ログイン

期末  古典単語(1)
100問 • 1年前
  • ななみ
  • 通報

    問題一覧

  • 1

    春は藤波を見る。紫雲のごとくして、西方ににほふ。 (にほふ)

    美しく照り映える 【全訳】春は藤の花房が波のようになびくさまを見る。紫雲のようで、西方に美しく照り映える。

  • 2

    例よりはひきつくろひて書きて、うつろひたる菊にさしたり。(うつろひ)

    色が変わっ 【全訳】いつもより気を配って書いて、色が変わった菊の花にさした。

  • 3

    おのづから御心移ろひて、こよなう思し慰むやうなるも、あはれなるわざなりけり。(移ろひ)

    移っ 【全訳】自然とお心が移って、この上なくお気持ちが慰められておいでのようなのも、しみじみとしたことであった。

  • 4

    男、「みやこへいなむ」といふ。(いな)

    行く 【全訳】男は、「都へ行くつもりだ」と言う。

  • 5

    あはれ今年の秋もいぬめり(いぬ)

    過ぎ去る 【全訳】ああ、今年の秋も過ぎ去るようだ。

  • 6

    とりどりに物の音ども調べあはせて遊び給ふ、いとおもしろし。(遊び)

    管弦を楽しみ 【全訳】それぞれ思い思いに楽器の音色を整えて管弦を楽しみなさるのは、とてもおもしろい。

  • 7

    良秀がよぢり不動とて、今に人々めで合へり。(めで)

    感嘆し 【全訳】「良秀のよじり不動」といって、今でも人々が感嘆しあっている。

  • 8

    人々の、花、蝶やとめづるこそ、はかなくあやしけれ。(めづる)

    愛する 【全訳】人々が、花よ蝶よと愛するのは、あさはかで奇妙なことだ。

  • 9

    ならはぬひなの住まいこそ、かねて思ふも悲しけれ。(ならは)

    慣れ 【全訳】慣れない田舎の生活は、あらかじめ想像するのも悲しいことだ。

  • 10

    ここは、かく久しく遊びきこえて、慣らひたてまつれり。(慣らひ)

    親しみ 【全訳】ここでは、このように長い間楽しく過ごし申し上げて、親しみ申し上げた。

  • 11

    親たちかしづき給ふこと限りなし。(かしづき)

    大切に養育し 【全訳】親たちが大切に養育しなさることはこの上もない。

  • 12

    この猫を北面にも出ださず、思ひかしづく。(かしづく)

    大切に世話をする 【全訳】この猫を北向きの部屋にも出さず、心にかけて大切に世話をする。

  • 13

    初心の人、二つの矢を持つことなかれ。後の矢を頼みて、初めの矢になほざりの心あり。(頼み)

    あてにし 【全訳】初心者は、二本の矢を持ってならない。後の矢をあてにして、初めの矢においていい加減な気持ちがある。

  • 14

    我を頼めて来ぬ男、角三つ生ひたる鬼になれ。(頼め)

    あてにさせ 【全訳】わたしをあてにさせてやって来ない男よ、角が三本生えた鬼になれ。

  • 15

    下簾の狭間の開きたるより、この男まもれば、わが妻に似たり。(まもれ)

    見つめる 【全訳】下簾のすきまの開いている所から、この男が見つめると、自分の妻に似ている。

  • 16

    沖より舟どものうたひののしりて漕ぎ行くなども聞こゆ。(聞こゆ)

    聞こえる 【全訳】沖を通っていくつもの舟が大声で歌いながら漕いで行くのなんかも聞こえる。

  • 17

    これ、昔、名高く聞こえたる所なり。(聞こえ)

    世間にしられ 【全訳】ここは、昔、有名で世間に知られた所である。

  • 18

    聞こえぬことども言ひつつよろめきたる、いとかはゆし(聞こえ)

    理解でき 【全訳】理解できないことをいろいろ言いながらよろめいているのは、とても見るにたえない。

  • 19

    せちによばひければあひにけり。その朝に文もおこせず。夜まで音もせず。(おこせ)

    よこさ 【全訳】しきりに言い寄ったので契った。その翌朝に手紙もよこさない。夜になるまで音沙汰もない。

  • 20

    大傘一つまうけよ。(まうけよ)

    準備しろ 【全訳】大きな傘を一つ準備しろ。

  • 21

    子三人を呼びて語りけり。二人の子は、情けなくいらへてやみぬ。(いらへ)

    答え 【全訳】子三人を呼んで話をした。二人の子は、そっけなく答えて終わった。

  • 22

    今日は、宮の御方に昼渡り給ふ。(渡り)

    行き 【全訳】今日は、女三の宮のお部屋へ昼間に行きなさる。

  • 23

    おぼつかなく思しわたることの筋を聞こゆれば、いと奥ゆかしけれど、げに人目としげし。(わたる)

    ずっと 【全訳】ずっと不審にお思いになっていたことの方面を申し上げるので、もっと聞きたかったが、いかにも人目も多い。

  • 24

    霧いと深くたちわたれり。(わたれ)

    一面に 【全訳】霧がたいそう深く一面に立ちこめている。

  • 25

    この宮は腹々に御子の宮たちあまたわたらせ給ひけり。(わたらせ給ひ)

    いらっしゃっ 【全訳】この宮は奥様方に御子の宮たちが大勢いらっしゃった。

  • 26

    我をばいづちへ具して行かむとするぞ。(具して)

