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建築環境
  • 深井克真

  • 問題数 181 • 8/13/2024

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    問題一覧

  • 1

    大気圏外での太陽放射を、太陽光線に垂直な面で受けた場合の日射量の年間平均値を①と呼ぶ。 地表面で太陽放射を太陽光線に垂直な面で受けた日射量を②というが、これの①に対する比を③という。 ③が大きいほど直達日射が 強く、逆に天空日射が弱くなる。

    太陽定数, 法線面直達日射量, 大気透過率

  • 2

    一定時間ごとの日影図を作成し、 1時間ごとの日影図の交点を結ぶと、等時間日影線が作成できる。 一定時間ごとの等時間日影線を重ねて作図した図を①と呼び、建物によって日照が 阻害される領域、日照の阻害される時間の判断に使用できる。 1日のうちで日照が得られない部分を②という。

    日影時間図, 終日日影

  • 3

    太陽からの放射エネルギーは波長別に①、②、③に分類される。 大気圏外からの太陽放射は、地表面を覆っている大気によって④・⑤され、0.3μmから2.5μmの範囲のみが 地表面に到達する。 地表面まで④・⑤を受けずに到達した太陽放射を⑥といい、④後に到達した太陽放射を⑦という。また、その合計を⑧という。

    紫外線, 可視光線, 赤外線, 散乱, 吸収, 直達日射, 天空日射, 全天日射量

  • 4

    何度?

    23.4

  • 5

    地球上のある観測点からみた天体の位置を示すのに、その観測点Oを中心とした球を考 える。この球面上この仮想球面を①という。

    天球

  • 6

    赤緯

  • 7

    南中時刻を正午12時とし、次の南中までの間を1日24時間として表した時刻を①という。 ①で表した1日の長さは、地球の公転軌道が真円ではないので季節によって変化する。そこで、①を年間平均して表した時刻を②という。 ①と②の時差を③という。 日本では東経135°(明石)の②を④として用いている。

    真太陽時, 平均太陽時, 均時差, 中央標準時

  • 8

    太陽位置は緯度、季節、時刻(①)が決まれば決定される。

    真太陽時

  • 9

    ①とは、日の出から日没までの時間から周囲の建物の影響で日照が遮られる日影時間を差し引いた値を意味する。 ①は壁面の方位や季節によって異なる。

    可照時間

  • 10

    集合住宅などでは隣棟間隔が日照時間に影響を与える。 東京で4時間日照を確保するには①が2程度必要である一方で、札幌では2.8程度必要となる。 つまり、同じ日照時間を確保するためには、緯度が高くなると隣棟間隔を大きく取る必要がある。

    隣棟間隔係数

  • 11

    水平面, 東面, 西面, 南面, 北面, 北面

  • 12

    水平面, 南面, 東面、西面, 北面

  • 13

    最大視感度を基準(1,0)として、各波長の光に対する相対的な感度を①で表現することができる。明所と暗所で感度に違いを生じる現象を②という。③は数分で終了する一方で、④には30分程度を要する。

    比視感度曲線, プルキンエ現象, 明順応, 暗順応

  • 14

    ある点光源から放出されている放射エネルギーに①を乗じると、点光源から射出される放射エネルギーを目で見た明るさに換算することができる。この明るさの量を②と呼び、単位を③で表す。

    比視感度, 光束, lm

  • 15

    光源から射出される単位立体角あたりの光束のことを①と呼び、単位は②

    光度, cd

  • 16

    受照面に対する光束の入射面積密度を①と呼び、単位は②

    照度, lx

  • 17

    発光面(光源面、反射面など)からの光束の射出面積密度を①と呼び、単位は②

    光束発散度, rlx

  • 18

    面光源をある角度から見た時な光度の見かけ面積に対する面積密度を①と呼び、単位は②

    輝度, cd/㎡

  • 19

    面に光束が入射すると、面の特性に応じて一部の光束は反射し、二次発光面となる。入射光束に対する反射光束の比を①と呼ぶ。 透過についても同様で、入射光束に対する透過光束の比を②と呼ぶ。 発光面や反射面の輝度は、一般に面を見る方向によって異なるが、どの方向から見ても輝度が一様になる面を③という。 一般に、反射は④成分と⑤成分に区別できる。

    反射率, 透過率, 均等拡散面, 拡散反射, 鏡面反射

  • 20

    天空光hに対して奥行き1.5から2.2hの範囲を、空調システムのゾーニングと同様にペリメータゾーンとする。。このペリメータゾーンでは特別な工夫を施さなくても昼光が得られる。昼光照明と言えば、伝統的にこのペリメータゾーンが主たる対象であった。 ミッドゾーンで十分な昼光を得るためには、何らかの積極的な方法が必要となり、①などが用いられる。 コアゾーンで昼光を得るためには、さらに積極的な仕掛けが必要となり、コアゾーンに対する昼光照明のことを②と呼ぶ。

    ライトシェルフ, コアデイライティング

  • 21

    事務所や教室など、室全体で同一の視作業を行う空間では、できるだけ均一な照度分布を確保することが望ましい。 作業面の最低照度と最高照度に対する比を①と呼ぶ。 作業面とは机上面に相当する床上70〜80㎝の位置である。 ①が②ほど、室内が均一に照度が確保できていることを意味する。 昼光のみで室内照度の①を大きくすることは一般的に難しい。

    均斉度, 大きい

  • 22

    視野内の高輝度部分の存在や輝度対比によって生じる視力低下や疲労、不快などの障害を①と呼ぶ。

    グレア

  • 23

    前方視野角30°以内に高輝度の照明などが目に入って生じるまぶしさのことを何というか?

