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診断学総論③

診断上必要な各腫瘍の臨床的特徴 造血器腫瘍、組織球、固形腫瘍、その他

診断学総論③
3回閲覧 • 96問 • 1年前診断上必要な各腫瘍の臨床的特徴 造血器腫瘍、組織球、固形腫瘍、その他
  • 美帆
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    問題一覧

  • 1

    急性リンパ芽球性白血病(ALL)で増殖する細胞は?

    未分化なリンパ球

  • 2

    ALLでの末梢血の状態は?

    リンパ芽球が多数出現し、2〜3系統の重度の血球減少を示す。

  • 3

    ALLでの骨髄穿刺の状態は?

    芽球比率がANC(全有核細胞)の30%以上を示し、骨髄系細胞への分化を伴わない。

  • 4

    猫のALLにおいて、FeLV陽性率は?(T/B)

    6〜8割が陽性、その多くがT細胞性

  • 5

    ALLの症例でのリンパ組織の腫大傾向は?

    肝脾腫大、全身性のリンパ節腫大を示す。

  • 6

    ALLの治療予後は?

    化学療法に抵抗性であることが多い。

  • 7

    慢性リンパ球性白血病(CLL)で増殖する細胞は?

    成熟(よく分化した)リンパ球

  • 8

    CLLでの末梢血の状態は?

    成熟リンパ球が著しく増加する(>30,000/μL)

  • 9

    CLLでの骨髄穿刺の状態は?

    成熟リンパ球の増加(ANCの30%以上)、正常な骨髄組織も保たれていることが多い。

  • 10

    CLL症例でのリンパ組織の腫大傾向は?

    脾腫を伴うことが多い。 →脾臓発生の高分化型リンパ腫ステージⅤと鑑別困難

  • 11

    CLLの治療予後は?

    一般的に症状はなく、慢性的な経過をたどる。

  • 12

    急性骨髄性白血病(AML)で増殖する細胞は?

    未分化な骨髄系細胞(顆粒球系、単球系、赤芽球系、巨核球系)

  • 13

    AMLでの末梢血の状態は?

    芽球(幼若細胞)が多数出現、2〜3系統の重度の血球減少を示す。

  • 14

    AMLでの骨髄穿刺の状態は? 分類

    芽球比率が30%以上で、細胞の分化度や分化傾向によりM0〜M7に分類する。

  • 15

    AMLの多い動物は?

    FeLV陽性猫、まれに犬

  • 16

    AML症例でのリンパ組織の腫大傾向は?

    肝脾腫大、軽度の全身性リンパ節腫大

  • 17

    AMLの治療予後は?

    化学療法に抵抗性で、極めて予後不良である。

  • 18

    慢性骨髄増殖性疾患(CMPD)で増殖する細胞は?増殖細胞による分類は?

    細胞分化を伴う、骨髄系細胞 ・慢性骨髄性白血病(好中球:CML) ・真性赤血球増加症(PV) ・本態性血小板症(ET)

  • 19

    CMPDでの末梢血の状態は?

    よく分化した好中球(CML)、赤血球(PV)、血小板(ET)が著しく増加する。

  • 20

    CPMDでの骨髄穿刺の状態は?

    芽球比率が30%未満

  • 21

    CMPDにおいて、除外すべき疾患は?(CML、PV、ET)

    ・CML 炎症やG-CSF産生性腫瘍(肺癌や甲状腺癌) ・PV 相対的多血症や二次性の絶対的多血症 ・ET 炎症、内分泌疾患、鉄欠乏性貧血など

  • 22

    CMPDの症例でのリンパ組織の腫大傾向は?

    一般的に脾腫が生じる。

  • 23

    CMPDの治療予後は?

    一般的に症状はなく、慢性的な経過をたどる。

  • 24

    骨髄異形成症候群(MDS)とはどのような状態か?