    連れ 【全訳】私をどこに連れて行こうとするのか。

  • 27

    我は一門に具して西国の方へ落ちゆくなり。(具し)

    つき従っ 【全訳】私は一門につき従って西国へ逃げていくのだ。

  • 28

    不死の薬壺に文具して、御使ひに賜はす。(具し)

    添え 【全訳】不死の薬の壺に手紙を添えて、御使いにお与えになる。

  • 29

    心ざし深かりける人、行きとぶらひけるをら正月の十日ばかりのほどに、ほかに隠れにけり。(とぶらひ)

    訪れ 【全訳】愛情が深かった男が、行って訪れたのだが、正月十日あたりのころに、よそに姿をかくしてしまった。

  • 30

    大弐の乳母のいたくわづらひて尼になりける、とぶらはむとて、五条なる家訪ねておはしたり。(とぶらは)

    見舞お 【全訳】大弐の乳母がひどく患って尼になったのを、見舞おうと思って、五条にある家を訪ねていらっしゃった。

  • 31

    かの御法事などし給ふにもいかめしうとぶらひ聞こえ給へり。(とぶらひ)

    弔問し 【全訳】あの方のご法事などなさるときにも、丁重に弔問し申し上げなさった。

  • 32

    維盛が後生をもとぶらへかし。(とぶらへ)

    供養してくれ 【全訳】維盛の来世を供養してくれよ。

  • 33

    日ごろものしつる人、今日ぞ帰りぬる。(ものし)

    い 【全訳】数日来いた人が、今日帰ってしまう。

  • 34

    馬にてものせむ。(ものせ)

    行こ 【全訳】馬で行こう。

  • 35

    中将はいづこよりものしつるぞ。(ものし)

    来 【全訳】中将はどこから来たのか。

  • 36

    魚などものせよ。(ものせよ)

    食べよ 【全訳】魚などを食べよ。

  • 37

    まづ御文をものせさえ給へ。(ものせ)

    書き 【全訳】まずお手紙をお書きください。

  • 38

    梅の香をかしきを見出だしてものしたまふ。(ものしたまふ)

    いらっしゃる 【全訳】梅がいいにおいで咲いているのを部屋の中から眺めていらっしゃる。

  • 39

    いと恐ろしと思してわななき給ふ。(わななき)

    ふるえ 【全訳】たいそう恐ろしいとお思いになってふるえなさる。

  • 40

    寛大にして極まらざるときは、喜怒これにさはらずして、物のためにわづらはず。(わづらは)

    思い悩ま 【全訳】心が広く大らかで狭く限ることがないときは、喜怒の感情が邪魔となることなく、物事のために思い悩まない。

  • 41

    漕ぎ上るに、川の水干て、悩みわづらふ。(わづらふ)

    苦労する 【全訳】こぎのぼるが、川の水が少なくなって、難儀き、苦労する。

  • 42

    勢多の橋みな崩れて、渡りわづらふ。(わづらふ)

    のに困る 【全訳】勢多の橋がみな崩れて、渡るのに困る。

  • 43

    心地惑ひにけり。(惑ひ)

    乱れ 【全訳】気持ちが乱れてしまった。

  • 44

    宮の御前、母北の方、そら殿、一つに手を取りかはして惑はせたまふ。(惑は)

    途方に暮れ 【全訳】宮の御前、母である北の方、そら殿は、手を取り合って途方に暮れなさる。

  • 45

    風の吹きまどひたるさま、恐ろしげなること、命かぎりつと思ひまどはる。(まどひ)

    ひどく 【全訳】風がひどく吹いているさまの、恐ろしげなことは、命もおしまいだと気が動転してしまう。

  • 46

    大将もものかづき、忠岑も禄賜はりなどしけり。(かづき)

    いただき 【全訳】大将も物をいただき、忠岑もほうびをいただくなどした。

  • 47

    御衣ひきかづきて臥し給へり。(かづき)

    かぶっ 【全訳】お召し物をひきかぶって寝ておしまいになる。

  • 48

    郎党までに物かづけたり。(かづけ)

    与え 【全訳】従者にいたるまでに物を与えた。

  • 49

    翁を、いとほし、かなしと思しつることも失せぬ。(失せ)

    消え 【全訳】翁を、気の毒だ、かわいそうだとお思いになっていたことも消えてしまった。

  • 50

    その人、ほどなく失せにけりと聞き侍りし。(失せ)

    亡くなっ 【全訳】その人は、間もなく亡くなったと聞きました。

  • 51

    持仏据えたてまつりて行ふ尼なりけり。(行ふ)

    仏道の修行をする 【全訳】持仏を安置申し上げて仏道の修行をする尼であった。

  • 52

    その沢にかきつばたいとおもしろく咲きたり。(おもしろく)

    すばらしく 【全訳】その沢にかきつばたがたいそうすばらしく咲いている。

  • 53

    神楽こそ、なまめかしく、おもしろけれ。(おもしろけれ)

    興趣がある 【全訳】神楽こそ、優雅であり、興趣がある。

  • 54

    墨染めの御姿あらまほしう清らなるも、うらやましく見たてまつり給ふ。(あらまほしう)

    理想的に 【全訳】黒い僧衣のお姿が理想的に上品で美しいのも、うらやましく見申し上げなさる。

  • 55

    この山に籠りゐて後、やむごとなき人のかくれ給へるもあまた聞こゆ。(やむごとなき)