    直接グレア

  • 24

    視対象そのものや視対象方向のショーウィンドウなどに、輝度の高い部分が正反射して生じるグレアのことを何というか?

    反射グレア

  • 25

    太陽光は大気層を透過する時に塵や雲などにより散乱するが、その散乱光のうちで地表面に到達するものを①と呼ぶ。天空の②は、太陽位置と大気状態に大きく左右されるために、通常は非常に複雑なものになる。

    天空光, 輝度分布

  • 26

    昼光光源には、太陽から地表面に直接到達する①と太陽以外の天空からの光である②がある。 直接日光は変動が大きく、光の方向性が強いため、③の原因となりやすい。したがって、原則として、①を遮った上で、②を活用することを考える。 ②が遮蔽されることのない状況で、①を遮り、天空のみによる水平面照度を④といい、採光設計の基礎となる。 ④は、平均的な彩光を検討する場合には⑤lx、最低照度を確保する意味では⑥lxが用いられる。

    直射日光, 天空光, グレア, 全天空照度, 15000, 5000

  • 27

    全天空照度は受照点照度の最大値であるが、実際の受照点照度E は建物自身の壁、天井面や、周囲によって天空光が遮られる。 受照点照度は天空が直接受照点を照らす①Edと、反射して最終的に受照点に入射する②Er の和となる。 ③Dは、採光による受照点照度Eの全天空照度Esに対する比[%]である。 ③が求められれば、④を用いて様々な条件の受照点照度を求めることができる。

    直接照度, 間接照度, 昼光率, 全天空照度

  • 28

    右図のS´で底面に投影される面積の全天空底面積に対する比を%で表わした値を① Uと呼ぶ。 ①は0%以上、100%以下となり、点 Pに対して②の場合は100%となる。 受照点照度は③と①のみによって決まる。このことを④という。

    立体角投射率, 全天, 光源の輝度, 立体角投射の法則

  • 29

    光井(こうせい)の場合、光源と天井面の輝度差によるグレアが生じやすいため、天井面を光を拡散する透過素材で覆い、天井面全体を明るくする方式を①と呼ぶ。 天窓、側窓の欠点を補うものとして、②や③などが用いられる。

    光天井, 越屋根, 鋸屋根

  • 30

    片側採光における偏りのある照度分布は①を用いて改善できる。上面の②を高めることにより、直射日光を遮るのと同時に、天井面に反射光を導くそうちである。 窓付近の過剰な照度を下げて、室奥の照度を上げることで、③が改善される。

    ライトシェルフ, 日射反射率, 均斉度

  • 31

    住宅、学校、病院などの居室においては、地下室などのやむを得ない場合を除き、①として、室の用途に応じて居室の床面積に応じた開口を確保しなければならない。 ①とは、単に居室のの開口面積の合計ではなく、該当する居室の開口ごとにその面積Aと②kを乗じて得た面積を合計した値である。

    有効採光面積, 採光補正係数

  • 32

    人工光源は高温物体が温度に応じた光を放つ①によるものと、それ以外の総称である②によるものに大別される。 人工光源の経済性は、単位消費電力あたりの光束数を表す③(lm/W)で表される。 光源の光色を、それと近所する黒体の絶対温度で表したものを④と呼ぶ。 色の見え方の性質を⑤と呼び、⑥で評価する。最高点が100で数値が大きいほど自然光に近いことを表している。

    温度放射, ルミネセンス, 効率, 色温度, 演色性, 演色評価数

  • 33

    自熱電球はフィラメントの温度放射による光源であるため、電力の8割以上が①に変わり、効率が低い。寿命も短いが、色温度が赤みがかった光色で②が良いため、様々な用途に用いられる。安価であるが効率に問題があるため、各メーカーでは2012年までに製造を中止する予定である。 ハロゲン電球はバルブ中にハロゲンを封入し、フィラメントの③を狙ったもので、白熱電球よりもわずかに効率がよく、④で2倍の寿命がある。演色性が良いため、展示・アクセント照明などにも適している。 蛍光ランプは、電極間の放電による紫外線が管内部の⑤に当たって光を発する (放射ルミネセンス)。効率は白熱電球の⑥倍以上と良好であり、寿命もハロゲン電球に比べて更に長い。蛍光物質を変えることで色温度の調整が可能であり、演色性についても確保できる。周囲温度が効率に及ぼす影響が大きく、20°C付近で最も効率が良くなる。

    熱, 演色性, 長寿命化, 小型, 蛍光物質, 3

  • 34

    温度放射は物体がその温度に従って発散する放射で、ある温度で最大の放射をするのが黒体放射で①に従う。 ①とは物理学における黒体から輻射される電磁波の分光放射輝度、もしくはエネルギー密度の分布に関する公式。

    プランクの法則

  • 35

    ①は、順方向に電圧を加えた際に発光する半導体素子のことである。LED(エルイーディー:Light Emiting Diode)とも呼ばれ、発光原理は②を利用している。以下のような長所を持っている。 寿命は蛍光ランプの③倍と長い。素材により演色性が可変であり、高い演色性についても確保できる。④や⑤が出ない。低温でも効率が低下しない。現時点では蛍光ランプに匹敵する効率がある。

    発光ダイオード, エレクトロルミネセンス効果, 4, 熱線, 紫外線

  • 36

    一般の照明器具とは異なり、天井・壁や造り付け家具の一部として設けられた照明を①という。 建築化照明は、光源が見えず、天井や壁に反 射させた光が配光されるため、柔らかな光が得られる。 建築物と一体となっていることから、設計時に十分な検討が必要である。

