問題一覧
1
【問題01】下記の図(カラー表示)は、ある遺伝子解析方法を用いた場合の結果を示す.該当する解析方法はどれか.なお、SNP は一塩基多型を、STR はShort Tandem Repeat を表すものとする.
5.SNP を用いたゲノムワイド関連解析法
2
【問題02】DNA シークエンシング技術の発達に関する年代毎の記載のうち誤っているのはどれか.
4.現在では、100ドルで全ゲノムのシークエンス解読が可能である.
3
【問題03】いとこ同士の結婚で、その子どもに異常な表現型 (既知の常染色体劣性遺伝疾患ばかりでなく、死産、新生児死亡、先天奇形も含む)が生じるリスクは一般頻度の約何倍になるか.
2.2倍
4
【問題04】不安定反復配列の伸長により生じる以下の疾患のうち、グルタミンをコードするCAG の伸長を原因とする疾患はどれか.2つ選べ.
2.Huntington 病, 5.X 連鎖劣性球脊髄性筋萎縮症
5
【問題05】メンデルの法則を用いて説明が可能な事象はどれか.2つ選べ.
2.配偶子形成におけるアレルの分離, 5.異なる遺伝子座における対立遺伝子の独立と分配
6
【問題06】複数のメンデル遺伝形式を示す疾患はどれか.
1.網膜色素変性症
7
【問題07】片親性ダイソミーに関する記載で誤っているのはどれか.
3.親が片親性ダイソミーの場合、子どもに50%の確率で遺伝する.
8
【問題08】エピジェネティクスに関連した事項として正しいのはどれか.
2.ヒストンのメチル化修飾は、転写活性化にも作用する.
9
【問題09】ミトコンドリアおよび関連疾患に関する記載で正しいのはどれか.
3.卵子形成過程でミトコンドリアの数はいったん減少する.
10
【問題10】多因子遺伝および多因子疾患について正しいのはどれか.
1.個人の身長を決定する主な要因は遺伝的要因であり、環境的要因ではない.
11
【問題11】1Mbp レベルでのゲノムDNA 配列の欠失を同定できる検査はどれか.2つ選べ.
1.FISH 法, 3.アレイCGH 法
12
【問題12】DNA の複製に関する酵素とその働きとして誤っているのはどれか.
1.テロメラーゼ ― テロメア配列削除
13
【問題13】ハウスキーピング遺伝子に関する記載として適切でないのはどれか.
2.組織間で発現量は一定している.
14
【問題14】遺伝子変異のうち、野生型で産生されるペプチド鎖と変異型から産生されるペプチド鎖の長さを比較した場合、2つのペプチド鎖の長さが同じになる変異はどれか.2つ選べ.
1.サイレント変異, 5.ミスセンス変異
15
【問題15】染色体逆位についての一般的記述において、誤っているのはどれか.2つ選べ.
4.知的障害を有する小児で腕間逆位が同定された場合、原因診断と考えられる., 5.腕間逆位では、腕内逆位に比べて不均衡型異常を有する生産児をもつ可能性が低い.
16
【問題16】記載された核型とその解釈について、誤っているのはどれか.2つ選べ.
1.46,X,i(X)(q10): 環状X 染色体を持つ女性., 5.46,XY,ins(5;2)(p14;q22q32):2 番染色体長腕に5 番染色体の短腕の一部が挿入された男性.
17
【問題17】染色体不安定症候群の一般的特徴のうち、誤っているのはどれか.2つ選べ.
1.分子遺伝学的原因は明らかになっていない., 3.不安定性は性染色体でおこりやすい.
18
【問題20】免疫に関連する事項として正しいのはどれか.
4.体細胞再構成による機能的なタンパク質は、片側アリルでのみで作られる.
19
【問題21】先天代謝異常症とその治療法の組み合わせについて適切でないのはどれか.
4.ガラクトース血症 ― 酵素補充療法
20
【問題22】家族性腫瘍とその原因遺伝子の組み合わせで誤っているのはどれか.
4.多発性内分泌腫瘍症1 型 ― VHL
21
【問題24】モザイクについての記載で正しいのはどれか.2つ選べ
4.モザイク型の染色体疾患をもつ患者は、モザイクではない患者に比べて、重症度が低い傾向がある., 5.遺伝子型・表現型ともに正常な両親から、浸透率の高い常染色体優性疾患に罹患した同胞が2 人以上生まれることは、生殖細胞系列モザイクにより説明できる.
22
【問題25】腫瘍における体細胞変異に関して誤っているのはどれか.
4.ドライバー変異は治療の標的には成りえない.
23
【問題26】先天異常の原因分類と頻度の関係を示すグラフにおいて、空欄(a)に入る項目として適切なのはどれか.
1.多因子遺伝
24
【問題27】ヒトの性分化に関する記載について誤っているのはどれか.2つ選べ.
1.胎生期の性分化においては、男性が原型であり、女性は誘導型である., 5.Klinefelter 症候群では、SHOX 遺伝子の過剰が造精機能障害につながる.