    高貴な 【全訳】この山にこもってからあと、高貴な方々がお亡くなりになったことも数多く耳に入る。

  • 56

    身の才やむごとなくして、公につかまつりけるほどに、道心をおこして出家せるなり。(やむごとなく)

    この上なく 【全訳】学才がこの上なくて、朝廷にお仕えしていたときに、信仰心を起こして出家したのである。

  • 57

    ゆゆしき見に侍れば、かくておはしますも、いまいましうらかたじけなくなむ。(ゆゆしき)

    不吉な 【全訳】不吉な身ですので、若宮がこうしていらっしゃるのも、縁起でもなく、おそれ多いことです。

  • 58

    かたちなむまことにいとうつくしう、ゆゆしきまでものし給ひける。(ゆゆしき)

    不吉なほど美しく 【全訳】容貌はじつにたいそうかわいらしく、不吉なほど美しくていらっしゃった。

  • 59

    ただ人も、舎人など賜はるきはは、ゆゆしと見ゆ。(ゆゆし)

    すばらしい 【全訳】普通の貴族も、警護の官人などをいただく身分の人は、すばらしいと思われる。

  • 60

    帝の御位は、いともかしこし。(かしこし)

    おそれ多い 【全訳】帝の御位は、とてもおそれ多い。

  • 61

    寺をこそ、いとかしこく造りたなれ。(かしこく)

    すばらしく 【全訳】寺を、実にすばらしく造ったそうだ。

  • 62

    今日しもかしこく参り候ひにけり。(かしこく)

    好都合に 【全訳】ちょうど今日は好都合に参上したものです。

  • 63

    風吹き、波荒ければ、船出ださず。これかれ、かしこく嘆く。(かしこく)

    非常に 【全訳】風が吹き、波が荒いので、船を出せない。だれもかれも、非常に嘆息する。

  • 64

    その日の、髪上げうるわしき姿、唐絵ををかしげに描きたるやうなり。(うるはしき)

    端正な 【全訳】その日の髪を結い上げた端正な姿は、まるで中国風の絵を美しく描いたようだ。

  • 65

    昔、男、いとうるはしき友ありけり。(うるはしき)

    親しい 【全訳】昔、男が、たいそう親しい友人を持っていた。

  • 66

    鳥辺山谷に煙の燃え立たばはかなく見えし我と知らなむ。(はかなく)

    頼りなく 【全訳】鳥辺山の谷間に煙が燃え立ったならば、頼りなく見えた私だと知って欲しい。

  • 67

    梨の花、世にすさまじきものにして、近うもてなさず、はかなき文付けなどだにせず。(はかなき)

    ちょっとした 【全訳】梨の花は、実に興ざめなものとして、身近にもてはやさず、ちょっとした手紙を結びつけたりさえしない。

  • 68

    取りたてて、はかばかしき後身しなければ、事ある時は、なほ拠りどころなく心細げなり。(はかばかしき)

    しっかりした 【全訳】格別に、しっかりした後ろ盾がないので、何かあらたまった事があるときは、やはり頼るあてもなく心細そうだ。

  • 69

    はかはがしくも身の上をえ知り侍らず。(はかばかしく)

    はっきり 【全訳】はっきり身の上を知ることができません。

  • 70

    いみじうやさしかりける人の妻になりにけり。(やさしかり)

    優雅だっ 【全訳】たいそう優雅だった人の妻になった。

  • 71

    やさしう申したるものかな。(やさしう)

    けなげに 【全訳】けなげに申したことよ。

  • 72

    いといはけなき御ありさまなれば、乳母たち近くさぶらひけり。(いはけなき)

    幼い 【全訳】ひどく幼いご様子なので、乳母たちがおそば近くに控えていた。

  • 73

    すべて、いとも知らぬ道の物語したる、かたはらいたく聞きにくし。(かたわらいたく)

    見苦しく 【全訳】何事でも、たいして知らない方面の話をしているのは、見苦しく聞き苦しいものだ。

  • 74

    簀子はかたはらいたければ、南の廂に入れたてたつる。(かたはらいたけれ)

    気の毒な 【全訳】縁側は気の毒なので、南の廂の間にお入れする。

  • 75

    うちとけてかたはらいたしと思されむこそゆかしけれ。(かたはらいたし)

    恥ずかしい 【全訳】うちとけて、恥ずかしいとお思いになるようなものこそ見たいものだ。

  • 76

    あなかたはらいたの法師や。(かたはらいた)

    ばかばかしい 【全訳】ああなんとばかばかしい法師だなあ。

  • 77

    心地の悪しく、ものの恐ろしきをり、夜の明くるほど、いと心もとなし。(心もとなし)

    待ち遠しい 【全訳】気分が悪く、何となく恐ろしい感じがするときが、ひどく待ち遠しい。

  • 78

    心もとなき日数重なるままに、白河の関にかかりて、旅心定まりぬ。(心もとなき)

    不安な 【全訳】不安な日数が重なるうちに、白河の関にさしかかかって、旅に徹する心が定まった。

  • 79

    花びらの端に、をかしき匂ひこそ、心もとなうつきためれ。(心もとなう)