    造血幹細胞の分化・増殖異常による無効造血を主徴とした前白血病状態。

  • 25

    MDSでの末梢血の状態は?

    2系統以上の血球減少を示し、種々の血球異形成が認められる。 血球異形成:巨赤芽球、巨大好中球、偽ペルゲル核異常、微小巨核球、環状鉄芽球、分類不能細胞の出現など

  • 26

    MDSでの骨髄穿刺の状態は?

    芽球比率は30%未満

  • 27

    MDSの分類(5つ)

    ・不応性貧血(RA) ・環状鉄芽球を伴うRA(RARS) ・芽球増加を伴うRA(RAEB) ・白血病移行期にあるRAEB(RAEB-T) ・慢性骨髄単球性白血病(CMMoL)

  • 28

    Felv陽性猫で多い、MDSのパターンは?

    MDS-Er 赤芽球系細胞が骨髄ANCの50%以上で、赤芽球系の異形と無効造血を主徴とする。

  • 29

    多発性骨髄腫で増える細胞は何か?何を産生するか?

    形質細胞、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgE、IgD)

  • 30

    多発性骨髄腫の診断基準として挙げられるる4つの項目

    ①モノクローナルガンモパチー ②骨融解病変(パンチアウト像) ③ベンス・ジョーンズ蛋白尿 ④骨髄における形質細胞の増殖(20%以上)

  • 31

    多発性骨髄腫の診断に必要な4つの検査は?

    ①血清タンパク電気泳動 ②骨レントゲン検査 ③ベンスジョーンズ蛋白検出 ④骨髄穿刺

  • 32

    多発性骨髄腫の症例では、何%の症例で末梢血中に腫瘍細胞が出現するか?

    約10%

  • 33

    多発性骨髄腫の主な合併症は?

    過粘稠度症候群

  • 34

    髄外性形質細胞腫の主な発生部位を3つ、それぞれの発生率も

    ①皮膚(86%) ②口腔および口唇(9%) ③大腸(4%)

  • 35

    髄外性形質細胞腫の良悪は?

    皮膚や口唇は通常良性、消化管に発生するものは転移が生じる場合あり

  • 36

    原発性マクログロブリン血症とは?

    クラススイッチ前のIgMを産生する成熟リンパ球の腫瘍性増殖 リンパ形質細胞性リンパ腫

  • 37

    原発性マクログロブリン血症で過粘稠度症候群を引き起こしやすいのは何故か?

    五量体である免疫グロブリンのIgMが過剰に産生されるから。

  • 38

    原発性マクログロブリン血症ではどこで腫瘍細胞が増殖するか?

    リンパ節、脾臓、肝臓など

  • 39

    組織球の分類

    抗原提示ー樹状細胞ーランゲルハンス細胞(@表皮)          ー間質樹状細胞(@真皮などの多くの組織内) 抗原処理ーマクロファージ

  • 40

    犬の組織球増殖性疾患は?(4つ)

    ①皮膚組織球腫 ②皮膚組織球症 ③全身性組織球症 ④組織球性肉腫

  • 41

    皮膚組織球腫の由来細胞は?

    表皮のランゲルハンス細胞

  • 42

    皮膚組織球腫の好発年齢は?

    3歳齢未満

  • 43

    皮膚組織球腫の肉眼的特徴は?(発育、形、色、毛、大きさ)

    ・急速増大 ・円形、ボタン状、ドーム状 ・赤色の膨隆性無毛病変 ・2.5cm以下

  • 44

    皮膚組織球腫の好発部位は?

    頭部(特に耳介)、四肢

  • 45

    皮膚組織球腫の組織学的局在は?

    表皮直下の真皮に表皮向性に増殖する病変を形成する。

  • 46

    皮膚組織球腫の予後は?

    数週〜数ヶ月で自然退縮する。

  • 47

    多発性の皮膚組織球腫の場合に鑑別が必要な腫瘍は?

