倫理 前期

倫理 前期
190問 • 3年前
  • X
  • 通報

    問題一覧

  • 1

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下のうちから選べ。 先哲たちの「知ること」の希求を、自然現象の根本の探求という点から考えてみた場合、古代ギリシアでは、万物の根源を意味する( A )が議論の対象となった。たとえば( B )はそれを水と言い、アナクシマンドロスはそれを無限なものと言った。

    アルテー, タレス

  • 2

    17世紀に惑星の運動法則が発見されるきっかけの一つとして、神が創造した宇宙では天体が妙なる音楽を奏でているはずだという考え方があった。この考え方を説明した記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ピタゴラスが考えたように、惑星の位置や運行は整然とした数的秩序に従っており、楽曲のハーモニーと同じ原理に基づいている。

  • 3

    古代ギリシアにおいて神話的世界観が効力を失い、自然界を構成する原理を探究する自然哲学者たちが登場した。そのなかで、「万物は流転する」ということばを残した人物は誰か。次のうちから一つ選べ。

    ヘラクレイトス

  • 4

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 古代ギリシアでは、万物の根本原理を数であるとした( )が、輪廻する魂を肉体から解放するために禁欲的な出家教団を創設した。

    ピタゴラス

  • 5

    文章中の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 古代ギリシアの思想家であるクセノパネスは、「死すべき人間どもは、神々が自分たちと同じような装いや声や姿をもって生まれ出たものと思っている」と述べ、ギリシャ神話における( )を批判している。

    擬人的な神観念

  • 6

    古代ギリシアの自然哲学者たちの思想についての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    事物は多様な仕方で生成するが、その根源には「空気」「水」といった構成元素が、本質において変わることのない原理として存在する。

  • 7

    ソクラテスが批判したソフィストたちの相対主義の考え方にあてはまる例として最も適当なるのを、次のうちから一つ選べ。

    私にとっての寒さ、あなたにとっての寒さだけがあり、それをはなれて「寒さ」それ自体は存在しない。

  • 8

    文中の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 ソフィストたちは、自然と人為を対立的に捉え、人間的な事柄に関しては人々の取り決めだけで決着がつくとした。そのため、( )こそが、人間の身につけるべき大切なものだと考えたのである。

    人々を説得し自説を認めさせる弁論術

  • 9

    古代ギリシアのソフィストたちの活動に関する説明として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。

    アテネのリュケイオンなど各地に学園を創設し弟子たちを教育した。

  • 10

    プラトンの対話篇「ゴルギアス」に登場する人物カリクレスは、次のような議論を展開している。それを踏まえたうえで、カリクレス的な立場に合致する記述として最も適当なものを、以下のうちから一つ選べ。 世の中の大多数の弱者(能力の劣った者)は、強者(能力の優れた者)から自分たちの利益を守るために、他者より多く所有することは不正である、という平等主義的な法律や慣習をつくりだした。しかし、弱肉強食の動物の世界を見ればわかるように、強者が弱者を支配し、より多く所有するのが、自然本来のあり方であり、真の正義である。

    小学生の徒競走で足の速い生徒にハンディキャップをつけるのは、競争原理の否定につながり、理不尽である。

  • 11

    ソフィストの代表者であるプロタゴラスに関する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    あらゆる物事の判断基準は、判断する人間それぞれにあるとし、各人の判断以外に客観的真理が存在することを否定した。

  • 12

    人間の魂にも固有のアレテーが見いだされるとしたソクラテスの考えとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    速く走ることが馬のアレテーであり、よく切れることがナイフのアレテーであるように、人間の魂にアレテーが備われば、よく生きることになる。

  • 13

    ソクラテスは、ポリスの神々を認めず、青年たちを堕落させていると告発されて、死刑を宣告されるに至った。この判決を不当なものとして逃亡を勧める友人もいたが、その助言を退け獄に留まった。ソクラテスがそのような態度をとった理由として最も適当なものを、次の1〜0のうちから一つ選べ。

    判決が不当なものであるにしても、脱獄すれば不正を犯してしまうことになる。そうすることは、人間にとって最も大切なものである魂を害なうことにほかならないから。

  • 14

    相対主義とは異なる立場に立ったソクラテスについて述べた文として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    自己の魂ができるだけ善くなるように配慮すべきだと説き、勇気・節制・正義などの徳の本質について、それらが何であるかを探究した。

  • 15

    知は倫理的価値観に裏付けされていなければ、無意味なものであった。先哲たちの説いた正しく生きるための知恵は、個人の道徳を確立するばかりでなく、よりよき社会を実現することをも目指すものであった。それぞれの思想・宗教が語っている道徳についての説明として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。

    ソクラテスは、完全な友愛を通じて人と人が和合するとき、個人のよく生きることが実現すると考えた。したがって、共同体におけるよりよき生のためには、正義だけでは十分ではなく、友愛が必要とされる。

  • 16

    「倫理を専ら社会的な規制や規範として語り、それらを形式的に守ることのよしあしだけを論じるならば、我々は社会のあり方と自己との結びつきを断ち切り、人と人との関係のあり方を見失うことになるのではないだろうか。」という問いかけに関して、先哲たちの営みはそれぞれどのようなものであったか。そのような彼らの営みとして最も適当なものを、次のうちからそれぞれ一つずつ選べ。ソクラテスについては( A )に、孔子については( B )に、ブッダについては( C )に、イエスについては( D )に答えよ。

    よく生きることは正しく生きることであるという前提に立って、国法に従うことを正しいと自ら同意したのであるから、その同意を破るべきではないと述べ、不当な判決には服すべきではないと説く友人の言葉を退けた。, 秩序の解体の危機に接して、親しい人への自然な愛を人間関係の基本として秩序に主体的に従うことが追求されるべきだと考え、正しい人が人々の上位に立つならば民衆は和合してその人に付き従うと説いた。, 人が苦しみを願いながら苦しみを重ねていくのは、すべては依存しあって成立しているという真理について無知であるためだと考え、この真理を正しく知り他者に対しても慈しみの心を起こすべきだと諭した。, 苦しみ、傷つきながら生きている人々の声に応えて、自己中心的な生き方を越え互いに分け隔てなく愛し合うことを教え、日常的であるが故に形式的な遵守にかたむきがちであった規範を根本的に問い直した。

  • 17

    古代ギリシアの哲学者の一人としてソクラテスが挙げられるが、その思想内容として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    対話的方法を通して自己の魂のあり方を吟味していくことが、「よく生きること」の根本であると主張した。

  • 18

    プラトンの対話に登場する人物が「無知の自覚」を表明したものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ソクラテスは自ら困難に行き詰まっては、他人も行き詰まらせてしまう。これまで大勢の人々に向かって徳について私が語ってきた話は、自分では立派な内容だと思っていた。ところが、今では徳とは何かということさえ語ることができなくなった。

  • 19

    ソクラテスは問答法におけるロゴスの働きを重視した。ソクラテスのロゴスについての言及として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    私という人間は、自分で考慮してみて最善と思われるロゴス以外の他の何ものにも従わない。だから、今この場でもっとよいロゴスが提出されないかぎり決して譲歩しないだろう。

  • 20

    ソクラテスに関する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    「次自身を知れ」というデルフォイ神殿の標語のもとに、問答法によって人々とともに知の探究に努めた。

  • 21

    ソクラテスの死に関するプラトンの記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ソクラテスは、国法を破ることは不正であり、不正を犯すことは恥ずべきことと考えて杯を仰いだ。

  • 22

    ソクラテスは自分の問答を産婆術(助産術)と呼んだ。それを説明する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    産婆は高齢のため出産はできないが、妊婦の状態を見極めて、その赤子を取り上げることができる。ソクラテスは無知であるが、問答によって真偽を吟味しながら、対話相手自らの考えを引き出すことができる。

  • 23

    ソクラテスの人生は、彼の友人から伝え聞いたデルフォイの神託によって決定づけられたと言われている。その神託の内容として最も適当なものを次のうちから一つ選べ。

    ソクラテス以上の知者はいない。

  • 24

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを下のうちから一つ選べ。 ギリシアでは「大切にしなければならないことは、ただ生きることではなくて、善く生きることなのだ」という言葉で知られる( )が、「不正をなすこと、不正をし返すこと、......これらはいずれもいついかなる時にも間違っている」と言っている。

    ソクラテス

  • 25

    対話相手の自らの無知を自覚させるためにソクラテスが用いた方法の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    相手との問答を通して、相手の考えの矛盾を明らかにするという方法

  • 26

    プラトンとアリストテレスの快苦に関する見解は、共通の洞察に支えられていたが、その「洞察」の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    真理を明らかにしようと努めるうちに、知的な快が強くなってくる。真の幸福とは、そのように努力する者が保持し、さらに求めるものである。

  • 27

    プラトンの説く愛(エロース)の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    真、善、美といった価値的なものをどこまでも追い求めて、自己自身をそこまで高めるよう促す愛。

  • 28

    プラトンは人間は自らの理性によって,イデアを認識することができるとするが、そのイデアとは何か、最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。

    絶えず変動する感覚的世界を超えた永遠の存在。

  • 29

    善や美や正義の知が万人の魂のなかに実は隠されているとする、プラトンの人間観の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    真に存在するものは理性的能力によって捉えられるイデアであり、その能力の座である人間の魂も、元来は真の存在の世界にあった。

  • 30

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 プラトンは、敬愛する師の姿を「対話篇」に描いた。彼は生涯、師の問いと格闘し、西洋思想の一源泉をなす独自の哲学を生み出す。例えば美につ いては( )というのが、師の問いに対する彼の答えであった。

    美しいものは、感覚的世界を超えた美しさそのものに与ることによって美しい。

  • 31

    プラトンが、人間の魂はイデアの知を求めることで初めて善いものになると主張した理由として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ひたすら善や美のイデアを見つめることで、人間の魂は、肉体による束縛を離れて、本来の姿をとることができるから。