    建築化照明

  • 37

    室内全体を一様に照明し、作業面全体の照度をなるべく均一に保つ照明方式を①という。①は生理的な負担は少ないが、経済的な照明方式とは言えない。 作業する場所や必要な場所のみを照明する方式を②という。②は集中作業に向いているが、輝度比が大きく目が疲れやすい。 アンビエント照度をタスク照度の1/10以上確保することによって、①の快適性と②の経済性を併せもつ方式として③を採用する事例が増えている

    全般照明, 局部照明, タスクアンビエント照明

  • 38

    人工光源は照明器具や建築に組み込まれて用いられ、照明器具の光度分布を①という。 ランプにより上方と下方の光束の比率に基づいて配光分類がなされている。 ほとんどの光が下向きで作業面に入射するタイプを②、天井に向かうものを③という。 ②は経済性に優れるが、天井面との輝度対比や陰影が強くなりすぎるなどの問題があり、③は光の拡散性が大きく柔らかな環境を作る反面、効率が悪いなどの欠点がある。

    配光, 直接照明器具, 間接照明器具

  • 39

    光束法は作業面に均一な照度を確保することを前提に、作業面に入射する光束を作業面面積で割って照度を推定する方法であり、教室や事務所などに適用される。 光束法では、照明器具の維持管理状態を考慮したランプからの発散光束に対し、作業面に入射する光束の割合である①の算出を行う。 ①は、照明器具ごとに②が用意されており、室内の天井・床・壁の③と④を用いて求める。

    照明率, 照明率表, 反射率, 室指数

  • 40

    ①E(lx)はランプ1本あたりの②F(lm)、③N、④M、⑤A(㎡) を用いて下式で求められる。 光束法では、⑥を維持するために⑦Sが重要であり、上限値が照明率表に示されている。 また、壁際の器具と壁との間隔をSoと すると、壁際まで作業を行なう場合は下左式、行なわない場合は下右式の制約がある。

    作業面照度, 光束発散数, ランプ本数, 保守率, 作業面面積, 均斉度, 器具間隔

  • 41

    夜間照明は、動物・植物の生理生態に影響を及ぼす可能性があり、人の活動への影響も指摘されている。都市部の光が大気中の水分や塵などで拡散し夜空が明るくなるため、天体観測の妨げになる。 光害抑制策として、環境省により①が1998年に策定された。照明率、上方光東比、グレア、省エネルギー性について基準が設けられている。

    光害対策ガイドライン

  • 42

    壁をはさんで内外に温度差があるとき、高温側から低温側に向かって熱の流れが生じ、これを①という。 熱流の単位は、単位時間当たりの通過熱エネルギーとして②を用いる。 ①は固体壁内部を流れる③と、壁表面を出入りする④によって伝わり、④はさらに⑤と⑥に分けられる。 ⑤は、固体表面と固体に接する流体(空気)間の熱の流れである。 ⑥は、固体表面と他の固体表面、大気との間での電磁波による熱の流れである。

    貫流熱流, W/㎡, 熱伝導, 熱伝達, 対流熱伝達, 放射熱伝達

  • 43

    室内の温度や湿度(水分量)は、外界や室内の状況に応じた熱や水分の流入や流出により、時々刻々と変化している。 この時間的に温度や湿度(水分量)が変化する状態を①という。 これに対して、流入する熱や水分と流出する量が時間的に変化しなければ、室内の温度や湿度(水分量)も変化しない。このような状態を②という。 室内で暖房(加湿)を開始もしくは停止してから室温(水分量)が一定になるまでの状況を示している。

    非定常状態, 定常状態

  • 44

    質で厚さ d(m)の固体端部の表面温度がt1(°C)、t2(°C)で異なる場合、①では右図に示すように固体内部の温度は直線分布となる。 このとき、壁内部を流れる熱流q(W/㎡)は、 固体の②λ(W/(m・K))に壁厚さ1mあたりの温度差である③を乗じて④の式で表わされる。 つまり、温度の勾配が等しい場合、入が大きい材料ほど熱を通しやすい。 λ/dは厚みのある材料の熱の流れやすさを示し、⑤とも呼ばれる。逆数のd/λは⑥を表す。

    定常状態, 熱伝導率, 温度勾配, フーリエ, 熱コンダクタンス, 熱抵抗

  • 45

    各種建築材料の容積比熱と熱伝導率の関係を図に示すと、容積比熱が大きい材料の入は概ね大きく、熱を通しやすい。 一方で、硬質ウレタンフォームやグラスウールなどの断熱材は密度が小さく、入は小さいために熱を通しにくい。熱伝導率が0.05W/mK以下のものは断熱材として用いられる。 断熱材など、熱伝導率が低い材料のかさ比重が小さい理由は、熱伝導率の小さい①を内部に多く含んでいることによる。 発泡系の断熱材では、下図に示すように固体内部に形成されている②に気体が閉じ込められて自由に動き回ることができない状態となっている。

    気体, 細かい空隙

  • 46

    壁表面とそれに接する流体(空気)の間の熱のや りとりを①という。表面温度ts(°C)の物体がta(°C)の空気に接している場合、熱流qc(W/m)は、②αc(W/(㎡・K)) を用いて下式で表わされる。 qc=ac(ta-ts) ②は、その値が大きいほど熱が伝わりやすいことを表わしている。 ①には、③と④の2つがある。 静穏な室内などで、壁表面と空気との温度差によって空気が流動し、熱が伝わる場合を自然対流と呼ぶ。 一方で、風がぶつかって熱が放散される場合を強 制対流と呼ぶ。

