条件の全部又は一部を共通にすることによって、他の不動産とともにある地域を構成し、その地域の構成分子としてその地域との間に協働、代替等の関係にたち、その社会的及び経済的な有用性を発揮する。 ニ 不動産が属する地域には、その規模、構成の内容、機能等に従って各種のものが認められるが、そのいずれもが、特定の自然的条件及び人文的条件との関係を前提とする利用のあり方の多様性を基準として理解されるものである。 ホ 不動産の現実の取引価格等は、その不動産に係る不動産市場の特性、取引等における当事者双方の能力の多様性と特別の動機により、売り急ぎ、買い進み等の個別的な事情が存在することが多いため、このような場合には必ず事情補正を行う。

    (1) イとロ

  • 2

    〔問題 2〕 不動産鑑定士の責務に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) 不動産鑑定士は、その職務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならないとともに、依頼者の利益を遵守するよう努めなければならない。 (2) 不動産鑑定士には、高度な知識と豊富な経験と的確な判断力が要求されるとともに、依頼者に対し、鑑定評価の結果を分かり易く誠実に説明することが求められる。 (3) 不動産鑑定士には、高度な知識を体得するために常に勉強と研鑽が求められるが、高度な知識には、国際的な金融・資本市場に関する知識も含まれる。 (4) 不動産鑑定士は、日頃から鑑定評価の進歩改善に努力することが必要であるが、これは経験豊富な不動産鑑定士であっても、鑑定の経験が浅い不動産鑑定士であっても同様である。 (5) 不動産鑑定士は、社会一般の信頼と期待に報いなければならないため、良心に従い、誠実に不動産の鑑定評価を行い、専門職業家としての社会的信用を傷つけるような行為をしてはならない。

    (1)

  • 3

    〔問題 3〕 不動産の種類に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 建付地は宅地の類型であるため、宅地に転換しつつある地域のうちにある土地の類型が建付地となることはない。 ロ 港湾、高速交通網等の利便性を指向する大工場地について、例えば「産業基盤指向型工業地」のように土地の種別を細分化することも可能である。 ハ 不動産の属する地域は固定的なものではないので、林地から農地へ転換しつつある地域や、農地地域のうちにあって細分されたある種別の地域から、農地地域のうちにあって他の細分された地域へと移行しつつある地域が存在する。 ニ 不動産は通常、土地とその定着物をいい、駐車場の設備やガスタンクも当然に含まれることから、対象不動産を自用の建物及びその敷地と判断した場合は、これらの設備の所有権も必ず含んだ評価となる。 ホ 林地地域とは、林業生産活動のうち木竹を除く特用林産物の生育の用に供されることが、自然的、社会的、経済的及び行政的観点からみて合理的と判断される地域をいう。

    (4) イとニとホ

  • 4

    〔問題 4〕 不動産の種別及び類型に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 地域の種別は、宅地地域、農地地域、林地地域等に分けられ、それぞれの地域の種別に応じた適切な鑑定評価の方式を選択する必要がある。 (2) 土地がA社所有、建物がB社所有で、土地建物ともC社に賃貸されている不動産について、依頼目的及び条件設定の妥当性を考慮の上、所有者が同一人であり各賃貸借契約がないものとする対象確定条件下で自用の建物及びその敷地としての評価を行うこととした場合、対象建物の実際支払賃料をもとに収益還元法における純収益を査定する必要がある。 (3) 林地を林地以外のものとするための取引に当たって鑑定評価を求められた場合、依頼目的から宅地へと転換しつつある地域と判断されることから、宅地の地域要因をより重視すべきである。 (4) 不動産鑑定評価基準では、基本的に種別及び類型に応じた鑑定評価の手法等を活用する必要があるとされており、対象不動産の種別及び類型に応じた不動産鑑定評価基準各論各章の規定並びに価格形成要因の分析により把握した市場の特性等と適用した手法との関係を鑑定評価報告書へ記載する必要がある。 (5) 対象不動産が農地である場合、通常は土壌汚染の有無及びその状態が価格形成に重大な影響を及ぼすことから、土壌汚染が存しないものとする想定上の条件が設定できない場合には依頼者に土壌汚染に係る詳細なレポートの提供を求め、当該資料の提供がなかった場合は依頼を謝絶しなければならない。

    (4)

  • 5

    〔問題 5〕 次の記述は、不動産の価格を形成する要因として、不動産鑑定評価基準総論第3章に記載された事項の一部である。次のイからニまでの空欄に入る語句として正しいものの組合せはどれか。 ・「生活様式等の状態」は、一般的要因のうち(イ)として例示されている。 ・「不動産の取引に関する規制の状態」は、一般的要因のうち(ロ)として例示されている。 ・農地地域、林地地域に共通する地域要因として、日照、温度、湿度、(ハ)等の気象の状態が例示されている。 ・商業地域、工業地域、農地地域、林地地域に共通する地域要因として、(ニ)が例示されている。

    (5) イ 社会的要因 ロ 行政的要因 ハ 風雨 ニ 行政上の助成及び規制の程度

  • 6

    〔問題 6〕 個別的要因に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 個別的要因は、不動産に個別性を生じさせ、その価格を個別的に形成する要因をいい、土地、建物等の区分に応じて分類される。 ロ 宅地に共通する個別的要因として接面街路の幅員が挙げられるが、一般的に街路幅員が広いほど利便性や快適性は高まるため、住宅地であっても商業地であっても、その要因が価格形成に与える影響の程度は同等である。 ハ 建物の個別的要因を把握する際には、省エネルギー対策の状況について特に留意する必要があるが、昨今環境問題に対する需要者意識の高まり等により、その要因が価格形成に与える影響の程度は変化しているため、変動の原則や予測の原則に基づき日常からその動向に注意を払う必要がある。 ニ 地域要因と重複する個別的要因については、地域分析を適切に行えば、その要因に係る個別的な価格形成も反映できるため、個別的要因の分析を省略することができる。 ホ 商業地における個別的要因の主なものとして、商業地域の中心への接近性や顧客の流動の状態との適合性等が挙げられる。

    (3) イとハとホ

  • 7

    〔問題 7〕 対象不動産が建物及びその敷地である場合の価格の鑑定評価について、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 建物が商業施設である場合に特に留意すべき個別的要因として、基準階床面積、天井高、床荷重、情報通信対応設備・空調設備・電気設備等の状況及び共用施設の状態等がある。 ロ 建物及びその敷地に関する個別的要因として、敷地内における建物、駐車場、通路、庭等の配置、建物と敷地の規模の対応関係等建物等と敷地との適応の状態、修繕計画・管理計画の良否とその実施の状態がある。 ハ 鑑定評価によって求める価格の種類は、正常価格とならないこともある。 ニ 対象不動産の類型は、必ず「自用の建物及びその敷地」、「貸家及びその敷地」、「借地権付建物」のいずれかになる。 ホ 対象不動産の鑑定評価額は、収益価格で決定されることもある。

    (3) イとニ

  • 8

    〔問題 8〕 不動産鑑定評価基準に記述されている不動産の価格に関する諸原則について、次のイからホまでのうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 不動産の取引価格は、その不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用を前提として把握される価格を上限として形成される。 ロ 財の価格は、その財の将来の収益性等についての予測を反映して定まる。不動産の価格も、価格形成要因の変動についての市場参加者による予測によって左右される。 ハ 不動産のある部分がその不動産の他の部分の収益獲得に寄与する度合いは、その不動産の他の部分の価格に影響を及ぼす。この原則は、不動産の最有効使用の判定に当たっての不動産の追加投資の適否の判定等に有用である。 ニ 不動産の収益性又は快適性が最高度に発揮されるためには、当該不動産がその環境に適合していることが必要である。したがって、不動産の最有効使用を判定するためには、当該不動産が環境に適合しているかどうかを分析することが必要である。 ホ 一般に、利潤は競争を惹起し、競争は利潤を減少させ、終局的にはこれを消滅させる傾向を持つ。不動産についても、その利用による利潤を求めて、不動産相互間及び他の財との間において競争関係が認められ、したがって、不動産の価格は、このような競争の過程において形成される。

    (3) ロとニ

  • 9

    〔問題 9〕 対象不動産の確定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 敷地利用権が借地権である1棟の賃貸マンションについて、その状態を所与として借地権のみの鑑定評価を依頼された場合の対象確定条件は、独立鑑定評価となる。 (2) 売買の参考のため、診療所(自己使用不動産)の鑑定評価を依頼された。類似の賃貸事例の収集は可能であった一方で、類似の取引事例の収集が困難であった。このような場合でも、収集可能な事例の有無によって対象不動産の類型を確定させるべきではない。 (3) 価格時点において、所有者が異なる隣地を買収して隣地と一体となった後の土地の鑑定評価は、併合鑑定評価であるため、限定価格を求めることになる。 (4) 不動産が土地及び建物等の結合により構成されている場合において、その状態を所与として鑑定評価の対象とするときの不動産の類型は、自用の建物及びその敷地又は貸家及びその敷地のいずれかとなる。 (5) 対象不動産の確定に当たっては、依頼者との十分な意思疎通や登記事項の確認が必要であるが、当該不動産の現実の利用状況の確認までは必要ない。

    (2)

  • 10

    〔問題 10〕 価格の種類等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 不動産鑑定士による不動産鑑定評価は、不動産の適正な価格形成に資するものでなければならないため、現実の社会経済情勢を前提としつつも、必要に応じて不動産鑑定士が合理的と考えられる市場条件を付加したうえで、適正な価格(正常価格)を求めることが要請される。 (2) 土地及び建物から構成される複合不動産について、現実の建物の用途がその敷地の更地としての最有効使用に一致していない場合には、その更地としての最有効使用を前提に正常価格を求める。 (3) 不動産鑑定評価基準各論第3章第1節に規定する証券化対象不動産の鑑定評価目的の下で投資家に示すための投資採算価値を表す価格を求める場合に、正常価格を求める場合の条件の内容と異なる場合には、特殊価格として求める。 (4) 市場性を有する土地に関し、残地の価値が著しく低下するような分割により残地を除く部分の土地を取得する場合において、このような経済合理性に反する分割を反映した市場価値を表示する価格の種類は限定価格となる。 (5) 文化財等の一般的に市場性を有しない不動産について、その利用状況を前提とせず正常価格として求める場合、その希少性や歴史的価値等の観点から用途変更や取壊しを考慮して鑑定評価を行うことはできない。

    (4)

