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建築環境工学6
22問 • 1年前
  • 深井克真
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    問題一覧

  • 1

    壁をはさんで内外に温度差があるとき、高温側から低温側に向かって熱の流れが生じ、これを①という。 熱流の単位は、単位時間当たりの通過熱エネルギーとして②を用いる。 ①は固体壁内部を流れる③と、壁表面を出入りする④によって伝わり、④はさらに⑤と⑥に分けられる。 ⑤は、固体表面と固体に接する流体(空気)間の熱の流れである。 ⑥は、固体表面と他の固体表面、大気との間での電磁波による熱の流れである。

    貫流熱流, W/㎡, 熱伝導, 熱伝達, 対流熱伝達, 放射熱伝達

  • 2

    室内の温度や湿度(水分量)は、外界や室内の状況に応じた熱や水分の流入や流出により、時々刻々と変化している。 この時間的に温度や湿度(水分量)が変化する状態を①という。 これに対して、流入する熱や水分と流出する量が時間的に変化しなければ、室内の温度や湿度(水分量)も変化しない。このような状態を②という。 室内で暖房(加湿)を開始もしくは停止してから室温(水分量)が一定になるまでの状況を示している。

    非定常状態, 定常状態

  • 3

    質で厚さ d(m)の固体端部の表面温度がt1(°C)、t2(°C)で異なる場合、①では右図に示すように固体内部の温度は直線分布となる。 このとき、壁内部を流れる熱流q(W/㎡)は、 固体の②λ(W/(m・K))に壁厚さ1mあたりの温度差である③を乗じて④の式で表わされる。 つまり、温度の勾配が等しい場合、入が大きい材料ほど熱を通しやすい。 λ/dは厚みのある材料の熱の流れやすさを示し、⑤とも呼ばれる。逆数のd/λは⑥を表す。

    定常状態, 熱伝導率, 温度勾配, フーリエ, 熱コンダクタンス, 熱抵抗

  • 4

    各種建築材料の容積比熱と熱伝導率の関係を図に示すと、容積比熱が大きい材料の入は概ね大きく、熱を通しやすい。 一方で、硬質ウレタンフォームやグラスウールなどの断熱材は密度が小さく、入は小さいために熱を通しにくい。熱伝導率が0.05W/mK以下のものは断熱材として用いられる。 断熱材など、熱伝導率が低い材料のかさ比重が小さい理由は、熱伝導率の小さい①を内部に多く含んでいることによる。 発泡系の断熱材では、下図に示すように固体内部に形成されている②に気体が閉じ込められて自由に動き回ることができない状態となっている。

    気体, 細かい空隙

  • 5

    壁表面とそれに接する流体(空気)の間の熱のや りとりを①という。表面温度ts(°C)の物体がta(°C)の空気に接している場合、熱流qc(W/m)は、②αc(W/(㎡・K)) を用いて下式で表わされる。 qc=ac(ta-ts) ②は、その値が大きいほど熱が伝わりやすいことを表わしている。 ①には、③と④の2つがある。 静穏な室内などで、壁表面と空気との温度差によって空気が流動し、熱が伝わる場合を自然対流と呼ぶ。 一方で、風がぶつかって熱が放散される場合を強 制対流と呼ぶ。

    対流熱伝達, 対流熱伝達率, 自然対流熱伝達, 強制対流熱伝達

  • 6

    物体表面と他の物体表面の間での電磁波による熱のやりとりを①という。 全ての物質の表面では、分子が振動することで②を放出している。温度が高いほど、分子の振動が激しく、放出されるエネルギーも大きい。放射量は表面温度の4乗に比例するが、この関係を③という。 高温面は低温面より大きな放射熱伝達となるため、正味分の放射熱伝達は、高温面か ら低温面へとなる。 表面温度ts(°C)の物体がtr(°C)の物体に取り囲まれている場合、熱流qr(W/㎡) は④αr(W/(㎡・K))を 用いて、下式のように表わされる。 qr=αr(tr-ts) ④は、室内と屋内の区別なく、およそ⑤(W/㎡・K)となる。

