問題一覧
1
光井(こうせい)の場合、光源と天井面の輝度差によるグレアが生じやすいため、天井面を光を拡散する透過素材で覆い、天井面全体を明るくする方式を①と呼ぶ。 天窓、側窓の欠点を補うものとして、②や③などが用いられる。
光天井, 越屋根, 鋸屋根
2
人が多数いる室の換気が悪いと空気質が悪化し、頭痛・吐き気などが起こる。これは生理現象に伴う水蒸気や発熱による温熱環境の悪化、臭気や衣服からの粉じんなどによる室内空気の汚染による。 これら、人体に由来する室内空気の汚染状況が、人から発する①に比例して悪化する として、CO2濃度に基づいて室内空気質を評価す CO2そのものが人体に直接影響を及ぼすのは、②%を超える場合であり、居住者からのCO2のみで濃度がこのレベルに達することはない。 一般的にはCO2濃度が③ppm以下に維持されていれば、人体に由来するさまざまな室内空気汚染物質による影響は少ないと言われており、建築基準法や建築物環境衛生管理基準にもこの値が採用されている。
CO2濃度, 4から5, 1000
3
<② I > 音の進行方向に直角な単位面積1m2を通過する、単位時間あたりの音のエネルギーをいう。 単位はW/mである。
音の強さ
4
地球上のある観測点からみた天体の位置を示すのに、その観測点Oを中心とした球を考 える。この球面上この仮想球面を①という。
天球
5
建物の暖房負荷は、同一の総合熱賞流率KAの条件では、室温と外気温の温度差が大きくなると大きくなる。 寒冷地では冬季の外気温が低いので、暖房を効 率的に行なうためには①(熱損失係数Q値)をなるべく小さくする必要がある。 以上の観点から、1979年にエネルギー使用の合理化に関する法律(通称②)が制定され、1980年に住宅の③(住宅に係るエネルギー使用の合理化に関する建築主の判断の基準)が制定された。 その後、1992年と1999年の二度にわたって基準強化が行なわれ、それぞれ「④」、「⑤」と呼ばれている。
総合熱貫流率, 省エネルギー法, 省エネルギー基準, 新省エネルギー基準, 次世代省エネルギー基準
6
直径15cmの黒く塗装した金属球に温度計を挿入したものを①計という。グローブ球は周囲空気と対流熱のやりとり、周壁と放射熱のやりとりをする。したがって、風が吹いていない場合には、①は近似的に気温とMRTとの平均温度となる。 室内の居住者に対し、対流と放射の影響を考慮した環境温度のことを②という。②は近似的に①となる。
グローブ温度, 作用温度
7
視対象そのものや視対象方向のショーウィンドウなどに、輝度の高い部分が正反射して生じるグレアのことを何というか?
反射グレア
8
①(レゾネーター)に音を入射すると、共振周波数近くでは空気が激しく振動して、摩擦で熱エネルギーに変わる。②や、③のある材料は共鳴器が並んでいるとみなす。このような機構による吸音を④といい、その特徴は、共振周波数付近においてのみ吸音率が⑤なっている。
共鳴器, 有孔板, スリット, 共鳴器型吸音, 非常に大きく
9
音の反射には、音の波長が関係し、波長より十分寸法の大きい面では鏡面反射する。し たがって、左図に示すように、凹面があると音が集中する点が生じる。これを音の①というが、その他の部分では音圧の弱い②が生じるなど、音の分布が生じて好ましくない。これらは音響障害として避けるべき問題であるが、音の拡散不足を示しているともいえ、音圧分布の③を図るためには、④や⑤などで音の⑥を構成し、音を拡散させるよう工夫するとよい。
焦点, デッドスポット, 均等化, 凸面, 折れ面, 反射面
10
湿り空気における水蒸気含有量を表わす別の方法として①f(Pa)がある。 絶対湿度が増加すれば水蒸気分圧も増加するが、特に飽和絶対湿度のときの水蒸気 分圧を②fs(Pa)という。 一般に用いられる湿度とは、 ③ rh(%)のことである。相対湿度は下式に示すように、水蒸気分圧の飽和水蒸気分圧に対する割合を百分率で示したものである。 rh=(f/fs)*100 湿り空気の温度が変化しても絶対湿度は変化しない。しかし、相対湿度については温度が変化すると飽和水蒸気分圧が変化するので変化する。
水蒸気分圧, 飽和水蒸気分圧, 相対湿度
11
<④ E > 単位体積あたりの音のエネルギーをいい、単位はJ/m3 である。右図に示す一方向に進行する波が1m2の面か ら入射する場合、音は1秒間に音速C[m]だけ進行する ので、C×1×1の四角柱の空間に存在する音響エネル ギーは、音の強さ I に等しく、右式の関係となる。
音響エネルギー密度
12
①換気方式 給気側にも排気側にも送風機を用いる。 換気量の確保が確実にできる。給気側・排気側の両方にフィルターや全熱交換器を設置できる。室内圧を②である。
第1種, 正圧にも負圧にも設定可能
13
建築物の遮音性能を適切に評価するために1974年に制定された(2000年改定)JISでは、①と②の遮断性能の測定法及び遮音等級が定められている。
空気音, 床衝撃音
14
受照面に対する光束の入射面積密度を①と呼び、単位は②
照度, lx
15
①は、順方向に電圧を加えた際に発光する半導体素子のことである。LED(エルイーディー:Light Emiting Diode)とも呼ばれ、発光原理は②を利用している。以下のような長所を持っている。 寿命は蛍光ランプの③倍と長い。素材により演色性が可変であり、高い演色性についても確保できる。④や⑤が出ない。低温でも効率が低下しない。現時点では蛍光ランプに匹敵する効率がある。
発光ダイオード, エレクトロルミネセンス効果, 4, 熱線, 紫外線
16
初期音が均等に各座席に到達するためには、1次反射音が各席に到達するように、平面 形や断面形を考えなければならない。下図は、劇場、ホールなどの代表的な断面形であ る。(a)は舞台を客席から見ると額縁のように区切られている①、(b) は舞台上部と客席が続いている ②とよばれる。この図に示すように、直接音はもとより、第1反射音が各客席になるべく均等に落ちるように断面を考える。 天井はあまり高くせず、向かい合った壁は鉛直より少し③に倒し気味にすると反射音 が客席に落ちやすくなる。
プロセニアム型, オープンステージ型, 内側
17
< 設計手順 > a 基本計画 室容積、室の寸法比などの基本的なことをまず決める。劇場、ホールなどは1席当り①~②㎡が必要であり、客席数に応じた 所要面積や付帯施設の算定をする。 b 室形の決定 室の平面形・断面形を決め、天井、側壁、バ ルコニー等の詳細を考える。そして、エコーなどは出ないか、音場分布は均一か、③や④の設置等を検討する。 c 内装設計 内装は残響時間の決定に大きな意味をもつ。 目的に応じた⑤を決め、⑥にしたがって⑦を選定する。家具も⑤に影響を与えるので、劇場の椅子などは選択に配慮を要する。
