診断学総論③
診断上必要な各腫瘍の臨床的特徴 造血器腫瘍、組織球、固形腫瘍、その他
問題一覧
1
未分化なリンパ球
2
リンパ芽球が多数出現し、2〜3系統の重度の血球減少を示す。
3
芽球比率がANC(全有核細胞)の30%以上を示し、骨髄系細胞への分化を伴わない。
4
6〜8割が陽性、その多くがT細胞性
5
肝脾腫大、全身性のリンパ節腫大を示す。
6
化学療法に抵抗性であることが多い。
7
成熟(よく分化した)リンパ球
8
成熟リンパ球が著しく増加する(>30,000/μL)
9
成熟リンパ球の増加(ANCの30%以上)、正常な骨髄組織も保たれていることが多い。
10
脾腫を伴うことが多い。 →脾臓発生の高分化型リンパ腫ステージⅤと鑑別困難
11
一般的に症状はなく、慢性的な経過をたどる。
12
未分化な骨髄系細胞(顆粒球系、単球系、赤芽球系、巨核球系)
13
芽球(幼若細胞)が多数出現、2〜3系統の重度の血球減少を示す。
14
芽球比率が30%以上で、細胞の分化度や分化傾向によりM0〜M7に分類する。
15
FeLV陽性猫、まれに犬
16
肝脾腫大、軽度の全身性リンパ節腫大
17
化学療法に抵抗性で、極めて予後不良である。
18
細胞分化を伴う、骨髄系細胞 ・慢性骨髄性白血病(好中球:CML) ・真性赤血球増加症(PV) ・本態性血小板症(ET)
19
よく分化した好中球(CML)、赤血球(PV)、血小板(ET)が著しく増加する。
20
芽球比率が30%未満
21
・CML 炎症やG-CSF産生性腫瘍(肺癌や甲状腺癌) ・PV 相対的多血症や二次性の絶対的多血症 ・ET 炎症、内分泌疾患、鉄欠乏性貧血など
22
一般的に脾腫が生じる。
23
一般的に症状はなく、慢性的な経過をたどる。
24
造血幹細胞の分化・増殖異常による無効造血を主徴とした前白血病状態。
25
2系統以上の血球減少を示し、種々の血球異形成が認められる。 血球異形成:巨赤芽球、巨大好中球、偽ペルゲル核異常、微小巨核球、環状鉄芽球、分類不能細胞の出現など
26
芽球比率は30%未満
27
・不応性貧血(RA) ・環状鉄芽球を伴うRA(RARS) ・芽球増加を伴うRA(RAEB) ・白血病移行期にあるRAEB(RAEB-T) ・慢性骨髄単球性白血病(CMMoL)
28
MDS-Er 赤芽球系細胞が骨髄ANCの50%以上で、赤芽球系の異形と無効造血を主徴とする。
29
形質細胞、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgE、IgD)
30
①モノクローナルガンモパチー ②骨融解病変(パンチアウト像) ③ベンス・ジョーンズ蛋白尿 ④骨髄における形質細胞の増殖(20%以上)
31
①血清タンパク電気泳動 ②骨レントゲン検査 ③ベンスジョーンズ蛋白検出 ④骨髄穿刺
32
約10%
33
過粘稠度症候群
34
①皮膚(86%) ②口腔および口唇(9%) ③大腸(4%)
35
皮膚や口唇は通常良性、消化管に発生するものは転移が生じる場合あり
36
クラススイッチ前のIgMを産生する成熟リンパ球の腫瘍性増殖 リンパ形質細胞性リンパ腫
37
五量体である免疫グロブリンのIgMが過剰に産生されるから。
38
リンパ節、脾臓、肝臓など
39
抗原提示ー樹状細胞ーランゲルハンス細胞(@表皮) ー間質樹状細胞(@真皮などの多くの組織内) 抗原処理ーマクロファージ
40
①皮膚組織球腫 ②皮膚組織球症 ③全身性組織球症 ④組織球性肉腫
41
表皮のランゲルハンス細胞
42
3歳齢未満
43
・急速増大 ・円形、ボタン状、ドーム状 ・赤色の膨隆性無毛病変 ・2.5cm以下
44
頭部(特に耳介)、四肢
45
表皮直下の真皮に表皮向性に増殖する病変を形成する。
