輸出取引等の範囲の特殊項目 9/23
問題一覧
1
非居住者に対する役務の提供は、①国内に所在する資産に係る運送又は保管、②国内における飲食又は宿泊、③これらに準ずるもので、国内において直接便益を享受するものの3項目以外のものについて、輸出免税の対象としているところです(令17七)。 ↓ この取扱いは、外国法人に対する役務の提供であっても、その外国法人が国内に支店、出張所等の施設を有する場合には居住者たる国内の支店、出張所等を経由して役務の提供を行ったものとして課税の対象とすることとしているものです。 ↓ しかし、事業者が国内に支店、出張所等を有する外国法人等に対して行う役務の提供であっても、次に掲げる要件のいずれをも満たすものは「国内の支店、出張所等を経由して役務の提供を行ったもの」とは認められないことから、輸出免税の対象として取り扱って差し支えないものとしています(基通7-2-17)。 1 事業者は外国法人等の国外の本店又は主たる事務所に対して直接役務の提供を行っているものであり、その外国法人等の国内の支店、出張所等はこの役務提供に直接的にも間接的にも関わっていないこと。 2 役務の提供を受ける外国法人等の国内の支店、出張所等の業務は、この役務の提供と同種、あるいは関連した業務でないこと。 ↓ 甲が乙に対して行った役務の提供は、輸出免税の対象となります。
2
特例輸出貨物とは、AEO輸出者(法令を遵守する体制を整えている輸出者として、あらかじめ税関長の承認を受けた認定輸出者をいいます。)等が輸出貨物を保税地域に搬入することなく、保税地域以外の場所に蔵置したまま輸出申告(特定輸出申告等)を行い、税関長の輸出の許可を受けた貨物のことをいいます。 ↓ この場合の「特例輸出貨物の輸出のための船舶又は航空機への積込みの場所における役務の提供」とは、特例輸出貨物を輸出するための船舶又は航空機へ積み込む場所及びその特例輸出貨物を積み込んだ船舶又は航空機におけるその特例輸出貨物の荷役、検数、鑑定又は検量等の役務の提供をいいます。 貨物の輸出に係る通関手続をAEO通関業者に委託した者が行う輸出申告に係る貨物については、消費税法施行令第17条第2項第4号に規定する特例輸出貨物に該当し、保税地域等及び特例輸出貨物の輸出のための船舶又は航空機への積込みの場所における役務の提供並びに保税地域等相互間の運送に限り、輸出類似取引として消費税が免除されます。
3
国際旅客輸送の一環として行われる役務提供の一部に国内輸送区間分が含まれているとしても次の場合には、次のとおりに取り扱われます。 ↓ 次の要件のすべてを満たす場合にはその全体が国際旅客輸送に該当するものとして免税となります(基通7-2-4)。 (1) 契約において国内輸送に係る部分が国際旅客輸送の一環であることが明らかにされていること。 (2) 国内間の移動のための輸送と国内と国外との間の移動のための輸送が連続して行われるものとして、国内乗継地又は寄港地への到着から国外への出発までの時間が定期路線時刻表上で24時間以内であること。
4
共同事業(人格のない社団等又は匿名組合が行う事業を除く。)において、各構成員がその持分割合又は利益の分配割合に応じて行ったこととされる資産の譲渡等及び課税仕入れ等の計上時期は、原則として、その共同事業として資産の譲渡等及び課税仕入れ等を行った時が各構成員における資産の譲渡等及び課税仕入れ等の時期となります。 ↓ ただし、各構成員が、当該資産の譲渡等及び課税仕入れ等の時期を、その共同事業の計算期間(1年以内のものに限る。)の終了する日の属する各構成員の課税期間において資産の譲渡等及び課税仕入れ等を行ったものとして取り扱っている場合には、これを認めて差し支えありません(基通9-1-28)。
5
商品券の原始発行は、資産の譲渡等に該当せず、課税の対象とはなりません(基通6-4-5)。商品券について課税が生ずるのは商品券が商品と引き換えられた時点です(基通9-1-22)。 (注) 商品券等の発行者以外の者が行う商品券等の販売(流通している商品券等の販売)は、消費税は非課税とされています(法別表第一4ハ)。 ↓ 商品券等の発行時には消費税の課税関係は生じませんから、商品券の発行について、発行の時点を収益計上の時期とする方法、又は、商品券の発行代金を預り金として処理し、商品と引き換えた時点を収益計上の時期とする方法のいずれの方法で経理されている場合であっても、実際に商品を引き渡した時に消費税の課税が生ずることとなるため、二重に課税されることはありません。 ↓ なお、法人税においては、商品券を発行した場合、原則として引換えにより商品の引渡し等をした日の属する事業年度の益金の額に算入することになりますが、商品券の発行の日から10年が経過した日等の属する事業年度終了の時において、未引換券がある場合については、その未引換券に係る対価の額を一括してその事業年度の収益に計上することとされています(法基通2-1-39)。この未引換券の収益計上は資産の譲渡等を伴わないものですから、原則として消費税の課税の対象とはなりません。
6
仮価格による取引や対価未確定の取引であっても、資産の譲渡等の時期は、目的物の引渡しの日等になります(基通9-1-1ほか)。 ↓ したがって、資産の譲渡等の対価の額が当該資産の譲渡等を行った日の属する課税期間の末日までに確定しないときは、仮価格がある場合にはこれにより、仮価格がない場合には適正に見積もった金額により確定申告を行うこととなり、確定申告後に対価の額が確定したときは、確定した課税期間において精算することとなります(基通10-1-20)。
7
営業の譲渡は営業に係る資産、負債の一切を含めて譲渡する契約であり、資産の譲渡については、課税資産と非課税資産を一括して譲渡するものと認められますから、課税資産と非課税資産の対価の額を合理的に区分して課税することとなります。 ↓ したがって、事例の場合の課税対象となる対価の額は20億円(営業権10億円+有形固定資産10億円)となります。土地の20億円は非課税のため算入しません。
8
現物出資により取得する株式の時価が課税標準となります。ただし、非課税部分については含まれません。 ↓ 100× (建物の時価60/土地の時価100+建物の時価60) =37.5(税込) 37.5× 100/110 (税抜)
9
法令上、嘱託者が納付すべきこととされている税、手数料等の立替払をし、その立替金を嘱託者から受領する場合において、本問のような方法により相手方にこれらの税、手数料等の立替金であることを明らかに区分して請求し、受領しているときは、司法書士の報酬に含まれないものとされています。 ↓ したがって、不課税とすることができます(基通10-1-4(注))。
10
商品の取引に係る割戻しは輸入した商品の支払対価の返還に該当し、契約内容等を勘案して個別に判断する必要がありますが、本問の割戻しは輸入貨物に係る価格の調整として支払われるものとは認められないため、これによって引取り時の課税標準が修正されるものではありません。 ↓ したがって、この割戻しによって引取りに係る消費税額を調整する必要もないことから、消費税の課税関係は生じないことになります。
11