    放射熱伝達, 電磁波, ステファン・ボルツマンの法則, 放射熱伝達率

  • 7

    右図に示すように、壁や窓などの固体表面からは、対流と放射で熱が移動する。 このときの熱流q(W/㎡)は、壁表面温度をts (°C)、室温または外気温をta(°C)、熱伝達率をα(W/(㎡・K))として、下式で表わされる。このαは放射熱伝達率と対流熱伝達率の和であり、①という。 q=a(ta-ts) ①は室内の場合と屋外の場合で、異なる値が用いられる。

    総合熱伝達率

  • 8

    水が高いところから低いところへ流れるように、熱も温度の高いところから低い方へ流れる。ある点での温度が時間により変化しない一定の状態(定常状態)では、ある点に流入する熱と流出する熱が等しい。この熱の流れを①という。 例えば、壁などの材料の両面に温度差があるとき、壁の熱の流れは片面から反対側の面への一次の流れとして扱うことができる。

    熱貫流

  • 9

    中空層では、伝導・対流・放射が複雑に影響して熱が伝わっているため、これらをまとめた①を用いて、その性能を評価している。 中空層を伝わる熱流q(W/㎡)は中空層の両側の表面温度をt1,t2(℃)、中空層の①をrair(㎡・K/W)として、下式で来められる。 q=(t1-t2)/rair rairは、その値が大きいほど熱を通しにくいことを表わしている。中空層の熱抵抗は、その厚さが2から5cm程度までは、厚さが増すほど熱抵抗が増大するが、それ以上ではほとんど変化しない。同じ厚さでは、熱抵抗は②< ③となる。

    熱抵抗, 半密閉中空層, 密閉中空層

  • 10

    壁全体の熱性能は、その構成要素の熱特性値を組み合わせて決定される。 右図に示す複層壁がある建物の室温がt1(℃)、外気温がt0(°C)であったとすると、壁の貫流熱流q(W/㎡)は、①K(W/(㎡・K))を用いて、下式で表わされる。 q=K(t1ーt0) ①は、1mの壁の内外に1°Cの温度差があるときに、壁を流れる熱流を表わす。熱 貫流率は、②R(㎡・K/W) の逆数である。 ②Rは、壁を構成する全ての要素の熱抵抗を求め、それらを合計して求める。 R=ri+(r1+r2+…+r3)+r0

    熱貫流率, 熱貫流抵抗

  • 11

    右上図に断熱材とコンクリートから構成された壁を示す。 コンクリートの室内側に断熱材を用いた①と、室内側に断熱材を用いた②の状況を表わしている。 λaくλbであることから、断熱材中の温度勾配は③、コンクリート中の温度勾配は④なるが、両者の熱貫流率は等しく、貫流熱流qも等しい。 内断熱では断熱材とコンクリートの間の温度が外気温に近くなるため、冬季には内部結露が起こる危険性がある。 外断熱ではその熱容量を有効に利用して、日射熱を利用したパッシブヒーティングに適している。

    内断熱, 外断熱, 大きく, 小さく

  • 12

    窓ガラスの様な透明部材に日が当たると、図に示すように、日射のかなりの成分は窓ガラスを素通りして、室内に直接侵入するので、相当外気温度で取り扱うことはできない。 この場合、室内に侵入する熱量は、窓面に当たる全日射量(法線面の全天日射量)をJ(W/㎡)とおき、①ηをかけて来める。 面積 A(㎡)の窓面から室内に侵 入する日射熱取得q(W)は下式で表わされる。 q=η・A・J 3㎜の厚さの透明ガラスの日射取得率を基準に各種材料の日射熱取得率を表した値を②SCと呼ぶ。