  • 32

    プラトンが説いた、人間の魂にかかわる四つの徳についての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    魂の三部分にかかわる知恵・勇気・節制の三つの徳と、これらの徳が調和した状態である正義の徳。

  • 33

    プラトンが説いたエロースを説明する語句として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    善美なものへの憧れ

  • 34

    プラトンは当時の民主制を、正義を破壊する堕落した政治形態とみなした。プラトンの正義についての考えを説明した記述として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。

    国家の正義と個人の正義は、階級の違いを越えて相互に人間を結びつける契約によって、調和が保たれる。

  • 35

    プラトンの主張の記述として最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。

    個々の事物は真の実在の影にすぎないが、人間の魂はかって真の実在の世界に住んでいたので、それを想起することで真理を把握できる。

  • 36

    西洋ではそのほかにも様々な国家論、社会論が説かれてきた。次の思想を唱えた人物として最も適当なものを下のうちから一つ選べ。 理想的な国家を実現するためには、哲学者が統治者になるか、あるいは統治者が哲学者になる必要がある。

    プラトン

  • 37

    プラトンのいう「愛(エロース)」の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    個々の美しいものや善いものを超えて、善美そのものを追い求めようとする情熱のことである。

  • 38

    プラトンは、魂の三部分の関係に基づいて国家のあり方を説明した。彼の国家についての思想として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    知恵を愛する者が王になることも、玉が知恵を愛するようになることも、いずれも現実的には難しい。知恵を愛する者が、勇気を身につけた防衛者階級と節制を身につけた生産者階級とを統治するとき、正義が実現する。

  • 39

    プラトンは、洞窟の比喩を用いて彼の思想を説いた。その比喩の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    多くの人々は、感覚されたものを実在だと思い込んでいる。それはちょうど,洞窟の壁に向かって繋がれている囚人が、壁に映った背後の事物の影を実物だと思い込んでしまうのと似ている。

  • 40

    文章中の( A )( B )に入れるのに最も適当な組合せを、次のうちから一つ選べ。

    A.気概 B.理性

  • 41

    次の文中の【 】の考え方を表している文章として適当でないものを、下のうちから一つ選べ。 古代において死の恐怖への対処として、ウパニシャッドでは、自らの本質と宇宙の本体との同一性の認識が探究されている。荘子は、自己と他者との相対性を超えて、道との一体化を目指し、プラトンは、肉体は生成消滅する感覚的な世界に囚われているが、魂は不滅であると考えた。【このように.人間をある不滅の相で捉えることによって、生死を超える境地を探究すること】が行われた。

    あなた(神)が「死ね」といわれるなら、私はよろこんで死にましょう。そして「ようこそ、私を死に誘うお方」と申しましょう。

  • 42

    プラトンの考え方に合致するものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    イデアは生成消滅しない真の存在であり、感覚ではなく、知性だけがそれを捉えることができる。

  • 43

    プラトンが魂について論じた内容として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間の魂は生まれる以前にイデアを見ていたとし、感覚的事物を手がかりとしてイデアを想起すること(アナムネーシス)ができると論じた。

  • 44

    愛をめぐる様々な思索について述べた次の文章を読み、文章中の( a )〜( c )に入れる語旬の組合せとして正しいものを、下のうちからーつ選べ。 プラトンの説く愛(エロース)が、具体的な美への憧れを経て完全な美そのものの( a )へと向かわせる愛であるのに対して、アリストテレスの説く真の友愛(フィリア)は、( b )のために( b )にとっての善を願い、その実践へと向かわせる愛である。他方、『新約聖書』における愛(アガペー)とは、第一に、無条件にすべての人に与えられる無償の神の愛のことであり、次いで、それによって引き起こされた人間による( c )への愛を意味する。

    a.観想 b.親しい人 c.他者

  • 45

    次の文章は、プラトンの著作中の人物が、哲学的対話における言葉の価値を、書かれた言葉と対比しつつ述べたものである。この文章の説明として最も適当なものを、下のうちから一つ選べ。 書かれた言葉は、あたかも実際に何事かを考えているかのようにみえる。だが、もし君が、そこで言われている事柄について質問すると、いつでも一つの同じ合図をするだけである。それに、どんな言葉でも、ひとたび書き物にされると、それを理解する人のところであろうと、まったく不適当な人々のところであろうと、転々とめぐり歩く。そして、誤って扱われたり、不当に罵られたりしたときは、書いた本人の助けを必要とする。…...これに対し、人が対話の技術を用いながら、ふさわしい相手の魂のなかに、知識とともに植え付ける言葉は、自分自身のみならず、植え付けた人をも助ける力をもつ言葉であり、また、実を結ばぬままに枯れることなく、一つの種を含んでいて、その種からは、また新たな言葉が新たな心のなかに生まれ、かくて、常にその命を不滅に保つことができるのだ。そして、このような言葉を身に付けた人は、人間に可能な限りの最大の幸福を、この言葉の力により勝ちとるのである。(『パイドロス」より)

    書かれた言葉は、内容を理解できない読者に読まれると、言葉本来の力が活かされずに終わる可能性があるが、対話を通じて育まれる言葉は思考する力となり、それを語る人々を支えるとともに、さらなる対話を導く。

  • 46

    アリストテレスの考え方として、最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間は本来ポリス的動物であり、善き生はポリスでのみ可能となる。

  • 47

    アリストテレスは、師プラトンに学んだ後、やがて師の教説とは異なる独自の哲学を構築するに至るのであるが、その内容を記述した文として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ある事物を他のものから区別する形相は、事物から離れて存在するものではなく、個々の事物の中にこそ内在している。

  • 48

    アリストテレスは、「人間は、本性上、ポリス的動物である」と述べて、ポリスを離れては、人は人間として生きていけないと考えた。このアリストテレスの考えを説明したものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    社会を離れては人間の幸福は実現しない、と考えた彼は、現実生活の中でそれを可能にするためには、両極端を避けた中庸の徳を身につけ実践しなければならないと説いた。

  • 49

    自然をより理性的に見、これを対象として思索を展開した、アリストテレスは形相と質料という概念を導入した。この二つの概念の関係を説明する例として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    机の機能や構造と、机の素材となる木材。

  • 50

    アリストテレスの道徳説についての説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人は善き習慣のうちに倫理的徳を身につけ、感情や欲望を統制することができるようになる。

  • 51

    次の文中の( A )( B )に入れる語句の組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    A.配分的正義 B.調整的(矯正的)正義

  • 52

    自然のなかで働く生命の仕組みを畏敬したアリストテレスの思想の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    動植物に様々な種が存在しているのは、種類ごとに固有な形相が各個体に内在し、それが発現してくることによる。

  • 53

    プラトンは、人間の魂は「善そのもの」「美そのもの」といった超越的なイデアを観ることによって,自らを真実の存在へと形作ると主張したが、アリストテレスは自己実現としての人間の幸福を別の仕方で論じている。アリストテレスの幸福についての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間の幸福とは行為のうちに実現しうる最高の善であり、これを実現するためには、よき習慣づけによる倫理的徳の習得が不可欠である。

  • 54

    アリストテレスは感情や行為にかかわる「中庸」の徳とそれに対応する過剰と不足の悪徳を具体的な例によって説明している。その組合せとして適当でないものを、次のうちから一つ選べ。 過剰 中庸 不足

    無謀 正義 臆病

  • 55

    次の文章中の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 中庸を尊ぶ考え方は、人間のより善い生き方を模索した思想家たちの間に広く見られる。例えば古代ギリシアのアリストテレスも、( )としての生き方を論じた著作の中で中庸について述べている。

    市民共同体の一員

  • 56

    アリストテレスは、人間が幸福になるためには、教育や学習によって形成される知性的徳だけではなく、習慣づけによって身につく習性的徳(倫理的徳)が必要であり、ひいてはそのことがポリスの安寧に結びつく、と考えたが、知性的徳である思慮と習性的徳との関係を説明する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    習性的徳は、思慮が示す中庸を繰り返し選ぶことで形成される。

  • 57

    アリストテレスは善を人間の自然本性に基づく魂の内的働きと捉え、善のイデアに代えて万人の希求する善としての「幸福」の実現を目指したが、『ニコマコス倫理学』において人間固有の働きの中でも最高の働きと評価される「テオリア」についての説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    テオリアとは、原理を直観的に把握する理性の働きである。

  • 58

    アリストテレスが用いている中庸の例の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    金銭や財に関して、必要以上に惜しんだり浪費したりしないよう習慣づけることで、おおらかな人になる。

  • 59

    アリストテレスの「調整的正義(矯正的正義)」の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    加害者を裁いて罰を与え、被害者に補償を与えて公平にすること。

  • 60

    欲望に関するアリストテレスの考え方の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    欲望を理性に従わせるためには、理性がそう命じるだけでは不十分であり、実際に欲望を抑制できるような性格の形成が必要である。

  • 61

    イデア論を批判したアリストテレスについての説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    個々の事物を離れて存在するイデアを真の知の対象としたプラトンを批判して、個々の具体的な事物こそ探究の対象とすべきだと主張した。

  • 62

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 ギリシアの思想家ゼノンとエピクロスは、学派こそ異なるものの、心の平静に理想の境地を求めたという点では共通していた。ゼノンは様々な情念や外部からの影響に乱されないアパテイアという状態を提示し、エピクロスはアタラクシアを説き、公共的生活を離れて( )と言った。

    隠れて生きよ

  • 63

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 理性を人間の本質とみなした古代ギリシアの哲学者たちの多くもまた、「よく考えること」、つまり理性に従うことによって、ソクラテスの求めた 「よく生きること」が可能になる、という思想を抱いていた。それは( )を理想としたストア派などにおいても同様である。

    自然に従って生きること

  • 64

    エピクロスは、デモクリトスの原子説を継承し、死を恐れることの愚かさを説いているが、その考え方の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間、生きている間に死ぬなんてことはないし、死んでしまえば空中のチリみたいなものさ。何も考えられなくなるだけの話じゃないか。