仕入れに係る対価の返還等及び売上げに係る対価の返還等があった場合の消費税額の調整は、課税対象となった対価について返還があった場合に行うものです。免税事業者であった課税期間において行った課税資産の譲渡等について課税事業者になった後に生じた仕入れ・売上げの返品及び割戻しは、消費税の納税が免除されている課税期間における課税資産の譲渡等に基づくものであるため、消費税法第32条(仕入れに係る対価の返還等を受けた場合の仕入れに係る消費税額の控除の特例)第1項及び第38条(売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除)第1項の規定の適用はありません(基通12-1-8、14-1-6)。 ↓ ただし、免税事業者であった課税期間において行った課税仕入れについての仕入れに係る対価の返還等であっても、消費税法第36条《納税義務の免除を受けないこととなった場合等の棚卸資産に係る消費税額の調整》の規定の適用を受けた棚卸資産の課税仕入れについては、消費税法第32条の適用があります。 ↓ なお、消費税法第9条第2項に規定する基準期間における課税売上高の計算及び消費税法施行令第48条第1項に定める課税売上割合の計算において、免税事業者であった課税期間における売上げに係る対価の返還等があった場合には、その売上げは消費税の納税が免除されている課税期間に係るものであることから、その売上げに係る対価の返還等に対する消費税額はないものとして課税売上高及び課税売上割合の計算を行います。
12
小売店が行うクーポンを持参した消費者に対する商品の販売は、店頭価格(消費税及び地方消費税を含んだ金額)からクーポンに記載された金額を差し引いた金額で行われますが、実質はクーポンと引換えにメーカーが行うキャッシュバック相当額を小売店が立て替えているのと同様であり、あたかも商品代金の値引き販売のように見えるだけにすぎません(小売店は自己の営業政策のために販売価格を値引いているものではなく、メーカーから補てんされる金額を差し引いた金額を消費者に請求しているだけです。)。 ↓ したがって、商品の店頭価格(値引額を控除しない金額)を対価とする資産の譲渡に該当します。 ↓ 小売店からのクーポンの回収によって、クリアリングハウスから小売店へ支払われる手数料は、次のとおりの取扱いです(小売店からクーポン回収することによりクリアリングハウスはメーカーから回収料を得ることができます。)。 ↓ 小売店がクーポン回収を行ったことによる手数料は、クリアリングハウスに対する役務提供の対価であることから課税取引となります。 ↓ クリアリングハウスが行うメーカーへのクーポンの回収実績の報告により、メーカーからクリアリングハウスへ支払われる回収料は、次のとおりの取扱いです。 ↓ クリアリングハウスが行うクーポンの回収実績の報告及びその精算事務は、役務提供の対価であることから課税取引となります。 ↓ メーカーがクリアリングハウスを通して小売店に支払う商品値引額は、小売店がクーポンを持参した消費者に対してメーカーが行うべきキャッシュバック相当額の立替金を精算しているものです。 ↓ 値引額について、メーカーとクリアリングハウスとの間及びクリアリングハウスと小売店との間に課税関係は生じません。 その商品値引額は、メーカーが消費者に対して行ったキャッシュバックに係る金銭であることから、消費税法第38条第1項に規定する「売上げに係る対価の返還に係る金額」に該当することになります。
13
広告宣伝用の場合の取扱いのため、次の課税関係となります。 ↓ (1)のカード(本体)の購入費用は、非課税取引となります。 (2)のカードに対する広告宣伝用図柄の印刷費用は、課税取引に係る仕入れ(課税仕入れ)の対価となります。 なお、既製の図柄入りのテレホンカードを「テレホンカード」として購入する場合には、その購入は非課税取引に該当します。 一方、自社使用の場合は、課税仕入れとなりますが、その課税仕入れとする時期は、サービスの提供を受けた時が原則であり、継続して購入した日の属する課税期間の課税仕入れとしている場合は、その経理処理も認められます。
14
野球場のシーズン予約席料は、主催者と予約者の間の契約に基づくシーズン中における野球観戦を目的とした席料であるとともに、野球を観戦させるという役務の提供の対価と考えられます。 ↓ 課税仕入れとなり、仕入税額控除の対象となります。 なお、シーズン予約者には試合ごとの入場券が交付されますが、この入場券はシーズン予約者であることを証する一種の整理券と考えるのが妥当であり物品切手には該当しません。 また、課税仕入れの時期は、現実に役務の提供を受ける日つまり観戦をする日ですが、法人税法における交際費等の算入(所得減算)時期(中途解約はできないものであるため、接待等のあった日として交際費等に直接関連する行為のあった開幕日)に課税仕入れがあったとすることができます。
15
出張旅費のうち、その旅行について通常必要と認められる範囲のものは課税仕入れに該当するものとして取り扱います(基通11-2-1)。 ↓ しかし、通常必要と認められる範囲を超える部分は、所得税法上給与として課税されることとなり、給与を対価とする役務を受けることは課税仕入れに該当しません(法2十二)。
16
事業者が使用人等に支給する通勤手当(通勤定期等の現物による支給を含む。)のうち通勤のために通常必要とする範囲内のものは、課税仕入れに該当するものとして取り扱います(基通11-2-1)。 ↓ (1) 事業者が使用人等に支給する通勤手当(通勤定期等の現物による支給を含む。)のうち通勤のために通常必要とする範囲内のものは、所得税法上非課税とされる金額を超えている場合であっても、その全額が課税仕入れに該当するものとして取り扱います(基通11-2-2)。 (2) 住居手当については、事業者の事業遂行上直接必要なものとはいえず、その所得の種類も給与等に該当することから、課税仕入れには該当しません。
17
単身赴任手当は、家族と離れて生活することに伴い、そうでない勤務者に比し生活費等の負担が大きくなることに配意して、その単身赴任者に対する給与等の補填として支給されるものと考えられ、所得税においても給与所得として支払者においてこれに対する所得税額を源泉徴収すべきものとされています。また、消費税における出張旅費、宿泊費、日当は、その事業者が事業遂行のために必要な費用を旅行をした者を通じて支出しているものと認識し、その旅行に通常必要である部分の金額は、課税仕入れに係る支払対価に該当しますが、本問の単身赴任者に支給される旅費は、職務の遂行に必要な旅行の費用として支給されるものとは認められず、また、その旅費は給与に該当し、単身赴任手当と同様の性格のものです。 ↓ したがって、その事業者における単身赴任手当の支払は、給与等を対価とする役務の提供に対する支払であることから消費税の課税仕入れに係る支払対価には該当しません。
18
会社において通信教育の申込みを行い、通信教育を行っている事業者に対して直接受講料を支払っている場合は、課税仕入れに該当します。 しかし、受講料相当額を従業員に対して現金で支給する場合、その額は給与の一部であるから、課税仕入れには該当しないこととなります。 ↓ ただし、その通信教育の受講が会社の業務上の必要性に基づくものであるということを前提として、会社がその受講料の支払に係る領収証(その企業宛)を徴した分については、会社が支出した費用が通信教育の受講料としてのものであることは明らかであり、また、実質的に会社が直接通信教育を行う事業者に支払う場合と同様であることから、課税仕入れに該当するものとして取り扱われます。