0.65, 0.70, 拡散体, 反射板, 残響時間, 吸音率, 内装材
18
建築環境工学は、建築の①を都合の良いものとすることを目的として学問領域 が始まった。このためには、建築を取り巻く②や③などの外部環境が建築に及ぼす影響を分析し、適切に制御することが必要であった。 これに対して、近年は都市化が著しく進行することで④が、さらには主に大量のエネルギー消費に起因する⑤が顕在化するようになり、建築環境工学の対象領域が 建築内部から次第に外部に広がってきている。 都市部では建物が近接して建てられる場合が多く、⑥など建物がその周囲に及ぼす。また、建築の集合体である都市には人工被覆が増加し、エネルギー消費に伴う人工排熱も加わり⑦の原因の一つとなっている。さらに、建物の建設や運用時に使用されるエネルギーは⑧の排出を伴う。これら温室効果ガスの濃度増加が、 地球環境の温度を上昇させる地球温暖化の要因になっている。 このように、建築が外部環境に及ぼす影響の重要性が広く認識されるようになってきた。 快適な建築の室内環境の形成と同時に、外部環境に対する環境負荷低減策についても合わせて検討することが大切である。
内部環境, 自然環境, 都市環境, 都市環境問題, 地球環境問題, ビル風, ヒートアイランド現象, CO2
19
一定時間ごとの日影図を作成し、 1時間ごとの日影図の交点を結ぶと、等時間日影線が作成できる。 一定時間ごとの等時間日影線を重ねて作図した図を①と呼び、建物によって日照が 阻害される領域、日照の阻害される時間の判断に使用できる。 1日のうちで日照が得られない部分を②という。
日影時間図, 終日日影
20
コンクリート外壁など、日射を透過しない壁に日射が当たると、図に示すように、その一部が吸収されて外表面温度が上昇する。このため、貫流熱流が増加して室内環境に影響を与える。 外壁が受ける全日射量をJ(W/㎡)とし、外壁の日射吸収率をasとおく。asは白っぽい材料や光沢のある金属では小さいが、コンクリートなどでは0.65~0.8とかなり大きい。 外壁表面から流入する熱量q(W/㎡)は先述の熱伝達に、日射の吸収分が加算されて、右下式で表わされる。 ここで、t0+(as•j/α0)を①(SAT)という。日射が当たる外壁では、外気温を①に置き換えて計算すれば、日射の影響を考慮した貫流熱流が求められる。
相対外気温度
21
壁表面とそれに接する流体(空気)の間の熱のや りとりを①という。表面温度ts(°C)の物体がta(°C)の空気に接している場合、熱流qc(W/m)は、②αc(W/(㎡・K)) を用いて下式で表わされる。 qc=ac(ta-ts) ②は、その値が大きいほど熱が伝わりやすいことを表わしている。 ①には、③と④の2つがある。 静穏な室内などで、壁表面と空気との温度差によって空気が流動し、熱が伝わる場合を自然対流と呼ぶ。 一方で、風がぶつかって熱が放散される場合を強 制対流と呼ぶ。
対流熱伝達, 対流熱伝達率, 自然対流熱伝達, 強制対流熱伝達
22
これらをまとめて①と呼んでいる。
デシベル尺度
23
天空光hに対して奥行き1.5から2.2hの範囲を、空調システムのゾーニングと同様にペリメータゾーンとする。。このペリメータゾーンでは特別な工夫を施さなくても昼光が得られる。昼光照明と言えば、伝統的にこのペリメータゾーンが主たる対象であった。 ミッドゾーンで十分な昼光を得るためには、何らかの積極的な方法が必要となり、①などが用いられる。 コアゾーンで昼光を得るためには、さらに積極的な仕掛けが必要となり、コアゾーンに対する昼光照明のことを②と呼ぶ。
ライトシェルフ, コアデイライティング
24
光束法は作業面に均一な照度を確保することを前提に、作業面に入射する光束を作業面面積で割って照度を推定する方法であり、教室や事務所などに適用される。 光束法では、照明器具の維持管理状態を考慮したランプからの発散光束に対し、作業面に入射する光束の割合である①の算出を行う。 ①は、照明器具ごとに②が用意されており、室内の天井・床・壁の③と④を用いて求める。
照明率, 照明率表, 反射率, 室指数
25
右図に示すように、壁や窓などの固体表面からは、対流と放射で熱が移動する。 このときの熱流q(W/㎡)は、壁表面温度をts (°C)、室温または外気温をta(°C)、熱伝達率をα(W/(㎡・K))として、下式で表わされる。このαは放射熱伝達率と対流熱伝達率の和であり、①という。 q=a(ta-ts) ①は室内の場合と屋外の場合で、異なる値が用いられる。
総合熱伝達率
26
< 特定の周波数で異常を起こさない形 > 比較的小さな直方体の部屋では、低音域において、ある周波数の振動が片寄った状態となり、ブンブン響くことがある。これを①とよんでいる。直方体の縦、横、高さの比を②にしないこと、なるべく③をつくらないことが、それを防止する手段である。古くから図に示す黄金比、(√5-1) : 2 : (√5+1)が推奨されてい る。
ブーミング, 整数比, 平行壁面
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騒音の激しい労働環境で長年働いている 人々は、聴力に永久的な損傷(永久的聴力損失または職業性難聴)を引き起こす恐れがある。 聴力保護を目的として、日本産業衛生学会 では、図のような許容曲線を提案している。 その場所の騒音を周波数分析した結果を図にプロットし、それがどの曲線以下に収まるかを判定し、その曲線に表示されている①を読み取ることができる。
許容暴露時間
28
昼光光源には、太陽から地表面に直接到達する①と太陽以外の天空からの光である②がある。 直接日光は変動が大きく、光の方向性が強いため、③の原因となりやすい。したがって、原則として、①を遮った上で、②を活用することを考える。 ②が遮蔽されることのない状況で、①を遮り、天空のみによる水平面照度を④といい、採光設計の基礎となる。 ④は、平均的な彩光を検討する場合には⑤lx、最低照度を確保する意味では⑥lxが用いられる。
直射日光, 天空光, グレア, 全天空照度, 15000, 5000
29
