農業経営学
問題一覧
1
農業という産業は、植物の生命現象を利用 しているために、 ①作業や工程の順序を入れ替えることが困難 である ②農産物の生産には一定期間を要する などの特徴を持つ。また、台風や日照不足や 長雨などの気象・自然条件に大きな影響を受ける。
2
農産物は一般的に腐りやすい、潰れやすい、 嵩が大きいなどの特徴を持ち、大きさや重さが不揃いのため、規格化するために農業生産者やスーパーなどの小売店は袋詰などに多くの労力を必要とする。また、消費者が日常的に高頻度で購入する最寄品という財の性質をもつ。
3
近年、企業的な経営を行う農業経営体が増加傾向にあるものの、一般に農業経営体は家族経営体が多い。また、穀物生産の大部分は先進国で行われており、世界的な穀物流通は先進国の穀物メジャーと呼ばれるグローバル企業により行われているために、農産物の分配過程において不均衡が生じてしまう。
4
日本農業の土地利用の特徴は「零細性」と 「農地の分散」である。同じ島国のイギリス と日本において、イギリスでは経営体が広く まとまった農地を利用している。それは農地 の多くを数少ない地主が所有し、多くの経営 体はその農地を借り入れて農業を営んでいる からであり、農業者は広くてまとまった農地 を利用できるのである。日本では、分散し他 の経営体の農地と錯綜し、しかも零細である。 日本のこのような土地利用方式は、零細分散 錯圃と呼ばれている
5
農業の産業規模は約10兆円で、日本の全GDPの約1%に過ぎない産業規模である。しかし、農産物を原材料とする・農業食品関連産業まで広げてみると、その経済規模は約80兆円となり、全GDPの約10%となり、日本有数の産業である。また、農業は景気や時代の趨勢による影響を受けにくく、その産業規模が2000年以降変化せず、安定していることが特徴である。
6
「農企業」とは、売上高の向上をめざし、 以下の4つの経営戦略をとる農業経営体の総称である。「農企業」の経営形態には、個別の家族経営体から法人経営体まで多様な形態が存在する。「農企業」の経営戦略は、 ①地域内の農業経営者と連携する ②大規模な機械を導入する ③他にはないオリジナル商品を作り、高く売る ④安価な労働力(移民など)を雇う の4つが挙げられる。
7
・売り手と買い手の間で、情報の非対称性が存在するとき(取引相手の情報量が少ないとき)、道徳上あるべき行為が歪められることである。 例えば、病気を予防する薬剤入りの飼料で育つ鶏を考えてみる。薬剤を使うと鶏を低コストで飼育できるが、薬剤が人々の健康を害する可能性があるかもしれない。しかし、買い手は商品を見ただけでは、薬剤使用か不使用かを判断できない。そのため、売り手が薬剤フリーの鶏であると偽ったり、法律で禁止された薬剤を使用したりしてしまう。
8
売り手と買い手で情報の非対称性が存在するとき、望ましい商品が選択されず、市場で取引されるのが粗悪品だけとなることである。 例えば、病気を予防する薬剤入りの飼料で育つ鶏を考えてみる。薬剤を使うと鶏を低コストで飼育できるが、薬剤が人々の健康を害する可能性があるかもしれない。しかし、商品を見ただけでは、買い手は薬剤の使用・不使用を識別できないため、売り手は薬剤使用の鶏と 不使用の鶏とを同じ価格で販売できる。そのため、買い手は市場にある鶏は、薬剤が使用されていると考えてしまう。その結果、鶏自体の需要が減り、価格が下がり、低コストで生産できる薬剤使用の鶏のみが市場に出回る。
9
現在の日本では、人口が減少している中で、都市部への人口集中が進むとともに、世帯員の減少が進んでいる。また、若年層と老齢層を問わず、単身世帯が増加している。このような社会現象を背景として、近年食事を「中食」と「外食」でまかなうようになってきている。また、この食の外部化現象に合わせて、 食の欧米化も進行しており、パンの消費量が コメの消費量を上回っている。
10
EUの共通農業政策の弊害として指摘される点として3点がある。 ①「重い納税者負担と消費者負担」があり、国民は不足分の財政負担を納税者として求められるうえに、消費者として高い食品を買わざるを得ない ②「農業保護が自由な貿易を阻害」しており、EUの閉鎖的な農産物市場は、貿易自由化交渉において農産物輸出国の批判の的となっている。 ③「農村の景観や環境が犠牲」となっており、耕地面積当たり収量を増やすために、化学肥料・農薬が過剰投入されたり、農地の大区画化を進めるために、農村景観の犠牲、土壌侵食の発生、野生動物のすみかの消滅が指摘されている。