19
本問のような場合には、食堂が会社から受け取る100円の部分は食事の提供の対価の一部で、課税取引となり、会社が社員の食事の100円分を他の事業者(食堂)から仕入れて社員に支給している形態であるということができます。 ↓ その部分について会社は課税仕入れを行ったこととなります。 なお、個別対応方式により仕入控除税額を計算するときは、その課税仕入れは原則として課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものとなります。
20
所有権移転外リース取引については、リース資産の譲渡として取り扱われ、消費税の課税仕入れの時期は、課税仕入れを行った日の属する課税期間において控除(以下「一括控除」といいます。)するのが原則ですから、所有権移転外リース取引によりリース資産を賃借した賃借人においては、そのリース資産の引渡しを受けた日の属する課税期間において一括控除することになります。しかしながら、消費税の仕入税額控除については、事業者の経理実務を考慮して、その時期については各種の特例が認められており、これと同様の趣旨から、会計基準に基づいた経理処理を踏まえ、経理実務の簡便性という観点から、賃借人が賃貸借処理をしている場合には、次のとおり取り扱われます。 ↓ 所有権移転外リース取引につき、事業者(賃借人)が賃貸借処理をしている場合で、そのリース料について支払うべき日の属する課税期間における課税仕入れ等として消費税の申告をしているときは、認められます。
21
本問の新支店の建物は、S支店としての営業活動(課税売上げのみを行うもの)及びテナントとしての賃貸(課税売上げ)のために要するものです ↓ この支店の建築のための一連の費用のうち、課税仕入れに当たるものは課税資産の譲渡等にのみ要するものに該当します。したがって、土地購入あっせん手数料及び土地造成費用は、いずれも課税資産の譲渡等にのみ要するものに該当します。
22
本問の造成工事の費用については、販売の目的で取得した土地についての造成費用です。 ↓ したがって、一時的に自社の資材置場として使用しているとしても、その他の資産の譲渡等にのみ要するものとなります。
23
課税売上割合の計算上、分母の額に算入されるのは、その課税期間中に行った資産の譲渡等の対価の額(有価証券の譲渡については対価の額の5%)とされています。 ↓ 課税売上割合の計算における分母への算入は、借入有価証券の売却であっても、その国債の売却日の属する課税期間において行うこととなります。
24
クレジット会社甲の取引を分解すると、9,500円で取得の取引は金銭債権の譲受けに、9,800円で譲渡の取引は金銭債権の譲渡に該当します。 課税売上割合の計算に当たって、金銭債権の譲受けの場合には、その債権について償還又は弁済を受けたときは、償還差益又は弁済差額を分母の金額に算入することとなりますが(令48)、償還又は弁済を受ける前にその金銭債権を譲渡した場合には、その行為は金銭債権の譲渡になります。 ↓ したがって、本問の場合は、その譲渡対価の額の100分の5に相当する金額(5%) 490円を分母の金額に算入することとなります(令48)。
25
甲が丙に引き渡した手形は、乙から消費税法別表第一第2号に該当する「支払手段の譲渡」として持ち込まれた手形であることから、甲が丙に対して行う手形の譲渡についてもその取引は「支払手段の譲渡」となり非課税となります。 ↓ その取引に係る手形は、消費税法施行令第48条第2項第1号に規定する「支払手段」に該当するため、課税売上割合の計算に当たって分母には算入しません。
26
非課税資産の譲渡等のうち、輸出取引とみなされるものは、金銭の貸付けや国債等の取得で債務者が非居住者であるものとされています。 ↓ (1)及び(2)とも社債の債務者は非居住者となり、輸出取引とみなされますから、課税売上割合の計算上、受け取る利子の額を分母、分子に算入します。
27
国外の支店等において自ら使用するものを輸出する場合又は国外において譲渡するための資産を輸出する場合には、対価を得て行う輸出取引ではありませんが、消費税法第31条第2項のみなし輸出取引に該当し、その資産が輸出されたことにつき一定の方法により証明がされたものは、課税資産の譲渡等に係る輸出取引等に該当するものとみなされます。これらの規定は、その資産に係る国内取引が取得によるものか賃借によるものかに関係なく適用されるものです。 ↓ したがって、仕入れに係る消費税額の計算に当たって、消費税法施行令第51条第3項及び第4項《非課税資産の輸出等を行った場合の課税売上割合の計算の方法等》の規定により、課税売上割合の計算上、資産の譲渡等の対価の額(分母)及び課税資産の譲渡等の対価の額(分子)には、これらの資産のFOB価格を加算することになります。
28
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース契約において利子相当額が明示されている場合には、この取引に係るリース料は、課税取引とされる資産の譲渡に対する対価の額と非課税取引とされる利子相当額を対価とする役務の提供に係る対価の額に区分されます。 ↓ この場合、リース会社における据付工事費及び運賃等も含めたリース資産の取得費用は、非課税取引となる利子相当額を対価とする役務の提供に要する費用ではなく、課税取引とされる資産の譲渡に要する費用の額であることから、仕入税額控除の適用に当たって課税資産の譲渡等にのみ要するものとして仕入税額控除額を計算することとなります
29
補助金等の使途が法令又は交付要綱等により明らかにされている場合には、その明らかにされているところにより使途を特定します。「交付要綱等」とは、国、地方公共団体又は特別の法律により設立された法人が交付する者である補助金等について、これらの者が作成したその補助金等の使途を定めた文書をいいますが、「交付要綱等」の範囲には、補助金等交付要綱及び補助金等交付決定書のほか、これらの附属書類である補助金等の積算内訳書及び実績報告書も含まれます。 ↓ したがって、実績報告書の費目別補助金執行実績の金額により、その補助金等の使途が明らかにされている場合は、その金額により、特定収入以外の収入と特定収入とに区分することができます。
30
資産の譲渡等の対価以外の収入の使途が特定されているかどうかは、一般的には法令又は交付要綱等(国、地方公共団体又は特別の法律により設立された法人から資産の譲渡等の対価以外の収入を受ける際にこれらの者が作成したその収入の使途を定めた文書をいう。)に定めたところによりますが、この場合の交付要綱等には、補助金等を交付する者が作成した補助金等交付要綱、補助金等交付決定書のほか、これらの付属書類である補助金等の積算内訳書、実績報告書を含むこととされています(基通16-2-2)。 ↓ したがって、実績報告書において、通勤手当として支出した金額が明らかにされている部分に係る補助金を特定収入とし、給料として支出した金額に係る補助金を特定支出のためにのみ使用することとされている収入として特定収入に該当しないものとして取り扱うことができます。