  • 65

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 先哲たちが説いた欲望の抑制に関する議論は、時代や文化を越えた普遍的な意義をもつと言えるのではないだろうか。例えば、ストア派のゼノンは、( )と呼ばれる心の平静な状態を理想とし、欲望や快苦に惑わされない生き方とはどのようなものであるかを思索した。

    アパテイア

  • 66

    機械論的自然観の古代における先駆者の一人としてエピクロスがいる。エピクロスの倫理思想の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    私たちが人生の目的とすべき快楽は、放蕩者の快楽でも性的な享楽でもなく、身体に苦痛のないことと、魂に動揺のないことにほかならない。

  • 67

    次の文章中の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 倫理というものを考える上で、「善とは何か」という問いは根本的である。( )は、様々な情念から解放され、外部の何ものにも煩わされない魂の状態を善と捉え、理想とした。

    ストア派のゼノン

  • 68

    ストア派は賢者の理想を追求し、知恵を極めれば 傲慢にならないとしたが、ストア派の生活信条として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    各人は情念に動かされることなく、すなわち、自然に従って理性的に生きるべきである。

  • 69

    キケロは、その著作『老年について』において、人生に関して次のような考え方を伝えている。この考え方に合致する記述として最も適当なものを、以下のうちから一つ選べ。 「少なくともわしの見るところでは間違いなく、全ての仕事に満ち足りることが人生に満ち足りることになる。少年期には少年期の仕事がちゃんとあるが、だからといって青年がそれを愛するだろうか。青年期の入口にある仕事を中年と呼ばれるすでに安定した世代が追い求めるであろうか。中年期にももちろん仕事があるが、老年になってそれが欲しがられたりはしない。そして老年にはいわば最後の仕事がある。それ故、前の各年代の仕事が消えていくように、老年の仕事も消えてなくなるのだ。そしてそうなった時には、人生に満ち足りて死の時が熟するのである。」

    人の一生は春夏秋冬の四季に喩えることができる。春には春の、冬には冬の特質があり、他の季節にはないものである。それぞれの季節の特質はその季節において実現されるように、少年期を始めそれぞれの時期になすべきことをなしていくのが、善き生である。

  • 70

    次の文章の空欄に当てはまる人物を下のうちから一つ選べ。 ストア派は、「怒りについて」の著者( )を始め、怒りなどの感情を理性によって除去する点に徳の成立を認めている。個人の静穏な生活を重んじるこの思想は、魂の平安をかき乱すという理由で、怒りに否定的評価を下している。

    セネカ

  • 71

    エピクロスが提唱した生活信条として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    感情を乱す原因を避けて隠れて生きることによってアタラクシアを求め、安らかに暮らす。

  • 72

    ストア派の人々が説いた「自然に従って生きよ」とは何を意味するのか。最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間の理性を正しく働かせ、自然を貫く理法と一致することで、心を乱されることなく生きよ、という意味

  • 73

    古代ギリシア・ローマでは様々な仕方で善について考えられてきたが、その説明として正しいものを、次のうちから一つ選べ。

    アリストテレスは、理性を人間に固有の能力とみなし、人間にとっては理性に基づく魂の優れた情動こそが最高善であると考えた。

  • 74

    ストア派のアパテイアの説明として正しいものを、次のうちから一つ選べ。

    自然に従って生きることで、魂が完全に理性的で調和したものとなり欲望や快楽などの情念によって動かされない状態。

  • 75

    理性に従った生き方を主張したストア派について述べた次の文章を読み、文章中の( a )( b )に入れる語句の組合せとして正しいものを、下のうちから一つ選べ。 紀元前3世紀に( a )によって創始されたストア派は、宇宙は万物の根源が自らの理法に従って自己展開したものであるから、宇宙の一部である人間も、理性に従うことで理法と一致した生き方をすべきであると主張した。 また。彼らはそのような考え方に基づき、社会のあり方についても言及し、( b )を唱えた。

    a.ゼノン b.世界市民主義

  • 76

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のそれぞれから一つずつ選べ。 西洋文化の伝統の大きな特徴は、( A )神を信じる点にあるが、その伝統は、ユダヤ教によって確立された。ユダヤ教では、神の( B )と見なされた律法を守ることが、人間の何より大切なめであるとされた。こうした文化では、人は「法が命じるがゆえに」愛や敬意を他者に示すのであり、( C )生き方が善い生となる。人々は、共通の神ヤーウェへの信仰を基にして、互いに信頼し合うのである。ところで、イエズは当時の律法主義を批判して、( D )の神のイメージを改めようとした。彼によれば、神は、律法を守れない道徳的弱者を赦し愛する慈父のような存在であって、愛そのものにほかならず、したがって律法の真の精神とは、神と人間への愛に生きることであった。

    唯一絶対の, 意志, 契約を守る, 裁き

  • 77

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のそれぞれのうちから一つずつ選べ。 ヘブライズムの伝統においては、永遠の神による啓示を通して、人間は普遍的なものに触れるとされながらも、その啓示はあくまで歴史の中で展開する。ユダヤ教の指針である律法は、( A )における啓示の体験という。歴史の中で起こった出来事を通じて世にもたらされた。キリスト教もまた、( B )にその本質がある。

    モーセ, 神と人間との関係回復のため遣わされた救世主が十字架上で死に、その後復活した、という出来事に対する信仰。

  • 78

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のそれぞれのうちからーつずつ選べ。 キリスト教を最高の宗教とする立場から、一神教は多神教よりも高等だとされ、諸民族に広く見られる( A )や神話的な世界観は原始的なものと見なされた。そして,非西欧社会の人々の生活に根差した禁忌や( B )も、単に迷妄としてのみ捉えられがちであった。

    自然崇拝, 呪術

  • 79

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 古代イスラエルの宗教思想においても、イザヤやエレミアといった( )は、バビロン捕囚などの民族存亡の危機に直面して、伝統的な民族宗教の価値観を超える、新しい宗教思想の担い手となった。彼らの思想はキリスト教に受け継がれ、キリスト教が世界宗教として展開する基盤の一つとなる。

    預言者

  • 80

    宗教においては、超越的な存在としての神と人間との根源的なかかわりの中に、言葉の役割を見いだすことができる。旧約聖書には、神の啓示としての言葉や、『時篇』に見られる祈りとしての言葉がある。その旧約聖書に関する記述として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。

    世界の創造者である神ヤハウェへの信仰を基礎としている。『創世記』や『出エジプト記』などから成り、様々な形で神ヤハウエによる人類全体への平等な愛を説いていることが特徴である。

  • 81

    旧約聖書に登場する宗教的指導者モーセについて述べたものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    王の宮殿で育てられたが、荒野で啓示を受け、奴隷となっていた同胞を約束の地へと向かわせ、神から授けられた掟を人々に示した。

  • 82

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 旧約聖書においては( )が重んじられ、ヤハウェの意志に出来する数々の理不尽な試練に対しても、信仰を捨てなかったものは、最後に神からの祝福を受けるとされる。

    神との契約

  • 83

    旧約聖書によれば、神ヤハウェ(ヤーウェ)は、共同体を保護するための律法をイスラエルの民に与える「愛の神」であるが、民が律法を破るとき、厳しく罰する「怒りの神」となる。この聖書を基に展開していったキリスト教における神と人間についての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間は神による被造物であり、愛の神が遣わした救世主(メシア)を信じることによって救済される。

  • 84

    パウロが福音の中に見いだした新しい生の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    律法を守ることのできない者であっても、罪を赦す神の愛を信じることによって、互いに相手を大切にする生き方

  • 85

    イエスの説く神の国の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    自らの罪を悔い改めて、互いに愛し合う人々の間に、精神的な出来事として実現する国

  • 86

    罪についてのイエスの考え方の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    イエスは,たとえそれを実行せずとも、人間が心のなかで悪しき思いを抱くことそれ自体を罪とみなし、自らが罪人であることを自覚し、その罪を赦す神の愛を信じるよう説いた。

  • 87

    次のア~ウは,様々な聖典の説明である。その正誤の組合せとして正しいものを、下のうちから一つ選べ。 ア 新約聖書は、従来の律法に代わって、人類に無償の愛を注ぐ神への応答として「神を愛し、隣人を愛せ」という新たな愛の掟を教え、その掟を全うすることによって罪を贖う者は救われるという、福音を説いている。 イ ユダヤ教の聖典は、世界の創造者である神の啓示の書とされる。神が与えた律法を守ることで救いと繁栄が約束されるという契約の思想が表され、神と契約を結んだ民であるイスラエル人の歴史などが書かれている。 ウ クルアーン(コーラン)は、預言者ムハンマドに下された神の啓示を記した書とされ、聖職者と一般信徒がそれぞれに実践すべき規律を教えて おり,シャリーア(イスラーム法)の典拠となっている。

    ア 誤 イ 正 ウ 誤

  • 88

    次の文章は、言葉を通じて神を求めたキリスト教の伝統について述べたものである。( a )〜( c )に入れる語句の組合せとして正しいものを下のうちから一つ選べ。 祭祀や礼を通じて神と交わろうとする自然的宗教に対して、キリスト教では、神は人間に言葉で語るというユダヤ教の考え方が継承され、言葉を通じての関わりが重視された。例えば、「出エジプト記」で神が預言者に与えたとされる( a )は、言葉で表されたものであった。さらに、「ヨハネによる福音書」の冒頭には「初めに言葉(ロゴス)があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった」と記されている。その一方で、聖書の言葉は多様な解釈にさらされ、異教徒から攻撃されたり、異端者を生んだりすることになった。彼らと論争し、キリスト教の教義を確立するうえで大きく寄与したのは、( b )である。その自伝的著書『告白』には、「取れ、読め」という子どもの声をきっかけに、「主イエス・キリストを身にまといなさい」という聖書の一節を読んで回心したと記されている。彼にとって、聖書の言葉を解釈することは神を理解する試みであり、罪深き自己を告白することは罪からの救いを可能とする( c )を語ることであった。

    a.十戒 b.アウグスティヌス c.神の恩寵

  • 89

    次の答えの文は、キリスト教的な信心の考え方を述べたものであるが、そのうちから、以下のような親鸞の考え方に最も近いものを一つ選べ。 「どのような修行もできないわたしのような、煩悩にまみれ罪悪に満ちた人間は、「念仏をとなえ、阿弥陀仏に救ってもらうがよい」という先生の教えを受けて信ずるほかに特別のことは何もないのです。この上は念仏を信じようとも、あるいは捨てようとも、あなた方一人一人がお決めになることなのです。」(「歎異抄」から抜粋)

