道路運送法の目的規定には、輸送の安全を確保し、道路運送の利用者の利益の保護及 びその利便の増進を図ることが定められています。

道路運送法で「旅客自動車運送事業」とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車を使 用して旅客を運送する事業をいいます。

道路運送法で「自動車」とは、道路運送車両法による自動車をいいます。

個人タクシー事業は、道路運送法の「一般乗用旅客自動車運送事業」に該当します。

道路運送法では、一般乗合旅客自動車運送事業と一般乗用旅客自動車運送事業の2種 類の事業が一般旅客自動車運送事業であって、それら以外の事業は特定旅客自動車運 送事業であるとされています。

一般乗用旅客自動車運送事業の事業計画には、少なくとも運賃及び料金の収受につい て、明確に定めなければなりません。

タクシーの運賃料金メーター器が故障したため新しいメーター器に変更する場合、運 賃及び料金の変更認可の手続きは必要ありません。

道路運送法の規定では、運賃又は料金の割り戻しはやむを得ない事由があっても禁止 されています。

一般乗用旅客自動車運送事業者は、原則、運送の申込みを受けた順序で旅客の運送を 行わなければなりません。

事業を休止中の個人タクシー事業者が、営業所の位置の変更を行いました。この場合、 休止中であることから事業計画変更の手続きは必要ありません。

営業区域外から乗車した旅客の着地が営業区域外である場合、事業者の営業区域を通 過していても道路運送法違反になります。

一般乗用旅客自動車運送事業の営業区域は、輸送の安全、旅客の利便等を勘案して、 事業者が定める区域を単位としています。

一般乗用旅客自動車運送事業の運送約款には、運送の引受けに関する事項等を定める ことが必要ですが、運送責任の始期及び終期についても定めなければなりません。

旅客自動車運送事業運輸規則は、旅客の利便を図ることを目的の一つとしています。

営業区域内において運送の申し込みがあった際、旅客から指示された目的地までの経 路がわからない場合には、旅客にその旨を説明し、当該運送の引受けを拒絶してもよ いことが道路運送法に規定されています。

タクシー事業者は、身体障害者補助犬を連れた旅客に対して、運送の引受けを拒絶することはできません。

タクシー事業者が旅客を運送中に事故に遭遇し旅客が負傷した場合、事故の過失の度合いによって旅客を保護する責任は免れます。

一般乗用旅客自動車運送事業者は、自動車事故報告規則に規定する事故が発生した場合にあっては、自動車事故報告書を提出すれば、事故の記録をする必要はありません。

旅客自動車運送事業者は、事業用自動車に応急修理のために必要な器具及び部品を備 えなければ、当該事業用自動車を旅客の運送の用に供してはなりませんが、運送の途中において当該事業用自動車に故障が発生した場合に、これらの器具及び部品を容易 に供給することができるときは、当該事業用自動車を旅客の運送の用に供することが できます。

タクシー乗務員は、旅客を運送中であっても、旅客の承諾を得た場合には、タクシー車内で喫煙してもよいと規定されています。

「回送板」の使用方法については、運送約款に定めこれを明示しなければなりません。

一般旅客自動車運送事業者は、事業年度の経過後、100日以内に「事業報告書」を行政庁に提出する義務がありますが、個人タクシー事業者は提出する義務はありません。

一般乗用旅客自動車運送事業標準運送約款には、旅客は、運転者が行う運送の安全確保のための職務上の指示に従わなければならないことが規定されています。

一般乗用旅客自動車運送事業標準運送約款には、運賃及び料金は、いかなる場合でも、運賃料金メーター器の表示額によることが規定されています。

個人タクシー事業者が許可期限を更新しようとする場合、手続きについては、当該許可期限の満了後1か月以内に申請書を提出しなければなりません。

期限更新日において年齢が満65歳以上の個人タクシー事業者であっても、当該期限更新の申請前1年以内に公的医療機関等の医療提供施設において健康診断を受診した場合には、旅客自動車運送事業運輸規則に定めるところによる高齢者に対する適性 診断を受診する必要はありません。

個人タクシー事業の許可期限の更新申請書には、事業用自動車の自動車検査証の写し、対人8，000万円以上及び対物200万円以上の任意保険又は共済に加入していることを証する書面などを添付する必要があります。

道路運送法等の法令違反により期限更新で1年後との許可期限を付された個人タク シー事業者は、期限更新日から6ヶ月以内に地方運輸局等が主催する研修を受けるこ とが義務付けされます。

身体障害者割引は身体障害者福祉法による身体障害者手帳を所持している者に適用 するものとし、営業的割引条件にも該当する場合は重複して適用します。

自動車の所有者は、新規登録をし自動車登録番号の通知を受けたときは、当該番号の自動車登録番号標の交付を受け、自動車に取り付けた上、封印の取付けを受けなけれ ばなりません。

事業用自動車の所有者の住所変更の場合は、道路運送車両法の規定に基づく移転登録の申請をしなければなりません。

道路運送車両法の規定では、自動車の乗車定員が、保安上又は公害防止その他の環境保全上の技術基準に適合していなくてもその自動車は運行の用に供することができ ます。

事業用自動車の使用者は、道路運送車両法の規定に基づき六ヶ月ごとに当該自動車の定期点検整備を行わなければなりません。

個人タクシー事業者は、事業用自動車の自動車検査証の写しを営業所に掲示する義務があります。

自動車事故報告規則の規定では、事業者が、死亡者又は重傷者を生じる事故を引き起こした場合には、10日以内に自動車事故報告書を提出しなければならないこととな っています。

タクシー業務適正化特別措置法の規定に基づく特定指定地域内の個人タクシー事業 者が、適正化事業実施機関(大阪タクシーセンター)に納付する負担金は、タクシー の運転者の業務の取扱いの適正化を図るための研修及びタクシー乗場その他タクシ ー事業の利用者のための共同施設の設置及び運営等適正化事業の実施に係る費用に 充てられます。

タクシー事業者は、適正化事業実施機関(大阪タクシーセンター)からの通知等に従わず、負担金及び延滞金を納付しない場合には、地方運輸局長から当該負担金及び延滞金を納付するよう命ぜられることがあります。

タクシー業務適正化特別措置法の規定に基づく特定指定地域内の個人タクシー事業 者は、同法で指定された乗車禁止地区及び時間においては、指定されたタクシー乗場以外の場所で旅客をタクシーに乗車させることはできません。

タクシー業務適正化特別措置法の指定地域内の一般乗用旅客自動車運送事業者は、同 法又は同法に基づく命令若しくは処分に違反したときは、輸送施設の当該事業のための使用の停止若しくは当該事業の停止又は許可を取り消されることがあります。

個人タクシー事業者は、事業者乗務証の記載事項に変更があったときに、当該変更があった日から1ヵ月以内にその訂正を受けなければならないことが、タクシー業務適正化特別措置法施行規則に規定されています。

「旅客自動車運送事業運輸規則第2条」 旅客自動車運送事業者(旅客自動車運送事業を経営する者をいう。以下同じ。)は、 安全、確実かつ( イ )に( ロ )を遂行するように努めなければならない。 2 旅客自動車運送事業者は、旅客又は公衆に対して、( ハ )かつ懇切な取扱いをしな ければならない。 3 省略 4 旅客自動車運送事業者の従業員は、その職務に従事する場合は、輸送の( ニ )及び旅客の( ホ )を確保することに努めなければならない。