    対流熱伝達, 対流熱伝達率, 自然対流熱伝達, 強制対流熱伝達

  • 47

    物体表面と他の物体表面の間での電磁波による熱のやりとりを①という。 全ての物質の表面では、分子が振動することで②を放出している。温度が高いほど、分子の振動が激しく、放出されるエネルギーも大きい。放射量は表面温度の4乗に比例するが、この関係を③という。 高温面は低温面より大きな放射熱伝達となるため、正味分の放射熱伝達は、高温面か ら低温面へとなる。 表面温度ts(°C)の物体がtr(°C)の物体に取り囲まれている場合、熱流qr(W/㎡) は④αr(W/(㎡・K))を 用いて、下式のように表わされる。 qr=αr(tr-ts) ④は、室内と屋内の区別なく、およそ⑤(W/㎡・K)となる。

    放射熱伝達, 電磁波, ステファン・ボルツマンの法則, 放射熱伝達率, 5

  • 48

    右図に示すように、壁や窓などの固体表面からは、対流と放射で熱が移動する。 このときの熱流q(W/㎡)は、壁表面温度をts (°C)、室温または外気温をta(°C)、熱伝達率をα(W/(㎡・K))として、下式で表わされる。このαは放射熱伝達率と対流熱伝達率の和であり、①という。 q=a(ta-ts) ①は室内の場合と屋外の場合で、異なる値が用いられる。

    総合熱伝達率

  • 49

    水が高いところから低いところへ流れるように、熱も温度の高いところから低い方へ流れる。ある点での温度が時間により変化しない一定の状態(定常状態)では、ある点に流入する熱と流出する熱が等しい。この熱の流れを①という。 例えば、壁などの材料の両面に温度差があるとき、壁の熱の流れは片面から反対側の面への一次の流れとして扱うことができる。

    熱貫流

  • 50

    中空層では、伝導・対流・放射が複雑に影響して熱が伝わっているため、これらをまとめた①を用いて、その性能を評価している。 中空層を伝わる熱流q(W/㎡)は中空層の両側の表面温度をt1,t2(℃)、中空層の①をrair(㎡・K/W)として、下式で来められる。 q=(t1-t2)/rair rairは、その値が大きいほど熱を通しにくいことを表わしている。中空層の熱抵抗は、その厚さが2から5cm程度までは、厚さが増すほど熱抵抗が増大するが、それ以上ではほとんど変化しない。同じ厚さでは、熱抵抗は②< ③となる。

    熱抵抗, 半密閉中空層, 密閉中空層

  • 51

    壁全体の熱性能は、その構成要素の熱特性値を組み合わせて決定される。 右図に示す複層壁がある建物の室温がt1(℃)、外気温がt0(°C)であったとすると、壁の貫流熱流q(W/㎡)は、①K(W/(㎡・K))を用いて、下式で表わされる。 q=K(t1ーt0) ①は、1mの壁の内外に1°Cの温度差があるときに、壁を流れる熱流を表わす。熱 貫流率は、②R(㎡・K/W) の逆数である。 ②Rは、壁を構成する全ての要素の熱抵抗を求め、それらを合計して求める。 R=ri+(r1+r2+…+r3)+r0

    熱貫流率, 熱貫流抵抗

  • 52

    右上図に断熱材とコンクリートから構成された壁を示す。 コンクリートの室内側に断熱材を用いた①と、屋外側に断熱材を用いた②の状況を表わしている。 λaくλbであることから、断熱材中の温度勾配は③、コンクリート中の温度勾配は④なるが、両者の熱貫流率は等しく、貫流熱流qも等しい。 ①では断熱材とコンクリートの間の温度が外気温に近くなるため、冬季には内部結露が起こる危険性がある。 ②ではその熱容量を有効に利用して、日射熱を利用したパッシブヒーティングに適している。

    内断熱, 外断熱, 大きく, 小さく

  • 53

    窓ガラスの様な透明部材に日が当たると、図に示すように、日射のかなりの成分は窓ガラスを素通りして、室内に直接侵入するので、相当外気温度で取り扱うことはできない。 この場合、室内に侵入する熱量は、窓面に当たる全日射量(法線面の全天日射量)をJ(W/㎡)とおき、①ηをかけて来める。 面積 A(㎡)の窓面から室内に侵 入する日射熱取得q(W)は下式で表わされる。 q=η・A・J 3㎜の厚さの透明ガラスの日射取得率を基準に各種材料の①を表した値を②SCと呼ぶ。

    日射熱取得率, 日射遮蔽係数

  • 54

    ガラスは入射する電磁波の波長によって、その吸収率・透過率・反射率が大きく変化する建築材料である。 一般的なガラスであるフロートガラスの波長別の吸収率等の分布を右図に示す。ガラスに入射した放射は、ガラス面で吸収・透過・反射のいずれかとなるので、その合計は100%となる。 図より、一般のガラスは、太陽放射の可視光、赤外線の区別なく80%程度以上の割合で透過する一方で、波長が3umを超えると、透過率は急激に低下する一方で、吸収率が大きくなり、80%以上を吸収する。 したがって、ガラスを多く使用した建築に日射が当たると、そのほとんどが透過して①となる。一方で、暖められた室内からは、波長の長い赤外線(10μm程度)が射出されるが、この波長範囲の電磁波をガラスはほとんど吸収する。

    日射熱取得

  • 55

    コンクリート外壁など、日射を透過しない壁に日射が当たると、図に示すように、その一部が吸収されて外表面温度が上昇する。このため、貫流熱流が増加して室内環境に影響を与える。 外壁が受ける全日射量をJ(W/㎡)とし、外壁の日射吸収率をasとおく。asは白っぽい材料や光沢のある金属では小さいが、コンクリートなどでは0.65~0.8とかなり大きい。 外壁表面から流入する熱量q(W/㎡)は先述の熱伝達に、日射の吸収分が加算されて、右下式で表わされる。 ここで、t0+(as•j/α0)を①(SAT)という。日射が当たる外壁では、外気温を①に置き換えて計算すれば、日射の影響を考慮した貫流熱流が求められる。