    「神はあるかないか...…君はどちらかに賭けるのだ。…....もし勝てば、君はすべてを得るのだ。負けても何も失いはしない。だから躇せずに神ありという方に賭けたまえ。」

  • 90

    キリスト教における隣人愛の「隣人」とはどんな人を指しているのか。次のマザー・テレサの言葉を読み、最もよく合致するものを、以下のうちから一つ選べ。 この世の中で、私たちがたんなる数ではないと思うことは、すばらしいことです。私たちは神ご自身の子どもです。インド、日本、アメリカ、ヨーロッパに住む人も、そして世界のどの地域に住む人びとも、みな、私の兄弟、私の姉妹なのです。あのとてもさみしそうな人、とても貧しい人、とてもかわいそうな人、そしてとても偉い人も、私の姉妹、私の兄弟です。神はすぐそこにおられます。どこ?貧しい人びとのなかに、私の家族のは、兄、妹、夫や妻のなかに。そこにいらっしゃるのです。(マザー・テレサ『生命あるすべてのものに』)

    様々な状況において出会い、神の愛のもとで共に生きる人間。

  • 91

    キリスト教とイスラームとに共通する思想の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    創造主である神への信仰を通して、すべての人間が血縁集団や民族を超えた新たな共同体を実現するという見方に立っている。

  • 92

    トマス・アクィナスに関する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    信仰と理性の区別を体系的に論じて、信仰の優位のもとで両者の統合を試み、倫理思想に関しても自然的徳は神の恩恵によって完成されるとした。

  • 93

    13世紀に最盛期を迎えたスコラ哲学は、中世におけるスキエンチア(知識一般)の典型とみなされる。そのスコラ哲学の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ギリシア以来の哲学を用いキリスト教神学の教義を理論的に体系づける。

  • 94

    原罪に関するアウグスティヌスの考えを説明したものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    原初の人間が自由意志を悪用して神に背いたため、すべての人間は生まれつき原罪を負っている。それゆえ人間は自由意志によってではなく神からの一方的な恩恵によってのみ救済され、善に向かうことができるようになる。

  • 95

    アウグスティヌスが説いた、神と人間との関わりについての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    我々は神の無償の愛によってのみ救済されるのであり、原罪のゆえに自ら善をなす自由を欠いている。

  • 96

    次の文章は旧約聖書の言葉「復響するは我にあり」をパウロが解説したものである。これを読んで,パウロが理解したこの旧約聖書の言葉の意味として最も適当なものを、下のうちから一つ選べ。 だれに対しても悪に悪を返さず、すべての人の前で良いことを行うように心がけなさい。できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい。……次のように書いてあります。「『復響するは我にあり......』と主は言われる」。「むしろ、あなたの敵が飢えていたら食べさせ, 湯いていたら飲ませなさい。そうすれば、燃える炭火を彼の頭に積むことになる」。悪に負けないで、善をもって悪に勝ちなさい。(新約聖書「ローマ人への手紙」)

    自ら復讐せず、神に任せなければならない。

  • 97

    悪をなす自己を見つめ直した思想家について述べた次の文章を読み、文中の空欄( a )( b )に入る語句の組合せとして正しいものを、下のうちから一つ選べ。 4〜5世紀に活躍した( a )は、青年期は欲望のままに生きていたが、神への信仰に目覚め、悪に苦悩しながら、自らを見つめ直していった。彼は、その遍歴を、著作『( b )』に記した。

    a.アウグスティヌス b.告白

  • 98

    罪深い人間の救済に関するパウロの義認の教えの説明として正しいものを、次のうちから一つ選べ。

    罪深い人間が義とみなされるのは、イエスの贖罪に示された神の愛への信仰によるのみである。

  • 99

    次の文章は、アウグスティヌスが自らの母の死という個人的な体験を通して、憐れみの心について記述したものである。アウグスティヌスの思想を踏まえて、この文章の説明として最も適当なものを、下のうちからーつ選べ。 私は、(死んだ母のために重い悲しみに洗んでいましたが、涙をもって安らぎを得たことで心の傷もすっかり癒され)今までとはまったく違った 涙をそそぐのです。それは、(母も含めて)アダムにおいて死んだすべての魂の罪の危険を考えて、深く動かされて無から湧き出る涙です。……主よ、赦してください。母の裁きに関わらないように、お願いします。憐れみが裁きに勝りますように。実際、あなたの言葉は真実です。あなたは憐れみ深いものに憐れみを約束しています。人々が憐れみ深いのは、あなたが彼らに憐れみ深いからです。(「告白』より)

    ここで彼は、自らの母の死そのものよりも、むしろ原罪によって母が犯した罪が贖い得ないものであることを深く悲しむ一方で、そのような罪さえも神からの憐れみという恩寵によって裁きを免れ得ると信じている。

  • 100

    次のア~ウは、キリスト教における、人間の欲望についての考え方である。その正誤の組合せとして正しいものを、下のうちから一つ選べ。 ア パウロは、分かっていながら欲望のために悪を行ってしまう人間のあり方に悩み、そこからの救済は福音への信仰によるほかにないと考えた。 イ アウグスティヌスは、生まれつき人間にそなわっている自由意志により、欲望から悪を犯してしまう傾向を克服できると考えた。 ウ イエスは、欲望を抱いて女を見る者は、心のなかで既に姦淫をしていると述べ、情欲を克服した善き人だけが、他者を裁くことができると主張した。