    はっきり 【全訳】花びらの端に、趣深い色つやが、はっきりしないほどついているようだ。

  • 80

    熊谷、あまりにいとほしくて、いづくに刀を立つべしともおぼえす。(いとほしく)

    かわいそう 【全訳】熊谷は、あまりにかわいそうで、どこに刀を突き立てたらよいのかもわからない。

  • 81

    これは故殿のいとほしくし給ひし者なり。(いとほしく)

    かわいく 【全訳】これは亡くなった殿がかわいく思いなさった者である。

  • 82

    かかる人も世に出でおはするものなりけりと、あさましきまで目を驚かし給る。(あさましき)

    驚きあきれるほど 【全訳】このような人もこの世に生まれておいでになるものだったのだなと、驚きあきれるほどまでに目をみはりなさる。

  • 83

    まこと蓬莱の木かとこそ思ひつれ。かくあさましき虚言にてありければ、はや返し給へ。(あさましき)

    あきれるほどひどい 【全訳】本当に蓬莱の木かと思った。このようにあきれるほどひどい嘘であったのだから、早くお返しください。

  • 84

    ひたすら世をむさぼる心のみ深く、もののあはれも知らずなりゆくなん、あさましき。(あさましき)

    情けない 【全訳】むやみに名誉や富をむさぼる心ばかりが深くなり、情趣も解さないなってゆくのは、情けない。

  • 85

    夕暮れのいたう霞たるにまぎれて、かの小柴垣のもとに立ち出で給ふ。(いたう)

    とても 【全訳】夕暮れのとても霞んでいるのに紛れて、例の小柴垣のそばへお出かけになる。

  • 86

    我がため面目あるやうに言はれぬる虚言は、人いたくあらがはず。(いたく)

    たいして 【全訳】自分にとって名誉になるように言われた嘘は、人はたいして言い争って否定しないものだ。

  • 87

    造られるさま木深く、いたき所まさりて見どころある住まひなり。(いたき)

    すばらしい 【全訳】造り具合は木立が深く、すばらしい所が多くて、見る価値のある住まいである。

  • 88

    やすからず思されけれど、なほつれなく同じさまにて過ぐし給ふ。(つれなく)

    平然として 【全訳】穏やかでなくお思いになったけれど、やはり平然として同じ様子でお過ごしになる。

  • 89

    昔、男、つれなかりける女にいひやりける。(つれなかり)

    冷淡だっ 【全訳】昔、ある男が、冷淡だった女に詠んで贈った、

  • 90

    雪の山、つれなくて年も返りぬ。(つれなく)

    何の変化もない 【全訳】雪の山は、何の変化もないまま年も改まった。

  • 91

    まだきに騒ぎて、あいなきもの恨みし給ふな。(あいなき)

    筋違いな 【全訳】まだその時にならないうちに騒ぎ立てて、筋違いな恨みごとなさいますな。

  • 92

    あまりに興あらんとすることは、必ずあいなきものなり。(あいなき)

    つまらない 【全訳】あまりにおもしろくしようとすることは、必ずつまらないものである。

  • 93

    あさましきまであいなう、面ぞ赤むや。(あいなう)

    むやみに 【全訳】あきれるほどむやみに、顔が赤らむことだ。

  • 94

    あぢきなきことに心を占めて、生ける限りこれを思ひ悩むべきなめり。(あぢきなき)

    どうにもならない 【全訳】どうにもならないことに心を奪われて、生きている間はこれを悩まなければならないようだ。

  • 95

    愚かなる人の目を喜ばしむる楽しみ、またあぢきなし。(あぢきなし)

    つまらない 【全訳】愚かな人の目を喜ばせる快楽も、またつまらない。

  • 96

    さるさがなきえびす心を見ては、いかがはせむは。(さがなき)

    性質が良くない 【全訳】そんな性質がよくない野蛮な心を見たって、どうしようか。

  • 97

    さがなき童べどものつかまつりける、奇怪にさうらふことなり。(さがなき)

    いたずらな 【全訳】いたずらな子どもらがいたした、けしからむことでごさいます。

  • 98

    遅桜、またすさまじ。(すさまじ)

    興ざめだ 【全訳】遅咲きの桜は、これまた興ざめだ。

  • 99

    すさまじきものにして見る人もなき月の、寒けく澄める二十日あまりの空こそ、心細きものなれ。(すさまじき)

    殺風景な 【全訳】殺風景なものとして眺める人もない月が、寒そうに澄みわたっている二十日過ぎの夜空は、物寂しいものである。

  • 100

    聞きしよりもまして、言ふかひなくぞこぼれ破れたる。(言ふかひなく)

    どうしよもなく 【全訳】聞いていた以上に、どうしようもなく壊れ損じている。

  • AP Test

    AP Test

    Sr.zaion · 20問 · 5ヶ月前

    AP Test

    AP Test

    20問 • 5ヶ月前
    Sr.zaion

    3学期漢字1

    3学期漢字1

    ユーザ名非公開 · 100問 · 11ヶ月前

    3学期漢字1

    3学期漢字1

    100問 • 11ヶ月前
    ユーザ名非公開

    単語帳2

    単語帳2

    ユーザ名非公開 · 29問 · 1年前

    単語帳2

    単語帳2

    29問 • 1年前
    ユーザ名非公開

    古文

    古文

    Sora Tateyama · 47問 · 1年前

    古文

    古文

    47問 • 1年前
    Sora Tateyama

    Destruction

    Destruction

    Shan · 60問 · 1年前

    Destruction

    Destruction

    60問 • 1年前
    Shan

    期末 古典単語(2)