    皮膚型リンパ腫、皮膚組織球症 ◎皮膚組織球症との組織学的な違いは、  深部ではなく表皮への浸潤であり、血管周囲性の浸潤がないことである。

  • 48

    皮膚組織球腫の免疫組織化学検査での結果は?

    E-カドヘリン(+):ランゲルハンス細胞マーカー CD4/Thy-1(−):活性化樹状細胞マーカー

  • 49

    反応性組織球症の病態は?

    T細胞と樹状細胞との間の免疫調節機構の異常による反応性病変

  • 50

    反応性組織球症の由来細胞と、治療の主体は?

    活性化した間質樹状細胞、免疫抑制療法

  • 51

    皮膚組織球症の発生年齢は、皮膚組織球腫と比べてどうか?

    皮膚組織球腫より幅広い

  • 52

    皮膚組織球症の肉眼的特徴は?(多発/単発、拡がり、表面、好発部位、大きさ)

    ・皮膚と皮下の多発性結節 ・領域リンパ節を超えて拡がらない ・プラーク形成や潰瘍形成も一般的 ・頭部(耳介、鼻鏡)、四肢、陰嚢に多くみられる ・直径4cm以下

  • 53

    皮膚組織球症の組織学的特徴は?

    真皮から皮下組織への深部の浸潤病変で、リンパ球や好中球の増殖も伴う。 血管周囲性増殖や血管壁への浸潤が見られる。

  • 54

    皮膚組織球症の予後は?

    自然退縮の報告もある、一般的には免疫抑制療法に反応する。

  • 55

    皮膚組織球症の免疫組織化学検査の結果は?

    E-カドヘリン(ー):ランゲルハンス細胞マーカー CD4/Thy-1(+):活性化樹状細胞マーカー

  • 56

    全身性組織球症の皮膚組織球症との違いは?

    複数の臓器や器官に病変が存在する。

  • 57

    全身性組織球症の好発部位は?

    体表(鼻、目の粘膜、陰嚢)、リンパ節、骨髄、脾臓、肝臓、肺など

  • 58

    全身性組織球症の好発犬種、年齢

    バーニーズ・マウンテンドッグ、幅広い年齢で発症

  • 59

    全身性組織球症の臨床症状は?

    元気消失、食欲不振、体重減少、結膜炎、呼吸困難など

  • 60

    全身性組織球症の組織学的な特徴は?

    皮膚組織球症と同様。 多細胞性で、深部への浸潤や血管周囲病変が認められる。

  • 61

    全身性組織球症の治療と、予後は?

    免疫抑制療法が主体。 自然退縮は起こらず、経過は一進一退で長期化する。

  • 62

    全身性組織球症との鑑別が重要な疾患は?

    播種性組織球性肉腫

  • 63

    全身性組織球症の免疫組織化学検査の結果は?

    CD4/Thy-1(+):活性化樹状細胞マーカー

  • 64

    組織球性肉腫の由来細胞は?

    間質樹状細胞

  • 65

    組織球性肉腫の発生部位は?(8つ)

    ・四肢の関節周囲 ・皮膚〜皮下組織 ・脾臓 ・肝臓 ・リンパ節 ・肺 ・骨髄 ・脳

  • 66

    組織球性肉腫の好発犬種は?(4つ)

    ・バーニーズ・マウンテンドッグ ・ロットワイラー ・フラットコーテッド・レトリバー ・ゴールデン・レトリバー

  • 67

    組織球性肉腫の経過は?

    急速増大し、局所浸潤性が強い。 転移性も強く、早期にリンパ節や遠隔部位に波及する。

  • 68

    組織球性肉腫の中で予後が比較的良いとされているのはどこに発生したものか?

    四肢の関節周囲

  • 69

    組織球性肉腫の細胞診での特徴は?

    ・著しい核の悪性所見(巨大細胞、異常核分裂像)

  • 70

    組織球性肉腫の免疫組織化学検査の結果は?