右上図は東京の年平均気温の経年変化を示したものであ り、世界の各都市では20世紀に入ってから気温上昇傾向が顕著となっている。特に、熱帯夜の経年変化に示されているように、 ①よりも②の、 ③よりも④の温度上昇が著しい 。 右下図は東京の夏の地表面付近の気温分布を示したものであるが、都市と郊外の間に明らかな温度差が生じている。 都市活動の盛んな地点を中心に島状に高温領域が現れていることから、 ⑤と呼ばれる。⑤の代表的な原因としては次のものがある。 1 都市表面は凹凸が多いので、日射が⑥して吸収されやすい。 2 表面の凹凸は風通しを妨げ、熱の⑦を阻害する。 3 コンクリート・アスファルトなどは、熱伝導率が高く、熱容量が大きいので⑧しやすい 。 4 降雨があっても浸透せず、すぐに乾燥するので水分の蒸発に伴う⑨が乏しい 。 5 人間活動に伴う排熱 (人工排熱)の⑩が著しい。
昼, 夜, 夏, 冬, ヒートアイランド現象, 多重反射, 拡散, 蓄熱, 冷却, 放出
30
面積 A(㎡) の開口部を隔てて両側の圧力が Pa(Pa) 、 Pb(Pa) で あ る と き 、 空 気 密 度 を ρ(kg/㎥) とすれば、開口部通過風量 Q(㎥/s) は下式で表わされる。 つまり、開口部通過風量は開口部面積に比例 し、圧力差の平方根に比例する。 ここでαを①とよび、開口部形状 によって1以下の異なる値を取り、気流が開口部を通過する際の②を評価してい る。αにAを乗じたαAを③や④と呼ぶ。
流量係数, 通気抵抗, 実効面積, 有効開口面積
31
音とは、物体の振動が気体や固体分子に伝わ り、その粗密が空間を伝播していく波動現象で ある。 音を伝える物質を①と呼び、①が 空気の場合を② 、固体の場合を③という。 伝搬方向と①の振動方向が一致している波動を④ 、伝搬方向と振動方向が直角の 場合を⑤と呼ぶ。 空気中を伝わる波を⑥といい、空気密度の粗密が伝播する④である。 ①中で空気密度が「粗」の部分の圧力は大気圧より低く、「密」の部分では高くなり、この圧力変化を⑦と呼ぶ。 ⑦は下図のように時間変化し、1秒間に生じ る⑦変化の回数を⑧または⑨と呼び、f [Hz] で表す。
媒質, 空気伝播音, 固体伝播音, 縦波, 横波, 音波, 音圧, 振動数, 周波数
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①:多数の被験者実験に基づき提案された体感温度であり、ある気温・湿度・気流速度の評価対象環境と同じ温熱感覚を与える相対湿度100%、無風時の気温で定義される。①の算定には①線図を用いる。 相対湿度40から60%、気流速度0.5m/s以下の条件では、17℃から24℃の条件で快適であるとされている。 ①では環境側要素の一つである②の影響が無視されており、気温とMRTが大きく 異なる環境の評価に用いると誤差が大きくなる。
有効温度ET, 放射
33
右図に、厚さを合計して6mmとし、面密 度を一定とした各種ガラス窓に関する 透過損失の比較を示す。 一枚ガラスと合わせガラスではほとん ど差はない。しかし、複層ガラスでは中 音域の透過損失に大きな落ち込みが見られる。複層ガラスでは空気層の密閉度が高く、中音域で①が生じているためである。 同一面密度の一重窓と比べても遮音性能は②ことから、遮音の目的には適さず、もっぱら断熱などの熱的性能の向上が目的と理解すべきである。遮音性能の向上を狙うためには、③などによる対策が必要となる
共鳴透過現象, 劣る, 二重窓
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①は、材料や壁体の吸音の程度を数値的に表わすもので、入射音のエネル ギーに対する、吸音された音のエネルギー(透過音のエネルギーも含む)の比で表わす。反射音以外はすべて吸音と考えて①を求める。①は次式で表わされる。
吸音率
35
冬季に建築的工夫により、自然エネルギーを利用して暖房負荷を減らしたり、快適な環境を創る方法を①という。 太陽エネルギーをうまく室内に取り込み、室内を暖める方法を②という。 太陽光を直接室内に取り込む方法を③という。日射エネルギーは大きく、オーバーヒートにならないように注意する必要がある。 ④はトロンブウォールやルーフポンドなど、熱容量の大きな壁などに太陽熱を集熱し、蓄熱して利用する方法である。 附加温室やサーモフィンなどは⑤といわれ、古くから利用されていた方法である。
パッシブヒーティング, パッシブソーラー, ダイレクトゲイン, 間接集熱型, 分離集熱型
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空気は乾燥空気に水蒸気を混合した湿り空気と考えることができる。 右図は乾燥空気がちょうど1kgのとき、これと水蒸気x(kg)が共存している状況を示し、この状態を①x(kg/kg')または(kg/kgDA)と表わす。 乾燥空気と共存できる水蒸気の量は気温によって限界があり、限界に達した状態を②といい、②の絶対湿度を③xs(kg/kg')という。
絶対湿度, 飽和状態, 飽和絶対湿度
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残響は室内の音の響き、広がり感を特徴づける重要な要素である。音楽を快適に聴こうとすれば、ある程度の残響が必要であるが、 残響音が多すぎると話し言葉などの明瞭度が①する。したがって、用途によって、最適な残響時間は変化する。右図は最適残響時間を室用途、室容積別に示したものである。 一般に、室容積が大きいほうが長い残響音を必要としている。これは、大きな室では大きな②が必要となるためである。
低下, 音量
38
舞台の上に可動の①を用いること がある。これは客席に有効な反射音を送るためだけでなく、演奏者にも反射音を送って、自分の演奏がよく聞こえ、演奏しやすくするためである。また、客席の壁面等に設けて残響時間の調節に用いることもある。 音の拡散をよくするために、室内の壁や天井 に、かまぼこ型やびょうぶ折の形などの凹凸 をつけることが多い。これらを②とよんでいる。いろいろな波長の音を均等に拡散するように、大きさをさまざまにするのが望ましい
反射板, 拡散体
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騒音は種々の音が入り混じるので、人間の感覚でそ の程度を捉えるのは難しい。また、周波数による聴 覚特性を考慮する必要がある。そのため騒音計では、 下図に示す、人間の 聴覚感度の周波数特性に似 せた補正回路 が組み込まれている。 図の①は、40phonの等ラウドネス曲線を 簡略化して天地を逆にしたものであり、これで測定し たときのレベルを②という。 C特性は各周波数が物理的にほぼ等しい感度で受音 され、可聴範囲の③を近似的に示す。 測定結果は、dB(A)やdB(C)のように、どの特性で測定したかを明記することもある。