    相対外気温度

  • 56

    建物全体としての熱的性質は①によって表わされる。

    総合熱貫流率

  • 57

    建物が換気設備やすきま風によって空気の入れ換えがあるとする。 換気量がQ(㎥/h)であるとすると、図に示すように、t0(°C)の外気が流入し、t1(℃)の室空気が流出する。 暖房状態では冷たい外気が流入し、暖かい室空気が流出するので、換気熱損失 qQ(W)が発生する。この熱損失は下式で与えられる。 9Q=ρ•c•Q(ti-t0) =0.340Q(ti-t0) したがって、建物全体の熱損失は以下となる。 q= qK+qQ=(K1A1+K2A2+・・+K7A7+0.34Q)(tiーt0) このとき、内外温度差1℃のときの熱損失を①KAと呼ぶ。建物全体の熱損失q(W)は、①に内外度差を乗じて、下式で求められる。 q= KA(ti - t0) ①KAを延べ床面積で割った値を、②Q値 という。Q値が小さいほど、空調時に投入する単位床面積当たりのエネルギーが少ない住宅と言える。

    総合熱貫流率, 熱損失係数

  • 58

    建物における熱の流れを模式的に示すと右図のようになる。 暖冷房の行なわれていない自然状況における室温を①と呼ぶ。 ①が低い場合には、追加の熱を室内に投入し、室内を快適な状況に維持する必要がある。この投入熱量を②と呼ぶ。 逆に、自然室温が高い場合には、室内から熱を除去する必要がある。この除去熱量を③と呼ぶ。

    自然室温, 暖房負荷, 冷房負荷

  • 59

    建物の暖房負荷は、同一の総合熱賞流率KAの条件では、室温と外気温の温度差が大きくなると大きくなる。 寒冷地では冬季の外気温が低いので、暖房を効 率的に行なうためには①(熱損失係数Q値)をなるべく小さくする必要がある。 以上の観点から、1979年にエネルギー使用の合理化に関する法律(通称②)が制定され、1980年に住宅の③(住宅に係るエネルギー使用の合理化に関する建築主の判断の基準)が制定された。 その後、1992年と1999年の二度にわたって基準強化が行なわれ、それぞれ「④」、「⑤」と呼ばれている。

    総合熱貫流率, 省エネルギー法, 省エネルギー基準, 新省エネルギー基準, 次世代省エネルギー基準

  • 60

    外界の気候風土に応じて、断熱や蓄熱、防湿、遮熱などの技術をうまく組み合わせ、室内の熱と水分を調整し、機械設備に頼らずに省工ネルギー・省資源かつ快適な環境をつくる環境設計手法を①という。 ①では、太陽熱の取得と日射遮蔽、躯体などへの蓄熱・蓄冷、建物の断熱と気密、通風の調整が鍵となる。 また、縁側などの中間領域や季節に応じて変化させる建具替えなどの生活行為が、①の効果を引き出す。

    パッシブデザイン

  • 61

    冬季に建築的工夫により、自然エネルギーを利用して暖房負荷を減らしたり、快適な環境を創る方法を①という。 太陽エネルギーをうまく室内に取り込み、室内を暖める方法を②という。 太陽光を直接室内に取り込む方法を③という。日射エネルギーは大きく、オーバーヒートにならないように注意する必要がある。 ④はトロンブウォールやルーフポンドなど、熱容量の大きな壁などに太陽熱を集熱し、蓄熱して利用する方法である。 附加温室やサーモフィンなどは⑤といわれ、古くから利用されていた方法である。

    パッシブヒーティング, パッシブソーラー, ダイレクトゲイン, 間接集熱型, 分離集熱型

  • 62

    外皮の緑化によって、外部からの熱流入を抑えることも可能である。緑化すると、植物の葉や保水した地盤からの素発冷却により、表面温度が下がるため、周囲の温度低下を促すことができる。 緑化の種類には①、②などがある。 屋上緑化は、土の熱抵抗を増やすことができるが、同じ厚さの断熱材と比べるとその程度は 30分の1ほどであり、単純に断熱材の代わりにはならない。緑化によるアメニティー向上などの効果を踏まえて検討する必要がある。

    壁面緑化, 屋上緑化

  • 63

    地盤は地表面から深くなるほど、年間を通して温度変化が小さくなる。地表面から15mよりも深くり下げると、ほぼ年平均気温程度となる。 外気温が高い夏季には、地盤や地下ピットを通して空気を取り入れることにより、流入する空気の温度を下げることができる。 外気温が低い冬季には、外気を地盤を通して取り入れることで予熱することができる。これを①・②という。

    クールチューブ, ヒートチューブ

  • 64

    空気は乾燥空気に水蒸気を混合した湿り空気と考えることができる。 右図は乾燥空気がちょうど1kgのとき、これと水蒸気x(kg)が共存している状況を示し、この状態を①x(kg/kg')または(kg/kgDA)と表わす。 乾燥空気と共存できる水蒸気の量は気温によって限界があり、限界に達した状態を②といい、②の絶対湿度を③xs(kg/kg')という。

    絶対湿度, 飽和状態, 飽和絶対湿度

  • 65

    湿り空気における水蒸気含有量を表わす別の方法として①f(Pa)がある。 絶対湿度が増加すれば水蒸気分圧も増加するが、特に飽和絶対湿度のときの水蒸気 分圧を②fs(Pa)という。 一般に用いられる湿度とは、 ③ rh(%)のことである。相対湿度は下式に示すように、水蒸気分圧の飽和水蒸気分圧に対する割合を百分率で示したものである。 rh=(f/fs)*100 湿り空気の温度が変化しても絶対湿度は変化しない。しかし、相対湿度については温度が変化すると飽和水蒸気分圧が変化するので変化する。