31
本問の前年度繰越金を生ずるもととなった収入(補助金等)は、収受した年度において特定収入に該当するか否かの判定(使途の特定)を行っていますから、前年度繰越金は、それを歳入として受け入れ処理した年度において特定収入とならず、使途の特定を行う必要もありません。 ↓ したがって、今年度の特定収入には該当しません。
32
特定期間の課税売上高が1,000万円を超えるかどうかの判定については、課税売上高に代えて、特定期間中に支払った給与等の金額により判定することができるとされていますが、この場合の給与等の金額とは、所得税法施行規則第100条第1項第1号《給与等、退職手当等又は公的年金等の支払明細書》に規定する給与等の金額をいいます。 ↓ 給与等の金額とは、所得税の課税対象とされる給与、賞与等が該当し、所得税が非課税とされる通勤手当、旅費等は該当せず、未払額は含まれません。 また、出向契約に基づき出向先事業者が出向元事業者に対して支払う給与負担金については、出向する使用人に対する給与を出向元事業者が支払い、その支払明細書を出向元事業者が交付する場合には、出向元事業者の給与支払額となるため、出向先事業者における特定期間の給与支払額には該当しません。
33
課税事業者選択届出書を提出した事業者は、課税事業者となった課税期間の初日から2年を経過する日までの間に開始した各課税期間中に調整対象固定資産の課税仕入れ等を行い、かつ、その仕入れた日の属する課税期間の確定申告を一般課税で行う場合には、その調整対象固定資産の課税仕入れ等を行った日の属する課税期間の初日から原則として3年間は、免税事業者となることはできず、簡易課税制度を適用して申告することもできません。 ↓ したがって、課税事業者となります。
34
本問の場合、資本金1,000万円以上の新設法人が、その基準期間がない事業年度に含まれる課税期間(設立1期目)中に調整対象固定資産(150万円の機械)の課税仕入れを行っており、かつ、その課税期間の消費税の確定申告を一般課税により行っています。 ↓ 来期(設立3期目)は課税事業者となります。 また、来期は簡易課税制度を適用して申告することもできませんので、一般課税により消費税の確定申告を行う必要があり、当期(設立2期目)又は翌期において、その調整対象固定資産を廃棄又は売却等により処分したとしても、これらのことに変わりはありません。
35
事業者向け電気通信利用役務の提供とは、国外事業者が行う電気通信利用役務の提供のうち、その電気通信利用役務の提供に係る役務の性質又はその役務の提供に係る取引条件等からその役務の提供を受ける者が通常事業者に限られるものをいい、例えば、次のものが該当します。 (1) インターネットのウエブサイト上への広告の掲載のようにその役務の性質から通常事業者向けであることが客観的に明らかなもの (2) 役務の提供を受ける事業者に応じて、各事業者との間で個別に取引内容を取り決めて締結した契約に基づき行われる電気通信利用役務の提供で、契約において役務の提供を受ける事業者が事業として利用することが明らかなもの ↓ 当社が提供するインターネットを介して投資分析ツールを利用させるサービスは、当社と利用者が相対で個別に取引内容を定めて契約を締結し、利用する事業者が、事業として利用することが明らかであることを確認している場合には、その取引条件等から事業者向け電気通信利用役務の提供に該当することとなります。 なお、その利用料が高額な事業者向けのサービスとのことですが、利用料が高額であるとか、利用者のほとんどが事業者であるとしても、その事実のみをもって、その役務の性質から事業者向け電気通信利用役務の提供に該当すると判断することはできません。
36
納税義務の判定は、その事業者が行った課税資産の譲渡等の対価の額から計算した「課税売上高」により判定することとされています。 ↓ 「特定課税仕入れ」は、その事業者の仕入れであって、課税資産の譲渡等ではないため、「特定課税仕入れ」に係る支払対価の額を課税標準として消費税の申告・納税を行っていたとしても、納税義務の判定や簡易課税制度が適用されるか否かの判定における課税売上高には、特定課税仕入れに係る支払対価の額は含まれません。
37
国外事業者から受けた「事業者向け電気通信利用役務の提供」については、「特定課税仕入れ」として役務の提供を受けた国内事業者に納税義務が課されており、いわゆるリバースチャージ方式により消費税の申告をする必要があります。 また、特定課税仕入れは、他の課税仕入れと同様に、役務の提供を受けた事業者において仕入税額控除の対象となります。 ただし、国外事業者から「事業者向け電気通信利用役務の提供」を受けた場合であっても、役務の提供を受けた事業者の、 ① 一般課税で、かつ、課税売上割合が95%以上の課税期間 ② 簡易課税制度が適用される課税期間 については、当分の間、「事業者向け電気通信利用役務の提供」(特定課税仕入れ)はなかったものとされるため、「特定課税仕入れ」として申告する必要はなく、また仕入税額控除の対象にもなりません。 ↓ 当社が、国外事業者の運営する宿泊予約サイトへ自身が経営する国内の宿泊施設を掲載するために支払う手数料は、国外事業者から受ける「事業者向け電気通信利用役務の提供」の対価に該当します。 したがって、当社の特定課税仕入れに該当することとなりますが、当社は、当課税期間について簡易課税制度を適用しておらず、課税売上割合が95%以上の事業者であるため、その特定課税仕入れはなかったものとされ、リバースチャージ方式により申告をする必要はありません。また、その手数料は仕入税額控除の対象にもなりません。
38
「特定課税仕入れ」とは、課税仕入れのうち事業として他の者から受けた「事業者向け電気通信利用役務の提供」をいうこととされており、その提供者が免税事業者であっても、提供される役務が「事業者向け電気通信利用役務の提供」に該当するのであれば、「特定課税仕入れ」として役務の提供を受けた事業者に納税義務が課されます。 ↓ したがって、本問のように当課税期間に簡易課税制度の適用がなく、課税売上割合が95%未満であれば、リバースチャージ方式による申告が必要です。
免税事業者からの課税仕入れにかかる経過措置 9/14
免税事業者からの課税仕入れにかかる経過措置 9/14
いあ · 31問 · 1年前免税事業者からの課税仕入れにかかる経過措置 9/14
免税事業者からの課税仕入れにかかる経過措置 9/14
31問 • 1年前消費】 調整対象固定資産の課税仕入れ等の届出の制限2 9/15
消費】 調整対象固定資産の課税仕入れ等の届出の制限2 9/15
いあ · 34問 · 1年前消費】 調整対象固定資産の課税仕入れ等の届出の制限2 9/15
消費】 調整対象固定資産の課税仕入れ等の届出の制限2 9/15
34問 • 1年前旧税率から新税率への経過措置 9/16
旧税率から新税率への経過措置 9/16
いあ · 21問 · 1年前旧税率から新税率への経過措置 9/16
旧税率から新税率への経過措置 9/16