    CD4/Thy-1(−):活性化樹状細胞マーカー

  • 71

    播種性組織球性肉腫の治療の主体は?

    ロムスチンなどの化学療法

  • 72

    血球貪食性組織球性肉腫の由来細胞は?

    マクロファージ

  • 73

    血球貪食性組織球性肉腫に特徴的な検査所見は?

    血球貪食による重度の再生性貧血

  • 74

    血球貪食性組織球性肉腫の予後は?

    他の組織球性肉腫と比較しても極めて悪い。

  • 75

    血球貪食性組織球性肉腫の免疫組織化学検査の結果は?

    CD11d(+) マクロファージ由来を示唆

  • 76

    猫における組織球増殖性疾患は?

    まれ。播種性組織球性肉腫の報告あり。

  • 77

    軟部組織肉腫のグループに属する腫瘍の、挙動(浸潤/転移)は?

    ・浸潤性が強く、術後再発率が高い ・領域リンパ節への転移はまれで、転移率<20%

  • 78

    軟部組織肉腫におけるKuntzらの病理組織学的グレードの、3つの評価項目は?

    ・分化の程度 ・10hpfあたりの有糸分裂像の数 ・壊死の割合

  • 79

    犬の骨肉腫のはどんな犬に多い?

    大型犬

  • 80

    犬の骨肉腫の発生部位、その割合

    四肢に75%、軸性骨格に25% 前肢に後肢の2倍の発生率 橈骨遠位、上腕骨近位(far elbow)に好発

  • 81

    犬の骨肉腫における予後因子は?(5つ)

    ・発生部位 ・年齢 ・悪性度 ・ステージ ・ALP上昇

  • 82

    犬の骨肉腫における特徴的なX線所見は?(4つ)

    ・サンバースト陰影 ・コッドマン三角 ・無定形結晶の骨溶解 ・病巣が関節軟骨をまたがない

  • 83

    メラノーマの挙動は何に依存するか?

    発生部位

  • 84

    口腔内メラノーマの挙動(浸潤/転移)は?

    局所浸潤性が強く、遠隔転移率も高い。

  • 85

    口腔内メラノーマはどんな犬種に多いか?

    小型犬

  • 86

    口腔内メラノーマにおいて、正常サイズのリンパ節への転移率はどのくらいか?

    40%

  • 87

    口腔内メラノーマの病理学的検査において、重要な予後判定因子は?

    有糸分裂指数

  • 88

    口腔内メラノーマにおいて、乏色素性の割合は?

    1/3

  • 89

    皮膚のメラノーマの挙動は? 病理学的検査/発生部位による予後の違い。

    良性が多い。 10拡大視野あたり2or3以上の有糸分裂像は予後不良。 爪床発生の場合は転移率50%。

  • 90

    眼球においてメラノーマはどこに発生するか?

    角膜縁、結膜、ぶどう膜、脈絡膜

  • 91

    眼球内メラノーマの挙動は?

    犬では良性が多い。悪性でも転移率4%。 猫の悪性メラノーマは転移率が高い。

  • 92

    肛門周囲腺腫が早期に自壊やすいのは何故か?

    皮膚の皮脂腺から発生し、浸潤するから。

  • 93

    T分類により予後の違いが報告されている腫瘍は?

    乳腺腫瘍  2cm以下で3年以上  2〜3cmで15〜24ヶ月  3cm以上で4〜12ヶ月

  • 94

    粘膜下への浸潤度でT分類が決まっている腫瘍はどこに発生したものか?予後の違いは?

    膀胱や消化管粘膜 粘膜に限局しているものは。粘膜下組織や筋層浸潤があるものより予後が良い。

  • 95

    腫瘍随伴症候群とは、どのような病態を指すか?

    腫瘍細胞が作り出すホルモンやサイトカインなどの物質に引き起こされる全身的/局所的な病態のこと。

  • 96

    腫瘍随伴症候群の治療は?