    日射熱取得率, 日射遮蔽係数

  • 13

    ガラスは入射する電磁波の波長によって、その吸収率・透過率・反射率が大きく変化する建築材料である。 一般的なガラスであるフロートガラスの波長別の吸収率等の分布を右図に示す。ガラスに入射した放射は、ガラス面で吸収・透過・反射のいずれかとなるので、その合計は100%となる。 図より、一般のガラスは、太陽放射の可視光、赤外線の区別なく80%程度以上の割合で透過する一方で、波長が3umを超えると、透過率は急激に低下する一方で、吸収率が大きくなり、80%以上を吸収する。 したがって、ガラスを多く使用した建築に日射が当たると、そのほとんどが透過して①となる。一方で、暖められた室内からは、波長の長い赤外線(10μm程度)が射出されるが、この波長範囲の電磁波をガラスはほとんど吸収する。

    日射熱取得

  • 14

    コンクリート外壁など、日射を透過しない壁に日射が当たると、図に示すように、その一部が吸収されて外表面温度が上昇する。このため、貫流熱流が増加して室内環境に影響を与える。 外壁が受ける全日射量をJ(W/㎡)とし、外壁の日射吸収率をasとおく。asは白っぽい材料や光沢のある金属では小さいが、コンクリートなどでは0.65~0.8とかなり大きい。 外壁表面から流入する熱量q(W/㎡)は先述の熱伝達に、日射の吸収分が加算されて、右下式で表わされる。 ここで、t0+(as•j/α0)を①(SAT)という。日射が当たる外壁では、外気温を相対外気温に置き換えて計算すれば、日射の影響を考慮した貫流熱流が求められる。

    相対外気温度

  • 15

    建物全体としての熱的性質は①によって表わされる。

    総合熱貫流率

  • 16

    建物が換気設備やすきま風によって空気の入れ換えがあるとする。 換気量がQ(㎥/h)であるとすると、図に示すように、t0(°C)の外気が流入し、t1(℃)の室空気が流出する。 暖房状態では冷たい外気が流入し、暖かい室空気が流出するので、換気熱損失 qQ(W)が発生する。この熱損失は下式で与えられる。 9Q=ρ•c•Q(ti-t0) =0.340Q(ti-t0) したがって、建物全体の熱損失は以下となる。 q= qK+qQ=(K1A1+K2A2+・・+K7A7+0.34Q)(tiーt0) このとき、内外温度差1℃のときの熱損失を①KAと呼ぶ。建物全体の熱損失q(W)は、①に内外度差を乗じて、下式で求められる。 q= KA(ti - t0) ①KAを延べ床面積で割った値を、②Q値 という。Q値が小さいほど、空調時に投入する単位床面積当たりのエネルギーが少ない住宅と言える。

    総合熱貫流率, 熱損失係数

  • 17

    建物における熱の流れを模式的に示すと右図のようになる。 暖冷房の行なわれていない自然状況における室温を①と呼ぶ。 ①が低い場合には、追加の熱を室内に投入し、室内を快適な状況に維持する必要がある。この投入熱量を②と呼ぶ。 逆に、自然室温が高い場合には、室内から熱を除去する必要がある。この除去熱量を③と呼ぶ。

    自然室温, 暖房負荷, 冷房負荷

  • 18

    建物の暖房負荷は、同一の総合熱賞流率KAの条件では、室温と外気温の温度差が大きくなると大きくなる。 寒冷地では冬季の外気温が低いので、暖房を効 率的に行なうためには①(熱損失係数Q値)をなるべく小さくする必要がある。 以上の観点から、1979年にエネルギー使用の合理化に関する法律(通称②)が制定され、1980年に住宅の③(住宅に係るエネルギー使用の合理化に関する建築主の判断の基準)が制定された。 その後、1992年と1999年の二度にわたって基準強化が行なわれ、それぞれ「④」、「⑤」と呼ばれている。

    総合熱貫流率, 省エネルギー法, 省エネルギー基準, 新省エネルギー基準, 次世代省エネルギー基準

  • 19

    外界の気候風土に応じて、断熱や蓄熱、防湿、遮熱などの技術をうまく組み合わせ、室内の熱と水分を調整し、機械設備に頼らずに省工ネルギー・省資源かつ快適な環境をつくる環境設計手法を①という。 ①では、太陽熱の取得と日射遮蔽、躯体などへの蓄熱・蓄冷、建物の断熱と気密、通風の調整が鍵となる。 また、縁側などの中間領域や季節に応じて変化させる建具替えなどの生活行為が、①の効果を引き出す。