    ア 正 イ 誤 ウ 誤

  • 世界史確認テスト

    世界史確認テスト

    X · 25問 · 3年前

    世界史確認テスト

    世界史確認テスト

    25問 • 3年前
    X

    序章 先史の世界

    序章 先史の世界

    X · 30問 · 3年前

    序章 先史の世界

    序章 先史の世界

    30問 • 3年前
    X

    第1章 オリエントと地中海世界

    第1章 オリエントと地中海世界

    X · 3回閲覧 · 143問 · 3年前

    第1章 オリエントと地中海世界

    第1章 オリエントと地中海世界

    3回閲覧 • 143問 • 3年前
    X

    倫理 後期

    倫理 後期

    X · 500問 · 3年前

    倫理 後期

    倫理 後期

    500問 • 3年前
    X

    第2章 アジア・アメリカの古代文明

    第2章 アジア・アメリカの古代文明

    X · 147問 · 3年前

    第2章 アジア・アメリカの古代文明

    第2章 アジア・アメリカの古代文明

    147問 • 3年前
    X

    第3章 内陸アジア世界・東アジア世界の形成

    第3章 内陸アジア世界・東アジア世界の形成

    X · 111問 · 3年前

    第3章 内陸アジア世界・東アジア世界の形成

    第3章 内陸アジア世界・東アジア世界の形成

    111問 • 3年前
    X

    第4章 イスラーム世界の形成と発展

    第4章 イスラーム世界の形成と発展

    X · 90問 · 3年前

    第4章 イスラーム世界の形成と発展

    第4章 イスラーム世界の形成と発展

    90問 • 3年前
    X

    第5章 ヨーロッパ世界の形成と発展

    第5章 ヨーロッパ世界の形成と発展

    X · 202問 · 3年前

    第5章 ヨーロッパ世界の形成と発展

    第5章 ヨーロッパ世界の形成と発展

    202問 • 3年前
    X

    第6章 内陸アジア世界・東アジア世界の展開

    第6章 内陸アジア世界・東アジア世界の展開

    X · 120問 · 3年前

    第6章 内陸アジア世界・東アジア世界の展開

    第6章 内陸アジア世界・東アジア世界の展開

    120問 • 3年前
    X

    第7章 アジア諸地域の繁栄

    第7章 アジア諸地域の繁栄

    X · 149問 · 3年前

    第7章 アジア諸地域の繁栄

    第7章 アジア諸地域の繁栄

    149問 • 3年前
    X

    第8章 近世ヨーロッパ世界の形成

    第8章 近世ヨーロッパ世界の形成

    X · 143問 · 3年前

    第8章 近世ヨーロッパ世界の形成

    第8章 近世ヨーロッパ世界の形成

    143問 • 3年前
    X

    第9章 近世ヨーロッパ世界の展開

    第9章 近世ヨーロッパ世界の展開

    X · 108問 · 3年前

    第9章 近世ヨーロッパ世界の展開

    第9章 近世ヨーロッパ世界の展開

    108問 • 3年前
    X

    第10章 近代ヨーロッパ・アメリカ世界の成立

    第10章 近代ヨーロッパ・アメリカ世界の成立

    X · 110問 · 3年前

    第10章 近代ヨーロッパ・アメリカ世界の成立

    第10章 近代ヨーロッパ・アメリカ世界の成立

    110問 • 3年前
    X

    第11章 欧米における近代国民国家の発展

    第11章 欧米における近代国民国家の発展

    X · 203問 · 3年前

    第11章 欧米における近代国民国家の発展

    第11章 欧米における近代国民国家の発展

    203問 • 3年前
    X

    第12章 アジア諸地域の動揺

    第12章 アジア諸地域の動揺

    X · 95問 · 3年前

    第12章 アジア諸地域の動揺

    第12章 アジア諸地域の動揺

    95問 • 3年前
    X

    第13章 帝国主義とアジアの民族運動

    第13章 帝国主義とアジアの民族運動

    X · 149問 · 3年前

    第13章 帝国主義とアジアの民族運動

    第13章 帝国主義とアジアの民族運動

    149問 • 3年前
    X

    第14章 二つの世界大戦

    第14章 二つの世界大戦

    X · 251問 · 3年前

    第14章 二つの世界大戦

    第14章 二つの世界大戦

    251問 • 3年前
    X

    第15章 冷戦と第三世界の独立

    第15章 冷戦と第三世界の独立

    X · 152問 · 3年前

    第15章 冷戦と第三世界の独立

    第15章 冷戦と第三世界の独立

    152問 • 3年前
    X

    第16章 現在の世界

    第16章 現在の世界

    X · 28問 · 3年前

    第16章 現在の世界

    第16章 現在の世界

    28問 • 3年前
    X

    世界史10分間まとめ

    世界史10分間まとめ

    X · 2231問 · 3年前

    世界史10分間まとめ

    世界史10分間まとめ

    2231問 • 3年前
    X

    1〜100

    1〜100

    X · 100問 · 2年前

    1〜100

    1〜100

    100問 • 2年前
    X

    101〜200

    101〜200

    X · 100問 · 2年前

    101〜200

    101〜200

    100問 • 2年前
    X

    201〜300

    201〜300

    X · 100問 · 2年前

    201〜300

    201〜300

    100問 • 2年前
    X

    301〜400

    301〜400

    X · 100問 · 2年前

    301〜400

    301〜400

    100問 • 2年前
    X

    401〜500

    401〜500

    X · 100問 · 2年前

    401〜500

    401〜500

    100問 • 2年前
    X

    501〜600

    501〜600

    X · 100問 · 2年前

    501〜600

    501〜600

    100問 • 2年前
    X

    601〜700

    601〜700

    X · 100問 · 2年前

    601〜700

    601〜700

    100問 • 2年前
    X

    701〜800

    701〜800

    X · 100問 · 2年前

    701〜800

    701〜800

    100問 • 2年前
    X

    801〜900

    801〜900

    X · 100問 · 2年前

    801〜900

    801〜900

    100問 • 2年前
    X

    901〜1000

    901〜1000

    X · 100問 · 2年前

    901〜1000

    901〜1000

    100問 • 2年前
    X

    1001〜1100

    1001〜1100

    X · 100問 · 2年前

    1001〜1100

    1001〜1100

    100問 • 2年前
    X

    1101〜1200

    1101〜1200

    X · 100問 · 2年前

    1101〜1200

    1101〜1200

    100問 • 2年前
    X

    1201〜1300

    1201〜1300

    X · 100問 · 2年前

    1201〜1300

    1201〜1300

    100問 • 2年前
    X

    1301〜1400

    1301〜1400

    X · 100問 · 2年前

    1301〜1400

    1301〜1400

    100問 • 2年前
    X

    1〜300

    1〜300

    X · 300問 · 2年前

    1〜300

    1〜300

    300問 • 2年前
    X

    301〜600

    301〜600

    X · 300問 · 2年前

    301〜600

    301〜600

    300問 • 2年前
    X

    601〜900

    601〜900

    X · 300問 · 2年前

    601〜900

    601〜900

    300問 • 2年前
    X

    単語1201

    単語1201

    X · 50問 · 2年前

    単語1201

    単語1201

    50問 • 2年前
    X

    1251

    1251

    X · 50問 · 2年前

    1251

    1251

    50問 • 2年前
    X

    大学英単語ユニット1

    大学英単語ユニット1

    X · 20問 · 2年前

    大学英単語ユニット1

    大学英単語ユニット1

    20問 • 2年前
    X

    大学英単語ユニット2

    大学英単語ユニット2

    X · 20問 · 2年前

    大学英単語ユニット2

    大学英単語ユニット2

    20問 • 2年前
    X

    大学英単語ユニット3

    大学英単語ユニット3

    X · 20問 · 2年前

    大学英単語ユニット3

    大学英単語ユニット3

    20問 • 2年前
    X

    大学英単語小テストその1

    大学英単語小テストその1

    X · 60問 · 2年前

    大学英単語小テストその1

    大学英単語小テストその1

    60問 • 2年前
    X

    問題一覧

  • 1

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下のうちから選べ。 先哲たちの「知ること」の希求を、自然現象の根本の探求という点から考えてみた場合、古代ギリシアでは、万物の根源を意味する( A )が議論の対象となった。たとえば( B )はそれを水と言い、アナクシマンドロスはそれを無限なものと言った。

    アルテー, タレス

  • 2

    17世紀に惑星の運動法則が発見されるきっかけの一つとして、神が創造した宇宙では天体が妙なる音楽を奏でているはずだという考え方があった。この考え方を説明した記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ピタゴラスが考えたように、惑星の位置や運行は整然とした数的秩序に従っており、楽曲のハーモニーと同じ原理に基づいている。

  • 3

    古代ギリシアにおいて神話的世界観が効力を失い、自然界を構成する原理を探究する自然哲学者たちが登場した。そのなかで、「万物は流転する」ということばを残した人物は誰か。次のうちから一つ選べ。

    ヘラクレイトス

  • 4

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 古代ギリシアでは、万物の根本原理を数であるとした( )が、輪廻する魂を肉体から解放するために禁欲的な出家教団を創設した。

    ピタゴラス

  • 5

    文章中の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 古代ギリシアの思想家であるクセノパネスは、「死すべき人間どもは、神々が自分たちと同じような装いや声や姿をもって生まれ出たものと思っている」と述べ、ギリシャ神話における( )を批判している。

    擬人的な神観念

  • 6

    古代ギリシアの自然哲学者たちの思想についての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    事物は多様な仕方で生成するが、その根源には「空気」「水」といった構成元素が、本質において変わることのない原理として存在する。

  • 7

    ソクラテスが批判したソフィストたちの相対主義の考え方にあてはまる例として最も適当なるのを、次のうちから一つ選べ。

    私にとっての寒さ、あなたにとっての寒さだけがあり、それをはなれて「寒さ」それ自体は存在しない。

  • 8

    文中の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 ソフィストたちは、自然と人為を対立的に捉え、人間的な事柄に関しては人々の取り決めだけで決着がつくとした。そのため、( )こそが、人間の身につけるべき大切なものだと考えたのである。

    人々を説得し自説を認めさせる弁論術

  • 9

    古代ギリシアのソフィストたちの活動に関する説明として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。

    アテネのリュケイオンなど各地に学園を創設し弟子たちを教育した。

  • 10

    プラトンの対話篇「ゴルギアス」に登場する人物カリクレスは、次のような議論を展開している。それを踏まえたうえで、カリクレス的な立場に合致する記述として最も適当なものを、以下のうちから一つ選べ。 世の中の大多数の弱者(能力の劣った者)は、強者(能力の優れた者)から自分たちの利益を守るために、他者より多く所有することは不正である、という平等主義的な法律や慣習をつくりだした。しかし、弱肉強食の動物の世界を見ればわかるように、強者が弱者を支配し、より多く所有するのが、自然本来のあり方であり、真の正義である。

    小学生の徒競走で足の速い生徒にハンディキャップをつけるのは、競争原理の否定につながり、理不尽である。

  • 11

    ソフィストの代表者であるプロタゴラスに関する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    あらゆる物事の判断基準は、判断する人間それぞれにあるとし、各人の判断以外に客観的真理が存在することを否定した。

  • 12

    人間の魂にも固有のアレテーが見いだされるとしたソクラテスの考えとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    速く走ることが馬のアレテーであり、よく切れることがナイフのアレテーであるように、人間の魂にアレテーが備われば、よく生きることになる。

  • 13

    ソクラテスは、ポリスの神々を認めず、青年たちを堕落させていると告発されて、死刑を宣告されるに至った。この判決を不当なものとして逃亡を勧める友人もいたが、その助言を退け獄に留まった。ソクラテスがそのような態度をとった理由として最も適当なものを、次の1〜0のうちから一つ選べ。

    判決が不当なものであるにしても、脱獄すれば不正を犯してしまうことになる。そうすることは、人間にとって最も大切なものである魂を害なうことにほかならないから。

  • 14

    相対主義とは異なる立場に立ったソクラテスについて述べた文として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    自己の魂ができるだけ善くなるように配慮すべきだと説き、勇気・節制・正義などの徳の本質について、それらが何であるかを探究した。

  • 15

    知は倫理的価値観に裏付けされていなければ、無意味なものであった。先哲たちの説いた正しく生きるための知恵は、個人の道徳を確立するばかりでなく、よりよき社会を実現することをも目指すものであった。それぞれの思想・宗教が語っている道徳についての説明として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。

    ソクラテスは、完全な友愛を通じて人と人が和合するとき、個人のよく生きることが実現すると考えた。したがって、共同体におけるよりよき生のためには、正義だけでは十分ではなく、友愛が必要とされる。

  • 16

    「倫理を専ら社会的な規制や規範として語り、それらを形式的に守ることのよしあしだけを論じるならば、我々は社会のあり方と自己との結びつきを断ち切り、人と人との関係のあり方を見失うことになるのではないだろうか。」という問いかけに関して、先哲たちの営みはそれぞれどのようなものであったか。そのような彼らの営みとして最も適当なものを、次のうちからそれぞれ一つずつ選べ。ソクラテスについては( A )に、孔子については( B )に、ブッダについては( C )に、イエスについては( D )に答えよ。

    よく生きることは正しく生きることであるという前提に立って、国法に従うことを正しいと自ら同意したのであるから、その同意を破るべきではないと述べ、不当な判決には服すべきではないと説く友人の言葉を退けた。, 秩序の解体の危機に接して、親しい人への自然な愛を人間関係の基本として秩序に主体的に従うことが追求されるべきだと考え、正しい人が人々の上位に立つならば民衆は和合してその人に付き従うと説いた。, 人が苦しみを願いながら苦しみを重ねていくのは、すべては依存しあって成立しているという真理について無知であるためだと考え、この真理を正しく知り他者に対しても慈しみの心を起こすべきだと諭した。, 苦しみ、傷つきながら生きている人々の声に応えて、自己中心的な生き方を越え互いに分け隔てなく愛し合うことを教え、日常的であるが故に形式的な遵守にかたむきがちであった規範を根本的に問い直した。