21問 • 1年前適格請求書発行事業者の義務等その1 9/20(9/13)
適格請求書発行事業者の義務等その1 9/20(9/13)
いあ · 18問 · 1年前適格請求書発行事業者の義務等その1 9/20(9/13)
適格請求書発行事業者の義務等その1 9/20(9/13)
18問 • 1年前個人事業者の特殊項目 9/21
個人事業者の特殊項目 9/21
いあ · 36問 · 1年前個人事業者の特殊項目 9/21
個人事業者の特殊項目 9/21
36問 • 1年前間違えた問題
間違えた問題
いあ · 56問 · 1年前間違えた問題
間違えた問題
56問 • 1年前簡易課税制度の概要 9/27
簡易課税制度の概要 9/27
いあ · 44問 · 1年前簡易課税制度の概要 9/27
簡易課税制度の概要 9/27
44問 • 1年前覚え忘れてる事
覚え忘れてる事
いあ · 28問 · 1年前覚え忘れてる事
覚え忘れてる事
28問 • 1年前問題一覧
1
非居住者に対する役務の提供は、①国内に所在する資産に係る運送又は保管、②国内における飲食又は宿泊、③これらに準ずるもので、国内において直接便益を享受するものの3項目以外のものについて、輸出免税の対象としているところです(令17七)。 ↓ この取扱いは、外国法人に対する役務の提供であっても、その外国法人が国内に支店、出張所等の施設を有する場合には居住者たる国内の支店、出張所等を経由して役務の提供を行ったものとして課税の対象とすることとしているものです。 ↓ しかし、事業者が国内に支店、出張所等を有する外国法人等に対して行う役務の提供であっても、次に掲げる要件のいずれをも満たすものは「国内の支店、出張所等を経由して役務の提供を行ったもの」とは認められないことから、輸出免税の対象として取り扱って差し支えないものとしています(基通7-2-17)。 1 事業者は外国法人等の国外の本店又は主たる事務所に対して直接役務の提供を行っているものであり、その外国法人等の国内の支店、出張所等はこの役務提供に直接的にも間接的にも関わっていないこと。 2 役務の提供を受ける外国法人等の国内の支店、出張所等の業務は、この役務の提供と同種、あるいは関連した業務でないこと。 ↓ 甲が乙に対して行った役務の提供は、輸出免税の対象となります。
2
特例輸出貨物とは、AEO輸出者(法令を遵守する体制を整えている輸出者として、あらかじめ税関長の承認を受けた認定輸出者をいいます。)等が輸出貨物を保税地域に搬入することなく、保税地域以外の場所に蔵置したまま輸出申告(特定輸出申告等)を行い、税関長の輸出の許可を受けた貨物のことをいいます。 ↓ この場合の「特例輸出貨物の輸出のための船舶又は航空機への積込みの場所における役務の提供」とは、特例輸出貨物を輸出するための船舶又は航空機へ積み込む場所及びその特例輸出貨物を積み込んだ船舶又は航空機におけるその特例輸出貨物の荷役、検数、鑑定又は検量等の役務の提供をいいます。 貨物の輸出に係る通関手続をAEO通関業者に委託した者が行う輸出申告に係る貨物については、消費税法施行令第17条第2項第4号に規定する特例輸出貨物に該当し、保税地域等及び特例輸出貨物の輸出のための船舶又は航空機への積込みの場所における役務の提供並びに保税地域等相互間の運送に限り、輸出類似取引として消費税が免除されます。
3
国際旅客輸送の一環として行われる役務提供の一部に国内輸送区間分が含まれているとしても次の場合には、次のとおりに取り扱われます。 ↓ 次の要件のすべてを満たす場合にはその全体が国際旅客輸送に該当するものとして免税となります(基通7-2-4)。 (1) 契約において国内輸送に係る部分が国際旅客輸送の一環であることが明らかにされていること。 (2) 国内間の移動のための輸送と国内と国外との間の移動のための輸送が連続して行われるものとして、国内乗継地又は寄港地への到着から国外への出発までの時間が定期路線時刻表上で24時間以内であること。
4
共同事業(人格のない社団等又は匿名組合が行う事業を除く。)において、各構成員がその持分割合又は利益の分配割合に応じて行ったこととされる資産の譲渡等及び課税仕入れ等の計上時期は、原則として、その共同事業として資産の譲渡等及び課税仕入れ等を行った時が各構成員における資産の譲渡等及び課税仕入れ等の時期となります。 ↓ ただし、各構成員が、当該資産の譲渡等及び課税仕入れ等の時期を、その共同事業の計算期間(1年以内のものに限る。)の終了する日の属する各構成員の課税期間において資産の譲渡等及び課税仕入れ等を行ったものとして取り扱っている場合には、これを認めて差し支えありません(基通9-1-28)。
5
商品券の原始発行は、資産の譲渡等に該当せず、課税の対象とはなりません(基通6-4-5)。商品券について課税が生ずるのは商品券が商品と引き換えられた時点です(基通9-1-22)。 (注) 商品券等の発行者以外の者が行う商品券等の販売(流通している商品券等の販売)は、消費税は非課税とされています(法別表第一4ハ)。 ↓ 商品券等の発行時には消費税の課税関係は生じませんから、商品券の発行について、発行の時点を収益計上の時期とする方法、又は、商品券の発行代金を預り金として処理し、商品と引き換えた時点を収益計上の時期とする方法のいずれの方法で経理されている場合であっても、実際に商品を引き渡した時に消費税の課税が生ずることとなるため、二重に課税されることはありません。 ↓ なお、法人税においては、商品券を発行した場合、原則として引換えにより商品の引渡し等をした日の属する事業年度の益金の額に算入することになりますが、商品券の発行の日から10年が経過した日等の属する事業年度終了の時において、未引換券がある場合については、その未引換券に係る対価の額を一括してその事業年度の収益に計上することとされています(法基通2-1-39)。この未引換券の収益計上は資産の譲渡等を伴わないものですから、原則として消費税の課税の対象とはなりません。
6
仮価格による取引や対価未確定の取引であっても、資産の譲渡等の時期は、目的物の引渡しの日等になります(基通9-1-1ほか)。 ↓ したがって、資産の譲渡等の対価の額が当該資産の譲渡等を行った日の属する課税期間の末日までに確定しないときは、仮価格がある場合にはこれにより、仮価格がない場合には適正に見積もった金額により確定申告を行うこととなり、確定申告後に対価の額が確定したときは、確定した課税期間において精算することとなります(基通10-1-20)。
7
営業の譲渡は営業に係る資産、負債の一切を含めて譲渡する契約であり、資産の譲渡については、課税資産と非課税資産を一括して譲渡するものと認められますから、課税資産と非課税資産の対価の額を合理的に区分して課税することとなります。 ↓ したがって、事例の場合の課税対象となる対価の額は20億円(営業権10億円+有形固定資産10億円)となります。土地の20億円は非課税のため算入しません。
8
現物出資により取得する株式の時価が課税標準となります。ただし、非課税部分については含まれません。 ↓ 100× (建物の時価60/土地の時価100+建物の時価60) =37.5(税込) 37.5× 100/110 (税抜)
9