    パッシブデザイン

  • 20

    冬季に建築的工夫により、自然エネルギーを利用して暖房負荷を減らしたり、快適な環境を創る方法を①という。 太陽エネルギーをうまく室内に取り込み、室内を暖める方法を②という。 太陽光を直接室内に取り込む方法を③という。日射エネルギーは大きく、オーバーヒートにならないように注意する必要がある。 ④はトロンブウォールやルーフポンドなど、熱容量の大きな壁などに太陽熱を集熱し、蓄熱して利用する方法である。 附加温室やサーモフィンなどは⑤といわれ、古くから利用されていた方法である。

    パッシブヒーティング, パッシブソーラー, ダイレクトゲイン, 間接集熱型, 分離集熱型

  • 21

    外皮の緑化によって、外部からの熱流入を抑えることも可能である。緑化すると、植物の葉や保水した地盤からの素発冷却により、表面温度が下がるため、周囲の温度低下を促すことができる。 緑化の種類には①、②などがある。 屋上緑化は、土の熱抵抗を増やすことができるが、同じ厚さの断熱材と比べるとその程度は 30分の1ほどであり、単純に断熱材の代わりにはならない。緑化によるアメニティー向上などの効果を踏まえて検討する必要がある。

    壁面緑化, 屋上緑化

  • 22

    地盤は地表面から深くなるほど、年間を通して温度変化が小さくなる。地表面から15mよりも深くり下げると、ほぼ年平均気温程度となる。 外気温が高い夏季には、地盤や地下ピットを通して空気を取り入れることにより、流入する空気の温度を下げることができる。 外気温が低い冬季には、外気を地盤を通して取り入れることで予熱することができる。これを①・②という。

    クールチューブ, ヒートチューブ

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    問題一覧

  • 1

    壁をはさんで内外に温度差があるとき、高温側から低温側に向かって熱の流れが生じ、これを①という。 熱流の単位は、単位時間当たりの通過熱エネルギーとして②を用いる。 ①は固体壁内部を流れる③と、壁表面を出入りする④によって伝わり、④はさらに⑤と⑥に分けられる。 ⑤は、固体表面と固体に接する流体(空気)間の熱の流れである。 ⑥は、固体表面と他の固体表面、大気との間での電磁波による熱の流れである。

    貫流熱流, W/㎡, 熱伝導, 熱伝達, 対流熱伝達, 放射熱伝達

  • 2

    室内の温度や湿度(水分量)は、外界や室内の状況に応じた熱や水分の流入や流出により、時々刻々と変化している。 この時間的に温度や湿度(水分量)が変化する状態を①という。 これに対して、流入する熱や水分と流出する量が時間的に変化しなければ、室内の温度や湿度(水分量)も変化しない。このような状態を②という。 室内で暖房(加湿)を開始もしくは停止してから室温(水分量)が一定になるまでの状況を示している。

    非定常状態, 定常状態

  • 3

    質で厚さ d(m)の固体端部の表面温度がt1(°C)、t2(°C)で異なる場合、①では右図に示すように固体内部の温度は直線分布となる。 このとき、壁内部を流れる熱流q(W/㎡)は、 固体の②λ(W/(m・K))に壁厚さ1mあたりの温度差である③を乗じて④の式で表わされる。 つまり、温度の勾配が等しい場合、入が大きい材料ほど熱を通しやすい。 λ/dは厚みのある材料の熱の流れやすさを示し、⑤とも呼ばれる。逆数のd/λは⑥を表す。