    期末 古典単語(2)

    ななみ · 11問 · 1年前

    期末 古典単語(2)

    期末 古典単語(2)

    11問 • 1年前
    ななみ

    1

    1

    Mikyii · 60問 · 1年前

    1

    1

    60問 • 1年前
    Mikyii

    古語

    古語

    マシン · 75問 · 1年前

    古語

    古語

    75問 • 1年前
    マシン

    読み

    読み

    Tさん · 51問 · 1年前

    読み

    読み

    51問 • 1年前
    Tさん

    古典再最新

    古典再最新

    ポップなコーン · 60問 · 1年前

    古典再最新

    古典再最新

    60問 • 1年前
    ポップなコーン

    問題一覧

  • 1

    春は藤波を見る。紫雲のごとくして、西方ににほふ。 (にほふ)

    美しく照り映える 【全訳】春は藤の花房が波のようになびくさまを見る。紫雲のようで、西方に美しく照り映える。

  • 2

    例よりはひきつくろひて書きて、うつろひたる菊にさしたり。(うつろひ)

    色が変わっ 【全訳】いつもより気を配って書いて、色が変わった菊の花にさした。

  • 3

    おのづから御心移ろひて、こよなう思し慰むやうなるも、あはれなるわざなりけり。(移ろひ)

    移っ 【全訳】自然とお心が移って、この上なくお気持ちが慰められておいでのようなのも、しみじみとしたことであった。

  • 4

    男、「みやこへいなむ」といふ。(いな)

    行く 【全訳】男は、「都へ行くつもりだ」と言う。

  • 5

    あはれ今年の秋もいぬめり(いぬ)

    過ぎ去る 【全訳】ああ、今年の秋も過ぎ去るようだ。

  • 6

    とりどりに物の音ども調べあはせて遊び給ふ、いとおもしろし。(遊び)

    管弦を楽しみ 【全訳】それぞれ思い思いに楽器の音色を整えて管弦を楽しみなさるのは、とてもおもしろい。

  • 7

    良秀がよぢり不動とて、今に人々めで合へり。(めで)

    感嘆し 【全訳】「良秀のよじり不動」といって、今でも人々が感嘆しあっている。

  • 8

    人々の、花、蝶やとめづるこそ、はかなくあやしけれ。(めづる)

    愛する 【全訳】人々が、花よ蝶よと愛するのは、あさはかで奇妙なことだ。

  • 9

    ならはぬひなの住まいこそ、かねて思ふも悲しけれ。(ならは)

    慣れ 【全訳】慣れない田舎の生活は、あらかじめ想像するのも悲しいことだ。

  • 10

    ここは、かく久しく遊びきこえて、慣らひたてまつれり。(慣らひ)

    親しみ 【全訳】ここでは、このように長い間楽しく過ごし申し上げて、親しみ申し上げた。

  • 11

    親たちかしづき給ふこと限りなし。(かしづき)

    大切に養育し 【全訳】親たちが大切に養育しなさることはこの上もない。

  • 12

    この猫を北面にも出ださず、思ひかしづく。(かしづく)

    大切に世話をする 【全訳】この猫を北向きの部屋にも出さず、心にかけて大切に世話をする。

  • 13

    初心の人、二つの矢を持つことなかれ。後の矢を頼みて、初めの矢になほざりの心あり。(頼み)

    あてにし 【全訳】初心者は、二本の矢を持ってならない。後の矢をあてにして、初めの矢においていい加減な気持ちがある。

  • 14

    我を頼めて来ぬ男、角三つ生ひたる鬼になれ。(頼め)

    あてにさせ 【全訳】わたしをあてにさせてやって来ない男よ、角が三本生えた鬼になれ。

  • 15

    下簾の狭間の開きたるより、この男まもれば、わが妻に似たり。(まもれ)

    見つめる 【全訳】下簾のすきまの開いている所から、この男が見つめると、自分の妻に似ている。

  • 16

    沖より舟どものうたひののしりて漕ぎ行くなども聞こゆ。(聞こゆ)

    聞こえる 【全訳】沖を通っていくつもの舟が大声で歌いながら漕いで行くのなんかも聞こえる。

  • 17

    これ、昔、名高く聞こえたる所なり。(聞こえ)

    世間にしられ 【全訳】ここは、昔、有名で世間に知られた所である。

  • 18

    聞こえぬことども言ひつつよろめきたる、いとかはゆし(聞こえ)

    理解でき 【全訳】理解できないことをいろいろ言いながらよろめいているのは、とても見るにたえない。

  • 19

    せちによばひければあひにけり。その朝に文もおこせず。夜まで音もせず。(おこせ)

    よこさ 【全訳】しきりに言い寄ったので契った。その翌朝に手紙もよこさない。夜になるまで音沙汰もない。

  • 20

    大傘一つまうけよ。(まうけよ)

    準備しろ 【全訳】大きな傘を一つ準備しろ。

  • 21

    子三人を呼びて語りけり。二人の子は、情けなくいらへてやみぬ。(いらへ)

    答え 【全訳】子三人を呼んで話をした。二人の子は、そっけなく答えて終わった。

  • 22

    今日は、宮の御方に昼渡り給ふ。(渡り)