46
数週〜数ヶ月で自然退縮する。
47
皮膚型リンパ腫、皮膚組織球症 ◎皮膚組織球症との組織学的な違いは、 深部ではなく表皮への浸潤であり、血管周囲性の浸潤がないことである。
48
E-カドヘリン(+):ランゲルハンス細胞マーカー CD4/Thy-1(−):活性化樹状細胞マーカー
49
T細胞と樹状細胞との間の免疫調節機構の異常による反応性病変
50
活性化した間質樹状細胞、免疫抑制療法
51
皮膚組織球腫より幅広い
52
・皮膚と皮下の多発性結節 ・領域リンパ節を超えて拡がらない ・プラーク形成や潰瘍形成も一般的 ・頭部(耳介、鼻鏡)、四肢、陰嚢に多くみられる ・直径4cm以下
53
真皮から皮下組織への深部の浸潤病変で、リンパ球や好中球の増殖も伴う。 血管周囲性増殖や血管壁への浸潤が見られる。
54
自然退縮の報告もある、一般的には免疫抑制療法に反応する。
55
E-カドヘリン(ー):ランゲルハンス細胞マーカー CD4/Thy-1(+):活性化樹状細胞マーカー
56
複数の臓器や器官に病変が存在する。
57
体表(鼻、目の粘膜、陰嚢)、リンパ節、骨髄、脾臓、肝臓、肺など
58
バーニーズ・マウンテンドッグ、幅広い年齢で発症
59
元気消失、食欲不振、体重減少、結膜炎、呼吸困難など
60
皮膚組織球症と同様。 多細胞性で、深部への浸潤や血管周囲病変が認められる。
61
免疫抑制療法が主体。 自然退縮は起こらず、経過は一進一退で長期化する。
62
播種性組織球性肉腫
63
CD4/Thy-1(+):活性化樹状細胞マーカー
64
間質樹状細胞
65
・四肢の関節周囲 ・皮膚〜皮下組織 ・脾臓 ・肝臓 ・リンパ節 ・肺 ・骨髄 ・脳
66
・バーニーズ・マウンテンドッグ ・ロットワイラー ・フラットコーテッド・レトリバー ・ゴールデン・レトリバー
67
急速増大し、局所浸潤性が強い。 転移性も強く、早期にリンパ節や遠隔部位に波及する。
68
四肢の関節周囲
69
・著しい核の悪性所見(巨大細胞、異常核分裂像)
70
CD4/Thy-1(−):活性化樹状細胞マーカー
71
ロムスチンなどの化学療法
72
マクロファージ
73
血球貪食による重度の再生性貧血
74
他の組織球性肉腫と比較しても極めて悪い。
75
CD11d(+) マクロファージ由来を示唆
76
まれ。播種性組織球性肉腫の報告あり。
77
・浸潤性が強く、術後再発率が高い ・領域リンパ節への転移はまれで、転移率<20%
78
・分化の程度 ・10hpfあたりの有糸分裂像の数 ・壊死の割合
79
大型犬
80
四肢に75%、軸性骨格に25% 前肢に後肢の2倍の発生率 橈骨遠位、上腕骨近位(far elbow)に好発
81
・発生部位 ・年齢 ・悪性度 ・ステージ ・ALP上昇
82
・サンバースト陰影 ・コッドマン三角 ・無定形結晶の骨溶解 ・病巣が関節軟骨をまたがない
83
発生部位
84
局所浸潤性が強く、遠隔転移率も高い。
85
小型犬
86
40%
87
有糸分裂指数
88
1/3
89
良性が多い。 10拡大視野あたり2or3以上の有糸分裂像は予後不良。 爪床発生の場合は転移率50%。
90
角膜縁、結膜、ぶどう膜、脈絡膜
91
犬では良性が多い。悪性でも転移率4%。 猫の悪性メラノーマは転移率が高い。
92
皮膚の皮脂腺から発生し、浸潤するから。
93
乳腺腫瘍 2cm以下で3年以上 2〜3cmで15〜24ヶ月 3cm以上で4〜12ヶ月
94
膀胱や消化管粘膜 粘膜に限局しているものは。粘膜下組織や筋層浸潤があるものより予後が良い。
95
腫瘍細胞が作り出すホルモンやサイトカインなどの物質に引き起こされる全身的/局所的な病態のこと。
96