11
①可変課徴金制度を関税へと移行 – ただ、関税率は依然として高く、輸入障壁は高い ②域内生産者に対して保証してきた政策価格の引き下げ – 支持価格が下がれば、不足払い額が減少し、納税者負担が軽減 ③農業者への直接所得助成の導入 – 不足払い制度は、生産物単位当たりの補助金のため、生産量が多くなるほど補助金受給が増えるが、直接所得助成は固定された金額を支給する。 ④農業と環境を調和させる政策の導入 – クロスコンプリアンス(農家が直接所得助成を受けるためには、環境保全や動物福祉の条件に従う必要がある)
12
・農業経営者が単独で加工事業で成功することは難しいが、現状では、個別での対応が中心となっている。農村に存在する経済主体の有機的連関・多角化の視点が必要で、地域との共存共栄のシステム、地域をひとつの「業態」とみる視点が必要となる。 • 6次産業化は成果がでるまでは20~30年といった長期間が必要であり、長期的視点、軌道修正の視点が不可欠であるが、現状の事業計画は5年以内と比較的「短期」である。そのため、息の長い取組みとなるビジネスモデルを構築する必要が求められる。そのためには、成果の検証・フィードバックを行い軌道修正する6次化プランナーの役割が重要となる。
13
・マーケティングは、「環境分析」「戦略立案」「施策立案」の順に行われる。 ・まず、「環境分析」では、経営を取り巻く環境を把握するために、市場機会の明確化とその機会を獲得するための事業課題の把握を行い、経営戦略の方向性を決定する。 ・次に、「戦略立案」では、市場を細分化し、ターゲットを明確にする。そのうえで、自社のポジションどりを決定することにより、具体的な経営戦略を固めることになる。 ・最後に、マーケティングミックスの4P戦略と呼ばれるProduct、Price、Place、Promotionの4つを具体的に決定して、マーケティング活動が進められる。
問題一覧
1
農業という産業は、植物の生命現象を利用 しているために、 ①作業や工程の順序を入れ替えることが困難 である ②農産物の生産には一定期間を要する などの特徴を持つ。また、台風や日照不足や 長雨などの気象・自然条件に大きな影響を受ける。
2
農産物は一般的に腐りやすい、潰れやすい、 嵩が大きいなどの特徴を持ち、大きさや重さが不揃いのため、規格化するために農業生産者やスーパーなどの小売店は袋詰などに多くの労力を必要とする。また、消費者が日常的に高頻度で購入する最寄品という財の性質をもつ。
3
近年、企業的な経営を行う農業経営体が増加傾向にあるものの、一般に農業経営体は家族経営体が多い。また、穀物生産の大部分は先進国で行われており、世界的な穀物流通は先進国の穀物メジャーと呼ばれるグローバル企業により行われているために、農産物の分配過程において不均衡が生じてしまう。
4
日本農業の土地利用の特徴は「零細性」と 「農地の分散」である。同じ島国のイギリス と日本において、イギリスでは経営体が広く まとまった農地を利用している。それは農地 の多くを数少ない地主が所有し、多くの経営 体はその農地を借り入れて農業を営んでいる からであり、農業者は広くてまとまった農地 を利用できるのである。日本では、分散し他 の経営体の農地と錯綜し、しかも零細である。 日本のこのような土地利用方式は、零細分散 錯圃と呼ばれている
5
農業の産業規模は約10兆円で、日本の全GDPの約1%に過ぎない産業規模である。しかし、農産物を原材料とする・農業食品関連産業まで広げてみると、その経済規模は約80兆円となり、全GDPの約10%となり、日本有数の産業である。また、農業は景気や時代の趨勢による影響を受けにくく、その産業規模が2000年以降変化せず、安定していることが特徴である。
6
「農企業」とは、売上高の向上をめざし、 以下の4つの経営戦略をとる農業経営体の総称である。「農企業」の経営形態には、個別の家族経営体から法人経営体まで多様な形態が存在する。「農企業」の経営戦略は、 ①地域内の農業経営者と連携する ②大規模な機械を導入する ③他にはないオリジナル商品を作り、高く売る ④安価な労働力(移民など)を雇う の4つが挙げられる。