    定常状態, 熱伝導率, 温度勾配, フーリエ, 熱コンダクタンス, 熱抵抗

  • 4

    各種建築材料の容積比熱と熱伝導率の関係を図に示すと、容積比熱が大きい材料の入は概ね大きく、熱を通しやすい。 一方で、硬質ウレタンフォームやグラスウールなどの断熱材は密度が小さく、入は小さいために熱を通しにくい。熱伝導率が0.05W/mK以下のものは断熱材として用いられる。 断熱材など、熱伝導率が低い材料のかさ比重が小さい理由は、熱伝導率の小さい①を内部に多く含んでいることによる。 発泡系の断熱材では、下図に示すように固体内部に形成されている②に気体が閉じ込められて自由に動き回ることができない状態となっている。

    気体, 細かい空隙

  • 5

    壁表面とそれに接する流体(空気)の間の熱のや りとりを①という。表面温度ts(°C)の物体がta(°C)の空気に接している場合、熱流qc(W/m)は、②αc(W/(㎡・K)) を用いて下式で表わされる。 qc=ac(ta-ts) ②は、その値が大きいほど熱が伝わりやすいことを表わしている。 ①には、③と④の2つがある。 静穏な室内などで、壁表面と空気との温度差によって空気が流動し、熱が伝わる場合を自然対流と呼ぶ。 一方で、風がぶつかって熱が放散される場合を強 制対流と呼ぶ。

    対流熱伝達, 対流熱伝達率, 自然対流熱伝達, 強制対流熱伝達

  • 6

    物体表面と他の物体表面の間での電磁波による熱のやりとりを①という。 全ての物質の表面では、分子が振動することで②を放出している。温度が高いほど、分子の振動が激しく、放出されるエネルギーも大きい。放射量は表面温度の4乗に比例するが、この関係を③という。 高温面は低温面より大きな放射熱伝達となるため、正味分の放射熱伝達は、高温面か ら低温面へとなる。 表面温度ts(°C)の物体がtr(°C)の物体に取り囲まれている場合、熱流qr(W/㎡) は④αr(W/(㎡・K))を 用いて、下式のように表わされる。 qr=αr(tr-ts) ④は、室内と屋内の区別なく、およそ⑤(W/㎡・K)となる。

    放射熱伝達, 電磁波, ステファン・ボルツマンの法則, 放射熱伝達率

  • 7

    右図に示すように、壁や窓などの固体表面からは、対流と放射で熱が移動する。 このときの熱流q(W/㎡)は、壁表面温度をts (°C)、室温または外気温をta(°C)、熱伝達率をα(W/(㎡・K))として、下式で表わされる。このαは放射熱伝達率と対流熱伝達率の和であり、①という。 q=a(ta-ts) ①は室内の場合と屋外の場合で、異なる値が用いられる。

    総合熱伝達率

  • 8

    水が高いところから低いところへ流れるように、熱も温度の高いところから低い方へ流れる。ある点での温度が時間により変化しない一定の状態(定常状態)では、ある点に流入する熱と流出する熱が等しい。この熱の流れを①という。 例えば、壁などの材料の両面に温度差があるとき、壁の熱の流れは片面から反対側の面への一次の流れとして扱うことができる。

    熱貫流

  • 9

    中空層では、伝導・対流・放射が複雑に影響して熱が伝わっているため、これらをまとめた①を用いて、その性能を評価している。 中空層を伝わる熱流q(W/㎡)は中空層の両側の表面温度をt1,t2(℃)、中空層の①をrair(㎡・K/W)として、下式で来められる。 q=(t1-t2)/rair rairは、その値が大きいほど熱を通しにくいことを表わしている。中空層の熱抵抗は、その厚さが2から5cm程度までは、厚さが増すほど熱抵抗が増大するが、それ以上ではほとんど変化しない。同じ厚さでは、熱抵抗は②< ③となる。