法令上、嘱託者が納付すべきこととされている税、手数料等の立替払をし、その立替金を嘱託者から受領する場合において、本問のような方法により相手方にこれらの税、手数料等の立替金であることを明らかに区分して請求し、受領しているときは、司法書士の報酬に含まれないものとされています。 ↓ したがって、不課税とすることができます(基通10-1-4(注))。
10
商品の取引に係る割戻しは輸入した商品の支払対価の返還に該当し、契約内容等を勘案して個別に判断する必要がありますが、本問の割戻しは輸入貨物に係る価格の調整として支払われるものとは認められないため、これによって引取り時の課税標準が修正されるものではありません。 ↓ したがって、この割戻しによって引取りに係る消費税額を調整する必要もないことから、消費税の課税関係は生じないことになります。
11
仕入れに係る対価の返還等及び売上げに係る対価の返還等があった場合の消費税額の調整は、課税対象となった対価について返還があった場合に行うものです。免税事業者であった課税期間において行った課税資産の譲渡等について課税事業者になった後に生じた仕入れ・売上げの返品及び割戻しは、消費税の納税が免除されている課税期間における課税資産の譲渡等に基づくものであるため、消費税法第32条(仕入れに係る対価の返還等を受けた場合の仕入れに係る消費税額の控除の特例)第1項及び第38条(売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除)第1項の規定の適用はありません(基通12-1-8、14-1-6)。 ↓ ただし、免税事業者であった課税期間において行った課税仕入れについての仕入れに係る対価の返還等であっても、消費税法第36条《納税義務の免除を受けないこととなった場合等の棚卸資産に係る消費税額の調整》の規定の適用を受けた棚卸資産の課税仕入れについては、消費税法第32条の適用があります。 ↓ なお、消費税法第9条第2項に規定する基準期間における課税売上高の計算及び消費税法施行令第48条第1項に定める課税売上割合の計算において、免税事業者であった課税期間における売上げに係る対価の返還等があった場合には、その売上げは消費税の納税が免除されている課税期間に係るものであることから、その売上げに係る対価の返還等に対する消費税額はないものとして課税売上高及び課税売上割合の計算を行います。
12
小売店が行うクーポンを持参した消費者に対する商品の販売は、店頭価格(消費税及び地方消費税を含んだ金額)からクーポンに記載された金額を差し引いた金額で行われますが、実質はクーポンと引換えにメーカーが行うキャッシュバック相当額を小売店が立て替えているのと同様であり、あたかも商品代金の値引き販売のように見えるだけにすぎません(小売店は自己の営業政策のために販売価格を値引いているものではなく、メーカーから補てんされる金額を差し引いた金額を消費者に請求しているだけです。)。 ↓ したがって、商品の店頭価格(値引額を控除しない金額)を対価とする資産の譲渡に該当します。 ↓ 小売店からのクーポンの回収によって、クリアリングハウスから小売店へ支払われる手数料は、次のとおりの取扱いです(小売店からクーポン回収することによりクリアリングハウスはメーカーから回収料を得ることができます。)。 ↓ 小売店がクーポン回収を行ったことによる手数料は、クリアリングハウスに対する役務提供の対価であることから課税取引となります。 ↓ クリアリングハウスが行うメーカーへのクーポンの回収実績の報告により、メーカーからクリアリングハウスへ支払われる回収料は、次のとおりの取扱いです。 ↓ クリアリングハウスが行うクーポンの回収実績の報告及びその精算事務は、役務提供の対価であることから課税取引となります。 ↓ メーカーがクリアリングハウスを通して小売店に支払う商品値引額は、小売店がクーポンを持参した消費者に対してメーカーが行うべきキャッシュバック相当額の立替金を精算しているものです。 ↓ 値引額について、メーカーとクリアリングハウスとの間及びクリアリングハウスと小売店との間に課税関係は生じません。 その商品値引額は、メーカーが消費者に対して行ったキャッシュバックに係る金銭であることから、消費税法第38条第1項に規定する「売上げに係る対価の返還に係る金額」に該当することになります。
13
広告宣伝用の場合の取扱いのため、次の課税関係となります。 ↓ (1)のカード(本体)の購入費用は、非課税取引となります。 (2)のカードに対する広告宣伝用図柄の印刷費用は、課税取引に係る仕入れ(課税仕入れ)の対価となります。 なお、既製の図柄入りのテレホンカードを「テレホンカード」として購入する場合には、その購入は非課税取引に該当します。 一方、自社使用の場合は、課税仕入れとなりますが、その課税仕入れとする時期は、サービスの提供を受けた時が原則であり、継続して購入した日の属する課税期間の課税仕入れとしている場合は、その経理処理も認められます。
14
野球場のシーズン予約席料は、主催者と予約者の間の契約に基づくシーズン中における野球観戦を目的とした席料であるとともに、野球を観戦させるという役務の提供の対価と考えられます。 ↓ 課税仕入れとなり、仕入税額控除の対象となります。 なお、シーズン予約者には試合ごとの入場券が交付されますが、この入場券はシーズン予約者であることを証する一種の整理券と考えるのが妥当であり物品切手には該当しません。 また、課税仕入れの時期は、現実に役務の提供を受ける日つまり観戦をする日ですが、法人税法における交際費等の算入(所得減算)時期(中途解約はできないものであるため、接待等のあった日として交際費等に直接関連する行為のあった開幕日)に課税仕入れがあったとすることができます。
15
出張旅費のうち、その旅行について通常必要と認められる範囲のものは課税仕入れに該当するものとして取り扱います(基通11-2-1)。 ↓ しかし、通常必要と認められる範囲を超える部分は、所得税法上給与として課税されることとなり、給与を対価とする役務を受けることは課税仕入れに該当しません(法2十二)。
16
事業者が使用人等に支給する通勤手当(通勤定期等の現物による支給を含む。)のうち通勤のために通常必要とする範囲内のものは、課税仕入れに該当するものとして取り扱います(基通11-2-1)。 ↓ (1) 事業者が使用人等に支給する通勤手当(通勤定期等の現物による支給を含む。)のうち通勤のために通常必要とする範囲内のものは、所得税法上非課税とされる金額を超えている場合であっても、その全額が課税仕入れに該当するものとして取り扱います(基通11-2-2)。 (2) 住居手当については、事業者の事業遂行上直接必要なものとはいえず、その所得の種類も給与等に該当することから、課税仕入れには該当しません。
17