25
【問題28】連鎖解析に関する記述のうち正しいのはどれか.2つ選べ.
2.多型マーカーが用いられる., 3.連鎖不平衡とは、特定のハプロタイプが集団の中で偏った頻度で存在することである.
26
【問題29】SNP(一塩基多型)に関する一般的な記載として正しいのはどれか.2つ選べ.
2.SNP アレイ法を用いると片親性イソダイソミーの検出が可能である., 4.国際HapMap プロジェクトによりゲノム全体を網羅するSNP 情報の整備がなされた.
27
【問題30】臨床遺伝学で用いられるデータベースに関する記述として適切なのはどれか.2つ選べ.
2.OMIM では、遺伝子やメンデル遺伝形質に関わる情報を閲覧できる., 3.GeneReviews では、疾患の再発率や家系内リスク情報も記載されている.
28
【問題31】遺伝性疾患とその特徴的臨床所見の組み合わせで誤っているのはどれか.
5.フェニルケトン尿症 ― 白内障
29
【問題32】遺伝学的診察における対応として適切なのはどれか.
1.出生前診断の非侵襲的検査として、母体血清マーカー検査を提示した.
30
【問題33】染色体異常症に関わる診療における対応として適切なのはどれか.2つ選べ.
2.多発先天奇形を有する児の染色体検査で47,XXX を認めたため、他の遺伝学的原因の検討を行った., 4.14 歳の低身長女児.原発無月経を認めたので、Turner 症候群を鑑別診断の1つとした.
31
【問題34】遺伝学的検査の実施における対応として適切なのはどれか.2つ選べ.
2.小学生の罹患者の遺伝性疾患を確定診断するための遺伝学的検査で、代諾者から同意を得た., 5.アムステルダム基準を満たす大腸癌患者のマイクロサテライト不安定性検査結果がMSI-H(陽性)であったが、遺伝学的検査を希望されなかったため、Lynch 症候群と同様の経過観察を提案した.
32
【問題35】高年妊婦を対象とした遺伝カウンセリングにおける対応として正しいのはどれか.2つ選べ.
3.年齢に関係なく全妊娠の3-5%に先天異常が見られるという情報を提供した., 4.染色体異常を持つ児に対する福祉体制について説明した.
33
【問題36】クライエントは32 歳の女性、父親が常染色体優性形式のある脊髄小脳変性症と診断された.家系図を下図に示す.家族に近親婚はなく、本人は現在この疾患を発症していない.この脊髄小脳変性症の浸透率が50%と仮定した場合に、この女性の第一子が発症する確率として正しいのはどれか.
3.1/12
34
【問題37】遺伝カウンセリングの状況設定として適切でないと考えられるのはどれか.
4.新生児期発症疾患の遺伝カウンセリングで、健康な小学生の同胞にも来談してもらった.
35
【問題39】治療法の無い、ある成人発症疾患を持つ発端者がいる.この発端者と血縁関係にあるクライエントが、家族に相談なく発症前診断を希望されて来談された.この場合の対応として、適切でないのはどれか
5.遺伝学的検査によって生じうる不利益を強調する.
36
【問題40】160,000 人に1 人の頻度で、新生児期から発症する常染色体劣性遺伝病があるとする.クライエントの女性は、この疾患に罹患した児が2 人と健康な子どもを1人出産し、その後離婚した.本人及び前夫とは血縁関係のない男性と結婚して、子どもを授かった場合、2 人の子と同じ病気を持つ子どもが産まれる確率として適切なのはどれか.
2.1/800
37
【問題41】我が国の生殖医療・周産期医療の現状として適切でないのはどれか.
1.卵子提供は、法律で禁止されている.
38
【問題42】遺伝カウンセリング加算の算定が認められた施設において臨床遺伝専門医が診療行為として行った場合、公的医療保険における遺伝カウンセリング加算の診療報酬請求ができるのはどれか.
5.筋強直性ジストロフィー疑いの患者に対する遺伝学的検査で、病的な変異が発見されたことを説明した際の遺伝カウンセリング.
39
【問題43】ファーマコゲノミクスに関わる遺伝学的検査と単一遺伝子病に向けた遺伝学的検査で得られる遺伝情報の特徴のうち、共通している項目はどれか.2つ選べ.
1.一生変化しない., 3.世代を超えて受け継がれる.
40
【問題44】ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(文部科学省、厚生労働省、経済産業省:平成26 年11月25 日一部改正)のインフォームド・コンセントに関する記載内容について正しいのはどれか.
3.研究責任者は、提供者又は代諾者等からインフォームド・コンセントの撤回があった場合、当該試料・情報が連結不可能匿名化されていれば廃棄しないことができる.
41
【問題45】2011 年に発表された日本医学会の「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」に関する記載として適切でないのはどれか.
2.すでに発症している患者の遺伝学的検査の事前の説明と同意・了解(インフォームド・コンセント、インフォームド・アセント)の確認は、原則として認定遺伝カウンセラーが行う.