    熱抵抗, 半密閉中空層, 密閉中空層

  • 10

    壁全体の熱性能は、その構成要素の熱特性値を組み合わせて決定される。 右図に示す複層壁がある建物の室温がt1(℃)、外気温がt0(°C)であったとすると、壁の貫流熱流q(W/㎡)は、①K(W/(㎡・K))を用いて、下式で表わされる。 q=K(t1ーt0) ①は、1mの壁の内外に1°Cの温度差があるときに、壁を流れる熱流を表わす。熱 貫流率は、②R(㎡・K/W) の逆数である。 ②Rは、壁を構成する全ての要素の熱抵抗を求め、それらを合計して求める。 R=ri+(r1+r2+…+r3)+r0

    熱貫流率, 熱貫流抵抗

  • 11

    右上図に断熱材とコンクリートから構成された壁を示す。 コンクリートの室内側に断熱材を用いた①と、室内側に断熱材を用いた②の状況を表わしている。 λaくλbであることから、断熱材中の温度勾配は③、コンクリート中の温度勾配は④なるが、両者の熱貫流率は等しく、貫流熱流qも等しい。 内断熱では断熱材とコンクリートの間の温度が外気温に近くなるため、冬季には内部結露が起こる危険性がある。 外断熱ではその熱容量を有効に利用して、日射熱を利用したパッシブヒーティングに適している。

    内断熱, 外断熱, 大きく, 小さく

  • 12

    窓ガラスの様な透明部材に日が当たると、図に示すように、日射のかなりの成分は窓ガラスを素通りして、室内に直接侵入するので、相当外気温度で取り扱うことはできない。 この場合、室内に侵入する熱量は、窓面に当たる全日射量(法線面の全天日射量)をJ(W/㎡)とおき、①ηをかけて来める。 面積 A(㎡)の窓面から室内に侵 入する日射熱取得q(W)は下式で表わされる。 q=η・A・J 3㎜の厚さの透明ガラスの日射取得率を基準に各種材料の日射熱取得率を表した値を②SCと呼ぶ。

    日射熱取得率, 日射遮蔽係数

  • 13

    ガラスは入射する電磁波の波長によって、その吸収率・透過率・反射率が大きく変化する建築材料である。 一般的なガラスであるフロートガラスの波長別の吸収率等の分布を右図に示す。ガラスに入射した放射は、ガラス面で吸収・透過・反射のいずれかとなるので、その合計は100%となる。 図より、一般のガラスは、太陽放射の可視光、赤外線の区別なく80%程度以上の割合で透過する一方で、波長が3umを超えると、透過率は急激に低下する一方で、吸収率が大きくなり、80%以上を吸収する。 したがって、ガラスを多く使用した建築に日射が当たると、そのほとんどが透過して①となる。一方で、暖められた室内からは、波長の長い赤外線(10μm程度)が射出されるが、この波長範囲の電磁波をガラスはほとんど吸収する。

    日射熱取得

  • 14

    コンクリート外壁など、日射を透過しない壁に日射が当たると、図に示すように、その一部が吸収されて外表面温度が上昇する。このため、貫流熱流が増加して室内環境に影響を与える。 外壁が受ける全日射量をJ(W/㎡)とし、外壁の日射吸収率をasとおく。asは白っぽい材料や光沢のある金属では小さいが、コンクリートなどでは0.65~0.8とかなり大きい。 外壁表面から流入する熱量q(W/㎡)は先述の熱伝達に、日射の吸収分が加算されて、右下式で表わされる。 ここで、t0+(as•j/α0)を①(SAT)という。日射が当たる外壁では、外気温を相対外気温に置き換えて計算すれば、日射の影響を考慮した貫流熱流が求められる。

    相対外気温度

  • 15

    建物全体としての熱的性質は①によって表わされる。

    総合熱貫流率

  • 16

    建物が換気設備やすきま風によって空気の入れ換えがあるとする。 換気量がQ(㎥/h)であるとすると、図に示すように、t0(°C)の外気が流入し、t1(℃)の室空気が流出する。 暖房状態では冷たい外気が流入し、暖かい室空気が流出するので、換気熱損失 qQ(W)が発生する。この熱損失は下式で与えられる。 9Q=ρ•c•Q(ti-t0) =0.340Q(ti-t0) したがって、建物全体の熱損失は以下となる。 q= qK+qQ=(K1A1+K2A2+・・+K7A7+0.34Q)(tiーt0) このとき、内外温度差1℃のときの熱損失を①KAと呼ぶ。建物全体の熱損失q(W)は、①に内外度差を乗じて、下式で求められる。 q= KA(ti - t0) ①KAを延べ床面積で割った値を、②Q値 という。Q値が小さいほど、空調時に投入する単位床面積当たりのエネルギーが少ない住宅と言える。