  • 11

    〔問題 11〕 賃料の種類に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 正常賃料が前提とする市場概念は、正常価格を求める際の市場概念と同一である。 ロ 正常賃料及び限定賃料は、新規の賃貸借等の契約において成立するであろう経済価値を表示する適正な賃料(新規賃料)である。 ハ 限定賃料と継続賃料は、ともに特定の賃貸借契約の当事者間において成立するであろう経済価値を表示する適正な賃料である。 ニ 新規の賃貸借等の契約に際して求める賃料は、一般的には正常賃料であるが、依頼目的及び条件により継続賃料を求めることができる。 ホ 賃貸借契約が期間満了によって終了した後、従前と同じ賃貸借当事者で賃貸条件を変更して新たに賃貸借契約を締結する場合、継続賃料を求めることが妥当である。

    (1) イとロとハ

  • 12

    〔問題 12〕 次の説明文は、不動産鑑定評価基準総論第6章の地域分析及び個別分析における、近隣地域の地域分析についての記述である。次のイからハまでの空欄に入る語句として正しいものの組合せはどれか。 近隣地域の(イ)位置の把握に当たっては、対象不動産に係る市場の特性を踏まえて同一需給圏内の類似地域の地域要因と近隣地域の地域要因を比較して(イ)な地域要因の(ロ)の判定を行うものとする。さらに、近隣地域の地域要因と(ハ)地域の地域要因との比較検討も有用である。

    (4) イ 相対的 ロ 格差 ハ その周辺の他の

  • 13

    〔問題 13〕 対象不動産の市場の特性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 居住用不動産に係る市場の特性は、地域の名声や品位にも影響を受けることがあり、需給動向の的確な把握においてはこれらの事項にも留意する必要がある。 (2) 業務用不動産の場合、需要者層及び供給者層は個人ではなく法人となる。 (3) 市場の特性の把握に当たっては、建設業者や金融機関等への聴聞のほか、農地の評価であれば農林水産省、ホテルの評価であれば経済産業省の担当窓口への聴聞が不可欠である。 (4) 市場参加者の属性については、需要者の年齢や家族構成は個人情報であり、昨今では収集が困難であることから把握の必要はない。 (5) 取引事例比較法の適用において、対象地の存する地域の地価変動が激しいと把握される場合においては、地域要因の変動が激しい近隣地域以外の地域から取引事例を選択して直接個別的要因の比較を行い、比準価格を試算すべきである。

    (1)

  • 14

    〔問題 14〕 原価法に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 対象不動産の再調達原価を求める際に、当該不動産が価格時点において一般に入手することが困難な建築資材等からなる場合には、原則として同等の有用性を持つものに置き換えて求めた原価(置換原価)を再調達原価とみなすものとする。 ロ 減価修正において、耐用年数に基づく方法による減価額を求める場合には、維持管理の状態にかかわらず、特に経過年数を重視して算定すべきである。 ハ 機能的要因による減価には、建物と敷地との不適応、設備の不足及びその能率の低下等のほか、代替、競争等の関係にある不動産又は付近の不動産との比較における市場性の減退等も含まれる。 ニ 対象建物の再調達原価を求めるに当たり、対象建物と類似の不動産に関する建設事例等の収集が困難であったため、直接法のみを適用した。 ホ 建物引渡しまでの資金調達費用は発注者が本来負担すべき費用であるから、発注者が直接負担すべき通常の付帯費用に含まれるが、開発リスク相当額は、発注者が直接負担すべき通常の付帯費用に含まれない。

    (5) ロとハとホ

  • 15

    〔問題 15〕 取引事例比較法等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) 対象不動産に取引事例比較法及び賃貸事例比較法を適用する場合において、取引事例と賃貸事例の両事例が同一地点にあっても、対象不動産の存する地域と取引事例及び賃貸事例が存する地域との地域格差が異なる場合がある。 (2) 戸建住宅地の更地の評価において、地域要因の比較をする場合には、例えば汚水処理場等の嫌悪施設等の有無を考慮する。 (3) 更地の鑑定評価において配分法を適用する場合における取引事例は、敷地が最有効使用の状態にあるものを採用すべきである。 (4) 採用した取引事例のうち、1つは転勤に伴う売り急ぎの取引事例であった。この事例は取引価格に影響をしていると認められるため、事情補正に当たり増額すべき特殊な事情と判断した。 (5) 同一需給圏内の代替競争等の関係にある不動産に係る取引事例と対象不動産との価格形成要因の比較を行う場合、各不動産の存する用途的地域の類似性が認められる際は、個別的要因の比較のみを行うこととなる。

    (5)

  • 16

    〔問題 16〕 不動産の収益に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 土地、資本、労働及び経営の各要素の結合によって生ずる総収益のうち、資本、労働及び経営に配分される部分以外の部分は土地に帰属する、というのは寄与の原則を示したものである。 ロ 収益還元法のうちDCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益及び復帰価格を予測しそれらを明示することから、収益価格を求める過程について説明性に優れたものである。 ハ 賃貸用不動産の収益還元法の適用において、総収益を算定する場合には、支払賃料に預り金的性格を有する保証金等の運用益、賃料の前払的性格を有する権利金の運用益、並びに駐車場使用料等のその他収入を加えた額とする。 ニ 事業用不動産の収益還元法の適用において、その収益性を分析するに当たっては、事業経営に影響を及ぼす社会経済情勢、当該不動産の存する地域において代替、競争等の関係にある一般の財と比べて優劣及び競争力の程度等について中長期的な観点から行うことが重要である。 ホ 不動産が敷地と建物等との結合によって構成されている場合において、収益還元法以外の手法によって建物等の価格を求めることができるときは、土地残余法を適用することができるが、建物等が古い場合には複合不動産の生み出す純収益から土地に帰属する純収益が的確に求められないことが多いので、建物等は新築か築後間もないものでなければならない。

    (4) ロとホ

  • 17

    〔問題 17〕 利回りに関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 還元利回りを求める方法の一つに、金融資産の利回りに不動産の個別性を加味して求める方法がある。 ロ 10 年物国債の利回りが上昇し、取引利回りから求められる還元利回りも上昇している場合、期待利回りも上昇する可能性が高い。 ハ 賃貸用不動産の鑑定評価に際しては、賃借人から預かった一時金の運用益を求めるための運用利回りとして、当該不動産の期待利回り及び金融機関の貸出金利のみを用いて確定しなければならない。 ニ 還元利回りを割引率との関係から求める場合、純収益の変動率がマイナスの場合には、還元利回りが割引率よりも大きくなる。 ホ 賃貸用マンションの鑑定評価において、対象不動産の近くで大規模ショッピングモールを建設中で近い将来開業が予定され、不動産価格が上昇すると見込まれる場合、還元利回りを低下させることがある。

    (1) イとハ

  • 18

    〔問題 18〕 賃料を求める鑑定評価に関して、次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 新規賃料を求める鑑定評価の手法は、原価法、賃貸事例比較法、収益分析法等がある。 ロ 賃貸借に関する諸条件が付されたうえで、支払賃料を求める鑑定評価を依頼されたため、実質賃料の算定は省略した。 ハ 賃貸借等の契約において授受される一時金の運用利回りは、その性格や契約内容、対象不動産の種類及び性格等に応じて異なる。 ニ 契約に当たって一時金が授受される場合における支払賃料は、実質賃料から当該一時金に係る運用益及び償却額を控除して求める。 ホ 賃貸借の契約に当たって授受される賃料の預り金的性格を有する一時金には、一般的に敷金や保証金のほか、更新料、名義変更料などがある。

    (5) ハとニ

  • 19

    〔問題 19〕 新規賃料を求める鑑定評価に関して次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 積算賃料を求めるための基礎価格は、積算賃料を求めるための基礎となる価格をいい、原価法及び取引事例比較法により求める。 ロ 期待利回りとは、賃貸借等に供する不動産を取得するために要した資本に相当する額に対して期待される総収入のその資本相当額に対する割合をいう。 ハ 建物所有を目的とする土地賃貸借で、敷地の最有効使用は高層共同住宅地であるところ、契約等による利用制約はないものの賃借人の都合により低層住宅地としての利用を見込む場合には、当該低層住宅地としての経済価値に即応した価格を基礎価格とする。 ニ 賃貸事例比較法の適用に際しては、賃貸事例に係る契約内容と鑑定評価によって求める賃料に係る契約内容について類似性を有する事例を選択すべきである。 ホ 収益分析法は賃貸に供されている不動産に帰属する純収益を適切に求めることができる場合に有効である。

    (2) イとニ

  • 20

    〔問題 20〕 賃料を求める際の各利回りについて述べた次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 期待利回りは不動産投資から期待される収益率であり、代替性を有する金融資産等と競合関係が認められるため、それを求める際に、投資家等の意見や整備された不動産インデックス等を参考とすることはない。 ロ 期待利回りを求める方法は還元利回りを求める方法に準ずるが、この際には賃料の有する特性として、契約当事者の近隣地域の発展に対する寄与度に留意する必要がある。 ハ 継続賃料利回りは、価格時点における基礎価格に対する純賃料の割合を踏まえ、継続賃料固有の価格形成要因に留意しつつ、各種利回り等を総合的に比較考量して求める。 ニ 宅地の期待利回りを類似の賃貸事例に係る利回りから求める場合、時点修正をすることが可能でなければならないが、この場合、地価水準の変動に対する賃料の遅行性等を考慮する必要がある。 ホ 建物その他償却資産を含む不動産の積算法の適用において、必要諸経費に減価償却費を計上する場合、期待利回りは償却後の純収益に対応する利回りを用いる必要がある。

    (5) ニとホ

  • 21

    〔問題 21〕 鑑定評価における収益費用項目に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ プロパティマネジメントフィーは、通常、対象不動産の維持管理・運営において経常的に要する費用のうち、共用部分に係る費用として賃借人より徴収するものをいう。 ロ 証券化対象不動産について、DCF法の適用により収益価格を求めるに当たっては、統一された収益費用項目に区分して鑑定評価報告書に記載しなければならない。 ハ 建物の賃貸借に当たり、賃料とは別の共益費名目で金銭の徴収を行うケースがあるが、その一部が実質的に賃料を構成する場合がある。 ニ 対象不動産の純収益を求めるに際しては、収益費用項目の細部について過去の推移及び将来の動向を慎重に分析して求めるが、この場合において収益増加の見通しについては、特に予測の限界を見極めなければならない。 ホ 借地権付建物における収益還元法の適用に際して、総費用の算定において土地及び建物に係る公租公課を計上した。