    根本治療は腫瘍の減量、同時に対症療法が必要な場合もある。

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    問題一覧

  • 1

    急性リンパ芽球性白血病(ALL)で増殖する細胞は?

    未分化なリンパ球

  • 2

    ALLでの末梢血の状態は?

    リンパ芽球が多数出現し、2〜3系統の重度の血球減少を示す。

  • 3

    ALLでの骨髄穿刺の状態は?

    芽球比率がANC(全有核細胞)の30%以上を示し、骨髄系細胞への分化を伴わない。

  • 4

    猫のALLにおいて、FeLV陽性率は?(T/B)

    6〜8割が陽性、その多くがT細胞性

  • 5

    ALLの症例でのリンパ組織の腫大傾向は?

    肝脾腫大、全身性のリンパ節腫大を示す。

  • 6

    ALLの治療予後は?

    化学療法に抵抗性であることが多い。

  • 7

    慢性リンパ球性白血病(CLL)で増殖する細胞は?

    成熟(よく分化した)リンパ球

  • 8

    CLLでの末梢血の状態は?

    成熟リンパ球が著しく増加する(>30,000/μL)

  • 9

    CLLでの骨髄穿刺の状態は?

    成熟リンパ球の増加(ANCの30%以上)、正常な骨髄組織も保たれていることが多い。

  • 10

    CLL症例でのリンパ組織の腫大傾向は?

    脾腫を伴うことが多い。 →脾臓発生の高分化型リンパ腫ステージⅤと鑑別困難

  • 11

    CLLの治療予後は?

    一般的に症状はなく、慢性的な経過をたどる。

  • 12

    急性骨髄性白血病(AML)で増殖する細胞は?

    未分化な骨髄系細胞(顆粒球系、単球系、赤芽球系、巨核球系)

  • 13

    AMLでの末梢血の状態は?

    芽球(幼若細胞)が多数出現、2〜3系統の重度の血球減少を示す。

  • 14

    AMLでの骨髄穿刺の状態は? 分類

    芽球比率が30%以上で、細胞の分化度や分化傾向によりM0〜M7に分類する。

  • 15

    AMLの多い動物は?

    FeLV陽性猫、まれに犬

  • 16

    AML症例でのリンパ組織の腫大傾向は?

    肝脾腫大、軽度の全身性リンパ節腫大

  • 17

    AMLの治療予後は?

    化学療法に抵抗性で、極めて予後不良である。

  • 18

    慢性骨髄増殖性疾患(CMPD)で増殖する細胞は?増殖細胞による分類は?

    細胞分化を伴う、骨髄系細胞 ・慢性骨髄性白血病(好中球:CML) ・真性赤血球増加症(PV) ・本態性血小板症(ET)

  • 19

    CMPDでの末梢血の状態は?

    よく分化した好中球(CML)、赤血球(PV)、血小板(ET)が著しく増加する。

  • 20

    CPMDでの骨髄穿刺の状態は?

    芽球比率が30%未満

  • 21

    CMPDにおいて、除外すべき疾患は?(CML、PV、ET)

    ・CML 炎症やG-CSF産生性腫瘍(肺癌や甲状腺癌) ・PV 相対的多血症や二次性の絶対的多血症 ・ET 炎症、内分泌疾患、鉄欠乏性貧血など

  • 22

    CMPDの症例でのリンパ組織の腫大傾向は?

    一般的に脾腫が生じる。

  • 23

    CMPDの治療予後は?

    一般的に症状はなく、慢性的な経過をたどる。

  • 24

    骨髄異形成症候群(MDS)とはどのような状態か?

    造血幹細胞の分化・増殖異常による無効造血を主徴とした前白血病状態。

  • 25

    MDSでの末梢血の状態は?