  • 17

    古代ギリシアの哲学者の一人としてソクラテスが挙げられるが、その思想内容として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    対話的方法を通して自己の魂のあり方を吟味していくことが、「よく生きること」の根本であると主張した。

  • 18

    プラトンの対話に登場する人物が「無知の自覚」を表明したものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ソクラテスは自ら困難に行き詰まっては、他人も行き詰まらせてしまう。これまで大勢の人々に向かって徳について私が語ってきた話は、自分では立派な内容だと思っていた。ところが、今では徳とは何かということさえ語ることができなくなった。

  • 19

    ソクラテスは問答法におけるロゴスの働きを重視した。ソクラテスのロゴスについての言及として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    私という人間は、自分で考慮してみて最善と思われるロゴス以外の他の何ものにも従わない。だから、今この場でもっとよいロゴスが提出されないかぎり決して譲歩しないだろう。

  • 20

    ソクラテスに関する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    「次自身を知れ」というデルフォイ神殿の標語のもとに、問答法によって人々とともに知の探究に努めた。

  • 21

    ソクラテスの死に関するプラトンの記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ソクラテスは、国法を破ることは不正であり、不正を犯すことは恥ずべきことと考えて杯を仰いだ。

  • 22

    ソクラテスは自分の問答を産婆術(助産術)と呼んだ。それを説明する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    産婆は高齢のため出産はできないが、妊婦の状態を見極めて、その赤子を取り上げることができる。ソクラテスは無知であるが、問答によって真偽を吟味しながら、対話相手自らの考えを引き出すことができる。

  • 23

    ソクラテスの人生は、彼の友人から伝え聞いたデルフォイの神託によって決定づけられたと言われている。その神託の内容として最も適当なものを次のうちから一つ選べ。

    ソクラテス以上の知者はいない。

  • 24

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを下のうちから一つ選べ。 ギリシアでは「大切にしなければならないことは、ただ生きることではなくて、善く生きることなのだ」という言葉で知られる( )が、「不正をなすこと、不正をし返すこと、......これらはいずれもいついかなる時にも間違っている」と言っている。

    ソクラテス

  • 25

    対話相手の自らの無知を自覚させるためにソクラテスが用いた方法の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    相手との問答を通して、相手の考えの矛盾を明らかにするという方法

  • 26

    プラトンとアリストテレスの快苦に関する見解は、共通の洞察に支えられていたが、その「洞察」の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    真理を明らかにしようと努めるうちに、知的な快が強くなってくる。真の幸福とは、そのように努力する者が保持し、さらに求めるものである。

  • 27

    プラトンの説く愛(エロース)の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    真、善、美といった価値的なものをどこまでも追い求めて、自己自身をそこまで高めるよう促す愛。

  • 28

    プラトンは人間は自らの理性によって,イデアを認識することができるとするが、そのイデアとは何か、最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。

    絶えず変動する感覚的世界を超えた永遠の存在。

  • 29

    善や美や正義の知が万人の魂のなかに実は隠されているとする、プラトンの人間観の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    真に存在するものは理性的能力によって捉えられるイデアであり、その能力の座である人間の魂も、元来は真の存在の世界にあった。

  • 30

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 プラトンは、敬愛する師の姿を「対話篇」に描いた。彼は生涯、師の問いと格闘し、西洋思想の一源泉をなす独自の哲学を生み出す。例えば美につ いては( )というのが、師の問いに対する彼の答えであった。

    美しいものは、感覚的世界を超えた美しさそのものに与ることによって美しい。

  • 31

    プラトンが、人間の魂はイデアの知を求めることで初めて善いものになると主張した理由として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ひたすら善や美のイデアを見つめることで、人間の魂は、肉体による束縛を離れて、本来の姿をとることができるから。

  • 32

    プラトンが説いた、人間の魂にかかわる四つの徳についての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    魂の三部分にかかわる知恵・勇気・節制の三つの徳と、これらの徳が調和した状態である正義の徳。

  • 33

    プラトンが説いたエロースを説明する語句として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    善美なものへの憧れ

  • 34

    プラトンは当時の民主制を、正義を破壊する堕落した政治形態とみなした。プラトンの正義についての考えを説明した記述として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。

    国家の正義と個人の正義は、階級の違いを越えて相互に人間を結びつける契約によって、調和が保たれる。

  • 35

    プラトンの主張の記述として最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。

    個々の事物は真の実在の影にすぎないが、人間の魂はかって真の実在の世界に住んでいたので、それを想起することで真理を把握できる。

  • 36

    西洋ではそのほかにも様々な国家論、社会論が説かれてきた。次の思想を唱えた人物として最も適当なものを下のうちから一つ選べ。 理想的な国家を実現するためには、哲学者が統治者になるか、あるいは統治者が哲学者になる必要がある。

    プラトン

  • 37

    プラトンのいう「愛(エロース)」の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    個々の美しいものや善いものを超えて、善美そのものを追い求めようとする情熱のことである。

  • 38

    プラトンは、魂の三部分の関係に基づいて国家のあり方を説明した。彼の国家についての思想として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    知恵を愛する者が王になることも、玉が知恵を愛するようになることも、いずれも現実的には難しい。知恵を愛する者が、勇気を身につけた防衛者階級と節制を身につけた生産者階級とを統治するとき、正義が実現する。

  • 39

    プラトンは、洞窟の比喩を用いて彼の思想を説いた。その比喩の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    多くの人々は、感覚されたものを実在だと思い込んでいる。それはちょうど,洞窟の壁に向かって繋がれている囚人が、壁に映った背後の事物の影を実物だと思い込んでしまうのと似ている。

  • 40

    文章中の( A )( B )に入れるのに最も適当な組合せを、次のうちから一つ選べ。

    A.気概 B.理性

  • 41

    次の文中の【 】の考え方を表している文章として適当でないものを、下のうちから一つ選べ。 古代において死の恐怖への対処として、ウパニシャッドでは、自らの本質と宇宙の本体との同一性の認識が探究されている。荘子は、自己と他者との相対性を超えて、道との一体化を目指し、プラトンは、肉体は生成消滅する感覚的な世界に囚われているが、魂は不滅であると考えた。【このように.人間をある不滅の相で捉えることによって、生死を超える境地を探究すること】が行われた。

    あなた(神)が「死ね」といわれるなら、私はよろこんで死にましょう。そして「ようこそ、私を死に誘うお方」と申しましょう。

  • 42

    プラトンの考え方に合致するものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    イデアは生成消滅しない真の存在であり、感覚ではなく、知性だけがそれを捉えることができる。

  • 43

    プラトンが魂について論じた内容として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間の魂は生まれる以前にイデアを見ていたとし、感覚的事物を手がかりとしてイデアを想起すること(アナムネーシス)ができると論じた。

  • 44

    愛をめぐる様々な思索について述べた次の文章を読み、文章中の( a )〜( c )に入れる語旬の組合せとして正しいものを、下のうちからーつ選べ。 プラトンの説く愛(エロース)が、具体的な美への憧れを経て完全な美そのものの( a )へと向かわせる愛であるのに対して、アリストテレスの説く真の友愛(フィリア)は、( b )のために( b )にとっての善を願い、その実践へと向かわせる愛である。他方、『新約聖書』における愛(アガペー)とは、第一に、無条件にすべての人に与えられる無償の神の愛のことであり、次いで、それによって引き起こされた人間による( c )への愛を意味する。

    a.観想 b.親しい人 c.他者

  • 45

    次の文章は、プラトンの著作中の人物が、哲学的対話における言葉の価値を、書かれた言葉と対比しつつ述べたものである。この文章の説明として最も適当なものを、下のうちから一つ選べ。 書かれた言葉は、あたかも実際に何事かを考えているかのようにみえる。だが、もし君が、そこで言われている事柄について質問すると、いつでも一つの同じ合図をするだけである。それに、どんな言葉でも、ひとたび書き物にされると、それを理解する人のところであろうと、まったく不適当な人々のところであろうと、転々とめぐり歩く。そして、誤って扱われたり、不当に罵られたりしたときは、書いた本人の助けを必要とする。…...これに対し、人が対話の技術を用いながら、ふさわしい相手の魂のなかに、知識とともに植え付ける言葉は、自分自身のみならず、植え付けた人をも助ける力をもつ言葉であり、また、実を結ばぬままに枯れることなく、一つの種を含んでいて、その種からは、また新たな言葉が新たな心のなかに生まれ、かくて、常にその命を不滅に保つことができるのだ。そして、このような言葉を身に付けた人は、人間に可能な限りの最大の幸福を、この言葉の力により勝ちとるのである。(『パイドロス」より)

    書かれた言葉は、内容を理解できない読者に読まれると、言葉本来の力が活かされずに終わる可能性があるが、対話を通じて育まれる言葉は思考する力となり、それを語る人々を支えるとともに、さらなる対話を導く。

  • 46

    アリストテレスの考え方として、最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間は本来ポリス的動物であり、善き生はポリスでのみ可能となる。

  • 47

    アリストテレスは、師プラトンに学んだ後、やがて師の教説とは異なる独自の哲学を構築するに至るのであるが、その内容を記述した文として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ある事物を他のものから区別する形相は、事物から離れて存在するものではなく、個々の事物の中にこそ内在している。

  • 48

    アリストテレスは、「人間は、本性上、ポリス的動物である」と述べて、ポリスを離れては、人は人間として生きていけないと考えた。このアリストテレスの考えを説明したものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    社会を離れては人間の幸福は実現しない、と考えた彼は、現実生活の中でそれを可能にするためには、両極端を避けた中庸の徳を身につけ実践しなければならないと説いた。

  • 49

    自然をより理性的に見、これを対象として思索を展開した、アリストテレスは形相と質料という概念を導入した。この二つの概念の関係を説明する例として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    机の機能や構造と、机の素材となる木材。