    総合熱貫流率, 熱損失係数

  • 17

    建物における熱の流れを模式的に示すと右図のようになる。 暖冷房の行なわれていない自然状況における室温を①と呼ぶ。 ①が低い場合には、追加の熱を室内に投入し、室内を快適な状況に維持する必要がある。この投入熱量を②と呼ぶ。 逆に、自然室温が高い場合には、室内から熱を除去する必要がある。この除去熱量を③と呼ぶ。

    自然室温, 暖房負荷, 冷房負荷

  • 18

    建物の暖房負荷は、同一の総合熱賞流率KAの条件では、室温と外気温の温度差が大きくなると大きくなる。 寒冷地では冬季の外気温が低いので、暖房を効 率的に行なうためには①(熱損失係数Q値)をなるべく小さくする必要がある。 以上の観点から、1979年にエネルギー使用の合理化に関する法律(通称②)が制定され、1980年に住宅の③(住宅に係るエネルギー使用の合理化に関する建築主の判断の基準)が制定された。 その後、1992年と1999年の二度にわたって基準強化が行なわれ、それぞれ「④」、「⑤」と呼ばれている。

    総合熱貫流率, 省エネルギー法, 省エネルギー基準, 新省エネルギー基準, 次世代省エネルギー基準

  • 19

    外界の気候風土に応じて、断熱や蓄熱、防湿、遮熱などの技術をうまく組み合わせ、室内の熱と水分を調整し、機械設備に頼らずに省工ネルギー・省資源かつ快適な環境をつくる環境設計手法を①という。 ①では、太陽熱の取得と日射遮蔽、躯体などへの蓄熱・蓄冷、建物の断熱と気密、通風の調整が鍵となる。 また、縁側などの中間領域や季節に応じて変化させる建具替えなどの生活行為が、①の効果を引き出す。

    パッシブデザイン

  • 20

    冬季に建築的工夫により、自然エネルギーを利用して暖房負荷を減らしたり、快適な環境を創る方法を①という。 太陽エネルギーをうまく室内に取り込み、室内を暖める方法を②という。 太陽光を直接室内に取り込む方法を③という。日射エネルギーは大きく、オーバーヒートにならないように注意する必要がある。 ④はトロンブウォールやルーフポンドなど、熱容量の大きな壁などに太陽熱を集熱し、蓄熱して利用する方法である。 附加温室やサーモフィンなどは⑤といわれ、古くから利用されていた方法である。

    パッシブヒーティング, パッシブソーラー, ダイレクトゲイン, 間接集熱型, 分離集熱型

  • 21

    外皮の緑化によって、外部からの熱流入を抑えることも可能である。緑化すると、植物の葉や保水した地盤からの素発冷却により、表面温度が下がるため、周囲の温度低下を促すことができる。 緑化の種類には①、②などがある。 屋上緑化は、土の熱抵抗を増やすことができるが、同じ厚さの断熱材と比べるとその程度は 30分の1ほどであり、単純に断熱材の代わりにはならない。緑化によるアメニティー向上などの効果を踏まえて検討する必要がある。

    壁面緑化, 屋上緑化

  • 22

    地盤は地表面から深くなるほど、年間を通して温度変化が小さくなる。地表面から15mよりも深くり下げると、ほぼ年平均気温程度となる。 外気温が高い夏季には、地盤や地下ピットを通して空気を取り入れることにより、流入する空気の温度を下げることができる。 外気温が低い冬季には、外気を地盤を通して取り入れることで予熱することができる。これを①・②という。

    クールチューブ, ヒートチューブ