    行き 【全訳】今日は、女三の宮のお部屋へ昼間に行きなさる。

  • 23

    おぼつかなく思しわたることの筋を聞こゆれば、いと奥ゆかしけれど、げに人目としげし。(わたる)

    ずっと 【全訳】ずっと不審にお思いになっていたことの方面を申し上げるので、もっと聞きたかったが、いかにも人目も多い。

  • 24

    霧いと深くたちわたれり。(わたれ)

    一面に 【全訳】霧がたいそう深く一面に立ちこめている。

  • 25

    この宮は腹々に御子の宮たちあまたわたらせ給ひけり。(わたらせ給ひ)

    いらっしゃっ 【全訳】この宮は奥様方に御子の宮たちが大勢いらっしゃった。

  • 26

    我をばいづちへ具して行かむとするぞ。(具して)

    連れ 【全訳】私をどこに連れて行こうとするのか。

  • 27

    我は一門に具して西国の方へ落ちゆくなり。(具し)

    つき従っ 【全訳】私は一門につき従って西国へ逃げていくのだ。

  • 28

    不死の薬壺に文具して、御使ひに賜はす。(具し)

    添え 【全訳】不死の薬の壺に手紙を添えて、御使いにお与えになる。

  • 29

    心ざし深かりける人、行きとぶらひけるをら正月の十日ばかりのほどに、ほかに隠れにけり。(とぶらひ)

    訪れ 【全訳】愛情が深かった男が、行って訪れたのだが、正月十日あたりのころに、よそに姿をかくしてしまった。

  • 30

    大弐の乳母のいたくわづらひて尼になりける、とぶらはむとて、五条なる家訪ねておはしたり。(とぶらは)

    見舞お 【全訳】大弐の乳母がひどく患って尼になったのを、見舞おうと思って、五条にある家を訪ねていらっしゃった。

  • 31

    かの御法事などし給ふにもいかめしうとぶらひ聞こえ給へり。(とぶらひ)

    弔問し 【全訳】あの方のご法事などなさるときにも、丁重に弔問し申し上げなさった。

  • 32

    維盛が後生をもとぶらへかし。(とぶらへ)

    供養してくれ 【全訳】維盛の来世を供養してくれよ。

  • 33

    日ごろものしつる人、今日ぞ帰りぬる。(ものし)

    い 【全訳】数日来いた人が、今日帰ってしまう。

  • 34

    馬にてものせむ。(ものせ)

    行こ 【全訳】馬で行こう。

  • 35

    中将はいづこよりものしつるぞ。(ものし)

    来 【全訳】中将はどこから来たのか。

  • 36

    魚などものせよ。(ものせよ)

    食べよ 【全訳】魚などを食べよ。

  • 37

    まづ御文をものせさえ給へ。(ものせ)

    書き 【全訳】まずお手紙をお書きください。

  • 38

    梅の香をかしきを見出だしてものしたまふ。(ものしたまふ)

    いらっしゃる 【全訳】梅がいいにおいで咲いているのを部屋の中から眺めていらっしゃる。

  • 39

    いと恐ろしと思してわななき給ふ。(わななき)

    ふるえ 【全訳】たいそう恐ろしいとお思いになってふるえなさる。

  • 40

    寛大にして極まらざるときは、喜怒これにさはらずして、物のためにわづらはず。(わづらは)

    思い悩ま 【全訳】心が広く大らかで狭く限ることがないときは、喜怒の感情が邪魔となることなく、物事のために思い悩まない。

  • 41

    漕ぎ上るに、川の水干て、悩みわづらふ。(わづらふ)

    苦労する 【全訳】こぎのぼるが、川の水が少なくなって、難儀き、苦労する。

  • 42

    勢多の橋みな崩れて、渡りわづらふ。(わづらふ)

    のに困る 【全訳】勢多の橋がみな崩れて、渡るのに困る。

  • 43

    心地惑ひにけり。(惑ひ)

    乱れ 【全訳】気持ちが乱れてしまった。

  • 44

    宮の御前、母北の方、そら殿、一つに手を取りかはして惑はせたまふ。(惑は)

    途方に暮れ 【全訳】宮の御前、母である北の方、そら殿は、手を取り合って途方に暮れなさる。

  • 45

    風の吹きまどひたるさま、恐ろしげなること、命かぎりつと思ひまどはる。(まどひ)

    ひどく 【全訳】風がひどく吹いているさまの、恐ろしげなことは、命もおしまいだと気が動転してしまう。

  • 46

    大将もものかづき、忠岑も禄賜はりなどしけり。(かづき)

    いただき 【全訳】大将も物をいただき、忠岑もほうびをいただくなどした。

  • 47

    御衣ひきかづきて臥し給へり。(かづき)

    かぶっ 【全訳】お召し物をひきかぶって寝ておしまいになる。

  • 48

    郎党までに物かづけたり。(かづけ)

    与え 【全訳】従者にいたるまでに物を与えた。

  • 49

    翁を、いとほし、かなしと思しつることも失せぬ。(失せ)

    消え 【全訳】翁を、気の毒だ、かわいそうだとお思いになっていたことも消えてしまった。

  • 50

    その人、ほどなく失せにけりと聞き侍りし。(失せ)

    亡くなっ 【全訳】その人は、間もなく亡くなったと聞きました。

  • 51

    持仏据えたてまつりて行ふ尼なりけり。(行ふ)