単身赴任手当は、家族と離れて生活することに伴い、そうでない勤務者に比し生活費等の負担が大きくなることに配意して、その単身赴任者に対する給与等の補填として支給されるものと考えられ、所得税においても給与所得として支払者においてこれに対する所得税額を源泉徴収すべきものとされています。また、消費税における出張旅費、宿泊費、日当は、その事業者が事業遂行のために必要な費用を旅行をした者を通じて支出しているものと認識し、その旅行に通常必要である部分の金額は、課税仕入れに係る支払対価に該当しますが、本問の単身赴任者に支給される旅費は、職務の遂行に必要な旅行の費用として支給されるものとは認められず、また、その旅費は給与に該当し、単身赴任手当と同様の性格のものです。 ↓ したがって、その事業者における単身赴任手当の支払は、給与等を対価とする役務の提供に対する支払であることから消費税の課税仕入れに係る支払対価には該当しません。
18
会社において通信教育の申込みを行い、通信教育を行っている事業者に対して直接受講料を支払っている場合は、課税仕入れに該当します。 しかし、受講料相当額を従業員に対して現金で支給する場合、その額は給与の一部であるから、課税仕入れには該当しないこととなります。 ↓ ただし、その通信教育の受講が会社の業務上の必要性に基づくものであるということを前提として、会社がその受講料の支払に係る領収証(その企業宛)を徴した分については、会社が支出した費用が通信教育の受講料としてのものであることは明らかであり、また、実質的に会社が直接通信教育を行う事業者に支払う場合と同様であることから、課税仕入れに該当するものとして取り扱われます。
19
本問のような場合には、食堂が会社から受け取る100円の部分は食事の提供の対価の一部で、課税取引となり、会社が社員の食事の100円分を他の事業者(食堂)から仕入れて社員に支給している形態であるということができます。 ↓ その部分について会社は課税仕入れを行ったこととなります。 なお、個別対応方式により仕入控除税額を計算するときは、その課税仕入れは原則として課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものとなります。
20
所有権移転外リース取引については、リース資産の譲渡として取り扱われ、消費税の課税仕入れの時期は、課税仕入れを行った日の属する課税期間において控除(以下「一括控除」といいます。)するのが原則ですから、所有権移転外リース取引によりリース資産を賃借した賃借人においては、そのリース資産の引渡しを受けた日の属する課税期間において一括控除することになります。しかしながら、消費税の仕入税額控除については、事業者の経理実務を考慮して、その時期については各種の特例が認められており、これと同様の趣旨から、会計基準に基づいた経理処理を踏まえ、経理実務の簡便性という観点から、賃借人が賃貸借処理をしている場合には、次のとおり取り扱われます。 ↓ 所有権移転外リース取引につき、事業者(賃借人)が賃貸借処理をしている場合で、そのリース料について支払うべき日の属する課税期間における課税仕入れ等として消費税の申告をしているときは、認められます。
21
本問の新支店の建物は、S支店としての営業活動(課税売上げのみを行うもの)及びテナントとしての賃貸(課税売上げ)のために要するものです ↓ この支店の建築のための一連の費用のうち、課税仕入れに当たるものは課税資産の譲渡等にのみ要するものに該当します。したがって、土地購入あっせん手数料及び土地造成費用は、いずれも課税資産の譲渡等にのみ要するものに該当します。
22
本問の造成工事の費用については、販売の目的で取得した土地についての造成費用です。 ↓ したがって、一時的に自社の資材置場として使用しているとしても、その他の資産の譲渡等にのみ要するものとなります。
23
課税売上割合の計算上、分母の額に算入されるのは、その課税期間中に行った資産の譲渡等の対価の額(有価証券の譲渡については対価の額の5%)とされています。 ↓ 課税売上割合の計算における分母への算入は、借入有価証券の売却であっても、その国債の売却日の属する課税期間において行うこととなります。
24
クレジット会社甲の取引を分解すると、9,500円で取得の取引は金銭債権の譲受けに、9,800円で譲渡の取引は金銭債権の譲渡に該当します。 課税売上割合の計算に当たって、金銭債権の譲受けの場合には、その債権について償還又は弁済を受けたときは、償還差益又は弁済差額を分母の金額に算入することとなりますが(令48)、償還又は弁済を受ける前にその金銭債権を譲渡した場合には、その行為は金銭債権の譲渡になります。 ↓ したがって、本問の場合は、その譲渡対価の額の100分の5に相当する金額(5%) 490円を分母の金額に算入することとなります(令48)。
25
甲が丙に引き渡した手形は、乙から消費税法別表第一第2号に該当する「支払手段の譲渡」として持ち込まれた手形であることから、甲が丙に対して行う手形の譲渡についてもその取引は「支払手段の譲渡」となり非課税となります。 ↓ その取引に係る手形は、消費税法施行令第48条第2項第1号に規定する「支払手段」に該当するため、課税売上割合の計算に当たって分母には算入しません。
26
非課税資産の譲渡等のうち、輸出取引とみなされるものは、金銭の貸付けや国債等の取得で債務者が非居住者であるものとされています。 ↓ (1)及び(2)とも社債の債務者は非居住者となり、輸出取引とみなされますから、課税売上割合の計算上、受け取る利子の額を分母、分子に算入します。
27
国外の支店等において自ら使用するものを輸出する場合又は国外において譲渡するための資産を輸出する場合には、対価を得て行う輸出取引ではありませんが、消費税法第31条第2項のみなし輸出取引に該当し、その資産が輸出されたことにつき一定の方法により証明がされたものは、課税資産の譲渡等に係る輸出取引等に該当するものとみなされます。これらの規定は、その資産に係る国内取引が取得によるものか賃借によるものかに関係なく適用されるものです。 ↓ したがって、仕入れに係る消費税額の計算に当たって、消費税法施行令第51条第3項及び第4項《非課税資産の輸出等を行った場合の課税売上割合の計算の方法等》の規定により、課税売上割合の計算上、資産の譲渡等の対価の額(分母)及び課税資産の譲渡等の対価の額(分子)には、これらの資産のFOB価格を加算することになります。
28
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース契約において利子相当額が明示されている場合には、この取引に係るリース料は、課税取引とされる資産の譲渡に対する対価の額と非課税取引とされる利子相当額を対価とする役務の提供に係る対価の額に区分されます。 ↓ この場合、リース会社における据付工事費及び運賃等も含めたリース資産の取得費用は、非課税取引となる利子相当額を対価とする役務の提供に要する費用ではなく、課税取引とされる資産の譲渡に要する費用の額であることから、仕入税額控除の適用に当たって課税資産の譲渡等にのみ要するものとして仕入税額控除額を計算することとなります
29
補助金等の使途が法令又は交付要綱等により明らかにされている場合には、その明らかにされているところにより使途を特定します。「交付要綱等」とは、国、地方公共団体又は特別の法律により設立された法人が交付する者である補助金等について、これらの者が作成したその補助金等の使途を定めた文書をいいますが、「交付要綱等」の範囲には、補助金等交付要綱及び補助金等交付決定書のほか、これらの附属書類である補助金等の積算内訳書及び実績報告書も含まれます。 ↓ したがって、実績報告書の費目別補助金執行実績の金額により、その補助金等の使途が明らかにされている場合は、その金額により、特定収入以外の収入と特定収入とに区分することができます。