7
・売り手と買い手の間で、情報の非対称性が存在するとき(取引相手の情報量が少ないとき)、道徳上あるべき行為が歪められることである。 例えば、病気を予防する薬剤入りの飼料で育つ鶏を考えてみる。薬剤を使うと鶏を低コストで飼育できるが、薬剤が人々の健康を害する可能性があるかもしれない。しかし、買い手は商品を見ただけでは、薬剤使用か不使用かを判断できない。そのため、売り手が薬剤フリーの鶏であると偽ったり、法律で禁止された薬剤を使用したりしてしまう。
8
売り手と買い手で情報の非対称性が存在するとき、望ましい商品が選択されず、市場で取引されるのが粗悪品だけとなることである。 例えば、病気を予防する薬剤入りの飼料で育つ鶏を考えてみる。薬剤を使うと鶏を低コストで飼育できるが、薬剤が人々の健康を害する可能性があるかもしれない。しかし、商品を見ただけでは、買い手は薬剤の使用・不使用を識別できないため、売り手は薬剤使用の鶏と 不使用の鶏とを同じ価格で販売できる。そのため、買い手は市場にある鶏は、薬剤が使用されていると考えてしまう。その結果、鶏自体の需要が減り、価格が下がり、低コストで生産できる薬剤使用の鶏のみが市場に出回る。
9
現在の日本では、人口が減少している中で、都市部への人口集中が進むとともに、世帯員の減少が進んでいる。また、若年層と老齢層を問わず、単身世帯が増加している。このような社会現象を背景として、近年食事を「中食」と「外食」でまかなうようになってきている。また、この食の外部化現象に合わせて、 食の欧米化も進行しており、パンの消費量が コメの消費量を上回っている。
10
EUの共通農業政策の弊害として指摘される点として3点がある。 ①「重い納税者負担と消費者負担」があり、国民は不足分の財政負担を納税者として求められるうえに、消費者として高い食品を買わざるを得ない ②「農業保護が自由な貿易を阻害」しており、EUの閉鎖的な農産物市場は、貿易自由化交渉において農産物輸出国の批判の的となっている。 ③「農村の景観や環境が犠牲」となっており、耕地面積当たり収量を増やすために、化学肥料・農薬が過剰投入されたり、農地の大区画化を進めるために、農村景観の犠牲、土壌侵食の発生、野生動物のすみかの消滅が指摘されている。
11
①可変課徴金制度を関税へと移行 – ただ、関税率は依然として高く、輸入障壁は高い ②域内生産者に対して保証してきた政策価格の引き下げ – 支持価格が下がれば、不足払い額が減少し、納税者負担が軽減 ③農業者への直接所得助成の導入 – 不足払い制度は、生産物単位当たりの補助金のため、生産量が多くなるほど補助金受給が増えるが、直接所得助成は固定された金額を支給する。 ④農業と環境を調和させる政策の導入 – クロスコンプリアンス(農家が直接所得助成を受けるためには、環境保全や動物福祉の条件に従う必要がある)
12
・農業経営者が単独で加工事業で成功することは難しいが、現状では、個別での対応が中心となっている。農村に存在する経済主体の有機的連関・多角化の視点が必要で、地域との共存共栄のシステム、地域をひとつの「業態」とみる視点が必要となる。 • 6次産業化は成果がでるまでは20~30年といった長期間が必要であり、長期的視点、軌道修正の視点が不可欠であるが、現状の事業計画は5年以内と比較的「短期」である。そのため、息の長い取組みとなるビジネスモデルを構築する必要が求められる。そのためには、成果の検証・フィードバックを行い軌道修正する6次化プランナーの役割が重要となる。
13
・マーケティングは、「環境分析」「戦略立案」「施策立案」の順に行われる。 ・まず、「環境分析」では、経営を取り巻く環境を把握するために、市場機会の明確化とその機会を獲得するための事業課題の把握を行い、経営戦略の方向性を決定する。 ・次に、「戦略立案」では、市場を細分化し、ターゲットを明確にする。そのうえで、自社のポジションどりを決定することにより、具体的な経営戦略を固めることになる。 ・最後に、マーケティングミックスの4P戦略と呼ばれるProduct、Price、Place、Promotionの4つを具体的に決定して、マーケティング活動が進められる。