    仏道の修行をする 【全訳】持仏を安置申し上げて仏道の修行をする尼であった。

  • 52

    その沢にかきつばたいとおもしろく咲きたり。(おもしろく)

    すばらしく 【全訳】その沢にかきつばたがたいそうすばらしく咲いている。

  • 53

    神楽こそ、なまめかしく、おもしろけれ。(おもしろけれ)

    興趣がある 【全訳】神楽こそ、優雅であり、興趣がある。

  • 54

    墨染めの御姿あらまほしう清らなるも、うらやましく見たてまつり給ふ。(あらまほしう)

    理想的に 【全訳】黒い僧衣のお姿が理想的に上品で美しいのも、うらやましく見申し上げなさる。

  • 55

    この山に籠りゐて後、やむごとなき人のかくれ給へるもあまた聞こゆ。(やむごとなき)

    高貴な 【全訳】この山にこもってからあと、高貴な方々がお亡くなりになったことも数多く耳に入る。

  • 56

    身の才やむごとなくして、公につかまつりけるほどに、道心をおこして出家せるなり。(やむごとなく)

    この上なく 【全訳】学才がこの上なくて、朝廷にお仕えしていたときに、信仰心を起こして出家したのである。

  • 57

    ゆゆしき見に侍れば、かくておはしますも、いまいましうらかたじけなくなむ。(ゆゆしき)

    不吉な 【全訳】不吉な身ですので、若宮がこうしていらっしゃるのも、縁起でもなく、おそれ多いことです。

  • 58

    かたちなむまことにいとうつくしう、ゆゆしきまでものし給ひける。(ゆゆしき)

    不吉なほど美しく 【全訳】容貌はじつにたいそうかわいらしく、不吉なほど美しくていらっしゃった。

  • 59

    ただ人も、舎人など賜はるきはは、ゆゆしと見ゆ。(ゆゆし)

    すばらしい 【全訳】普通の貴族も、警護の官人などをいただく身分の人は、すばらしいと思われる。

  • 60

    帝の御位は、いともかしこし。(かしこし)

    おそれ多い 【全訳】帝の御位は、とてもおそれ多い。

  • 61

    寺をこそ、いとかしこく造りたなれ。(かしこく)

    すばらしく 【全訳】寺を、実にすばらしく造ったそうだ。

  • 62

    今日しもかしこく参り候ひにけり。(かしこく)

    好都合に 【全訳】ちょうど今日は好都合に参上したものです。

  • 63

    風吹き、波荒ければ、船出ださず。これかれ、かしこく嘆く。(かしこく)

    非常に 【全訳】風が吹き、波が荒いので、船を出せない。だれもかれも、非常に嘆息する。

  • 64

    その日の、髪上げうるわしき姿、唐絵ををかしげに描きたるやうなり。(うるはしき)

    端正な 【全訳】その日の髪を結い上げた端正な姿は、まるで中国風の絵を美しく描いたようだ。

  • 65

    昔、男、いとうるはしき友ありけり。(うるはしき)

    親しい 【全訳】昔、男が、たいそう親しい友人を持っていた。

  • 66

    鳥辺山谷に煙の燃え立たばはかなく見えし我と知らなむ。(はかなく)

    頼りなく 【全訳】鳥辺山の谷間に煙が燃え立ったならば、頼りなく見えた私だと知って欲しい。

  • 67

    梨の花、世にすさまじきものにして、近うもてなさず、はかなき文付けなどだにせず。(はかなき)

    ちょっとした 【全訳】梨の花は、実に興ざめなものとして、身近にもてはやさず、ちょっとした手紙を結びつけたりさえしない。

  • 68

    取りたてて、はかばかしき後身しなければ、事ある時は、なほ拠りどころなく心細げなり。(はかばかしき)

    しっかりした 【全訳】格別に、しっかりした後ろ盾がないので、何かあらたまった事があるときは、やはり頼るあてもなく心細そうだ。

  • 69

    はかはがしくも身の上をえ知り侍らず。(はかばかしく)

    はっきり 【全訳】はっきり身の上を知ることができません。

  • 70

    いみじうやさしかりける人の妻になりにけり。(やさしかり)

    優雅だっ 【全訳】たいそう優雅だった人の妻になった。

  • 71

    やさしう申したるものかな。(やさしう)

    けなげに 【全訳】けなげに申したことよ。

  • 72

    いといはけなき御ありさまなれば、乳母たち近くさぶらひけり。(いはけなき)

    幼い 【全訳】ひどく幼いご様子なので、乳母たちがおそば近くに控えていた。

  • 73

    すべて、いとも知らぬ道の物語したる、かたはらいたく聞きにくし。(かたわらいたく)

    見苦しく 【全訳】何事でも、たいして知らない方面の話をしているのは、見苦しく聞き苦しいものだ。

  • 74

    簀子はかたはらいたければ、南の廂に入れたてたつる。(かたはらいたけれ)

    気の毒な 【全訳】縁側は気の毒なので、南の廂の間にお入れする。

  • 75

    うちとけてかたはらいたしと思されむこそゆかしけれ。(かたはらいたし)

    恥ずかしい 【全訳】うちとけて、恥ずかしいとお思いになるようなものこそ見たいものだ。

  • 76

    あなかたはらいたの法師や。(かたはらいた)

