食品中の残留農薬の基準は農薬取締法に基づき設定されている。

国内で流通しているすべての農薬について、ポジティブ リスト制度により、食品中の残留基準が個別に設定されている。

HACCPとは、食品製造における最終製品の抜き取り検査による衛生管理の方法である。

食品安全委員会は、内閣府に置かれ、リスク管理を担当する。

食品添加物の規格や使用基準は、食品衛生法で定められている。

食品安全基本法では、リスク分析という考えに基づいて、食品の安全性の確保に関する施策を総合的に推進することを目的としている。

食品表示法は、JAS法、食品衛生法、健康増進法の食品の表示に関する規定を統合して、包括的かつ一元的にしたものである。

食品添加物の規格や使用基準は、食品衛生法で定められている。

賞味期限は、生鮮食品につけられる表示である。

表示義務のあるアレルギ 一物質を含む加工食品は、量が微量であれば、その物質名を表示する必要はない。

特定原材料またはレ-フェニルアラニン化合物を含む加工食品では、表示可能面積が小さくても、これを含む旨の表示を省路してはいけない。

現在、表示が義務付けられている特定原材料は、えび、かに、たこなど8品目である。

対面販売や量り売り販売の場合は、特定原材料の表示義務はない。

食用の遺伝子組換え農作物は、国内で商業的に栽培されている。

加工食品のうち、組換えDNAおよびこれにより生成した タンパク質が除去されているものは、「遺伝子組換え食品」としての表示義務はない。

遺伝子組換え食品の安全性審査は、挿入遺伝子の安全性やその遺伝子により産生されるタンパク質の有害性の有無などについて行われる。

ソテツの種子に含まれるサイカシンは、ペプシンで分解され、発がん性を発現する。

ワラビに含まれるプタキロンドは、β-グルコシダーゼで加水分解されて発がん性を示す。

腐敗により、トリプトファンから発がん性のTrp-P-1が生じる。

ジメチルニトロソアミンは、食品に含まれる硝酸塩と第二級アミンから、消化の過程で胃内において生成する。

ジャガイモを揚げたときなどに生成するアクリルアミドは、ヘテロサイクリックアミンの一種である。

ベンゾ[α]ピレンは、食品の焦げた部分などに含まれる多環芳香族炭化水素の一種である。

マイコトキシンを産生するカビは主としてタンパク質に富む動物性食品中で生育する。

ピーナッツなどのナッツ類は、アフラトキシンに汚染されやすい。

加熱により、トリプトファンから発がん物質のTrp-P1が生じる。

アフラトキシンB1はシトクロムP450により還元されて代謝活性化体となり、発がん性を示す。

黄色ブドウ球菌による食中毒は、加熱による予防が有効である。

ボツリヌス菌による食中毒は、食品を真空包装することによって予防できる。

サルモネラ属菌による食中毒は、加熱調理によって予防できる。

腸炎ビブリオによる食中毒の最も多い原因食品は淡水魚である。

腸管出血性大腸菌の産生するベロ毒素の生物学的特性 は、コレラトキシンと同一である。

ウェルシュ菌は芽胞を形成する偏性嫌気性菌で、学校給食などの大型深底鍋によるカレーやシチューなどの食肉類を利用した大量調理食品に由来した 食中毒の原因菌で最も多い。

カンピロバクターは鳥類等の腸管に常在し、鶏肉を汚染しやすい。

コレラ菌が産生するコレラ毒素は、宿主の神経筋接合部でのアセチルコリンの遊離を抑制し、筋肉の麻庫を引き起こす。

セレウス菌の毒素型食中毒では、耐熱性の毒素により、悪心や嘔吐を起こす。

赤痢菌は感染侵入型の食中毒菌で、日本における最近の感染では、弱毒性のソンネ赤 痢菌がほとんどである。

ノロウイルス食中毒は感染者の便や吐瀉物に接触したり飛散することによる二次感染も多い。

ロタウイルスは、乳幼児を中心に流行し、急性胃腸炎を引き起こす。

近年、食中毒患者数が最も多い原因物質は、ノロウイルスである。

海産魚介類を食酢で処理することで、アニサキス食中毒を予防することができる。

蜂蜜にはボツリヌス菌の芽胞が含まれることがあるため、腸内細菌叢が未熟な乳児が蜂蜜を摂取すると、ボツリヌス症を発症し、呼吸困難や呼吸停止に陥ることがある。

ヒラメなどの生魚摂取により生じるクドアによる食中毒 は、生魚を長時間冷凍しても防ぐことはできない。

腸管出血性大腸菌による食中毒は、2015~2022年の発生件数が最も多い食中毒である。

ノロウイルスは、夏季に患者発生数がピークになる食中毒の病因物質である。

近年、細菌による食中毒の発生件数は、カンピロバクター・ジェジュニ/コリが最も多い。

腸炎ビブリオによる食中毒は、近年増加傾向にある。

フグ毒テトロドトキシンは、神経や筋肉のNa+チャネル を閉口して遮断することにより神経症状を引き起こす。

サンゴ礁に生息する魚の肝臓で生合成されるシガトキシンは、シガテラを引き起こす。

マグロやカツオなどの大型魚の肝臓を摂取することにより、ビタミンAの過剰症が起こることがある。

ドウモイ酸は、記憶の喪失や混乱を引き起こす自然毒であり、二枚貝に含まれる。

サキシトキシンは、下痢性貝毒である。

ジノフィシストキシンは、有毒渦鞭毛藻類が毒素を産 生し、二枚貝に蓄積する神経性の貝毒である。

マガキやミドリイガイなどの二枚貝に含まれる神経性貝 毒のブレベトキシンは、神経や筋肉の興奮性膜に存在する Na+チャネルに特異的に結合し、Na+の膜透過を充進させる。