    2系統以上の血球減少を示し、種々の血球異形成が認められる。 血球異形成:巨赤芽球、巨大好中球、偽ペルゲル核異常、微小巨核球、環状鉄芽球、分類不能細胞の出現など

  • 26

    MDSでの骨髄穿刺の状態は?

    芽球比率は30%未満

  • 27

    MDSの分類(5つ)

    ・不応性貧血(RA) ・環状鉄芽球を伴うRA(RARS) ・芽球増加を伴うRA(RAEB) ・白血病移行期にあるRAEB(RAEB-T) ・慢性骨髄単球性白血病(CMMoL)

  • 28

    Felv陽性猫で多い、MDSのパターンは?

    MDS-Er 赤芽球系細胞が骨髄ANCの50%以上で、赤芽球系の異形と無効造血を主徴とする。

  • 29

    多発性骨髄腫で増える細胞は何か?何を産生するか?

    形質細胞、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgE、IgD)

  • 30

    多発性骨髄腫の診断基準として挙げられるる4つの項目

    ①モノクローナルガンモパチー ②骨融解病変(パンチアウト像) ③ベンス・ジョーンズ蛋白尿 ④骨髄における形質細胞の増殖(20%以上)

  • 31

    多発性骨髄腫の診断に必要な4つの検査は?

    ①血清タンパク電気泳動 ②骨レントゲン検査 ③ベンスジョーンズ蛋白検出 ④骨髄穿刺

  • 32

    多発性骨髄腫の症例では、何%の症例で末梢血中に腫瘍細胞が出現するか?

    約10%

  • 33

    多発性骨髄腫の主な合併症は?

    過粘稠度症候群

  • 34

    髄外性形質細胞腫の主な発生部位を3つ、それぞれの発生率も

    ①皮膚(86%) ②口腔および口唇(9%) ③大腸(4%)

  • 35

    髄外性形質細胞腫の良悪は?

    皮膚や口唇は通常良性、消化管に発生するものは転移が生じる場合あり

  • 36

    原発性マクログロブリン血症とは?

    クラススイッチ前のIgMを産生する成熟リンパ球の腫瘍性増殖 リンパ形質細胞性リンパ腫

  • 37

    原発性マクログロブリン血症で過粘稠度症候群を引き起こしやすいのは何故か?

    五量体である免疫グロブリンのIgMが過剰に産生されるから。

  • 38

    原発性マクログロブリン血症ではどこで腫瘍細胞が増殖するか?

    リンパ節、脾臓、肝臓など

  • 39

    組織球の分類

    抗原提示ー樹状細胞ーランゲルハンス細胞(@表皮)          ー間質樹状細胞(@真皮などの多くの組織内) 抗原処理ーマクロファージ

  • 40

    犬の組織球増殖性疾患は?(4つ)

    ①皮膚組織球腫 ②皮膚組織球症 ③全身性組織球症 ④組織球性肉腫

  • 41

    皮膚組織球腫の由来細胞は?

    表皮のランゲルハンス細胞

  • 42

    皮膚組織球腫の好発年齢は?

    3歳齢未満

  • 43

    皮膚組織球腫の肉眼的特徴は?(発育、形、色、毛、大きさ)

    ・急速増大 ・円形、ボタン状、ドーム状 ・赤色の膨隆性無毛病変 ・2.5cm以下

  • 44

    皮膚組織球腫の好発部位は?

    頭部(特に耳介)、四肢

  • 45

    皮膚組織球腫の組織学的局在は?

    表皮直下の真皮に表皮向性に増殖する病変を形成する。

  • 46

    皮膚組織球腫の予後は?

    数週〜数ヶ月で自然退縮する。

  • 47

    多発性の皮膚組織球腫の場合に鑑別が必要な腫瘍は?

    皮膚型リンパ腫、皮膚組織球症 ◎皮膚組織球症との組織学的な違いは、  深部ではなく表皮への浸潤であり、血管周囲性の浸潤がないことである。

  • 48

    皮膚組織球腫の免疫組織化学検査での結果は?