  • 50

    アリストテレスの道徳説についての説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人は善き習慣のうちに倫理的徳を身につけ、感情や欲望を統制することができるようになる。

  • 51

    次の文中の( A )( B )に入れる語句の組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    A.配分的正義 B.調整的(矯正的)正義

  • 52

    自然のなかで働く生命の仕組みを畏敬したアリストテレスの思想の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    動植物に様々な種が存在しているのは、種類ごとに固有な形相が各個体に内在し、それが発現してくることによる。

  • 53

    プラトンは、人間の魂は「善そのもの」「美そのもの」といった超越的なイデアを観ることによって,自らを真実の存在へと形作ると主張したが、アリストテレスは自己実現としての人間の幸福を別の仕方で論じている。アリストテレスの幸福についての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間の幸福とは行為のうちに実現しうる最高の善であり、これを実現するためには、よき習慣づけによる倫理的徳の習得が不可欠である。

  • 54

    アリストテレスは感情や行為にかかわる「中庸」の徳とそれに対応する過剰と不足の悪徳を具体的な例によって説明している。その組合せとして適当でないものを、次のうちから一つ選べ。 過剰 中庸 不足

    無謀 正義 臆病

  • 55

    次の文章中の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 中庸を尊ぶ考え方は、人間のより善い生き方を模索した思想家たちの間に広く見られる。例えば古代ギリシアのアリストテレスも、( )としての生き方を論じた著作の中で中庸について述べている。

    市民共同体の一員

  • 56

    アリストテレスは、人間が幸福になるためには、教育や学習によって形成される知性的徳だけではなく、習慣づけによって身につく習性的徳(倫理的徳)が必要であり、ひいてはそのことがポリスの安寧に結びつく、と考えたが、知性的徳である思慮と習性的徳との関係を説明する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    習性的徳は、思慮が示す中庸を繰り返し選ぶことで形成される。

  • 57

    アリストテレスは善を人間の自然本性に基づく魂の内的働きと捉え、善のイデアに代えて万人の希求する善としての「幸福」の実現を目指したが、『ニコマコス倫理学』において人間固有の働きの中でも最高の働きと評価される「テオリア」についての説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    テオリアとは、原理を直観的に把握する理性の働きである。

  • 58

    アリストテレスが用いている中庸の例の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    金銭や財に関して、必要以上に惜しんだり浪費したりしないよう習慣づけることで、おおらかな人になる。

  • 59

    アリストテレスの「調整的正義(矯正的正義)」の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    加害者を裁いて罰を与え、被害者に補償を与えて公平にすること。

  • 60

    欲望に関するアリストテレスの考え方の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    欲望を理性に従わせるためには、理性がそう命じるだけでは不十分であり、実際に欲望を抑制できるような性格の形成が必要である。

  • 61

    イデア論を批判したアリストテレスについての説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    個々の事物を離れて存在するイデアを真の知の対象としたプラトンを批判して、個々の具体的な事物こそ探究の対象とすべきだと主張した。

  • 62

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 ギリシアの思想家ゼノンとエピクロスは、学派こそ異なるものの、心の平静に理想の境地を求めたという点では共通していた。ゼノンは様々な情念や外部からの影響に乱されないアパテイアという状態を提示し、エピクロスはアタラクシアを説き、公共的生活を離れて( )と言った。

    隠れて生きよ

  • 63

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 理性を人間の本質とみなした古代ギリシアの哲学者たちの多くもまた、「よく考えること」、つまり理性に従うことによって、ソクラテスの求めた 「よく生きること」が可能になる、という思想を抱いていた。それは( )を理想としたストア派などにおいても同様である。

    自然に従って生きること

  • 64

    エピクロスは、デモクリトスの原子説を継承し、死を恐れることの愚かさを説いているが、その考え方の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間、生きている間に死ぬなんてことはないし、死んでしまえば空中のチリみたいなものさ。何も考えられなくなるだけの話じゃないか。

  • 65

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 先哲たちが説いた欲望の抑制に関する議論は、時代や文化を越えた普遍的な意義をもつと言えるのではないだろうか。例えば、ストア派のゼノンは、( )と呼ばれる心の平静な状態を理想とし、欲望や快苦に惑わされない生き方とはどのようなものであるかを思索した。

    アパテイア

  • 66

    機械論的自然観の古代における先駆者の一人としてエピクロスがいる。エピクロスの倫理思想の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    私たちが人生の目的とすべき快楽は、放蕩者の快楽でも性的な享楽でもなく、身体に苦痛のないことと、魂に動揺のないことにほかならない。

  • 67

    次の文章中の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 倫理というものを考える上で、「善とは何か」という問いは根本的である。( )は、様々な情念から解放され、外部の何ものにも煩わされない魂の状態を善と捉え、理想とした。

    ストア派のゼノン

  • 68

    ストア派は賢者の理想を追求し、知恵を極めれば 傲慢にならないとしたが、ストア派の生活信条として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    各人は情念に動かされることなく、すなわち、自然に従って理性的に生きるべきである。

  • 69

    キケロは、その著作『老年について』において、人生に関して次のような考え方を伝えている。この考え方に合致する記述として最も適当なものを、以下のうちから一つ選べ。 「少なくともわしの見るところでは間違いなく、全ての仕事に満ち足りることが人生に満ち足りることになる。少年期には少年期の仕事がちゃんとあるが、だからといって青年がそれを愛するだろうか。青年期の入口にある仕事を中年と呼ばれるすでに安定した世代が追い求めるであろうか。中年期にももちろん仕事があるが、老年になってそれが欲しがられたりはしない。そして老年にはいわば最後の仕事がある。それ故、前の各年代の仕事が消えていくように、老年の仕事も消えてなくなるのだ。そしてそうなった時には、人生に満ち足りて死の時が熟するのである。」

    人の一生は春夏秋冬の四季に喩えることができる。春には春の、冬には冬の特質があり、他の季節にはないものである。それぞれの季節の特質はその季節において実現されるように、少年期を始めそれぞれの時期になすべきことをなしていくのが、善き生である。

  • 70

    次の文章の空欄に当てはまる人物を下のうちから一つ選べ。 ストア派は、「怒りについて」の著者( )を始め、怒りなどの感情を理性によって除去する点に徳の成立を認めている。個人の静穏な生活を重んじるこの思想は、魂の平安をかき乱すという理由で、怒りに否定的評価を下している。

    セネカ

  • 71

    エピクロスが提唱した生活信条として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    感情を乱す原因を避けて隠れて生きることによってアタラクシアを求め、安らかに暮らす。

  • 72

    ストア派の人々が説いた「自然に従って生きよ」とは何を意味するのか。最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間の理性を正しく働かせ、自然を貫く理法と一致することで、心を乱されることなく生きよ、という意味

  • 73

    古代ギリシア・ローマでは様々な仕方で善について考えられてきたが、その説明として正しいものを、次のうちから一つ選べ。

    アリストテレスは、理性を人間に固有の能力とみなし、人間にとっては理性に基づく魂の優れた情動こそが最高善であると考えた。

  • 74

    ストア派のアパテイアの説明として正しいものを、次のうちから一つ選べ。

    自然に従って生きることで、魂が完全に理性的で調和したものとなり欲望や快楽などの情念によって動かされない状態。

  • 75

    理性に従った生き方を主張したストア派について述べた次の文章を読み、文章中の( a )( b )に入れる語句の組合せとして正しいものを、下のうちから一つ選べ。 紀元前3世紀に( a )によって創始されたストア派は、宇宙は万物の根源が自らの理法に従って自己展開したものであるから、宇宙の一部である人間も、理性に従うことで理法と一致した生き方をすべきであると主張した。 また。彼らはそのような考え方に基づき、社会のあり方についても言及し、( b )を唱えた。

    a.ゼノン b.世界市民主義

  • 76

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のそれぞれから一つずつ選べ。 西洋文化の伝統の大きな特徴は、( A )神を信じる点にあるが、その伝統は、ユダヤ教によって確立された。ユダヤ教では、神の( B )と見なされた律法を守ることが、人間の何より大切なめであるとされた。こうした文化では、人は「法が命じるがゆえに」愛や敬意を他者に示すのであり、( C )生き方が善い生となる。人々は、共通の神ヤーウェへの信仰を基にして、互いに信頼し合うのである。ところで、イエズは当時の律法主義を批判して、( D )の神のイメージを改めようとした。彼によれば、神は、律法を守れない道徳的弱者を赦し愛する慈父のような存在であって、愛そのものにほかならず、したがって律法の真の精神とは、神と人間への愛に生きることであった。

    唯一絶対の, 意志, 契約を守る, 裁き

  • 77

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のそれぞれのうちから一つずつ選べ。 ヘブライズムの伝統においては、永遠の神による啓示を通して、人間は普遍的なものに触れるとされながらも、その啓示はあくまで歴史の中で展開する。ユダヤ教の指針である律法は、( A )における啓示の体験という。歴史の中で起こった出来事を通じて世にもたらされた。キリスト教もまた、( B )にその本質がある。

    モーセ, 神と人間との関係回復のため遣わされた救世主が十字架上で死に、その後復活した、という出来事に対する信仰。

  • 78

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のそれぞれのうちからーつずつ選べ。 キリスト教を最高の宗教とする立場から、一神教は多神教よりも高等だとされ、諸民族に広く見られる( A )や神話的な世界観は原始的なものと見なされた。そして,非西欧社会の人々の生活に根差した禁忌や( B )も、単に迷妄としてのみ捉えられがちであった。

    自然崇拝, 呪術

  • 79

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちからーつ選べ。 古代イスラエルの宗教思想においても、イザヤやエレミアといった( )は、バビロン捕囚などの民族存亡の危機に直面して、伝統的な民族宗教の価値観を超える、新しい宗教思想の担い手となった。彼らの思想はキリスト教に受け継がれ、キリスト教が世界宗教として展開する基盤の一つとなる。