アワビの中腸腺に蓄積する葉緑素変成物であるフェオホ ルビドは光過敏性皮膚炎の原因となる。

渦鞭毛藻類が産生する毒素で、ハコフグ、クエなどの肝臓に蓄積するパリトキシンは、横紋筋の融解による激しい筋肉痛とミオグロビン血症を引き起こす。

マイトトキシンは、サンゴ礁海域の魚介類の肝臓で産生され、細胞膜カルシウムチャネルに作用して筋肉の異常収縮を引き起こす。

ジャガイモに含まれるソラニンは、シトクロムcオキシダーゼ阻害作用を示す。

ワラビに含まれる水溶性の発がん物質であるプタキロシ ドは、あく抜きによって除去される。

青梅の種子中のアミグダリンから発生する青酸は、メト ヘモグロビン血症を引き起こす。

チャコニンは、悪心、嘔吐、下痢などを引き起こす自然 毒で、ジャガイモなどに含まれる。

スイセンに含まれるコルヒチンは、嘔吐、下痢、皮膚の知覚減退、呼吸困難を引き起こす。

トリカブトに含まれる毒成分は、アコニチンである。

イヌサフランの球根には、ムスカリン性アセチルコリン受容体を競合的に阻害するアトロピン、スコポラミン、トヒヨ スチアミンが含まれる。

ムスカリンは、タマゴテングタケの主な有毒成分である。

ツキヨタケに含まれるイルジンSは、嘔吐、腹痛、下痢 といった胃腸障害型の症状を引き起こす自然毒である。

ツキヨタケに含まれるイルジンSは、嘔吐、腹痛、下痢 といった胃腸障害型の症状を引き起こす自然毒である。

シビレタケに含まれるサイロシンは、中枢神経系に作用し、中枢神経の興奮や麻庫、幻覚を引き起こす。

ダイオキシン類は、コプラナーPCBを除き、有機化合物の燃焼時に生成される非意図的 生成物である。

ダイオキシン類の内分泌かく乱作用は、ダイオキシン類 がアンドロゲン受容体にアンタ ゴニストとして結合することに基づく。

ダイオキシン類の毒性は、塩素の置換数が多いほど強い。

食器中食品の容器•包装に用いられるプラスチックであるメラミン樹脂が分解すると、ホルムアルデヒドが溶出する。

ポリカーボネートや缶詰の内面塗装からフェノールが溶出する。

ビスフェノールAを摂取するとエストロゲン受容体が活性化されて、エストロゲンに類似した生理作用を表す。

食品衛生法により、ポリカーボネート製容器等について、溶出試験規格が設けられている。

フタル酸ビス(2-エチルへキシル) (DEHP）は、ヒトに対して発がん性があることが明らかにされている。

食品衛生法では、DEHPを原材料として用いたポリ塩化 ビニル(PVC）を主成分とする合成樹脂について、食品用の器具・容器包装に関する規制がされている。

食品からのダイオキシン類の摂取量（平均値)は、近年増加傾向にある。

農作物等の病害虫を防除するための「天敵」は、化学物質ではないので農薬には該しない

農薬の作物残留に係る基準については、食品衛生法（厚生労働省）に基づく食品規格（残留農薬基準）が定められている場合、その基準が登録保留基準となる。

食品衛生法により、農薬の使用基準の設定がなされている。

食品衛生法により、食品中の残留農薬についてはネガテイブリスト制度が施行され、多くの農薬について食品中の残留基準が定められている。

食品衛生法では、残留基準や暫定基準が設定されていない農薬については、食品中の残留農薬の一律基準として0.01ppmを設定している。

農薬を長期間（生涯）にわたり摂取し続けた場合に、健康への影響がないかを判断する指標として、急性参照用量（ARfD）が用いられている。

同じ農薬であれば、農作物が異なる場合においても、農薬の残留基準値は同じ値が設定されている。

同じ農薬を同じ農作物に使用した場合では、日本と外国における農薬の残留基準値は同ーである。

厚生労働省では、日常の食事を通じた実際の農薬摂取量を推定するため、残留農薬の1日摂取量調査をマーケットバスケット方式で行っている。

動物実験で得られたある有機リン系農薬の NOAELが2.5 mg/体重kg/日であったとき、この農薬のADIはどれか。1つ選ベ。ただし、安全係数は100とする。

日本で使用できる食品添加物は、安全性と有効性が確認され、厚生労働大臣が指定した「指定添加物」のみである。

国際的に使用されている、食品添加物の規格基準は、コーデックス委員会が作成する国際食品規格との整合性が図られている

コーデックス委員会とは、国際連合食糧農業機関（FAO） により設置された国際的な政府間機関である。

食品添加物の規格や使用基準は、「食品安全基本法」で定められている

「食品添加物公定書」に収載されている食品添加物の使用基準は、有効量と許容一日摂取量（ADI）を考慮して決められている。

「食品添加物公定書」に収載されている食品添加物は、すべて使用基準がある。

厚生労働省による食品添加物の推定一日摂取量調査は、ポジティブリスト制度で行われている。

食品添加物の表示方法は、必ず、全ての添加物の物質名を表示しなければならない。

甘味料は、物質名を個別に表示することなく、一括名で表示できる。

食品添加物に由来する特定原材料に関しては、キャリーオーバーや加工助剤であっても表示が義務付けられている。