    ばかばかしい 【全訳】ああなんとばかばかしい法師だなあ。

  • 77

    心地の悪しく、ものの恐ろしきをり、夜の明くるほど、いと心もとなし。(心もとなし)

    待ち遠しい 【全訳】気分が悪く、何となく恐ろしい感じがするときが、ひどく待ち遠しい。

  • 78

    心もとなき日数重なるままに、白河の関にかかりて、旅心定まりぬ。(心もとなき)

    不安な 【全訳】不安な日数が重なるうちに、白河の関にさしかかかって、旅に徹する心が定まった。

  • 79

    花びらの端に、をかしき匂ひこそ、心もとなうつきためれ。(心もとなう)

    はっきり 【全訳】花びらの端に、趣深い色つやが、はっきりしないほどついているようだ。

  • 80

    熊谷、あまりにいとほしくて、いづくに刀を立つべしともおぼえす。(いとほしく)

    かわいそう 【全訳】熊谷は、あまりにかわいそうで、どこに刀を突き立てたらよいのかもわからない。

  • 81

    これは故殿のいとほしくし給ひし者なり。(いとほしく)

    かわいく 【全訳】これは亡くなった殿がかわいく思いなさった者である。

  • 82

    かかる人も世に出でおはするものなりけりと、あさましきまで目を驚かし給る。(あさましき)

    驚きあきれるほど 【全訳】このような人もこの世に生まれておいでになるものだったのだなと、驚きあきれるほどまでに目をみはりなさる。

  • 83

    まこと蓬莱の木かとこそ思ひつれ。かくあさましき虚言にてありければ、はや返し給へ。(あさましき)

    あきれるほどひどい 【全訳】本当に蓬莱の木かと思った。このようにあきれるほどひどい嘘であったのだから、早くお返しください。

  • 84

    ひたすら世をむさぼる心のみ深く、もののあはれも知らずなりゆくなん、あさましき。(あさましき)

    情けない 【全訳】むやみに名誉や富をむさぼる心ばかりが深くなり、情趣も解さないなってゆくのは、情けない。

  • 85

    夕暮れのいたう霞たるにまぎれて、かの小柴垣のもとに立ち出で給ふ。(いたう)

    とても 【全訳】夕暮れのとても霞んでいるのに紛れて、例の小柴垣のそばへお出かけになる。

  • 86

    我がため面目あるやうに言はれぬる虚言は、人いたくあらがはず。(いたく)

    たいして 【全訳】自分にとって名誉になるように言われた嘘は、人はたいして言い争って否定しないものだ。

  • 87

    造られるさま木深く、いたき所まさりて見どころある住まひなり。(いたき)

    すばらしい 【全訳】造り具合は木立が深く、すばらしい所が多くて、見る価値のある住まいである。

  • 88

    やすからず思されけれど、なほつれなく同じさまにて過ぐし給ふ。(つれなく)

    平然として 【全訳】穏やかでなくお思いになったけれど、やはり平然として同じ様子でお過ごしになる。

  • 89

    昔、男、つれなかりける女にいひやりける。(つれなかり)

    冷淡だっ 【全訳】昔、ある男が、冷淡だった女に詠んで贈った、

  • 90

    雪の山、つれなくて年も返りぬ。(つれなく)

    何の変化もない 【全訳】雪の山は、何の変化もないまま年も改まった。

  • 91

    まだきに騒ぎて、あいなきもの恨みし給ふな。(あいなき)

    筋違いな 【全訳】まだその時にならないうちに騒ぎ立てて、筋違いな恨みごとなさいますな。

  • 92

    あまりに興あらんとすることは、必ずあいなきものなり。(あいなき)

    つまらない 【全訳】あまりにおもしろくしようとすることは、必ずつまらないものである。

  • 93

    あさましきまであいなう、面ぞ赤むや。(あいなう)

    むやみに 【全訳】あきれるほどむやみに、顔が赤らむことだ。

  • 94

    あぢきなきことに心を占めて、生ける限りこれを思ひ悩むべきなめり。(あぢきなき)

    どうにもならない 【全訳】どうにもならないことに心を奪われて、生きている間はこれを悩まなければならないようだ。

  • 95

    愚かなる人の目を喜ばしむる楽しみ、またあぢきなし。(あぢきなし)

    つまらない 【全訳】愚かな人の目を喜ばせる快楽も、またつまらない。

  • 96

    さるさがなきえびす心を見ては、いかがはせむは。(さがなき)

    性質が良くない 【全訳】そんな性質がよくない野蛮な心を見たって、どうしようか。

  • 97

    さがなき童べどものつかまつりける、奇怪にさうらふことなり。(さがなき)

    いたずらな 【全訳】いたずらな子どもらがいたした、けしからむことでごさいます。

  • 98

    遅桜、またすさまじ。(すさまじ)

    興ざめだ 【全訳】遅咲きの桜は、これまた興ざめだ。

  • 99

    すさまじきものにして見る人もなき月の、寒けく澄める二十日あまりの空こそ、心細きものなれ。(すさまじき)

    殺風景な 【全訳】殺風景なものとして眺める人もない月が、寒そうに澄みわたっている二十日過ぎの夜空は、物寂しいものである。

  • 100

    聞きしよりもまして、言ふかひなくぞこぼれ破れたる。(言ふかひなく)

    どうしよもなく 【全訳】聞いていた以上に、どうしようもなく壊れ損じている。