    水蒸気分圧, 飽和水蒸気分圧, 相対湿度

  • 66

    飽和絶対湿度は温度が下がると小さくなる。したがって、飽和状態ではない湿り空気も温度を下げていくと、いずれは飽和状態となる。このときの温度を①という。 ①からさらに温度を下げると、水蒸気が気体の状態でいられなくなり、②して水滴となる。これを③という。

    露点温度, 凝縮, 結露

  • 67

    結露は生じる場所によって、①と②に分類される。①は水分を含んだ空気が、その空気の露点温度以下の壁や窓の表面で起こる結露である。 ②は壁の内部や床下などが露点温度よりも低温であるときに、内部で起こる結露である。 結露はその生じる時期によって、③と④に分類される。冬季は外気の水分量が低く、室内は暖房や加湿により水分量が多くなる。一方で、夏季は外気の水分量が多くなる。

    表面結露, 内部結露, 冬型結露, 夏型結露

  • 68

    表面結露の防止には、不要な水蒸気発生を控えること、水蒸気発生の考えられる部分近くで換気を行ない、水蒸気を効果的に排出することが有効である。 壁内部に鉄骨などがあり、熱が伝わりやすい部分を①という。同様に、②部分も熱が伝わりやすく結露しやすい。これらの部分には、断熱補強を行 なうなどの対策により局部的な温度低下を避けるのが望ましい。

    熱橋, 建物出隅

  • 69

    ある材料を一定の湿り空気中(温湿度の時間変化がない状態)におく。十分な時間が経過すると、材料内はこの湿り空気と同じ状態となる。つまり、材料が周囲の水分を吸収する、もしくは材料内の水分が放出される。材料が水分を吸湿したり、放したりする状況を吸放湿という。 湿り空気と材料の相対湿度が平衡したこの状態において、材料に含まれている水分量を、絶乾状態(水分を全く含まない状態)の材料の重量あたりで割った値を①という。材料の①は、相対湿度が高いほど大きくなる。つまり、相対湿度が高いほど、多くの水分を含む。

    平衡含水率

  • 70

    内部結露を防止するためには、壁体内に水蒸気を浸透させないことが重要であり、このためにポリエチレンフィルムなどの①の高い材料が②として利用され、壁のどの部分にこれを用いるかが非常に重要となる。 右上図は、室内側に断熱材、屋外側に②を施工した場合を示す。断熱材から屋外側の壁内部の温度が低下し、飽和水蒸気分圧は低くなるが、防湿層が断熱材より屋外側にあるので、水蒸気分圧の高い領域が壁の低温部まで及び、この部分で内部結露発生の可能性が高くなる。 下図は断熱材と②を入れ替えた場合である。水蒸気分圧の高い領域が壁内部の温度の高い部分のみに位置しているため、内部結露の恐れがない。

    透湿抵抗, 防湿層

  • 71

    内部結露の防止には、右図のように、外装材と断熱材の間に通気層を設けて、湿気を排出する①を用いることも有効である。 室内側に防湿を設けて、壁への水蒸気の侵入をできるだけ避けるが、侵入してきた水蒸気は通気層を経て排出されるので、断熱材内部の水蒸気分圧を低いレベルにコントロールすることができる。 なお、通気層を通過する外気が断熱材を透過すると、断熱性能が低下する恐れがある。このため、水蒸気は透過するが、外気の流入は抑制する性質の透湿防水シートを断熱材と通気層の間に施工することが望ましい。

    通気構法

  • 72

    室内の空気と外気を交換することを換気という。 室内空気汚染物質を室内空気とともに排出し、新鮮外気を取り入れることによって室内空気の①を維持することが換気の最大の目的である。 室内空気汚染物質については、居住者の健康や快適性保持を目的として②が定められているので、濃度が許容値以下となることを目標に換気量が定められる。通常の居住環境下では、外気は十分に清浄なので、単に外気を取り入れるだけでよいが、幹線道路や工場近傍などでは外気の汚染が無視できないので、取り入れる前に浄化を要する場合がある。 換気にはこのほかに、室内で居住者や燃焼器具によって消費される酸素の供給、過剰な水蒸気を排除して室内湿度を適度に制御すること、室内の発熱を排出する排熱などの目的がある。 また、大量の換気を行なうことによって夏場に建物を冷却したり、直接居住者が風を浴びて冷涼感を得る場合があり、これらを目的とした換気は、室内空気質の維持を目的とした場合と区別する ために ③と呼ぶ。

    清浄度, 許容濃度, 通風

  • 73

    汚染濃度の表し方には、ガス状物質の場合に用いられる①と、ガス状物質およびエアロゾル両方に用いられる②がある。 ①は、空気の単位体積中に含まれる汚染ガスの体積であり③がよく用いられる。 ②は室内空気汚染物質全般の濃度に用いられ、単位体積中の汚染物質の重量で表わされる。④などが用いられる。

    体積濃度, 重量濃度, ppm, mg/㎥

  • 74

    表は①や②(ビル管法)で定められている建築の室内環境基準である。これは、年齢、性別を問わず不特定多数の居住者を対象としたものであり、長期間曝露されても問題が起こらないレベルに設定されている。