    (2) イとホ

  • 22

    〔問題 22〕 鑑定評価に当たり、依頼者に確認すべき事項に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 鑑定評価に当たっては、依頼者に対し依頼目的及び依頼が必要となった背景を明瞭に確認する必要があるが、当該内容が鑑定評価額に影響を与えることはない。 ロ 鑑定評価書の提出先、開示先を依頼者に確認する際には、取引の相手先、親会社、債権者といった属性だけでなく、個別具体的な名称を特定する必要がある。 ハ 依頼者に対し、「対象不動産、依頼者、提出先、開示先」の各々と「関与不動産鑑定業者」、及び「関与不動産鑑定士」との利害関係を確認する必要があるが、確認の結果、利害関係があることが判明した場合でも直ちに依頼を謝絶することまでは求められていない。 ニ 想定上の条件及び調査範囲等条件の設定は、不動産鑑定士が条件設定に係る妥当性の検討を行った上で設定するものであるため、事前に依頼者の合意を要するものではない。 ホ 鑑定評価の基本的事項の確定に当たり依頼者に確認した事項は、依頼者において承知の内容であり、鑑定評価書が依頼者の内部においてのみ利用される場合には、鑑定評価書への記載を要しない。

    (2) ハのみ

  • 23

    〔問題 23〕 鑑定評価で活用する資料に関連する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 資料の収集は、鑑定評価の基本的事項の確定後に策定する処理計画に基づき実施すべきであり、処理計画の策定前に行うことはない。 ロ 鑑定評価では、一般的要因の分析、地域分析及び個別分析を行い、これらの分析を通じて、対象不動産の最有効使用を判定する必要があるが、要因資料は、これらの分析に必要な資料である。 ハ 事例資料とは、鑑定評価の手法の適用に必要とされる現実の取引価格、賃料等に関する資料をいい、取引事例比較法、収益還元法のみならず、原価法においても活用が求められる。 ニ 確認資料は、不動産の物的確認及び権利の態様の確認のために依頼者から入手した資料であり、不動産鑑定士の調査により入手するものは含まれない。 ホ 鑑定評価における資料収集の限界、資料の不備等によって明らかにすることができない事項が存する場合(調査範囲等条件を設定した場合を含む。)には、鑑定評価報告書に評価上の取扱いを記載しなければならない。

    (2) イとニ

  • 24

    〔問題 24〕 鑑定評価報告書の記載事項に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 依頼目的に対応した条件により、特殊価格や継続賃料を求めた場合には、正常価格や正常賃料を鑑定評価報告書に併記することは求められていない。 ロ 支払賃料の鑑定評価を依頼された場合における鑑定評価額の記載は、支払賃料である旨を付記して支払賃料の額を表示するとともに、実質賃料の額を常に併記しなければならない。 ハ 対象不動産の確認に関する事項に関連して、後日対象不動産の現況把握に疑義が生ずる場合があることを考慮して、実地調査時の立会人の氏名を記載することが求められているが、個人情報保護のため職業までは記載を求められていない。 ニ 依頼目的に応じて地域要因若しくは個別的要因についての想定上の条件又は調査範囲等条件が設定された場合には、当該条件が設定されない場合の価格等の参考事項を必ず記載することが求められている。 ホ 同一不動産の再評価を行う場合において内覧の全部又は一部の実施を省略した場合には、当該不動産の個別的要因に重要な変化がないと判断した根拠について記載する。

    (2) イとホ

  • 25

    〔問題 25〕 借地権及び底地の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 借地権及び底地の鑑定評価に当たっては、借地権の価格と底地の価格とは密接に関連し合っているので、その関連性のほか、更地としての価格及び建付地としての価格との関連についても理解する必要がある。 ロ 他人の農地や山林をそのままの状態で使用する権利は、不動産鑑定評価基準における借地権に含まれない。 ハ 借地権取引の慣行について、借地権単独で取引の対象となっている都市又は地域では、建物の取引に随伴して取引の対象となることはない。 ニ 宅地の賃貸借契約等に関連して、借地権者から借地権設定者へ支払われる一時金には、預り金的性格を有するものや借地権の設定の対価とみなされるもの、借地権の譲渡等の承諾を得るためのものがあるが、いずれも、名称の如何を問わず借地権価格を構成するものである。 ホ 借地権者から借地権設定者へ支払われる一時金のうち、借地権の譲渡等の承諾を得るための一時金は、通常、権利金と呼ばれる。

    (1) イとロ

  • 26

    〔問題 26〕 底地の鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) 底地の価格において、借地権設定者に帰属する経済的利益とは、通常、借地権の付着している宅地の実際支払賃料から諸経費等を控除した部分の賃貸借等の期間に対応する経済的利益及びその期間の満了等によって復帰する経済的利益の現在価値をいう。 (2) 将来において名義書替料、更新料、増改築承諾料等の一時金の授受が見込まれる場合には、当該一時金の経済的利益が借地権設定者に帰属する経済的利益を構成する場合がある。 (3) 底地の鑑定評価額は、実際支払賃料に基づく純収益等の現在価値の総和を求めることにより得た収益価格及び比準価格を関連づけて決定する。 (4) 底地を借地権者が買い取る場合における底地の鑑定評価に当たっては、当該宅地及び建物及びその敷地が同一所有者に帰属することによる市場性の回復等に即応する経済価値の増分が生ずることがあり、これを考慮した価格は正常価格ではない。 (5) 「借地期間満了時の建物等に関する契約内容」は定期借地権固有の勘案事項であり、底地の価格に影響することはない。

    (5)

  • 27

    〔問題 27〕 宅地見込地の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 宅地見込地の鑑定評価額は、比準価格及び当該宅地見込地について、価格時点において、転換後・造成後の更地を想定し、その価格から通常の造成費相当額及び発注者が直接負担すべき通常の付帯費用を控除した価格を関連づけて決定するものとする。 ロ 宅地見込地の鑑定評価に当たっては、特に都市の外延的発展を促進する要因の近隣地域に及ぼす影響度を勘案するものとする。 ハ 不動産鑑定評価基準に「当該宅地見込地の宅地化を助長し、又は阻害している行政上の措置又は規制」が鑑定評価額の決定に当たって総合的に勘案する事項として挙げられている。 ニ 不動産鑑定評価基準に「造成前における土地としての有効利用度」が鑑定評価額の決定に当たって総合的に勘案する事項として挙げられている。 ホ 熟成度の低い宅地見込地を鑑定評価する場合には、比準価格を標準とし、転換前の土地の種別に基づく価格に宅地となる期待性を加味して得た価格を比較考量して決定するものとする。

    (1) イとニ

  • 28

    〔問題 28〕 建物及びその敷地の価格の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 貸家及びその敷地の収益価格を求める場合において、売主が既に受領した一時金のうち売買等に当たって買主に承継されない部分があるときでも、売主が既に受領している事実関係があることから、売主が受領している一時金の運用益及び償却額を前提とした鑑定評価を行うことが適切である。 ロ 借地権付建物の鑑定評価を行う場合、当該借地権の態様に関わらず、積算価格、比準価格及び収益価格を求めるが、借地権の態様に応じて、総合的に勘案する事項が異なる。 ハ 建物を取り壊すことが最有効使用と認められる場合における自用の建物及びその敷地の鑑定評価額は、建物の取壊し、除去、運搬等に必要な経費を控除した額を、当該敷地の最有効使用に基づく価格から控除して決定するものとする。 ニ 貸家及びその敷地の鑑定評価額は、実際支払賃料に基づく純収益等の現在価値の総和を求めることにより得た収益価格を標準とし、積算価格及び比準価格を比較考量して決定するものとする。 ホ 貸家及びその敷地の鑑定評価において収益価格を求める場合、複合不動産としての最有効使用の観点から、建物の修繕、模様替等が客観的に妥当であり、かつ、これに伴う賃料値上げが可能であると認められる場合には、この修繕、模様替え等に伴う増収及びこれに必要とされる費用を考慮して求めなければならない。

    (4) ロとホ

  • 29

    〔問題 29〕 区分所有建物及びその敷地に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 区分所有建物が存する一棟の建物及びその敷地に係る個別的要因のうち、建物に係る要因として「玄関、集会室等の施設の状態」が、建物及びその敷地に係る要因として「長期修繕計画の有無及びその良否並びに修繕積立金の額」が例示される。 ロ 専有部分に係る個別的要因として、「隣接不動産等の利用の状態」、「エレベーター等の共用施設の利便性の状態」が例示される。 ハ 区分所有建物及びその敷地の確認に当たっては、登記事項証明書、建物図面(さらに詳細な図面が必要な場合は、設計図書等)、管理規約、課税台帳、実測図等に基づき物的確認と権利の態様の確認を行う。 ニ 区分所有建物及びその敷地で、専有部分を区分所有者が使用しているものについての鑑定評価額は、積算価格及び収益価格を関連づけ、比準価格が求められる場合には比準価格を比較考量して決定する。 ホ 積算価格は、区分所有建物の対象となっている一棟の建物及びその敷地の正常価格を求め、当該正常価格に当該一棟の建物の各階層別及び同一階層内の位置別の効用比により求めた配分率を乗ずることにより求めるものとする。

    (5) ニとホ

  • 30

    〔問題 30〕 建物の鑑定評価に関する次のイ~ホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 建物及びその敷地が一体として市場性を有する場合における建物のみの鑑定評価を行う場合は、その敷地と一体化している状態を前提として、その全体の鑑定評価額の内訳として建物について部分鑑定評価を行うものであるから、当該建物の敷地の価格形成要因も踏まえる必要がある。 ロ 建物及びその敷地が一体として市場性を有しない場合における建物のみの鑑定評価は、一般に特殊価格を求める場合に該当するものであり、文化財の指定を受けた建造物、宗教建築物又は現況による管理を継続する公共公益施設の用に供されている不動産のうち建物について、その有効活用に主眼を置いて行うものである。 ハ 建物に関する有害な物質の使用の有無及びその状態は、不動産鑑定士の通常の調査の範囲では、対象不動産の価格への影響の程度を判断するための事実の確認が困難な特定の価格形成要因の一つである。 ニ 建物の価格を求める手法のうち、原価法において、建物の再調達原価を求める場合、建物の増改築・修繕・模様替等は、その内容を踏まえ、すべてを再調達原価に反映させる必要がある。 ホ 建物に係る工事が完了していない建物について、当該工事の完了を前提として鑑定評価の対象とすることを対象確定条件とする場合には、対象不動産に係る諸事情についての調査及び確認を行った上で、建物入居予定者の利益を害するおそれがないかどうかの観点から当該条件の妥当性を確認しなければならない。