A特性, 騒音レベル, 音圧レベル
40
< ① W > 音源から発する単位時間あたりのエネルギーであり、単位はW(=J/s)である。
音源出力
41
エコーやデッドスポットといった音響障害が出な い形にすることも大切である。図のように、室に 直角の隅があると、音が元来た方向に再び反射 するのでエコーが出やすい。また、平行壁面はフ ラッターエコーを生じやすいし、凹面は音の焦点 を生じる傾向がある。これらの対策としては、①をつけて音を拡散させるような工夫や、部分的に②をするなどの配慮が必要である。
凹凸, 吸音処理
42
壁をはさんで内外に温度差があるとき、高温側から低温側に向かって熱の流れが生じ、これを①という。 熱流の単位は、単位時間当たりの通過熱エネルギーとして②を用いる。 ①は固体壁内部を流れる③と、壁表面を出入りする④によって伝わり、④はさらに⑤と⑥に分けられる。 ⑤は、固体表面と固体に接する流体(空気)間の熱の流れである。 ⑥は、固体表面と他の固体表面、大気との間での電磁波による熱の流れである。
貫流熱流, W/㎡, 熱伝導, 熱伝達, 対流熱伝達, 放射熱伝達
43
表面結露の防止には、不要な水蒸気発生を控えること、水蒸気発生の考えられる部分近くで換気を行ない、水蒸気を効果的に排出することが有効である。 壁内部に鉄骨などがあり、熱が伝わりやすい部分を①という。同様に、②部分も熱が伝わりやすく結露しやすい。これらの部分には、断熱補強を行 なうなどの対策により局部的な温度低下を避けるのが望ましい。
熱橋, 建物出隅
44
一般の照明器具とは異なり、天井・壁や造り付け家具の一部として設けられた照明を①という。 建築化照明は、光源が見えず、天井や壁に反 射させた光が配光されるため、柔らかな光が得られる。 建築物と一体となっていることから、設計時に十分な検討が必要である。
建築化照明
45
ビル風の影響を評価するには、同じ地 点の風速が建設前を基準として建設後にどのように変化したかを示す①が用いられる。①が1.0の時は建物建設前後で風速変化がないことを表している。 右上図に建物見つけ面積と、風速増 加領域の関係を示す。見つけ面積が大きく、風をより多くせき止めるほど、②によって風速が増加する領域 が大きくなる。また、右下図に示すように、隣棟間隔が狭くなるほど、風速増加領域は空間的に限定されるが、風速増加率は大きくなる。 ビル風を緩和するためには、建物の③を工夫する、④を行う、高風速となる建物周囲に⑤や防風用植栽を設けるなどが挙げられる。
風速増加率, はく離, 相互配置, 建物隅角部の面取り, 防風フェンス
46
室内全体を一様に照明し、作業面全体の照度をなるべく均一に保つ照明方式を①という。①は生理的な負担は少ないが、経済的な照明方式とは言えない。 作業する場所や必要な場所のみを照明する方式を②という。②は集中作業に向いているが、輝度比が大きく目が疲れやすい。 アンビエント照度をタスク照度の1/10以上確保することによって、①の快適性と②の経済性を併せもつ方式として③を採用する事例が増えている
全般照明, 局部照明, タスクアンビエント照明
47
自熱電球はフィラメントの温度放射による光源であるため、電力の8割以上が①に変わり、効率が低い。寿命も短いが、色温度が赤みがかった光色で②が良いため、様々な用途に用いられる。安価であるが効率に問題があるため、各メーカーでは2012年までに製造を中止する予定である。 ハロゲン電球はバルブ中にハロゲンを封入し、フィラメントの③を狙ったもので、白熱電球よりもわずかに効率がよく、④で2倍の寿命がある。演色性が良いため、展示・アクセント照明などにも適している。 蛍光ランプは、電極間の放電による紫外線が管内部の⑤に当たって光を発する (放射ルミネセンス)。効率は白熱電球の⑥倍以上と良好であり、寿命もハロゲン電球に比べて更に長い。蛍光物質を変えることで色温度の調整が可能であり、演色性についても確保できる。周囲温度が効率に及ぼす影響が大きく、20°C付近で最も効率が良くなる。
熱, 演色性, 長寿命化, 小型, 蛍光物質, 3
48
騒音レベルの測定だけでは、周波数的にみた特性がわからない。 そこで、遮音対策等のために、騒音に対してより詳細な検討を行なう際には、オクターブバンド分析を行なって、周波数別音圧レ ベルを求める場合がある。 右図に示す①は、周波数バンドごとに音圧レベルの上限値を与えている。 1オクターブバンドレベルの音圧を補正無しで求め、その結果を①上に記入して、すべての周波数の音圧レベルが基準上ま たはこれを下回る場合に、最小の基準曲線を用いて②とする。 測定結果が図の黒丸の場合には、NC-45と なる。 NCはNoise Criteriaの略語である
NC曲線, NC値
49
①の等級曲線は、上下の界床(同一住戸内の場合でもよい)の床衝撃 音に対する遮音性能を表す。 音源室を上階、受音室を下階となるようにして、音源室に軽量衝撃(靴のかかとなどによ る加振)を想定した②と重量衝撃(子供の飛びはね加振)を想定した③による人工衝撃を与える。下階の受音室における音圧レベルの周波数特性を測定し、例えば、L-55のように評価する。 騒音源に対する受音室の音圧レベルによる評価なので、遮音等級の値の小さいほうが遮音性能が④ことを意味している。
床衝撃音遮断性能, タッピングマシン, バングマシン, 高い
50
建物全体としての熱的性質は①によって表わされる。
総合熱貫流率
51
面に光束が入射すると、面の特性に応じて一部の光束は反射し、二次発光面となる。入射光束に対する反射光束の比を①と呼ぶ。 透過についても同様で、入射光束に対する透過光束の比を②と呼ぶ。 発光面や反射面の輝度は、一般に面を見る方向によって異なるが、どの方向から見ても輝度が一様になる面を③という。 一般に、反射は④成分と⑤成分に区別できる。
反射率, 透過率, 均等拡散面, 拡散反射, 鏡面反射
52
体内からは代謝によって ①: M が発生し、 それを ②: C 、 ③: R 、 ④: E によって環境に放熱している。 蒸発については、発汗が目視で確認されない 状態でも、絶えず人体の皮膚や粘膜からは水分蒸発による放熱が起こっており、これを⑤という。 人体が外界と⑥となるとき、①と放熱が等しくなる。これが人体が温熱的に快適と感じるために必要な条件である。 M=C+R+E ⑦ M>C+R+E ⑧(放熱不足) M<C+R+E ⑨(放熱過多) 温熱環境要素に関連する環境因子は、⑩、⑪、⑫、⑬である。