根本治療は腫瘍の減量、同時に対症療法が必要な場合もある。
問題一覧
1
未分化なリンパ球
2
リンパ芽球が多数出現し、2〜3系統の重度の血球減少を示す。
3
芽球比率がANC(全有核細胞)の30%以上を示し、骨髄系細胞への分化を伴わない。
4
6〜8割が陽性、その多くがT細胞性
5
肝脾腫大、全身性のリンパ節腫大を示す。
6
化学療法に抵抗性であることが多い。
7
成熟(よく分化した)リンパ球
8
成熟リンパ球が著しく増加する(>30,000/μL)
9
成熟リンパ球の増加(ANCの30%以上)、正常な骨髄組織も保たれていることが多い。
10
脾腫を伴うことが多い。 →脾臓発生の高分化型リンパ腫ステージⅤと鑑別困難
11
一般的に症状はなく、慢性的な経過をたどる。
12
未分化な骨髄系細胞(顆粒球系、単球系、赤芽球系、巨核球系)
13
芽球(幼若細胞)が多数出現、2〜3系統の重度の血球減少を示す。
14
芽球比率が30%以上で、細胞の分化度や分化傾向によりM0〜M7に分類する。
15
FeLV陽性猫、まれに犬
16
肝脾腫大、軽度の全身性リンパ節腫大
17
化学療法に抵抗性で、極めて予後不良である。
18
細胞分化を伴う、骨髄系細胞 ・慢性骨髄性白血病(好中球:CML) ・真性赤血球増加症(PV) ・本態性血小板症(ET)
19
よく分化した好中球(CML)、赤血球(PV)、血小板(ET)が著しく増加する。
20
芽球比率が30%未満
21
・CML 炎症やG-CSF産生性腫瘍(肺癌や甲状腺癌) ・PV 相対的多血症や二次性の絶対的多血症 ・ET 炎症、内分泌疾患、鉄欠乏性貧血など
22
一般的に脾腫が生じる。
23
一般的に症状はなく、慢性的な経過をたどる。
24
造血幹細胞の分化・増殖異常による無効造血を主徴とした前白血病状態。
25
2系統以上の血球減少を示し、種々の血球異形成が認められる。 血球異形成:巨赤芽球、巨大好中球、偽ペルゲル核異常、微小巨核球、環状鉄芽球、分類不能細胞の出現など
26
芽球比率は30%未満
27
・不応性貧血(RA) ・環状鉄芽球を伴うRA(RARS) ・芽球増加を伴うRA(RAEB) ・白血病移行期にあるRAEB(RAEB-T) ・慢性骨髄単球性白血病(CMMoL)
28
MDS-Er 赤芽球系細胞が骨髄ANCの50%以上で、赤芽球系の異形と無効造血を主徴とする。
29
形質細胞、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgE、IgD)
30
①モノクローナルガンモパチー ②骨融解病変(パンチアウト像) ③ベンス・ジョーンズ蛋白尿 ④骨髄における形質細胞の増殖(20%以上)
31
①血清タンパク電気泳動 ②骨レントゲン検査 ③ベンスジョーンズ蛋白検出 ④骨髄穿刺
32
約10%
33
過粘稠度症候群
34
①皮膚(86%) ②口腔および口唇(9%) ③大腸(4%)
35
皮膚や口唇は通常良性、消化管に発生するものは転移が生じる場合あり
36
クラススイッチ前のIgMを産生する成熟リンパ球の腫瘍性増殖 リンパ形質細胞性リンパ腫
37
五量体である免疫グロブリンのIgMが過剰に産生されるから。
38
リンパ節、脾臓、肝臓など
39
抗原提示ー樹状細胞ーランゲルハンス細胞(@表皮) ー間質樹状細胞(@真皮などの多くの組織内) 抗原処理ーマクロファージ
40
①皮膚組織球腫 ②皮膚組織球症 ③全身性組織球症 ④組織球性肉腫
41
表皮のランゲルハンス細胞
42
3歳齢未満
43
・急速増大 ・円形、ボタン状、ドーム状 ・赤色の膨隆性無毛病変 ・2.5cm以下
44
頭部(特に耳介)、四肢
45
表皮直下の真皮に表皮向性に増殖する病変を形成する。
46
数週〜数ヶ月で自然退縮する。