    (4) ロとニとホ

  • 31

    〔問題 31〕 観光地に立地するホテルの鑑定評価依頼があった。当該ホテルは、運営事業者に賃貸されている。次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 不動産鑑定評価基準運用上の留意事項によると、事業用不動産には、ホテル等の宿泊施設のほか、レジャー施設、医療・福祉施設、商業施設が含まれ、一般の賃貸オフィスビルや賃貸マンションは含まない。 ロ ホテルの属する地域は、「主として繁華性、収益性等が極めて高い店舗が高度に集積している地域」とみられたため、地域の種別を一般高度商業地域と判定した。土地の種別は、対象不動産の更地としての最有効使用が、ホテルの敷地と判定されたため、複合高度商業地と判定した。 ハ コロナ禍による宿泊客の減少により、価格時点においてホテルが休業を余儀なくされている場合、求める価格の種類は必ず特定価格となる。 ニ 運営事業者との賃貸借契約において固定賃料が約定されている場合、対象不動産の価格は、運営事業者のホテル事業に係る事業採算性の影響を受けない。 ホ 運営事業者が通常より優れた能力を有することにより超過収益が生じている場合でも、賃貸借契約上の合意がない限り、当該超過収益は、事業用不動産に帰属しない。

    (2) イとホ

  • 32

    〔問題 32〕 建物及びその敷地の正常賃料を求める場合の鑑定評価に当たって、誤っているものはどれか。 (1) 建物及びその敷地の正常賃料を求める場合の鑑定評価に当たっては、賃貸借の契約内容による使用方法に基づく建物及びその敷地の経済価値に即応する賃料を求めるものとする。 (2) 建物及びその敷地の正常賃料の鑑定評価額は、比準賃料を標準とし、積算賃料を比較考量して決定するものとする。この場合において、純収益を適切に求めることができるときは収益賃料も比較考量して決定するものとする。 (3) 建物及びその敷地の一部を対象とする場合の正常賃料の鑑定評価額は、当該建物及びその敷地の全体と当該部分との関連について総合的に比較考量して求めるものとする。 (4) 店舗用ビルの場合には、賃貸人は躯体及び一部の建物設備を施工するのみで賃貸し、内装、外装及び建物設備の一部は賃借人が施工することがあるので、比準賃料を求めるときの事例の選択に当たっては、これに留意すべきである。 (5) 建物及びその敷地の新規賃料固有の価格形成要因には、「当該地域の賃貸借等の契約慣行」がある。

    (2)

  • 33

    〔問題 33〕 継続賃料に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 継続賃料固有の価格形成要因は、契約開始時点から価格時点までの期間における要因が中心となる。 ロ 継続賃料固有の価格形成要因の主なものとして、契約の内容及びそれに関する経緯がある。 ハ 継続中の賃貸借等の契約に基づく実際支払賃料を改定する場合の鑑定評価額は、差額配分法による賃料、利回り法による賃料、スライド法による賃料及び比準賃料を関連づけて決定するものとする。 ニ 宅地の継続賃料の鑑定評価に当たり、総合的に勘案する事項として、「公租公課の推移」、「土地及び建物価格の推移」がある。 ホ 建物及びその敷地の継続賃料を求める場合の鑑定評価は、宅地の継続賃料を求める場合の鑑定評価に準ずるものとする。

    (4) ロとハとホ

  • 34

    〔問題 34〕 証券化対象不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 証券化対象不動産の評価では通常エンジニアリング・レポート(ER)を活用しなければならないが、不動産鑑定評価基準には原則ERを必要としない例として対象不動産が更地である場合(建物を取り壊す予定である場合を含む)が挙げられている。 (2) 証券化対象不動産が更地である場合(建物を取り壊す予定である場合を含む)、DCF法の適用に代えて開発法を適用することが有効である。 (3) 証券化対象不動産の鑑定評価において建付地の正常価格を求める場合、更地としての価格と一致しなければならない。 (4) 証券化対象不動産が底地である場合、実地調査において対象不動産の上に存する建物の内覧を省略することはできない。 (5) 直接還元法の費用項目について、固定資産税、都市計画税について実際には各種軽減措置が講じられている場合があるが、それが永続するものでないこともあるため、土地の固定資産税に必ずしも最新年度の税金実額を計上するとは限らない。

    (5)

  • 35

    〔問題 35〕 証券化対象不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、下記において不動産鑑定評価基準各論第3章については、「各論第3章」という。 (1) 証券化対象不動産の鑑定評価であることがあらかじめ判明している場合でも、鑑定評価の依頼目的、条件及び依頼が必要となった背景について依頼者に明瞭に確認を行わなければならない。 (2) 対象不動産が不動産特定共同事業法に規定する不動産特定共同事業契約に係る不動産取引の目的となることが確定していなくとも、当該目的となる見込みがある場合には各論第3章における証券化対象不動産に該当する。 (3) 証券化対象不動産の鑑定評価においては、プロパティマネジャーと関与不動産鑑定士との関係等について、利害関係の有無に関わらず鑑定評価報告書に記載しなければならない。 (4) 各論第3章におけるDCF法の適用等の原則では、預り金的性格を有する一時金は、それを授受する期には計上せず、利回りの考え方を付記したうえで運用益を計上しなければならない。 (5) 各論第3章には、「証券化関係者」として、エクイティ投資家、特別目的会社・投資法人・ファンド等の例示がある。

    (3)

  • 36

    〔問題 36〕 証券化対象不動産の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。なお、下記において不動産鑑定評価基準各論第3章については、「各論第3章」という。 イ 証券化対象不動産の範囲は各論第3章に定められているが、証券化対象不動産以外の不動産であっても一定の場合には、各論第3章の定めに準じて鑑定評価を行うことが求められている。 ロ エンジニアリング・レポートについては、その内容を鑑定評価に活用するか否かの判断及び根拠を鑑定評価報告書に記載しなければならない。各論第3章には、判断及び根拠に関して最低限記載しなければならない項目と内容が示されている。 ハ 投資法人等が投資対象資産を取得する際の鑑定評価において、対象不動産の運用方法による使用が対象不動産の最有効使用と同じである場合には、当該鑑定評価額は正常価格である。 ニ 投資法人等が投資対象資産を譲渡するときに依頼される鑑定評価で求める価格は、特定価格として求めなければならない場合がある。 ホ 証券化対象不動産は運用計画を前提として運用されるので、対象不動産の現状の運用方法を最有効使用として判定する必要がある。

    (5) ニとホ

  • 37

    〔問題 37〕 証券化対象不動産に係るDCF法の適用について、次のイからホまでの記述のうち、誤っているものはどれか。 イ DCF法の収益費用項目は、その定義の統一化が図られている。したがって、依頼者提示の収支関係資料において別の項目名が付されている場合、基準の定義に基づいた分類に変更することが考えられる。 ロ DCF法の適用において分析期間を設定する場合には、原価法の経済的残存耐用年数と整合を図る必要があり、経済的残存耐用年数が15 年であれば、15 年間の毎期の純収益を明示する必要がある。 ハ DCF法の復帰価格とは、保有期間の満了時点における対象不動産の価格をいい、保有期間の満了年における純収益を最終還元利回りにより還元して求める。保有期間満了時点において売却を想定する場合には、売却に要する費用を控除することが必要である。 ニ 鑑定評価報告書には、DCF法で査定した収益価格(直接還元法による検証を含む。)と原価法及び取引事例比較法等で求めた試算価格との関連について明確にしつつ、鑑定評価額を決定した理由について記載しなければならない。 ホ 鑑定評価報告書には、DCF法で活用する資料について、依頼者から入手した資料をそのまま活用する場合、依頼者から入手した資料に修正等を加える場合、自らが入手した資料を活用する場合のそれぞれの区分に応じて、その妥当性や判断の根拠を記載しなければならない。

    (2) ロとハ

  • 38

    〔問題 38〕 証券化対象不動産に係るDCF法の収益費用項目について、次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 収益費用項目には、経常的な収益及び費用を計上する必要があり、5年に一度の収入や3年に一度の支出は含まれない。 ロ 運営収益には、対象不動産に設置された自動販売機収入やアンテナ収入、看板等の広告施設収入が含まれるが、賃借人に帰属する収入は含まれない。 ハ 運営費用のうち水道光熱費とは、「対象不動産の運営において電気・水道・ガス・地域冷暖房熱源等に要する費用」をいい、水道光熱費収入に対応する費用を計上することから、共用部分に係る水道光熱費は含まれない。 ニ 運営費用のうち公租公課とは、対象不動産の所有者が負担する固定資産税及び都市計画税をいい、固定資産税のうち償却資産に係るものは含まれない。 ホ 対象不動産の取得に係る借入金の元本返済額は、運営費用のその他費用に計上する。但し、不動産投資において典型的な投資家が想定する借入金割合を基本とすることが必要である。

    (2) ロのみ

  • 39

    〔問題 39〕 一定の収益期間経過後に売却することを想定した建物及びその敷地の収益価格を、不動産鑑定評価基準運用上の留意事項記載の有期還元法(インウッド式)の考え方に基づいて求める場合、次の【前提条件】で計算した結果として最も近いものはどれか。なお、各種数値は計算を簡便にするため下記数値を所与とし、最終的な計算結果を四捨五入して上3桁まで求めるものとする。

    (5) 19,200,000 円

  • 40

    〔問題 40〕 借地権の価格について、下記の【前提条件】及び【指示事項】に基づき、賃料差額還元法と借地権割合法を適用した場合の計算結果として、正しいものはどれか。なお、得られた各試算価格の相加平均により、借地権価格を求めるものとする。 【前提条件】 ・更地価格:50,000,000 円 ・期待利回り:4.0 % ・還元利回り:5.0 % ・割引率:4.5 % ・実際支払賃料:50,000 円/月 ・固定資産税及び都市計画税:100,000 円(年額) ・近隣地域における標準的な借地権割合:更地価格の50 % 【指示事項】 ① 宅地の経済価値に即応した適正な賃料は積算法により査定する。 ② 賃料差額の90 %が取引の対象となるものとする。 ③ 借地権設定契約により、最有効使用が制約されていることから、賃料差額還元法においては更地価格の10 %を減価、借地権割合法においては、近隣地域における標準的な借地権割合から5%を控除することによって反映する。 ④ 計算過程で千円未満の端数が生じた場合は、切捨てとする。

    (1) 22,950,000 円

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    社会保険労務士試験 第57回 選択式 令和7年度(2025年)

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    2級建築施工管理技士試験 第一次検定 令和7年度後期(2025年)

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    宅地建物取引士試験 令和2年度(2020年)12月実施

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    応用情報技術者試験 令和7年度(2025年)秋期 午前

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    理学療法士国家試験 第60回 午前(2025年2月)

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    第一種衛生管理者試験 令和8年4月公表問題

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    中小企業診断士 1次試験 企業経営理論 令和7年度(2025年)

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    中小企業診断士 1次試験 経営情報システム 令和7年度(2025年)

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    看護師国家試験 第111回 午前(2022年2月)

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    ITパスポート試験 令和6年度(2024年) 公開問題