産熱, 対流, 放射, 蒸発, 不感蒸せつ, 熱平衡状態, 快適, 暑い, 寒い, 気温, 放射温度, 相対湿度, 気流速度
53
①の等級曲線は、2室間の壁、床など(集合住宅の隣り合う2室の界壁、あるいは同一住戸内の2室など)における空気伝搬音の遮音性能を表す。 ①は高周波ほど厳しく設定され、 ②という値でDr-③からDr-④の等級が定められている。数 値が大きいほど遮音性能は⑤。各種建築物や室用途別に、どの②を遮音性能の何級に適用させるかを日本建築学会が提案している。
空気音遮断性能, D数, 30, 60, 良い
54
①(℃) : ETの人体実験とは異なり、①は二層モデルと呼ばれる②に基づき、等価な温熱感覚を単一指標により評価したものである。 環境側4要素、人間側2要素を用いて評価対象環境と同一の体表面温度、発汗による濡れ面積率、皮膚表面放熱量を与える相対湿度50%のときの気温で定義される
新有効温度ET*, 人体の数値モデル
55
音の周波数は感覚的な調子の高低と密接な関係があり、ある音の周波数が他の音の周波数の2倍である場合、前者は後者の音の①という。 この関係を用いて、周波数 f1 、f2 [Hz]の音の関係をオクターブ数 x で表すと、下式にな る。 音の周波数は、感覚としての音の大きさと調子の高低の両方に影響を与えるので、周波数ごとに音を分割してその成分の大きさを検討することがある。この場合、下限周波数 f1 [Hz]、上限周波数 f2 [Hz]を f2 =2f1 にとり、この範囲の周波数ごとに音を取り扱う場合を②という。
1オクターブ上の音程, 1オクターブバンド分析
56
気温とは①であり、測定には外乱を排除する配慮を必要とする。
大気そのものの温度
57
何度?
23.4
58
内部結露の防止には、右図のように、外装材と断熱材の間に通気層を設けて、湿気を排出する①を用いることも有効である。 室内側に防湿を設けて、壁への水蒸気の侵入をできるだけ避けるが、侵入してきた水蒸気は通気層を経て排出されるので、断熱材内部の水蒸気分圧を低いレベルにコントロールすることができる。 なお、通気層を通過する外気が断熱材を透過すると、断熱性能が低下する恐れがある。このため、水蒸気は透過するが、外気の流入は抑制する性質の透湿防水シートを断熱材と通気層の間に施工することが望ましい。
通気構法
59
右図に札幌、東京、那覇における月平均気温と、1日当たりの全天積算日射量の月別平均値の年変化を示す。全天積算日射量は夏至を含む6月頃に最大となるが、気温の日変化と同様、地面の熱容量のために、これより遅れた7~8月に最高気温となる。最低気温も同様で、冬至を含む12月より遅れた1~2月となる。 地域による違いについては、緯度による相違が明らかで、高緯度地域ほど各月 の平均気温は低い。日変化の場合と同様、月平均気温の最高、最低気温の差を①という。①は、高緯度地域で大きく、低緯度地域で小さくな る傾向がある。これは、図にも示されているように、月平均気温の最高値には、 地域による差がさほどないものの、寒冷地の最低気温が著しく低いためである。
年較差
60
飽和絶対湿度は温度が下がると小さくなる。したがって、飽和状態ではない湿り空気も温度を下げていくと、いずれは飽和状態となる。このときの温度を①という。 ①からさらに温度を下げると、水蒸気が気体の状態でいられなくなり、②して水滴となる。これを③という。
露点温度, 凝縮, 結露
61
結露は生じる場所によって、①と②に分類される。①は水分を含んだ空気が、その空気の露点温度以下の壁や窓の表面で起こる結露である。 ②は壁の内部や床下などが露点温度よりも低温であるときに、内部で起こる結露である。 結露はその生じる時期によって、③と④に分類される。冬季は外気の水分量が低く、室内は暖房や加湿により水分量が多くなる。一方で、夏季は外気の水分量が多くなる。
表面結露, 内部結露, 冬型結露, 夏型結露
62
壁全体の熱性能は、その構成要素の熱特性値を組み合わせて決定される。 右図に示す複層壁がある建物の室温がt1(℃)、外気温がt0(°C)であったとすると、壁の貫流熱流q(W/㎡)は、①K(W/(㎡・K))を用いて、下式で表わされる。 q=K(t1ーt0) ①は、1mの壁の内外に1°Cの温度差があるときに、壁を流れる熱流を表わす。熱 貫流率は、②R(㎡・K/W) の逆数である。 ②Rは、壁を構成する全ての要素の熱抵抗を求め、それらを合計して求める。 R=ri+(r1+r2+…+r3)+r0
熱貫流率, 熱貫流抵抗
63
右上図に断熱材とコンクリートから構成された壁を示す。 コンクリートの室内側に断熱材を用いた①と、屋外側に断熱材を用いた②の状況を表わしている。 λaくλbであることから、断熱材中の温度勾配は③、コンクリート中の温度勾配は④なるが、両者の熱貫流率は等しく、貫流熱流qも等しい。 ①では断熱材とコンクリートの間の温度が外気温に近くなるため、冬季には内部結露が起こる危険性がある。 ②ではその熱容量を有効に利用して、日射熱を利用したパッシブヒーティングに適している。
内断熱, 外断熱, 大きく, 小さく
64
大気圏外での太陽放射を、太陽光線に垂直な面で受けた場合の日射量の年間平均値を①と呼ぶ。 地表面で太陽放射を太陽光線に垂直な面で受けた日射量を②というが、これの①に対する比を③という。 ③が大きいほど直達日射が 強く、逆に天空日射が弱くなる。
太陽定数, 法線面直達日射量, 大気透過率
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建築物の設計に際し、遮音に対して考慮しなければならないことは、①に規定さ れている。 集合住宅の界壁は、厚さを10cm以上とし、遮音上有害な空隙のないこと、界壁は小屋裏または屋根裏まで達していなければならないこと、などが定められている。
建築基準法
66
外部風がない場合でも、建物内外に①があると換気が起こる。 例えば、暖房状況では室温が高いので室内空気は外部空気より 密度が②。 密度の小さい軽い空気は上昇するので、建物の上部では空気が圧縮され て外気より高圧に、下部では空気が希薄となるので外気より低圧になる。 このため、外壁の上下に開口部があ ると、外気は下の開口部から流入し、 室空気は上の開口部から流出する。 夏はこの逆の現象が起こる
温度差, 小さい