47
皮膚型リンパ腫、皮膚組織球症 ◎皮膚組織球症との組織学的な違いは、 深部ではなく表皮への浸潤であり、血管周囲性の浸潤がないことである。
48
E-カドヘリン(+):ランゲルハンス細胞マーカー CD4/Thy-1(−):活性化樹状細胞マーカー
49
T細胞と樹状細胞との間の免疫調節機構の異常による反応性病変
50
活性化した間質樹状細胞、免疫抑制療法
51
皮膚組織球腫より幅広い
52
・皮膚と皮下の多発性結節 ・領域リンパ節を超えて拡がらない ・プラーク形成や潰瘍形成も一般的 ・頭部(耳介、鼻鏡)、四肢、陰嚢に多くみられる ・直径4cm以下
53
真皮から皮下組織への深部の浸潤病変で、リンパ球や好中球の増殖も伴う。 血管周囲性増殖や血管壁への浸潤が見られる。
54
自然退縮の報告もある、一般的には免疫抑制療法に反応する。
55
E-カドヘリン(ー):ランゲルハンス細胞マーカー CD4/Thy-1(+):活性化樹状細胞マーカー
56
複数の臓器や器官に病変が存在する。
57
体表(鼻、目の粘膜、陰嚢)、リンパ節、骨髄、脾臓、肝臓、肺など
58
バーニーズ・マウンテンドッグ、幅広い年齢で発症
59
元気消失、食欲不振、体重減少、結膜炎、呼吸困難など
60
皮膚組織球症と同様。 多細胞性で、深部への浸潤や血管周囲病変が認められる。
61
免疫抑制療法が主体。 自然退縮は起こらず、経過は一進一退で長期化する。
62
播種性組織球性肉腫
63
CD4/Thy-1(+):活性化樹状細胞マーカー
64
間質樹状細胞
65
・四肢の関節周囲 ・皮膚〜皮下組織 ・脾臓 ・肝臓 ・リンパ節 ・肺 ・骨髄 ・脳
66
・バーニーズ・マウンテンドッグ ・ロットワイラー ・フラットコーテッド・レトリバー ・ゴールデン・レトリバー
67
急速増大し、局所浸潤性が強い。 転移性も強く、早期にリンパ節や遠隔部位に波及する。
68
四肢の関節周囲
69
・著しい核の悪性所見(巨大細胞、異常核分裂像)
70
CD4/Thy-1(−):活性化樹状細胞マーカー
71
ロムスチンなどの化学療法
72
マクロファージ
73
血球貪食による重度の再生性貧血
74
他の組織球性肉腫と比較しても極めて悪い。
75
CD11d(+) マクロファージ由来を示唆
76
まれ。播種性組織球性肉腫の報告あり。
77
・浸潤性が強く、術後再発率が高い ・領域リンパ節への転移はまれで、転移率<20%
78
・分化の程度 ・10hpfあたりの有糸分裂像の数 ・壊死の割合
79
大型犬
80
四肢に75%、軸性骨格に25% 前肢に後肢の2倍の発生率 橈骨遠位、上腕骨近位(far elbow)に好発
81
・発生部位 ・年齢 ・悪性度 ・ステージ ・ALP上昇
82
・サンバースト陰影 ・コッドマン三角 ・無定形結晶の骨溶解 ・病巣が関節軟骨をまたがない
83
発生部位
84
局所浸潤性が強く、遠隔転移率も高い。
85
小型犬
86
40%
87
有糸分裂指数
88
1/3
89
良性が多い。 10拡大視野あたり2or3以上の有糸分裂像は予後不良。 爪床発生の場合は転移率50%。
90
角膜縁、結膜、ぶどう膜、脈絡膜
91
犬では良性が多い。悪性でも転移率4%。 猫の悪性メラノーマは転移率が高い。
92
皮膚の皮脂腺から発生し、浸潤するから。
93
乳腺腫瘍 2cm以下で3年以上 2〜3cmで15〜24ヶ月 3cm以上で4〜12ヶ月
94
膀胱や消化管粘膜 粘膜に限局しているものは。粘膜下組織や筋層浸潤があるものより予後が良い。
95
腫瘍細胞が作り出すホルモンやサイトカインなどの物質に引き起こされる全身的/局所的な病態のこと。
96
根本治療は腫瘍の減量、同時に対症療法が必要な場合もある。