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    介護福祉士国家試験 第38回(2026年1月)

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    問題一覧

  • 1

    〔問題 1〕 不動産とその価格の特徴に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 不動産のあり方は、自然的、社会的、経済的及び行政的な要因の相互作用によって決定され、不動産の価格はこれら要因の影響の下にあると同時に選択指標としてこれらの要因に影響を与えるという二面性を持つ。 ロ 土地は一般の諸財と異なり、自然的特性や人文的特性を持っており、この土地の持つ特性を理解しなければならないのは、個々の不動産のあり方が、その基本的要素である個々の土地の影響を大きく受けるからである。 ハ 不動産は、その自然的条件及び人文的条件の全部又は一部を共通にすることによって、他の不動産とともにある地域を構成し、その地域の構成分子としてその地域との間に協働、代替等の関係にたち、その社会的及び経済的な有用性を発揮する。 ニ 不動産が属する地域には、その規模、構成の内容、機能等に従って各種のものが認められるが、そのいずれもが、特定の自然的条件及び人文的条件との関係を前提とする利用のあり方の多様性を基準として理解されるものである。 ホ 不動産の現実の取引価格等は、その不動産に係る不動産市場の特性、取引等における当事者双方の能力の多様性と特別の動機により、売り急ぎ、買い進み等の個別的な事情が存在することが多いため、このような場合には必ず事情補正を行う。

    (1) イとロ

  • 2

    〔問題 2〕 不動産鑑定士の責務に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) 不動産鑑定士は、その職務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならないとともに、依頼者の利益を遵守するよう努めなければならない。 (2) 不動産鑑定士には、高度な知識と豊富な経験と的確な判断力が要求されるとともに、依頼者に対し、鑑定評価の結果を分かり易く誠実に説明することが求められる。 (3) 不動産鑑定士には、高度な知識を体得するために常に勉強と研鑽が求められるが、高度な知識には、国際的な金融・資本市場に関する知識も含まれる。 (4) 不動産鑑定士は、日頃から鑑定評価の進歩改善に努力することが必要であるが、これは経験豊富な不動産鑑定士であっても、鑑定の経験が浅い不動産鑑定士であっても同様である。 (5) 不動産鑑定士は、社会一般の信頼と期待に報いなければならないため、良心に従い、誠実に不動産の鑑定評価を行い、専門職業家としての社会的信用を傷つけるような行為をしてはならない。

    (1)

  • 3

    〔問題 3〕 不動産の種類に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 建付地は宅地の類型であるため、宅地に転換しつつある地域のうちにある土地の類型が建付地となることはない。 ロ 港湾、高速交通網等の利便性を指向する大工場地について、例えば「産業基盤指向型工業地」のように土地の種別を細分化することも可能である。 ハ 不動産の属する地域は固定的なものではないので、林地から農地へ転換しつつある地域や、農地地域のうちにあって細分されたある種別の地域から、農地地域のうちにあって他の細分された地域へと移行しつつある地域が存在する。 ニ 不動産は通常、土地とその定着物をいい、駐車場の設備やガスタンクも当然に含まれることから、対象不動産を自用の建物及びその敷地と判断した場合は、これらの設備の所有権も必ず含んだ評価となる。 ホ 林地地域とは、林業生産活動のうち木竹を除く特用林産物の生育の用に供されることが、自然的、社会的、経済的及び行政的観点からみて合理的と判断される地域をいう。

    (4) イとニとホ

  • 4

    〔問題 4〕 不動産の種別及び類型に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 地域の種別は、宅地地域、農地地域、林地地域等に分けられ、それぞれの地域の種別に応じた適切な鑑定評価の方式を選択する必要がある。 (2) 土地がA社所有、建物がB社所有で、土地建物ともC社に賃貸されている不動産について、依頼目的及び条件設定の妥当性を考慮の上、所有者が同一人であり各賃貸借契約がないものとする対象確定条件下で自用の建物及びその敷地としての評価を行うこととした場合、対象建物の実際支払賃料をもとに収益還元法における純収益を査定する必要がある。 (3) 林地を林地以外のものとするための取引に当たって鑑定評価を求められた場合、依頼目的から宅地へと転換しつつある地域と判断されることから、宅地の地域要因をより重視すべきである。 (4) 不動産鑑定評価基準では、基本的に種別及び類型に応じた鑑定評価の手法等を活用する必要があるとされており、対象不動産の種別及び類型に応じた不動産鑑定評価基準各論各章の規定並びに価格形成要因の分析により把握した市場の特性等と適用した手法との関係を鑑定評価報告書へ記載する必要がある。 (5) 対象不動産が農地である場合、通常は土壌汚染の有無及びその状態が価格形成に重大な影響を及ぼすことから、土壌汚染が存しないものとする想定上の条件が設定できない場合には依頼者に土壌汚染に係る詳細なレポートの提供を求め、当該資料の提供がなかった場合は依頼を謝絶しなければならない。

    (4)

  • 5

    〔問題 5〕 次の記述は、不動産の価格を形成する要因として、不動産鑑定評価基準総論第3章に記載された事項の一部である。次のイからニまでの空欄に入る語句として正しいものの組合せはどれか。 ・「生活様式等の状態」は、一般的要因のうち(イ)として例示されている。 ・「不動産の取引に関する規制の状態」は、一般的要因のうち(ロ)として例示されている。 ・農地地域、林地地域に共通する地域要因として、日照、温度、湿度、(ハ)等の気象の状態が例示されている。 ・商業地域、工業地域、農地地域、林地地域に共通する地域要因として、(ニ)が例示されている。

    (5) イ 社会的要因 ロ 行政的要因 ハ 風雨 ニ 行政上の助成及び規制の程度

  • 6

    〔問題 6〕 個別的要因に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 個別的要因は、不動産に個別性を生じさせ、その価格を個別的に形成する要因をいい、土地、建物等の区分に応じて分類される。 ロ 宅地に共通する個別的要因として接面街路の幅員が挙げられるが、一般的に街路幅員が広いほど利便性や快適性は高まるため、住宅地であっても商業地であっても、その要因が価格形成に与える影響の程度は同等である。 ハ 建物の個別的要因を把握する際には、省エネルギー対策の状況について特に留意する必要があるが、昨今環境問題に対する需要者意識の高まり等により、その要因が価格形成に与える影響の程度は変化しているため、変動の原則や予測の原則に基づき日常からその動向に注意を払う必要がある。 ニ 地域要因と重複する個別的要因については、地域分析を適切に行えば、その要因に係る個別的な価格形成も反映できるため、個別的要因の分析を省略することができる。 ホ 商業地における個別的要因の主なものとして、商業地域の中心への接近性や顧客の流動の状態との適合性等が挙げられる。

    (3) イとハとホ

  • 7

    〔問題 7〕 対象不動産が建物及びその敷地である場合の価格の鑑定評価について、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 建物が商業施設である場合に特に留意すべき個別的要因として、基準階床面積、天井高、床荷重、情報通信対応設備・空調設備・電気設備等の状況及び共用施設の状態等がある。 ロ 建物及びその敷地に関する個別的要因として、敷地内における建物、駐車場、通路、庭等の配置、建物と敷地の規模の対応関係等建物等と敷地との適応の状態、修繕計画・管理計画の良否とその実施の状態がある。 ハ 鑑定評価によって求める価格の種類は、正常価格とならないこともある。 ニ 対象不動産の類型は、必ず「自用の建物及びその敷地」、「貸家及びその敷地」、「借地権付建物」のいずれかになる。 ホ 対象不動産の鑑定評価額は、収益価格で決定されることもある。

    (3) イとニ

  • 8

    〔問題 8〕 不動産鑑定評価基準に記述されている不動産の価格に関する諸原則について、次のイからホまでのうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 不動産の取引価格は、その不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用を前提として把握される価格を上限として形成される。 ロ 財の価格は、その財の将来の収益性等についての予測を反映して定まる。不動産の価格も、価格形成要因の変動についての市場参加者による予測によって左右される。 ハ 不動産のある部分がその不動産の他の部分の収益獲得に寄与する度合いは、その不動産の他の部分の価格に影響を及ぼす。この原則は、不動産の最有効使用の判定に当たっての不動産の追加投資の適否の判定等に有用である。 ニ 不動産の収益性又は快適性が最高度に発揮されるためには、当該不動産がその環境に適合していることが必要である。したがって、不動産の最有効使用を判定するためには、当該不動産が環境に適合しているかどうかを分析することが必要である。 ホ 一般に、利潤は競争を惹起し、競争は利潤を減少させ、終局的にはこれを消滅させる傾向を持つ。不動産についても、その利用による利潤を求めて、不動産相互間及び他の財との間において競争関係が認められ、したがって、不動産の価格は、このような競争の過程において形成される。

    (3) ロとニ

  • 9

    〔問題 9〕 対象不動産の確定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 敷地利用権が借地権である1棟の賃貸マンションについて、その状態を所与として借地権のみの鑑定評価を依頼された場合の対象確定条件は、独立鑑定評価となる。 (2) 売買の参考のため、診療所(自己使用不動産)の鑑定評価を依頼された。類似の賃貸事例の収集は可能であった一方で、類似の取引事例の収集が困難であった。このような場合でも、収集可能な事例の有無によって対象不動産の類型を確定させるべきではない。 (3) 価格時点において、所有者が異なる隣地を買収して隣地と一体となった後の土地の鑑定評価は、併合鑑定評価であるため、限定価格を求めることになる。 (4) 不動産が土地及び建物等の結合により構成されている場合において、その状態を所与として鑑定評価の対象とするときの不動産の類型は、自用の建物及びその敷地又は貸家及びその敷地のいずれかとなる。 (5) 対象不動産の確定に当たっては、依頼者との十分な意思疎通や登記事項の確認が必要であるが、当該不動産の現実の利用状況の確認までは必要ない。

    (2)

  • 10

    〔問題 10〕 価格の種類等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 不動産鑑定士による不動産鑑定評価は、不動産の適正な価格形成に資するものでなければならないため、現実の社会経済情勢を前提としつつも、必要に応じて不動産鑑定士が合理的と考えられる市場条件を付加したうえで、適正な価格(正常価格)を求めることが要請される。 (2) 土地及び建物から構成される複合不動産について、現実の建物の用途がその敷地の更地としての最有効使用に一致していない場合には、その更地としての最有効使用を前提に正常価格を求める。 (3) 不動産鑑定評価基準各論第3章第1節に規定する証券化対象不動産の鑑定評価目的の下で投資家に示すための投資採算価値を表す価格を求める場合に、正常価格を求める場合の条件の内容と異なる場合には、特殊価格として求める。 (4) 市場性を有する土地に関し、残地の価値が著しく低下するような分割により残地を除く部分の土地を取得する場合において、このような経済合理性に反する分割を反映した市場価値を表示する価格の種類は限定価格となる。 (5) 文化財等の一般的に市場性を有しない不動産について、その利用状況を前提とせず正常価格として求める場合、その希少性や歴史的価値等の観点から用途変更や取壊しを考慮して鑑定評価を行うことはできない。