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高齢者問題 光環境 : 視機能低下は避けられないが、室内が隅々まで知覚され、細かい視作業に支障がない環境が望ましく、照度レベル向上が基本的な対策となる。具体的には通常の ①~②倍の③を確保することが望ましい。 色彩環境 : 眼球中の水晶体の黄変化を招き、青系の短波長成分の感度低下を招くた め、黄色と白色の区別が難しくなる。一方、緑系の中波長成分、赤系の長波長成分は変性が少ない。色の見え方も濃い紫が暗い灰色に見えるなど変化するので、 ④に対応した⑤が必要である。 温熱環境 : 高齢者の快適温熱環境条件は基本的には若年者と変わらないが、快適からはずれた環境条件に暴露された場合の不快の訴えが⑥と言われている。すなわち急激な温度変化ヘの感受性が鈍くなる。従来の日本の住宅では、居室に比べてトイ レや浴室の環境水準が著しく劣る問題があった。 トイレ、浴室の⑦や⑧により、環境水準を向上させ、安全な住環境を確保することが大切である。 音環境 : 高齢化によって2kHz以上の⑨に対する感度が⑩する。相対的に低音域の感受性は高齢化による影響が少ないので、 ⑪をできるだけ少なくする配慮が必要となる。
15, 20, 照度, 高齢者の色の見え方, 配色, 少ない, 断熱強化, 適切な暖房, 高音, 低下, 低周波騒音
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空気伝搬音の防止対策 a 設計計画の段階での配慮 設計計画の段階で、静かであるべき部屋や、騒音源の位置を考え、外部騒音に対しても、 内部発生音に対しても、各々の配置を考えなければならない。外部騒音(交通騒音など) に対しては、音源に面して静かであるべき室(寝室など)を配置しない、騒音源に面して開口部を設けない、などの配慮をする。 集合住宅では、上下の関係も大切で、給排水音の発生する水回りは上下に重ね、隣に寝室などを配置せず、クロゼットや廊下などの緩衝帯を設けるなどの工夫も必要である。遮音材で苦慮するよりも、①を優先的に試みる。経済的にも有利であり、メリットが多い。 b ②のよい材料や構法の採用 壁体(壁、床、天井)に②の良い材料を用いる。質量則にしたがった材料の選択、 二重壁の工夫などが望まれるが、③、④に対する留意を忘れない。 c すき間減少への配慮 開口部周囲のすき間はもちろんのこと、材料の接合部のすき間もなるべく少なくして、⑤を向上させることが大切である。しかし、気密性をよくした場合には、換気にも注意することを忘れてはならない。 d 開口部に対する注意 開口部は、周囲のすき間だけでなく、窓ガラスなどの②の低い材料の使用によって、弱点となりやすい。その位置、大きさに留意するとともに、防音サッシ、二重窓などの 工夫も考える。 e ⑥などの設置 可能であれば、騒音源に対して⑥を設けたり、⑦を設置するなどの工夫をする。また、同一建物内での発生音に対しては、押入、廊下などの⑧を設けるなどの配慮が必要である。 f 吸音効果の利用 同一室内で発生している音や、外部から侵入してしまった音に対しては、室内を⑨すると、反射音が少なくなり、騒音レベルが下がる
配置の工夫, 遮音性能, サウンドブリッジ, コインシデンス効果, 気密性, 遮音壁, 袖壁, 緩衝帯, 吸音処理
69
開口部に①が作用し、換気 される場合の取り扱い方法を検討する。 風圧力 Pw(Pa) は風をせき止める風上面で②(建物を押す方向)となり、気流が剥離する屋根面や建物背面では③(建物を引っ張る方向) となる。 建物に作用する風速を V(m/s) 、空気 密度を ρ(kg/㎥) とすると、壁面近傍に作用する風圧力Pw(Pa)は下式で求 められる。 ここで C は次元のない値で ④と呼ばれる。④は風圧力と同じく、正にも負にもなり得る。
風圧力, 正圧, 負圧, 風圧係数
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中空層では、伝導・対流・放射が複雑に影響して熱が伝わっているため、これらをまとめた①を用いて、その性能を評価している。 中空層を伝わる熱流q(W/㎡)は中空層の両側の表面温度をt1,t2(℃)、中空層の①をrair(㎡・K/W)として、下式で来められる。 q=(t1-t2)/rair rairは、その値が大きいほど熱を通しにくいことを表わしている。中空層の熱抵抗は、その厚さが2から5cm程度までは、厚さが増すほど熱抵抗が増大するが、それ以上ではほとんど変化しない。同じ厚さでは、熱抵抗は②< ③となる。
熱抵抗, 半密閉中空層, 密閉中空層
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全身の温熱感覚は快適とみなされる状態であっ ても、気温や放射温度の①によって温熱感覚上の不快を招くことがある。 放射環境の①は、不均一となる方向が影響し、暖かい壁面、冷たい天井に関しては不快感は少ない。壁温度の不均一性に関し、天井では②℃、窓・壁では③℃までにとどめるべきとされている。 上下の空気温度分布については、頭寒足温がよいが、床上0.1mと床上1.1mの温度差は④℃以 内がよいとされている。 通常の室内では、床表面温度は19℃から26℃が よいとされ、床暖房の場合は29℃以下にすべきとされている。特に床暖房では、表面温度が体表面温度より高いと⑤の危険性があること に注意が必要である。 気流感による不快を⑥と呼び、平均風速に加えて、気流の乱れや気温も影響するとされている。
不均一性, +5, -10, 3, 低温やけど, ドラフト
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一般に単一材料からなる一重壁の透過損失は、その壁の①(単位面積当りの重量) が高い程②なる。これを、透過損失に関する③と呼ぶ。この関係は次式で示される。
面密度, 大きく, 質量則
73
ある音の大きさを、感覚的に 同じ大きさ と感じる1000Hzの音の音圧レベル値[dB] によって表したものを、その音の①といい、単位は②である。 ③を右図に示す。それぞれの曲線が感覚的に同じ大きさと感じる 純音の周波数と音圧レベルを表している。 例えば、1kHzで50dBの音は、定義により 50phonである。ところが、同じ50phonでも、 周波数が100Hzになると、60dBまで音圧 レベルを上げないと同じ大きさの音とは感じられない。 このように、人間の耳は ④~⑤kHz付近の音を最も大きく感じ 、この領域から低周波数側にずれても、高周波側にずれても、感度が悪くなるため、音圧を大きくしないと同じ音の大きさに聞こえなくなる。
ラウドネスレベル, phon, 等ラウドネス曲線, 2, 4