    預言者

  • 80

    宗教においては、超越的な存在としての神と人間との根源的なかかわりの中に、言葉の役割を見いだすことができる。旧約聖書には、神の啓示としての言葉や、『時篇』に見られる祈りとしての言葉がある。その旧約聖書に関する記述として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。

    世界の創造者である神ヤハウェへの信仰を基礎としている。『創世記』や『出エジプト記』などから成り、様々な形で神ヤハウエによる人類全体への平等な愛を説いていることが特徴である。

  • 81

    旧約聖書に登場する宗教的指導者モーセについて述べたものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    王の宮殿で育てられたが、荒野で啓示を受け、奴隷となっていた同胞を約束の地へと向かわせ、神から授けられた掟を人々に示した。

  • 82

    次の文章の空欄に入れるのに最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。 旧約聖書においては( )が重んじられ、ヤハウェの意志に出来する数々の理不尽な試練に対しても、信仰を捨てなかったものは、最後に神からの祝福を受けるとされる。

    神との契約

  • 83

    旧約聖書によれば、神ヤハウェ(ヤーウェ)は、共同体を保護するための律法をイスラエルの民に与える「愛の神」であるが、民が律法を破るとき、厳しく罰する「怒りの神」となる。この聖書を基に展開していったキリスト教における神と人間についての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    人間は神による被造物であり、愛の神が遣わした救世主(メシア)を信じることによって救済される。

  • 84

    パウロが福音の中に見いだした新しい生の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    律法を守ることのできない者であっても、罪を赦す神の愛を信じることによって、互いに相手を大切にする生き方

  • 85

    イエスの説く神の国の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    自らの罪を悔い改めて、互いに愛し合う人々の間に、精神的な出来事として実現する国

  • 86

    罪についてのイエスの考え方の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    イエスは,たとえそれを実行せずとも、人間が心のなかで悪しき思いを抱くことそれ自体を罪とみなし、自らが罪人であることを自覚し、その罪を赦す神の愛を信じるよう説いた。

  • 87

    次のア~ウは,様々な聖典の説明である。その正誤の組合せとして正しいものを、下のうちから一つ選べ。 ア 新約聖書は、従来の律法に代わって、人類に無償の愛を注ぐ神への応答として「神を愛し、隣人を愛せ」という新たな愛の掟を教え、その掟を全うすることによって罪を贖う者は救われるという、福音を説いている。 イ ユダヤ教の聖典は、世界の創造者である神の啓示の書とされる。神が与えた律法を守ることで救いと繁栄が約束されるという契約の思想が表され、神と契約を結んだ民であるイスラエル人の歴史などが書かれている。 ウ クルアーン(コーラン)は、預言者ムハンマドに下された神の啓示を記した書とされ、聖職者と一般信徒がそれぞれに実践すべき規律を教えて おり,シャリーア(イスラーム法)の典拠となっている。

    ア 誤 イ 正 ウ 誤

  • 88

    次の文章は、言葉を通じて神を求めたキリスト教の伝統について述べたものである。( a )〜( c )に入れる語句の組合せとして正しいものを下のうちから一つ選べ。 祭祀や礼を通じて神と交わろうとする自然的宗教に対して、キリスト教では、神は人間に言葉で語るというユダヤ教の考え方が継承され、言葉を通じての関わりが重視された。例えば、「出エジプト記」で神が預言者に与えたとされる( a )は、言葉で表されたものであった。さらに、「ヨハネによる福音書」の冒頭には「初めに言葉(ロゴス)があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった」と記されている。その一方で、聖書の言葉は多様な解釈にさらされ、異教徒から攻撃されたり、異端者を生んだりすることになった。彼らと論争し、キリスト教の教義を確立するうえで大きく寄与したのは、( b )である。その自伝的著書『告白』には、「取れ、読め」という子どもの声をきっかけに、「主イエス・キリストを身にまといなさい」という聖書の一節を読んで回心したと記されている。彼にとって、聖書の言葉を解釈することは神を理解する試みであり、罪深き自己を告白することは罪からの救いを可能とする( c )を語ることであった。

    a.十戒 b.アウグスティヌス c.神の恩寵

  • 89

    次の答えの文は、キリスト教的な信心の考え方を述べたものであるが、そのうちから、以下のような親鸞の考え方に最も近いものを一つ選べ。 「どのような修行もできないわたしのような、煩悩にまみれ罪悪に満ちた人間は、「念仏をとなえ、阿弥陀仏に救ってもらうがよい」という先生の教えを受けて信ずるほかに特別のことは何もないのです。この上は念仏を信じようとも、あるいは捨てようとも、あなた方一人一人がお決めになることなのです。」(「歎異抄」から抜粋)

    「神はあるかないか...…君はどちらかに賭けるのだ。…....もし勝てば、君はすべてを得るのだ。負けても何も失いはしない。だから躇せずに神ありという方に賭けたまえ。」

  • 90

    キリスト教における隣人愛の「隣人」とはどんな人を指しているのか。次のマザー・テレサの言葉を読み、最もよく合致するものを、以下のうちから一つ選べ。 この世の中で、私たちがたんなる数ではないと思うことは、すばらしいことです。私たちは神ご自身の子どもです。インド、日本、アメリカ、ヨーロッパに住む人も、そして世界のどの地域に住む人びとも、みな、私の兄弟、私の姉妹なのです。あのとてもさみしそうな人、とても貧しい人、とてもかわいそうな人、そしてとても偉い人も、私の姉妹、私の兄弟です。神はすぐそこにおられます。どこ?貧しい人びとのなかに、私の家族のは、兄、妹、夫や妻のなかに。そこにいらっしゃるのです。(マザー・テレサ『生命あるすべてのものに』)

    様々な状況において出会い、神の愛のもとで共に生きる人間。

  • 91

    キリスト教とイスラームとに共通する思想の記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    創造主である神への信仰を通して、すべての人間が血縁集団や民族を超えた新たな共同体を実現するという見方に立っている。

  • 92

    トマス・アクィナスに関する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    信仰と理性の区別を体系的に論じて、信仰の優位のもとで両者の統合を試み、倫理思想に関しても自然的徳は神の恩恵によって完成されるとした。

  • 93

    13世紀に最盛期を迎えたスコラ哲学は、中世におけるスキエンチア(知識一般)の典型とみなされる。そのスコラ哲学の説明として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    ギリシア以来の哲学を用いキリスト教神学の教義を理論的に体系づける。

  • 94

    原罪に関するアウグスティヌスの考えを説明したものとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    原初の人間が自由意志を悪用して神に背いたため、すべての人間は生まれつき原罪を負っている。それゆえ人間は自由意志によってではなく神からの一方的な恩恵によってのみ救済され、善に向かうことができるようになる。

  • 95

    アウグスティヌスが説いた、神と人間との関わりについての記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

    我々は神の無償の愛によってのみ救済されるのであり、原罪のゆえに自ら善をなす自由を欠いている。

  • 96

    次の文章は旧約聖書の言葉「復響するは我にあり」をパウロが解説したものである。これを読んで,パウロが理解したこの旧約聖書の言葉の意味として最も適当なものを、下のうちから一つ選べ。 だれに対しても悪に悪を返さず、すべての人の前で良いことを行うように心がけなさい。できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい。……次のように書いてあります。「『復響するは我にあり......』と主は言われる」。「むしろ、あなたの敵が飢えていたら食べさせ, 湯いていたら飲ませなさい。そうすれば、燃える炭火を彼の頭に積むことになる」。悪に負けないで、善をもって悪に勝ちなさい。(新約聖書「ローマ人への手紙」)

    自ら復讐せず、神に任せなければならない。

  • 97

    悪をなす自己を見つめ直した思想家について述べた次の文章を読み、文中の空欄( a )( b )に入る語句の組合せとして正しいものを、下のうちから一つ選べ。 4〜5世紀に活躍した( a )は、青年期は欲望のままに生きていたが、神への信仰に目覚め、悪に苦悩しながら、自らを見つめ直していった。彼は、その遍歴を、著作『( b )』に記した。

    a.アウグスティヌス b.告白

  • 98

    罪深い人間の救済に関するパウロの義認の教えの説明として正しいものを、次のうちから一つ選べ。

    罪深い人間が義とみなされるのは、イエスの贖罪に示された神の愛への信仰によるのみである。

  • 99

    次の文章は、アウグスティヌスが自らの母の死という個人的な体験を通して、憐れみの心について記述したものである。アウグスティヌスの思想を踏まえて、この文章の説明として最も適当なものを、下のうちからーつ選べ。 私は、(死んだ母のために重い悲しみに洗んでいましたが、涙をもって安らぎを得たことで心の傷もすっかり癒され)今までとはまったく違った 涙をそそぐのです。それは、(母も含めて)アダムにおいて死んだすべての魂の罪の危険を考えて、深く動かされて無から湧き出る涙です。……主よ、赦してください。母の裁きに関わらないように、お願いします。憐れみが裁きに勝りますように。実際、あなたの言葉は真実です。あなたは憐れみ深いものに憐れみを約束しています。人々が憐れみ深いのは、あなたが彼らに憐れみ深いからです。(「告白』より)

    ここで彼は、自らの母の死そのものよりも、むしろ原罪によって母が犯した罪が贖い得ないものであることを深く悲しむ一方で、そのような罪さえも神からの憐れみという恩寵によって裁きを免れ得ると信じている。

  • 100

    次のア~ウは、キリスト教における、人間の欲望についての考え方である。その正誤の組合せとして正しいものを、下のうちから一つ選べ。 ア パウロは、分かっていながら欲望のために悪を行ってしまう人間のあり方に悩み、そこからの救済は福音への信仰によるほかにないと考えた。 イ アウグスティヌスは、生まれつき人間にそなわっている自由意志により、欲望から悪を犯してしまう傾向を克服できると考えた。 ウ イエスは、欲望を抱いて女を見る者は、心のなかで既に姦淫をしていると述べ、情欲を克服した善き人だけが、他者を裁くことができると主張した。

    ア 正 イ 誤 ウ 誤