    E-カドヘリン(+):ランゲルハンス細胞マーカー CD4/Thy-1(−):活性化樹状細胞マーカー

  • 49

    反応性組織球症の病態は?

    T細胞と樹状細胞との間の免疫調節機構の異常による反応性病変

  • 50

    反応性組織球症の由来細胞と、治療の主体は?

    活性化した間質樹状細胞、免疫抑制療法

  • 51

    皮膚組織球症の発生年齢は、皮膚組織球腫と比べてどうか?

    皮膚組織球腫より幅広い

  • 52

    皮膚組織球症の肉眼的特徴は?(多発/単発、拡がり、表面、好発部位、大きさ)

    ・皮膚と皮下の多発性結節 ・領域リンパ節を超えて拡がらない ・プラーク形成や潰瘍形成も一般的 ・頭部(耳介、鼻鏡)、四肢、陰嚢に多くみられる ・直径4cm以下

  • 53

    皮膚組織球症の組織学的特徴は?

    真皮から皮下組織への深部の浸潤病変で、リンパ球や好中球の増殖も伴う。 血管周囲性増殖や血管壁への浸潤が見られる。

  • 54

    皮膚組織球症の予後は?

    自然退縮の報告もある、一般的には免疫抑制療法に反応する。

  • 55

    皮膚組織球症の免疫組織化学検査の結果は?

    E-カドヘリン(ー):ランゲルハンス細胞マーカー CD4/Thy-1(+):活性化樹状細胞マーカー

  • 56

    全身性組織球症の皮膚組織球症との違いは?

    複数の臓器や器官に病変が存在する。

  • 57

    全身性組織球症の好発部位は?

    体表(鼻、目の粘膜、陰嚢)、リンパ節、骨髄、脾臓、肝臓、肺など

  • 58

    全身性組織球症の好発犬種、年齢

    バーニーズ・マウンテンドッグ、幅広い年齢で発症

  • 59

    全身性組織球症の臨床症状は?

    元気消失、食欲不振、体重減少、結膜炎、呼吸困難など

  • 60

    全身性組織球症の組織学的な特徴は?

    皮膚組織球症と同様。 多細胞性で、深部への浸潤や血管周囲病変が認められる。

  • 61

    全身性組織球症の治療と、予後は?

    免疫抑制療法が主体。 自然退縮は起こらず、経過は一進一退で長期化する。

  • 62

    全身性組織球症との鑑別が重要な疾患は?

    播種性組織球性肉腫

  • 63

    全身性組織球症の免疫組織化学検査の結果は?

    CD4/Thy-1(+):活性化樹状細胞マーカー

  • 64

    組織球性肉腫の由来細胞は?

    間質樹状細胞

  • 65

    組織球性肉腫の発生部位は?(8つ)

    ・四肢の関節周囲 ・皮膚〜皮下組織 ・脾臓 ・肝臓 ・リンパ節 ・肺 ・骨髄 ・脳

  • 66

    組織球性肉腫の好発犬種は?(4つ)

    ・バーニーズ・マウンテンドッグ ・ロットワイラー ・フラットコーテッド・レトリバー ・ゴールデン・レトリバー

  • 67

    組織球性肉腫の経過は?

    急速増大し、局所浸潤性が強い。 転移性も強く、早期にリンパ節や遠隔部位に波及する。

  • 68

    組織球性肉腫の中で予後が比較的良いとされているのはどこに発生したものか?

    四肢の関節周囲

  • 69

    組織球性肉腫の細胞診での特徴は?

    ・著しい核の悪性所見(巨大細胞、異常核分裂像)

  • 70

    組織球性肉腫の免疫組織化学検査の結果は?

    CD4/Thy-1(−):活性化樹状細胞マーカー

  • 71

    播種性組織球性肉腫の治療の主体は?