    (4)

  • 11

    〔問題 11〕 賃料の種類に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 正常賃料が前提とする市場概念は、正常価格を求める際の市場概念と同一である。 ロ 正常賃料及び限定賃料は、新規の賃貸借等の契約において成立するであろう経済価値を表示する適正な賃料(新規賃料)である。 ハ 限定賃料と継続賃料は、ともに特定の賃貸借契約の当事者間において成立するであろう経済価値を表示する適正な賃料である。 ニ 新規の賃貸借等の契約に際して求める賃料は、一般的には正常賃料であるが、依頼目的及び条件により継続賃料を求めることができる。 ホ 賃貸借契約が期間満了によって終了した後、従前と同じ賃貸借当事者で賃貸条件を変更して新たに賃貸借契約を締結する場合、継続賃料を求めることが妥当である。

    (1) イとロとハ

  • 12

    〔問題 12〕 次の説明文は、不動産鑑定評価基準総論第6章の地域分析及び個別分析における、近隣地域の地域分析についての記述である。次のイからハまでの空欄に入る語句として正しいものの組合せはどれか。 近隣地域の(イ)位置の把握に当たっては、対象不動産に係る市場の特性を踏まえて同一需給圏内の類似地域の地域要因と近隣地域の地域要因を比較して(イ)な地域要因の(ロ)の判定を行うものとする。さらに、近隣地域の地域要因と(ハ)地域の地域要因との比較検討も有用である。

    (4) イ 相対的 ロ 格差 ハ その周辺の他の

  • 13

    〔問題 13〕 対象不動産の市場の特性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 居住用不動産に係る市場の特性は、地域の名声や品位にも影響を受けることがあり、需給動向の的確な把握においてはこれらの事項にも留意する必要がある。 (2) 業務用不動産の場合、需要者層及び供給者層は個人ではなく法人となる。 (3) 市場の特性の把握に当たっては、建設業者や金融機関等への聴聞のほか、農地の評価であれば農林水産省、ホテルの評価であれば経済産業省の担当窓口への聴聞が不可欠である。 (4) 市場参加者の属性については、需要者の年齢や家族構成は個人情報であり、昨今では収集が困難であることから把握の必要はない。 (5) 取引事例比較法の適用において、対象地の存する地域の地価変動が激しいと把握される場合においては、地域要因の変動が激しい近隣地域以外の地域から取引事例を選択して直接個別的要因の比較を行い、比準価格を試算すべきである。

    (1)

  • 14

    〔問題 14〕 原価法に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 対象不動産の再調達原価を求める際に、当該不動産が価格時点において一般に入手することが困難な建築資材等からなる場合には、原則として同等の有用性を持つものに置き換えて求めた原価(置換原価)を再調達原価とみなすものとする。 ロ 減価修正において、耐用年数に基づく方法による減価額を求める場合には、維持管理の状態にかかわらず、特に経過年数を重視して算定すべきである。 ハ 機能的要因による減価には、建物と敷地との不適応、設備の不足及びその能率の低下等のほか、代替、競争等の関係にある不動産又は付近の不動産との比較における市場性の減退等も含まれる。 ニ 対象建物の再調達原価を求めるに当たり、対象建物と類似の不動産に関する建設事例等の収集が困難であったため、直接法のみを適用した。 ホ 建物引渡しまでの資金調達費用は発注者が本来負担すべき費用であるから、発注者が直接負担すべき通常の付帯費用に含まれるが、開発リスク相当額は、発注者が直接負担すべき通常の付帯費用に含まれない。

    (5) ロとハとホ

  • 15

    〔問題 15〕 取引事例比較法等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) 対象不動産に取引事例比較法及び賃貸事例比較法を適用する場合において、取引事例と賃貸事例の両事例が同一地点にあっても、対象不動産の存する地域と取引事例及び賃貸事例が存する地域との地域格差が異なる場合がある。 (2) 戸建住宅地の更地の評価において、地域要因の比較をする場合には、例えば汚水処理場等の嫌悪施設等の有無を考慮する。 (3) 更地の鑑定評価において配分法を適用する場合における取引事例は、敷地が最有効使用の状態にあるものを採用すべきである。 (4) 採用した取引事例のうち、1つは転勤に伴う売り急ぎの取引事例であった。この事例は取引価格に影響をしていると認められるため、事情補正に当たり増額すべき特殊な事情と判断した。 (5) 同一需給圏内の代替競争等の関係にある不動産に係る取引事例と対象不動産との価格形成要因の比較を行う場合、各不動産の存する用途的地域の類似性が認められる際は、個別的要因の比較のみを行うこととなる。

    (5)

  • 16

    〔問題 16〕 不動産の収益に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 土地、資本、労働及び経営の各要素の結合によって生ずる総収益のうち、資本、労働及び経営に配分される部分以外の部分は土地に帰属する、というのは寄与の原則を示したものである。 ロ 収益還元法のうちDCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益及び復帰価格を予測しそれらを明示することから、収益価格を求める過程について説明性に優れたものである。 ハ 賃貸用不動産の収益還元法の適用において、総収益を算定する場合には、支払賃料に預り金的性格を有する保証金等の運用益、賃料の前払的性格を有する権利金の運用益、並びに駐車場使用料等のその他収入を加えた額とする。 ニ 事業用不動産の収益還元法の適用において、その収益性を分析するに当たっては、事業経営に影響を及ぼす社会経済情勢、当該不動産の存する地域において代替、競争等の関係にある一般の財と比べて優劣及び競争力の程度等について中長期的な観点から行うことが重要である。 ホ 不動産が敷地と建物等との結合によって構成されている場合において、収益還元法以外の手法によって建物等の価格を求めることができるときは、土地残余法を適用することができるが、建物等が古い場合には複合不動産の生み出す純収益から土地に帰属する純収益が的確に求められないことが多いので、建物等は新築か築後間もないものでなければならない。

    (4) ロとホ

  • 17

    〔問題 17〕 利回りに関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 還元利回りを求める方法の一つに、金融資産の利回りに不動産の個別性を加味して求める方法がある。 ロ 10 年物国債の利回りが上昇し、取引利回りから求められる還元利回りも上昇している場合、期待利回りも上昇する可能性が高い。 ハ 賃貸用不動産の鑑定評価に際しては、賃借人から預かった一時金の運用益を求めるための運用利回りとして、当該不動産の期待利回り及び金融機関の貸出金利のみを用いて確定しなければならない。 ニ 還元利回りを割引率との関係から求める場合、純収益の変動率がマイナスの場合には、還元利回りが割引率よりも大きくなる。 ホ 賃貸用マンションの鑑定評価において、対象不動産の近くで大規模ショッピングモールを建設中で近い将来開業が予定され、不動産価格が上昇すると見込まれる場合、還元利回りを低下させることがある。

    (1) イとハ

  • 18

    〔問題 18〕 賃料を求める鑑定評価に関して、次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 新規賃料を求める鑑定評価の手法は、原価法、賃貸事例比較法、収益分析法等がある。 ロ 賃貸借に関する諸条件が付されたうえで、支払賃料を求める鑑定評価を依頼されたため、実質賃料の算定は省略した。 ハ 賃貸借等の契約において授受される一時金の運用利回りは、その性格や契約内容、対象不動産の種類及び性格等に応じて異なる。 ニ 契約に当たって一時金が授受される場合における支払賃料は、実質賃料から当該一時金に係る運用益及び償却額を控除して求める。 ホ 賃貸借の契約に当たって授受される賃料の預り金的性格を有する一時金には、一般的に敷金や保証金のほか、更新料、名義変更料などがある。

    (5) ハとニ

  • 19

    〔問題 19〕 新規賃料を求める鑑定評価に関して次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 積算賃料を求めるための基礎価格は、積算賃料を求めるための基礎となる価格をいい、原価法及び取引事例比較法により求める。 ロ 期待利回りとは、賃貸借等に供する不動産を取得するために要した資本に相当する額に対して期待される総収入のその資本相当額に対する割合をいう。 ハ 建物所有を目的とする土地賃貸借で、敷地の最有効使用は高層共同住宅地であるところ、契約等による利用制約はないものの賃借人の都合により低層住宅地としての利用を見込む場合には、当該低層住宅地としての経済価値に即応した価格を基礎価格とする。 ニ 賃貸事例比較法の適用に際しては、賃貸事例に係る契約内容と鑑定評価によって求める賃料に係る契約内容について類似性を有する事例を選択すべきである。 ホ 収益分析法は賃貸に供されている不動産に帰属する純収益を適切に求めることができる場合に有効である。

    (2) イとニ

  • 20

    〔問題 20〕 賃料を求める際の各利回りについて述べた次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 期待利回りは不動産投資から期待される収益率であり、代替性を有する金融資産等と競合関係が認められるため、それを求める際に、投資家等の意見や整備された不動産インデックス等を参考とすることはない。 ロ 期待利回りを求める方法は還元利回りを求める方法に準ずるが、この際には賃料の有する特性として、契約当事者の近隣地域の発展に対する寄与度に留意する必要がある。 ハ 継続賃料利回りは、価格時点における基礎価格に対する純賃料の割合を踏まえ、継続賃料固有の価格形成要因に留意しつつ、各種利回り等を総合的に比較考量して求める。 ニ 宅地の期待利回りを類似の賃貸事例に係る利回りから求める場合、時点修正をすることが可能でなければならないが、この場合、地価水準の変動に対する賃料の遅行性等を考慮する必要がある。 ホ 建物その他償却資産を含む不動産の積算法の適用において、必要諸経費に減価償却費を計上する場合、期待利回りは償却後の純収益に対応する利回りを用いる必要がある。

    (5) ニとホ

  • 21

    〔問題 21〕 鑑定評価における収益費用項目に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ プロパティマネジメントフィーは、通常、対象不動産の維持管理・運営において経常的に要する費用のうち、共用部分に係る費用として賃借人より徴収するものをいう。 ロ 証券化対象不動産について、DCF法の適用により収益価格を求めるに当たっては、統一された収益費用項目に区分して鑑定評価報告書に記載しなければならない。 ハ 建物の賃貸借に当たり、賃料とは別の共益費名目で金銭の徴収を行うケースがあるが、その一部が実質的に賃料を構成する場合がある。 ニ 対象不動産の純収益を求めるに際しては、収益費用項目の細部について過去の推移及び将来の動向を慎重に分析して求めるが、この場合において収益増加の見通しについては、特に予測の限界を見極めなければならない。 ホ 借地権付建物における収益還元法の適用に際して、総費用の算定において土地及び建物に係る公租公課を計上した。