    建築基準法, 建築物環境衛生管理基準

  • 75

    人が多数いる室の換気が悪いと空気質が悪化し、頭痛・吐き気などが起こる。これは生理現象に伴う水蒸気や発熱による温熱環境の悪化、臭気や衣服からの粉じんなどによる室内空気の汚染による。 これら、人体に由来する室内空気の汚染状況が、人から発する①に比例して悪化する として、CO2濃度に基づいて室内空気質を評価す CO2そのものが人体に直接影響を及ぼすのは、②%を超える場合であり、居住者からのCO2のみで濃度がこのレベルに達することはない。 一般的にはCO2濃度が③ppm以下に維持されていれば、人体に由来するさまざまな室内空気汚染物質による影響は少ないと言われており、建築基準法や建築物環境衛生管理基準にもこの値が採用されている。

    CO2濃度, 4から5, 1000

  • 76

    ①に対する一般環境における 許容濃度としては、0.1から0.2 (mg/㎥) の範囲に設定するのが妥当であり、建築 基準法やビル管法では ② (mg/㎥) が採用されている。 なお、粉じんは1から2 (μm) 以下のもの が肺胞内にとどまって健康被害を及ぼす と考えられていることから、直径③ (μm) ※PM10 以下の粉じんが規制対象となっている。

    浮遊粉じん, 0.15, 10

  • 77

    ①燃焼器具 燃焼に必要な空気として室内空気を用い、 燃焼排ガスも室内に放出する。 一般的に用いられるガスストーブや調理用 のガスコンロなどが該当する。燃焼に伴い室内の酸 素が消費され、燃焼排ガスも室内に放出されるので、十分な注意が必要となる。

    開放型

  • 78

    ①燃焼器具 燃焼に必要な空気は室内空気を用いるが、 燃焼排ガスは排気筒を用いて屋外に放出する。 煙突式の風呂釜や室内設置型の瞬間湯沸かし器が該当する。

    半密閉型

  • 79

    ①燃焼器具 屋外空気を取り入れ排ガスを屋外に放出 する。 FF型などと呼ばれる器具が該当する。

    密閉型

  • 80

    ①とは、燃焼に要する空気 (酸素濃度21%)の体積である。 ②は、燃料が ③し、空気中の酸素が全て水蒸気と二酸化炭素に変わったとした場合の排ガス体積である。

    理論空気量, 理論排ガス量, 完全燃焼

  • 81

    開放型燃焼器具を使用すると酸素を消費して酸 素濃度が低下するが、通常では酸欠に至る ①% を下回ることはない。しかし、酸素濃度が ②% に低下すると、 ③により急速 に④が発生する。 ④は ⑤% 程度から中毒症状が現れ、⑥% では数分で死に至る。このため、建築基準法やビル管法では⑦ppm を許容濃度と している。

    15, 19, 不完全燃焼, 一酸化炭素, 0.02, 1.0, 10

  • 82

    住宅の気密化が進み、化学物質を発散する建材や内装材の使用が増えている。これにより居 住者の体調不良を訴える状態が1990年ごろか ら数多く報告されるようになってきた。これを ①と呼ぶ。 これを防止するために厚生労働省では右上表 に示す濃度指針値を示している。2000年に国 土交通省が行なった全国住宅調査によれば、 全体の3割近くで②濃度の 超過が認められている。②は主に③に使用さ れており、合板などの③や壁紙用③ などに利用されている。 ②の発散は、温度や湿度が高 いほど大きくなることが知られている。

    シックハウス症候群, ホルムアルデヒド, 接着剤

  • 83

    シックハウス症候群を回避するためには、 ホルムアルデヒド発散の少ない建材や家具を用いることが重要であり、合板やパー ティクルボードなどの建材には ①(日本農林規格) 、 ②(日本工業規格) でホルムアルデヒド発散速度に基づく表示 が行なわれている。

    JAS, JIS

  • 84

    面積 A(㎡) の開口部を隔てて両側の圧力が Pa(Pa) 、 Pb(Pa) で あ る と き 、 空 気 密 度 を ρ(kg/㎥) とすれば、開口部通過風量 Q(㎥/s) は下式で表わされる。 つまり、開口部通過風量は開口部面積に比例 し、圧力差の平方根に比例する。 ここでαを①とよび、開口部形状 によって1以下の異なる値を取り、気流が開口部を通過する際の②を評価してい る。αにAを乗じたαAを③や④と呼ぶ。

    流量係数, 通気抵抗, 実効面積, 有効開口面積

  • 85

    開口部に①が作用し、換気 される場合の取り扱い方法を検討する。 風圧力 Pw(Pa) は風をせき止める風上面で②(建物を押す方向)となり、気流が剥離する屋根面や建物背面では③(建物を引っ張る方向) となる。 建物に作用する風速を V(m/s) 、空気 密度を ρ(kg/㎥) とすると、壁面近傍に作用する風圧力Pw(Pa)は下式で求 められる。 ここで C は次元のない値で ④と呼ばれる。④は風圧力と同じく、正にも負にもなり得る。

    風圧力, 正圧, 負圧, 風圧係数

  • 86

    大きな換気量を確保し通風の 効果を高めるためには、複数の開口部を開放し、開口部の①をなるべく大きく確保することが重要である。 また、通風気流が室内を通過する領域を意味する②が居住域を通るようにす れば、居住者が高速気流を浴びることによって、冷涼感は一層増すことになる。

    風圧係数差, 通気輪道

  • 87

    外部風がない場合でも、建物内外に①があると換気が起こる。 例えば、暖房状況では室温が高いので室内空気は外部空気より 密度が②。 密度の小さい軽い空気は上昇するので、建物の上部では空気が圧縮され て外気より高圧に、下部では空気が希薄となるので外気より低圧になる。 このため、外壁の上下に開口部があ ると、外気は下の開口部から流入し、 室空気は上の開口部から流出する。 夏はこの逆の現象が起こる