30
資産の譲渡等の対価以外の収入の使途が特定されているかどうかは、一般的には法令又は交付要綱等(国、地方公共団体又は特別の法律により設立された法人から資産の譲渡等の対価以外の収入を受ける際にこれらの者が作成したその収入の使途を定めた文書をいう。)に定めたところによりますが、この場合の交付要綱等には、補助金等を交付する者が作成した補助金等交付要綱、補助金等交付決定書のほか、これらの付属書類である補助金等の積算内訳書、実績報告書を含むこととされています(基通16-2-2)。 ↓ したがって、実績報告書において、通勤手当として支出した金額が明らかにされている部分に係る補助金を特定収入とし、給料として支出した金額に係る補助金を特定支出のためにのみ使用することとされている収入として特定収入に該当しないものとして取り扱うことができます。
31
本問の前年度繰越金を生ずるもととなった収入(補助金等)は、収受した年度において特定収入に該当するか否かの判定(使途の特定)を行っていますから、前年度繰越金は、それを歳入として受け入れ処理した年度において特定収入とならず、使途の特定を行う必要もありません。 ↓ したがって、今年度の特定収入には該当しません。
32
特定期間の課税売上高が1,000万円を超えるかどうかの判定については、課税売上高に代えて、特定期間中に支払った給与等の金額により判定することができるとされていますが、この場合の給与等の金額とは、所得税法施行規則第100条第1項第1号《給与等、退職手当等又は公的年金等の支払明細書》に規定する給与等の金額をいいます。 ↓ 給与等の金額とは、所得税の課税対象とされる給与、賞与等が該当し、所得税が非課税とされる通勤手当、旅費等は該当せず、未払額は含まれません。 また、出向契約に基づき出向先事業者が出向元事業者に対して支払う給与負担金については、出向する使用人に対する給与を出向元事業者が支払い、その支払明細書を出向元事業者が交付する場合には、出向元事業者の給与支払額となるため、出向先事業者における特定期間の給与支払額には該当しません。
33
課税事業者選択届出書を提出した事業者は、課税事業者となった課税期間の初日から2年を経過する日までの間に開始した各課税期間中に調整対象固定資産の課税仕入れ等を行い、かつ、その仕入れた日の属する課税期間の確定申告を一般課税で行う場合には、その調整対象固定資産の課税仕入れ等を行った日の属する課税期間の初日から原則として3年間は、免税事業者となることはできず、簡易課税制度を適用して申告することもできません。 ↓ したがって、課税事業者となります。
34
本問の場合、資本金1,000万円以上の新設法人が、その基準期間がない事業年度に含まれる課税期間(設立1期目)中に調整対象固定資産(150万円の機械)の課税仕入れを行っており、かつ、その課税期間の消費税の確定申告を一般課税により行っています。 ↓ 来期(設立3期目)は課税事業者となります。 また、来期は簡易課税制度を適用して申告することもできませんので、一般課税により消費税の確定申告を行う必要があり、当期(設立2期目)又は翌期において、その調整対象固定資産を廃棄又は売却等により処分したとしても、これらのことに変わりはありません。
35
事業者向け電気通信利用役務の提供とは、国外事業者が行う電気通信利用役務の提供のうち、その電気通信利用役務の提供に係る役務の性質又はその役務の提供に係る取引条件等からその役務の提供を受ける者が通常事業者に限られるものをいい、例えば、次のものが該当します。 (1) インターネットのウエブサイト上への広告の掲載のようにその役務の性質から通常事業者向けであることが客観的に明らかなもの (2) 役務の提供を受ける事業者に応じて、各事業者との間で個別に取引内容を取り決めて締結した契約に基づき行われる電気通信利用役務の提供で、契約において役務の提供を受ける事業者が事業として利用することが明らかなもの ↓ 当社が提供するインターネットを介して投資分析ツールを利用させるサービスは、当社と利用者が相対で個別に取引内容を定めて契約を締結し、利用する事業者が、事業として利用することが明らかであることを確認している場合には、その取引条件等から事業者向け電気通信利用役務の提供に該当することとなります。 なお、その利用料が高額な事業者向けのサービスとのことですが、利用料が高額であるとか、利用者のほとんどが事業者であるとしても、その事実のみをもって、その役務の性質から事業者向け電気通信利用役務の提供に該当すると判断することはできません。
36
納税義務の判定は、その事業者が行った課税資産の譲渡等の対価の額から計算した「課税売上高」により判定することとされています。 ↓ 「特定課税仕入れ」は、その事業者の仕入れであって、課税資産の譲渡等ではないため、「特定課税仕入れ」に係る支払対価の額を課税標準として消費税の申告・納税を行っていたとしても、納税義務の判定や簡易課税制度が適用されるか否かの判定における課税売上高には、特定課税仕入れに係る支払対価の額は含まれません。
37
国外事業者から受けた「事業者向け電気通信利用役務の提供」については、「特定課税仕入れ」として役務の提供を受けた国内事業者に納税義務が課されており、いわゆるリバースチャージ方式により消費税の申告をする必要があります。 また、特定課税仕入れは、他の課税仕入れと同様に、役務の提供を受けた事業者において仕入税額控除の対象となります。 ただし、国外事業者から「事業者向け電気通信利用役務の提供」を受けた場合であっても、役務の提供を受けた事業者の、 ① 一般課税で、かつ、課税売上割合が95%以上の課税期間 ② 簡易課税制度が適用される課税期間 については、当分の間、「事業者向け電気通信利用役務の提供」(特定課税仕入れ)はなかったものとされるため、「特定課税仕入れ」として申告する必要はなく、また仕入税額控除の対象にもなりません。 ↓ 当社が、国外事業者の運営する宿泊予約サイトへ自身が経営する国内の宿泊施設を掲載するために支払う手数料は、国外事業者から受ける「事業者向け電気通信利用役務の提供」の対価に該当します。 したがって、当社の特定課税仕入れに該当することとなりますが、当社は、当課税期間について簡易課税制度を適用しておらず、課税売上割合が95%以上の事業者であるため、その特定課税仕入れはなかったものとされ、リバースチャージ方式により申告をする必要はありません。また、その手数料は仕入税額控除の対象にもなりません。
38
「特定課税仕入れ」とは、課税仕入れのうち事業として他の者から受けた「事業者向け電気通信利用役務の提供」をいうこととされており、その提供者が免税事業者であっても、提供される役務が「事業者向け電気通信利用役務の提供」に該当するのであれば、「特定課税仕入れ」として役務の提供を受けた事業者に納税義務が課されます。 ↓ したがって、本問のように当課税期間に簡易課税制度の適用がなく、課税売上割合が95%未満であれば、リバースチャージ方式による申告が必要です。