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開放型燃焼器具を使用すると酸素を消費して酸 素濃度が低下するが、通常では酸欠に至る ①% を下回ることはない。しかし、酸素濃度が ②% に低下すると、 ③により急速 に④が発生する。 ④は ⑤% 程度から中毒症状が現れ、⑥% では数分で死に至る。このため、建築基準法やビル管法では⑦ppm を許容濃度と している。
15, 19, 不完全燃焼, 一酸化炭素, 0.02, 1.0, 10
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赤緯
76
我が国は2008年に人口のピークを迎え、現状は減少段階に入っている。2050年に65歳人口比率は35.7%に 達する見込みである。このような高齢者比率の増加は、 室内環境水準の目標として、従来に増して①が重要であることを示唆している。 高齢者にとって望ましい室内環境とはどのようなものか。 下図に示す不慮事故死亡者の統計資料によると、高齢 者の事故リスクの高い現象は、窒息、転落・転倒、溺死 であって、これらの死亡者数の合計は交通事故を抜い ている。窒息とは食物をのどに詰まらせることによる事故、溺死の大半は②による事故で ある。溺死は寒い脱衣室、浴室と暑い風呂によるヒートショックに起因することから、これらの室と廊下、居間な どの間の 温熱環境の③によって解決すべき課題といえる。 高齢者は若年者に比して 環境に対する④が鈍く 、生理的に危険な状況にあることの⑤が弱いといわれている。したがって、高齢者を想定した室内環境水準は、このような感覚を理解して設定することが必要である。
高齢者への配慮, 入浴中の心臓発作, バリアフリー化, 感受性, 自己認識
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温熱感覚には、①、②、③、④が環境側要素 として、⑤、⑥が人間側要素として影響する。 これらの要素には無数の組み合わせがあるが、温熱環境を相互に比較したり、 快適性などを評価できたりすれば大変都合がよい。このために、環境側と人間側の要素を標準化し、 等価な温熱感覚を与える温度で表わした指標を⑦という。
気温, 放射温度, 相対湿度, 気流速度, 着衣量, 代謝量, 体感温度
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太陽位置は緯度、季節、時刻(①)が決まれば決定される。
真太陽時
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窓ガラスの様な透明部材に日が当たると、図に示すように、日射のかなりの成分は窓ガラスを素通りして、室内に直接侵入するので、相当外気温度で取り扱うことはできない。 この場合、室内に侵入する熱量は、窓面に当たる全日射量(法線面の全天日射量)をJ(W/㎡)とおき、①ηをかけて来める。 面積 A(㎡)の窓面から室内に侵 入する日射熱取得q(W)は下式で表わされる。 q=η・A・J 3㎜の厚さの透明ガラスの日射取得率を基準に各種材料の①を表した値を②SCと呼ぶ。
日射熱取得率, 日射遮蔽係数
80
平行な天井と床や凹曲面の反射壁 のような状況の場合、その間で発 せられた拍手の音などが、この平 行面の間を何回も往復反射して、 ピチピチ…、ブルブル… などという音に聞こえることがある。このように、 多数回くり返す反響を①と呼ぶ。 日光東照宮本地堂は、この現象で 有名であり、拍手の音が、ちょうど 天井に描かれた竜が鳴いているよ うに聞こえるので、この現象が鳴竜 といわれるようになった。①を生じないようにするには、壁面や天井に②をつけて音を③させるなどの工夫をする。
フラッター・エコー, 凹凸, 拡散
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< ③ P > 音波による大気圧からの差圧をいい、単位はPaである。一方向に進行する音波では、③ P と音の強さ I との間には、媒質の密度をρ[kg/m3]として、下式の関係がある。
音圧
82
住宅、学校、病院などの居室においては、地下室などのやむを得ない場合を除き、①として、室の用途に応じて居室の床面積に応じた開口を確保しなければならない。 ①とは、単に居室のの開口面積の合計ではなく、該当する居室の開口ごとにその面積Aと②kを乗じて得た面積を合計した値である。
有効採光面積, 採光補正係数
83
実際の建築物や室においては、単一の材料が使われることはむしろ少なく、壁、床、天井、 開口部など複数の材料が組み合わされている。このようなとき、室全体としての透過損失 は、各材料の面積に応じて、各々の材料の透過損失または透過率を加算して求める。これを ①とよぶ。
総合透過損失
84
相対湿度は上昇と下降の傾向が気温と正反対である。 これは、相対湿度が水蒸気分圧の飽和水蒸気分圧に 対する百分率で表されるためである。 水蒸気分圧の日変化はほとんど① 。1日程度の期間では 降雨などがない限り、絶対湿度の大きな変化はない。 右下図は各地域の月平均相対湿度の年変化を示す。 いずれの地域でも、夏の相対湿度は高い。冬場には東京、大阪などで相対湿度が低いが、札幌や金沢では逆 に高くなっている。これは②と関係がある。
変化がない, 季節風
85
20Hz以下の①は、「聞こえない騒音」 として最近問題になっている。20Hz以下の空気振動 は、音として耳には聞こえないが、身体のどこかの部分で圧迫感や、しびれのような感覚を起こすこともある。また、気分が悪くなるなどの生理的影響を受けることもある。①に対する個人差は大きい。 実際の建築物においては、戸ががたつく等の物理的影響が顕れて、存在に気づくこともある。
超低周波音
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①:体感温度は、室温で温熱感覚を代表させる考え方によるものであるが、Fangerの提案による ①は「暑い」、「寒い」といった温冷感申告値で環境を直接評価するものである。①の値は、0(中立)を中心 に+3(暑い )~ -3(寒い )の7段階を用いており、 SET*と同様、最も広く用いられている温熱感覚指標である。 ①の計算にはSET*と同様、環境側4要素、人間側2要素を用いる。
予測平均冷感申告PMV
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①とは、日の出から日没までの時間から周囲の建物の影響で日照が遮られる日影時間を差し引いた値を意味する。 ①は壁面の方位や季節によって異なる。