    温度差, 小さい

  • 88

    下の開口部では、室圧は外部より低く、上の開口部では、室圧は外部より高い。 したがって、上下の開口部の間に圧力差が0となる部分が生じ、この部分を①と呼ぶ。 開口部に作用する圧力差は②と③に比例して増加する。 開口部流量 Q(㎥/s) は下式で求めら れる。

    中性帯, 内外空気密度の差, 中性帯からの距離

  • 89

    ①換気方式 給気側にも排気側にも送風機を用いる。 換気量の確保が確実にできる。給気側・排気側の両方にフィルターや全熱交換器を設置できる。室内圧を②である。

    第1種, 正圧にも負圧にも設定可能

  • 90

    ①換気方式 給気のみ送風機を用いる。 室内が②となるので、汚染空気やすき間 からの外気の流入を防止できる。 手術室など高い空気清浄度を要求する室に適している。

    第2種, 正圧

  • 91

    ①換気方式 排気のみ送風機を用いる。 室内が②となるので、室空気が他に流出する恐れを減らせる。 有害ガスや粉じんなどの発生する汚染室に適している。住宅ではトイレや浴室などに適している。

    第3種, 負圧

  • 92

    ①は、外気→給気 経路と還気→排気経路を交差させて、室空 気の温度・湿度を給気側に移し替えて換気 する方式である。 外気が直接室内に入る場合に比べて、温 熱環境を乱す恐れが少なく、寒冷地で気密 性が高い住宅などに設置すると、②が期待できる。

    全熱交換換気ユニット, 省エネルギー効果

  • 93

    住宅の居室や事務所の執務室などは汚染 源がまんべんなく分布し、かつ移動するため、あらかじめ特定することができない。 このような場合には、室内全体に供給空気が行き渡るように①を採用する。局所的に空気が滞留する部分がないように配慮する必要がある。 台所のレンジフードのように汚染源の位置が決まっている場合には、②を採用する。この場合には、排気フードなどを併用し、汚染空気が居住域に拡散しないようにすることが望ましい。 汚染空気を効率的に除去できれば、必要 換気量も減らすことが可能である。汚染空気の排除を目的とするので、 ③の採用が一般的である。

    全般換気方式, 局所換気方式, 第3種換気方式

  • 94

    音とは、物体の振動が気体や固体分子に伝わ り、その粗密が空間を伝播していく波動現象で ある。 音を伝える物質を①と呼び、①が 空気の場合を② 、固体の場合を③という。 伝搬方向と①の振動方向が一致している波動を④ 、伝搬方向と振動方向が直角の 場合を⑤と呼ぶ。 空気中を伝わる波を⑥といい、空気密度の粗密が伝播する④である。 ①中で空気密度が「粗」の部分の圧力は大気圧より低く、「密」の部分では高くなり、この圧力変化を⑦と呼ぶ。 ⑦は下図のように時間変化し、1秒間に生じ る⑦変化の回数を⑧または⑨と呼び、f [Hz] で表す。

    媒質, 空気伝播音, 固体伝播音, 縦波, 横波, 音波, 音圧, 振動数, 周波数

  • 95

    音圧の空間変化に着目すると、音圧の粗密が一定距離で繰り返 されており、この粗密の1サイクルの距離を①と呼んで λ [m] で表す。 一方、空間の固定された点では、毎秒 f 回 音圧の周期変化が 観測されることから、1秒間に音圧の山または谷が進行した距離、 すなわち音速 C [m/s] は以下の式で表される。 空気中の音速は気温Ta が15℃のときに340m/sとなるが、Ta が高 いほど早くなる。 音は波動の一種であるから、光などと類似した性質を示す。右上 図に示すように、音が壁に入射すると、一部は反射し、一部は空 気と壁内部での音速が空気と異なるために屈折して壁内に入射 (透過)する。 ※②の原理、③の法則 音の影となる背後に音が回り込む現象を④という。一般的には波長と比べて隙間や障害物が小さいほど④しやすい。 ※波長の目安 340Hz → 1m

    波長, ホイヘンス, スネル, 回折

  • 96

    2つ以上の音波が同時に伝搬する場合、音波の重なり具合によって互いに音が強められたり、弱められたりする。このように音波の重なりによって振幅が変化する現象を①という。 干渉の単純な例として②がある。これは波長の等しい入射波と反射波が存在するとき、常に同じ 位相となって振幅が最大となる腹と、逆位相の節とができ、交互に並んで、見かけ上音波が進行しない現象である。 室内では聞き手が少し位置を変えると、音圧の変化を 感知できる場合があり、このようなときには定在波の 存在を耳で聞いて確認することができる。 音響設計上では、 ③と呼ばれ、 平行面の間で音が延々と反射を繰り返すことがあり、 音響障害の一つである。 日光東照宮の「鳴き龍」と呼ばれる有名な現象も、③による。

    音の干渉, 定在波, フラッターエコー

  • 97

    < ① W > 音源から発する単位時間あたりのエネルギーであり、単位はW(=J/s)である。

    音源出力

  • 98

    <② I > 音の進行方向に直角な単位面積1m2を通過する、単位時間あたりの音のエネルギーをいう。 単位はW/mである。

    音の強さ

  • 99

    < ③ P > 音波による大気圧からの差圧をいい、単位はPaである。一方向に進行する音波では、③ P と音の強さ I との間には、媒質の密度をρ[kg/m3]として、下式の関係がある。

    音圧

  • 100

    <④ E > 単位体積あたりの音のエネルギーをいい、単位はJ/m3 である。右図に示す一方向に進行する波が1m2の面か ら入射する場合、音は1秒間に音速C[m]だけ進行する ので、C×1×1の四角柱の空間に存在する音響エネル ギーは、音の強さ I に等しく、右式の関係となる。

    音響エネルギー密度