    ロムスチンなどの化学療法

  • 72

    血球貪食性組織球性肉腫の由来細胞は?

    マクロファージ

  • 73

    血球貪食性組織球性肉腫に特徴的な検査所見は?

    血球貪食による重度の再生性貧血

  • 74

    血球貪食性組織球性肉腫の予後は?

    他の組織球性肉腫と比較しても極めて悪い。

  • 75

    血球貪食性組織球性肉腫の免疫組織化学検査の結果は?

    CD11d(+) マクロファージ由来を示唆

  • 76

    猫における組織球増殖性疾患は?

    まれ。播種性組織球性肉腫の報告あり。

  • 77

    軟部組織肉腫のグループに属する腫瘍の、挙動(浸潤/転移)は?

    ・浸潤性が強く、術後再発率が高い ・領域リンパ節への転移はまれで、転移率<20%

  • 78

    軟部組織肉腫におけるKuntzらの病理組織学的グレードの、3つの評価項目は?

    ・分化の程度 ・10hpfあたりの有糸分裂像の数 ・壊死の割合

  • 79

    犬の骨肉腫のはどんな犬に多い?

    大型犬

  • 80

    犬の骨肉腫の発生部位、その割合

    四肢に75%、軸性骨格に25% 前肢に後肢の2倍の発生率 橈骨遠位、上腕骨近位(far elbow)に好発

  • 81

    犬の骨肉腫における予後因子は?(5つ)

    ・発生部位 ・年齢 ・悪性度 ・ステージ ・ALP上昇

  • 82

    犬の骨肉腫における特徴的なX線所見は?(4つ)

    ・サンバースト陰影 ・コッドマン三角 ・無定形結晶の骨溶解 ・病巣が関節軟骨をまたがない

  • 83

    メラノーマの挙動は何に依存するか?

    発生部位

  • 84

    口腔内メラノーマの挙動(浸潤/転移)は?

    局所浸潤性が強く、遠隔転移率も高い。

  • 85

    口腔内メラノーマはどんな犬種に多いか?

    小型犬

  • 86

    口腔内メラノーマにおいて、正常サイズのリンパ節への転移率はどのくらいか?

    40%

  • 87

    口腔内メラノーマの病理学的検査において、重要な予後判定因子は?

    有糸分裂指数

  • 88

    口腔内メラノーマにおいて、乏色素性の割合は?

    1/3

  • 89

    皮膚のメラノーマの挙動は? 病理学的検査/発生部位による予後の違い。

    良性が多い。 10拡大視野あたり2or3以上の有糸分裂像は予後不良。 爪床発生の場合は転移率50%。

  • 90

    眼球においてメラノーマはどこに発生するか?

    角膜縁、結膜、ぶどう膜、脈絡膜

  • 91

    眼球内メラノーマの挙動は?

    犬では良性が多い。悪性でも転移率4%。 猫の悪性メラノーマは転移率が高い。

  • 92

    肛門周囲腺腫が早期に自壊やすいのは何故か?

    皮膚の皮脂腺から発生し、浸潤するから。

  • 93

    T分類により予後の違いが報告されている腫瘍は?

    乳腺腫瘍  2cm以下で3年以上  2〜3cmで15〜24ヶ月  3cm以上で4〜12ヶ月

  • 94

    粘膜下への浸潤度でT分類が決まっている腫瘍はどこに発生したものか?予後の違いは?

    膀胱や消化管粘膜 粘膜に限局しているものは。粘膜下組織や筋層浸潤があるものより予後が良い。

  • 95

    腫瘍随伴症候群とは、どのような病態を指すか?

    腫瘍細胞が作り出すホルモンやサイトカインなどの物質に引き起こされる全身的/局所的な病態のこと。

  • 96

    腫瘍随伴症候群の治療は?

    根本治療は腫瘍の減量、同時に対症療法が必要な場合もある。