    (2) イとホ

  • 22

    〔問題 22〕 鑑定評価に当たり、依頼者に確認すべき事項に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 鑑定評価に当たっては、依頼者に対し依頼目的及び依頼が必要となった背景を明瞭に確認する必要があるが、当該内容が鑑定評価額に影響を与えることはない。 ロ 鑑定評価書の提出先、開示先を依頼者に確認する際には、取引の相手先、親会社、債権者といった属性だけでなく、個別具体的な名称を特定する必要がある。 ハ 依頼者に対し、「対象不動産、依頼者、提出先、開示先」の各々と「関与不動産鑑定業者」、及び「関与不動産鑑定士」との利害関係を確認する必要があるが、確認の結果、利害関係があることが判明した場合でも直ちに依頼を謝絶することまでは求められていない。 ニ 想定上の条件及び調査範囲等条件の設定は、不動産鑑定士が条件設定に係る妥当性の検討を行った上で設定するものであるため、事前に依頼者の合意を要するものではない。 ホ 鑑定評価の基本的事項の確定に当たり依頼者に確認した事項は、依頼者において承知の内容であり、鑑定評価書が依頼者の内部においてのみ利用される場合には、鑑定評価書への記載を要しない。

    (2) ハのみ

  • 23

    〔問題 23〕 鑑定評価で活用する資料に関連する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 資料の収集は、鑑定評価の基本的事項の確定後に策定する処理計画に基づき実施すべきであり、処理計画の策定前に行うことはない。 ロ 鑑定評価では、一般的要因の分析、地域分析及び個別分析を行い、これらの分析を通じて、対象不動産の最有効使用を判定する必要があるが、要因資料は、これらの分析に必要な資料である。 ハ 事例資料とは、鑑定評価の手法の適用に必要とされる現実の取引価格、賃料等に関する資料をいい、取引事例比較法、収益還元法のみならず、原価法においても活用が求められる。 ニ 確認資料は、不動産の物的確認及び権利の態様の確認のために依頼者から入手した資料であり、不動産鑑定士の調査により入手するものは含まれない。 ホ 鑑定評価における資料収集の限界、資料の不備等によって明らかにすることができない事項が存する場合(調査範囲等条件を設定した場合を含む。)には、鑑定評価報告書に評価上の取扱いを記載しなければならない。

    (2) イとニ

  • 24

    〔問題 24〕 鑑定評価報告書の記載事項に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 依頼目的に対応した条件により、特殊価格や継続賃料を求めた場合には、正常価格や正常賃料を鑑定評価報告書に併記することは求められていない。 ロ 支払賃料の鑑定評価を依頼された場合における鑑定評価額の記載は、支払賃料である旨を付記して支払賃料の額を表示するとともに、実質賃料の額を常に併記しなければならない。 ハ 対象不動産の確認に関する事項に関連して、後日対象不動産の現況把握に疑義が生ずる場合があることを考慮して、実地調査時の立会人の氏名を記載することが求められているが、個人情報保護のため職業までは記載を求められていない。 ニ 依頼目的に応じて地域要因若しくは個別的要因についての想定上の条件又は調査範囲等条件が設定された場合には、当該条件が設定されない場合の価格等の参考事項を必ず記載することが求められている。 ホ 同一不動産の再評価を行う場合において内覧の全部又は一部の実施を省略した場合には、当該不動産の個別的要因に重要な変化がないと判断した根拠について記載する。

    (2) イとホ

  • 25

    〔問題 25〕 借地権及び底地の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 借地権及び底地の鑑定評価に当たっては、借地権の価格と底地の価格とは密接に関連し合っているので、その関連性のほか、更地としての価格及び建付地としての価格との関連についても理解する必要がある。 ロ 他人の農地や山林をそのままの状態で使用する権利は、不動産鑑定評価基準における借地権に含まれない。 ハ 借地権取引の慣行について、借地権単独で取引の対象となっている都市又は地域では、建物の取引に随伴して取引の対象となることはない。 ニ 宅地の賃貸借契約等に関連して、借地権者から借地権設定者へ支払われる一時金には、預り金的性格を有するものや借地権の設定の対価とみなされるもの、借地権の譲渡等の承諾を得るためのものがあるが、いずれも、名称の如何を問わず借地権価格を構成するものである。 ホ 借地権者から借地権設定者へ支払われる一時金のうち、借地権の譲渡等の承諾を得るための一時金は、通常、権利金と呼ばれる。

    (1) イとロ

  • 26

    〔問題 26〕 底地の鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (1) 底地の価格において、借地権設定者に帰属する経済的利益とは、通常、借地権の付着している宅地の実際支払賃料から諸経費等を控除した部分の賃貸借等の期間に対応する経済的利益及びその期間の満了等によって復帰する経済的利益の現在価値をいう。 (2) 将来において名義書替料、更新料、増改築承諾料等の一時金の授受が見込まれる場合には、当該一時金の経済的利益が借地権設定者に帰属する経済的利益を構成する場合がある。 (3) 底地の鑑定評価額は、実際支払賃料に基づく純収益等の現在価値の総和を求めることにより得た収益価格及び比準価格を関連づけて決定する。 (4) 底地を借地権者が買い取る場合における底地の鑑定評価に当たっては、当該宅地及び建物及びその敷地が同一所有者に帰属することによる市場性の回復等に即応する経済価値の増分が生ずることがあり、これを考慮した価格は正常価格ではない。 (5) 「借地期間満了時の建物等に関する契約内容」は定期借地権固有の勘案事項であり、底地の価格に影響することはない。

    (5)

  • 27

    〔問題 27〕 宅地見込地の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 宅地見込地の鑑定評価額は、比準価格及び当該宅地見込地について、価格時点において、転換後・造成後の更地を想定し、その価格から通常の造成費相当額及び発注者が直接負担すべき通常の付帯費用を控除した価格を関連づけて決定するものとする。 ロ 宅地見込地の鑑定評価に当たっては、特に都市の外延的発展を促進する要因の近隣地域に及ぼす影響度を勘案するものとする。 ハ 不動産鑑定評価基準に「当該宅地見込地の宅地化を助長し、又は阻害している行政上の措置又は規制」が鑑定評価額の決定に当たって総合的に勘案する事項として挙げられている。 ニ 不動産鑑定評価基準に「造成前における土地としての有効利用度」が鑑定評価額の決定に当たって総合的に勘案する事項として挙げられている。 ホ 熟成度の低い宅地見込地を鑑定評価する場合には、比準価格を標準とし、転換前の土地の種別に基づく価格に宅地となる期待性を加味して得た価格を比較考量して決定するものとする。

    (1) イとニ

  • 28

    〔問題 28〕 建物及びその敷地の価格の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 貸家及びその敷地の収益価格を求める場合において、売主が既に受領した一時金のうち売買等に当たって買主に承継されない部分があるときでも、売主が既に受領している事実関係があることから、売主が受領している一時金の運用益及び償却額を前提とした鑑定評価を行うことが適切である。 ロ 借地権付建物の鑑定評価を行う場合、当該借地権の態様に関わらず、積算価格、比準価格及び収益価格を求めるが、借地権の態様に応じて、総合的に勘案する事項が異なる。 ハ 建物を取り壊すことが最有効使用と認められる場合における自用の建物及びその敷地の鑑定評価額は、建物の取壊し、除去、運搬等に必要な経費を控除した額を、当該敷地の最有効使用に基づく価格から控除して決定するものとする。 ニ 貸家及びその敷地の鑑定評価額は、実際支払賃料に基づく純収益等の現在価値の総和を求めることにより得た収益価格を標準とし、積算価格及び比準価格を比較考量して決定するものとする。 ホ 貸家及びその敷地の鑑定評価において収益価格を求める場合、複合不動産としての最有効使用の観点から、建物の修繕、模様替等が客観的に妥当であり、かつ、これに伴う賃料値上げが可能であると認められる場合には、この修繕、模様替え等に伴う増収及びこれに必要とされる費用を考慮して求めなければならない。

    (4) ロとホ

  • 29

    〔問題 29〕 区分所有建物及びその敷地に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 区分所有建物が存する一棟の建物及びその敷地に係る個別的要因のうち、建物に係る要因として「玄関、集会室等の施設の状態」が、建物及びその敷地に係る要因として「長期修繕計画の有無及びその良否並びに修繕積立金の額」が例示される。 ロ 専有部分に係る個別的要因として、「隣接不動産等の利用の状態」、「エレベーター等の共用施設の利便性の状態」が例示される。 ハ 区分所有建物及びその敷地の確認に当たっては、登記事項証明書、建物図面(さらに詳細な図面が必要な場合は、設計図書等)、管理規約、課税台帳、実測図等に基づき物的確認と権利の態様の確認を行う。 ニ 区分所有建物及びその敷地で、専有部分を区分所有者が使用しているものについての鑑定評価額は、積算価格及び収益価格を関連づけ、比準価格が求められる場合には比準価格を比較考量して決定する。 ホ 積算価格は、区分所有建物の対象となっている一棟の建物及びその敷地の正常価格を求め、当該正常価格に当該一棟の建物の各階層別及び同一階層内の位置別の効用比により求めた配分率を乗ずることにより求めるものとする。

    (5) ニとホ

  • 30

    〔問題 30〕 建物の鑑定評価に関する次のイ~ホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 建物及びその敷地が一体として市場性を有する場合における建物のみの鑑定評価を行う場合は、その敷地と一体化している状態を前提として、その全体の鑑定評価額の内訳として建物について部分鑑定評価を行うものであるから、当該建物の敷地の価格形成要因も踏まえる必要がある。 ロ 建物及びその敷地が一体として市場性を有しない場合における建物のみの鑑定評価は、一般に特殊価格を求める場合に該当するものであり、文化財の指定を受けた建造物、宗教建築物又は現況による管理を継続する公共公益施設の用に供されている不動産のうち建物について、その有効活用に主眼を置いて行うものである。 ハ 建物に関する有害な物質の使用の有無及びその状態は、不動産鑑定士の通常の調査の範囲では、対象不動産の価格への影響の程度を判断するための事実の確認が困難な特定の価格形成要因の一つである。 ニ 建物の価格を求める手法のうち、原価法において、建物の再調達原価を求める場合、建物の増改築・修繕・模様替等は、その内容を踏まえ、すべてを再調達原価に反映させる必要がある。 ホ 建物に係る工事が完了していない建物について、当該工事の完了を前提として鑑定評価の対象とすることを対象確定条件とする場合には、対象不動産に係る諸事情についての調査及び確認を行った上で、建物入居予定者の利益を害するおそれがないかどうかの観点から当該条件の妥当性を確認しなければならない。