可照時間
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水が高いところから低いところへ流れるように、熱も温度の高いところから低い方へ流れる。ある点での温度が時間により変化しない一定の状態(定常状態)では、ある点に流入する熱と流出する熱が等しい。この熱の流れを①という。 例えば、壁などの材料の両面に温度差があるとき、壁の熱の流れは片面から反対側の面への一次の流れとして扱うことができる。
熱貫流
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グラスウールなど、多孔質 のものに音が入射すると、周囲との摩擦や粘性抵抗によって熱エネルギーに変換される。このような機構による吸音を①という。 その吸音特性は、一般に低音域では②、高音域では③。
多孔質型吸音, 小さく, 大きい
90
質で厚さ d(m)の固体端部の表面温度がt1(°C)、t2(°C)で異なる場合、①では右図に示すように固体内部の温度は直線分布となる。 このとき、壁内部を流れる熱流q(W/㎡)は、 固体の②λ(W/(m・K))に壁厚さ1mあたりの温度差である③を乗じて④の式で表わされる。 つまり、温度の勾配が等しい場合、入が大きい材料ほど熱を通しやすい。 λ/dは厚みのある材料の熱の流れやすさを示し、⑤とも呼ばれる。逆数のd/λは⑥を表す。
定常状態, 熱伝導率, 温度勾配, フーリエ, 熱コンダクタンス, 熱抵抗
91
内部結露を防止するためには、壁体内に水蒸気を浸透させないことが重要であり、このためにポリエチレンフィルムなどの①の高い材料が②として利用され、壁のどの部分にこれを用いるかが非常に重要となる。 右上図は、室内側に断熱材、屋外側に②を施工した場合を示す。断熱材から屋外側の壁内部の温度が低下し、飽和水蒸気分圧は低くなるが、防湿層が断熱材より屋外側にあるので、水蒸気分圧の高い領域が壁の低温部まで及び、この部分で内部結露発生の可能性が高くなる。 下図は断熱材と②を入れ替えた場合である。水蒸気分圧の高い領域が壁内部の温度の高い部分のみに位置しているため、内部結露の恐れがない。
透湿抵抗, 防湿層
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太陽光は大気層を透過する時に塵や雲などにより散乱するが、その散乱光のうちで地表面に到達するものを①と呼ぶ。天空の②は、太陽位置と大気状態に大きく左右されるために、通常は非常に複雑なものになる。
天空光, 輝度分布
93
薄板と剛壁との間に空気 層を設けた場合、音が入射されると板が振動し、 内部摩擦で熱エネルギーに変換される。このような機構による吸音を①よんで いる。その吸音特性は、低音域の共振周波数で②をつくるが、一般には吸音率はあまり大きくない。
板振動型吸音, 山
94
皮膚血流の調整によるコア・シェル部の大きさ変化で体温調整が可能な領域を①という。 この領域を高温側で超えると発汗量が増大し、汗の蒸発により熱放散が促進される。逆に低温側で超えると、筋肉の痙攣による体の震えにより体内の発熱を増やして体温を維持する。このような生理反応により体温維持が可能な範囲を②という。
中性温域, 恒温適応域
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ある材料を一定の湿り空気中(温湿度の時間変化がない状態)におく。十分な時間が経過すると、材料内はこの湿り空気と同じ状態となる。つまり、材料が周囲の水分を吸収する、もしくは材料内の水分が放出される。材料が水分を吸湿したり、放したりする状況を吸放湿という。 湿り空気と材料の相対湿度が平衡したこの状態において、材料に含まれている水分量を、絶乾状態(水分を全く含まない状態)の材料の重量あたりで割った値を①という。材料の①は、相対湿度が高いほど大きくなる。つまり、相対湿度が高いほど、多くの水分を含む。
平衡含水率
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採光補正係数について 天窓の場合:k = ① - 縁側等に面する場合:k’ = ② • 開口部から③等までの距離が - 住居系地域の場合:④m - 工業系地域の場合:⑤m - 商業系地域の場合:⑥m ならば、k = ⑦ • 計算結果が0未満の場合は k = ⑧
3, k×0.7, 隣地境界線, 7, 5, 4, 1, 0
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外界の気候風土に応じて、断熱や蓄熱、防湿、遮熱などの技術をうまく組み合わせ、室内の熱と水分を調整し、機械設備に頼らずに省工ネルギー・省資源かつ快適な環境をつくる環境設計手法を①という。 ①では、太陽熱の取得と日射遮蔽、躯体などへの蓄熱・蓄冷、建物の断熱と気密、通風の調整が鍵となる。 また、縁側などの中間領域や季節に応じて変化させる建具替えなどの生活行為が、①の効果を引き出す。
パッシブデザイン
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全天空照度は受照点照度の最大値であるが、実際の受照点照度E は建物自身の壁、天井面や、周囲によって天空光が遮られる。 受照点照度は天空が直接受照点を照らす①Edと、反射して最終的に受照点に入射する②Er の和となる。 ③Dは、採光による受照点照度Eの全天空照度Esに対する比[%]である。 ③が求められれば、④を用いて様々な条件の受照点照度を求めることができる。
直接照度, 間接照度, 昼光率, 全天空照度
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シックハウス症候群を回避するためには、 ホルムアルデヒド発散の少ない建材や家具を用いることが重要であり、合板やパー ティクルボードなどの建材には ①(日本農林規格) 、 ②(日本工業規格) でホルムアルデヒド発散速度に基づく表示 が行なわれている。
JAS, JIS
100
夜間照明は、動物・植物の生理生態に影響を及ぼす可能性があり、人の活動への影響も指摘されている。都市部の光が大気中の水分や塵などで拡散し夜空が明るくなるため、天体観測の妨げになる。 光害抑制策として、環境省により①が1998年に策定された。照明率、上方光東比、グレア、省エネルギー性について基準が設けられている。
光害対策ガイドライン