    (4) ロとニとホ

  • 31

    〔問題 31〕 観光地に立地するホテルの鑑定評価依頼があった。当該ホテルは、運営事業者に賃貸されている。次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 不動産鑑定評価基準運用上の留意事項によると、事業用不動産には、ホテル等の宿泊施設のほか、レジャー施設、医療・福祉施設、商業施設が含まれ、一般の賃貸オフィスビルや賃貸マンションは含まない。 ロ ホテルの属する地域は、「主として繁華性、収益性等が極めて高い店舗が高度に集積している地域」とみられたため、地域の種別を一般高度商業地域と判定した。土地の種別は、対象不動産の更地としての最有効使用が、ホテルの敷地と判定されたため、複合高度商業地と判定した。 ハ コロナ禍による宿泊客の減少により、価格時点においてホテルが休業を余儀なくされている場合、求める価格の種類は必ず特定価格となる。 ニ 運営事業者との賃貸借契約において固定賃料が約定されている場合、対象不動産の価格は、運営事業者のホテル事業に係る事業採算性の影響を受けない。 ホ 運営事業者が通常より優れた能力を有することにより超過収益が生じている場合でも、賃貸借契約上の合意がない限り、当該超過収益は、事業用不動産に帰属しない。

    (2) イとホ

  • 32

    〔問題 32〕 建物及びその敷地の正常賃料を求める場合の鑑定評価に当たって、誤っているものはどれか。 (1) 建物及びその敷地の正常賃料を求める場合の鑑定評価に当たっては、賃貸借の契約内容による使用方法に基づく建物及びその敷地の経済価値に即応する賃料を求めるものとする。 (2) 建物及びその敷地の正常賃料の鑑定評価額は、比準賃料を標準とし、積算賃料を比較考量して決定するものとする。この場合において、純収益を適切に求めることができるときは収益賃料も比較考量して決定するものとする。 (3) 建物及びその敷地の一部を対象とする場合の正常賃料の鑑定評価額は、当該建物及びその敷地の全体と当該部分との関連について総合的に比較考量して求めるものとする。 (4) 店舗用ビルの場合には、賃貸人は躯体及び一部の建物設備を施工するのみで賃貸し、内装、外装及び建物設備の一部は賃借人が施工することがあるので、比準賃料を求めるときの事例の選択に当たっては、これに留意すべきである。 (5) 建物及びその敷地の新規賃料固有の価格形成要因には、「当該地域の賃貸借等の契約慣行」がある。

    (2)

  • 33

    〔問題 33〕 継続賃料に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 継続賃料固有の価格形成要因は、契約開始時点から価格時点までの期間における要因が中心となる。 ロ 継続賃料固有の価格形成要因の主なものとして、契約の内容及びそれに関する経緯がある。 ハ 継続中の賃貸借等の契約に基づく実際支払賃料を改定する場合の鑑定評価額は、差額配分法による賃料、利回り法による賃料、スライド法による賃料及び比準賃料を関連づけて決定するものとする。 ニ 宅地の継続賃料の鑑定評価に当たり、総合的に勘案する事項として、「公租公課の推移」、「土地及び建物価格の推移」がある。 ホ 建物及びその敷地の継続賃料を求める場合の鑑定評価は、宅地の継続賃料を求める場合の鑑定評価に準ずるものとする。

    (4) ロとハとホ

  • 34

    〔問題 34〕 証券化対象不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (1) 証券化対象不動産の評価では通常エンジニアリング・レポート(ER)を活用しなければならないが、不動産鑑定評価基準には原則ERを必要としない例として対象不動産が更地である場合(建物を取り壊す予定である場合を含む)が挙げられている。 (2) 証券化対象不動産が更地である場合(建物を取り壊す予定である場合を含む)、DCF法の適用に代えて開発法を適用することが有効である。 (3) 証券化対象不動産の鑑定評価において建付地の正常価格を求める場合、更地としての価格と一致しなければならない。 (4) 証券化対象不動産が底地である場合、実地調査において対象不動産の上に存する建物の内覧を省略することはできない。 (5) 直接還元法の費用項目について、固定資産税、都市計画税について実際には各種軽減措置が講じられている場合があるが、それが永続するものでないこともあるため、土地の固定資産税に必ずしも最新年度の税金実額を計上するとは限らない。

    (5)

  • 35

    〔問題 35〕 証券化対象不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、下記において不動産鑑定評価基準各論第3章については、「各論第3章」という。 (1) 証券化対象不動産の鑑定評価であることがあらかじめ判明している場合でも、鑑定評価の依頼目的、条件及び依頼が必要となった背景について依頼者に明瞭に確認を行わなければならない。 (2) 対象不動産が不動産特定共同事業法に規定する不動産特定共同事業契約に係る不動産取引の目的となることが確定していなくとも、当該目的となる見込みがある場合には各論第3章における証券化対象不動産に該当する。 (3) 証券化対象不動産の鑑定評価においては、プロパティマネジャーと関与不動産鑑定士との関係等について、利害関係の有無に関わらず鑑定評価報告書に記載しなければならない。 (4) 各論第3章におけるDCF法の適用等の原則では、預り金的性格を有する一時金は、それを授受する期には計上せず、利回りの考え方を付記したうえで運用益を計上しなければならない。 (5) 各論第3章には、「証券化関係者」として、エクイティ投資家、特別目的会社・投資法人・ファンド等の例示がある。

    (3)

  • 36

    〔問題 36〕 証券化対象不動産の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。なお、下記において不動産鑑定評価基準各論第3章については、「各論第3章」という。 イ 証券化対象不動産の範囲は各論第3章に定められているが、証券化対象不動産以外の不動産であっても一定の場合には、各論第3章の定めに準じて鑑定評価を行うことが求められている。 ロ エンジニアリング・レポートについては、その内容を鑑定評価に活用するか否かの判断及び根拠を鑑定評価報告書に記載しなければならない。各論第3章には、判断及び根拠に関して最低限記載しなければならない項目と内容が示されている。 ハ 投資法人等が投資対象資産を取得する際の鑑定評価において、対象不動産の運用方法による使用が対象不動産の最有効使用と同じである場合には、当該鑑定評価額は正常価格である。 ニ 投資法人等が投資対象資産を譲渡するときに依頼される鑑定評価で求める価格は、特定価格として求めなければならない場合がある。 ホ 証券化対象不動産は運用計画を前提として運用されるので、対象不動産の現状の運用方法を最有効使用として判定する必要がある。

    (5) ニとホ

  • 37

    〔問題 37〕 証券化対象不動産に係るDCF法の適用について、次のイからホまでの記述のうち、誤っているものはどれか。 イ DCF法の収益費用項目は、その定義の統一化が図られている。したがって、依頼者提示の収支関係資料において別の項目名が付されている場合、基準の定義に基づいた分類に変更することが考えられる。 ロ DCF法の適用において分析期間を設定する場合には、原価法の経済的残存耐用年数と整合を図る必要があり、経済的残存耐用年数が15 年であれば、15 年間の毎期の純収益を明示する必要がある。 ハ DCF法の復帰価格とは、保有期間の満了時点における対象不動産の価格をいい、保有期間の満了年における純収益を最終還元利回りにより還元して求める。保有期間満了時点において売却を想定する場合には、売却に要する費用を控除することが必要である。 ニ 鑑定評価報告書には、DCF法で査定した収益価格(直接還元法による検証を含む。)と原価法及び取引事例比較法等で求めた試算価格との関連について明確にしつつ、鑑定評価額を決定した理由について記載しなければならない。 ホ 鑑定評価報告書には、DCF法で活用する資料について、依頼者から入手した資料をそのまま活用する場合、依頼者から入手した資料に修正等を加える場合、自らが入手した資料を活用する場合のそれぞれの区分に応じて、その妥当性や判断の根拠を記載しなければならない。

    (2) ロとハ

  • 38

    〔問題 38〕 証券化対象不動産に係るDCF法の収益費用項目について、次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。 イ 収益費用項目には、経常的な収益及び費用を計上する必要があり、5年に一度の収入や3年に一度の支出は含まれない。 ロ 運営収益には、対象不動産に設置された自動販売機収入やアンテナ収入、看板等の広告施設収入が含まれるが、賃借人に帰属する収入は含まれない。 ハ 運営費用のうち水道光熱費とは、「対象不動産の運営において電気・水道・ガス・地域冷暖房熱源等に要する費用」をいい、水道光熱費収入に対応する費用を計上することから、共用部分に係る水道光熱費は含まれない。 ニ 運営費用のうち公租公課とは、対象不動産の所有者が負担する固定資産税及び都市計画税をいい、固定資産税のうち償却資産に係るものは含まれない。 ホ 対象不動産の取得に係る借入金の元本返済額は、運営費用のその他費用に計上する。但し、不動産投資において典型的な投資家が想定する借入金割合を基本とすることが必要である。

    (2) ロのみ

  • 39

    〔問題 39〕 一定の収益期間経過後に売却することを想定した建物及びその敷地の収益価格を、不動産鑑定評価基準運用上の留意事項記載の有期還元法(インウッド式)の考え方に基づいて求める場合、次の【前提条件】で計算した結果として最も近いものはどれか。なお、各種数値は計算を簡便にするため下記数値を所与とし、最終的な計算結果を四捨五入して上3桁まで求めるものとする。

    (5) 19,200,000 円

  • 40

    〔問題 40〕 借地権の価格について、下記の【前提条件】及び【指示事項】に基づき、賃料差額還元法と借地権割合法を適用した場合の計算結果として、正しいものはどれか。なお、得られた各試算価格の相加平均により、借地権価格を求めるものとする。 【前提条件】 ・更地価格:50,000,000 円 ・期待利回り:4.0 % ・還元利回り:5.0 % ・割引率:4.5 % ・実際支払賃料:50,000 円/月 ・固定資産税及び都市計画税:100,000 円(年額) ・近隣地域における標準的な借地権割合:更地価格の50 % 【指示事項】 ① 宅地の経済価値に即応した適正な賃料は積算法により査定する。 ② 賃料差額の90 %が取引の対象となるものとする。 ③ 借地権設定契約により、最有効使用が制約されていることから、賃料差額還元法においては更地価格の10 %を減価、借地権割合法においては、近隣地域における標準的な借地権割合から5%を控除することによって反映する。 ④ 計算過程で千円未満の端数が生じた場合は、切捨てとする。

    (1) 22,950,000 円